JP3590661B2 - 復水器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、原子力発電プラント等の蒸気タービン発電プラントの蒸気タービン排気を凝縮させる表面接触式の復水器に係り、特にタービンバイパス蒸気噴出管部の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、蒸気タービン発電プラントにおける表面接触式復水器は、通常運転中に蒸気タービンから排出される蒸気の他に、ボイラや原子炉の起動時やプラント運転中に、送電系統の事故により発電機の遮断が発生した場合、蒸気タービンをバイパスした蒸気を導入して冷却し凝縮させる手段として設けられている。
【0003】
上記送電系統の事故の場合には、その事故が復旧した後速かに送電を開始できることが必要であり、そのためプラント定格運転中のタービン流入蒸気量の全てをバイパスできる容量を備えた発電プラントの設置が各発電所に1または2プラント程度その運用上求められている。この場合には通常運転中のタービン排気量の約2倍の量のタービンバイパス蒸気が復水器に導入される。
【0004】
原子力発電プラントが沸騰水型原子力発電プラントの場合には一般に100%のタービンバイパス容量を有し、また、加圧水型原子力発電プラントの場合には70〜80%のタービンバイパス容量が必要である。このため大容量タービンバイパス設備を備えるためには、この多量のタービンバイパス蒸気を如何に効果的に復水器中で処理するかが重要となる。
【0005】
図20は沸騰水型原子力発電プラントの概略系統を示す系統図であり、原子炉である蒸気発生器1から発生した高温・高圧の蒸気は主蒸気管2を通り蒸気加減弁3を経て蒸気タービン4に供給される。蒸気タービン4に供給された蒸気はそこで仕事を行い発電機5を駆動し、発電する。蒸気タービン4で仕事をし、膨脹した蒸気は復水器6に排出され、そこで冷却管7を流通する海水等と熱交換して凝縮され復水となる。この復水は復水ポンプ8で昇圧され復水給水系に設けられた低圧給水加熱器9に送られる一方、蒸気タービン4からのタービン抽気を使用する給水ポンプ駆動タービン10で駆動される給水ポンプ11で昇圧された後高圧給水加熱器12を経て多段加熱されて蒸気発生器1に還流される。
【0006】
一方、主蒸気管2と復水器6間は蒸気タービン4をバイパスするタービンバイパス蒸気管13で接続されており、前述の系統事故発生時等においては、主蒸気がこのタービンバイパス蒸気管13によってバイパス弁14および減圧装置15を経て復水器6に排出されるようにしてある。
【0007】
ところで、図21は従来一般に用いられている復水器6の断面正面図、図22は同側面図であって、復水器6の外殻(本体胴)は上部本体胴6aと下部本体胴6bによって形成され、下部本体胴6b内には多数の冷却管16からなる冷却管群17が配設されている。また下部本体胴6bの左右両側には水室18a,18bがそれぞれ設けられており、これらの両水室18a,18bに下部本体胴6b内に収容される各冷却管16の両端が連通され、水室18aに供給された冷却水が矢印19に示すように複数の冷却管16からなる冷却管群17を経て水室18bに流出し、その間冷却管16を流通する冷却水aと、上部本体胴6aから下部本体胴6bに流入した蒸気タービン4からの排気流bとが熱交換し、上記蒸気タービン4からの排気が冷却されて凝縮し、下部本体胴6bの下部に設けられたホットウェル6cに復水となって貯溜される。
【0008】
また、上部本体胴6a内には、上記冷却管16の軸線に直交する方向に延びる低圧給水加熱器9や、その低圧給水加熱器9に接続されるタービン抽気管21が配設されている。
【0009】
図23は、復水器6内における蒸気タービンからの排気流bの一例であり、低圧給水加熱器9が冷却管16の軸線に平行な方向に設置されている復水器の例である。蒸気タービンから排出される蒸気は復水器6aへ流入し冷却管16へと流れるが、その流れは図23のようになっている。図23では、復水器の約半分を示しているが、残りの反対側の流れは、図23と対称である。排気流bは、復水器6に流入後、主に低圧給水加熱器9と復水器胴28の間を流れ、その後冷却管群17の方へ向って幅方向に拡がるようにして流れる。したがって、低圧給水加熱器9と冷却管群17の間の位置における流速の向きは斜め下方となっている。復水器6のほぼ中央にある低圧給水加熱器9近傍での流速は遅くなっている。
【0010】
一方、上部本体胴6a内は、低圧給水加熱器9の下方に図21および図22に示すように、前記タービンバイパス蒸気管13に接続されたバイパス蒸気噴出管22が配設されている。しかして、タービンバイパス蒸気管13を案内されるタービンバイパス蒸気は、上記バイパス蒸気噴出管22から図22に示すように上部本体胴6a内に噴出し、冷却管16内を流れる冷却水と熱交換して凝縮し復水となる。
【0011】
図24は上記バイパス蒸気噴出管22の側面図、図25はその縦断面図であって、バイパス蒸気噴出管22の上面および下面には多数の噴出孔23が穿設されている。そして、バイパス蒸気噴出管22の上方および下方には、これと離間した位置に上記多数の噴出孔23と対向するバッフル板24が設けられており、噴出孔23から噴出した蒸気が直接的に復水器構造物である隣接部材に衝突してこれを損傷することがないようにしてある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上部本体胴6a内の一部に集中的にバイパス蒸気噴出管22を設けてバイパス蒸気を復水器内に導入した場合、特にバイパス蒸気が多い場合には上部本体胴6aの一部に集中的に噴出したバイパス蒸気が冷却管群17の管束全体に均一に流れ込みにくいため噴出箇所付近の圧力が局所的に上昇したり、また温度が上昇したりして、噴出箇所近傍の部材を損傷させたりするおそれがある。
【0013】
そこで、多数のバイパス蒸気噴出管22を設け、復水器内全体にバイパス蒸気を均一に分散して導入することも考えられる。しかし、この場合もバイパス蒸気噴出管22の外側にバッフル板24を設け、冷却管群17、低圧給水加熱器9およびタービン抽気管21等の隣接部材を保護する必要がある。その結果、復水器内の内部構造物や配管系統が複雑となるのみでなく、タービン排気の流路を妨げるため、通常運転中の復水器性能の低下を招くという不都合がある。
【0014】
また、バイパス蒸気噴出管22に、水平方向両側にのみ蒸気が噴出するように噴出孔23を設けたものも提案されているが、大容量のバイパス設備を有する原子力発電プラントでは、バイパス蒸気噴出管22が復水器1基あたり3本または4本以上となるため、隣接したバイパス蒸気噴出管22から噴出された蒸気の干渉を防ごうとすると、スペース的に問題があり、また水平方向に噴出させるのであれば噴出蒸気が分散しないため、噴出蒸気が噴出後直ぐに減速しにくい等の欠点がある。このため高速で復水器内部の隣接構造物にバイパス蒸気が衝突してエロージョンや損傷を与える可能性がある。
【0015】
このように、多数の噴出孔23を有するバイパス蒸気噴出管22を用いる方法は、原子力発電プラントのタービンバイパス蒸気を復水器内で効果的に分散させるには非常に良好なものであるが、噴出された高速でエネルギの高いバイパス蒸気を減速させるためには比較的広いスペースを必要とする。
【0016】
