JP3592834B2 - 永久帯電防止性を付与する樹脂組成物及びそれを含む熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

永久帯電防止性を付与する樹脂組成物及びそれを含む熱可塑性樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は制電性を有する樹脂組成物に関し、さらに詳しくは優れた帯電防止効果があり、かつ他の熱可塑性樹脂と混合したときにかかる効果が水洗によっても低下せずに、永久帯電防止性を付与する樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来技術】
プラスチック材料はその優れた諸特性を生かし、電気電子用部材、自動車用部材、医療用部材、生活用品、その他各種成形品として使用されている。ところで、一般にプラスチックには、電気絶縁性が高いという特徴があるが、そのためにかえって帯電した静電気が散逸しにくく、製品へのほこりの付着、作業者への電撃、計器類やICチップ類の誤動作といった問題が生じている。そのため、各種のプラスチック材料に対して帯電防止方法の研究がなされてきた。
【0003】
プラスチックの帯電防止方法としては、内部添加型と塗布型がある。塗布型では、別行程が必要であり、製造プロセス上は、内部添加型の方が有利である。
【0004】
内部添加型による方法ではこれまで、アルキルスルホン酸塩やアルキルベンゼンスルホン酸塩といったイオン性界面活性剤をポリマー中に練り込む方法が、効果や経済性に優れるために一般的に採用されてきた。
【0005】
中でもイオン性界面活性剤としてアルキル(アリール)スルホン酸塩を利用した系はよく検討されており、制電効果の大きいものとして、例えば、アルカンのセカンダリー位をスルホン酸金属塩に置換したもの(特開平5−222241号公報)、ホスホニウム塩を利用したもの(特開昭62−230835号公報)が開示されている。しかし、こうした低分子量の界面活性剤を利用する方法では、かかる界面活性剤が樹脂表面に染み出すために、制電効果は高いものの、拭いたり、水洗いしたりするとその効果が低下するという問題点がある。
【0006】
そこで、水洗してもなくならない、永久的な制電効果を付与するものとして、制電性ポリマーを樹脂に混合する方法が記載されている。例えば、特開昭62−273252号公報において、ポリカーボネートとポリスチレン系ポリマーから成る樹脂に対して、ポリエーテルエステルアミドを制電性ポリマーとして利用することが記載されている。また、特開平5−97984号公報においては高分子系帯電防止剤として、幹ポリマーがポリアミド、枝ポリマーがポリアルキレンエーテルとポリエステルとのブロックポリマーからなるグラフトポリマーが記載されており、表面固有抵抗を減少させる効果について述べられている。芳香族環をスルホン酸塩置換された構造を分子中に有する制電ポリマーについては、米国特許第4006123号及び米国特許第4035346号において、スルホン酸ホスホニウム塩を分子中に有するガラス転移温度25℃以下のポリアミドについて記載されている。しかしこうしたポリマーは、制電効果を高めるためには比較的多くの量を樹脂に混合する必要があるため、かかる樹脂本来の有していた耐熱性や機械物性を損なってしまうとか、ポリマーが特殊になるため製造コスト高いとか、かかるポリマーのガラス転移温度が低いために取り扱いにくいなどの問題がある。
【0007】
ところで、特開平6−57153号公報において、ポリアルキレングリコール、グリコール、及び多価カルボン酸からなるポリエーテルエステルについての記載がある。これは制電性の経時変化は小さいものの、かかるポリマー単独では制電性の効果(大きさ)は十分ではない。そこで更にその制電効果を上げるために、ドデシルスルホン酸ナトリウム等のイオン性界面活性剤を併用することについても述べられている。しかしながら、かかる剤を併用した場合には、水洗により制電効果が低下してしまう。更にこのポリエーテルエステルは、熱可塑性の各種ポリマーについての帯電防止剤としての適用について述べられているものの、ポリカーボネート等、ポリエーテル成分との親和性の良いポリマーについては、効果があまりないという問題もある。
【0008】
以上のように、良好な物性、及び耐熱性を兼ね備えた永久的かつ大きな帯電防止効果を有する樹脂組成物は得られていないのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、大きな帯電防止効果を、水洗や拭き取り等によっても低下することのなく熱可塑性樹脂に永久的に付与する樹脂組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、スルホン酸基で核置換された芳香族ジカルボン酸成分及び/またはジオール成分を含有してなる特定のポリエステル、ポリアルキレングリコール成分を共重合して成る特定のポリエーテルエステルおよびイオン性界面活性剤を熱可塑性樹脂に特定量含有せしめることにより、かかる熱可塑性樹脂の諸特性を損なうことなく、大きな帯電防止効果を永久的に付与できることを見いだし、本発明に到達した。
【0011】
すなわち本発明は、(A)(A1)芳香族ジカルボン酸成分(該成分は、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、またはビフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジメチルを重縮合して導入される成分)、(A2)スルホン酸塩基を含有する成分として、下記式(1)
【0012】
【化3】
Figure 0003592834
【0013】
[式(1)中、Arは炭素数6〜20の3価の芳香族基を表し、Mは金属イオン、テトラアルキルホスホニウムイオン又はテトラアルキルアンモニウムイオンを表す]
で示される芳香族ジカルボン酸成分、および/または下記式(2)
【0014】
【化4】
Figure 0003592834
【0015】
[式(2)中、R1及びR2はそれぞれ独立に炭素数2〜4の2価のアルキレン基であり、m及びnはそれぞれ独立に1〜10の整数である。Ar’は炭素数6〜20の3価の芳香族基を表し、M+は金属イオン、テトラアルキルホスホニウムイオン又はテトラアルキルアンモニウムイオンを表す]で示されるジオール成分、(A3)炭素数2〜10のグリコール成分、からなるポリエステルであり、かつ(A2)の含有量が全ジカルボン酸成分に対して5〜50モル%の範囲内であるポリエステル100重量部、(B)(B1)芳香族ジカルボン酸成分(該成分は、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、またはビフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジメチルを重縮合して導入される成分)、(B2)数平均分子量200〜50000のポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分、(B3)炭素数2〜10のグリコール成分、からなるポリエーテルエステルであり、かつ(B1)、(B2)、及び(B3)の3成分の合計量に基づく(B2)の含有量が20〜80重量%の範囲内であるポリエーテルエステル50〜200重量部、及び(C)イオン性界面活性剤5〜60重量部、からなることを特徴とする、熱可塑性樹脂に永久帯電防止性を付与することのできる樹脂組成物である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳述する。
