JP3590755B2 - ステッピングモータ式指示計器 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車輌の走行速度の変化やエンジン回転数の変化を指示するステッピングモータ式指示計器に係わり、さらに詳しくは、起動時に指針のゼロ点設定を自動的に行うステッピングモータ式指示計器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ステッピングモータを利用した指示計器の駆動においては、指針のゼロ点設定が非常に重要で、起動時には必ずゼロ点の位置出しの操作が行われている。例えば、指針をゼロ点方向に1回転分送り、ストッパピン(指針止め)に当てて強引にゼロ点の位置出しを行ったり、又は指針をストッパピンに当てたときに発生する過電流(拘束電流)を検出して、指針のゼロ点を設定していた。
【0003】
図6は過電流検出による指針のゼロ点設定を説明するためのブロック構成図である。この図においては、起動時にステッピングモータドライバ回路2がステッピングムーブ3を駆動して、指針4をストッパピン側(図示せず)に回転させ、この時、比較器6が電流検出抵抗5に発生する電流を取り込んで基準値と比較し、差分の電流をコントローラ1に出力する。この時、コントローラ1が比較器6の出力を通じて過電流を検知すると、指針4がストッパピンに当たったと判断して、その時点を基準に例えば車輌の走行速度をステッピングモータドライバ回路2を介してステッピングムーブ3に伝える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
指針4をストッパピンに当てて強引にゼロ点を設定した場合、指針4が回動方向に振れるので、指示そのものに信頼性が欠け、耐久性や精度に問題があった。過電流検出によるゼロ点設定の場合、安定した検出が困難なため、指針4が振れたり、誤動作の原因になっていた。
【0005】
また、指針4のゼロ点設定として、図7(a)に示すように赤外線を利用した位置センサ、磁石を利用したホール素子等の非接触式センサ7で指針4のゼロ点設定を行うものがあるが、外来ノイズを受けやすく、また、指針4の接近時にセンサ7の検出信号がアナログ変化するため(同図(b)参照)、しきい値により指針4のゼロ点位置が変化する等、ゼロ点停止位置の調整が困難であった。
【0006】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、指針の振れがなく、しかも正確にゼロ点設定を行えるステッピングモータ式指示計器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るステッピングモータ式指示計器は、ステッピングモータと、該ステッピングモータの駆動に基づいて文字板上を回転する指針と、文字板上に記されたゼロの近傍又はゼロ上に突出して設けられ、指針の接触を検出する指針検出手段と、起動時に指針検出手段が指針を検出しているかどうかを判定し、指針を検出していないときはステッピングモータを駆動して当該指針を指針検出手段に接触させ、その後、所定の間、指針を逆方向に回転させ、さらに、その位置からステッピングモータを駆動して指針検出手段が指針を検出するまでの間を測定し、該測定値が指針を逆方向に回転させたときと一致又は許容範囲内にあるとき指針の基点設定を終了するゼロ調整手段とを備えたものである。
【0008】
前記指針検出手段は、文字板に形成された穴を貫通したスプリング状の可動部を有し、該可動部に指針が接触したときオンするスイッチとからなることを要旨とするものである。
【0009】
また、前記ゼロ調整手段は、指針を指針検出手段に接触させたとき、また、指針を逆方向に回転させたときは、それぞれ所定時間経過後にステッピングモータを駆動して指針を回転させることを要旨とするものである。
【0010】
さらに、前記ゼロ調整手段は、指針を逆方向に回転させるとき所定数のパルスをステッピングモータに出力し、その位置から指針検出手段に接触するまで指針を回転させるときは1パルスづつ当該ステッピングモータに出力すると共に、そのパルスをカウントし、指針検出手段が指針を検出したときはカウントしたパルスが所定数のパルスと一致又は許容範囲内にあると指針のゼロ点設定を終了することを要旨とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態に係るステッピングモータ式指示計器の要部を示す回路図、図2はステッピングモータ式指示計器の斜視図、図3は実施の形態に係るステッピングモータ式指示計器の構成を示す断面図、図4は指針のゼロ点設定を行うときの波形図である。