本発明は上述した事情を考慮してなされもので、復水器本来の目的である通常運転中のタービン排気蒸気の冷却凝縮性能を阻害するおそれなく、特にタービン排気蒸気の圧力損失を増加させずに、復水器の全体的寸法の増加を極力抑え、かつ、タービンバイパス蒸気を復水器内に均一に分散させ、大容量のバイパス蒸気を復水器構造物を損傷させることなく導入し、冷却凝縮せしめることができる復水器を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る復水器は、上述した課題を達成するために、請求項1に記載したように、上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材を伴って前記給水加熱器と冷却管群との間に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記蒸気減速材を、バイパス蒸気噴出管を介しその両側に位置する一対の板材で構成し、これら一対の板材の間隔を、通常運転時のタービン排気流の上流側よりも下流側の方が広くなるように構成したものである。
【0018】
また、上述した課題を達成するために本発明に係る復水器は、請求項2に記載したように、バイパス蒸気噴出管を、通常運転時のタービン排気流の方向に長軸を有する楕円管で形成したものである。
【0019】
さらに、上述した課題を達成するために本発明に係る復水器は、請求項3に記載したように、蒸気減速材のタービン排気流下流側に、バイパス蒸気を冷却管群全体に亘って均等に分散させるフローガイドを設けたり、また、請求項4に記載したように、フローガイドを、ほぼ平行に配した複数の帯板で構成したものである。
【0020】
本発明に係る復水器は、上述した課題を達成するために、請求項5に記載したように、上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材を伴って前記給水加熱器と冷却管群との間に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記蒸気減速材を、バイパス蒸気噴出管を介しその両側に位置する一対の円弧状の板材で構成するとともに、各板材の円弧の中心を、バイパス蒸気噴出管の中心位置よりも対向する他方の板材側にずらせたものである。
【0021】
また、本発明に係る復水器は、上述した課題を達成するために、請求項6に記載したように、上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材を伴って前記給水加熱器と冷却管群との間に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記蒸気減速材を、バイパス蒸気噴出管の外周部に配設するとともに、蒸気減速材に、バイパス蒸気が外径側に通過する小開口を設けたり、また、請求項7に記載したように、蒸気減速材を、管群で構成し、隣接する管間の間隙を小開口としたり、さらにまた、請求項8に記載したように、蒸気減速材を、多孔板または格子板で構成したり、また、請求項9に記載したように、蒸気減速材を、周方向および径方向に位置をずらせて配置した複数の衝突板で構成し、各衝突板間の間隙を小開口としたものである。
【0022】
本発明に係る復水器は、上述した課題を達成するために、請求項10に記載したように、上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材を伴って前記給水加熱器と冷却管群との間に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記蒸気減速材は、前記冷却管群とバイパス蒸気噴出管との間に水平に配設した管群で構成し、かつバイパス蒸気噴出管の下面側に噴出孔を設けたものである。
【0023】
また、上述した課題を達成するために、本発明に係る復水器は、請求項11に記載したように、上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材を伴って前記給水加熱器と冷却管群との間に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記バイパス蒸気噴出管を、上部本体胴の内面に沿って鉛直方向に配設すると共に、復水器内部に向かって噴出孔を設け、前記蒸気減速材を、バイパス蒸気噴出管と給水加熱器との間に配設したり、さらに、請求項12に記載したように、隣接する復水器の上部本体胴間を、復水器連絡胴を介し連結するとともに、バイパス蒸気噴出管に、復水器連絡胴内に向かって噴出孔を設けたものである。
【0024】
さらに、上述した課題を達成するために、本発明に係る復水器は、請求項13に記載したように、上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材もしくはフローガイドを伴って前記冷却管群の上方に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記蒸気減速材もしくはフローガイドに、復水器内の蒸気中の液滴を冷却管群以外の方向に飛散させる液滴分離機構を設けたり、また、請求項14に記載したように液滴分離機構を、蒸気減速材もしくはフローガイドのタービンバイパス蒸気流下流端に設けられた突起と、この突起のタービンバイパス蒸気流上流側に設けられた孔とで構成したり、さらに、請求項15に記載したように、液滴分離機構を、蒸気減速材もしくはフローガイドのタービンバイパス蒸気流下流端に配した溝部材で構成したものである。
【0025】
さらにまた、本発明に係る復水器は、上述した課題を達成するために、請求項16に記載したように、上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材もしくはフローガイドを伴って前記冷却管群の上方に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記蒸気減速材もしくはフローガイドに、復水器内の蒸気中の液滴を捕集して放出口まで案内する液滴除去機構を設けたり、また、請求項17に記載したように、液滴除去機構を、蒸気減速材もしくはフローガイドの端部に設けられ開口部を狭めた溝形をなすポケットで構成したものである。
【0026】
【作用】
本発明においては、板材で構成される蒸気減速材の向きが、通常運転時のタービン排気流とほぼ平行になっている。このため、通常運転中のタービン排気流を乱すことなく、狭い限られたスペースで効果的に蒸気を冷却して復水化でき、また通常運転中の圧力損失を抑えて良好な復水性能を得ることが可能となる。
【0027】
本発明においてはまた、蒸気減速材を構成する一対の板材の間隔が、通常運転時のタービン排気流の上流側よりも下流側の方が狭くなっている。このため、効率よくバイパス蒸気を冷却管群へ流出させることが可能となる。
【0028】
本発明においてはまた、バイパス蒸気噴出管が、通常運転時のタービン排気流の方向に長軸を有する楕円管または長円管で形成されている。このため、通常運転時における圧力損失を増大させることなく、100%のバイパス蒸気を処理することが可能となる。
【0029】
本発明においてはまた、蒸気減速材のタービン排気流下流側に、フローガイドが設けられている。このため、圧力損失をそれほど生じさせることなく、バイパス蒸気を冷却管群全体に亘って均等に分散させ、蒸気の凝縮効率を向上させることが可能となる。
【0030】
本発明においてはまた、フローガイドが、ほぼ平行に配した複数の帯板で構成されている。このため、製作が容易である。
【0031】
また、本発明においては、蒸気減速材を構成する一対の円弧状の板材の円弧の中心が、バイパス蒸気噴出管の中心位置よりも対向する他方の板材側にずれている。このため、一対の板材の開口部面積を多くとれ、狭いスペースの中で有効に噴出蒸気を減速させることが可能となる。
