JP3589669B2 - パラフィン系原料改質方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パラフィン系原料を改質する(upgrading)方法に関する。より特定的には、本発明は、パラフィンとオレフィンとの縮合によってパラフィン系原料をアルキル化する方法に関する。
トリメチルペンタンのような高度に枝分かれした炭化水素は、高オクタン価のガソリン配合成分として使用できるため、その製造は重要である。高度に枝分かれした炭化水素は従来、一般的な液体強酸触媒、例えばフッ化水素酸又は硫酸を大量に用いて、イソブタンと軽質オレフィンとを縮合させることにより製造されてきた。軽質オレフィンは通常はブテンであるが、時にはプロペンとブテン、そして任意にペンテンとの混合物も使用される。不混和性の酸と炭化水素とのエマルションを撹袢した触媒及び反応体を乳化し、高発熱性反応を抑制すべく冷蔵する。プロセス変数の複雑な相関関係の微調整により、高品質アルキレートの生成を維持し得る。酸は使用後に再循環させる。望まれるのは、危険性及び毒性がより低く、環境的により好ましい方法の使用である。
固体酸を触媒として使用することにより前記問題を解消するために色々な方法が提案されたきた。しかしながら、パラフィン−オレフィン縮合では、望ましいアルキレート及び望ましくないオリゴマー化生成物の両方が得られる。アルキル化を固体酸で触媒すると、炭化水素堆積物の形成によって触媒が漸次失活することが判明した。しかしながら、固体酸から炭化水素堆積物を除去して触媒活性を回復させるための再生方法は公知である。この方法は典型的には触媒温度を上昇させ、堆積物を酸化することからなる。それでも固体酸触媒は液体酸触媒より速く失活し、それが欠点となっている。
高度に枝分かれしたアルキレートを、生産中により長い期間にわたり許容し得る速度で選択的に生成する、環境的に許容し得るアルキル化方法が必要とされている。
同時係属欧州特許出願公開明細書第92201015号及び第92201016号は、固体酸触媒、好ましくはゼオライトβ触媒を入れた反応器に原料及びオレフィンを特定のパラフィン対オレフィンの比で供給し、次いで改質された生成物を取り出すことからなるパラフィン系原料改質方法を開示している。この方法は、液体反応器内容物滞留時間分布の変動及び液体反応器内容物の外部循環度がそれぞれ大きい内部及び外部循環反応器内でそれぞれ高オレフィン変換率で実施される。このような条件下では、既知の固体酸触媒方法より長い触媒耐用期間でアルキル化生成物が得られることが判明した。
本発明では、驚くべきことに、高度の選択性をもって許容し得る速度で生成物アルキレートを製造する固体酸触媒アルキル化方法であって、炭化水素堆積物による触媒の失活を軽減させるのに適した条件下で実施されるアルキル化方法を用いて、パラフィンとオレフィンとの縮合を実施し得ることが判明した。また、反応器流出物中の非反応オレフィンが漏出するまでの生産中の縮合可能時間の長さが、別の固体酸を使用した場合より長いことも判明した。あるいは、再生能力が同じであれば、本発明の触媒を使用することにより、別の固体酸を使用した場合より大きい生成物アルキレート製造速度で操作を実施し得る。驚くべきことに、使用する条件は、予想に反して、生成物アルキレートの品質に悪影響を及ぼさないことが判明した。
従って本発明は、原料とオレフィンとを5v/vより大きいパラフィン対オレフィン比で固体酸触媒と接触させることからなり、水素化条件下で実施され、該水素化条件が液体形態を有する水素化用流体の添加及び水素化機能体の添加を含む、パラフィン系原料改質方法を提供する。
本明細書中の炭化水素堆積物(hydrocarbonaceous deposit)とは、パラフィンとオレフィンとの触媒縮合時に形成される化合物又はラジカルを意味する。これらの化合物又はラジカルは、触媒に対して半永久的失活作用を有すると考えられる。これらの堆積物は、ゼオライトの孔内に形成され保持されるオリゴマー化生成物及びそのフラグメントからなると推測される。堆積物の性質及び付着の仕方が不明であれば、これら堆積物の形成又は失活作用を抑制する問題、又はこれらの堆積物を縮合反応を中断させずに除去する問題を系統的に解決することはできない。
