JP3593992B2 - ハイブリッド車両用駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、パラレルハイブリッドとシリーズハイブリッドとに切替え可能なハイブリッド車両の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の装置としては、例えば、特開2000−209706に記載のものが知られている。
【0003】
上記出典には遊星ギヤ装置のキャリアにエンジン、サンギヤに電動機(発電機)、リングギヤに電動機および車軸を結合し、遊星ギヤ装置と電動機の間にクラッチを設けて両者の切り離しおよび結合を可能としている。また、クラッチを切り離したときにリングギヤを固定するブレーキを設けている。当該クラッチを締結し、当該ブレーキを開放することでパラレルハイブリッド車両の構成が実現され、当該クラッチを開放し、当該ブレーキでリングギヤを固定することでシリーズハイブリッド車両を実現している。
【0004】
【発明が解決しようとしている問題点】
しかしながら、上記従来例のハイブリッド車両の駆動装置は、遊星ギヤ装置と電動機の間にクラッチを設け、さらにリングギヤを固定するブレーキを設け、これら2つのクラッチとブレーキを油圧で断接して、パラレルハイブリッドとシリーズハイブリッドを切り替える構造となっているため、2つの油圧クラッチとブレーキを配置するため装置が大型化してしまう。
【0005】
また、走行中、クラッチとブレーキが共に結合されてしまうと装置がロックしてしまうので、それを防止するためには、油圧回路にフェイルセーフ機能を持たせたり、複雑な制御を行ったりしければならない。
【0006】
さらに、サンギヤに連結された電動機は主に発電機として作用し、電動機として作動できるのは高速運転時に限られてしまうので、発進時は車軸に連結された電動機のみで行わなければならず、十分な駆動力を得るためには容量の大きい電動機が必要になるという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、上記従来技術の技術的課題を鑑みてなされたものであり、パラレル式およびシリーズ式の両方の特徴を有するハイブリッド車両の駆動装置を比較的簡単な構造で提供することである。
【0008】
【問題点を解決するための手段】
第1の発明は、エンジン、発電機、駆動輪駆動用の電動機を有し、遊星ギヤ装置、出力ギヤを介してエンジンの出力の一部を前記発電機に、残りを前記駆動輪に出力するハイブリッド車両用駆動装置において、前記遊星ギヤ装置のキャリアを前記エンジンの出力軸に接続し、前記遊星ギヤ装置のサンギヤを前記発電機の回転軸に接続し、前記遊星ギヤ装置のリングギヤを、前記リングギヤから前記出力ギヤには回転を伝達するがその逆方向には回転を伝達しない一方向クラッチを介して前記出力ギヤに接続し、前記リングギヤの回転をケースに対して断接可能とするブレーキ手段を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、ブレーキ手段を油圧ブレーキで構成したことを特徴とするものである。
【0010】
第3の発明は、第1の発明において、ブレーキ手段を電磁ブレーキで構成したことを特徴とするものである。
【0011】
第4の発明は、第1の発明において、ブレーキ手段を前記リングギヤの回転を空転させる機能と前記リングギヤの前記ケースに対する回転を阻止する機能を持ち合わせたクラッチで構成としたことを特徴とするものである。
【0012】
第5の発明は、第1から第4の発明において、エンジンの出力軸に逆転防止機構を備えたことを特徴とするものである。
【0013】
第6の発明において、第1から第5の発明において、出力ギヤの回転軸上に逆転防止機構を介してオイルポンプを設けたことを特徴とするものである。
【0014】
第7の発明は、第1から5の発明において、発電機の回転軸上に第1の逆転防止機構を介してオイルポンプを設け、さらに出力ギヤの回転軸上に第2の逆転防止機構を介してオイルポンプを設けたことを特徴とするものである。
【0015】
【作用及び効果】
