JP3591905B2 - Space variable device - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、建物内の空間を使用形態に応じて仕切る空間可変方法及び空間可変装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、野球やサッカーを主用途としたドームの有効利用を図り、主用途以外の多種多様なイベントにいかに対応させるかが、大きな社会的なニーズとなっている。
【0003】
このようなドーム空間を多種多様なイベントに対応させる方法として、ドームの天井の内側に膜材で出来た昇降可能なウォールカーテンを配置し、このウォールカーテンで空間を水平に仕切るものがある(特開平6−240897号、特開平6−2005880号公報参照)。
【0004】
しかし、この方法は、天井高を低くし気積を縮小することで、残響性能をある程度コントロールできるが、ウォールカーテンに反射、吸音、拡散、及び遮音性能がないため、高い性能の音響空間を構築することが困難であった。また、ウォールカーテンがドーム天井の上方で常時待機しているので、意匠上の問題がある。
【0005】
さらに、複数のイベントを同時開催する場合、空間を鉛直に仕切る必要があるが、このような要請に対応したシステムがまだ提案されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は係る事実を考慮し、多種多様なイベントの性質に応じて、質の高い専用空間を自由に構築し、意匠上優れた空間を作ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の空間可変装置は、屋根下の空間に架け渡された2条の走行レールと、前記走行レールに架け渡された可動梁と、前記可動梁を前記走行レールに沿って走行させる走行装置と、前記可動梁に起伏可能に支持された天井パネルと、前記可動梁に設けられ前記天井パネルを起伏して展開しあるいは折り畳む起伏手段と、を有することを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の空間可変装置は、前記屋根下空間を構成する外壁付近に設けられ前記走行レールの端部と接続され前記可動梁を走行レールへ移動可能とする収納レールを備えた収納庫を有することを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の空間可変装置は、前記天井パネルの先端にシール材が設けられたことを特徴としている。
【0015】
【作用】
請求項1に記載の空間可変装置では、屋根下の空間に2条の走行レールが架け渡されている。走行レールには、可動梁が架け渡されており、この可動梁が走行装置によって、走行レールに沿って走行する。この可動梁には、起伏可能な天井パネルが支持されており、起伏手段によって起伏される。これによって、天井パネルが展開し、天井パネル同士が互いに接触し合って、空間を水平に分割して仕切り、遮音遮光に優れた天井を構築する。また、使用しない時は、天井パネルは折り畳まれ収納される。
【0018】
請求項2に記載の空間可変装置では、収納レールを備えた収納庫が外壁付近に配設されている。収納レールは走行レールと接続されており、可動梁は収納レールと走行レールとの間を行き来できるようになっている。これによって、天井パネルを使用しないときは、可動梁が収納庫へ収納され、屋根下に待機しないので、建物全体の美観が向上する。また、外壁付近に収納することで、建築面積が増加しない。
【0019】
請求項3に記載の空間可変装置では、天井パネルの先端に設けられたシール材が天井パネル間の隙間を互いに密閉し合い、遮音性能の高い天井を構築する。
【0025】
【実施例】
図6〜図9に示すように、本実施例に係る空間可変装置は、ドーム状の屋根10で覆われ大空間を構成するアリーナ12に適用される。
【0026】
このアリーナ12は、中央部に野球、サッカー等がプレイできるフィールド14を備えており、このフィールド14の外周は、階段状のスタンド16で囲まれている。フィールド14は、RC床構造とされており、野球等のゲームを行う場合は、人工芝(図示省略)が敷かれようになっている。また、イベント等の空間として使用するときは、人工芝はRC床の下に形成された地下ピット内へ巻き取られ収納される。また、屋根10は、鋼管キールトラスで支えられており、この鋼管キールトラスは、アリーナ12の4 隅の配置されたスーパーコア17に支持されている。
(遮音遮光天井のシステム)
図6〜図8に示すように、フィールド14とスタンド16との境界線上には、2条の上段レール18がアリーナ12の長手方向へアーチ状に架け渡され、図示しない吊り材で吊下されている。この上段レール18には、複数の走行ビーム20が架け渡される。
【0027】
