JP3592990B2 - 棒状切削工具の欠陥検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、棒状切削工具の欠陥検査装置に関し、特に、エンドミル等の切れ刃面に生じた欠けなどの欠陥について、これを高精度に検出することが可能な欠陥検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンドミルの製造工程における最終段階では、図3中の検査対象箇所に示した切れ刃面11の検査が特に重要である。なお、エンドミル各部の名称及びその部位については、図11に示してある。切れ刃面に傷や欠損等の欠陥が存在すると、被加工物の切削面に傷が付いたり面粗さが悪くなるばかりではなく、エンドミル自体の寿命の低下をも招くことになるので、エンドミルを製品として出荷する前段階においては、切れ刃面の検査が必須となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
エンドミルの切れ刃面の欠陥検査を画像処理技術を適用することにより行おうとした場合、図3に示す撮像画像においては、切れ刃面に隣接して刃溝が存在し、この刃溝などからの光の反射による影響のため、切れ刃面の抽出が困難となる。特に検査対象箇所としての切れ刃面は直線ではなく螺旋状に湾曲しているため、最適な照明条件を設定することが難しく、この点が画像処理技術を適用したエンドミルの欠陥検査の自動化を困難にしていた。また、切れ刃面の湾曲の度合いが外径等の違いにより多岐にわたるため、パターンマッチングなどの画像比較による欠陥検出では膨大な量の比較データが必要となり、この点も画像処理技術を適用したエンドミルの欠陥検査の自動化を困難にしていた。さらに、切れ刃面が湾曲していることに起因して、切れ刃面のコーナ部の欠けについては、この検出が困難なものとなっていた。
【0004】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、従来は自動化が困難であった棒状切削工具の切れ刃面の欠陥検査について、これを高精度に自動化することが可能な棒状切削工具の欠陥検査装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下に述べる棒状切削工具の欠陥検査装置を提供することにした。なお、本発明における棒状切削工具とは、全体形状が略棒状であり、加工に際してはその長手方向を軸として回転させることにより、先端部あるいは側面部に施された切れ刃により被加工物に対して所定の切削加工を行うものである。具体的には、ドリル(ツイストドリル)、エンドミル、リーマ等がこれに当たる。
【0006】
請求項1にかかる発明では、棒状切削工具をその回転軸を軸線としてこの軸線回りに回転自在に保持するとともに、その回転角度位置を検知可能にされた工具保持手段と、この工具保持手段を軸線回りに回転駆動するようにされた回転駆動手段と、工具保持手段を載置し軸線の方向に動作可能にするとともに、その位置を検知可能にされたテーブルと、このテーブルを軸線の方向に駆動するようにされたテーブル駆動手段と、棒状切削工具の先端斜め上方に配置された拡散照明手段と、工具保持手段により保持された棒状切削工具を軸線の垂直方向から観察可能となるように配置されたテレビカメラと、このテレビカメラにより撮影された画像を処理することにより、棒状切削工具の欠陥を検出するようにされた画像処理装置と、を有しており、前記画像処理装置は、前記テレビカメラにより撮影された画像に対して2値化処理を施すことにより2値化画像を作成し、この2値化画像に対してエッジ抽出処理を施すことにより輪郭線強調画像を作成し、この輪郭線強調画像に対しハフ変換処理を施すことにより基準線画像を作成し、この基準線画像と前記輪郭線強調画像との差分を算出することにより欠陥の有無を判定することを特徴とする棒状切削工具の欠陥検査装置を提供した。
【0007】
請求項1にかかる発明の作用について説明する。エンドミルの側面に施された切れ刃面の欠陥検査を行う場合、この切れ刃面は直線ではなく螺旋状に湾曲しているので、検査対象としての切れ刃面すべての画像を一度に得ることはできない。そこで、本発明では、図3に示した枠のように、検査対象箇所を限定することによりこの検査対象箇所の画像を取得し、画像処理装置によりこの検査対象箇所の欠陥検査を行い、次いで、検査対象箇所を順次移動させて同様の処理を行うようにし、これにより検査対象としての切れ刃面すべてについての欠陥検査を可能にさせている。ここで、画像を取得するためのテレビカメラを固定設置したとすると、検査対象箇所を順次移動させるためには、棒状切削工具を軸線回りに回転させる機構と棒状切削工具を軸線方向に移動させる機構とが必要になる。本発明では、棒状切削工具を軸線回りに回転させる機構は工具保持手段と回転駆動手段とからなり、一方、棒状切削工具を軸線方向に移動させる機構はテーブルとテーブル駆動手段とからなっている。