【0032】
さらに、本発明においては、蒸気減速材に、バイパス蒸気を外径側に通過させる小開口が設けられている。このため、バイパス蒸気の減速効果を有したまま、通常運転時のタービン排気流に対しても流れることができ、通常運転時の圧力損失を低減させることが可能となる。
【0033】
本発明においてはまた、蒸気減速材が管群で構成されている、このため、1枚の板と異なり衝撃に対し柔軟な構造をとることが可能となる。
【0034】
本発明においては蒸気減速材が、多孔板または格子板で構成されている。このため、通常運転時の圧力損失を少なくした状態で、大容量のバイパス蒸気を処理することが可能となる。
【0035】
また、本発明においては、蒸気減速材が、周方向および径方向に位置をずらせて配置した複数の衝突板で構成されている。このため、通常運転時の圧力損失を少なくして大容量のバイパス蒸気を処理することが可能となる。
【0036】
さらに、本発明においては、蒸気減速材が、冷却管群とバイパス蒸気噴出管との間に水平に配設した管群で構成されている、このため、通常運転時およびバイパス運転時ともに、蒸気を復水器全体に均等に分配でき、効率よく熱交換することが可能となる。
【0037】
一方、本発明においては、バイパス蒸気噴出管が、上部本体胴の内面に沿って鉛直方向に配設され、タービンバイパス蒸気が、復水器内部に向かって噴出するようになっている。このため、噴出孔を多く設けることが可能となる。
【0038】
他方、本発明においては、バイパス蒸気噴出管に、復水器連絡胴内に向かって噴出孔が設けられている。このため、復水器連絡胴内のスペースを有効に利用し、復水器のサイズを大きくせずに大容量のバイパス蒸気を処理することが可能となる。
【0039】
さらに、本発明においては、蒸気減速材もしくはフローガイドに液滴分離機構が設けられている。このため、蒸気中の液滴が冷却管群以外の方向に飛散され、液滴による冷却管群の損傷を防止することが可能となる。
【0040】
本発明においてはまた、液滴分離機構を、蒸気減速材もしくはフローガイドに設けた突起と孔とで構成されている。このため、簡単な構造で大きな効果が期待できる。
【0041】
本発明においてはまた、液滴分離機構が、蒸気減速材もしくはフローガイドに配した溝部材で構成されている。このため、より確実に液滴を分離することが可能となる。
【0042】
本発明においてはまた、蒸気減速材もしくはフローガイドに液滴除去機構が設けられている。このため、蒸気中の液滴が捕集されて放出口まで案内され、冷却管群のみならず他の復水器構造物の液滴による損傷も防止することが可能となる。
【0043】
本発明においてはさらに、液滴除去機構が、蒸気減速材もしくはフローガイドに設けたポケットで構成されている。このため、簡単な構造で液滴のみを効率よく除去することが可能となる。
【0044】
【実施例】
以下、本発明に係る復水器を添付図面を参照して説明する。
【0045】
図1および図2は、本発明の第1実施例に係る復水器を示すもので、従来の復水器と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。この復水器の下方には、多数の冷却管16からなる2つの冷却管群17が設けられており、その上方には上記冷却管群17と平行に4個の低圧給水加熱器9が上下2列に配設されている。冷却管群17の最外周には、冷却管16が流速の大きい蒸気や液滴の衝突を受けて損傷するのを防止するために保護管25が設けられている。上記復水器は復水器連絡胴26および給水ポンプ駆動タービン排気連絡管27によって隣接する復水器(図示せず)と連結されている。
【0046】
冷却管群17と低圧給水加熱器9の間には3つのバイパス蒸気噴出管22a,22b,22cが配設されている。各蒸気噴出管22a,22b,22cが配設された水平方向の相対位置は、バイパス蒸気噴出管22a,22cが復水器本体胴28と低圧給水加熱器9のほぼ間に、バイパス蒸気噴出管22bがほぼ復水器の中央にある。
【0047】
図3は、3本のバイパス蒸気噴出管のうち、バイパス蒸気噴出管22a,22cの拡大断面図である。これらのバイパス蒸気噴出管22a,22cの水平方向の所定の角度の範囲内には、多数の噴出孔23が形成されている。また、バイパス蒸気噴出管22a,22cの両側の水平方向には、所定の幅を持ったバッフル板24a,24cが配設されている。また、バッフル板24a,24cは、上方より下方の方が蒸気流出部が広くなるように配置されている。
【0048】
残りのバイパス蒸気噴出管22bは、従来と同様に、上下方向に噴出孔とバッフル板24bとを設けたものである。
【0049】
図2に示したように、各バイパス蒸気噴出管22a,22b,22c、およびバッフル板24a,24b,24cは復水器の長手方向のほぼ全域に亘って設けられ、バッフル板24a,24b,24cは所定の間隔を置いて設けられる支持板29によって支持されている。
【0050】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0051】
バイパス蒸気噴出管22にタービンバイパス蒸気が供給されると、このバイパス蒸気は噴出孔23から噴出される。噴出される間に、蒸気の圧力は急減して膨脹し、噴出孔23から噴出される蒸気の速度は急加速される。この加速された蒸気は、バッフル板24a,24b,24cに対してほぼ垂直に衝突し、バッフル板24a,24b,24cと平行な方向に偏向される。この間に、蒸気はエネルギを失い、バッフル板24a,24b,24cの外部までいった時点ではかなり減速されている。その後は、復水器本体胴28と低圧給水加熱器9の間を主に流下する主タービン排気と合流し、冷却管16との熱交換によって復水される。
【0052】
一方、主蒸気が蒸気タービンをバイパスしない通常の運転状態の場合には、バイパス蒸気噴出管22a,22b,22cには蒸気が供給されず、タービン排気口から主タービン排気が流入し、主に復水器本体胴28と低圧給水加熱器9の間を通り、冷却管群17へと流下していき冷却管16との熱交換によって復水される。この時、主タービンから排気された蒸気は、図23に示したように冷却管群17の方へ向かって拡がるように流れ、本実施例では、バイパス蒸気噴出管22a,22cとバッフル板24a,24cとの間の空間も通過していく。
【0053】
例えば1100MWe級原子力発電プラントにおいて100%蒸気をタービンバイパスさせて復水器を導入させるには、大口径の蒸気噴出管22a〜22cを3つ程度は冷却管長手方向に全長に亘って設ける必要がある。また、蒸気噴出管22a〜22cから噴出する蒸気は大きなエネルギを持っているので、バッフル板を設けない場合、復水器内構成物の噴出蒸気との衝突による損傷を避ける必要があり、噴出孔23から復水器内構成物との距離を大きくとる必要があり、この場合は復水器のサイズが非常に大きくなる。また、バッフル板24a〜24cを設ける場合においても、設置する場所によっては、バッフル板24a〜24cが通常の運転時の主タービン排気蒸気流に対して流体抵抗部材になってしまう。この場合、タービン排気口から冷却管群17までの圧力損失が増え、冷却管群17近傍の圧力から上記の圧力損失分を足した圧力に相当する、蒸気タービンの背圧を上げてしまい、プラント効率が低下する問題を発生させる。
【0054】
