JP3589947B2 - 廃液晶パネルの処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、液晶パネルの製造工場において廃棄される廃液晶パネル、液晶表示装置の組立工場にて廃棄された液晶表示装置を分解処理して排出される廃液晶パネル、液晶を応用した製品の製造工場にて廃棄された製品を分解処理して排出される廃液晶パネル、および、市場にて廃棄された情報表示装置や映像表示装置等を解体処理して排出される廃液晶パネルを、再利用可能となるように処理する廃液晶パネルの処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、一般廃棄物や産業廃棄物の量が増加して埋立地の残余年数が心配される状況となっている。また、環境意識の高まりから、より環境に配慮した産業活動が求められている。このような状況から、工場から排出される産業廃棄物、および、不要になった家電製品や情報機器等の廃棄物等に関して、排出量の削減やリサイクルの促進を要望する声が行政側からも上がっている。このような要望は、液晶表示装置や液晶パネルについても同様である。
【0003】
現在、液晶パネルの製造工場から排出される不良の廃液晶パネルは、大半が処分場に埋め立てられている。また、家電製品や情報機器等の廃棄物に含まれる液晶表示装置や液晶パネルは、廃棄物の量としては少ないこともあって、廃棄物の処理施設にて製品ごと破砕された後、プラスチックを多量に含むシュレッダーダストと共に、埋め立て処理或いは焼却処理されている。
【0004】
一方、同じ表示装置である廃CRTについては、適切なリサイクル技術が既に提案されており(例えば、特開平8−267455号公報参照)、一部で実施されている。これは、CRTのガラスを切断して電子銃や蛍光体を除去した後、得られたガラスをカレット化、即ち粉砕し、CRT用ガラスとして再使用する技術である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したCRT、およびその他の家電製品や部品については、リサイクルのための適切な処理方法が確立されているのに対し、液晶パネルについては、このような技術が未だ確立されていない。
【0006】
液晶パネルは、省電力駆動および省資源が可能である特性から、高度情報化社会の進展に伴い、今後、急速に生産量が増大し、かつ、表示面積の大きなものも増加することが予測される。従って、廃液晶パネルの量も急速に増大すると考えられるが、現在、CRTと比較して液晶パネルの体積が小さく、生産量が少ないことで可能となっている埋め立て処理および焼却処理では、今後、対応できなくなることが、ほぼ確実視されている。このため、液晶パネルのリサイクル技術の開発は急務となっている。
【0007】
そして、液晶パネルの重量の大半を占めるガラスについては、資源を大切にする点から再生使用することが望ましい。ところが、ガラス基板は板ガラスとしては高価であるので、例えば廃CRTにかかるリサイクル技術を転用し、ガラス基板をカレット化(粉砕)してガラス基板用の原料ガラスとして再使用した場合(例えば、特開平11−197641号公報参照)には、その処理によってもたらされる経済的効果が小さくなってしまう。それゆえ、より大きな経済的効果を得るために、上記ガラス基板をそのまま板ガラスであるガラス基板として再使用することができる処理方法がより望ましい。
【0008】
また、液晶は非常に高価な材料であることから、何らかの方法で回収して再使用することが望ましいと考えられる。
【0009】
さらに、一部の液晶パネルには、反射を防止する目的でカラーフィルタ基板に金属クロムが使用されている。それゆえ、この液晶パネルをそのまま埋め立て処理した場合には、上記クロムが酸性雨との反応により六価クロムになって環境に悪影響を及ぼすことを心配する声もある。さらに、液晶パネルの透明電極には、稀少金属であるインジウムが使用されている。従って、このような液晶パネルについては、クロムやインジウムの回収処理を行うことが望ましい。
【0010】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、ガラス基板並びに液晶等を回収して再使用することによって、殆ど廃棄物を出さない理想的な(ほぼクローズドな)リサイクル(再利用)が可能である廃液晶パネルの処理方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、上記の課題を解決するために、液晶パネルから偏光板を剥離する偏光板剥離工程と、液晶パネルのガラス基板を切断するパネル切断工程と、切断されたガラス基板の面取りを行う面取り工程と、切断されたガラス基板をガラスの種類別に選別する選別工程と、切断されたガラス基板上に形成されている薄膜を除去する薄膜除去工程とを備えていることを特徴としている。
【0012】
上記の構成によれば、加熱処理すること無くガラス基板を回収することができるので、回収されたガラス基板(板ガラス)は、撓みやコンパンクションが無く、新品の板ガラスと同様の品質を保持している。従って、例えば364×607mm以上の大きさの表示面積(領域)を有する、比較的大型の廃液晶パネルのガラス基板を切断することにより、一回り小さい例えば300×320mmや360×460mm等の大きさのガラス基板を得ることができる。即ち、回収したガラス基板をそのまま板ガラスとして、つまり、一回り小さい比較的小型の液晶パネルのガラス基板またはカラーフィルタ基板、またはこれら基板の条件確認用テスト基板等として再使用することができるので、高価な該ガラス基板を安価に得ることができ、より大きな経済的効果を発揮することができる。
【0013】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、上記の課題を解決するために、偏光板剥離工程を行った後、パネル切断工程を行うことを特徴としている。上記の構成によれば、例えば液晶を回収する場合において、回収した液晶に、偏光板の切断屑が混入することを防止することができる。それゆえ、高価な材料である液晶を、高品質な状態で、簡単かつ安価に回収することができる。