【0017】
本発明の樹脂組成物は、(A)ポリエステル、(B)ポリエーテルエステル及び(C)イオン性界面活性剤から実質的になる。
【0018】
本発明における(A)ポリエステルを構成する成分の一つである(A1)芳香族ジカルボン酸成分は、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、またはビフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジメチルを重縮合して導入される成分である。
【0021】
これらは芳香環にアルキル基、ハロゲン等の置換基を有していてもよい。また、これらの芳香族ジカルボン酸及び/又はそのエステルは単独であっても2種以上を組み合わせてもよい。(A1)芳香族ジカルボン酸成分は、得られるポリエステルと後述する(B)ポリエーテルエステル、(C)イオン性界面活性剤との混合時の取り扱い性の点から、あるいは本発明の樹脂組成物と他の熱可塑性樹脂との混合時の取り扱い性の点から好ましい。
【0022】
かかる芳香族ジカルボン酸及び/又はそのエステル(A1)は、ポリエステル(A)のガラス転移温度及び結晶性を低下させない範囲内(例えば(A1)全体の30モル%以下、好ましくは20モル%以下、より好ましくは10モル%以下)で他の炭素数4〜20のジカルボン酸及び/又はそのエステルで置き換えてもよい。かかる他の炭素数4〜20のジカルボン酸及び/又はそのエステルとしては、こはく酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、イソフタル酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−スルホニルジ安息香酸等の芳香族ジカルボン酸、こはく酸ジメチル、こはく酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル等の脂肪族ジカルボン酸エステル、また、イソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチル、2,7−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、2,7−ナフタレンジカルボン酸ジエチル、4,4’−スルホニルジ安息香酸ジメチル、4,4’−スルホニルジ安息香酸ジエチル等の芳香族ジカルボン酸エステル等を挙げることができる。
【0023】
(A)ポリエステルを構成する成分の一つである(A2)スルホン酸塩基(−SO )を含有する成分は、下記式(1)
【0024】
【化5】
Figure 0003592834
【0025】
で示される芳香族ジカルボン酸成分、および/または、下記式(2)
【0026】
【化6】
Figure 0003592834
【0027】
で示されるジオール成分である。
【0028】
上記式(1)において、Mは金属イオン、テトラアルキルホスホニウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオンの内から選ばれるイオンを表す。Mとしてはナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン等のアルカリ金属イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン、亜鉛イオン等の金属イオン、テトラブチルホスホニウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン等である。これらのイオンの中で金属イオンが好ましく、アルカリ金属イオン、亜鉛イオンがより好ましい。ただし2価の金属イオンの場合にはスルホン酸塩基2モルに対し、金属イオン1モルが対応するものとする。
【0029】
上記式(1)中のArは、ベンゼン環、ナフタレン環、ビフェニル環等の炭素数6〜20の3価の芳香族基であり、これらはまた、アルキル基、フェニル基、ハロゲン、アルコキシ基等の置換基を有していてもよい。
【0030】
かかる芳香族ジカルボン酸成分としては、4−ナトリウムスルホ−イソフタル酸、5−ナトリウムスルホ−イソフタル酸、4−カリウムスルホ−イソフタル酸、5−カリウムスルホ−イソフタル酸、2−ナトリウムスルホ−テレフタル酸、2ーカリウムスルホ−テレフタル酸、4−スルホ−イソフタル酸亜鉛、5−スルホ−イソフタル酸亜鉛、2−スルホ−テレフタル酸亜鉛、4−スルホ−イソフタル酸テトラアルキルホスホニウム塩、5−スルホ−イソフタル酸テトラアルキルホスホニウム塩、4−スルホ−イソフタル酸テトラアルキルアンモニウム塩、5−スルホ−イソフタル酸テトラアルキルアンモニウム塩、2−スルホ−テレフタル酸テトラアルキルホスホニウム塩、2−スルホ−テレフタル酸テトラアルキルアンモニウム塩、4−ナトリウムスルホ−2,6−ナフタレンジカルボン酸、4−ナトリウムスルホ−2,7−ナフタレンジカルボン酸、4−カリウムスルホ−2,6−ナフタレンジカルボン酸、4−カリウムスルホ−2,7−ナフタレンジカルボン酸、4−スルホ−2,6−ナフタレンジカルボン酸亜鉛塩、4−スルホ−2,7−ナフタレンジカルボン酸亜鉛塩、4−スルホ−2,6−ナフタレンジカルボン酸テトラアルキルホスホニウム塩、4−スルホ−2,7−ナフタレンジカルボン酸テトラアルキルホスホニウム塩、4−スルホ−2,6−ナフタレンジカルボン酸テトラアルキルアンモニウム塩、4−スルホ−2,7−ナフタレンジカルボン酸テトラアルキルアンモニウム塩、2−ナトリウムスルホ−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3−ナトリウムスルホ−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2−カリウムスルホ−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3−カリウムスルホ−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2−スルホ−4,4’−ビフェニルジカルボン酸亜鉛塩、3−ナトリウムスルホ−4,4’−ビフェニルジカルボン酸亜鉛塩、2−スルホ−4,4’−ビフェニルジカルボン酸テトラアルキルホスホニウム塩、3−ナトリウムスルホ−4,4’−ビフェニルジカルボン酸テトラアルキルホスホニウム塩、2−スルホ−4,4’−ビフェニルジカルボン酸テトラアルキルアンモニウム塩、3−ナトリウムスルホ−4,4’−ビフェニルジカルボン酸テトラアルキルアンモニウム塩またはこれらのジメチルエステル、ジエチルエステル等の芳香族ジカルボン酸エステル等の形で重縮合によりポリエステル(A)に導入される。