本明細書中のアルキレートとは、イソパラフィンとオレフィンとの混合縮合生成物を意味し、オリゴマー化生成物(oligomerisation product)という用語は、複数のオレフィン分子の縮合生成物を意味する。アルキレートは、オリゴマー化生成物より大きいモーターオクタン価(MON)を有することを特徴とする。典型的には、炭素原子数5〜12の高度に枝分かれしたパラフィンを含むアルキレートはMONが86以上、例えば90〜94の範囲であり、対応するオリゴマー化生成物は、MONが典型的には85未満、例えば80〜82のパラフィン系及びオレフィン系炭化水素の混合物からなり得る。
本明細書中の水素化条件とは、そのようにしなければ結合して炭化水素堆積物を形成するであろうオリゴマー化可能フラグメントに由来する炭化水素流出物が得られるように、触媒環境への水素の移行を達成する条件を意味する。特定の理論に制限されたくはないが、触媒環境への水素の移行を効果的に達成しない条件では、オリゴマー化可能フラグメントに由来する流出物は実質的に得られないでろあうと思われる。また、効果的な移行は、フラグメントがオリゴマー化より速い速度で選択的に水素化され、その結果触媒上に炭化水素堆積物として吸着される率が大幅に減少し、触媒の失活速度が低下するような条件下で生起すると思われる。従って水素化速度は、縮合反応中のオリゴマー化可能フラグメントの形成速度が同じであれば、水素化条件の種類と、水素化に関与できる水素の濃度とによって適切に制御される。水素化の効率は流出物の組成から決定し得、好ましくは流出物がオリゴマー化可能フラグメントに由来する低飽和度炭化水素からなる。
驚くべきことに、前述のような水素化条件下では、アルキレートの収率低下が実質的に起こらないことが判明した。本発明の方法は、所望の反応体以外の物質の選択的水素化によって実施されると考えられる。
水素化条件は、液体形態の水素化用流体の添加(added hydrogenating fluid)及び水素化用金属成分のような水素化機能体(hydrogenating function)の組み合わせを含む。水素化用金属成分は、第V III族又は第I B族金属成分、これらを組合わせたもの、及びこれらの金属成分と別の成分、例えば第VI B族金属成分とを組合わせたものの中から選択し得る。水素化機能体は、例えばイオン交換により固体酸触媒と化学的に結合し、適当な担体上で分離した粒子として触媒と混合し、又は縮合反応の間中触媒と物理的に結合する。水素化機能体は、金属、イオン又は合金形態で、プラチナ、パラジウム、銅及びニッケルから選択した金属成分、これらの成分を組み合わせたもの、並びにこれらの成分を、タングステン及びモリブデンから選択した別の金属成分と組み合わせたものからなるのが好ましい。水素化機能体は触媒中に含ませるのが好ましい。適当には、水素化機能体を、存在する固体酸の0.005〜10.0%重量%、好ましくは0.01〜1.0重量%、より好ましくは0.05〜0.5重量%の量で存在させる。
添加した水素化用流体は反応体と同じ相中に存在するのがよい。適当な水素化用流体は、水素ガスのような水素源を不活性流体希釈剤と混合したものからなり得る。反応体及び水素化用流体は液体形態を有するのが適当であり、水素化用流体は例えば、不活性液体希釈剤に溶解した水素からなる。縮合で使用するパラフィン系反応体、例えばパラフィン系原料に含まれている液体低級アルカンも一緒に溶解するのが適当である。水素源は、希釈剤中に99:1〜1:99v/vの比率で存在させ得る。入手が容易な適当な水素化用流体源は、典型的には水素、メタン、エタン並びに微量のエテン及びプロペンを含むが硫化水素のような水素化用金属毒は含まない製油所乾燥ガスであり得る。製油所乾燥ガスを水素化用流体として使用しながら、耐硫黄性成分を単独で、又は水素化機能体と組み合わせて使用すると特に有利である。
本発明は別の具体例で、パラフィン系原料を触媒改質し且つ失活触媒の活性を改善するための循環プロセスに関する。このプロセスは、a)固体酸触媒を入れた反応器に、原料及びオレフィンを5v/vより大きいパラフィン対オレフィン比で供給し、改質された生成物を含む流出物を取り出すステップと、b)炭化水素質流出物の除去によって触媒の活性を改善するための媒質に触媒を暴露するステップとを含み、ステップa)を水素化条件下で実施し、該水素化条件は、液体形態を有する水素化用流体の添加及び水素化機能体の添加を含む。
触媒の活性を改善するための媒質は、好ましくは、固体酸触媒を再生するための任意の公知の媒質である。該媒質は、より好ましくは、同時係属欧州特許出願公開明細書第93202515.8号に記載のような水素化用媒質である。この先行特許出願公開明細書の内容は、本明細書に参考として包含される。
