JP3593802B2 - 2つのシリンダ列を有する内燃機関における吸気マニホールドの締結方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つのシリンダ列を有する内燃機関における吸気マニホールドの締結方法に関し、特に、シリンダボアの変形を低減する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、内燃機関のシリンダブロック上にシリンダヘッドを取り付ける際に、シリンダヘッドを締結するシリンダヘッドボルト(以下「ヘッドボルト」という)の締付力(軸力)によりシリンダボアが変形することで、ピストンスラップ音が増大することが問題となっており、このシリンダボアの変形を低減するため、例えば、特開昭58−13256号公報及び特開平6−346782号公報に開示されるように、シリンダブロックをリブやブリッジで補強することが行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、2つのシリンダ列が略V型に配置されるV型エンジンのように、左右のバンク間に吸気マニホールドが配置される構成の内燃機関では、シリンダボアの変形は、ヘッドボルトの締付力によって発生するだけではなく、吸気マニホールドをシリンダヘッドに取り付けるときのボルトの締付力によっても発生することが明確になってきた。
【0004】
即ち、V型エンジンにおける吸気マニホールドとシリンダヘッドとの接合面は、シリンダヘッド等の加工精度や組付精度のバラツキのために、両バンクにおいて必ずしも平行な面とはならず、従来の吸気マニホールドの締結方法では、吸気マニホールドをシリンダヘッドに締結するボルトの締付力によってシリンダヘッドを移動させ、前記接合面を密着させてシール性能を確保していた。このため、図7に示すように、吸気マニホールド取付時に吸気マニホールド1がシリンダヘッド2を押す力Fの作用線と、シリンダヘッド2の摩擦力f(Fの反力)の作用線と、が一直線上になく、シリンダヘッド2には回転モーメント(偶力)Mが発生する。そして、この回転モーメントMが発生した状態でシリンダヘッド2が移動し、シリンダブロック3の外壁が外側に押されることにより、スラスト方向にシリンダボアの変形が発生していた(図8参照)。さらに、吸気マニホールド1をシリンダヘッド2に締結する吸気マニホールドボルト4の締付力には、接合面のシール性能を確保する面圧のための締付力の他、シリンダヘッド2を移動させるための締付力が余分に加算されているので、シリンダヘッド2のボルト締結孔の雌ねじ部の変形が増大し、この変形によってシリンダボアの変形が増大していた。
【0005】
このようなシリンダボアの変形を低減するためには、従来技術のようにシリンダブロックをリブ等によってさらに補強することが考えられるが、この場合には、シリンダブロックの重量増加が伴い、また、現状のシリンダブロックの設計を変更する必要がある。
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、吸気マニホールドの締結に際しての作業順序を変更するだけで、シリンダボアの変形を低減できる吸気マニホールドの締結方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の発明は、シリンダが形成されたシリンダブロックと、該シリンダブロックに取り付けられ燃焼室の一部を形成するシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに取り付けられ前記シリンダ内に吸入空気を分配する吸気マニホールドと、前記シリンダヘッドをシリンダブロックに締結するシリンダヘッドボルトと、前記吸気マニホールドをシリンダヘッドに締結する吸気マニホールドボルトと、を含んで構成される2つのシリンダ列を有する内燃機関において、前記吸気マニホールドをシリンダヘッドに締結するに際して、前記シリンダヘッドボルトを仮締めした状態で、前記シリンダブロックとシリンダヘッドとの間の面圧に対抗して、該シリンダブロックに対するシリンダヘッドの位置決め、及び、前記シリンダヘッドに対する吸気マニホールドの位置決めを可能にする締付力でもって、前記吸気マニホールドボルトを仮締めし、その後、前記シリンダヘッドボルトの本締め後、前記吸気マニホールドボルトの本締めを行うようにした。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記吸気マニホールドボルトを仮締めした後、一旦、該吸気マニホールドボルトの締付けを緩めるようにした。