この走行ビーム20の両端には、図10〜図12に示すように、駆動装置22によって駆動される走行ローラー24が配設されており、この走行ローラー24が上段レール18のフランジに敷設された走行レール26の上を走行する。この走行ローラー24と同軸上に駆動ギア28が取付けられている。この駆動ギア28は、走行レール26と平行に敷設されたギアラック30(チェーンラックでもよい)と噛み合っている。これによって。走行ビーム20が滑ることなく、アーチ状の上段レール18の上を移動することができる。なお、走行ビーム20の両端に配置された駆動装置22は、エンコーダを介して同調して回転するように制御され、また、インバータ制御によって、所定の位置に走行ビーム20が停止される。さらに、図示しない電動シリンダがピンを上段レール18に設けられた位置決め部材32(図6参照)に差し込みことによって、走行ビーム20を所定の位置でロックする。
【0028】
また、上段レール18のウエブにはガイド部材34が延設されている。このガイド部材34の側面には、走行ビーム20の端面に軸支されたサイドローラー36が当接し、走行ビーム20の幅方向の振れを防止している。さらに、走行ビーム20の端面には、ガイド部材34の下面に当接する下ローラー38が軸支されており、走行ビーム20の浮き上がりを防止している。また、走行ビーム20の下面には、シール材(図示省略)が設けられており、上段レール18の下フランジとの隙間をシールしている。
【0029】
一方、走行ビーム20は、断面形が逆三角台形状となる構造で、その下端には昇降装置41が設けられている。この昇降装置41には、走行ビーム20の長手方向に沿って長板状の固定パネル40が配置されている。これによって、固定パネル40を上下動させ、後述する天井パネル42を展開させた状態で、微調整できるようになっている。
【0030】
この固定パネル40の幅方向の両端には、シーリングが施されたヒンジ44を介して天井パネル42が連結されている。この天井パネル42の先端部付近には、ワイヤ46の一端が連結されている。このワイヤ46の他端はドラム51に巻き取られており、このドラム51は、プーリー53を介して走行ビーム20の上部に配設されたホイスト48で回転される。このホイスト48でワイヤ46を巻き取ることによって、天井パネル42をV字状に折り畳むことができ、また、ホイスト48でワイヤ46を巻き出すことによって、天井パネル42を水平に展開できるようになっている。
【0031】
さらに、天井パネル42の自由端には、中空部が形成された板状のシール材50が取付けられている。天井パネル42が展開して、シール材50同士が接触したとき、シール材50に圧縮空気を送って膨張させ、又は元の形状のままで天井パネル42同士の隙間を閉塞させることができる。
【0032】
また、天井パネル42と固定パネル40は、アルミ製又は鋼製のフラッシュパネルの両面に吸音材を貼りつけた三重構造(一重又は2重でもよい)とされている。これによって、アリーナ12の空間が遮音、吸音、及び遮光の機能を持った天井で分割される。
【0033】
なお、天井パネル42とアリーナ12の側壁との隙間は、図示しないインフレートシール又はゴム製パッキングによってシールされる。また、火災時を想定して、天井パネル42は、鎖線で示すように、垂れ下がる状態まで展開させ、または、ワイヤ46を巻き取り折り畳むことにより、屋根10の下方に煙を溜めることができる。
【0034】
一方、上段レール18の左端(スタンド上部)には、走行ビーム20が天井パネル42を折り畳んだ状態で待機する収納スペースが設けられている。また、上段レール18の右端には、収納庫52が設けられている。この収納庫52には、スタンド16の上方域へ水平に張り出し走行ビーム20と接続された収納レール54が備えられている。この収納レール54には、走行ビーム20が天井パネル42を折り畳んだ状態で乗り移って収納される。これにより、常時屋根10の下方に走行ビーム20が待機することなく、不使用時には、収納庫52に収納されゲームを観戦する観客から見えないので、アリーナ12全体の景観が良くなる。
(遮音遮光壁システム)
また、図6及び図13に示すように、上段レール18の下方には、2条の下段レール58が、アリーナ12の長手方向へ水平に架け渡されている。この下段レール58には、走行トラス60が架け渡されている。
【0035】
この走行トラス60の両端には、下段レール58と平行に配設されたレール62を跨ぐように、下方に折れ曲がる脚体64が備えられている。この脚体64には、ベースプレート66が取付けられている。このベースプレート66には、アクアトラべラーを構成する油圧シリンダ68が配設され、その両側には、水圧シリンダ70が設けられている。走行トラス60の片側は、2つ以上のアクアトラべラーで支持されている。油圧シリンダ68は、走行トラス60の荷重を均等に配分し、水圧シリンダ70は、下段レール58のフランジ面の載置された高圧シール72に水圧を加えて走行トラス60を浮上させ、走行面レベルの誤差に追従させることで、無騒音、無振動で走行トラス60を走行させる。
【0036】