【0012】
本実施の形態のステッピングモータ式指示計器は、図2に示すように指針4が文字板上の「ゼロ」を指したとき、即ち、指針4が接触したときにオンする指針検出スイッチ11を備えたものである。この指針検出スイッチ11は、例えば、指針4が触れたときに可動するスプリング状の可動接点11aと、その可動接点11aが可動したときに導通状態となるゼロ点固定接点11bとから構成されている(図3参照)。
【0013】
CPU12は、本発明に係るゼロ調整手段を有し、指針4のゼロ点設定を行うとき、図4に示すように、ステッピングモータドライバ回路13にCCWパルスを与えて、ステッピングムーブ3の指針4をゼロ側に回転させ(波形b)、指針検出スイッチ11のオンを検知したとき所定時間t待機する(波形a)。この時間tは指針4の振れが収束するまでの時間であり、その所定時間経過後にn回のCWパルスをステッピングモータドライバ回路13に与えて(波形c)、ステッピングムーブ3の指針4を逆方向に回転させ、指針検出スイッチ11をオフ、即ち非検出状態にする(波形a)。
【0014】
その後は、再び前記と同様に所定時間t待機し、その時間経過後に前記CCWパルスを1個づつステッピングモータドライバ回路13に与え(波形b)、何パルス目で指針検出スイッチ11がオンするかをカウントする。そして、n回与えたCWパルスのパルス数(波形c)とカウントしたパルス数(波形b)が一致したときは指針4のゼロ点設定を終了する。
【0015】
ここで、CWパルスのパルス数とカウントしたCCWパルスのパルス数が一致しないときは前述した指針4のゼロ点設定を繰り返し行い、この動作をN回繰り返し行っても一致しないときは「エラー」として異常表示を行う。
【0016】
次に、前記のように構成されたステッピングモータ式指示計器における指針のゼロ点設定の動作を図5に基づいて説明する。図5は実施の形態のステッピングモータ式指示計器による指針のゼロ点設定の動作を示すフローチャートである。
【0017】
例えば本指示計器に電源が印加されると、CPU12は、指針検出スイッチ11がオンしているかどうかを判定する(S1)。指針検出スイッチ11がオフのときは指針4が文字板上の「ゼロ」を指していないと判断して、ステッピングモータドライバ回路13にCCWパルスを出力し(S2)、ステッピングムーブ3の指針4をゼロ側に回転させる。これによって指針検出スイッチ11がオンすると指針4が「ゼロ」を指したと判断して所定時間t待機し(S3)、その後にn回のCWパルスをステッピングモータドライバ回路13に出力して(S4)、ステッピングムーブ3の指針4を逆方向に回転させる。
【0018】
この時、指針検出スイッチ11がオフしたかどうかを監視し(S5)、前記CWパルスの出力により指針検出スイッチ11のオフを検知したときは再び前記と同様に所定時間t待機する(S6)。その時間が経過すると1個のCCWパルスをステッピングモータドライバ回路13に出力すると共に、それをカウントし(S7,S8)、指針検出スイッチ11がオンしたかどうかを監視する(S9)。指針検出スイッチ11がオフのときは、再び1個のCCWパルスをステッピングモータドライバ回路13に出力してそれをカウントし(S7,S8)、指針検出スイッチ11がオンしたかどうかを再度監視する(S9)。
【0019】
この時、指針検出スイッチ11のオンを検知したときは、n回出力したCWパルスのパルス数とカウントしたパルス数(CCWパルス)が一致したかどうかを判定し(S10)、そのパルス数が一致したときは指針4のゼロ点設定が終了したと判断してこのゼロ点設定の動作を終了する。
【0020】
一方、CWパルスのパルス数とカウントしたCCWパルスのパルス数が一致しないときは指針4のゼロ点設定をN回繰り返したかどうかを判定し(S11)、この動作をN回行っていないときはリトライをカウントしてステップ1に戻り、指針4のゼロ点設定を繰り返す。また、ゼロ点設定をN回繰り返したときは「エラー」として異常表示を行う。
【0021】
本実施の形態においては、起動時、ステッピングモータドライバ回路13にCCWパルスを与えて指針4をゼロ側に回転させ、指針検出スイッチ11のオンを検知したときは所定時間t待機し、この所定時間経過後にn回のCWパルスをステッピングモータドライバ回路13に与えて指針4を逆方向に回転させ、その後は、再び前記と同様に所定時間t待機し、その時間経過後にCCWパルスを1個づつステッピングモータドライバ回路13に与え、何パルス目で指針検出スイッチ11がオンするかをカウントし、そして、n回与えたCWパルスのパルス数とカウントしたパルス数が一致したときは指針4のゼロ点設定を終了するようにしたので、指針4の振れがなくなり、しかも、指針検出スイッチ11そのものをストッパピンとして用いているので、ゼロ点設定の精度が向上するという効果がある。
