JP3592612B2 - サンドイッチの切断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はサンドイッチの切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、工場等で多量のサンドイッチを作る場合、サンドイッチを自動的に切断する切断装置が用いられることがある。
従来一般に知られているサンドイッチの切断装置は、サンドイッチを搬送コンベア上に乗せたまま搬送し、搬送コンベアの途中に設けたセンタリング機構によってサンドイッチを搬送コンベア上の左右方向の中央に位置決めし、その後、上方から押さえベルトで押圧する。つまり、サンドイッチを、搬送コンベアと押さえベルトによって上下から挟み込んで搬送し、この状態で、超音波カッタまたは周知の薄型の刃物で切断する構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のサンドイッチの切断装置にあっては次の問題があった。
すなわち、搬送コンベアの途中に設けたセンタリング機構は、サンドイッチを左右のセンタリング板によって一度挟み込むことで、サンドイッチの位置決め及び重ねずれを修正し、その後は直ちに開いてサンドイッチの挟み込みを解放するようになっている。このように位置決めした後、カッタにより切断する前にサンドイッチの挟み込みを解放する構造であるため、サンドイッチは、一度、センタリング板によって挟み込まれることで位置決め及び重ねずれが修正されたにも拘わらず、その後、挟み込みが解放された際に、サンドイッチのスプリング現象により、元の姿勢に戻ろうとする力が働き、サンドイッチの傾きや重ねずれが再び現れてしまう。このため、そのまま切断されたサンドイッチは、左右アンバランスであったり、上下のパン同士の間で重ねずれが生じるという問題があった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、左右アンバランスであったり、上下のパン同士の間で重ねずれが生じたりすることのないサンドイッチの切断装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、以下の点と特徴としている。
すなわち、請求項1にかかる発明では、サンドイッチを搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送路上を搬送されてくるサンドイッチを、左右両側から挟み込むことで前記搬送路上の所定箇所に位置決めする位置決め手段と、前記搬送手段の搬送路の途中に配置されたカッタと、前記位置決め手段により位置決めされたサンドイッチに対しその上面に当接して切断時にサンドイッチの浮きあがりを防止するサンドイッチ押さえ機構と、前記位置決め手段および前記サンドイッチ押さえ機構を前記搬送手段と同期してサンドイッチの送り速度と同じ速度で移動させる移動手段とを備え、移動手段は、スライド架台が、左右のレールによって移動可能に支持されるとともに、アクチュエータによって前記搬送手段と同期して移動されるように設けられ、前記スライド架台に前記位置決め手段と前記サンドイッチ押さえ機構とが支持されて構成されることを特徴とする。
【0008】
この発明では、搬送手段によって送られてくるサンドイッチを、位置決め手段により左右両側から挟み込むことによって、搬送手段の搬送路上の所定箇所に位置決めし、その後、該位置決め手段により挟み込んだまま、つまり、サンドイッチの位置決め及び重ねずれを修正したまま切断するから、サンドイッチのスプリング現象の影響を受けずに切断することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図3を参照しながら説明する。
図1はサンドイッチの切断装置の概略構成を示す側面図、図2は同サンドイッチの切断装置の概略構成を示す平面図である。これらの図において符号1は搬送コンベア(搬送路)を示し、この搬送コンベア1によってサンドイッチSは図1、図2中右端から左端に向けて搬送される。搬送コンベア1は左右に2分割されており、中央の間隙にサンドイッチSを切断するための例えば超音波カッタ2の下端が挿入できるようになっている。また、左右の搬送コンベア半体1a、1bは、駆動ローラ4a及びアイドルローラ4b、4bによってそれぞれ一体的に回転される。
なお、前記搬送コンベア1及び駆動ローラ4a及びアイドルローラ4bはサンドイッチSを搬送する搬送手段3を構成する。