一方、レール62を支持する梁材74には、長手方向に沿って2条の駆動用チェーン76が取付けられている。この駆動用チェーン76には、スプロケット78が噛み合っている。このスプロケット78は、脚体64に固定された駆動モータ80で駆動される。これによって、走行トラス60が下段レール58に沿って走行可能となる。なお、駆動方式として、ボギー台車方式等の他の方式も可能である。
【0037】
また、下段レール58の上方には、吊り材82に吊下されたガイドレール84が延設されている。このガイドレール84のガイド板86を、脚体64の上部に配置されたサイドローラー88が両側から挟み、走行トラス60の横振れを防止している。また、ベースプレート66には、モートルシリンダ90が設けられており、ピン92を固定部材94へ差し込み、走行トラス60を所定の位置にロックする。さらに、ガイドレール84には、ダンパー内蔵のストッパー96が設けられており、地震の水平力を低減させるようになっている。
【0038】
一方、スーパーコア17(図2B参照)には、長さ及びサイズの異なるガイドポスト98が収納されている。このスーパーコア17には、ガイドポスト98を簾状に吊下する収納レール100が設けられている。この収納レール100は、下段レール58まで延設されおり、吊下されたガイドポスト98が走行トラス60へ乗り移ることができるようになっている。
【0039】
図15及び図16に示すように、ガイドポスト98の上端には、チャンネル102が固定されている。このチャンネル102の内側には、走行トラス60の下面に設けられたポスト用レール104の上を走行する走行ローラー106が軸支されている。この走行ローラー106には、同軸上にスプロケット108が固定されている。このスプロケット108と、走行モータ110によって駆動されるスプロケット112とには、チェーン114が巻き掛けられている。これによって、走行ローラー106が回転してガイドポスト98がポスト用レール104に沿って走行できるようになっている。
【0040】
また、ガイドポスト98は断面箱形状で、4隅には防音シャッター118の幅方向の両端をガイドするガイド溝116が形成されている。ガイドポスト98の上部内側には、図示しないロック用の電動シリンダーが設けられている。この電動シリンダーがピンを突出させ、ガイドポスト98の上部を走行トラス60に固定する。
【0041】
さらに、ガイドポスト98の下部にも、電動シリンダー120が設けられている。電動シリンダー120には、位置決めブロック122が連結されている。この位置決めブロック122の底面には、固定プレート124が取付けられている。固定プレート124の中央には、固定ピン126が突設されており、着地面に穿設された係止孔128へ差し込み可能となっている。すなわち、電動シリンダー120で位置決めブロック122を下方に押し下げることによってガイドポスト98の下部が固定される。なお、位置決めブロック122には、ショックアブソーバ130が取付けられており、着地面に当たったときの衝撃力及びアリーナ12の屋根10の変形を吸収するようになっている。このガイドポスト98によって、防音シャッター118の開閉動作時、及び地震力等によって生じる水平力に対抗できるようになっている。
【0042】
一方、走行トラス60には、図18に示すように、防音シャッター118を巻き取ったドラム132が対向して内蔵されている。このドラム132は、ガイドポスト98がそれぞれ所定の位置まで走行しロックされた後、ガイド溝116に沿って巻き出され、アリーナ12の空間を鉛直に二重に仕切るようになっている。
【0043】
また、図14に示すように、アリーナ12の中央のスタンド16の上方には、外壁から固定トラス134が張り出している。この固定トラス134には、ガイドポスト98が走行するポスト用レール104が設けられている。すなわち、走行トラス60が固定トラス134と線上に並ぶ位置まで移動すると、図示しない電動シリンダーによって駆動されるトランスファー装置によって走行トラス60と固定トラス134が接続され、走行トラス60のポスト用レール134に吊下された短いサイズのガイドポスト98が固定トラス134側へ乗り移る。
【0044】
さらに、固定トラス134にも、防音シャッター118を巻き取ったドラム132が内蔵されており、スタンド16を防音シャッター118で仕切ることができるようになっている。なお、スタンド16には、三角形に堀り込まれ溝底が水平な係止溝が形成されている。従って、防音シャッター118の下部が、この係止溝に入り込むことで、段状とされたスタンド16でも隙間なく仕切ることができる。
【0045】
また、スタンド16の下段と中段の隙間140は、スタンド16の下部からテレスコピック方式で立ち上がる可動壁136によって遮蔽されるようになっている。なお、固定トラス134の上方の三角部には、固定遮音2重ガラス138が嵌め込まれている。
【0046】