請求項3記載の発明は、前記シリンダヘッドボルトを仮締めする第1の締付力を該シリンダヘッドボルトを本締めする第2の締付力より小さく設定し、前記吸気マニホールドボルトを仮締めする第3の締付力を該吸気マニホールドボルトを本締めする第4の締付力より大きく設定した。
【0008】
請求項4記載の発明は、前記内燃機関は、2つのシリンダ列を略V型に配置したV型エンジンである構成とした。
請求項5記載の発明は、前記内燃機関は、2つのシリンダ列を略平行に配置した並列エンジンである構成とした。
ここで、並列エンジンとは、例えば、一部の2輪車で使用されているような2つのシリンダ列を略平行に配置し、各シリンダ列について独立したクランクシャフトを有するエンジン形式をいい、具体的には、スクエア4或いはタンデムツインと呼ばれているものが該当する。
【0009】
請求項6記載の発明は、シリンダが形成されたシリンダブロックと、該シリンダブロックに取り付けられ燃焼室の一部を形成するシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに取り付けられ前記シリンダ内に吸入空気を分配する吸気マニホールドと、を含んで構成される2つのシリンダ列を有する内燃機関において、前記吸気マニホールドをシリンダヘッドに締結するに際して、前記シリンダブロックとシリンダヘッドとを仮止めした状態で、前記シリンダブロックとシリンダヘッドとの間の面圧に対抗して、該シリンダブロックに対するシリンダヘッドの位置決め、及び、前記シリンダヘッドに対する吸気マニホールドの位置決めを可能にする締付力でもって、前記吸気マニホールドをシリンダヘッドに仮止めし、その後、該シリンダヘッドの固定後、吸気マニホールドの固定を行うようにした。
【0010】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、シリンダヘッドボルトを仮締めした状態で、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間の面圧に対抗して、シリンダブロックに対するシリンダヘッドの位置決め、及び、シリンダヘッドに対する吸気マニホールドの位置決めを可能にする締付力でもって、吸気マニホールドボルトの仮締めを行うようにしたので、吸気マニホールドボルトの仮締めを行う際に、シリンダヘッドに発生する回転モーメントが低減した状態でシリンダヘッドが移動し、吸気マニホールドとシリンダヘッドとの間の接合面が平行な面となる。その後、シリンダヘッドボルトの本締め後、吸気マニホールドボルトの本締めを行うようにしたので、不必要な締付力を廃止することができ、シリンダボアの変形を低減することができる。そして、シリンダボアの変形の低減に伴い、ピストンスラップ音、オイル消費量及びブローバイ量を低減することができる。
【0011】
さらに、例えば、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間にシリンダガスケットを介装するものにあっては、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間のシール能力が向上するので、従来よりも安価なガスケットを使用することができ、コストの低減を図ることも可能となる。
請求項2記載の発明によれば、吸気マニホールドボルトを仮締めした後、一旦、吸気マニホールドボルトの締付けを緩めるようにしたので、シリンダヘッドを移動させる締付力に起因する回転モーメントが低減し、シリンダボアの変形をより低減することができる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、吸気マニホールドボルトの本締めを行う締付力が仮締めを行う締付力よりも小さく設定されているので、本締めによる雌ねじ部の変形が低減し、シリンダボアの変形をより低減することができる。
【0013】
請求項4記載の発明によれば、内燃機関は2つのシリンダ列を略V型に配置したV型エンジンである構成としたので、左右のシリンダヘッド間に配置される吸気マニホールドがコンパクトになりその剛性が高まっても、シリンダボアの変形を有効に低減することができる。