【0031】
これらの中で、Arは置換基を有さず、Mがナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオンであることが、制電性、重合性、機械特性、色調等の面でより好ましい。
【0032】
上記式(2)で表されるジオール成分において、Mは上記式(1)と同じである。
【0033】
上記式(2)中のAr’は、ベンゼン環、ナフタレン環、ビフェニル環等の炭素数6〜20の3価の芳香族基であり、これらはまた、アルキル基、フェニル基、ハロゲン、アルコキシ基等の置換基を有していてもよい。
【0034】
、Rは、エチレン、プロピレン、ブチレン基などの炭素数2〜4の2価のアルキレン基であり、これらのうち、エチレン、プロピレン基が好ましい。
【0035】
m、nはそれぞれ独立に1〜10の整数であるが、好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜3である。
【0036】
かかるジオール成分としては、下記式に挙げるものが好ましく用いられる。
【0037】
【化7】
Figure 0003592834
【0038】
【化8】
Figure 0003592834
【0039】
【化9】
Figure 0003592834
【0040】
【化10】
Figure 0003592834
【0041】
【化11】
Figure 0003592834
【0042】
【化12】
Figure 0003592834
【0043】
上記ジオール成分としては、上記式(2)−1、(2)−3、(2)−5、(2)−13、(2)−15及び(2)−17が好ましく、(2)−1、(2)−13がさらに好ましい。
【0044】
上記(A2)成分の含有量は全ジカルボン酸成分に対して5〜50モル%である。かかる(A2)成分の割合が5モル%未満では、帯電防止効果が十分でなかったり、水洗に対する帯電防止効果の耐久性、本発明の樹脂組成物を他の熱可塑性樹脂と溶融混合して成形した成型品の表面の拭き取り時の帯電防止効果の耐久性が十分でない。
【0045】
特に、(A)ポリエステル中に共重合された上記式(1)および/または(2)で表されるイオン性の基であるスルホン酸塩基とイオン性界面活性剤との相互作用が生じる結果、帯電防止効果が相乗的に向上し、しかも、従来からの問題点であった、界面活性剤の流出が抑制され、帯電防止効果が維持されると推測される。
【0046】
一方、(A2)成分が50モル%を越えると、重合反応が困難になり、十分な重合度のポリエステル(A)を得にくくなったり、また取り扱い性が悪化する。
【0047】
(A2)成分の好ましい割合は、全ジカルボン酸成分に対し、6〜40モル%であり、さらに好ましくは7〜30モル%である。
【0048】
なお、ここで「全ジカルボン酸成分」とは、(A2)成分が、上記式(1)で表される芳香族ジカルボン酸成分であった場合、(A)ポリエステルにおいて、(A1)成分と該成分(A2)とを合計したモル数を意味する。
【0049】
本発明における(A)ポリエステルの構成成分である(A3)の炭素数2〜10のグリコール成分は、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール等の形で重縮合により導入することが出来る。かかる(A3)成分は、ジエチレングリコールのようにエーテル結合、チオジエタノールのようにチオエーテル結合を含んでいてもよい。
【0050】
また、下記式(3)、(4)および(5)で示される炭素数10〜30のジオール成分を上記グリコール(A3)の一部として共重合して導入することも、ポリエステル(A)およびポリエーテルエステル(B)の耐熱性を向上させる上で好ましい。
【0051】
【化13】
Figure 0003592834
【0052】
上記式(3)、(4)および(5)中、Ar11及びArはそれぞれ独立に、ベンゼン環、ナフタレン環、ビフェニル環等の炭素数6〜20の3価の芳香族基であり、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキレン基であり、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ノルマルブチレン、イソブチレン等を例示できる。Phはベンゼン環である。これらはまた、アルキル基、フェニル基、ハロゲン、アルコキシ基等の置換基を有していてもよい。また、−X−は、
【0053】
【化14】
Figure 0003592834
【0054】
から選ばれる。ここで、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数5〜6のシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基であり、たとえば、メチル、エチル、プロピル、ノルマルブチル、イソブチル、ペンチル、シクロヘキシル、フェニル等を例示できる。またRとRとは互いに結合していてもよく、その場合にはシクロアルカン環を構成する。
【0055】
かかるグリコール成分は単独であっても、2種以上を併存してもよい。この中で1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコールが、帯電防止効果の点で好ましい。
【0056】
本発明における(B)ポリエーテルエステルの構成成分の一つである(B1)芳香族ジカルボン酸成分としては、前記した(A)ポリエステルの構成成分の一つである(A1)芳香族ジカルボン酸成分と同じものを挙げることができる。
【0057】
本発明における(B)ポリエーテルエステルの構成成分の一つである(B2)ポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分としてはポリエチレングリコールから主としてなるポリアルキレングリコールが好ましい。また、ポリプロピレングリコール等を共重合成分として含んでいてもよい。
【0058】