本発明に係る駆動装置を備えたハイブリッド車両においては、エンジン停止時の車両の発進は、電動機の正転または逆転により行う。この時、発電機は作動せず停止状態にある。
【0016】
エンジンの起動時には、遊星ギヤ装置のリングギヤの回転をケースに対して断接するブレーキ手段(摩擦ブレーキ等)を締結し、発電機をスタータとして作動させる。発電機(スタータ)の駆動力は遊星ギヤ装置を介してエンジンに伝達されエンジンが起動される。出力ギヤとリングギヤの間にはリングギヤから出力ギヤには回転を伝達するがその逆方向には回転を伝達しない一方向クラッチが配されているので、電動機で車両が走行中、リングギヤの回転がブレーキ手段の締結により固定されてもロックを生じることは無く、出力ギヤの回転が影響を受けることはない。
【0017】
エンジン起動後、前記ブレーキ手段を締結状態のままにしておくと、エンジンの駆動力で発電機を駆動して発電することができ、それにより得られた電力で電動機を駆動するシリーズ走行が可能となる。発電機と電動機の容量を同程度とし、エンジンを最適効率状態で運転して発電し、得られた電力をバッテリを介さず直接電動機に供給することで、バッテリの低容量化、小型化がはかれる。また、エンジンからの車両駆動力のアシストなく電動機のみでの走行となるので、電動機を高負荷状態で運転することができ、電動機を効率のよい状態で運転することができる。
【0018】
電動機のみでは走行に必要な駆動力を得ることができない場合には、前記ブレーキ手段を開放し、走行状態に応じてエンジンの出力と発電機の回転と吸収トルクを制御することにより、発電機と遊星ギヤ装置を無段変速機として作用させて、エンジン出力のうち発電に使った残りの出力を車両駆動力として駆動輪に伝達するパラレル走行が可能となる。電動機出力とエンジン出力の両方で駆動力を発生することができるので、シリーズ走行のみのハイブリッド車両用の駆動装置に対して、電動機の小型化を図ることができる。
【0019】
また、上記シリーズおよびパラレルのいずれの走行においても、減速時には、電動機を発電機として作動させることで、減速エネルギを回生電力としてバッテリに充電することができる。
【0020】
このように、本発明によれば、上記ブレーキ手段のみを断接することでシリーズ走行とパラレル走行を切り替えることができ、シリーズ式とパラレル式の両方の特徴を生かしたハイブリッド車両の駆動装置を複雑な制御を必要とせず、また装置を大型化することなく比較的簡単な構造で実現することができる。
【0021】
なお、上記ブレーキ手段を油圧ブレーキで構成することができ(第2の発明)、この場合、オイルポンプにより発生した油圧により油圧ブレーキの締結、開放を行う。また、上記ブレーキ手段を電磁ブレーキで構成することもでき(第3の発明)、この場合、ブレーキの締結、開放は電磁ブレーキに供給する電力を制御することによって行う。したがって、高圧の油圧ポンプは必要としなくなるという利点がある。
【0022】
さらに、上記ブレーキ手段を双方向クラッチで構成することもできる(第4の発明)。この場合、エンジン始動時の回転拘束方向とシリーズ運転時の回転拘束方向およびパラレル運転時のニュートラル(開放)状態を電気アクチュエータにより切り替える。よって、高圧の油圧ポンプを必要としないだけでなく、回転拘束も機械的に行なわれるので、回転拘束時にも電力を必要としなくなって消費電力が抑えられるという利点がある。
【0023】
また、第5の発明によると、エンジンの出力軸に逆転防止機構(例えば、逆転防止一方向クラッチ)をケースとの間に挿入したことにより、エンジン停止時にエンジンを逆回転させることなく発電機を電動機として作動させることができ、2つの電動機から駆動力を得ることが可能となるので電気自動車としての走行性能を向上することができる。
【0024】
また、第6の発明によると、各回転要素の潤滑のため、上記ブレーキ手段を油圧ブレーキとした場合はさらにその作動のためのオイルポンプを出力ギヤの回転軸上に設けることができる。これにより、オイルポンプをエンジン停止時には電動機で、エンジン運転時にはエンジンで駆動することができ、新たなオイルポンプの駆動源を必要としない。また、出力ギヤ軸とオイルポンプの間には逆転防止機構(例えば、逆転防止一方向クラッチ)が介装されているので、後退時にオイルポンプが逆方向に駆動されるのを防止することができる。