【0008】
さらに、請求項1にかかる発明では、棒状切削工具の先端斜め上方に拡散照明手段を配置している。この拡散照明手段は照明装置と拡散反射性を有する半球状の反射板とからなっている。ここで、拡散反射性を有する反射板とは、この反射板に光を照射したときに、反射性に優れ、しかも、その反射光があらゆる方向に一様に拡散する特性を示すような反射面である。この反射板は、金属やガラスなどからなる半球体の内面に、反射率及び拡散性の高い白色塗膜その他の膜を形成することによって製作できる。照明装置から放射された照明が反射板に照射される一方で被検査物としての棒状切削工具には直接照射されないように構成することにより、棒状切削工具には反射板からの拡散照明のみが照射されることになる。
【0009】
被検査物としての棒状切削工具の表面に、あらゆる角度方向から一様な光が照射されれば、検査部位に微細な凹凸があっても、この凹凸の側面には何れかの方向から来る光が照射され、その反射光がテレビカメラに捉えられることになる。すなわち、微細な凹凸のすべての箇所で照明光がほぼ一様な反射を生じ、テレビカメラから得られる画像には、検査部位表面の微細な凹凸による影が生じず、表面全体が一様な明るさの面として捉えられることになる。これに対し、検査部位表面に生じた傷や欠けなどの欠陥は前述の微細な凹凸に比べれば遙かに深く大きなものなので、拡散照明手段から放射された拡散照明を照射した場合でも、明瞭な影を生じるなど検査部位表面では前述の微細な凹凸の場合とは明らかに異なる反射状態を示すことになる。その結果、テレビカメラから得られた画像には、検査部位表面に生じた傷や欠けなどの欠陥のみが捉えられることになり、欠陥検査の精度が高まることになる。
【0010】
特に、検査対象部位がエンドミルの切れ刃面である場合には、前述したように切れ刃面に隣接して刃溝が存在しているが、拡散照明を照射するようにすれば、金属光沢面となっている刃溝からの光の反射が緩和できるという効果があるので、画像処理の過程において検査対象部位としてのエンドミルの切れ刃面が抽出されやすくなるという効果も奏することになる。
【0012】
ところで、請求項1にかかる発明においては、被検査物より得られた最終画像は輪郭線強調画像である。したがって、判定処理においては、この輪郭線強調画像を正常な被検査物の画像と比較することになる。この正常な被検査物の画像としては、マスターとなる被検査物を予め用意しておき、このマスターを撮影したときの画像とすることもできる。しかし、被検査物の種類が多い場合などは被検査物毎にマスターを用意しておくことは容易ではない。そこで、請求項1にかかる発明では、輪郭線強調画像においては欠陥箇所以外ではマスターとはほとんど相違しないことに着目することにした。すなわち、輪郭線強調画像に対してハフ変換処理を施すことにより、欠陥を取り除いた輪郭線画像を作成し、これを基準線画像と称し、輪郭線強調画像と比較するマスターとすることにした。これにより、被検査物より得られた最終画像である輪郭線強調画像と比較処理されるのは、この輪郭線強調画像から得られた基準線画像となるので、被検査物毎に逐次マスターを用意しておく必要はなくなった。
【0013】
なお、前記基準線画像の具体的な作成方法については、前記輪郭線強調画像中の切れ刃面については、この切れ刃面を2次曲線とみなしてハフ変換処理を施すことにより作成する(請求項)。また、前記輪郭線強調画像中のコーナ部については、コーナ部は切れ刃面と底刃から形成されているので、切れ刃面を2次曲線とみなしてハフ変換処理を施すことにより得られた基準線と、底刃を直線とみなしてハフ変換処理を施すことにより得られた基準線とから作成する(請求項)。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態における、欠陥検査装置のシステム全体を示す構成図である。本実施形態では、被検査物としての棒状切削工具10はエンドミルとし、このエンドミル10の切れ刃面11の欠陥の有無を検査することを想定している。図3に示すように、エンドミル10の切れ刃面11は螺旋状に施されており、また、ここで示したエンドミル10は二溝のため、切れ刃面11は2本存在している。本実施形態では、エンドミル10を撮影するテレビカメラ4は固定設置されているので、一度に切れ刃面11のすべての画像を得ることはできない。そこで、エンドミル10を軸線回りに回転させる機構と軸線方向に移動させる機構とを設け、これらの機構により図3に示したように検査対象箇所(枠で囲った箇所)を順次移動させることにより、すべての切れ刃面11に対して欠陥検査を行うようにしている。なお、ここで言う軸線とは、エンドミル10にて切削加工する際の回転軸と同一である。