一方、図18に示すように、走行トラス60の上部には、遮音板142の下端がヒンジ144を介して傾倒可能に軸支されている。遮音板142の自由端側には、ブラケット146が突設されている。このブラケット146には、電動シリンダー148のピストン150が回動自在に連結されている。電動シリンダー148の本体部の後端は、走行トラス60へ回動自在に取付けられている。
【0047】
この構成によって、電動シリンダー148のピストン150を伸張させると、遮音板142がヒンジ144回りに回動して起立状態となり、走行トラス60と天井パネル42との間の隙間を遮蔽することができる。
【0048】
また、電動シリンダー148のピストン150を縮ませると、遮音板142は傾倒するが、この傾倒状態で遮音板142がガタ付かないように、走行トラス60の上面には、遮音板142の自由端部を固定する固定ストッパー152が配設されている。また、傾倒時の衝撃力を吸収するため、ショックアブソーバ154が配設されている。
(音響天井システム)
図6及び図7に示すように、収納庫52に配置された収納レール54の上段の収納レール158には、自走式の走行ビーム156が架け渡され収納されている。この走行ビーム156には、音響天井パネル160がV字状に折り畳まれている。この音響天井パネル160は、アルミ製又は鋼製のパネルに吸音材を裏打ちして構成され、音の反射を主目的とするパネルと音の吸収を主目的とするパネルが用いられている。また、シーリングライト162及びスポットライト164が装着された走行ビーム166も配設されており、この走行ビーム166には、ライト操作用の昇降式歩廊が備えられている。
【0049】
走行ビーム156、166は、自走して収納レール158の端部まで移動するようになっている。ここで、リフター168で走行ビーム156、166を吊下し、下段レール58の内側に平行に延設されたレール62の上に架け渡す。次に、レール62の上を所定の位置まで移動させてロックし、ホイストで音響天井パネル160を下降させ、への字状に展開させる。
【0050】
なお、専門空間を構成する場合、ステージ割りには、反射を目的とした音響パネルを、後部客席寄りには、吸音を目的とした音響パネルが位置するように、走行ビーム156を配置する。
(音響壁システム)
図3及び図7に示すように、アリーナ12のスタンド16上部には、フィールド14に向かってスライド式レール170が張り出している。このスライド式レール170には、シーザスタイプの展開機構を用いた音響壁パネル172が台車174を介して自走可能に吊下されている。
【0051】
この音響壁パネル172は、ヒンジで連結されたフレームが上下方向に折り畳まれており、ウインチによって巻き上げ又は巻き出されるワイヤにより、自重で展開しあるいは折り畳まれ、客席サイドに壁面を構成するようになっている。
【0052】
また、フレームはアルミ製又は鋼製とされ、表側には、吸音材を裏打ちしたアルミ板が貼り付けられ、裏側には、テフロンコーテングしたクロスグラスを貼り付けて構成されている。
(移動式トラス)
図3及び図6に示すように、下段レール58には立体トラス構造の移動式トラス176が走行可能に架け渡されている。この移動式トラス176には、バトン等を吊る装置、大型映像吊り装置が搭載されている。移動式トラス176は、下段レール58の全長に亘って走行できるようになっており、任意の位置で停止しロックされる。
【0053】
また、移動式トラス176には、ステージの前面上部及び両袖を構成する垂れ壁178が配設されている。この垂れ壁178は、シーザスタイプの展開機構を用いたパネルで構成されており、必要に応じて下方へ展開される。
(可動席システム)
図5及び図6に示すように、アリーナ12のスタンド16の客席のうち、上段と中段は固定席となっているが、下段席は可動席180とされている。この可動席180は、昇降式のステージ182に搭載されており、ステージ182を上下させることによって可動席180の高さを可変させることができる。
【0054】
ステージ182には、水平方向へ伸縮可能な展張可動席184が収納されており、フィールド14の上に展張し、イベントの種類に応じて、最適な可視条件と客席配置が実現できるようになっている。
(可搬式ステージシステム)
図6に示すように、フィールド14を構成するRC床構造の一部は、昇降式床面186とされている。地下ピット内には、昇降装置が設けられており、昇降式床面186へ地下ピットに収納されたステージを載せ、フィールド14の上に上昇させることができるようになっている。
【0055】
なお、以上説明した構造は、自動制御によってシステム全体を連動して自動制御される場合と、個々に制御される場合とがある。
【0056】
制御システムは、モニタリング機能を有し、常に運転状況を監視すると共に、各主要部品の故障を予知する警告機構を有している。また、運転時間、消費電力、故障部位、メンテナンス等に関するデータをコンピュータで処理することによって、合理的な運転方法の決定やメンテナンス計画を立てることができる。
(空間可変手順)