【0010】
搬送コンベア1上には、この搬送コンベア1によって送られてくるサンドイッチSを、左右両側から挟み込むことで搬送コンベア1の左右方向中央に位置決めするセンタリンク機構(位置決め手段)5が設けられている。また、搬送コンベア1上には、上記センタリング機構5によって位置決めされたサンドイッチSに対しその上面に当接して切断時にサンドイッチSの浮きあがりを防止するサンドイッチ押さえ機構6が設けられている。
これらセンタリング機構5およびサンドイッチ押さえ機構6は、移動手段7によって搬送コンベア1と同期してサンドイッチSの送り速度と同じ速度で移動されるようになっている。
【0011】
前記センタリング機構5は、図3にも示すように、サンドイッチSを左右両側から挟み込む平面視ハの字状とされたセンタリング板10、10と、これらセンタリング板10、10をブラケット11を介して一端側で垂直状態に支持する左右の水平アーム12、12と、該水平アーム12、12の他端が取り付けられるスライドブロック13、13とを備え、スライドブロック13、13はスライド架台14に設けられた互いに平行な2本のガイドロッド15、15によって左右方向に移動可能に支持されている。そして、前記左右のスライドブロック13、13が、前記スライド架台14に取り付けられたそれぞれ左右の水平シリンダ16、16によって左右方向へ移動操作され、これにより、前記左右のセンタリング板10、10がサンドイッチSに対し左右両側からの挟み込み、並びにその挟み込みの解除がなされるようになっている。なお、図2は概略構成であって、水平シリンダ16の位置は見やすいようにずらして描いてある。
【0012】
前記サンドイッチ押さえ機構6は、センタリング機構5によって位置決めされたサンドイッチSに対しその上面に当接する左右の押さえ板20、20を備え、これら左右の押さえ板20、20はブラケット21、21及び水平アーム22、22を介して垂直シリンダ23に支持され、垂直シリンダ23は前記スライド架台14にブラケット24を介して垂直状態に支持されている。そして、垂直シリンダ23が伸長あるいは短縮操作されることにより、前記水平アーム22及びブラケット21を介して前記押さえ板20、20がサンドイッチSの上面への当接、並びにその当接の解除がなされるようになっている。
【0013】
前記移動手段7について説明すると、図3中25はベースであり、このベース25には、左右のレール26、26が適宜間隔開いて互いに平行にかつ前記搬送コンベア1の上方に配置されている。これら左右のレール26、26には前記スライド架台14が搬送コンベア1の送り方向及びその逆方向移動可能に支持されている。そして、このスライド架台14は、一方のレール26の外側に設けられた例えば電動のアクチュエータ27によって、前記搬送コンベア1と同期しサンドイッチSの送り速度と同じ速度で搬送コンベア1の送り方向へ移動されるようになっている。
【0014】
つまり、前記センタリング機構5及び前記サンドイッチ押さえ機構6は、共通架台であるスライド架台14によって一体的に支持されており、このスライド架台14の移動に伴い、サンドイッチSの送り速度と同じ速度で搬送コンベア1の送り方向へ移動されるようになっている。
なお、図1中30はセンサであり、搬送コンベア1によって搬送されるサンドイッチSが、所定位置に来たことを検知するものである。
【0015】
次の上記構成のサンドイッチ切断装置によってサンドイッチSを切断する方法について説明する。
搬送コンベア1上の左右方向略中央に置かれたサンドイッチSが所定位置に来ると、その旨がセンサ30によって検知される。そして、センサ30から発せられる検知信号に基づき、図示しない制御装置から指令信号が発せられ、センタリング機構5が作動する。すなわち、前記指令信号に基づき水平シリンダ16、16が伸長操作され、これにより、左右のスライドブロック13、13、水平アーム12、12等を介してセンタリング板10、10が互いに接近するように移動し、サンドイッチSを左右から挟み込む。この結果、サンドイッチSの位置決め及び重ねずれが修正される。
【0016】
このようにセンタリング機構5の作動によりサンドイッチSの位置決めを行った後、続いて、サンドイッチ押さえ機構6が作動する。つまり、前記水平シリンダ16、16が伸長操作された後、サンドイッチ押さえ機構6の一構成要素である垂直シリンダ23が伸長操作される。これにより、水平アーム22及びブラケット21を介して押さえ板20、20が下降し、位置決めされたサンドイッチSの上面へ当接する。