【0015】
前述のエンドミル10を軸線回りに回転させる機構としては、工具保持手段としてのスピンドル9と、このスピンドル9を回転させるための回転駆動手段としてのスピンドル駆動モータ8とからなっている。また、エンドミル10を軸線方向に移動させる機構としては、テーブル6と、このテーブル6を動作させるための図示しないテーブル駆動手段とからなっている。そして、スピンドル9及びスピンドル駆動モータ8はテーブル6に載置されている。また、スピンドル9についてはその回転角度位置を検知可能にされており、同様に、テーブル6についてもその位置を検知可能にされている。なお、スピンドル駆動モータ8及び図示しないテーブル駆動手段はドライバ2にて駆動制御されている。
【0016】
前述したように、テレビカメラ4は固定設置されており、テレビカメラ4に装着されたマクロレンズ5によりズームを変更可能にされている。テレビカメラ4に接続されたテレビモニタ3は、テレビカメラ4により捉えられた撮影画像を表示したり、後述する画像処理装置により処理された画像を表示したりすることができる。
【0017】
パソコン1は図1に示した欠陥検査装置のシステム全体を統括制御しており、画像処理装置としての画像処理回路を内蔵している。詳細には、ドライバ2へは駆動指令を出力し、逆にドライバ2からはエンドミル10の軸線回りの回転位置や軸線方向の位置を入力している。また、テレビモニタ3へは画像処理装置により処理された画像を送信している。さらに、テレビカメラ4により捉えられた撮影画像を入手し、所定の画像処理を施している。さらにまた、パソコン1には、ドライバ2を動作させるプログラムを入力するためのキーボードや、画像処理データ等を記憶しておくための記憶装置等も装備されている。
【0018】
拡散照明手段は、被検査物としてのエンドミル10の先端斜め上方に配置されており、具体的にはテレビカメラ4の光軸とエンドミル10の軸線との交点からみて40〜45°の仰角方向に位置している。この拡散照明手段は、図2に示すように、照明装置としての白熱電球と拡散反射性を有する半球状の反射板とからなっている。白熱電球の反射板に向かない表面部分には、電球の光を透過させないように塗装が施されており、これにより白熱電球から放射された直射光は、拡散照明手段の外部、特に被検査物としてのエンドミル10には、直接照射されないようにされている。一方、反射板は、金属やガラスなどからなる半球体の内面に、反射率及び拡散性の高い白色塗膜その他の膜が形成されている。以上により、被検査物としてのエンドミル10には、拡散照明のみが照射されることになる。したがって、前述したように、テレビカメラ4には検査部位の欠陥は捉えられるが通常の研削傷などの微細な凹凸は捉えられないことになる。
【0019】
次に、本欠陥検査装置における欠陥検査の手順について説明する。前述したように、エンドミル10を軸線回りに回転させる機構としてのスピンドル9とスピンドル駆動モータ8、及びエンドミル10を軸線方向に移動させる機構としてのテーブル6とテーブル駆動手段により、エンドミル10を回転させながら軸線方向に移動させ、切れ刃面11全体の検査を行わせる。
【0020】
まず、テーブル駆動手段を作動させテーブル6を移動させることにより、スピンドル9に把持された検査対象物としてのエンドミル10の刃先部分が、テレビカメラ4の直下になるまで移動させる。そして、スピンドル駆動モータ8を作動させスピンドル9を回転させることにより、切れ刃面11の刃先部分が図3で示した検査対象箇所に含まれるまで回転させる。切れ刃面11の刃先部分が検査対象箇所に含まれると、後述する所定の画像処理を開始し、この検査対象箇所内における欠陥検査を行う。なお、この最初の欠陥検査においては、テーブル6の位置及びスピンドル9の回転角度位置(位相)を記憶しておく。
【0021】
この最初の欠陥検査が終了すると、図3に示すように切れ刃面11上の次の検査対象箇所にエンドミル10を移動させる。すなわち、テーブル駆動手段を作動させテーブル6を移動させることによりエンドミル10を軸線方向に所定量移動させるとともに、スピンドル駆動モータ8を作動させスピンドル9を回転させることによりエンドミル10を軸線回りに所定量回転させる。なお、ここで言う所定量とは、検査対象箇所のウインドウの大きさ(図3で示した枠で囲まれた部分の大きさ)や、工具径やねじれ角等のエンドミル10の設計緒元によって決定され、画像処理装置1に予め入力しておくものである。このエンドミル10の再配置が終了した後、最初の欠陥検査の場合と同様に、後述する所定の画像処理を開始し、この検査対象箇所内における欠陥検査を行う。