かかるポリ(アルキレンオキシド)グリコールの数平均分子量は200〜50000である。かかる分子量が200に満たない場合には、十分な制電効果が得られない。また、実用性の点からは、かかる分子量の上限は50000程度である。ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの好ましい分子量は500〜30000であり、更に好ましくは1000〜20000である。
【0059】
こうした分子量の範囲内において、片末端のみがエステル形成成分の例えばアルコールであるポリ(アルキレンオキシド)アルコールを(B)ポリエーテルエステルの重合度を低下させない程度で、上記ポリ(アルキレンオキシド)グリコールと併存してもよい。
【0060】
さらにこうした分子量の範囲内において、かかるポリ(アルキレンオキシド)グリコールは芳香族環を分子内に有している構造でもよい。かかるポリ(アルキレンオキシド)グリコールとしては、下記式(6)、(7)の構造を有するものが例示できる。
【0061】
【化15】
Figure 0003592834
【0062】
上記式(6)、(7)中、Arは、ベンゼン環、ナフタレン環、ビフェニル環等の炭素数6〜20の2価の芳香族基であり、Phはベンゼン環である。これらはまた、アルキル基、フェニル基、ハロゲン、アルコキシ基等の置換基を有していてもよい。また、p,q,r,sは2〜60までの整数を表す。−X−は、
【0063】
【化16】
Figure 0003592834
【0064】
から選ばれる。ここで、R及びRは上記R、Rと同じである。上記式(6)、(7)で表されるジオール成分は、ポリエーテルエステル(B)の構成成分の一つであるポリ(アルキレンオキシド)グリコール(B2)成分の全体であってもよいし、かかる成分の一部であってもよい。
【0065】
上記(B2)数平均分子量200〜50000のポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分は、最終的に得られる樹脂組成物の機械物性、帯電防止効果の点から、ポリエーテルエステル(B)全体の20〜80重量%の範囲内であることが必要である。すなわち、かかる数平均分子量200〜50000のポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分の使用量は、ポリエーテルエステル(B)を構成する(B2)の含有量が(B1)、(B2)及び(B3)の仕込みの合計量に対して20〜80重量%となるようにする。20重量%より少ないと帯電防止効果が十分でなく、80重量%より多い場合には、ポリエーテルエステル(B)のガラス転移温度Tgが低くなりすぎるため、取り扱いが困難となるからである。好ましい(B2)の含有量は、(B1)、(B2)及び(B3)の3成分の合計量に基づいて25〜70重量%の範囲であり、より好ましくは30〜60重量%の範囲である。
【0066】
本発明における(B)ポリエーテルエステルの構成成分の一つである(B3)炭素数2〜10のグリコール成分としては、前記した(A)ポリエステルの構成成分の一つである(A3)炭素数2〜10のグリコール成分と同じものを挙げることができる。
【0067】
本発明におけるポリエステル(A)およびポリエーテルエステル(B)は、フェノール/テトラクロロエタン(重量比60/40)の混合溶媒中35℃で測定した還元粘度(濃度1.2g/dl)がともに0.2以上であることが好ましい。還元粘度が0.2より小さいと耐熱性や、機械物性低下の原因となる。還元粘度に対する上限は、かかるポリマーが実質的に線状の重合体であるので、帯電防止効果の点でも機械物性の点でも高い方が好ましいが、実際的な重合の上限は4.0程度である。還元粘度はより好ましくは0.3以上であり、還元粘度はさらに好ましくは0.4以上であり、さらにより好ましくは0.5以上である。
【0068】
本発明におけるポリエステル(A)およびポリエーテルエステル(B)は、上記成分(A1)、(A2)及び(A3)あるいは上記成分(B1)、(B2)及び(B3)をそれぞれエステル交換触媒の存在下、150〜300℃で加熱溶融し重縮合反応せしめることによって製造することができる。
【0069】
エステル交換触媒としては通常のエステル交換反応に使用できるものなら特に制限はない。かかるエステル交換触媒としては、三酸化アンチモン等のアンチモン化合物、酢酸第一錫、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート等の錫化合物、テトラブチルチタネート等のチタン化合物、酢酸亜鉛等の亜鉛化合物、酢酸カルシウム等のカルシウム化合物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩等を例示することができる。これらのうちテトラブチルチタネートが好ましく用いられる。
【0070】
また、上記触媒の使用量としては、通常のエステル交換反応における使用量でよく、概ね、使用する酸成分1モルに対し、0.01〜0.5モル%が好ましく、0.03〜0.3モル%がより好ましい。
【0071】
また、反応時には酸化防止剤等の各種安定剤を併用することも好ましい。
【0072】
上記成分(A1)〜(A3)あるいは上記成分(B1)〜(B3)を加熱溶融し重縮合する温度としては、初期反応として、150℃から200℃で数十分から十数時間エステル化反応及び/又はエステル交換反応を留出物を留去しながら行った後、反応物を高分子量化する重合反応を180℃から300℃で行う。180℃より温度が低いと反応が進まず、300℃より温度が高いと、分解などの副反応が起こり易くなるためである。重合反応温度は200℃から280℃がさらに好ましく、220℃から250℃が更に好ましい。この重合反応の反応時間は反応温度や触媒量にもよるが、通常は数十分から数十時間程度である。
【0073】
本発明の永久帯電防止を付与する樹脂組成物は、上述のポリエステル(A)、ポリエーテルエステル(B)および以下に述べるイオン性界面活性剤(C)により構成される。
【0074】
本発明の樹脂組成物を構成する(C)イオン性界面活性剤は、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、下記式(8)
【0075】
【化17】
Figure 0003592834
【0076】
[ここで、R及びR10はそれぞれ独立に、炭素数3〜20のアルキル基であり、tは0〜4の整数であり、uは0〜3の整数である。Mは前記式(1)中のMと同義である。]
で表されるアルキルナフタレンスルホン酸塩、下記式(9)
【0077】
【化18】
Figure 0003592834
【0078】
[ここで、R11及びR12はそれぞれ独立に、炭素数3〜20のアルキル基であり、vは0〜4の整数であり、wは0〜3の整数である。Mは前記式(1)中のMと同義である。]
で表されるアルキルビフェニレンスルホン酸塩等のイオン性界面活性剤を好ましく用いることができる。
【0079】