ここで、アリーナ12の空間を可変させる手順を、競技空間から音楽イベント空間へ転換する場合を例に採って説明する。なお、各システムはそれぞれ単独使用でき、また、任意に組み合わせできることは無論である。
【0057】
図1に示すように、天井パネル42が折り畳まれて収納された走行ビーム20が、上段レール18に沿って所定の位置まで移動しロックされる。ここで、天井パネル42が展開して、遮音遮光天井を構築する。
【0058】
次に、図2に示す走行トラス60が収納レール100(図9参照)の位置に移動し、ガイドポスト98が自走して走行トラス60に乗り移る。ここで、走行トラス60がガイドポスト98を吊った状態で固定トラス134の位置まで移動しロックされる。次に、ガイドポスト98が自走して、走行トラス60の上に所定の間隔で配置されてロックされ、また、短いガイドポスト98が固定トラス134へ乗り移り、所定の間隔で配置されロックされる。次に、ドラム132が防音シャッター118を巻き出して空間を2分する遮音遮光壁を構築する。
【0059】
また、走行トラス60に配置された起立式の遮音板142を跳ね上げ、走行トラス60と天井パネル42との間を遮蔽する(図7参照)。
【0060】
次に、図3に示すように、移動式トラス176が、吊り物バトンと垂れ壁178を吊下して、下段レール58に沿って移動し、所定の位置で停止し垂れ壁178を展開する。
【0061】
次に、スライド式レール170が所定の位置まで伸び、さらに、音響壁パネル172の台車174が所定の位置まで移動する。ここで、音響壁パネル172が下方へ展開して、客席サイドに音響壁を構築する。
【0062】
次に、図4に示すように、音響天井パネル160を折り畳んで収納された走行ビーム156が、リフター168(図7参照)でレール62の上に下降し、レール62に沿って移動する。
【0063】
所定の位置まで移動するとロックされ、音響天井パネル160が下降展開して、音響天井を構築する。なお、吊り物がある場合は、走行ビーム166(図6参照)に設置された昇降装置のケーブルがフィールド14まで下降し、吊り物を所定の位置まで吊り上げる。
【0064】
次に、図5に示すように、可動席180を上昇させ、ステージ182に収納された展張可動席184をフィールド14側へ展張し、最適な可視条件を確保する。
【0065】
次に、図6に示すように、フィールド14の昇降式床面186を上昇させ、また、必要に応じて演出サポート用具を配設する。
【0066】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、大空間の気積をイベントの規模に応じ、空間の平面規模、断面規模を可変できる。イベントが同時開催できる空間を2つ以上設定できる。また、適切な残響と高い遮音性能の専門空間を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は天井パネルを構築している状態の断面図であり、(B)は天井パネルを構築している状態の斜視図である。
【図2】(A)は壁面を構築している状態の断面図であり、(B)は壁面を構築している状態の斜視図である。
【図3】(A)は客席サイド側の音響壁面と垂れ壁を構築している状態の断面図であり、(B)は客席サイド側の音響壁面と垂れ壁を構築している状態の斜視図である。
【図4】(A)は音響天井を構築している状態の断面図であり、(B)は音響天井を構築している状態の斜視図である。
【図5】(A)は可動席を構築している状態の断面図であり、(B)は可動席を構築している状態の斜視図である。
【図6】完成した音楽イベントホールの斜視図である。
【図7】完成した音楽イベントホールの断面図である。
【図8】アリーナの断面図である。
【図9】アリーナの平面図である。
【図10】走行ビームに天井パネルが収納されている状態を示した側面図である。
【図11】天井パネルが展開した状態を示した側面図である。
【図12】走行ビームの走行機構を示した断面図である。
【図13】走行トラスの走行機構を示した断面図である。
【図14】防音シャッターを展開した状態を示す正面図である。
【図15】ガイドポストの吊下状態を示した側断面図である。
【図16】ガイドポストの吊下状態を示した正断面図である。
【図17】ガイドポストの平断面図である。
【図18】遮音板の起立状態を示した側面図である。
【符号の説明】
18 上段レール
20 走行ビーム(可動梁)
42 天井パネル
50 シール材
54 収納レール
58 下段レール
60 走行トラス(走行梁)
98 ガイドポスト
118 防音シャッター
132 ドラム
134 固定トラス(固定梁)
142 遮音板(壁材)[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a space variable method and a space variable device that partition a space in a building according to a use mode.