【0025】
また、第7の発明によると、上記ブレーキ手段を油圧ブレーキとした場合に、発電機の回転軸上に逆転防止一方向クラッチ等の逆転防止機構を介してこの油圧ブレーキを作動させるためのオイルポンプを設け、さらに前記出力ギヤの回転軸に逆転防止機構を介して各回転要素の潤滑のためのオイルポンプを設けることができる。これにより、電動機で走行時にエンジンを始動する場合、発電機を電動機として用いることでオイルポンプを駆動できるため、電動機の走行駆動力を減じることがなくなる。また、潤滑用のオイルポンプは、出力ギヤの回転軸上に配されているので、車両の走行とともに当該オイルポンプも駆動され、潤滑油を各回転要素(潤滑部位)に送ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0027】
図1は、本発明に係る駆動装置を前輪駆動型ハイブリッド車に適用した例であり、図中1はエンジン、2は遊星ギヤ装置、3は発電機、4は駆動ないし回生用の電動機、8R、8Lは駆動輪(前輪)である。
【0028】
エンジン1の出力軸1aは遊星ギヤ装置2の遊星ギヤ2Pを支持するキャリア2Cに連結されており、遊星ギヤ装置2のサンギヤ2Sには発電機3が連結されている。また、遊星ギヤ装置2のリングギヤ2Rにはその回転をケース9に対して断接するブレーキ手段としてのブレーキ10が設けられており、ブレーキ10を締結することによってリングギヤ2Rとケース9との相対回転を規制することができる。
【0029】
また、リングギヤ2Rは回転伝達方向規制手段としての一方向クラッチ11を介して出力ギヤ5aに連結されている。この一方向クラッチ11を介装することにより、リングギヤ2Rから出力ギヤ5aには回転が伝達されるが、その逆方向には回転が伝達されなくなる。
【0030】
出力ギヤ5aに伝達されたエンジン1からの駆動力は、アイドラギヤ5b、ファイナルピニオン6a、ファイナルリングギヤ6b及びドライブシャフト7R、7Lを介して駆動輪8R、8Lに伝達される。また、電動機4からの駆動力も電動機出力ギヤ5cからアイドラギヤ5bに伝達され、以下同経路を通って駆動輪8R、8Lに伝達される。
【0031】
発電機3および電動機4は、図示しないコントローラにより各ドライバ回路を介して制御される。コントローラには、車速信号、エンジン回転速度信号、スロットル開度信号、バッテリSOC(充電状態)信号、ブレーキ信号、シフトレバー位置信号、バックライト信号等が入力される。
【0032】
次に具体的な制御内容及びその作用について説明する。
【0033】
発進時には、シフトレバー位置信号、バックライト信号から車両の前進するか後退するかを判断し、所望の方向に電動機4を作動させる。電動機4による駆動力は、電動機出力ギヤ5c、アイドラギヤ5b、ファイナルピニオン6a、ファイナルリングギヤ6b及びドライブシャフト7R、7Lを通じて左右駆動輪8R、8Lに伝達される。この時、発電機3は作動せず停止している。
【0034】
エンジン1の始動は、発電機3をスタータとして作動させることにより行う。前記ブレーキ10を締結して発電機3を電動機として作動させると、それによる駆動力が遊星ギヤ装置2によって減速され、キャリア2C、エンジン出力軸1aを介してエンジン1に伝達され、エンジン1が始動される。エンジン1の始動は、車両停止時にもまた電動機4による走行時にも同様の作動で行うことができる。
【0035】
エンジン始動後、電動機4のみの駆動力で走行可能な間は、ブレーキ10の締結を維持し、車速信号、電動機4の出力、スロットル開度信号、バッテリSOC信号から判断して、エンジン1を最適効率状態で運転し、その駆動力で、発電機3により発電する。得られた電力は、バッテリ(図示せず)を介することなく、直接、電動機4に供給される。この時、余分な電力は、バッテリに蓄えられるように制御される。
【0036】