【0014】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、上記の課題を解決するために、パネル切断工程では、液晶を封入しているシール材を切断することなくガラス基板を切断することを特徴としている。上記の構成によれば、例えば液晶を回収する場合において、回収した液晶に、シール材の切断屑が混入することを防止することができる。それゆえ、高価な材料である液晶を、高品質な状態で、簡単かつ安価に回収することができる。
【0015】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、上記の課題を解決するために、選別工程では、蛍光X線を用いてガラスの種類を選別することを特徴としている。上記の構成によれば、ガラスの選別を短時間で、確実に、かつ経済的に行うことができる。
【0016】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、上記の課題を解決するために、薄膜除去工程では、薄膜をエッチングおよび/または研磨によって除去することを特徴としている。上記の構成によれば、薄膜を簡単かつ安価に、確実に回収することができ、しかも、薄膜を回収して得られる金属粉の金属含有率を高くすることができるので、金属粉からクロムやインジウム等の金属を経済的にかつ高純度で回収、再生することができる。
【0017】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、上記の課題を解決するために、切断されたガラス基板に含まれる有機物を除去する残留有機物除去工程を備えていることを特徴としている。上記の構成によれば、ガラス基板上に形成されている例えばカラーフィルタや配向膜等の有機物を除去することができる。
【0018】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、上記の課題を解決するために、残留有機物除去工程では、ガラス基板を濃硫酸または強アルカリ溶液に浸漬することを特徴としている。上記の構成によれば、ガラス基板上に形成されている例えばカラーフィルタや配向膜等の有機物を、効率的にかつ完全に除去することができる。
【0019】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、上記の課題を解決するために、パネル切断工程の後工程として、液晶パネルに含まれる液晶を回収する液晶回収工程を備えていることを特徴としている。上記の構成によれば、液晶を加熱処理しないで回収するので、その変質を防止することができる。それゆえ、高価な材料である液晶を、高品質な状態で、簡単かつ安価に回収することができる。
【0020】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、上記の課題を解決するために、液晶回収工程では、液晶を溶解する溶剤を用いることを特徴としている。上記の構成によれば、液晶を簡単かつ確実に回収することができる。
【0021】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、上記の課題を解決するために、液晶回収工程では、液晶を掻き取ることを特徴としている。上記の構成によれば、液晶を簡単かつ確実に回収することができる。
【0022】
そして、本発明の廃液晶パネルの処理方法によれば、高価な材料であるガラス基板並びに液晶等を再使用することができると共に、金属を再生、使用することができる。また、ガラス基板を切断した後の液晶パネルも、珪石代替材料やタイル材料として再利用することができる。従って、殆ど廃棄物を出さない理想的な(ほぼクローズドな)リサイクル(再利用)が可能であり、経済的な廃液晶パネルの処理方法を提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明にかかる処理方法は、例えば364×607mm以上の大きさの表示面積(領域)を有する、比較的大型の廃液晶パネルを処理するのに好適である。但し、本発明にかかる処理方法によって処理される廃液晶パネルは、上記例示の大きさ以上の表示面積を有する廃液晶パネルに限定されているわけではなく、より小さくても構わない。尚、上記比較的大型の廃液晶パネルは、例えば、28型ワイドテレビジョン等の解体処理等によって排出される。
【0024】
本発明の実施の一形態について図1ないし図10に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0025】
廃液晶パネルとなる液晶パネルの縦断面図の一例を、図2に示す。この液晶パネルは、例えば、液晶パネルの製造工場において廃棄される廃液晶パネル、液晶表示装置の組立工場にて廃棄された液晶表示装置を分解処理して排出される廃液晶パネル、液晶を応用した製品の製造工場にて廃棄された製品を分解処理して排出される廃液晶パネル、および、市場にて廃棄された情報表示装置や映像表示装置等を解体処理して排出される廃液晶パネルである。また、図2に示す液晶パネルは、TFT液晶パネル等のアクティブ液晶パネルである。尚、同図中においては、アクティブ素子は省略されている。また、本実施の形態にかかる処理方法は、デューティ液晶パネルに対しても同様に適用可能である。
【0026】
液晶パネルは、図2に示すように、対向配置された0.7〜1.1mm程度の厚さの2枚のガラス基板1・1を有している。これらガラス基板1・1は、これらの内面間に、これらの周縁部に沿って設けられたシール樹脂体(シール材)2により貼合されている。ガラス基板1・1とシール樹脂体2とによって密封された領域には、液晶が充填(封入)されることにより、4〜6μm程度の厚さの液晶層3が形成されている。各ガラス基板1の外面には、0.2〜0.4mm程度の厚さの偏光板4が粘着剤により貼着されている。偏光板4は有機物からなる。
【0027】
一方のガラス基板1の内面には、カラーフィルタ5、反射防止膜6、透明電極7、および配向膜8が形成されている。カラーフィルタ5は有機物を主体とした材料からなる。反射防止膜6は金属クロム等の薄膜からなる。透明電極7はインジウム等を含む薄膜からなる。配向膜8は有機物からなる。また、他方のガラス基板1の内面には、画素電極9、バス電極10、および配向膜8が形成されている。画素電極9はインジウム等を含む透明な薄膜からなる。バス電極10はタンタル、アルミニウム或いはチタン等の何れかの金属の薄膜からなる。上記カラーフィルタ5、反射防止膜6、透明電極7、配向膜8、画素電極9、およびバス電極10の膜厚は、ガラス基板1の厚さと比較して、充分に薄い。
【0028】
