JP3591707B2 - スターリング機関用熱交換器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スターリング機関に用いられる熱交換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6(a)は従来のスターリング機関用熱交換器周辺の斜視図であり、図6(b),(c)はその要部拡大図である。図6(a)に示すように、高温側熱交換器1a,低温側熱交換器1bは、それぞれ上下が開放された円筒状の放熱器4,吸熱器5の中空部分に挿入されたコルゲートフィン2によって形成されている。
【0003】
以下、高温側熱交換器1aの場合を例にしてその製作手順について説明する。2はコルゲートフィンであり、その側面の全周囲にはコルゲート加工が施されている。即ち、図6(b)及び図6(c)に示すようにコルゲートフィン2の側面には、軸方向に沿って等間隔に直線上に延びる多数のV字状の突出部2a,2a,2a・・・と、該突出部2aと2aとの間に位置し前記突出部2aと略等しい形状の多数の溝部2b,2b,2b・・・とからなるギザギザが形成されている。そして、このコルゲートフィン2の外径(突出部2a,2a,2a・・・を滑らかに結んでできる円の直径)は、放熱器4の内径と略等しい寸法に選ばれている。そのため、コルゲートフィン2を放熱器4の中空部分に同心的に軸を揃えて挿入することができる。
【0004】
しかし、ただ挿入しただけでは、コルゲートフィン2が放熱器4に固定されていないため、このままでは熱交換器1aとして使用できない。そこで、従来はコルゲートフィン2の突出部2aと放熱器4の内周面とを接着若しくは溶接することによって両者を強固に固定していた。接着による場合は、図6(b)に示すように放熱器4の内周面に接着剤14を薄く塗り広げておき、そこにコルゲートフィン2を挿入した後、所定の位置にコルゲートフィン2をしばらく保持して乾燥させることにより固定していた。一方、溶接による場合は、まずコルゲートフィン2を放熱器4内に挿入する。そして、図6(c)に示すように放熱器4の内周面とコルゲートフィン2の突出部2aとの互いに接触若しくは近接する部分に溶接を施すことで固定を確実にしていた。15はその溶接部である。
【0005】
図7は、上述のようにしてコルゲートフィン2(この場合は、熱交換器1a,1b)を固着させた放熱器4及び吸熱器5を搭載したフリーピストン型スターリング冷凍機の概略的な側面断面図である。図7に示すように、スターリング冷凍機20は、内部に円筒状の空間を有するシリンダ6内の前記空間内にディスプレーサ7及びピストン8を配設することにより、前記空間内に形成された圧縮空間9と膨張空間10との間に再生器11を設けて閉回路を構成し、この閉回路の作動空間にヘリウム等の作動ガスを充填するとともに、前記ピストン8をリニアモータ(図示せず)等の外部動力によってシリンダ6の軸方向に振動させる。ピストン8の振動は前記圧縮空間9に封入された前記作動ガスに周期的な圧力変化をもたらし、圧縮に伴って上昇した背圧の脈動により前記作動ガスを前記再生器11を介して膨張空間10に流入させる。このとき、ガスの移動量の変化によりディスプレーサ7に周期的な軸方向の振動力を生じさせる。
【0006】
これにより、ディスプレーサ7は、一端が該ディスプレーサ7に固着されるとともにピストン8を貫通するディスプレーサロッド12の他端とシリンダ6の底部との間に接続されたスプリング13により、ピストン8と同じ周期で所定の位相差を保ってシリンダ6内を軸方向に往復運動することになる。ディスプレーサ7及びピストン8が適当な位相差を保って往復動するとき、前記作動空間に封入された作動ガスは逆スターリングサイクルとして既知の熱力学サイクルを構成し、主として膨張空間10に冷熱を発生する。
【0007】
以下にその原理について説明する。ピストン8により圧縮された圧縮空間9内の作動ガスは再生器11を経由して膨張空間10へ移動する際に、前記再生器11が半サイクル前に蓄えていた冷熱を受け取り予冷される。このとき、高温側熱交換器1aを介して放熱器4から外部に圧縮空間9で生じた熱を放出する。大部分の作動ガスが膨張空間10に流入すると、該空間10内部の圧力上昇によってディスプレーサ7を押し下げるようにして膨張が始まる。そして、ある程度膨張すると、ピストン13の復帰力によりディスプレーサ7は逆に押し上げられ、圧力の高まった膨張空間10内の作動ガスは再生器11を通過して再び圧縮空間9に移動する。このとき、低温側熱交換器1bを介して吸熱器5で外部から熱を奪い外部の空気を冷却する。そうして、大部分の作動ガスが圧縮空間10へ戻ると、再びピストン8の圧縮を受けて次のサイクルに移行する。以上のような一連のサイクルが連続的に繰り返されることにより、スターリング冷凍機20から極低温の冷熱を取り出すことができる。