一方、電動機4のみでは走行に必要な駆動力を賄いきれなくなったときには、ブレーキ10を開放し、車速信号、電動機4の出力、スロットル開度信号、エンジン回転速度信号、バッテリSOC信号から判断して、エンジン1を最適効率状態で運転しつつ、その駆動力の一部で、発電機3により発電する。この時、残った駆動力が、遊星ギヤ装置2のリングギヤ2Rから出力ギヤ5aに伝達され、アイドラギヤ5b、ファイナルピニオン6a、ファイナルリングギヤ6b及びドライブシャフト7R、7Lを介して駆動輪8R、8Lに伝達される。また、電動機4の駆動力も電動機出力ギヤ5cからアイドラギヤ5b、ファイナルピニオン6a、ファイナルリングギヤ6b及びドライブシャフト7R、7Lを介して駆動輪8R、8Lに伝達される。よって、駆動輪8R、8Lはエンジン1、電動機4の双方によって駆動されることになり、車両走行に必要な大きな駆動力を得ることができる。
【0037】
なお、上記いずれの走行状態においても、減速時には電動機4を発電機として作用させ、減速エネルギを回生し、その電力をバッテリに充電するものとする。
【0038】
以上説明してきたように、本発明に係るハイブリッド車両用駆動装置にあっては、シリーズとパラレルの両走行モードが可能なハイブリッド車両用駆動装置を複雑な制御を必要とせず、比較的簡単な構造で得ることができ、従来技術において必要されていたような車両がロックするのを防止するためのフェイルセーフ機能も不要になる。また、EVモード走行時に発電機が連れまわることがないので、発電機によるパワーロスが発生しないという利点もある。
【0039】
さらに、走行状態に応じてシリーズとパラレルの走行モードを切り替えることにより、エンジンと電動機を効率よく運転することができ、燃費の向上が図れる。また、シリーズ方式とパラレル方式の両方の特徴を生かすことができるので、電動機あるいはバッテリの小容量化や小型化が図れるという利点もある。
【0040】
なお、上記ブレーキ10は油圧ブレーキで構成することができ、この場合、ブレーキ10の締結、開放は、オイルポンプにより発生した油圧により行われる。また、ブレーキ10は電磁ブレーキで構成することもでき、この場合、ブレーキ10の締結、開放はブレーキ10に供給される電力を制御することによって行われる。ブレーキ10を油圧ブレーキではなく電磁ブレーキで構成すれば、高圧の油圧ポンプが不要になるという利点がある。
【0041】
さらに、図2に示すように、ブレーキ10に代えて前記リングギヤの回転を空転させる機能と前記リングギヤの前記ケースに対する回転を阻止する機能を持ち合わせたクラッチ16で構成することもできる。以下、例えば特開平11−159544号公報に記載の電磁式メカニカルクラッチのような双方向クラッチを利用した場合について説明をする。
【0042】
双方向クラッチは、図3に示すように、ローラ50、保持器51、連結部材57、アウターレース91、インナーレース92とを有し、電磁コイルの励磁によってアウターレース91とインナーレース92の締結状態、解放状態を選択する。本構造においては、アウターレース91がケース9に固定され、インナーレース92が遊星ギヤ装置2のリングギヤ2Rに連結されている。
【0043】
電磁コイルが非励磁のときには、連結部材57は図3(A)のように、保持器51の切り欠き51A、51Aの中間に位置する。この中間位置では、ローラ50はアウターレース91と接触しておらず、アウターレース91とインナーレース92は相対回転可能となり、遊星ギヤ装置2のリングギヤ2Rがケース9に対して解放状態となる。
【0044】
一方、電磁コイルが励磁されると、図3に示すように、インナーレース92が図中時計回りに回転している場合、電磁コイルの励磁によって連結部材57が反時計回りに回動して、図3(B)のように、凸部57Aが保持器51の切り欠き51Aを反時計回りに押圧する。
【0045】
保持器51の反時計回りへの回動によって、ローラ50は、図3(B)に示すように、インナーレース92外周の平面上で、中央部から反時計方向にずれた平面へ向けて転動し、ローラ50がアウターレース91と接触すると、インナーレース92の回転によってローラ50は、インナーレース92とアウターレース91に挟まれて、インナーレース92とアウターレース91(ケース9)が締結状態なり、遊星ギヤ装置2のリングギヤ2Rにブレーキがかかった状態となる。