[0002]
[Prior art]
In recent years, there has been a great social need to make effective use of a dome mainly used for baseball and soccer, and to respond to various events other than the main use.
[0003]
As a method of adapting such a dome space to various kinds of events, there is a method in which a vertically movable wall curtain made of a film material is arranged inside the ceiling of the dome, and the space is horizontally partitioned by the wall curtain. See JP-A-6-240897 and JP-A-6-200580.
[0004]
However, with this method, the reverberation performance can be controlled to some extent by lowering the ceiling height and reducing the air volume, but since the wall curtain has no reflection, sound absorption, diffusion, and sound insulation performance, a high performance acoustic space is constructed. It was difficult to do. Also, since the wall curtain is always waiting above the dome ceiling, there is a design problem.
[0005]
Furthermore, when a plurality of events are to be held at the same time, it is necessary to partition the space vertically, but a system that meets such a request has not yet been proposed.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in consideration of the above-described facts, and has as its object to freely construct a high-quality exclusive space according to the nature of various events and create a space excellent in design.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The space variable device according to
[0010]
The storage space changing device according to
[0011]
The space variable device according to claim 3 is characterized in that a sealing material is provided at a tip of the ceiling panel.
[0015]
[Action]
In the space variable device according to the first aspect, two running rails are bridged in the space under the roof. A movable beam is bridged over the traveling rail, and the movable beam travels along the traveling rail by the traveling device. The movable beam supports an undulating ceiling panel, which is undulated by undulating means. As a result, the ceiling panels are unfolded, the ceiling panels contact each other, and the space is horizontally divided and partitioned, thereby constructing a ceiling excellent in sound insulation and light shielding. When not in use, the ceiling panel is folded and stored.
[0018]
In the space variable device according to the second aspect, the storage provided with the storage rail is disposed near the outer wall. The storage rail is connected to the travel rail, and the movable beam can move between the storage rail and the travel rail. Thereby, when the ceiling panel is not used, the movable beam is stored in the storage and does not wait under the roof, so that the appearance of the entire building is improved. In addition, the storage area near the outer wall does not increase the building area.
[0019]
In the space variable device according to the third aspect , the sealing material provided at the tip of the ceiling panel seals the gap between the ceiling panels with each other, thereby constructing a ceiling with high sound insulation performance.