【0022】
以降についても、同様にして、切れ刃面11上の検査対象箇所にエンドミル10を順次移動させながら、画像処理の基づく欠陥検査を行っていく。そして、画像処理の結果、切れ刃面11が検査対象箇所に存在しないと判断された場合は、この切れ刃面11の欠陥検査はすべて終了したものと見做し、残りのもう1本の切れ刃面11についてその欠陥検査を開始する。開始にあたっては、テーブル6については最初の欠陥検査において記憶しておいた位置に移動させ、スピンドル9については最初の欠陥検査において記憶しておいた回転角度位置(位相)+180゜に移動させる。これは本エンドミル10は二溝のため、切れ刃面11は2本存在しており、互いの切れ刃面11の位相は180°異なることによるものである。この切れ刃面11についても前述と同様に欠陥検査を行う。両切れ刃面11の欠陥検査が終了すると、画像処理装置1は検査結果をパソコン付属のモニタ等に表示する。
【0023】
次に、画像処理装置1において行われる画像処理手順について説明する。まず、テレビカメラ4により捉えられた図4に示す検査画像(濃淡画像)に対して2値化処理を施すことにより、図5に示す2値化画像を作成する。次いで、この2値化画像に対してエッジ抽出処理を施すことにより、図6の実線に示す輪郭線強調画像を作成する。次いで、この輪郭線強調画像に対して後述するハフ変換処理を施すことにより、図6の破線に示す切れ刃面を2次曲線で近似した基準線画像を作成し、この基準線画像を欠陥がない正常な切れ刃面と見做すことにする。
【0024】
ここで、ハフ変換について説明する。ハフ変換は画像処理において直線、曲線、楕円などの幾何学的図形を画像中から抽出するために用いられる公知の変換方法である。簡単に説明すると、X−Y座標系のある一点(x、y)が与えられたときに、その点を通る全ての直線を極座標系(θ−ρ)空間に変換して、ρ=xcosθ+ysinθなる1本の曲線の軌跡とする。全ての候補点(x、y)についてこの軌跡を(θ−ρ)空間に描くことにより、最終的にこれらの曲線群が最も多く交わる点(θ、ρ)を抽出することができる。この抽出点(θ、ρ)から、近似直線ρ=xcosθ+ysinθが求められる。本実施形態においては、エンドミルの切れ刃面11について、この切れ刃面11の形状を2次曲線とみなしてハフ変換処理を施すことにより推定したものを基準線画像としている。
【0025】
次いで、切れ刃面に関して輪郭線強調画像と基準線画像との比較を行う。図7に示すように、輪郭線強調画像に基づく実際の切れ刃面の形状は基準線画像に基づく正常な切れ刃面の形状に対して差異があり、この差異は傷などの欠陥がある箇所においては特に大きくなる。図8はこの点について示したものであり、上図のテレビカメラ4が捉えた検査画像の傷のある部分が、下図の差異の大きさを数値化して示した検出結果において、明瞭に現れていることがわかる。最後に、この差異を予め設定しておいた良否を判別するためのしきい値と比較することにより、欠陥の有無を判別する。
【0026】
なお、切れ刃面の先端部におけるコーナ部においては、このコーナ部が切れ刃面と底刃から形成されているので、図9に示すように、切れ刃面を2次曲線とみなしてハフ変換処理を施すことにより推定した基準線(点線)と、底刃を直線とみなしてハフ変換処理を施すことにより推定した基準線(点線)とを、基準線画像としている。この基準線画像について、前述のように輪郭線強調画像と比較することにより、図10に示すように、コーナ部の欠けを検出することができる。具体的には、図10に示す2つの基準線(点線)に囲まれた領域内の刃がない部分の大きさを差異として、これを予め設定しておいた良否を判別するためのしきい値と比較することにより、コーナ部における欠けの有無を判別することになる。
【0027】
以上、本発明の一実施形態について説明した。拡散照明手段の配置については、上記実施形態においては被検査物としてのエンドミル10の先端斜め上方で、テレビカメラ4の光軸とエンドミル10の軸線との交点からみて40〜45°の仰角方向に配置するとしていたが、これに限定する必要はなく、欠陥は捉えるが通常の研削傷などの微細な凹凸は捉えないという拡散照明手段の使用目的を満足するような配置であればよい。また、照明装置については、上記実施形態においては白熱電球を使用したが、、これに限定する必要はなく、例えば円環タイプの蛍光灯であってもよい。
【0028】
【発明の効果】