【0046】
つまり、エンジン始動時の回転拘束方向とシリーズ運転時の回転拘束方向およびパラレル運転時のニュートラル(開放)状態が電磁コイルの励磁状態(電気アクチュエータ)により切り替えられる。これにより、高圧の油圧ポンプが不要になることに加え、回転拘束も機械的に行なわれるので、回転拘束時にも電力を必要としなくなるという利点がある。
【0047】
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0048】
図4は本発明の第2の実施形態を示したものであり、エンジン出力軸1aとケース9の間に、エンジン出力軸1aのエンジン回転方向の回転のみを許容する逆転防止一方向クラッチ12(逆転防止機構)を介装した点で第1の実施形態と相違する。他の構成は第1の実施形態と略同じであり、同一の構成には同一の引用符号を付してある。
【0049】
このような逆転防止一方向クラッチ12を設けたことにより、エンジン停止時に発電機3を電動機として逆回転させると、キャリア2C及びエンジン出力軸1aがケース9に対して回転しなくなり、エンジン1を逆回転させることなく電動機3の駆動トルクがサンギヤ2S、遊星ギヤ2P、リングギヤ2Rを介して出力ギヤ5aに伝達され、アイドラギヤ5b、ファイナルピニオン6a、ファイナルリングギヤ6b及びドライブシャフト7R、7Lを介して駆動輪8R、8Lに伝達される。
【0050】
また、電動機4の駆動力も電動機出力ギヤ5cからアイドラギヤ5b、ファイナルピニオン6a、ファイナルリングギヤ6b及びドライブシャフト7R、7Lを介して駆動輪8R、8Lに伝達される。
【0051】
このように、本実施形態では2つの電動機の駆動力を同時に駆動輪に伝達することができ、先の実施形態の効果に加え、電気自動車としての動力性能を向上できるという効果がある。
【0052】
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0053】
図5は本発明の第3の実施形態を示したものである。各回転要素への潤滑油を供給したり、ブレーキ10を油圧ブレーキとした場合に当該ブレーキ10の作動に必要な油圧を供給したりするのに用いられるオイルポンプ13が出力ギヤ5aの回転軸14上に逆転防止一方向クラッチ13a(逆転防止機構)を介して設置されている点で第1の実施形態と相違する。他の構成は第1の実施形態と略同じであり、同一の構成には同一の引用符号を付してある。
【0054】
このオイルポンプ13は、エンジン1を停止し電動機4で走行する時には電動機4によって駆動され、エンジン1で走行する時にはエンジン1で駆動される。
【0055】
したがって、本実施形態では、上記実施形態の効果に加え、オイルポンプの駆動源を別途設ける必要がないという利点がある。また、出力ギヤ軸14とオイルポンプ13の間に逆転防止一方向クラッチ13aが設けられているので、車両後退時にオイルポンプ13が逆転されるのを防止できる。
【0056】
続いて、本発明の第4の実施形態について説明する。
【0057】
図6は本発明の第4の実施形態を示したものである。ブレーキ10が油圧ブレーキで構成され、発電機3の回転軸3aに逆転防止一方向クラッチ15a(逆転防止機構)を介してブレーキ10を作動させるための高圧オイルポンプ15が設置され、さらに前記出力ギヤ軸14に逆転防止機構としての逆転防止一方向クラッチ13aを介して各回転要素の潤滑のための低圧オイルポンプ13が設置されている点が第1の実施形態と相違する。その他の構成は第1の実施形態と略同じであり、同一の構成には同一の引用符号を付してある。
【0058】
この実施形態では、電動機4で走行時にエンジン1を始動する場合、発電機3を電動機としてオイルポンプ15が駆動され、それにより発生した油圧で油圧ブレーキ10が締結される。一方、出力ギヤ5aの回転軸14の上に設置された潤滑用のオイルポンプ13は、車両の走行に伴い駆動され、潤滑油が各回転要素に送られる。
【0059】