本実施の形態にかかる液晶パネルの処理方法は、液晶パネルから偏光板を剥離する偏光板剥離工程と、液晶パネルのガラス基板を切断するパネル切断工程と、切断されたガラス基板の面取りを行う面取り工程と、切断されたガラス基板をガラスの種類別に選別するガラス選別工程と、切断されたガラス基板上に形成されている薄膜を除去する薄膜除去工程とを備えている。また、本実施の形態にかかる液晶パネルの処理方法は、必要に応じて、切断されたガラス基板に含まれる有機物を除去する残留有機物除去工程、および/または、パネル切断工程の後工程として、液晶パネルに含まれる液晶を回収する液晶回収工程を備えている。次に、上記偏光板4を有する液晶パネルを廃液晶パネルとした場合の、リサイクルのための廃液晶パネルの処理方法(工程)を、以下に説明する。
【0029】
図1に示すように、本実施の形態にかかる液晶パネル(偏光板付き液晶パネル)の処理方法においては、先ず、液晶パネルから偏光板4・4を剥離(除去)する(S1、偏光板剥離工程)。尚、上記偏光板剥離の、より具体的な方法については後述する。
【0030】
次に、上記液晶パネルのガラス基板1・1を切断する(S2、パネル切断工程)。これにより、液晶パネルに封入されていた液晶が露出するので、次に、必要に応じて、該液晶を回収する(S3、液晶回収工程)。従って、高価な材料である液晶を、簡単かつ安価に回収することができる。尚、上記パネル切断および液晶回収の、より具体的な方法については後述する。
【0031】
次いで、上記S2において液晶パネルを切断して得られるガラス基板1を、濃硫酸または強アルカリ溶液に浸漬することにより、該ガラス基板1に含まれるカラーフィルタ5や配向膜8等の有機物を除去する(S4、残留有機物除去工程)。そして、有機物を除去した後のガラス基板1の面取りを行う(S5、面取り工程)。続いて、該ガラス基板1に向かって軟X線を照射し、そのガラスから発せられる蛍光X線を、例えば蛍光X線分析機を使用して分析する。つまり、蛍光X線分析法を用いてガラス基板1のガラスを品種(種類)別に選別する(S6、ガラス選別工程)。尚、上記残留有機物除去、面取りおよびガラス選別の、より具体的な方法については後述する。
【0032】
その後、ガラス基板1上に残っている金属膜や金属酸化物膜、即ち、反射防止膜6や透明電極7、画素電極9、バス電極10等の薄膜を該ガラス基板1から機械的な(物理的な)方法で以て剥離(除去)する。次いで、薄膜を分離除去することにより、該薄膜とガラス(ガラス基板1)とを各々別個に回収する(S7、薄膜除去工程)。そして、得られた板ガラスを検査する(S8、検査工程)。尚、上記薄膜除去および検査の、より具体的な方法については後述する。
【0033】
上記S1の偏光板剥離工程においては、ガラス基板1上に形成されている偏光板4を機械的な(物理的な)方法で以て剥離(除去)して回収する。偏光板4を剥離する具体的な方法としては、例えば、偏光板4の一端部(例えば隅)をカッター等の工具を用いて部分的に剥離した後、図3に示すように、その剥離部分を適当な力で引っ張ることによって偏光板4全体を剥離する(剥ぎ取る)方法が挙げられる。或いは、市販の偏光板剥離装置を用いて偏光板4を剥離してもよく、さらには、手作業で以て偏光板4を剥離してもよい。偏光板剥離工程においては液晶を加熱処理しないので、その変質を防止することができ、それゆえ、液晶を高品質な状態で回収することができる。また、偏光板4を剥離した後にガラス基板1を切断するので、液晶回収工程にて回収される液晶に、偏光板4の切断屑が混入することを防止することができる。
【0034】
但し、偏光板4をガラス基板1に貼着する際に用いる粘着剤は、一般に、経時変化に伴ってガラスに対する粘着力が増大する傾向(現象)を示す。従って、偏光板4を剥離する際には、偏光板4が途中で千切れないように、或いは、粘着剤がガラス基板1上に残らないように、偏光板4を引っ張る速度や方向を充分に注意することが肝要である。或いは、粘着剤をアセトンやトリクロロエチレン等の溶剤を用いて溶解・除去することによって偏光板4を剥離することもできる。尚、仮に、ガラス基板1上に偏光板4の一部や粘着剤の一部が残っていても、これら偏光板4や粘着剤は、S2のパネル切断工程やS3の液晶回収工程に、悪影響を殆ど及ぼさない。また、金属粉およびガラス基板を再生、使用する際に、悪影響を及ぼすことも無い。
【0035】
回収した偏光板4は、さらに粉砕処理することによって、図1に示すように、例えば高炉での微粉炭代替材料として、好適に再利用(マテリアルリサイクル)することができる。或いは、焼却炉で燃焼して燃焼熱を利用することにより、サーマルリサイクルが可能である。
【0036】
上記S2のパネル切断工程においては、例えば、ガラス基板1・1の周縁部に沿って設けられることにより液晶を封入しているシール樹脂体2を切断することなく、液晶パネルのガラス基板1・1を切断する。ここで、「液晶を封入しているシール樹脂体(シール材)2を切断することなくガラス基板1を切断する」とは、ガラス基板1におけるシール樹脂体2で囲まれている内側の領域を、「ロ」の字状に切断すること、または、シール樹脂体2を必要最小限、切断することによってガラス基板1における上記領域を、「井」の字状に切断すること、を指すこととする。また、ガラス基板1を切断する際には、液晶回収工程にて行う液晶の回収に悪影響を及ぼさないように、液晶の回収箇所から充分な間隔を確保した状態で、該ガラス基板1を切断する。
【0037】
より具体的には、図4に示すように、一方のガラス基板1におけるシール樹脂体2よりも内側の四辺を、該シール樹脂体2に沿って(例えば図中矢印Cの箇所)、例えば、ガラスカッターや市販のスクライバー等の切断工具を用いて矩形状に切る(いわゆる、スクライブ)。他方のガラス基板1におけるシール樹脂体2よりも内側の四辺も、同様にして、該シール樹脂体2に沿って矩形状に切る。その後、必要に応じて外力を加えることにより、元の大きさよりも一回り小さい大きさのガラス基板1・1(以下、説明の便宜上、元のガラス基板と同一の符号を付す)を、液晶パネルから切断して取り外す。尚、例えば364×607mm以上の大きさの表示面積を有する、比較的大型の廃液晶パネルのガラス基板1を切断することにより、一回り小さい例えば300×320mmや360×460mm等の大きさのガラス基板1を得ることができる。
【0038】