【0008】
このように圧縮空間9と膨張空間10との間で、作動ガスを再生器11を介して往復させて吸熱器5から冷熱を取り出すスターリング冷凍機20では、限られたスペースの中で高温側熱交換器1aの放熱量及び低温側熱交換器1bの吸熱量が大きいほど、再生器11を通過する作動ガスに対する予冷若しくは予熱の効率が向上するため、その分再生器11に掛かる負担を軽減でき、ひいてはスターリング冷凍機20の冷凍性能の向上が図れる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のスターリング機関用熱交換器の構成では、放熱器4若しくは吸熱器5とコルゲートフィン2とを接着や溶接によって固定していたが、このような手作業による製作工程は非常に手間と時間がかかるため、生産性が悪かった。そのため、製造コストの削減が困難であるでなく、できあがった製品の品質、即ち熱交換性能にバラツキが生じやすく製品の安定性・信頼性に欠けるという問題があった。更に、スターリング冷凍機20の長期の使用に伴い、コルゲートフィン2が損傷したりしてその性能が劣化しても、これを取り外して交換することはできなかった。従って、修理時における使用者の経済的負担の増加や地球環境に配慮した資源の再生利用、いわゆるリサイクルの面で課題があった。
【0010】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、個々の品質のバラツキが少なく高い熱交換性能を有するとともに、製造方法の簡略化を図ることによりコストダウンを可能としたスターリング機関用熱交換器を提供することを目的とする。また、本発明は、必要に応じて部品を取り外して交換できるリサイクルに適したスターリング機関用熱交換器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のスターリング機関用熱交換器では、円筒状部材と、該円筒状部材の中空部分に同心的に挿入され、その軸方向と垂直な方向に伸縮できる弾性を有するコルゲートフィンと、前記中空部分に同心的に挿入され前記コルゲートフィンを前記円筒状部材側へ押し広げて圧着させためのリング状部材とからなることを特徴とする。この構成によると、円筒状部材に挿入されたコルゲートフィンと前記円筒状部材との接触部分に接着や溶接を施すことなく、コルゲートフィンはその内側に挿入されるリング状部材により圧着されて確実に固定される。なお、前記リング状部材としては、前記コルゲートフィンの軸心方向の長さに相応した長さを有するものが好適である。
【0012】
尚、前記リング状部材の側面の一端は先細に形成されたテーパ状の構造を有するものとすればよい。これによると、該リング状部材の前記中空部分への挿入が容易になる。
【0013】
そして、高温側熱交換器に使用されるものにおいては、前記リング状部材の熱膨張率を前記コルゲートフィンの熱膨張率と同程度若しくはそれより大きくすれば、周辺温度の上昇によって熱交換機が高温になっても、前記リング状部材は前記コルゲートフィンに対し充分な圧接力をもって圧着するため、両者の間に隙間ができる恐れがなくなる。
【0014】
逆に、低温側熱交換器に使用されるものにおいては、前記リング状部材の熱膨張率を前記コルゲートフィンの熱膨張率と同程度若しくはそれより小さくすれば、周辺温度の下降によって熱交換機が低温になっても、前記リング状部材は前記コルゲートフィンに対し充分な圧接力をもって圧着するため、両者の間に隙間ができる恐れがなくなる。
【0015】
また、前記リング状部材を熱伝導性の高い材質で形成すると、該リング状部材でも充分な熱交換効果を得ることができ、スターリング機関用熱交換機の熱交換効率が向上する。
【0016】