アルキルスルホン酸塩としては、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸カリウム、デシルスルホン酸ナトリウム、デシルスルホン酸カリウム、セチルスルホン酸ナトリウム、セチルスルホン酸カリウム等の炭素数3〜20のアルキルスルホン酸アルカリ金属塩を例示することができる。
【0080】
また、アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、デシルベンゼンスルホン酸カリウム、セチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、セチルベンゼンスルホン酸カリウム等の炭素数3〜20のアルキルベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩を例示することができる。かかるアルキルスルホン酸塩及びアルキルベンゼンスルホン酸塩のアルキル鎖が炭素数3より小さいと上記成分(A)および(B)に溶解しにくくなる傾向があり、物性低下の原因にもなるため好ましくない。
【0081】
さらにまた、アルキルナフタレンスルホン酸塩としては、例えばイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム、イソプロピルナフタレンスルホン酸カリウム、オクチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、オクチルナフタレンスルホン酸カリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸カリウム等のアルキルナフタレンスルホン酸アルカリ金属塩を挙げることができる。
【0082】
アルキルビフェニレンスルホン酸塩としては、例えばイソプロピルビフェニレンスルホン酸ナトリウム、イソプロピルビフェニレンスルホン酸カリウム、オクチルビフェニレンスルホン酸ナトリウム、オクチルビフェニレンスルホン酸カリウム、ドデシルビフェニレンスルホン酸ナトリウム、ドデシルビフェニレンスルホン酸カリウム、ジイソプロピルビフェニレンスルホン酸ナトリウム、ジイソプロピルビフェニレンスルホン酸カリウム、ジオクチルビジフェニレンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルビフェニレンスルホン酸カリウム、ジドデシルビフェニレンスルホン酸ナトリウム、ジドデシルビフェニレンスルホン酸カリウム、トリイソプロピルビフェニレンスルホン酸ナトリウム、トリイソプロピルビフェニレンスルホン酸カリウム等のアルキルビフェニレンスルホン酸アルカリ金属塩を挙げることができる。
【0083】
上記イオン性界面活性剤は、単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0084】
一般に樹脂に対して帯電防止効果を発現させるために界面活性剤を添加するのは従来公知の方法であるが、そうした方法では、水洗や拭き取りにより帯電防止効果が低下してしまう。
【0085】
それに対し、イオン性界面活性剤(C)を添加された本発明の樹脂組成物は、驚くべきことに水洗や拭き取りによっても帯電防止効果が損なわれることはない。
【0086】
本発明の永久帯電防止を付与する樹脂組成物は、上述のポリエステル(A)100重量部に対し、ポリエーテルエステル(B)50〜200重量部、イオン性界面活性剤(C)5〜60重量部により構成される。
【0087】
ポリエーテルエステル(B)の量が50重量部未満であると制電性能が十分発現せず、200重量部より多いと取り扱い性、成型品の耐熱性が悪化する。好ましい量は、60〜150重量部、更に好ましくは、80〜120重量部である。
【0088】
また、イオン性界面活性剤(C)の量が5重量部未満であるとポリエステル(A)とポリエーテルエステル(B)が相溶化せず取り扱い性が悪化し、かつ制電性能が十分発現しない。60重量部より多いと取り扱い性、成型品の機械物性が悪化する。好ましい量は、10〜50重量部、更に好ましくは、15〜40重量部である。
【0089】
本発明の永久帯電防止性を付与する樹脂組成物を製造する方法は、特に限定されるものではないが、例えば前記の(A)ポリエステル、(B)ポリエーテルエステル、(C)イオン性界面活性剤、及び必要に応じて、後述する各種の添加剤を、通常用いられている方法で、溶融混練することにより容易に混合して製造することができる。
【0090】
上記(A)、(B)、(C)の各成分の混合の順序に対しては、例えばすべてを同時に混合する方法、2種をあらかじめ混合しておいた後、他の1成分と混合する方法等が挙げられる。こうした混合は、従来公知の方法で、実施可能である。
【0091】
具体的溶融混合方法としては、ポリエステル(A)が重合反応した後、そのまま重合槽にかかるポリエーテルエステル(B)のチップおよびイオン性界面活性剤(C)を添加して混合する方法、ポリエーテルエステル(B)が重合反応した後、そのまま重合槽にかかるポリエステル(A)のチップおよびイオン性界面活性剤(C)を添加して混合する方法、また、ポリエステル(A)チップ、ポリエーテルエステル(B)チップとイオン性界面活性剤(C)を一軸あるいは二軸の溶融押し出し機を用いて三者を混合する方法が挙げられる。
【0092】
溶融混合する温度としては、概ね140℃から300℃である。140℃より温度が低いと混合が十分ではないことがあり、300℃より温度が高いと、分解などの劣化を起こすことがあり好ましくない。溶融混合温度は好ましくは160℃から270℃であり、より好ましくは200℃から250℃である。
【0093】
上記三者を混合するにあたって、一般に樹脂に対して帯電防止効果を発現させるためだけに添加する界面活性剤であるが、驚くべきことに本発明においては、イオン性界面活性剤(C)が、ポリエステル(A)、ポリエーテルエステル(B)との相溶化剤として作用し、二者の混合を促進させる役割を担うことが判明した。すなわち、イオン性界面活性剤(C)無しに(A)と(B)は混合しようとしても、長時間を必要とし、好ましくない。
【0094】
本発明の樹脂組成物は、温度20℃、相対湿度65%の雰囲気における成形品の表面固有抵抗率が1014(Ω/□)以下であることが帯電防止効果の点で好ましい。1014(Ω/□)を越えると帯電防止効果が不足し実用性に欠ける場合がある。
【0095】
こうして製造された(A)、(B)及び(C)の混合物、すなわち永久帯電防止性を付与する樹脂組成物は、(A)以外の熱可塑性樹脂であって、かつ(B)以外の熱可塑性樹脂(D)と、成形時に溶融混合することにより、該熱可塑性樹脂(D)に優れた永久帯電防止性を付与することができる。
【0096】