ガラス基板1・1が取り外されると、封入されていた液晶層3が開封され、液晶は、ガラス基板1に付着した状態で露出する。尚、上記の切断工具として市販のダイヤモンドソーを用いることもできる(いわゆる、ダイシング)。ダイヤモンドソーは、偏平な円盤の周縁部にダイヤモンドの微粒子を焼結させたものであり、装置化された状態で市販されており、一般にウエハのダイシングに用いられる。
【0039】
シール樹脂体2を切断することなくガラス基板1を切断しているので、液晶回収工程にて回収される液晶に、シール樹脂体2の切断屑が混入することを防止することができる。また、液晶層3におけるシール樹脂体2や注入口封止樹脂体(図示せず)との接触部分(樹脂体の近傍)では、上記樹脂体の未硬化物(残留モノマー)が液晶に溶出している場合があるが、ガラス基板1におけるシール樹脂体2よりも内側を切断しているので、液晶回収工程にて回収される液晶に、樹脂体の未硬化物が混入することを防止することができる。従って、液晶を純度の高い状態で回収することができる。尚、ガラス基板1を「井」の字状に切断する場合においても、シール樹脂体2の切断を必要最小限に留めているので、液晶にシール樹脂体2の切断屑が混入することを実質的に防止することができる。
【0040】
一方、上記パネル切断工程においてガラス基板1・1が切断された後の液晶パネル、つまり、液晶パネルにおける枠状に残ったガラス切断片(シール樹脂体2を含む周辺部分)は、多量のSiOを含んでいるので、適当な大きさに破砕若しくは粉砕した後、図1に示すように、例えば非鉄製錬炉に投入して珪石代替材料として、或いは、タイル材料として、好適に再利用することができる。ガラス切断片を珪石代替材料として用いた場合には、非鉄製錬炉内における化学反応によってSiOが鉄等と結合するので、該非鉄製錬炉内に存在する鉄等の不純物をスラグとして取り除くことができる。尚、ガラス切断片にはシール樹脂体2や液晶等の有機物が混入しているが、有機物は燃焼材となるので、非鉄製錬炉を加熱する際の省エネルギー化に寄与することができる。また、1000℃を超える非鉄製錬炉内で有機物を燃焼させるので、該有機物を安全に処理することができる。さらに、一部の液晶パネルに使用されているクロムも酸化クロムとなって無害化されるので、安全に処理することができる。
【0041】
上記のスクライバーは、例えば、液晶パネル製造工程で行われている液晶パネルの分断に用いられている装置を転用することができる。該スクライバーは、例えば図5に示すように、テーブル91と、該テーブル91の上方に配されたホイール(ガラスカッター)93とを備えている。テーブル91は、装置の前後方向(図中矢印X方向)に移動可能となっている。また、該テーブル91は、液晶パネルを載置することができる大きさに形成されており、図中矢印W方向に90°毎に回転可能となっている。そして、テーブル91は、載置された液晶パネルを例えば真空吸着して固定するようになっている。ホイール93は、モータ92の駆動によって装置の左右方向(図中矢印Y方向)に移動可能となっており、かつ、上下方向(図中矢印Z方向)に移動可能となっている。
【0042】
上記構成のスクライバーを用いてパネル切断を行うには、先ず、テーブル91を手前に移動させた状態で、液晶パネルを所定の位置に(位置決めして)載置し、真空吸着によって固定する。次に、ホイール93がガラス基板1におけるシール樹脂体2よりも内側に位置するように、該ホイール93を左右方向に移動させると共に、テーブル91を奥に移動させて位置決めする(つまり、図5(a)の状態)。次いで、ホイール93を下げてガラス基板1に所定の押圧力で押し付けた後、モータ92を駆動させて該ホイール93を所定の速度で例えば右方向に移動させ、ガラス基板1をスクライブする。このとき、ガラスを確実にスクライブすることができ、かつチッピングが生じないように、ホイール93をガラス基板1に押し付ける押圧力は、数kg程度が望ましい。また、ホイール93の移動速度は、数m/秒程度の一定速度が望ましい。
【0043】
その後、ホイール93を上げて元の位置に戻すと共に、テーブル91をさらに奥に移動させて位置決めする。次いで、先程と同様にして、ガラス基板1をスクライブする。従って、ガラス基板1は「ニ」の字状にスクライブされることになる。
【0044】
続いて、ホイール93を上げて元の位置に戻すと共に、テーブル91を一旦手前に移動させ、90°回転させた後、上記と同様の操作を繰り返すことにより、ガラス基板1を2回スクライブする。これにより、ガラス基板1は「ロ」の字状または「井」の字状にスクライブされることになる。
【0045】
続いて、テーブル91を手前に移動させ、液晶パネルを裏返した後、再度、上記と同様の操作を繰り返すことにより、もう一方のガラス基板1を「ロ」の字状または「井」の字状にスクライブする。これにより、液晶パネルの両ガラス基板1・1が切断されたことになる。その後、例えば市販の分断機を用いてスクライブした箇所に適当な衝撃を加えることにより、ガラス基板1・1を取り外す。上記一連の操作を行うことにより、パネル切断が完了する。
【0046】
上記S3の液晶回収工程においては、ガラス基板1に付着している液晶を、例えば、液晶を溶解する溶剤を用いて溶解させることによって回収するか、若しくは、掻き取ることによって回収する。これにより、液晶を簡単かつ確実に回収することができる。尚、液晶を回収する必要が無い場合には、液晶回収工程を省略することができる。
【0047】
上記の溶剤としては、具体的には、例えば、アセトンやイソプロピルアルコール(IPA)等が挙げられるが、特に限定されるものではない。液晶を溶解させて回収する具体的な方法としては、例えば、図6に示すように、容器12に入った溶剤をガラス基板1にかけて液晶層3を洗い流し、液晶を含む溶剤である洗浄液14を回収容器13に集めた後、該洗浄液14から溶剤を減圧下で留去する等して除去して、液晶を得る方法が挙げられる。
【0048】
液晶は上記溶剤と比較して、沸点が充分に高い。従って、液晶の沸点よりも充分に低い温度で以て洗浄液14を加温することにより、溶剤を留去することができる。つまり、液晶と溶剤とを簡単に分離することができる。また、液晶の種類によっては、その成分として比較的低沸点の(低分子量の)化合物が含まれており、溶剤を留去する際に該化合物が一緒に除去されてしまう場合がある。しかしながら、この場合は、液晶を回収した後、成分(組成)変化した該液晶に上記化合物を添加・混合すればよい。これにより、回収した液晶の成分調整を容易に行うことができる。
【0049】