【0022】
また、指針検出スイッチ11が単にオン/オフするという簡単な構造であるため、確実にゼロ点設定を行え、コストを最小限に抑えることができる。さらに、自動的にゼロ点設定を行うので、指針取付時の位置調整が不要となり、組立工数が軽減されるという効果がある。
【0023】
なお、CWパルスのパルス数とカウントしたCCWパルスのパルス数が一致したとき指針4のゼロ点設定を終了するようにしたが、カウントしたCCWパルスのパルス数がCWパルスのパルス数の許容内の誤差であるときは正常に指針4のゼロ点設定が行われたと判断するようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、起動時に指針検出手段が指針を検出しているかどうかを判定し、指針を検出していないときはステッピングモータを駆動して指針を指針検出手段に接触させ、その後、所定の間、指針を逆方向に回転させ、さらに、その位置からステッピングモータを駆動して指針検出手段が指針を検出するまでの間を測定し、その測定値が指針を逆方向に回転させたときと一致又は許容範囲内にあるとき指針のゼロ点設定を終了するようにしたので、指針の振れがなくなり、しかも、指針検出手段そのものをストッパピンとして用いているので、ゼロ点設定の精度が向上するという効果がある。
【0025】
また、指針検出手段にスプリング状の可動部に指針が接触したときオンするスイッチを用いているので、確実にゼロ点設定を行え、しかも、構造が簡単であるため、コストを最小限に抑えることができるという効果がある。
【0026】
また、指針を指針検出手段に接触させたとき、また、指針を逆方向に回転させたときは、それぞれ所定時間経過後にステッピングモータを駆動して指針を回転させるようにしているので、指針の振れがなくなり、ゼロ点設定の信頼性が向上するという効果がある。
【0027】
さらに、指針を逆方向に回転させるとき所定数のパルスをステッピングモータに出力し、その位置から指針検出手段に接触するまで指針を回転させるときは1パルスづつステッピングモータに出力すると共に、そのパルスをカウントし、指針検出手段が指針を検出したときはカウントしたパルスが所定数のパルスと一致又は許容範囲内にあると指針のゼロ点設定を終了するようにしたので、ゼロ点設定の精度が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るステッピングモータ式指示計器の要部を示す回路図である。
【図2】ステッピングモータ式指示計器の斜視図である。
【図3】実施の形態に係るステッピングモータ式指示計器の構成を示す断面図である。
【図4】指針のゼロ点設定を行うときの波形図である。
【図5】実施の形態のステッピングモータ式指示計器による指針のゼロ点設定の動作を示すフローチャートである。
【図6】過電流検出による指針のゼロ点設定を説明するためのブロック構成図である。
【図7】課題を説明する説明図である。
【符号の説明】
3 ステッピングムーブ
4 指針
11 指針検出スイッチ
11a スプリング状可動接点
11b ゼロ点固定接点
12 CPU
13 ステッピングモータドライバ回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車輌の走行速度の変化やエンジン回転数の変化を指示するステッピングモータ式指示計器に係わり、さらに詳しくは、起動時に指針のゼロ点設定を自動的に行うステッピングモータ式指示計器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ステッピングモータを利用した指示計器の駆動においては、指針のゼロ点設定が非常に重要で、起動時には必ずゼロ点の位置出しの操作が行われている。例えば、指針をゼロ点方向に1回転分送り、ストッパピン(指針止め)に当てて強引にゼロ点の位置出しを行ったり、又は指針をストッパピンに当てたときに発生する過電流(拘束電流)を検出して、指針のゼロ点を設定していた。
【0003】
図6は過電流検出による指針のゼロ点設定を説明するためのブロック構成図である。この図においては、起動時にステッピングモータドライバ回路2がステッピングムーブ3を駆動して、指針4をストッパピン側(図示せず)に回転させ、この時、比較器6が電流検出抵抗5に発生する電流を取り込んで基準値と比較し、差分の電流をコントローラ1に出力する。この時、コントローラ1が比較器6の出力を通じて過電流を検知すると、指針4がストッパピンに当たったと判断して、その時点を基準に例えば車輌の走行速度をステッピングモータドライバ回路2を介してステッピングムーブ3に伝える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