しかし、本実施例は上述のように構成したので、バッフル板24a,24cが主タービンの排気蒸気流にほぼ平行であるため、排気蒸気はバイパス蒸気噴出管22a,22cとバッフル板24a,24cとの間の空間を通過でき、バッフル板24a,24cは通常運転時の主タービン排気蒸気の大きな流体抵抗部材にならない。このため、本実施例においては、通常運転時における圧力損失を増加させずに、また、バッフル板24a,24cの外部までいった蒸気のエネルギは小さくなっているので復水器内構成物を噴出蒸気の衝突によって損傷させることがない。したがって、復水器のサイズを大きくすることなく、100%の大容量のタービンバイパス蒸気を処理することができる。また、バッフル板24a,24cの蒸気流出部が上方より下方の方が広くなるように配置されているので、効率よくバイパス蒸気を冷却管群17へ流出させることができる。
【0055】
本実施例ではバッフル板24a,24cに平板を用いた例を示したが、排気流20の流れによっては流れに応じて板を部分的に曲げて設置してもよく、通常運転時の圧力損失の低減に対してより効果を上げることができる。
【0056】
図4は、本発明に係る復水器の第2実施例を示すもので、以下これについて説明する。本実施例では、第1実施例と同様に、冷却管群17と低圧給水加熱器9の間には3つのバイパス蒸気噴出管22a,22b,22cが配設され、これらの水平方向の相対位置は、バイパス蒸気噴出管22a,22cが復水器胴28と低圧給水加熱器9のほぼ中間に、バイパス蒸気噴出管22bがほぼ復水器の中央になるようになっている。
【0057】
このうち、バイパス蒸気噴出管22a,22cは、通常運転時の排気流に対する流体抵抗を少なくするために、横断面楕円形あるいは長円形の噴出管を蒸気の流れに沿う方向に配設している。この楕円形の噴出管の長軸に対して水平方向の所定の角度の範囲内には、第1実施例と同様に多数の噴出孔23が形成され、噴出管の両側の水平方向には、所定の幅をもったバッフル板24a,24cが配設されている。バイパス蒸気噴出管22bおよびバッフル板24bは図1のものと同様である。
【0058】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0059】
第1実施例同様に、バイパス蒸気噴出管22a,22cにタービンバイパス蒸気が供給されると、バイパス蒸気は噴出孔から噴出され、バッフル板24a,24cに対してほぼ垂直に衝突し、バッフル板24a,24cと平行な方向に偏向される。この間に蒸気は減速され、その後、復水器本体胴28と低圧給水加熱器9の間を主に流下する排気流と合流し、冷却管16との熱交換によって復水される。
【0060】
バイパス蒸気噴出管22bにタービンバイパス蒸気が供給されると、同様に減速されたバイパス蒸気がバッフル板外部に復水器の水平方向に向かって流出され、流下してくる排気流と合流して冷却管16との熱交換によって復水される。
【0061】
一方、主蒸気がタービンをバイパスしない通常の運転状態の場合には、流入してくるタービン排気は主にバイパス蒸気噴出管22a,22c、バッフル板24a,24cの近傍を通過して、冷却管群17へと流下していき、冷却管16との熱交換によって復水にされる。
【0062】
本実施例は上述のように構成したので、バイパス蒸気噴出管22a,22c、バッフル板24a,24cの排気流に対する抵抗が少ない。バイパス蒸気噴出管22b、バッフル板24bは、低圧給水加熱器9の下方にあって、排気蒸気の流速が遅いため、バイパス蒸気噴出管22bの上下にバッフル板24bを設けても通常運転時の大きな流体抵抗とはならない。このように、本実施例では、通常運転時における損失を増やさずに、復水器内構成物を噴出蒸気の衝突によって損傷させることなく、復水器のサイズを大きくすることなく、100%のバイパス蒸気を処理することができる。
【0063】
本実施例では、バイパス蒸気噴出管22bの両側に鉛直方向に間隔をおいて、バッフル板24bを設けたが、バイパス蒸気噴出管22bの水平方向に噴出孔を設けてバッフル板24a,24cに蒸気を衝突させるようにしてもよい。この場合も上記と同様な効果が得られた上、バイパス蒸気噴出管22b回りの流体抵抗はさらに小さくでき、復水器内構成物を簡素化、軽量化、メンテナンス作業性の向上が図れる。
【0064】
図5は、本発明に係る復水器の第3実施例を示すものである。本実施例では、第1実施例と同様に、冷却管群17と低圧給水加熱器9との間には3つのバイパス蒸気噴出管22a,22b,22cが配設され、各蒸気噴出管22a,22b,22cの水平方向の相対位置は、バイパス蒸気噴出管22a,22cが復水器胴28と低圧給水加熱器9のほぼ中間に、バイパス蒸気噴出管22bがほぼ復水器の中央になるようになっている。
【0065】
このうち、バイパス蒸気噴出管22a,22cの下方には、複数の短かい板をほぼ平行に設置したものからなるフローガイド30が設けられている。
【0066】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0067】
第1実施例と同様に、バイパス蒸気噴出管22a,22cにタービンバイパス蒸気が供給されると、バイパス蒸気は噴出孔から噴出され、バッフル板24a,24cに対してほぼ垂直に衝突し、バッフル板24a,24cの面とほぼ平行な方向に偏向され、蒸気は減速される。バイパス蒸気噴出管22a,22cの下方に流出した蒸気は、フローガイド30を通過し、その後、排気流と合流し冷却管16との熱交換によって復水される。
【0068】
一方、通常運転状態の場合には、流入蒸気は主にバイパス噴出管22a,22c、バッフル板24a,24cと平行な方向に偏向され、蒸気は減速される。バイパス蒸気噴出管22a,22cの下方に流出した蒸気は、フローガイド30を通過し、その後、排気流と合流し冷却管16との熱交換によって復水される。
【0069】
一方、通常運転状態の場合には、流入蒸気は主にバイパス蒸気噴出管22a,22c、バッフル板24a,24cの近傍を通過し、その一部はさらにフローガイド30を通って冷却管群17へと流下していき、冷却管16との熱交換によって復水される。
【0070】
本実施例は上述のように構成したので、第1実施例および第2実施例と同様に、通常運転時における圧力損失を増やさずに、復水器内構成物を噴出蒸気の衝突によって損傷させることなく、復水器のサイズを大きくすることなく、100%のバイパス蒸気を処理することができる。
【0071】
また、蒸気の一部がフローガイド30を通過することにより、圧力損失をあまり生じさせずに蒸気を冷却管群17全体に亘って均等に分散させることができ、蒸気の凝縮効率がよくなる。また、バイパス蒸気が導入される時、フローガイド30を通過することによって、さらにバイパス蒸気のエネルギを減少させる効果がある。
【0072】
ところで、復水器のタービンバイパス蒸気噴出管22a〜22cから噴出される蒸気は、上述したように、噴出孔から噴出後、蒸気の圧力が急減して膨脹し急加速される。この蒸気をそのまま復水器内へ噴出させようとした場合、復水器内構成物の噴出蒸気との衝突による損傷を避けるため、噴出孔から復水器内構成物との距離を大きくとる必要があり、復水器のサイズが大きくなる。このため、図24、図25に示すようにバイパス蒸気噴出管の回りにバッフル板を設けることが一般に行われている。
【0073】
ところが、バッフル板を設けた場合には、その出口で蒸気の流速が速くなり、バッフル板開口部近傍に復水器内構造物をもってこないようにしなければならない。
【0074】
図6は、このような点を考慮してなされた本発明に係る復水器の第4実施例を示すもので、半径rの円形のバイパス蒸気噴出管22の両側には、一対のバッフル板24が配設されており、このバッフル板24を備えたバイパス蒸気噴出管22は、図4のバッフル板24aのように排気流れの向きに設置されたり、図1のバッフル板24bのように復水器の水平方向に設置されたりする。
【0075】