更に、前記コルゲートフィンの前記リング状部材及び前記円筒状部材との接触する部分の面積を大きくするとよい。これによると、コルゲートフィンを介して前記リング状部材及び前記円筒状部材に伝熱される熱量が増加し、スターリング機関用熱交換機の熱交換効率が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。尚、以下の実施形態では、放熱器4を用いた高温側熱交換器1a(以下、単に「熱交換器」という。)を例にして説明するが、熱交換器を構成する部材、その材料の選択、設計変更等については吸熱器5を用いる低温側熱交換器1bに対してもそのまま適用できる。従って、特に断らない限り、以下の説明で放熱器4とあるのを吸熱器5と読み替えてもよいことは勿論である。また、本発明に係る熱交換器は、上述した従来技術に係る熱交換器とその製造方法や構造が異なるだけなので、以下の各実施形態において従来品と共通の部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0018】
<第1の実施形態>
図1(a)は、本発明の第1の実施形態で用いるスターリング機関用熱交換器周辺のの斜視図である。図1(a)に示すように本実施形態に係る熱交換器1aは、所定の長さを有する円筒状の放熱器4の中空部分に同心的に挿入されたコルゲートフィン2と、前記中空部分に同心的に挿入され前記コルゲートフィン2を前記放熱器4側へ圧着するリング3とから構成されている。コルゲートフィン2の外径は放熱器4の内径と略等しい寸法に選ばれており、一方のリング3の外径はコルゲートフィン2の内径よりわずかに大きな寸法に設定されている。コルゲートフィン2は、側面の全周囲に軸方向に沿って等間隔で直線上に延びるコルゲート加工が施された円筒状の部材であり、その軸方向と垂直な方向に伸縮できるような弾性を有している。従って、図示の如くリング3が挿入されると、コルゲートフィン2はその弾性によって放熱器4側へ押し広げられて圧着される。
【0019】
次に、この熱交換器1aの製作手順を図2を参照して説明する。まず、コルゲートフィン2を放熱器4の一端に仮止めしておく。16はリング嵌入用の治具であり、先細に形成された円柱状の部材である。この治具16の側面の外径はリング3の内径と略等しい寸法に選ばれており、リング3を挿入するとその途中で図示の如くリング3が保持されるようになっている。この状態で、矢印の方向に先細になった部分から治具16を放熱器4に挿入してゆく。リング3がコルゲートフィン2の側面内周に沿って嵌入され、充分な圧接力をもってコルゲートフィン2を放熱器4側に圧着するとともに、その先端が放熱器4の先端と同一平面になる位置に固定されたのを確認してから、治具16のみを矢印とは逆の方向に引き抜くと、図1(a)に示すような熱交換器1aが得られる。
【0020】
尚、前記治具16としては、例えば、図3(a)に示すように円柱状の側面の数カ所に軸方向に延びるスリット部16aを設けておき、その開放端にキャップ16bを被せた構成のものを好適に用いることができる。これによると、図2に示すように治具16を放熱器4内に挿入して、リング3が適切な位置に固定された後、キャップ16bをつまんで内側に力を加えると、治具16側面の外径が縮小してリング3の保持が解かれるため、リング3が治具16と共に引き抜かれることなく、確実に治具16のみを引き抜くことができる。
【0021】
また、治具16としては、図3(b)に示すように中空の弾性体で形成したものを用いてもよい。この場合、治具16の中空部分に空気を封入すると、空気圧によって外観形状が保たれるため、外から力を加えても治具16は容易に変形することはない。従って、上述したように治具16を放熱器4内に挿入して、リング3が適切な位置に固定された後、治具16内の空気を抜いてつまんで内側に力を加えると、治具16は外力によって側面の外径が縮小する方向に容易に変形してリング3の保持が解かれるため、リング3が治具16と共に引き抜かれることなく、治具16のみを確実に引き抜くことができる。
【0022】
ところで、本実施形態で用いるリング3は、図1(b),(c)に示すように側面の外径及び厚みが上下方向のどの部位でも一定の円筒状の部材である。従って、コルゲートフィン2はリング3により放熱器4側へ圧着されるため、従来のように接着や溶接を施さなくても、コルゲートフィン2を放熱器4内の適切な位置に固定することができる。これにより、熱交換器1aの組立工程が簡素化されるため、製造コストの削減を図ることができる。
【0023】
また、リング3は放熱器4から引き抜くことにより、コルゲートフィン2も同時に取り外すことができる。よって、スターリング冷凍機を長期間にわたって使用した場合等において、コルゲートフィン2が損傷を受けて品質が劣化しても、必要に応じてコルゲートフィン2を容易に交換することができるため、非常に経済的であり、リサイクルにも適した熱交換器を実現できる。更に、本実施形態で用いられる熱交換器1aは、図6(a),(b)に示す従来の熱交換器と同様の局所構造をもっているため、この従来のものと比べても熱交換性能的にはほとんど遜色はない。