液晶を掻き取って回収する具体的な方法としては、例えば、図7に示すように、ヘラ等の板状物16を用いて、ガラス基板1表面を図中矢印D方向にこそぎ、付着している液晶層3を掻き取って集める方法が挙げられる。板状物16は、ガラス基板1上に形成されている薄膜よりも柔らかく、かつ、摩耗し難い材質で形成されていることが望ましく、該材質としては、具体的には、例えば、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチックが好適である。上記材質を用いた板状物16を使用すれば、回収される液晶に薄膜等の異物が混入することを防止することができる。
【0050】
ところで、液晶は、液晶パネルの品種や品番、用途等に応じて最適の材料(素材料)を用い、かつ、最適な組成となるように成分調整(ブレンド)されている。つまり、液晶は、液晶パネルの品種や品番等によってその成分(組成)が異なる。従って、回収した液晶を再使用するためには、多種多様な液晶を、回収に先立って品種別に選別しておくことが必要である。尚、組成が異なる複数種類の液晶を混合してしまうと、再使用するためには真空分留を行った後、成分を再調整(再ブレンド)しなければならない。つまり、液晶を再使用するのに煩雑でかつコストが嵩む処理を行わなければならないので、経済的な観点からその実現性が乏しくなる。
【0051】
液晶回収工程においては、品種別に選別されて回収された液晶に混入しているガラス基板1等の切断屑やガラスチッピング等の破片、或いはスペーサービーズ等の異物を除去するために、例えば減圧フィルタ等を用いて該液晶の濾過を行う。これにより、液晶から異物が容易に分離・除去される。上記の偏光板剥離工程、パネル切断工程および液晶回収工程においては、液晶を加熱処理しないので、その変質を防止することができる。それゆえ、液晶を高品質な状態で回収することができるので、図1に示すように、再使用するのに好適である。尚、回収した液晶は、必要に応じて、不純物の除去や精製をさらに行ってもよく、また、再使用時の用途等に応じて成分の再調整を行ってもよい。
【0052】
上記S4の残留有機物除去工程においては、液晶を回収した後のガラス基板1を濃硫酸または強アルカリ溶液に浸漬することにより、該ガラス基板1に含まれるカラーフィルタ5や配向膜8、並びに僅かに残っている液晶等の有機物を効率的に除去する。上記強アルカリ溶液としては、具体的には、例えば、水酸化ナトリウム水溶液等が挙げられる。
【0053】
より具体的には、図8に示すように、容器17に例えば60〜70℃に加熱した水酸化ナトリウム水溶液18を満たし、この中に、バスケット(網籠)19に入れたガラス基板1…を数分間、浸漬する。その後、ガラス基板1…をバスケット19ごと引き上げ、該ガラス基板1に付着している水酸化ナトリウム水溶液を、例えば水道水や蒸留水、純水等の流水を用いて洗浄した後、乾燥させる。これにより、有機物を効率的にかつ完全に除去することができる。一方、濃硫酸を用いる場合には、容器17に例えば130〜180℃に加熱した濃硫酸を満たして、同様の操作を行えばよい。
【0054】
上記の容器17は、濃硫酸や強アルカリ溶液に対する耐久性に優れた材質で形成されていることが望ましく、該材質としては、具体的には、例えば、ガラスやフッ素樹脂、或いは、フッ素樹脂でコーティングされたものが好適である。上記のバスケット19は、濃硫酸や強アルカリ溶液に対する耐久性に優れた材質で形成されていることが望ましく、該材質としては、具体的には、例えば、ステンレス、或いは、フッ素樹脂でコーティングされたものが好適である。
【0055】
濃硫酸や強アルカリ溶液の加熱温度は、高いほど有機物の除去速度が速くなり、短時間での処理が可能となる反面、取り扱い時における危険性が増すと共に、例えば発生する硫酸蒸気による各種装置の腐蝕や作業環境の悪化等の問題もより大きくなる。一方、加熱温度が低いと、有機物の除去速度が遅くなり、処理に長時間を要することとなる。従って、濃硫酸の加熱温度は、130〜180℃の範囲内が最適であり、強アルカリ溶液の加熱温度は、60〜70℃の範囲内が最適である。尚、濃硫酸や強アルカリ溶液は、電熱器等で加熱すればよい。また、使用後の濃硫酸(硫酸廃液)や強アルカリ溶液(アルカリ廃液)は、図1に示すように、既に確立されている適切な処理方法で以て処理し、再生使用するか、または、他の用途(例えば中和等)に再利用すればよい。
【0056】
S5の面取り工程においては、例えば、市販の面取り機を用い、液晶パネルの生産工程において一般的に行われている手法で以て、有機物を除去した後のガラス基板1の十二辺全ての面取りを行うと共に、必要に応じて、八角全ての面取りをさらに行う。これにより、S6以降の工程を行う際におけるガラスチッピングの発生、並びに、再使用時におけるガラスチッピングの発生を防止することができる。尚、面取りによって生じたガラス粉は、図1に示すように、前記S2のパネル切断工程におけるガラス切断片と同様に、例えば非鉄製錬炉に投入して珪石代替材料として、或いは、タイル材料として、好適に再利用することができる。
【0057】
上記S6のガラス選別工程においては、蛍光X線分析法を用いてガラス基板1のガラスを品種別に選別する。ガラスは、ガラスメーカーによって、或いはガラス品種や品番等によって組成が異なると共に、熱膨張率やコンパンクションも異なる。従って、回収したガラスをガラス基板1としてそのまま再使用するためには、多種多様なガラスを品種別に選別することが必要となる。
【0058】
本実施の形態にかかる処理方法においては、残留有機物除去工程を行った後、ガラス選別工程を行うので、ガラスの選別を短時間で、確実に、かつ経済的に行うことができる。つまり、上記S1〜S5の各工程を通じて、ガラス基板1に撓み変形や意図しない割れ(破砕)等が生じることが最小限に抑えられており、一定の形状(例えば矩形状)が保持されている。従って、蛍光X線分析機によるガラス基板1の選別を容易に行うことができる。
【0059】
尚、ガラス選別工程は、ガラス基板1の取り扱いが容易であり、かつ、該工程を行う際におけるガラスチッピングの発生を防止することができることから、面取り工程を行った後に行うことが望ましいが、必要に応じて、面取り工程を行うまでの何れかの工程前に、つまり、上記S1〜S5の何れかの工程に先立って行うこともできる。
【0060】