バイパス蒸気噴出管22の両側には多数の噴出孔23が設けられている。このバイパス蒸気噴出管22の中心より反対方向に中心をもつ半径rの円弧の形状になるように、バッフル板24が設置され、その幅は噴出蒸気が衝突するのに十分な長さを有している。
【0076】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0077】
バイパス蒸気噴出管24にタービンバイパス蒸気が供給されると、噴出孔23から噴出された蒸気の圧力は急減して膨脹しその速度が加速される。この加速された蒸気が、バッフル板24に衝突しバッフル板24と平行な方向に偏向されてそのエネルギーが損失され、バッフル板24の外部に流出される。流出後は、前述したように、排気流と合流し冷却管16との熱交換によって冷却され、復水となる。
【0078】
復水器のサイズを変えずにバイパス蒸気噴出管から、タービン蒸気を100%タービンバイパスさせて多量の蒸気を噴出させる場合、できる限り多くの噴出孔23を蒸気噴出管に設けることは有効な方法である。しかし、バイパス蒸気噴出管22の周方向にも噴出孔23を多く設ける場合には、中心角が広い角度にわたって噴出孔23を設ける必要が生じ、この時、バッフル板24も噴出蒸気が衝突する範囲にわたり設けなければならない。
【0079】
周方向の多くの範囲に噴出孔23を設けると、バッフル板24の開口部の幅hが長くとれなくなる。開口部の幅hが小さい場合は、それだけタービンバイパス蒸気がバッフル板24の内部に溜まり易く、バッフル板24の内部の圧力が復水器内圧力よりも高くなってくる。この場合は、バッフル板24出口(開口部)のタービンバイパス蒸気の流速が速くなり、バッフル板24開口部近傍に復水器内構成物をもってこないようにしなければならず、バイパス蒸気噴出管22の配置に関する制約が多くなってくる。
【0080】
本実施例では、バッフル板24の形状をバイパス蒸気噴出管22と非同心円で、噴出管22の中心から反対側を中心とした円弧形状としたことで、バイパス蒸気噴出管の高さを低くし、また、バッフル開口部面積を多くとれるので、狭いスペースの中で有効に噴出蒸気を減速させることができる。
【0081】
さらに、排気流と同じ方向に設置した場合には、開口部の広さhを大きくとれるので、通常運転時の圧力損失に対しても少なくできるという効果もある。
【0082】
図7は、本発明の第5実施例を示すもので、円形のバイパス蒸気噴出管22の両側には、多数の噴出孔23が設けられている。このバイパス蒸気噴出管22の両側には、バイパス蒸気を減速させるための蒸気減速材としての管群31が設置され、その幅は噴出蒸気が衝突するのに十分な長さを有している。管群31は、バイパス蒸気が衝突するのに、十分な管ピッチと管列を有している。
【0083】
図8はその斜視図であり、管群31の長手方向の形状と支持機構を示している。管群31は支持板29によってバイパス蒸気噴出管22と平行に間隔をおいて保持され、管群31の長手方向の熱膨脹とたわみを許容できるよう、管群31の一端を固定し、もう一方の端部は管孔等によりスライド可能に保持するように取り付けられている。
【0084】
この蒸気減速材である管群31を備えたバイパス蒸気噴出管22は、図1のバッフル板24aのように排気流の向きに設置されたり、バッフル板24bのように復水器の水平方向に間隔をおいて対向設置される。
【0085】
次に本実施例の作用について説明する。
【0086】
バイパス蒸気噴出管22にタービンバイパス蒸気が供給されると、噴出孔23から噴出され、その加速された蒸気が、管群31に衝突し、流れが乱されることによりエネルギーが損失され、蒸気減速材付きのバイパス蒸気噴出管22の外部に流出される。
【0087】
バイパス蒸気噴出管22から蒸気を噴出させて復水器内にバイパス蒸気を導入する場合、限られた復水器内のスペースの中で噴出蒸気を減速させることができるように、バイパス蒸気噴出管22の周りにバッフル板を設置することが行われる。しかし、バッフル板を設置すると、通常運転時の排気流はバッフル板の垂直方向に流れ抜けることができず、流体抵抗になりにくい位置に設置したとしても、圧力損失源としては大きいものになる。
【0088】
本実施例では、管群31を蒸気減速材として用いることにより、バイパス蒸気の減速効果を有したまま、通常運転時の排気流に対しても流れることができ、通常運転時の圧力損失を減らすことができる。
【0089】
図7では円弧状に配列した例を示したが、例えば、図4に示したバッフルの形状のように、通常運転時の排気流とバイパス蒸気の噴出状態を考慮した形状に管群を配置することもできる。
【0090】
また、図8のように管群31の蒸気減速材が、1枚の板と異なり、衝撃に対して柔かな構造となり、支持板29に分散されて接続されるので、接続部の応力を低減できる構造を採りやすいという効果もある。
【0091】
図9は、本発明の第6実施例を示すもので、以下これについて説明する。本実施例では、第1実施例と同様に、冷却管群17と低圧給水加熱器9の間には、3つのバイパス蒸気噴出管22と蒸気減速材となる管群31とが水平に配設されている。バイパス蒸気噴出管22は、管群31の上方に配置され、その噴出孔23は下方に設けられている。
【0092】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0093】
バイパス蒸気噴出管22にタービンバイパス蒸気が供給されると、バイパス蒸気は噴出孔から下方に噴出され、管群31に対してほぼ垂直に衝突し、管群31を出た時点で蒸気は減速され、冷却管16との熱交換によって復水される。
【0094】
一方、通常運転状態の場合には、流入蒸気はバイパス蒸気噴出管22の近傍を通過して管群31を通り冷却管群17へと流下していき、冷却管16との熱交換によって復水される。
【0095】
本実施例は上述のように構成したので、他の実施例と同様に、通常運転時における大きな圧力損失源を設けずに、100%のタービンバイパス蒸気を処理することができる。特に冷却管群17の上部にほぼ均等に管群31を設けているので、通常運転時、バイパス運転時とも蒸気は復水器全体に均等に分配できるので、効率よく冷却管群17と熱交換することができる。
【0096】
図10は、本発明の第7実施例を示すもので、円形のバイパス蒸気噴出管22の両側には多数の噴出孔23が設けられている。このバイパス蒸気噴出管22の両側には、円弧状の2枚の多孔板32が所定の間隔をおいて設置され、その幅は噴出蒸気が衝突するのに十分な長さを有し、多孔板32は、バイパス蒸気が確実に衝突して分散するように、2枚の多孔板の孔33が重ならないように構成されている。
【0097】
この蒸気減速材付きのバイパス蒸気噴出管22は、第5実施例と同様に、復水器内に設置される。
【0098】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0099】
バイパス蒸気噴出管22にタービンバイパス蒸気が供給されると、噴出孔23から噴出され、その加速された蒸気が多孔板32に衝突する。多くのバイパス蒸気は多孔板32に沿うように流れ、偏向されることによってエネルギーが損失され、蒸気減速材付きのバイパス蒸気噴出管22の外部に流出される。
【0100】
本実施例では、第5実施例と同様に、2枚の多孔板32を蒸気減速材として用いることにより、バイパス蒸気の減速効果を有したまま、通常運転時のタービン排気流に対しても流れることができ、通常運転時の圧力損失が少ない状態で大容量のバイパス蒸気を処理できる。
【0101】
以上、多孔板の場合について説明したが、格子板を用いても同様な効果が得られる。