請求項5記載の発明によれば、内燃機関は2つのシリンダ列を略平行に配置した並列エンジンである構成としたので、シリンダ列の間に配置される吸気マニホールドがコンパクトになりその剛性が高まっても、シリンダボアの変形を有効に低減することができる。
【0014】
請求項6記載の発明によれば、シリンダブロックとシリンダヘッドとを仮止めした状態で、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間の面圧に対抗して、シリンダブロックに対するシリンダヘッドの位置決め、及び、シリンダヘッドに対する吸気マニホールドの位置決めを可能にする締付力でもって、吸気マニホールドをシリンダヘッドに仮止めするようにしたので、吸気マニホールドの仮止めを行う際に、シリンダヘッドに発生する回転モーメントが低減した状態でシリンダヘッドが移動し、吸気マニホールドとシリンダヘッドとの間の接合面が平行な面となる。その後、シリンダヘッドの固定後、吸気マニホールドの固定を行うようにしたので、不必要な締付力を廃止することができ、シリンダボアの変形を低減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図1は、一般的なV型エンジンにおける吸気マニホールドの取付構造を示したもので、ハーフスカート型のシリンダブロック10と、左右のシリンダヘッド11,12とは、両者間にシリンダガスケット13を介装して図示しない複数本のヘッドボルトによって締結されている。また、左右のシリンダヘッド11,12間に配置される吸気マニホールド14から分岐する左右の吸気ポート15,16の先端部に形成されたシリンダヘッド取付部15a,16aと、左右のシリンダヘッド11,12に夫々形成された吸気マニホールド取付部11a,12aとは、両者間に吸気マニホールドガスケット17を介装して複数本の吸気マニホールドボルト(以下「インマニボルト」という)18によって結合されている。
【0016】
次に、従来の吸気マニホールドの締結方法(以下「STD Assy法」という)、及び、本発明による吸気マニホールドの締結方法(以下「インマニステップ締めAssy法」という)を説明する。
まず、STD Assy法の一例は、次の工程(1’)及び(2’)からなる。
(1’)シリンダブロックにシリンダヘッドを結合する。このときのヘッドボルトの締付トルクは、例えば、3kgfm +60°(29.4Nm+60°)とする。
【0017】
(2’)シリンダヘッドに吸気マニホールドを結合する。このときのインマニボルトの締付トルクは、例えば、2.0 ±0.2kgfm (19.6±1.96Nm)とする。
この締結方法によるシリンダボア変形量の実験データは、図8に示すように、初期状態での変形量を0とすると、ヘッドボルト及びインマニボルトの締付けによって、最終的に#3シリンダ及び#4シリンダのスラスト方向のシリンダボア変形量の平均が約31μmとなる。このシリンダボア変形量はエンジンの暖機によって増大するが、この理由は、シリンダブロックとシリンダヘッドの材質の相違(シリンダブロックは鋳鉄製、シリンダヘッドはアルミ合金製)による線膨張係数の差異によるものである。
【0018】
一方、インマニステップ締めAssy法の一例は、次の工程(1) 〜(5) からなる(図2参照)。
(1) シリンダブロックにシリンダヘッドを仮止めする。このときのヘッドボルトの締付トルクは、例えば、3.0kgfm (29.4Nm)、6.0kgfm (58.8Nm)の2段階で馴らし締めを行った後,一旦0kgfm(0Nm)まで緩め、その後1.0kgfm (9.8Nm )〔第1の締付力〕で仮締めを行う(a〜d)。
【0019】
(2) シリンダヘッドに吸気マニホールドを仮止めする。このときのインマニボルトの締付トルクは、例えば、0.4kgfm (3.92Nm)、1.6kgfm (15.7Nm)の2段階で馴らし締めを行った後、1.6 ±0.1kgfm (15.7±0.98Nm)〔第3の締付力〕で仮締めを行う(e〜g)。この工程における最終的な締付トルク1.6 ±0.1kgfm (15.7±0.98Nm)は、工程(1) においてシリンダヘッドを仮止めしたときのシリンダブロックとシリンダヘッド間の面圧に対抗して、シリンダブロックに対するシリンダヘッドの位置決め、及び、シリンダヘッドに対する吸気マニホールドの位置決めを可能にする締付トルクとして設定されている。
【0020】