本発明にかかる棒状切削工具の欠陥検査装置によれば、被検査物としての棒状切削工具の検査部位に対して拡散照明を照射し、その反射光を捉えて画像処理を施すようにしたので、欠陥有無の判定において、研削加工により生じた被検査物表面の微細な凹凸を欠陥と誤判定することはなくなるという効果を奏するとともに、特に、検査対象部位がエンドミルの切れ刃面である場合には、金属光沢面となっている刃溝からの光の反射が緩和され、その結果、検査対象部位としてのエンドミルの切れ刃面が抽出されやすくなるという効果も奏することになった。そのため、従来のものに比して欠陥検出精度が向上し、欠陥検査装置の信頼性が向上することとなった。
【0029】
さらに、本発明によれば、被検査物より得られた最終画像である輪郭線強調画像と比較処理されるのは、この輪郭線強調画像から得られた基準線画像となるので、被検査物毎に逐次マスターを用意しておく必要はなくなり、その結果、多種の被検査物にもフレキシブルに対処できるものとなった。また、欠けの大きさを数値化しているので、品質管理面でのデータ確認が容易であるとともに、数値データを保管する本発明は画像データを保管する場合に比して、データ量が少なくなるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における、欠陥検査装置のシステム全体を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施形態における、拡散照明装置の正面図である。
【図3】本発明の一実施形態における、エンドミル切れ刃面の検査対象箇所を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態における、テレビカメラが捉えた画像である。
【図5】本発明の一実施形態における、図4に示したテレビカメラが捉えた画像を2値化処理した画像である。
【図6】本発明の一実施形態における、図5に示した2値化処理画像の輪郭線を抽出した画像である。
【図7】本発明の一実施形態における、エンドミル切れ刃面に関する正常な輪郭形状と実際の輪郭形状との比較を示した図である。
【図8】本発明の一実施形態における、エンドミル切れ刃面に関する傷の検出結果を示した図である。
【図9】本発明の一実施形態における、エンドミル切れ刃面コーナ部に関する、正常な輪郭形状(点線)と実際の輪郭形状とを比較した画像である。
【図10】本発明の一実施形態における、エンドミル切れ刃面コーナ部に関する、欠けの検出結果を示した図である。
【図11】エンドミル各部の名称及びその部位を示す図である(日本規格協会編集のJIS用語辞典からの抜粋)。
【符号の説明】
1 画像処理装置が内蔵されたパソコン
2 ドライバ
3 テレビモニタ
4 テレビカメラ
5 マクロレンズ
6 テーブル
7 拡散照明手段
8 スピンドル駆動モータ(回転駆動手段)
9 スピンドル(工具保持手段)
10 エンドミル(棒状切削工具)
11 エンドミルの切れ刃面

Claims (3)

  1. 棒状切削工具をその回転軸を軸線として該軸線回りに回転自在に保持するとともに、その回転角度位置を検知可能にされた工具保持手段と、
    該工具保持手段を前記軸線回りに回転駆動するようにされた回転駆動手段と、
    前記工具保持手段を載置し前記軸線の方向に動作可能にするとともに、その位置を検知可能にされたテーブルと、
    該テーブルを前記軸線の方向に駆動するようにされたテーブル駆動手段と、棒状切削工具の先端斜め上方に配置された拡散照明手段と、
    前記工具保持手段により保持された棒状切削工具を前記軸線の垂直方向から観察可能となるように配置されたテレビカメラと、
    該テレビカメラにより撮影された画像を処理することにより棒状切削工具の欠陥を検出するようにされた画像処理装置とを有しており、
    前記画像処理装置は、前記テレビカメラにより撮影された画像に対して2値化処理を施すことにより2値化画像を作成し、該2値化画像に対してエッジ抽出処理を施すことにより輪郭線強調画像を作成し、該輪郭線強調画像に対しハフ変換処理を施すことにより基準線画像を作成し、該基準線画像と前記輪郭線強調画像との差分を算出することにより欠陥の有無を判定することを特徴とする棒状切削工具の欠陥検査装置。
  2. 前記基準線画像は、前記輪郭線強調画像中の切れ刃面については、該切れ刃面を2次曲線とみなしてハフ変換処理を施すことにより作成することを特徴とする請求項に記載の棒状切削工具の欠陥検査装置。
  3. 前記基準線画像は、前記輪郭線強調画像中のコーナ部については、前記切れ刃面を2次曲線とみなしてハフ変換処理を施すことにより得られた基準線と、底刃を直線とみなしてハフ変換処理を施すことにより得られた基準線とから作成することを特徴とする請求項またはに記載の棒状切削工具の欠陥検査装置。
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