したがって、この実施形態では、電動機4で走行時にエンジン1を始動する際に、発電機3を電動機として用いることでオイルポンプ15を駆動でき、電動機4で走行中にエンジン1を始動する場合であっても電動機4による走行駆動力を減じることがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る前輪駆動型ハイブリッド車両用駆動装置の概略構成図である(第1の実施形態)。
【図2】第1の実施形態の変形例(双方向クラッチを用いた例)を示した図である。
【図3】双方向クラッチの作動を説明するための図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示した図である。
【図5】本発明の第3の実施形態を示した図である。
【図6】本発明の第4の実施形態を示したものである。
【符号の説明】
1 エンジン
1a エンジンの出力軸
2 遊星ギヤ装置
2S サンギヤ
2P 遊星ギヤ
2C キャリア
2R リングギヤ
3 発電機
3a 発電機回転軸
4 電動機
5a 出力ギヤ
5b アイドラギヤ
5c 電動機出力ギヤ
6 ファイナルギヤ
6a ファイナルピニオン
6b ファイナルリングギヤ
7L、7R 前輪左右ドライブシャフト
8L、8R 前輪左右輪
9 ケース
10 ブレーキ(油圧ブレーキあるいは電磁ブレーキ)
11 一方向クラッチ
12 エンジン逆転防止一方向クラッチ
13 オイルポンプ
13a オイルポンプ逆転防止一方向クラッチ
14 出力ギヤ軸
15 オイルポンプ
15a オイルポンプ逆転防止一方向クラッチ
16 双方向クラッチ
50 ローラ
51 保持器
57 連結部材
91 アウターレース
92 インナーレース

Claims (7)

  1. エンジン、発電機、駆動輪駆動用の電動機を有し、遊星ギヤ装置、出力ギヤを介してエンジンの出力の一部を前記発電機に、残りを前記駆動輪に出力するハイブリッド車両用駆動装置において、
    前記遊星ギヤ装置のキャリアを前記エンジンの出力軸に接続し、
    前記遊星ギヤ装置のサンギヤを前記発電機の回転軸に接続し、
    前記遊星ギヤ装置のリングギヤを、前記リングギヤから前記出力ギヤには回転を伝達するがその逆方向には回転を伝達しない一方向クラッチを介して前記出力ギヤに接続し、
    前記リングギヤの回転をケースに対して断接可能とするブレーキ手段を備えた、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。
  2. 前記ブレーキ手段を油圧ブレーキで構成したことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
  3. 前記ブレーキ手段を電磁ブレーキで構成したことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
  4. 前記ブレーキ手段を前記リングギヤの回転を空転させる機能と前記リングギヤの前記ケースに対する回転を阻止する機能を持ち合わせたクラッチで構成としたことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
  5. 前記エンジンの出力軸に逆転防止機構を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のハイブリッド車両の駆動装置。
  6. 前記出力ギヤの回転軸上に逆転防止機構を介してオイルポンプを設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれかひとつに記載するハイブリッド車両用駆動装置。
  7. 前記発電機の回転軸上に第1の逆転防止機構を介してオイルポンプを設け、さらに前記出力ギヤの回転軸上に第2の逆転防止機構を介してオイルポンプを設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれかひとつに記載のハイブリッド車両の駆動装置。
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