(3) インマニボルトの締付トルクを0kgfm(0Nm)まで緩める(h)。
(4) シリンダブロックにシリンダヘッドを固定する。このときのヘッドボルトの締付トルクは、例えば、3.0kgfm +60°(29.4Nm+60°)〔第2の締付力〕とする(i〜j)。
(5) シリンダヘッドに吸気マニホールドを固定する。このときのインマニボルトの締付トルクは、例えば、0.4kgfm (3.92Nm)、0.9kgfm (8.82Nm),0.9 ±0.1kgfm (8.8 ±0.98Nm)〔第4の締付力〕の3段階で本締めを行う(k〜m)。ここで、インマニボルトの最終的な締付トルク0.9 ±0.1kgfm (8.8 ±0.98Nm)は、吸気マニホールドとシリンダヘッドとの接合面のシール性能を確保する面圧を発生させる締付トルク0.9kgfm (8.82Nm)のみとなっている。
【0021】
この締結方法によるシリンダボア変形量の実験データは、図3に示すように、初期状態での変形量を0とすると、ヘッドボルトの仮締め(工程(1) )、インマニボルトの仮締め(工程(2) )、インマニボルトの緩め(工程(3) )、ヘッドボルトの本締め(工程(4) )及びインマニボルトの本締め(工程(5) )によって、最終的に#3シリンダ及び#4シリンダのスラスト方向のシリンダボア変形量の平均が約17μmとなる。このシリンダボア変形量は暖機によって増大するが、この理由はSTD Assy法と同一であるので省略する。
【0022】
従って、V型エンジンにおけるシリンダボア変形量は、STD Assy法では31μmであったものが、インマニステップ締めAssy法では17μmとなり、変形量が14μm低減する。
次に、STD Assy法とインマニステップ締めAssy法との作用・効果の相違を示す実験データを説明する。
【0023】
図4は、インマニボルトの軸力〔kgf 〕とシリンダヘッドの移動量(シリンダボア変形量と相関関係が強い)〔μm〕との相関関係を示し、STD Assy法とインマニステップ締めAssy法とでは略平行した特性を有していることがわかる。これは、インマニボルトを締付けるに従ってシリンダヘッドの移動量が増大することを示し、他の要因、例えば、エンジンの組み付け順序等によって影響を受けないことを表している。
【0024】
図5は、インマニボルトの軸力〔kgf 〕、シリンダヘッドの移動量〔μm〕、シリンダヘッドに発生する回転モーメント〔kgfm〕及びシリンダボア変形量〔μm〕の相関関係を示し、インマニステップ締めAssy法によれば、シリンダヘッド移動量が増大したにも関わらず、インマニボルトの軸力、回転モーメント及びシリンダボア変形量が低減していることがわかる。
【0025】
以上説明した作用・効果が奏される理由は、シリンダブロックにシリンダヘッドを仮止めした(ヘッドボルトを仮締めした状態)後、シリンダブロックとシリンダヘッド間の面圧に対抗して、シリンダブロックに対するシリンダヘッドの位置決め、及び、シリンダヘッドに対する吸気マニホールドの位置決めを可能にする締付トルクでもって、インマニボルトの仮締めを行っているので、シリンダヘッドに発生する回転モーメントが低減した状態でシリンダヘッドが移動し、吸気マニホールドとシリンダヘッドとの接合面が平行な面となるからである。また、従来のSTD Assy法のように、ヘッドボルトの本締め後の面圧に打ち勝ってシリンダヘッドを移動することができる締付トルクでインマニボルトを締付ける必要がなくなるので、シリンダヘッドに形成されたヘッドボルト用の雌ねじ部の変形が低減し、シリンダボアの変形が低減する。さらに、シリンダガスケットのシール性能が向上するので、安価なガスケットの使用が可能となり、コストの低減を図ることも可能となる。
【0026】
その他には、シリンダボアの変形が低減することによってピストンのスラップ音が低減し、図6に示すように、エンジンの騒音評点が向上してより静粛なエンジンとすることができる。さらに、オイル消費量の減少やブローバイ量の低減を図ることもできる。
なお、本実施形態はV型エンジンに関するものであるが、例えば、水平対向エンジンやシリンダ列を略平行に配置した並列エンジン(一部の2輪車で使用され、スクエア4及びタンデムツインと呼ばれているもの)のように、2つのシリンダ列を有する他のエンジン形式に適用しても同様な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なV型エンジンにおける吸気マニホールドの締結構造図