【0102】
図11は、本発明の第8実施例を示すもので、バイパス蒸気噴出管22の両側には多数の噴出孔23が設けられている。このバイパス蒸気噴出管22の両側に数枚の衝突板34が設置され、噴出蒸気が確実に衝突できるように配置されている。衝突板34はタービン排気流bの向きとほぼ平行な方向に設置されている。
【0103】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0104】
バイパス蒸気噴出管22にタービンバイパス蒸気が供給されると、噴出孔23から噴出され、その加速された蒸気が、衝突板34に衝突する。多くのバイパス蒸気は衝突板34に沿うように流れ、偏向されることによってエネルギーが損失され、蒸気減速材付きバイパス蒸気噴出管の外部に流出される。
【0105】
通常運転時には、タービン排気流bが図11の矢印の向きに流れてきて、衝突板34同士の隙間や衝突板34とバイパス蒸気噴出管22との間の空間を通過していく。
【0106】
本実施例では、第5実施例と同様に、数枚の衝突板34を蒸気減速材として用いることにより、バイパス蒸気の減速効果を有したまま、通常運転時の排気流に対しても流れることができ、通常運転時の圧力損失が少ない状態で大容量のバイパス蒸気を処理できる。
【0107】
図12および図13は、本発明に係る復水器の第9実施例を示すものである。
【0108】
本実施例では、図12および図13に示すように、バイパス蒸気噴出管22が、低圧給水加熱器9と冷却管群17の間から復水器内に水平に導入され、復水器内で水平方向に間隔をおいて鉛直方向に例えば3つに分岐されて、復水器本体胴28を沿うように復水器の上部へと配設されている。噴出孔23は、復水器の器内の所要方向を向くようにあけられ、主要な復水器内構成物である低圧給水加熱器9外面に直接噴出蒸気が衝突しないように、復水器の補強材35を用いて設置された管群31を鉛直方向に設置している。バイパス蒸気噴出管22の上部には、復水器本体胴28から滑らかな形状で形成されたカバー36が設置されている。管群31は図14に示したように、2列配列され、バイパス蒸気噴出管22から離れた位置では管群31のピッチが疎になっている。
【0109】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0110】
バイパス蒸気噴出管22にタービンバイパス蒸気が供給されると、噴出孔23から噴出され、蒸気の一部は管群31に対してほぼ垂直に衝突し、蒸気は減速される。ほかの蒸気は、反対側から噴出された蒸気や流下する排気流と混合されて復水器内で次第に減速され、その後、流下して冷却管16との熱交換によって復水される。
【0111】
タービン排気流bは復水器上部から入るが、復水器本体胴28のうち、バイパス蒸気噴出管22近傍に流れてくるものは、その管の上部に設けられたカバー36の上面を流下していく。
【0112】
本実施例は上述のように、バイパス蒸気噴出管22と管群31がタービン排気流bに対して平行になるように鉛直方向に配置したので、タービン排気流bに対する抵抗を少なくできる。また、復水器本体胴28の高さ方向に向かってほぼ全面にバイパス蒸気噴出管22を設置したので、噴出孔23を多く設けることができ、バイパス蒸気を多く処理できる。
【0113】
本実施例では冷却管群17の長手方向と平行な復水器本体胴28に沿うようにバイパス蒸気噴出管22を設置した例を示したが、冷却管群17に垂直な復水器本体胴28や、バイパス蒸気噴出管22が分岐する前の水平な部分にも噴出孔23を設けることができる。また、復水器の上部で噴出されるので、冷却管群17までの距離が多くとれ、冷却管群17に対してよく分散される。
【0114】
また、管群31を鉛直に配置することで、衝突後のバイパス蒸気もスムーズに下方の冷却管群17へと流れていくことができる。バイパス蒸気噴出管上部のカバー36は、タービン排気流bがスムーズに導入されるように設けたもので、通常運転時の圧力損失の低下やバイパス蒸気噴出管22の上端の腐食を防止することができる。
【0115】
図15および図16は、本発明の第10実施例を示すもので、以下これについて説明する。
【0116】
本実施例では、第9実施例と同様に、バイパス蒸気噴出管22が、低圧給水加熱器9と冷却管群17の間から復水器内に水平に導入され、水平方向を間隔をおいて鉛直方向に3つに分岐されて、復水器本体胴28を沿うように復水器の上部へと配設されている。噴出孔23は、復水器の器内の所要方向にあけられ、噴出孔23が向けられた向きに図8に示したように管群31が設置されている。バイパス蒸気噴出管22の上部には、復水器胴28から滑らかな形状で形成されたカバー36が設置されている。
【0117】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0118】
バイパス蒸気噴出管22にタービンバイパス蒸気が供給されると、噴出孔23から噴出され、管群31に対してほぼ垂直に衝突し、蒸気は減速される。蒸気は、流下するタービン排気流bと混合され、復水器内を下方に流下し冷却管16を備えた冷却管群17との熱交換によって冷却され、復水となる。
【0119】
排気流は復水器上部から入るが、復水器本体胴28のうち、バイパス蒸気噴出管22近傍に流れてくるものは、その蒸気噴出管22の上部に設けられたカバー36の上面を流下していく。
【0120】
本実施例は上述のように、バイパス蒸気噴出管22と管群31がタービン排気流bに対して平行になるように鉛直方向に配置したので、タービン排気流bに対する抵抗を少なくできる。また、復水器本体胴28の高さ方向に向かってほぼ全面にバイパス蒸気噴出管22を設置したので、噴出孔23を多く設けることができ、バイパス蒸気を多く処理できる。
【0121】
本実施例では冷却管群17の長手方向と平行な復水器本体胴28に沿うようにバイパス蒸気噴出管22を設置した例を示したが、冷却管群17に垂直な復水器本体胴28や、バイパス蒸気噴出管22が分岐する前の水平な部分にも噴出孔23を設けることもできる。
【0122】
また、復水器の上部でバイパス蒸気は噴出されるので、冷却管群17までの距離が多くとれ、冷却管群17に対してもよく分散される。また、管群31を鉛直に配置することで、衝突後のバイパス蒸気もスムーズに下方の冷却管群17へと流れていくことができる。バイパス蒸気噴出管22上端部のカバー36は、タービン排気流bがスムーズに導入されるように設けたもので、通常運転時の圧力損失の低下やバイパス蒸気噴出管22上端部の腐食を防止することができる。
【0123】
図17は、1つの原子力発電プラントに3つの復水器を設置した本発明の第11実施例を示すもので、本実施例では、第9実施例とほぼ同様な構成になっているので、同一部材にも同じ符号を付して説明を省略する。この復水器は復水器連絡胴26に隣接されたバイパス蒸気噴出管22に、復水器連絡胴26内部に向かって噴出孔23が設けられている点が基本的に異なる。
【0124】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0125】
バイパス蒸気噴出管22にタービンバイパス蒸気が供給されると、このバイパス蒸気は噴出孔23から噴出され、その蒸気の一部は復水器連絡胴26内にも噴出される。復水器連絡胴26内のバイパス蒸気は、相対するバイパス蒸気噴出管22から噴出された蒸気同士が衝突して復水器連絡胴26の下部へと流れ、その後復水器内を流下する主タービン排気bと混合され冷却管16の冷却管群17との熱交換によって冷却され、復水となる。
【0126】