上記熱可塑性樹脂(D)としては、例えばポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートあるいはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリ(スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン)系共重合体(ABS樹脂)、ポリ(アクリロニトリル−スチレン)系共重合体(AS樹脂)あるいはハイインパクトポリスチレン(HIPS)等のスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリアミド樹脂等を挙げることができる。これらは単独でもしくは2種以上組み合わせて用いることができる。この中で、本発明における樹脂組成物との混合時の相溶性の点で、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂が、より優れた帯電防止効果を示すので好ましい。
【0097】
上記熱可塑性樹脂(D)に対する本発明の樹脂組成物の添加量は、熱可塑性樹脂(D)100重量部に対して、5〜50重量部が好ましい。5重量部より少ないと帯電防止効果が十分でなく、40重量部より多いと熱可塑性樹脂(D)本来の性質が損なわれるからである。かかる添加量は好ましくは8〜40重量部、さらに好ましくは、10〜30重量部である。
【0098】
上記熱可塑性樹脂(D)と本発明の樹脂組成物との溶融混合の方法としては、一軸あるいは二軸の溶融押し出し機を用いて両者を混合する方法が好ましい。これらを混合する温度としては、概ね250℃から320℃である。250℃より温度が低いと混合が十分ではないことがあり、320℃より温度が高いと、分解などの劣化を起こすことがあり好ましくない。溶融混合温度は好ましくは260℃から300℃である。
【0099】
上記熱可塑性樹脂組成物には、必要に応じて各種の添加剤を加えてもよい。かかる各種の添加剤としては、ガラス繊維、金属繊維、アラミド繊維、セラミック繊維、チタン酸カリウィスカー、炭素繊維、アスベストのような繊維状強化剤、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、クレー、酸化チタン、酸化アルミニウム、ガラスフレーク、ミルドファイバー、金属フレーク、金属粉末のような各種充填剤、リン酸エステル、亜リン酸エステルに代表されるような熱安定剤あるいは触媒失活剤、酸化安定剤、光安定剤、滑剤、顔料、難燃化剤、難燃助剤、可塑剤などの添加剤を適宜配合しても差し支えない。
【0100】
上記熱可塑性樹脂組成物は、温度20℃、相対湿度65%の雰囲気における成形品の表面固有抵抗率が1014(Ω/□)以下であることが帯電防止効果の点で好ましい。1014(Ω/□)を越えると帯電防止効果が不足し実用性に欠ける場合がある。
【0101】
【実施例】
以下実施例を挙げて本発明の好ましい態様について記載するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
【0102】
実施例中「部」は「重量部」を意味する。
【0103】
還元粘度は、特に指定のない限りフェノール/テトラクロロエタン(重量比60/40)の混合溶媒中において濃度1.2(g/dl)、35℃にて測定した値である。
【0104】
ポリマーのガラス転移温度(Tg)及び融点(Tm)は、DSCにより、昇温速度10℃/分で測定した。
【0105】
衝撃強度はASTM D256に従い1/8インチで、熱変形温度(HDT)はASTM D648に従い、1/8インチ、荷重18.6kg/cmで測定した。
【0106】
表面固有抵抗率(R)の測定は、20℃、湿度60%の雰囲気下で24時間放置した後、超絶縁計(東亜電波工業株式会社製SM−8210)を用いて印加電圧1000Vにて測定した。成形品の水洗は、30℃の流水で2時間洗浄を行い、清浄な紙で水分をふき取った。その後、同様の条件で乾燥し、表面固有抵抗率の測定を行った。この表面固有抵抗率(R)の測定結果は、常用対数(logR)で表示した。
【0107】
成形品の光の透過については、ASTM D−1003に従い、光線透過率を測定した。測定には、株式会社 村上色彩技術研究所製 ヘイズ・透過・反射率計 HR−100を用い、サンプル厚2mmで、CIE Source Cにより測定した。
【0108】
[参考例1]
93部の2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル(全酸成分の76モル%)、36部の5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル(全酸成分の24モル%)、89部の1,6−ヘキサメチレングリコール、及び0.1部のテトラブチルチタネートを精留塔及び撹拌装置を備えた反応器に入れ、容器内を窒素置換した後、常圧下、220℃に昇温した。220℃でメタノールを留去しながら5時間反応を行った後、反応物を撹拌装置を備えた真空留出系を有する反応器に入れ、45分間で240℃まで昇温した。その時点で徐々に反応系内を減圧し、60分後0.2mmHgとし、150分後に重合体を得た。得られたポリエステルの還元粘度は0.40であり、Tmは191℃であった。
【0109】
[参考例2]
122部の2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル(全酸成分)、36部の1,4−ビスヒドロキシエトキシベンゼン−2−ナトリウムスルホネート(全酸成分に対しての24モル%)、89部の1,6−ヘキサメチレングリコール、及び0.1部のテトラブチルチタネートを精留塔及び撹拌装置を備えた反応器に入れ、容器内を窒素置換した後、常圧下、220℃に昇温した。220℃でメタノールを留去しながら5時間反応を行った後、反応物を撹拌装置を備えた真空留出系を有する反応器に入れ、45分間で240℃まで昇温した。その時点で徐々に反応系内を減圧し、60分後0.2mmHgとし、150分後に重合体を得た。得られたポリエーテルエステルの還元粘度は0.35であり、Tmは182℃であった。
【0110】
[参考例3]
61部の2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル(全酸成分)、44部の1,6−ヘキサメチレングリコール、136部のポリエチレングリコール(数平均分子量2000、生成ポリマー全体の60重量%)、及び0.1部のテトラブチルチタネートを精留塔及び撹拌装置を備えた反応器に入れ、容器内を窒素置換した後、常圧下、220℃に昇温した。220℃でメタノールを留去しながら5時間反応を行った後、反応物を撹拌装置を備えた真空留出系を有する反応器に入れ、45分間で240℃まで昇温した。その時点で徐々に反応系内を減圧し、60分後0.2mmHgとし、150分後に重合体を得た。得られたポリエーテルエステルの還元粘度は0.53であり、Tmは42℃と163℃に観察された。