【0024】
<第2の実施形態>
図4(a)は本発明の第2の実施形態で用いるスターリング機関用熱交換器の斜視図である。上記第1の実施形態では、リング3として軸方向のどの部位においても断面形状が等しい直円筒状のものを用いた。このリング3は上述したようにコルゲートフィン2の内径と略等しい外径を有しているが、実際にはコルゲートフィン2の圧着・固定を確実にするため、その外径はコルゲートフィン2の内径に対し若干大きく設定されている。この場合、上述したようにコルゲートフィン2を仮止めした放熱器4内にリング3を嵌入する際、コルゲートフィン2を外側へ押し広げるようにしてリング3を挿入する必要があるため、リング3に無理な力を加えてしまいやすく、場合によってはコルゲートフィン2の変形や破損を招く恐れがある。
【0025】
そこで、本実施形態ではリング3として、図3(b),(c)に示すようにその下端部から所定の長さの部分に先細構造のテーパ3aが設けられたものを用いる。これにより、リング3のテーパ3aを除く部分の側面の外径がコルゲートフィン2の内径よりも大きくても、外径の比較的小さいテーパ3aの部分から挿入することにより、始めは小さな力で徐々に大きな力を加えていけば、スムーズにリング3を放熱器4内に挿入することができる。従って、リング3を挿入する際、上記第1の実施形態のようなリング嵌入用の治具が不要となるとともに、コルゲートフィン2に無理な力が加わりにくく、その分コルゲートフィン2が破損や変形する危険性が軽減される。
【0026】
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について説明する。上記第1の実施形態においては、熱交換器1を構成するコルゲートフィン2及びリング3の材質としては特に限定しなかった。しかし、高温側熱交換器1aの場合、図6に示すように圧縮空間9に流入する作動ガスは再生器11により予熱されて高温になっており、逆に圧縮空間9から流出する作動ガスも圧縮過程で温度が上昇しているため、いずれにしても高温側熱交換器1aは通過する作動ガスを通じての加熱により高温になる。従って、図1(a)においてリング3がコルゲートフィン2より熱膨張率の小さな材質からなる場合、温度が上昇すると、熱膨張率の違いによりリング3とフィン2との間に隙間が生ずる可能性がある。その結果、リング3はコルゲートフィン2を放熱器4側に充分圧着できず、コルゲートフィン2と放熱器4との接触面積を充分に確保することができなくなるため、高温側熱交換器1aの熱交換性能の低下を招く可能性がある。
【0027】
そこで、本実施形態ではリング3としてコルゲートフィン2の熱膨張率と同程度若しくはそれより大きな材質を選択する。これにより、温度が上昇してもリング3の膨張の割合がコルゲートフィン2と同程度若しくはそれより大きくなるため、隙間ができることなく充分な接触圧をもってコルゲートフィン2は放熱器4側に圧着される。この結果、両者の接触面積を充分に確保することができ、常時安定した熱交換性能を有する高温側熱交換器1aを実現できる。尚、放熱器4の熱膨張率は、同じ理由からコルゲートフィン2と同程度若しくはそれより小さいものが好ましい。
【0028】
<第4の実施形態>
本発明の第4の実施形態について説明する。上記第1の実施形態においては、熱交換器1を構成するコルゲートフィン2及びリング3の材質としては特に限定しなかった。しかし、低温側熱交換器1bの場合、図に示すように膨張空間10に流入する作動ガスは再生器11により予冷されて低温になっており、逆に膨張空間10から流出する作動ガスも膨張過程で温度が下降しているため、いずれにしても低温側熱交換器1bは通過する作動ガスを通じての冷却により低温になる。従って、図1(a)においてリング3がコルゲートフィン2より熱膨張率の大きな材質からなる場合、温度が下降すると、熱膨張率の違いによりリング3とフィン2との間に隙間が生ずる可能性がある。その結果、リング3はコルゲートフィン2を吸熱器5側に充分圧着できず、コルゲートフィン2と吸熱器5との接触面積を充分に確保することができなくなるため、低温側熱交換器1bの熱交換性能の低下を招く可能性がある。
【0029】
そこで、本実施形態ではリング3としてコルゲートフィン2の熱膨張率と同程度若しくはそれより小さな材質を選択する。これにより、温度が下降してもリング3の膨張の割合がコルゲートフィン2と同程度もしくはそれより小さくなるため、隙間ができることなく充分な接触圧をもってコルゲートフィン2は吸熱器5側に圧着される。この結果、両者の接触面積を充分に確保することができ、常時安定した熱交換性能を有する低温側熱交換器1bを実現できる。尚、吸熱器5の膨張率は、同じ理由からコルゲートフィン2と同程度若しくはそれより大きいものが好ましい。