ここで、液晶パネルのガラス基板1の材料として用いられているガラスの代表的な化学組成を、表1に示す。表中におけるガラス品種「S」はソーダガラスである。このガラスは、ナトリウムやカリウムを含有することから、蛍光X線分析機を用いて容易に判別することができる。ガラス品種「A」〜「E」は、主にTFT液晶パネルに用いられているアルミノホウ珪酸ガラスと呼ばれる無アルカリガラスである。このガラスは、SiO、Al、B、BaOを主成分とするのが特徴である。
【0061】
【表1】
Figure 0003589947
【0062】
一般的なエネルギー分散型蛍光X線分析機の要部の断面図を、図9に示す。蛍光X線分析機には、波長分散型とエネルギー分散型とがあり、どちらも使用可能であるが、ここでは、安価なエネルギー分散型を例に挙げて説明する。
【0063】
図9に示すように、同定・選別装置である蛍光X線分析機61は、テーブル62と、開閉可能なベルジャー63とによって密封された測定室64を有する。テーブル62には被測定物が載置される測定台(図示せず)や、軟X線を照射するX線管球65、蛍光X線センサ66等が設けられている。また、テーブル62には、測定室64内部を減圧して測定精度を高めるために、真空ポンプ67が取り付けられている。
【0064】
上記構成において、被測定物であるガラス基板1を測定台の上に載置する。この際、ガラス基板1における薄膜1aが形成されていない面(偏光板4が形成されていた面)に、軟X線が直接、照射されるように位置決めして載置する。尚、上記薄膜1aとは、反射防止膜6および透明電極7、または、画素電極9およびバス電極10を指す。
【0065】
測定室64内部を減圧した後、X線管球65を点灯させると、図中矢印A方向に進む軟X線がガラス基板1に照射され、ガラス基板1に含まれるそれぞれの元素に特有なエネルギーを持った蛍光X線が、図中矢印B方向に発せられる。
【0066】
この蛍光X線を蛍光X線センサ66にてエネルギー毎にカウントすることで、ガラス基板1にどのような元素がどのような割合で含まれているかを測定(分析)することができる。従って、例えばガラスの化学組成を品種毎に予め調べておき、それらの値と上記ガラス基板1の測定値とを比較することにより、ガラス基板1をガラスの品種別に短時間で、確実に、かつ経済的に選別することができる。本発明において、ガラス基板1用の材料として使用されているガラスは、品種毎のガラスの化学組成が予め判っているので、この同定・選別は比較的容易である。また、この同定・選別は、ガラスの品種毎の特徴から、一部の元素にかかる測定値の比較のみによって行うことも可能である。これにより、同定・選別を、さらに短時間で行うことができる。
【0067】
ところで、一般に、エネルギー分散型蛍光X線分析機では、酸素およびホウ素は測定できないので、これら元素を残成分として指定する。しかしながら、この場合においても、表1から明らかなように、化学組成としてSiO、Al、BaO、CaO、SrO、MgO、As等を測定することにより、ガラス基板1を容易に選別することができることが判る。尚、表1におけるガラス品種「B」と「E」とは化学組成がほぼ同一であり、それゆえ両者の選別は難しい。ところが、逆に、化学組成がほぼ同一であれば、両者を選別できなくても、ガラスをガラス基板として再使用する上では問題とはならないと言える。
【0068】
蛍光X線分析機61を用いたガラスの分析は、一般に、測定誤差が大きくなるものの、本発明においては測定対象となるガラス基板1に対して、上記S1〜S5の各工程を通じて燃焼等の熱処理が施されておらず、それゆえ該ガラス基板1に撓みや変形等は生じていない。つまり、本発明においてはガラス基板1が平面性に優れているので測定誤差を小さくすることができると共に、ガラス基板1の品種が限られており、かつ、品種毎のガラスの化学組成が予め判っているので、同定・選別を行うのに実用上、問題は無い。また、品種毎のガラスの化学組成が予め判っていることから、上述したように、化学組成の一部を解析することによって、同定・選別を行うことも可能である。
【0069】
さらに、ガラス基板1における軟X線が照射される面の裏側には、薄膜1a、即ち、反射防止膜6および透明電極7、または、画素電極9およびバス電極10等が形成されているので、軟X線の照射時には、これら薄膜に起因する蛍光X線がノイズとして発生する。しかしながら、各種薄膜に照射される軟X線は、ガラス基板1を透過することになるので、ガラスにその一部が吸収され、強度が低下している。従って、ノイズとして発生する蛍光X線の強度は、ガラス基板1から発せられる蛍光X線の強度よりも小さくなる。また、ガラスと上記薄膜とでは組成が全く異なる(但しアルミニウム成分を除く)。それゆえ、上記ノイズが発生しても、同定・選別を行うのに実用上、問題は無い。
【0070】
尚、同定・選別装置である市販の蛍光X線分析機は、この蛍光X線分析機に、簡単な構成のロード/アンロード機構(ローダ/アンローダ)と位置決め機構とを追加することにより、容易に自動化が可能である。
【0071】
S7の薄膜除去工程においては、ガラス基板1上に残っている反射防止膜6や透明電極7、画素電極9、バス電極10等の薄膜を、例えば、従来公知のエッチングの手法を用いた化学的な方法で以て除去する。該エッチングの手法としては、例えば、酸を用いた湿式エッチングが好適である。これにより、ガラス基板1上に形成されている薄膜を確実に除去することができる。そして、エッチング後のエッチング液を所定の方法で以て処理することにより、薄膜を形成していた稀少金属であるインジウムやクロム等の有用な金属を、該液から経済的にかつ高純度で金属粉として回収、再生することができる。つまり、図1に示すように、これら金属を経済的にかつ高純度で回収、再生することができるので、マテリアルリサイクルが可能となり、省資源化に貢献することができ、かつ、環境に悪影響を及ぼすおそれも無くなる。一方、ガラス基板1は、薄膜が除去されたので、ガラスだけになっている。
【0072】
酸を用いた湿式エッチングにおいては、エッチング後に得られるガラス基板1、即ち、板ガラスの表面が酸で荒れて、微細な凹凸が生じている場合がある。この場合には、必要に応じて、該板ガラスの表面に、市販の研磨機を用いて研磨仕上げを施せばよい。
【0073】