【0111】
[参考例4]
参考例1で得られたポリマー100部、参考例3で得られたポリマー100部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム40部を撹拌装置を備えた反応器に入れ、容器内を窒素置換した後、常圧下、240℃に昇温し、1時間溶融混合を行った。得られた組成物の還元粘度は0.70であり、Tmは47℃と170℃に観察された。得られた組成物をE1とする。
【0112】
[参考例5]
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム40部のかわりにイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム40部を用いた以外は、参考例4と同様に溶融混合を行った。得られた組成物の還元粘度は0.63であり、Tmは47℃と172℃に観察された。得られた組成物をE2とする。
【0113】
[参考例6]
参考例1で得られたポリマー100部および参考例3で得られたポリマー100部を撹拌装置を備えた反応器に入れ、容器内を窒素置換した後、常圧下、240℃に昇温し、1時間溶融混合を行った。得られた組成物の還元粘度は0.79であり、Tmは37℃と178℃に観察された。製造したポリマーは、粘性をしめし、取り扱い性が悪く、ペレット化出来なかった。得られた組成物をE3とする。
【0114】
[参考例7]
参考例2で得られたポリマー100部、参考例3で得られたポリマー100部およびイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム40部を撹拌装置を備えた反応器に入れ、容器内を窒素置換した後、常圧下、240℃に昇温し、1時間溶融混合を行った。得られた組成物の還元粘度は0.60であり、Tmは45℃と169℃に観察された。得られた組成物をE4とする。
【0115】
[参考例8]
参考例1で得られたポリマー100部、参考例3で得られたポリマー100部およびイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム40部を30mmφ同方向回転2軸エクストルーダー(池貝鉄工(株)製、PCM30)を用いて、シリンダー温度240℃、平均滞留時間約10分の条件下で溶融混練し、これをペレット化した。得られた組成物をE5とする。
【0116】
[実施例1〜4]
ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製「パンライト」L1250)に参考例4、5、7および8で製造した各ポリエステル/ポリエーテルエステル/界面活性剤組成物の組成物E1、E2、E4およびE5の表記の量を30mmφ同方向回転2軸エクストルーダー(池貝鉄工(株)製、PCM30)を用いて、ポリマー温度280℃、平均滞留時間約5分の条件下で溶融混練し、これをペレット化した。次に射出成型機(名機製作所(株)製M−50B)を用いて、シリンダー温度270℃、金型温度50℃にて射出成形を行い、2mm厚の成形品を得、表面固有抵抗の測定を行った。機械物性と共に、結果を表1に示す。
【0117】
[比較例1]
参考例6で製造した組成物E3及びポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製「パンライト」L1250)を、実施例1〜4と同様に溶融混合しようとしたが、取り扱い性が悪く成形できなかった。
【0118】
[比較例2]
ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製「パンライト」L1250)に界面活性剤イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの表記の量を実施例1〜4と同様に射出成形し、成形品の評価を行った。結果を表1に併記する。
【0119】
[比較例3]
ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製「パンライト」L1250)を、実施例1〜4と同様に射出成形し、成形品の評価を行った。結果を表1に併記する。
【0120】
【表1】
Figure 0003592834
【0121】
[実施例5]
ABS樹脂(三井東圧化学(株)社製 UT−61)100部に対して、参考例4で製造したポリエステル、ポリエーテルエステル及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの組成物(E1)を表記の量、30mmφ同方向回転2軸エクストルーダー(池貝鉄工(株)製、PCM30)を用いて、ポリマー温度270℃、平均滞留時間約5分の条件下でそれぞれ該ポリカーボネート樹脂と溶融混練し、これをペレット化した。次に射出成型機(名機製作所(株)製M−50B)を用いて、シリンダー温度260℃、金型温度50℃にて射出成形を行い、2mm厚の成型品を得、表面固有抵抗の測定を行った。機械物性と共に、結果を表2に示す。
【0122】
[実施例6]
ABS樹脂(三井東圧化学(株)社製 UT−61)、ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製「パンライト」L1250)、参考例4で製造したポリエステル、ポリエーテルエステル及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの組成物(E1)を表記の量、30mmφ同方向回転2軸エクストルーダー(池貝鉄工(株)製、PCM30)を用いて、ポリマー温度260℃、平均滞留時間約10分の条件下で溶融混練し、これをペレット化した。次に射出成型機(名機製作所(株)製M−50B)を用いて、シリンダー温度260℃、金型温度50℃にて射出成形を行い、2mm厚の成型品を得、表面固有抵抗の測定を行った。機械物性と共に、結果を表2に示す。
【0123】
[実施例7]
ガラス強化PBT樹脂(帝人株式会社製C7030N)100部に対して、参考例4で製造したポリエステル、ポリエーテルエステル及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの組成物(E1)を表記の量、30mmφ同方向回転2軸エクストルーダー(池貝鉄工(株)製、PCM30)を用いて、ポリマー温度250℃、平均滞留時間約5分の条件下で該PBT樹脂と溶融混練し、これをペレット化した。次に射出成型機(名機製作所(株)製M−50B)を用いて、シリンダー温度250℃、金型温度70℃にて射出成形を行い、2mm厚の成型品を得、表面固有抵抗の測定を行った。機械物性と共に、結果を表2に示す。
【0124】
[実施例8]