指針4をストッパピンに当てて強引にゼロ点を設定した場合、指針4が回動方向に振れるので、指示そのものに信頼性が欠け、耐久性や精度に問題があった。過電流検出によるゼロ点設定の場合、安定した検出が困難なため、指針4が振れたり、誤動作の原因になっていた。
【0005】
また、指針4のゼロ点設定として、図7(a)に示すように赤外線を利用した位置センサ、磁石を利用したホール素子等の非接触式センサ7で指針4のゼロ点設定を行うものがあるが、外来ノイズを受けやすく、また、指針4の接近時にセンサ7の検出信号がアナログ変化するため(同図(b)参照)、しきい値により指針4のゼロ点位置が変化する等、ゼロ点停止位置の調整が困難であった。
【0006】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、指針の振れがなく、しかも正確にゼロ点設定を行えるステッピングモータ式指示計器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るステッピングモータ式指示計器は、ステッピングモータと、該ステッピングモータの駆動に基づいて文字板上を回転する指針と、文字板上に記されたゼロの近傍又はゼロ上に突出して設けられ、指針の接触を検出する指針検出手段と、起動時に指針検出手段が指針を検出しているかどうかを判定し、指針を検出していないときはステッピングモータを駆動して当該指針を指針検出手段に接触させ、その後、所定の間、指針を逆方向に回転させ、さらに、その位置からステッピングモータを駆動して指針検出手段が指針を検出するまでの間を測定し、該測定値が指針を逆方向に回転させたときと一致又は許容範囲内にあるとき指針の基点設定を終了するゼロ調整手段とを備えたものである。
【0008】
前記指針検出手段は、文字板に形成された穴を貫通したスプリング状の可動部を有し、該可動部に指針が接触したときオンするスイッチとからなることを要旨とするものである。
【0009】
また、前記ゼロ調整手段は、指針を指針検出手段に接触させたとき、また、指針を逆方向に回転させたときは、それぞれ所定時間経過後にステッピングモータを駆動して指針を回転させることを要旨とするものである。
【0010】
さらに、前記ゼロ調整手段は、指針を逆方向に回転させるとき所定数のパルスをステッピングモータに出力し、その位置から指針検出手段に接触するまで指針を回転させるときは1パルスづつ当該ステッピングモータに出力すると共に、そのパルスをカウントし、指針検出手段が指針を検出したときはカウントしたパルスが所定数のパルスと一致又は許容範囲内にあると指針のゼロ点設定を終了することを要旨とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態に係るステッピングモータ式指示計器の要部を示す回路図、図2はステッピングモータ式指示計器の斜視図、図3は実施の形態に係るステッピングモータ式指示計器の構成を示す断面図、図4は指針のゼロ点設定を行うときの波形図である。
【0012】
本実施の形態のステッピングモータ式指示計器は、図2に示すように指針4が文字板上の「ゼロ」を指したとき、即ち、指針4が接触したときにオンする指針検出スイッチ11を備えたものである。この指針検出スイッチ11は、例えば、指針4が触れたときに可動するスプリング状の可動接点11aと、その可動接点11aが可動したときに導通状態となるゼロ点固定接点11bとから構成されている(図3参照)。
【0013】
CPU12は、本発明に係るゼロ調整手段を有し、指針4のゼロ点設定を行うとき、図4に示すように、ステッピングモータドライバ回路13にCCWパルスを与えて、ステッピングムーブ3の指針4をゼロ側に回転させ(波形b)、指針検出スイッチ11のオンを検知したとき所定時間t待機する(波形a)。この時間tは指針4の振れが収束するまでの時間であり、その所定時間経過後にn回のCWパルスをステッピングモータドライバ回路13に与えて(波形c)、ステッピングムーブ3の指針4を逆方向に回転させ、指針検出スイッチ11をオフ、即ち非検出状態にする(波形a)。
【0014】
その後は、再び前記と同様に所定時間t待機し、その時間経過後に前記CCWパルスを1個づつステッピングモータドライバ回路13に与え(波形b)、何パルス目で指針検出スイッチ11がオンするかをカウントする。そして、n回与えたCWパルスのパルス数(波形c)とカウントしたパルス数(波形b)が一致したときは指針4のゼロ点設定を終了する。