[0025]
【Example】
As shown in FIGS. 6 to 9, the space variable device according to the present embodiment is applied to an
[0026]
The
(Sound insulation / shading ceiling system)
As shown in FIGS. 6 to 8, on the boundary between the
[0027]
As shown in FIGS. 10 to 12, a
[0028]
A
[0029]
On the other hand, the traveling
[0030]
A
[0031]
Further, a plate-shaped
[0032]
Further, the
[0033]
The gap between the
[0034]
On the other hand, at the left end of the upper rail 18 (upper part of the stand), a storage space is provided in which the traveling
(Sound insulation light shielding wall system)
As shown in FIGS. 6 and 13, below the
[0035]
At both ends of the traveling
[0036]
On the other hand, two driving
[0037]
A
[0038]
On the other hand, the super core 17 (see FIG. 2B) accommodates guide posts 98 having different lengths and sizes. The
[0039]
As shown in FIGS. 15 and 16, a
[0040]
The
[0041]
Further, an
[0042]
On the other hand, as shown in FIG. 18, a
[0043]
As shown in FIG. 14, a fixed
[0044]
Further, the fixed
[0045]
The
[0046]
On the other hand, as shown in FIG. 18, the lower end of the
[0047]
With this configuration, when the
[0048]
When the
(Acoustic ceiling system)
As shown in FIGS. 6 and 7, a self-propelled
[0049]
The traveling
[0050]
When a specialty space is configured, the traveling
(Acoustic wall system)
As shown in FIGS. 3 and 7, a
[0051]
In the
[0052]
The frame is made of aluminum or steel, an aluminum plate lined with a sound absorbing material is attached to the front side, and a cross glass coated with Teflon is attached to the back side.
(Mobile truss)
As shown in FIGS. 3 and 6, a
[0053]
In addition, the
(Movable seat system)
As shown in FIGS. 5 and 6, among the seats of the
[0054]
The
(Portable stage system)
As shown in FIG. 6, a part of the RC floor structure constituting the
[0055]
In the structure described above, there are a case where the entire system is automatically controlled in conjunction with the automatic control and a case where the system is individually controlled.
[0056]
The control system has a monitoring function, always monitors the operation status, and has a warning mechanism for predicting a failure of each main component. In addition, by processing data relating to the operation time, power consumption, failure site, maintenance, and the like by a computer, it is possible to determine a rational operation method and make a maintenance plan.
(Spatial variable procedure)
Here, a procedure for changing the space of the
[0057]
As shown in FIG. 1, the traveling
[0058]
Next, the traveling
[0059]
Also, the standing
[0060]
Next, as shown in FIG. 3, the
[0061]
Next, the
[0062]
Next, as shown in FIG. 4, the traveling
[0063]
When the
[0064]
Next, as shown in FIG. 5, the
[0065]
Next, as shown in FIG. 6, the raising / lowering
[0066]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured as described above, the air space in the large space can be varied in the plane scale and the sectional scale of the space according to the scale of the event. Two or more spaces where events can be held simultaneously can be set. In addition, a professional space with appropriate reverberation and high sound insulation performance can be formed.
[Brief description of the drawings]
1A is a cross-sectional view illustrating a state in which a ceiling panel is being constructed, and FIG. 1B is a perspective view illustrating a state in which a ceiling panel is being constructed.
2A is a cross-sectional view illustrating a state in which a wall surface is being constructed, and FIG. 2B is a perspective view illustrating a state in which a wall surface is being constructed.
3A is a cross-sectional view illustrating a state in which an acoustic wall surface and a hanging wall on the side of the customer seat are constructed, and FIG. 3B is a perspective view illustrating a state in which an acoustic wall surface and a hanging wall are constructed on the side of the customer seat. FIG.
4A is a cross-sectional view illustrating a state in which an acoustic ceiling is being constructed, and FIG. 4B is a perspective view illustrating a state in which an acoustic ceiling is being constructed.
5A is a cross-sectional view illustrating a state in which a movable seat is being constructed, and FIG. 5B is a perspective view illustrating a state in which a movable seat is being constructed.
FIG. 6 is a perspective view of a completed music event hall.
FIG. 7 is a sectional view of the completed music event hall.
FIG. 8 is a sectional view of an arena.
FIG. 9 is a plan view of an arena.
FIG. 10 is a side view showing a state where the ceiling panel is stored in the traveling beam.
FIG. 11 is a side view showing a state where the ceiling panel is expanded.
FIG. 12 is a sectional view showing a traveling mechanism of a traveling beam.
FIG. 13 is a cross-sectional view showing a traveling mechanism of the traveling truss.
FIG. 14 is a front view showing a state where the soundproof shutter is deployed.
FIG. 15 is a side sectional view showing a suspended state of a guide post.
FIG. 16 is a front sectional view showing a suspended state of a guide post.
FIG. 17 is a plan sectional view of a guide post.
FIG. 18 is a side view showing a standing state of the sound insulating plate.
[Explanation of symbols]
18
42
98
142 sound insulation board (wall material)
Claims (3)
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