【0017】
次に、前記垂直シリンダ23が伸長操作された後、電動アクチュエータ27が作動し、センタリング機構5及びサンドイッチ押さえ機構6を、搬送コンベア1と同期させて、サンドイッチSの送り速度と同じ速度で搬送コンベア1の送り方向へ移動させる。
つまり、サンドイッチSを、左右のセンタリング板10、10で両側から挟み込んだまま、しかも、サンドイッチSの上面を左右の押さえ板20、20で押さえ込んだまま、搬送コンベア1によって下流側へ送る。
そして、サンドイッチSが超音波カッタ2を通過するときに、該カッタ2によって左右に切断される。
【0018】
上記サンドイッチの切断方法によれば、超音波カッタ2によりサンドイッチSを切断するとき、事前にセンタリング機構5によって位置決めし、その後、該センタリング機構5によってサンドイッチSを左右両側から挟み込んだまま下流側に送って切断するから、つまり、センタリング機構5によりサンドイッチSを挟み込み、位置決め及び重ねずれを修正したまま切断するから、スプリング現象の影響を受けずに、サンドイッチSを所定の姿勢に保って切断することができる。このため、左右アンバランスであったり、上下のパン同士の間で重ねずれが生じたりする不具合の発生を防止できる。
【0019】
なお、上記した実施の形態はあくまで例示であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更可能である。
例えば、上記の実施の形態では、長方形状のサンドイッチSを対角線上に沿って切断し、左右ともに切断後のサンドイッチSが三角形状となるものを例に挙げて切断したが、これに限られることなく、長方形状のサンドイッチSを長軸に沿ってあるいは短軸に沿って切断する場合にも本発明は適用できる。この場合、センタリング機構5のセンタリング板10は、ハの字状のものではなく、例えば、L字状のものあるいはコの字状のものを用いればよい。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、搬送手段によって送られてくるサンドイッチを、位置決め手段により左右両側から挟み込むことによって、搬送手段の搬送路上の所定箇所に位置決めし、その後、該位置決め手段により挟み込んだまま、つまり、サンドイッの位置決め及び重ねずれを修正したまま切断するから、サンドイッチのスプリング現象の影響を受けずに切断することができる。この結果、左右アンバランスであったり、上下のパン同士の間で重ねずれが生じたりする不具合の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すサンドイッチの切断装置の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すサンドイッチの切断装置の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態を示すサンドイッチの切断装置の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 搬送コンベア(搬送路)
2 超音波カッタ
3 搬送手段
5 センタリング機構
6 サンドイッチ押さえ機構
7 移動手段
10 センタリング板
16 水平シリンダ
20 押さえ板
23 垂直シリンダ
27 電動アクチュエータ
30 センサ
S サンドイッチ
Claims (1)
- サンドイッチを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送路上を搬送されてくるサンドイッチを、左右両側から挟み込むことで前記搬送路上の所定箇所に位置決めする位置決め手段と、
前記搬送手段の搬送路の途中に配置されたカッタと、
前記位置決め手段により位置決めされたサンドイッチに対しその上面に当接して切断時にサンドイッチの浮きあがりを防止するサンドイッチ押さえ機構と、
前記位置決め手段および前記サンドイッチ押さえ機構を前記搬送手段と同期してサンドイッチの送り速度と同じ速度で移動させる移動手段とを備え、
移動手段は、スライド架台が、左右のレールによって移動可能に支持されるとともに、アクチュエータによって前記搬送手段と同期して移動されるように設けられ、前記スライド架台に前記位置決め手段と前記サンドイッチ押さえ機構とが支持されて構成されることを特徴とするサンドイッチの切断装置。
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