【0015】
ここで、CWパルスのパルス数とカウントしたCCWパルスのパルス数が一致しないときは前述した指針4のゼロ点設定を繰り返し行い、この動作をN回繰り返し行っても一致しないときは「エラー」として異常表示を行う。
【0016】
次に、前記のように構成されたステッピングモータ式指示計器における指針のゼロ点設定の動作を図5に基づいて説明する。図5は実施の形態のステッピングモータ式指示計器による指針のゼロ点設定の動作を示すフローチャートである。
【0017】
例えば本指示計器に電源が印加されると、CPU12は、指針検出スイッチ11がオンしているかどうかを判定する(S1)。指針検出スイッチ11がオフのときは指針4が文字板上の「ゼロ」を指していないと判断して、ステッピングモータドライバ回路13にCCWパルスを出力し(S2)、ステッピングムーブ3の指針4をゼロ側に回転させる。これによって指針検出スイッチ11がオンすると指針4が「ゼロ」を指したと判断して所定時間t待機し(S3)、その後にn回のCWパルスをステッピングモータドライバ回路13に出力して(S4)、ステッピングムーブ3の指針4を逆方向に回転させる。
【0018】
この時、指針検出スイッチ11がオフしたかどうかを監視し(S5)、前記CWパルスの出力により指針検出スイッチ11のオフを検知したときは再び前記と同様に所定時間t待機する(S6)。その時間が経過すると1個のCCWパルスをステッピングモータドライバ回路13に出力すると共に、それをカウントし(S7,S8)、指針検出スイッチ11がオンしたかどうかを監視する(S9)。指針検出スイッチ11がオフのときは、再び1個のCCWパルスをステッピングモータドライバ回路13に出力してそれをカウントし(S7,S8)、指針検出スイッチ11がオンしたかどうかを再度監視する(S9)。
【0019】
この時、指針検出スイッチ11のオンを検知したときは、n回出力したCWパルスのパルス数とカウントしたパルス数(CCWパルス)が一致したかどうかを判定し(S10)、そのパルス数が一致したときは指針4のゼロ点設定が終了したと判断してこのゼロ点設定の動作を終了する。
【0020】
一方、CWパルスのパルス数とカウントしたCCWパルスのパルス数が一致しないときは指針4のゼロ点設定をN回繰り返したかどうかを判定し(S11)、この動作をN回行っていないときはリトライをカウントしてステップ1に戻り、指針4のゼロ点設定を繰り返す。また、ゼロ点設定をN回繰り返したときは「エラー」として異常表示を行う。
【0021】
本実施の形態においては、起動時、ステッピングモータドライバ回路13にCCWパルスを与えて指針4をゼロ側に回転させ、指針検出スイッチ11のオンを検知したときは所定時間t待機し、この所定時間経過後にn回のCWパルスをステッピングモータドライバ回路13に与えて指針4を逆方向に回転させ、その後は、再び前記と同様に所定時間t待機し、その時間経過後にCCWパルスを1個づつステッピングモータドライバ回路13に与え、何パルス目で指針検出スイッチ11がオンするかをカウントし、そして、n回与えたCWパルスのパルス数とカウントしたパルス数が一致したときは指針4のゼロ点設定を終了するようにしたので、指針4の振れがなくなり、しかも、指針検出スイッチ11そのものをストッパピンとして用いているので、ゼロ点設定の精度が向上するという効果がある。
【0022】
また、指針検出スイッチ11が単にオン/オフするという簡単な構造であるため、確実にゼロ点設定を行え、コストを最小限に抑えることができる。さらに、自動的にゼロ点設定を行うので、指針取付時の位置調整が不要となり、組立工数が軽減されるという効果がある。
【0023】
なお、CWパルスのパルス数とカウントしたCCWパルスのパルス数が一致したとき指針4のゼロ点設定を終了するようにしたが、カウントしたCCWパルスのパルス数がCWパルスのパルス数の許容内の誤差であるときは正常に指針4のゼロ点設定が行われたと判断するようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、起動時に指針検出手段が指針を検出しているかどうかを判定し、指針を検出していないときはステッピングモータを駆動して指針を指針検出手段に接触させ、その後、所定の間、指針を逆方向に回転させ、さらに、その位置からステッピングモータを駆動して指針検出手段が指針を検出するまでの間を測定し、その測定値が指針を逆方向に回転させたときと一致又は許容範囲内にあるとき指針のゼロ点設定を終了するようにしたので、指針の振れがなくなり、しかも、指針検出手段そのものをストッパピンとして用いているので、ゼロ点設定の精度が向上するという効果がある。