【図2】本発明に係る吸気マニホールドの締結方法の一例を示す工程図
【図3】同上の締結方法による各工程のシリンダボア変形量を示す線図
【図4】吸気マニホールド締結ボルトの軸力とシリンダヘッドの移動量との相関関係を示す線図
【図5】吸気マニホールド締結ボルトの軸力、シリンダヘッドの移動量、シリンダヘッドに発生する回転モーメント及びシリンダボア変形量の相関関係を示す線図
【図6】従来法及び本発明に係る吸気マニホールドの締結方法による騒音評点を示す線図
【図7】シリンダボアの変形が発生する原因を示す説明図
【図8】従来の吸気マニホールドの締結方法によるシリンダボア変形を示し、(a) はシリンダの配置図、(b) は各工程のシリンダボア変形量を示す線図
【符号の説明】
10 シリンダブロック
11,12 シリンダヘッド
14 吸気マニホールド
18 吸気マニホールドボルト
Claims (6)
- シリンダが形成されたシリンダブロックと、該シリンダブロックに取り付けられ燃焼室の一部を形成するシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに取り付けられ前記シリンダ内に吸入空気を分配する吸気マニホールドと、前記シリンダヘッドをシリンダブロックに締結するシリンダヘッドボルトと、前記吸気マニホールドをシリンダヘッドに締結する吸気マニホールドボルトと、を含んで構成される2つのシリンダ列を有する内燃機関において、
前記吸気マニホールドをシリンダヘッドに締結するに際して、前記シリンダヘッドボルトを仮締めした状態で、前記シリンダブロックとシリンダヘッドとの間の面圧に対抗して、該シリンダブロックに対するシリンダヘッドの位置決め、及び、前記シリンダヘッドに対する吸気マニホールドの位置決めを可能にする締付力でもって、前記吸気マニホールドボルトを仮締めし、その後、前記シリンダヘッドボルトの本締め後、前記吸気マニホールドボルトの本締めを行うことを特徴とする2つのシリンダ列を有する内燃機関における吸気マニホールドの締結方法。 - 前記吸気マニホールドボルトを仮締めした後、一旦、該吸気マニホールドボルトの締付けを緩めることを特徴とする請求項1記載の2つのシリンダ列を有する内燃機関における吸気マニホールドの締結方法。
- 前記シリンダヘッドボルトを仮締めする第1の締付力は該シリンダヘッドボルトを本締めする第2の締付力より小さく設定され、前記吸気マニホールドボルトを仮締めする第3の締付力は該吸気マニホールドボルトを本締めする第4の締付力より大きく設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の2つのシリンダ列を有する内燃機関における吸気マニホールドの締結方法。
- 前記内燃機関は、2つのシリンダ列を略V型に配置したV型エンジンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の2つのシリンダ列を有する内燃機関における吸気マニホールドの締結方法。
- 前記内燃機関は、2つのシリンダ列を略平行に配置した並列エンジンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の2つのシリンダ列を有する内燃機関における吸気マニホールドの締結方法。
- シリンダが形成されたシリンダブロックと、該シリンダブロックに取り付けられ燃焼室の一部を形成するシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに取り付けられ前記シリンダ内に吸入空気を分配する吸気マニホールドと、を含んで構成される2つのシリンダ列を有する内燃機関において、
前記吸気マニホールドをシリンダヘッドに締結するに際して、前記シリンダブロックとシリンダヘッドとを仮止めした状態で、前記シリンダブロックとシリンダヘッドとの間の面圧に対抗して、該シリンダブロックに対するシリンダヘッドの位置決め、及び、前記シリンダヘッドに対する吸気マニホールドの位置決めを可能にする締付力でもって、前記吸気マニホールドをシリンダヘッドに仮止めし、その後、該シリンダヘッドの固定後、吸気マニホールドの固定を行うことを特徴とする2つのシリンダ列を有する内燃機関における吸気マニホールドの締結方法。
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