本実施例は上述のように、復水器連絡胴26内のスペースを有効に利用でき、復水器のサイズを大きく増やさずに大容量のバイパス蒸気を処理することができる。
【0127】
図18は、本発明の第12実施例を示すもので、円形のバイパス蒸気噴出管22の両側には、円弧状のバッフル板24が設けられており、その一方の下流側端部には、突起37とその上流側の孔38とが設置され、また他方の下流側端部には、溝39aを介し溝部材39が近接配置されている。
【0128】
この蒸気減速材付きのバイパス蒸気噴出管22は、第5実施例と同様に図1のバッフル板24aのように排気流の向きに設置されたり、バッフル板24bのように復水器の水平方向に設置されたりする。図18では、図1のバッフル板24aの位置に設置した時の配置例を示している。
【0129】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0130】
バイパス蒸気噴出管22にタービンバイパス蒸気が供給されると、噴出孔23から噴出され、その加速された蒸気が、バッフル板24に衝突し、バッフル板24に沿うように流れ、偏向されることによってエネルギーが損失され、蒸気減速材の外部に流出される。
【0131】
バイパス蒸気噴出管22内部の蒸気は、圧力の高い過熱蒸気であるが、噴出孔23を出ると復水器の圧力まで減圧され飽和蒸気となる。さらにその蒸気の一部はバッフル板24に衝突することにより細かな液滴となりバッフル板24上を流れていく。この液滴はバッフル板24上の突起27にぶつかり、ここでバッフル板24端部に設けられた孔38から放出される。大部分の蒸気は、その密度が液滴に比べて小さいので、突起37を載り越えて蒸気減速材の外部に流出していく。また、液滴は溝部材39の溝39aにも入り込み、液滴の飛散する方向が変わる。
【0132】
復水器内の蒸気は、飽和蒸気で、蒸気の中に液滴を含んでいる。この液滴が冷却管群17に繰り返し速い速度で当たると、冷却管16が損傷する。バイパス蒸気もバッフル板24に衝突した後、液滴を含むようになり、バッフル板24出口が冷却管群17の方向を向いていると、その初速度が遅くても加速され冷却管群17に損傷を与えることがある。
【0133】
本実施例では、バッフル板24の蒸気流の下流側に液滴分離機能を設け、液滴が直接冷却管群17の方に飛散しないようにすることにより、冷却管群17の液滴による損傷を防ぐことができる。
【0134】
図19は、本発明の第13実施例を示すもので、円形のバイパス蒸気噴出管22の両側には多数の噴出孔23が設けられている。このバイパス蒸気噴出管22の両側には、円弧状のバッフル板24が設置され、その端部には、開口端が狭ばまった溝形のポケット40が設置されている。
【0135】
この蒸気減速材付きのバイパス蒸気噴出管22は、第5実施例と同様に図1のバッフル板24aのようにタービン排気流bの向きに設置されたり、バッフル板24bのように復水器の水平方向に設置されたりするが、図19では、図1のバッフル板24aの位置に設置した時の配置例を示している。
【0136】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0137】
バイパス蒸気噴出管22にタービンバイパス蒸気が供給されると、実施例12と同様に、蒸気が噴出孔23から噴出され、その加速された蒸気が、バッフル板24に衝突し、バッフル板24に沿うように流れ、偏向されることによってエネルギーが損失され、蒸気減速材の外部に流出される。
【0138】
蒸気の一部がバッフル板24に衝突して発生する細かな液滴は、バッフル板24に沿って流れ、バッフル板24端部に設けられたポケット40に入っていく。ポケット40はバッフル板24の長手方向に沿って形成されており、液滴はポケット40内部を長手方向に向かって流れ所定の放出口から放出されて流下する。
【0139】
蒸気はその大部分が、その密度が液滴に比べて小さいので、ポケット40には入れず、蒸気減速材の外部に流出していく。
【0140】
本実施例では、バッフル板24の端部に液滴分離機能を設け、液滴をあらかじめ分離しておくことにより、冷却管群の液滴による損傷を防ぐことができる。
【0141】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、板材で構成される蒸気減速材の向きを、通常運転時のタービン蒸気流とほぼ平行になるようにしているので、通常運転中のタービン蒸気流を乱すことなく、狭い限られたスペースで効果的に蒸気を復水化でき、また通常運転中の圧力損失を抑えて良好な復水性能を得ることができる。
【0142】
また本発明は、蒸気減速材を構成する一対の板材の間隔を、通常運転時のタービン排気流の上流側よりも下流側の方が広くなるようにしているので、効率よくバイパス蒸気を冷却管群へ流出させることができる。
【0143】
また本発明は、バイパス蒸気噴出管を、通常運転時のタービン蒸気流の方向に長軸を有する楕円管で形成するようにしているので、通常運転時における圧力損失を増大させることなく、100%のバイパス蒸気を処理することができる。
【0144】
また本発明は、蒸気減速材のタービン排気流下流側に、フローガイドを設けるようにしているので、圧力損失をそれほど生じさせることなく、バイパス蒸気を冷却管群全体に亘って均等に分散させ、蒸気の凝縮効率を向上させることができる。
【0145】
また本発明は、フローガイドを、ほぼ平行に配した複数の帯板で構成するようにしているので、簡単にフローガイドを製作することができる。
【0146】
また本発明は、蒸気減速材を構成する一対の円弧状の板材の円弧の中心を、バイパス蒸気噴出管の中心位置よりも対向する他方の板材側にずらせるようにしているので、一対の板材の開口部面積を多くとれ、狭いスペースの中で有効に噴出蒸気を減速させることができる。
【0147】
また本発明は、蒸気減速材に、バイパス蒸気を外径側に通過させる小開口を設けるようにしているので、バイパス蒸気の減速効果を有したまま、通常運転時のタービン排気流に対しても流れることができ、通常運転時の圧力損失を低減させることができる。
【0148】
また本発明は、蒸気減速材を管群で構成するようにしているので、1枚の板と異なり衝撃に対し柔かな構造をとることができる。
【0149】
また本発明は、蒸気減速材を、多孔板または格子板で構成するようにしているので、通常運転時の圧力損失を少なくした状態で、大容量のバイパス蒸気を処理することができる。
【0150】
また本発明は、蒸気減速材を、周方向および径方向に位置をずらせて配置した複数の衝突板で構成するようにしているので、通常運転時の圧力損失を少なくして大容量のバイパス蒸気を処理することができる。
【0151】
また本発明は、蒸気減速材を、冷却管群とバイパス蒸気噴出管との間に水平に配設した管群で構成するようにしているので、通常運転時およびバイパス運転時ともに、蒸気を復水器全体に均等に分配でき、効率よく熱交換することができる。
【0152】
また本発明は、バイパス蒸気噴出管を、上部本体胴の内面にそって鉛直方向に配設し、タービンバイパス蒸気を、復水器内部に向かって噴出させるようにしているので、噴出孔を多く設けることができる。
【0153】
また本発明は、バイパス蒸気噴出管に、復水器連絡胴内に向かって噴出孔を設けるようにしているので、復水器連絡胴内のスペースを有効に利用し、復水器のサイズを大きくせずに大容量のバイパス蒸気を処理することができる。
【0154】
また本発明は、蒸気減速材もしくはフローガイドに液滴分離機構を設けるようにしているので、蒸気中の液滴を冷却管群以外の方向に飛散させ、液滴による冷却管群の損傷を防止することができる。
【0155】