また、上記の薄膜除去工程においては、エッチングの手法を用いた化学的な方法で以て薄膜を除去する代わりに、機械的な(物理的な)方法で以て薄膜を剥離(除去)する方法を採用することもできる。或いは、両方法を併用することもできる。これらの場合には、市販の研磨機を用いて研磨を施し、ガラス基板1上に残っている薄膜を剥離すればよい。これにより、研磨屑である金属粉が回収物として回収される。該金属粉には、稀少金属であるインジウムやクロム等の有用な金属が比較的高い含有率で含まれているので、これら金属を経済的にかつ高純度で回収、再生することができる。
【0074】
上記の研磨機は、例えば図10に示すように、回転研磨盤21と、該回転研磨盤21の上方に配された保持盤22とを備えている。回転研磨盤21は、ガラス基板1表面、即ち、薄膜1aを研磨することができる大きさに形成されており、定速度で回転可能となっている。保持盤22は、ガラス基板1を保持することができる大きさに形成されており、上下方向に移動可能となっている。該保持盤22は、水で濡らした保持盤22表面に、水で濡らしたガラス基板1を押し当てることにより、水の表面張力と大気圧との相互作用によって該ガラス基板1を薄膜1aを下にした状態で保持・固定するようになっている。このようにしてガラス基板1を保持・固定するので、該ガラス基板1に撓みが生じることはない。また、容器23には、例えば酸化セリウムの微粒子等の微小砥粒(研磨剤)を水に分散・懸濁させてなる懸濁液(研磨液)が入っている。
【0075】
上記構成の研磨機を用いて研磨を行うには、回転研磨盤21を回転させ、容器23に入った懸濁液を回転研磨盤21上に適宜供給しながら、該回転研磨盤21にガラス基板1を押し当てればよい。この際、保持盤22を左右に揺動させることにより、ガラス基板1表面、即ち、薄膜1aの研磨をより一層均一に行うことができる。研磨後のガラス基板1、つまり、板ガラスは、例えば水道水や蒸留水、純水等の流水を用いて洗浄した後、乾燥させる。
【0076】
以上のように、薄膜除去工程においては、薄膜をエッチングおよび/または研磨によって除去する。尚、上記の薄膜除去工程は、ガラス選別工程に先立って行うこともできるが、工程間で板ガラス(研磨後のガラス基板1)を移動させるとき等に、該板ガラスの表面に微小な疵がついたり、汚れたりするおそれがあるので、ガラス選別工程を行った後に行うことが望ましい。また、必要に応じて板ガラスの表面に研磨仕上げを施す場合においては、該板ガラスの表面に微小な疵がついたり、汚れたりすることを防止するために、できるだけ後の工程で該研磨仕上げを行うことが望ましい。
【0077】
S8の検査工程においては、板ガラス表面の疵の有無や研磨ムラの有無等を、板ガラスを照明にかざす、または照明を照らす等の一般的な手法で以て目視検査する。これにより、良好な状態の板ガラスのみを、一回り小さい比較的小型の液晶パネルのガラス基板またはカラーフィルタ基板、またはこれら基板の条件確認用テスト基板等として再使用することができる。上記S1〜S8の工程においては、即ち、本実施の形態にかかる処理方法においては、200℃を超える温度でガラス基板を加熱処理することが無い。従って、回収された板ガラスは、撓みやコンパンクションが無いので、新品の板ガラスと同様の品質を保持している。一方、不良な状態の板ガラス、つまり、ガラス基板としてそのまま再使用することができない板ガラスは、例えば破砕することによってガラス片とした後、例えば、ガラス基板製造用のガラス材料として再使用すればよい。
【0078】
本実施の形態にかかる処理方法によれば、例えば364×607mm以上の大きさの表示面積(領域)を有する、比較的大型の廃液晶パネルのガラス基板を切断することにより、一回り小さい例えば300×320mmや360×460mm等の大きさのガラス基板を得ることができる。即ち、回収したガラス基板をそのまま板ガラスとして、つまり、一回り小さい比較的小型の液晶パネルのガラス基板またはカラーフィルタ基板、またはこれら基板の条件確認用テスト基板等として再使用することができるので、高価な該ガラス基板を安価に得ることができ、より大きな経済的効果を発揮することができる。尚、回収したガラス基板は、該小型の液晶パネルやカラーフィルタの生産ラインに供することができるので、容易に再使用することができる。
【0079】
また、本実施の形態にかかる処理方法によれば、高価な材料である液晶を再使用することができると共に、金属粉等を再生、使用することができる。また、ガラス基板1・1を切断した後の液晶パネル(枠状に残ったガラス切断片)も、珪石代替材料やタイル材料として再利用することができる。つまり、リサイクルし易い状態で、各回収物を得ることができる。従って、殆ど廃棄物を出さない理想的な(ほぼクローズドな)リサイクル(再利用)が可能であり、経済的な廃液晶パネルの処理方法を提供することができる。尚、各回収物の具体的な再利用方法は、上記例示の方法にのみ限定されるものではない。
【0080】
【発明の効果】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、以上のように、液晶パネルから偏光板を剥離する偏光板剥離工程と、液晶パネルのガラス基板を切断するパネル切断工程と、切断されたガラス基板の面取りを行う面取り工程と、切断されたガラス基板をガラスの種類別に選別する選別工程と、切断されたガラス基板上に形成されている薄膜を除去する薄膜除去工程とを備えている構成である。
【0081】
これにより、加熱処理すること無くガラス基板を回収することができるので、回収したガラス基板をそのまま板ガラスとして、つまり、一回り小さい比較的小型の液晶パネルのガラス基板またはカラーフィルタ基板、またはこれら基板の条件確認用テスト基板等として再使用することができる。従って、高価な該ガラス基板を安価に得ることができ、より大きな経済的効果を発揮することができるという効果を奏する。
【0082】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、以上のように、偏光板剥離工程を行った後、パネル切断工程を行う構成である。また、本発明の廃液晶パネルの処理方法は、以上のように、パネル切断工程では、液晶を封入しているシール材を切断することなくガラス基板を切断する構成である。これにより、例えば液晶を回収する場合において、高価な材料である液晶を、高品質な状態で、簡単かつ安価に回収することができるという効果を奏する。
【0083】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、以上のように、選別工程では、蛍光X線を用いてガラスの種類を選別する構成である。これにより、ガラスの選別を短時間で、確実に、かつ経済的に行うことができるという効果を奏する。