PBT樹脂(還元粘度1.5)100部に対して、参考例4で製造したポリエステル、ポリエーテルエステル及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの組成物(E1)を表記の量、30mmφ同方向回転2軸エクストルーダー(池貝鉄工(株)製、PCM30)を用いて、ポリマー温度250℃、平均滞留時間約5分の条件下でそれぞれ該PBT樹脂と溶融混練し、これをペレット化した。次に射出成型機(名機製作所(株)製M−50B)を用いて、シリンダー温度250℃、金型温度70℃にて射出成形を行い、2mm厚の成型品を得、表面固有抵抗の測定を行った。機械物性と共に、結果を表2に示す。
【0125】
[実施例9]
ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂(旭化成株式会社製 デルペット80N)100部に対して、参考例4で製造したポリエステル、ポリエーテルエステル及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの組成物(E1)を表記の量、30mmφ同方向回転2軸エクストルーダー(池貝鉄工(株)製、PCM30)を用いて、ポリマー温度250℃、平均滞留時間約5分の条件下で該PMMAと溶融混練し、これをペレット化した。次に射出成型機(名機製作所(株)製M−50B)を用いて、シリンダー温度250℃、金型温度50℃にて射出成形を行い、2mm厚の成型品を得、表面固有抵抗の測定を行った。機械物性と共に、結果を表2に示す。
【0126】
[実施例10]
AS樹脂(ダイセル化学工業株式会社製 セビアンN050)100部に対して、参考例4で製造したポリエステル、ポリエーテルエステル及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの組成物(E1)を表記の量、30mmφ同方向回転2軸エクストルーダー(池貝鉄工(株)製、PCM30)を用いて、ポリマー温度210℃、平均滞留時間約5分の条件下で該AS樹脂と溶融混練し、これをペレット化した。次に射出成型機(名機製作所(株)製M−50B)を用いて、シリンダー温度210℃、金型温度30℃にて射出成形を行い、2mm厚の成型品を得、表面固有抵抗の測定を行った。機械物性と共に、結果を表2に示す。
【0127】
【表2】
Figure 0003592834
【0128】
以上実施例1〜10及び比較例1〜3から明らかなように、本発明の(A)ポリエステル、(B)ポリエーテルエステルおよび(C)界面活性剤からなる樹脂組成物は、(A)以外あるいは(B)以外の熱可塑性樹脂と溶融混合することにより、該樹脂組成物を含まないものに比べて、帯電防止性が発現し、その効果も大きい。しかも驚くべきことに、本発明の樹脂組成物を含まないものは水洗により帯電防止効果が低下しているのに対して、本発明の樹脂組成物を含む熱可塑性樹脂はいずれも帯電防止効果は損なわれていないことがわかる。

Claims (6)

  1. (A)(A1)芳香族ジカルボン酸成分(該成分は、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、またはビフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジメチルを重縮合して導入される成分)、(A2)スルホン酸塩基を含有する成分として、下記式(1)
    Figure 0003592834
    [式(1)中、Arは炭素数6〜20の3価の芳香族基を表し、M+は金属イオン、テトラアルキルホスホニウムイオン又はテトラアルキルアンモニウムイオンを表す]で示される芳香族ジカルボン酸成分、および/または、下記式(2)
    Figure 0003592834
    [式(2)中、R1及びR2はそれぞれ独立に炭素数2〜4の2価のアルキレン基であり、m及びnはそれぞれ独立に1〜10の整数である。Ar’は炭素数6〜20の3価の芳香族基を表し、M+は金属イオン、テトラアルキルホスホニウムイオン又はテトラアルキルアンモニウムイオンを表す]で示されるジオール成分、(A3)炭素数2〜10のグリコール成分、からなるポリエステルであり、かつ(A2)の含有量が全ジカルボン酸成分に対して5〜50モル%の範囲内であるポリエステル100重量部、(B)(B1)芳香族ジカルボン酸成分(該成分は、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、またはビフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジメチルを重縮合して導入される成分)、(B2)数平均分子量200〜50000のポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分、(B3)炭素数2〜10のグリコール成分、からなるポリエーテルエステルであり、かつ(B1)、(B2)、及び(B3)の3成分の合計量に基づく(B2)の含有量が20〜80重量%の範囲内であるポリエーテルエステル50〜200重量部、及び(C)イオン性界面活性剤5〜60重量部、からなることを特徴とする永久帯電防止性を付与する樹脂組成物。
  2. ポリエステル(A)およびポリエーテルエステル(B)が、フェノール/テトラクロロエタン(重量比60/40)の混合溶媒中35℃で測定した還元粘度(濃度1.2g/dl)で、0.2以上である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. イオン性界面活性剤(C)が、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩及びアルキルビフェニレンスルホン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種のイオン性界面活性剤である請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 20℃、湿度65%の雰囲気における表面固有抵抗率が1014(Ω/□)以下である請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. ポリエステル(A)以外でかつポリエーテルエステル(B)以外の熱可塑性樹脂(D)100重量部と請求項1記載の樹脂組成物5〜50重量部とから主としてなる熱可塑性樹脂組成物。
  6. ポリエステル(A)、ポリエーテルエステル(B)およびイオン性界面活性剤(C)とをあらかじめ溶融混合した後、(A)及び(B)以外の熱可塑性樹脂(D)と溶融混合することを特徴とする請求項5記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
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