また本発明は、液滴分離機構を、蒸気減速材もしくはフローガイドに設けた突起と孔とで構成するようにしているので、簡単な構造で大きな効果が得られる。
【0156】
また本発明は、液滴分離機構を、蒸気減速材もしくはフローガイドに配した溝部材で構成するようにしているので、より確実に液滴を分離することができる。
【0157】
また本発明は、蒸気減速機もしくはフローガイドに、液滴除去機構を設けるようにしているので、冷却管群のみならず他の復水器構造物の液滴による損傷を防止することができる。
【0158】
さらに本発明は、液滴除去機構を、蒸気減速材もしくはフローガイドに設けたポケットで構成するようにしているので、簡単な構造で液滴のみを効率よく除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る復水器を示す断面正面図。
【図2】図1と同様の断面側面図。
【図3】図1のバイパス蒸気噴出管部分の拡大図。
【図4】本発明の第2実施例を示す図1相当図。
【図5】本発明の第3実施例を示す図1相当図。
【図6】本発明の第4実施例を示す図3相当図。
【図7】本発明の第5実施例を示す図3相当図。
【図8】図7の鳥瞰図。
【図9】本発明の第6実施例を示す図1相当図。
【図10】本発明の第7実施例を示す図3相当図。
【図11】本発明の第8実施例を示す図3相当図。
【図12】本発明の第9実施例を示す図1相当図。
【図13】図12と同様の図2相当図。
【図14】図12の平面図。
【図15】本発明の第10実施例を示す図1相当図。
【図16】図15と同様の図2相当図。
【図17】本発明の第11実施例を示す図1相当図。
【図18】本発明の第12実施例を示す図3相当図。
【図19】本発明の第13実施例を示す図3相当図。
【図20】蒸気タービンプラントを示す概略系統図。
【図21】従来の復水器を示す断面正面図。
【図22】図22と同様の断面側面図。
【図23】従来の復水器内部の流れを示す説明図。
【図24】従来のバイパス蒸気噴出管部分の拡大図。
【図25】図24と同様の断面図。
【符号の説明】
6 復水器
6a 上部本体胴
6b 下部本体胴
6c ホットウェル
9 低圧給水加熱器
17 冷却管群
22 バイパス蒸気噴出管
23 噴出孔
24 バッフル板
26 復水器連絡胴
28 復水器本体胴
30 フローガイド
31 管群
32 多孔板
33,38 孔
34 衝突板
37 突起
39 溝部材
39a 溝
40 ポケット

Claims (17)

  1. 上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材を伴って前記給水加熱器と冷却管群との間に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記蒸気減速材を、バイパス蒸気噴出管を介しその両側に位置する一対の板材で構成し、これら一対の板材の間隔を、通常運転時のタービン排気流の上流側よりも下流側の方が広くなるように構成したことを特徴とする復水器。
  2. バイパス蒸気噴出管を、通常運転時のタービン排気流の方向に長軸を有する楕円管あるいは長円管で形成した請求項1に記載の復水器。
  3. 蒸気減速材のタービン排気流下流側に、バイパス蒸気を冷却管群全体に亘って均等に分散させるフローガイドを設けた請求項1または2に記載の復水器。
  4. フローガイドを、ほぼ平行に配した複数の帯板で構成したことを特徴とする請求項3記載の復水器。
  5. 上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材を伴って前記給水加熱器と冷却管群との間に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記蒸気減速材を、バイパス蒸気噴出管を介しその両側に位置する一対の円弧状の板材で構成するとともに、各板材の円弧の中心を、バイパス蒸気噴出管の中心位置よりも対向する他方の板材側にずらせたことを特徴とする復水器。
  6. 上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材を伴って前記給水加熱器と冷却管群との間に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記蒸気減速材を、バイパス蒸気噴出管の外周部に配設するとともに、蒸気減速材に、バイパス蒸気が外径側に通過する小開口を設けたことを特徴とする復水器。
  7. 蒸気減速材を、管群で構成し、隣接する管間の間隙を小開口とした請求項6記載の復水器。
  8. 蒸気減速材を、多孔板または格子板で構成した請求項6記載の復水器。
  9. 蒸気減速材を、周方向および径方向に位置をずらせて配置した複数の衝突板で構成し、各衝突板間の間隙を小開口とした請求項6記載の復水器。
  10. 上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材を伴って前記給水加熱器と冷却管群との間に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記蒸気減速材は、前記冷却管群とバイパス蒸気噴出管との間に水平に配設した管群で構成し、かつバイパス蒸気噴出管の下面側に噴出孔を設けたことを特徴とする復水器。
  11. 上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材を伴って前記給水加熱器と冷却管群との間に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記バイパス蒸気噴出管を、上部本体胴の内面に沿って鉛直方向に配設すると共に、復水器内部に向かって噴出孔を設け、前記蒸気減速材を、バイパス蒸気噴出管と給水加熱器との間に配設したことを特徴とする復水器。
  12. 隣接する復水器の上部本体胴間を、復水器連絡胴を介して連結するとともに、バイパス蒸気噴出管に、復水器連絡胴内に向かって噴出孔を設けた請求項11記載の復水器。
  13. 上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材もしくはフローガイドを伴って前記冷却管群の上方に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記蒸気減速材もしくはフローガイドに、復水器内の蒸気中の液滴を冷却管群以外の方向に飛散させる液滴分離機構を設けたことを特徴とする復水器。
  14. 液滴分離機構を、蒸気減速材もしくはフローガイドのタービンバイパス蒸気流下流端に設けられた突起と、この突起のタービンバイパス蒸気流上流側に設けられた孔とで構成した請求項13記載の復水器。
  15. 液滴分離機構を、蒸気減速材もしくはフローガイドのタービンバイパス蒸気流下流端に配した溝部材で構成した請求項13記載の復水器。
  16. 上部本体胴内に配設された複数の給水加熱器と、下部本体胴内に配設された冷却管群と、蒸気減速材もしくはフローガイドを伴って前記冷却管群の上方に配設されタービンバイパス蒸気を導入するバイパス蒸気噴出管とを備えた表面接触式の復水器において、前記蒸気減速材もしくはフローガイドに、復水器内の蒸気中の液滴を捕集して放出口まで案内する液滴除去機構を設けたことを特徴とする復水器。
  17. 液滴除去機構を、蒸気減速材もしくはフローガイドの端部に設けられ開口部を狭めた溝形をなすポケットで構成した請求項16記載の復水器。
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