【0084】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、以上のように、薄膜除去工程では、薄膜をエッチングおよび/または研磨によって除去する構成である。これにより、薄膜を回収して得られる金属粉の金属含有率を高くすることができるので、金属粉からクロムやインジウム等の金属を経済的にかつ高純度で回収、再生することができるという効果を奏する。
【0085】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、以上のように、切断されたガラス基板に含まれる有機物を除去する残留有機物除去工程を備えている構成である。また、本発明の廃液晶パネルの処理方法は、以上のように、残留有機物除去工程では、ガラス基板を濃硫酸または強アルカリ溶液に浸漬する構成である。これにより、ガラス基板上に形成されている例えばカラーフィルタや配向膜等の有機物を、効率的にかつ完全に除去することができるという効果を奏する。
【0086】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、以上のように、パネル切断工程の後工程として、液晶パネルに含まれる液晶を回収する液晶回収工程を備えている構成である。これにより、液晶を加熱処理しないで回収するので、その変質を防止することができ、高価な材料である液晶を、高品質な状態で、簡単かつ安価に回収することができるという効果を奏する。
【0087】
本発明の廃液晶パネルの処理方法は、以上のように、液晶回収工程では、液晶を溶解する溶剤を用いる構成である。また、本発明の廃液晶パネルの処理方法は、以上のように、液晶回収工程では、液晶を掻き取る構成である。これにより、液晶を簡単かつ確実に回収することができるという効果を奏する。
【0088】
そして、上記の構成によれば、高価な材料であるガラス基板並びに液晶等を再使用することができると共に、金属を再生、使用することができる。また、ガラス基板を切断した後の液晶パネルも、珪石代替材料やタイル材料として再利用することができる。従って、殆ど廃棄物を出さない理想的な(ほぼクローズドな)リサイクル(再利用)が可能であり、経済的な廃液晶パネルの処理方法を提供することができるという種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における廃液晶パネルの処理方法の概略の工程を示すフローチャートである。
【図2】上記処理方法にて処理される液晶パネルの概略の構成を示す縦断面図である。
【図3】上記処理方法における偏光板剥離工程を行っている状態を示す概略の断面図である。
【図4】上記処理方法におけるパネル切断工程を行っている状態を示す概略の断面図である。
【図5】上記パネル切断工程に用いるスクライバーの概略の構成を示す、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。
【図6】上記処理方法における液晶回収工程を行っている状態を示す概略の正面図である。
【図7】上記処理方法における液晶回収工程を行っている他の状態を示す概略の正面図である。
【図8】上記処理方法における残留有機物除去工程を行っている状態を示す概略の断面図である。
【図9】上記処理方法におけるガラス選別工程に使用される蛍光X線分析機の概略の構成を示す要部の断面図である。
【図10】上記処理方法における薄膜除去工程に使用される研磨機の概略の構成を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板
2 シール樹脂体(シール材)
3 液晶層
4 偏光板
5 カラーフィルタ
6 反射防止膜
7 透明電極
8 配向膜
9 画素電極
10 バス電極
16 板状物
18 水酸化ナトリウム水溶液(強アルカリ溶液)
61 蛍光X線分析機

Claims (10)

  1. 液晶パネルから偏光板を剥離する偏光板剥離工程と、
    液晶を封入しているシール材を切断することなく液晶パネルのガラス基板を切断するパネル切断工程と、
    該ガラス基板を液晶パネルから取り外すことにより液晶パネルに封入されていた液晶を露出させ、各ガラス基板に付着している液晶を、ガラス基板上に形成されている薄膜よりも柔らかい材質で形成された板状物を用いて掻き取って回収する液晶回収工程と、
    切断されたガラス基板の面取りを行う面取り工程と、
    切断されたガラス基板をガラスの種類別に選別する選別工程と、
    切断されたガラス基板上に形成されている薄膜を除去する薄膜除去工程とを備えていることを特徴とする廃液晶パネルの処理方法。
  2. 偏光板剥離工程を行った後、パネル切断工程を行うことを特徴とする請求項1記載の廃液晶パネルの処理方法。
  3. 偏光板剥離工程、パネル切断工程および液晶回収工程では、液晶を加熱処理しないことを特徴とする請求項1または2に記載の廃液晶パネルの処理方法。
  4. 選別工程では、蛍光X線を用いてガラスの種類を選別することを特徴とする請求項1、2または3記載の廃液晶パネルの処理方法。
  5. 薄膜除去工程では、薄膜をエッチングおよび/または研磨によって除去することを特徴とする請求項1、2、3または4記載の廃液晶パネルの処理方法。
  6. 切断されたガラス基板に含まれる有機物を除去する残留有機物除去工程を備えていることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の廃液晶パネルの処理方法。
  7. 残留有機物除去工程では、ガラス基板を濃硫酸または強アルカリ溶液に浸漬することを特徴とする請求項6記載の廃液晶パネルの処理方法。
  8. 液晶回収工程を行う前に、液晶を品種別に選別することを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載の廃液晶パネルの処理方法。
  9. 面取り工程では、ガラス基板の十二辺全ての面取りを行うと共に、八角全ての面取りを行うことを特徴とする請求項1ないし8の何れか1項に記載の廃液晶パネルの処理方法。
  10. 板状物の材質は、プラスチックであることを特徴とする請求項1ないし9の何れか1項に記載の廃液晶パネルの処理方法。
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