【0030】
<第5の実施形態>
本発明の第5の実施形態について説明する。本発明に係る熱交換器1a(図1(a)参照)の構成では、作動ガスはリング3と放熱器4との間の部分を通過するため、コルゲートフィン2だけでなくリング3でも熱交換の作用を得ることが可能である。そこで、本実施形態では、リング3として銅やアルミニウム系の熱伝導性の高い材料を選択する。これにより、熱交換器1aの熱交換性能の向上が図れる。
【0031】
<第6の実施形態>
図5(a)は、本発明の第6の実施形態に係る熱交換器周辺の斜視図であり、図5(b)はその要部拡大図である。上記各実施形態においては、コルゲートフィン2の側面のコルゲート加工が施された部分の構造については詳述しなかったが、V字状の突出部2aと溝部2bとによって構成されていることは図6(b),(c)に示す従来の構造と同じである。ところで、本発明に係る熱交換器1aの構成では、コルゲートフィン2の突出部2a,溝部2bは、それぞれ放熱器4の側面内周部,リング3の側面外周部に接している。しかし、その接触面積が小さい場合、放熱器4から外部空間への放熱(吸熱器5の場合は外部空間からの吸熱)の効率が不十分となり、熱交換器の安定した熱交換性能、ひいてはスターリング冷凍機から充分な冷凍能力が得られくなる。
【0032】
そこで、本実施形態では、図5(b)に示すようにコルゲートフィン2の突出部2a,溝部2bの形状を、それぞれ放熱器4の側面内周部,リング3の側面外周部に沿うような形状とする。これにより、突出部2a,溝部2bはそれぞれ比較的大きな面積で放熱器4,リング3と接触するようになり、コルゲートフィン2を介する熱交換器1aの熱交換効率を向上させることができ、スターリング冷凍機から安定した冷凍能力を得ることができる。
【0033】
尚、上記各実施形態では、コルゲートフィン2と放熱器4若しくは吸熱器5との接触部分に溶接や接着を施さずに、リング3による圧着のみを利用してコルゲートフィン2を放熱器4若しくは吸熱器5に固定する場合について説明したが、従来のように前記接触部分にわずかながら溶接や接着を施してもよい。この場合は、コルゲートフィン2の圧着・固定が一層確実になる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によると、円筒状部材の中空部分に同心的に挿入されたコルゲートフィンと、前記中空部分に同心的に挿入され前記コルゲートフィンを前記円筒状部材側へ圧着するリング状部材とからなるスターリング機関用熱交換器の構成としたことにより、従来のようなコルゲートフィンと円筒状部材との接着や溶接といった手作業による工程が省略されるため、スターリング機関用熱交換器の生産性が向上するとともに、該熱交換器の製造コストの削減を図ることができる。また、リング状部材は円筒状部材から引き抜くことにより、コルゲートフィンも同時に取り外すことができる。よって、スターリング冷凍機を長期間にわたって使用した場合等において、コルゲートフィンが損傷を受けて品質が劣化しても、必要に応じてコルゲートフィン2容易に交換することができるため、非常に経済的であり、リサイクルにも適した熱交換器を実現できる。
【0035】
そして、前記リング状部材の側面の一端に先細に形成されたテーパ状の構造をもたせることにより、リング状部材のテーパを除く部分の側面の外径がコルゲートフィンの内径よりも大きくても、外径の比較的小さいテーパの部分から挿入することにより、始めは小さな力で徐々に大きな力を加えていけば、スムーズにリング状部材を前記円筒状部材内に挿入することができる。従って、リング状部材を挿入する際、リング嵌入用の治具が不要となるとともに、コルゲートフィンに無理な力が加わりにくく、その分コルゲートフィンが破損や変形する危険性が軽減される。
【0036】
また、リング状部材としてコルゲートフィンの熱膨張率と同程度若しくはそれより大きな材質を選択する。これにより、高温側熱交換器周辺の温度が上昇してもリング状部材の膨張の割合がコルゲートフィンと同程度若しくはそれより大きくなるため、隙間ができることなく充分な接触圧をもってコルゲートフィンは円筒状部材に圧着される。この結果、両者の接触面積を充分に確保することができ、常時安定した熱交換性能を有する熱交換器を実現できる。