【0025】
また、指針検出手段にスプリング状の可動部に指針が接触したときオンするスイッチを用いているので、確実にゼロ点設定を行え、しかも、構造が簡単であるため、コストを最小限に抑えることができるという効果がある。
【0026】
また、指針を指針検出手段に接触させたとき、また、指針を逆方向に回転させたときは、それぞれ所定時間経過後にステッピングモータを駆動して指針を回転させるようにしているので、指針の振れがなくなり、ゼロ点設定の信頼性が向上するという効果がある。
【0027】
さらに、指針を逆方向に回転させるとき所定数のパルスをステッピングモータに出力し、その位置から指針検出手段に接触するまで指針を回転させるときは1パルスづつステッピングモータに出力すると共に、そのパルスをカウントし、指針検出手段が指針を検出したときはカウントしたパルスが所定数のパルスと一致又は許容範囲内にあると指針のゼロ点設定を終了するようにしたので、ゼロ点設定の精度が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るステッピングモータ式指示計器の要部を示す回路図である。
【図2】ステッピングモータ式指示計器の斜視図である。
【図3】実施の形態に係るステッピングモータ式指示計器の構成を示す断面図である。
【図4】指針のゼロ点設定を行うときの波形図である。
【図5】実施の形態のステッピングモータ式指示計器による指針のゼロ点設定の動作を示すフローチャートである。
【図6】過電流検出による指針のゼロ点設定を説明するためのブロック構成図である。
【図7】課題を説明する説明図である。
【符号の説明】
3 ステッピングムーブ
4 指針
11 指針検出スイッチ
11a スプリング状可動接点
11b ゼロ点固定接点
12 CPU
13 ステッピングモータドライバ回路
Claims (4)
- ステッピングモータと、
該ステッピングモータの駆動に基づいて文字板上を回転する指針と、
文字板上に記されたゼロの近傍又はゼロ上に突出して設けられ、指針の接触を検出する指針検出手段と、
起動時に指針検出手段が指針を検出しているかどうかを判定し、指針を検出していないときはステッピングモータを駆動して当該指針を指針検出手段に接触させ、その後、所定の間、指針を逆方向に回転させ、さらに、その位置からステッピングモータを駆動して指針検出手段が指針を検出するまでの間を測定し、該測定値が指針を逆方向に回転させたときと一致又は許容範囲内にあるとき指針のゼロ点設定を終了するゼロ調整手段と
を備えたことを特徴とするステッピングモータ式指示計器。 - 前記指針検出手段は、文字板に形成された穴を貫通したスプリング状の可動部を有し、該可動部に指針が接触したときオンするスイッチとからなることを特徴とする請求項1記載のステッピングモータ式指示計器。
- 前記ゼロ調整手段は、指針を指針検出手段に接触させたとき、また、指針を逆方向に回転させたときは、それぞれ所定時間経過後にステッピングモータを駆動して指針を回転させることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載のステッピングモータ式指示計器。
- 前記ゼロ調整手段は、指針を逆方向に回転させるとき所定数のパルスをステッピングモータに出力し、その位置から指針検出手段に接触するまで指針を回転させるときは1パルスづつ当該ステッピングモータに出力すると共に、そのパルスをカウントし、指針検出手段が指針を検出したときはカウントしたパルスが所定数のパルスと一致又は許容範囲内にあると指針のゼロ点設定を終了することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のステッピングモータ式指示計器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000078770A JP3590755B2 (ja) | 2000-03-21 | 2000-03-21 | ステッピングモータ式指示計器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000078770A JP3590755B2 (ja) | 2000-03-21 | 2000-03-21 | ステッピングモータ式指示計器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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