【0037】
また、リング状部材としてコルゲートフィンの熱膨張率と同程度若しくはそれより小さな材質を選択する。これにより、低温側熱交換器周辺の温度が下降してもリング状部材の膨張の割合がコルゲートフィンと同程度若しくはそれより小さくなるため、隙間ができることなく充分な接触圧をもってコルゲートフィンは円筒状部材に圧着される。この結果、両者の接触面積を充分に確保することができ、常時安定した熱交換性能を有する熱交換器を実現できる。
【0038】
また、リング状部材として銅やアルミニウム系の熱伝導性の高い材料を選択する。これにより、リング状部材でも充分な熱交換の効果を得ることができるため、熱交換器の熱交換性能の向上が図れる。
【0039】
さらに、前記コルゲートフィンの前記リング状部材及び前記円筒状部材との接触する部分の面積を大きくすることにより、コルゲートフィンを介する熱伝達による熱交換効率を向上させることができ、スターリング冷凍機から安定した冷凍能力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明の第1の実施形態に係るスターリング機関用熱交換器周辺の一例の斜視図である。
(b) その熱交換器を構成するリングの斜視図である。
(c) そのリングの側面図である。
【図2】その熱交換器の製作の一工程を示す斜視図である。
【図3】(a) リング嵌入用治具の一例の側面図である。
(b) リング嵌入用治具の他の例の側面断面図である。
【図4】(a) 本発明の第2の実施形態に係るスターリング機関用熱交換器周辺の一例の斜視図である。
(b) その熱交換器を構成するリングの斜視図である。
(c) そのリングの側面図である。
【図5】(a) 本発明の第6の実施形態に係るスターリング機関用熱交換器周辺の一例の斜視図である。
(b) その熱交換器の要部拡大図である。
【図6】(a) 従来のスターリング機関用熱交換器周辺の斜視図である。
(b) その熱交換器の一例の要部拡大図である。
(c) その熱交換器の他の例の要部拡大図である。
【図7】フリーピストン型スターリング冷凍機の概略的な側面断面図である。
【符号の説明】
1a 高温側熱交換器
1b 低温側熱交換器
2 コルゲートフィン
2a 突出部
2b 溝部
3 リング
4 放熱器
5 吸熱器
6 シリンダ
7 ディスプレーサ
8 ピストン
9 圧縮空間
10 膨張空間
11 再生器
12 ディスプレーサロッド
13 スプリング
14 接着剤
15 溶接部
16 治具
20 スターリング冷凍機

Claims (6)

  1. 円筒状部材と、該円筒状部材の中空部分に同心的に挿入され、その軸方向と垂直な方向に伸縮できる弾性を有するコルゲートフィンと、前記中空部分に同心的に挿入され前記コルゲートフィンを前記円筒状部材側へ押し広げて圧着させためのリング状部材とからなることを特徴とするスターリング機関用熱交換器。
  2. 円筒状部材と、該円筒状部材の中空部分に同心的に挿入され、その径方向に伸縮できる弾性を有するコルゲートフィンと、前記中空部分に同心的に挿入され前記コルゲートフィンを前記円筒状部材側へ圧着させるための、軸心方向の長さが前記コルゲートフィンの長さに相応した長さであるリング状部材とからなることを特徴とするスターリング機関用熱交換器。
  3. 前記リング状部材の側面の一端は先細に形成されたテーパ状の構造を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスターリング機関用熱交換器。
  4. 高温側熱交換器に使用されるものであって、前記リング状部材の熱膨張率を前記コルゲートフィンの熱膨張率と同程度若しくはそれより大きくしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスターリング機関用熱交換器。
  5. 低温側熱交換器に使用されるものであって、前記リング状部材の熱膨張率を前記コルゲートフィンの熱膨張率と同程度若しくはそれより小さくしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスターリング機関用熱交換器。
  6. 前記コルゲートフィンの前記リング状部材及び前記円筒状部材との接触する部分の面積を大きくしたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のスターリング機関用熱交換器。
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