本発明のプロセスは、任意の適当な反応器又は反応器構造で実施し得る。該プロセスは、固体酸変換触媒を再生するための公知の方法による触媒の再生を継続的に実施するか、又は反応器流出物中のオレフィン反応体が漏出した時点もしくは反応器内に蓄積した時点で実施しながら、回分式に又は連続的に実施し得る。好ましくは、任意にステップa)で液体反応器内容物の外部又は内部循環を使用して、固定床又はスラリー相反応器内で操作する。処理効率を高めるために、複数の反応器を供給及び流出物ラインに対して直列に作動させてもてよい。本発明のプロセスは、アルキレートを継続的に生成できるという利点に鑑みて、連続的に実施するのが好ましい。適当には、供給及び流出物ラインを並列にして、ステップa)及びステップb)を少なくとも二つの床で反位相で実施しながら、複数の反応器又は反応器床を作動させ得る。例えば、複数の固定又はスラリー相反応器を、揺動床システムの場合のように供給及び流出物ラインを並列にして作動させ、アルキレートがいずれか一つの触媒床から継続的に生成され、触媒が少なくとも一つの並列床で適当に再生されるようにし得る。
あるいは、例えば連続再生システムを用いて、スラリー相反応器を縮合反応で継続的に作動させ、触媒の一部を継続的に又は周期的にスラリー反応器から別個の容器に取り出し、適当な再生ステップ(ステップb)で処理し、スラリー反応器に戻して縮合反応(ステップa)で使用するようにしてもよい。
水素化したオリゴマー化可能フラグメントを含む流出物はシステム内に保持して、縮合反応の結果生じる非反応原料及びアルキレートを含む流出物と一緒に再循環させ得る。好ましくは、一つにまとめた流出物を再循環の前に蒸留して、再循環流中のアルキレート濃度を調節し得る。あるいは、流出物の一部を非選択的手段で分離し、再循環させる。水素化したオリゴマー化可能フラグメントを含む流出物は化学的用途で使用し得、その場合は主要流出物から選択的に分離するのが好ましい。
水素化用流体の添加は、流出物を連続的又は回分式に除去しながら連続的又は回分式に実施し得る。回分式導入の頻度、又は連続的流量は、触媒と接触し得る使用可能な水素を、オリゴマー可能フラグメントの選択的水素化に必要な範囲内で維持すように選択する。有利には、連続的又は回分式に除去された流出物の試料、又は反応容器流体内容物の試料を、水素化の選択性を調べるために観察する。例えば、炭化水素流出物成分のアルキレート含量を測定してオレフィン縮合レベルを決定するか、又は水素化したオリゴマー化可能フラグメント含量を測定して水素化条件の有効性を確認し得る。留出物成分を観察するための適当な方法は当業者に知られており、例えばガスクロマトグラフィー分離法をフレームイオン化検出法と組み合わせて使用し得る。
水素化用流体の適当な流量又は滞留時間は、水素化用流体中の使用できる水素の濃度もしくは分圧、水素化機能体の種類及び触媒中の(ゼオライト)結晶の重量%に対する濃度、回分式又は連続式操作の選択、触媒の老化度、触媒組成物の種類、並びに変換条件、例えばオレフィン空間速度、パラフィン循環が存在する場合はその程度、及びパラフィン対オレフィンの比を考慮して、本発明の水素化の選択性が得られるように決定し得る。
本発明のプロセスを使用すれば、許容し得る選択性で、即ち製造期間の間中許容し得るアルキレート収率を得ながら、操作を行うことができる。触媒のアルキル化活性は、部分的失活の間中、そして全ての部位の完全な失活が生起するまで、即ちオレフィンの漏出が観察される時点まで維持されると思われる。従って、製造期間の間中、炭化水素堆積物が触媒の酸部位と結合し続け、生成物中に検出されないと思われる。より大きい生産速度を維持するために、触媒の部分的失活と再生による高頻度の堆積物除去との組合わせに対応する所定の生産速度で操作すると有利であり得る。
本発明のプロセスは、炭素原子数5〜12、好ましくは炭素原子数5、6、7、8、9又は12の高度に枝分かれしたパラフィン、最も好ましくはトリメチル−ブタン、−ペンタン又は−ヘキサンの製造で実施するのが好ましい。該方法は、望ましくは炭素原子数4〜8のイソ−パラフィンからなるパラフィン系原料、適当にはイソブタン、2−メチルブタン、2,3−ジメチルブタン、3−メチルヘキサン又は2,4−ジメチルヘキサンからなる原料、最も好ましくは炭素原子数4又は5のイソ−パラフィンからなるパラフィン系原料の改質に使用し得る。本発明の方法に適した原料としては、石油変換生成物のイソ−パラフィン含有フラクション、例えばナフタフラクション、及び精製イソ−パラフィン原料、例えば精製イソ−ブタンが挙げられる。
オレフィン含有流は、任意に非オレフィン系炭化水素も含み得る低級オレフィン含有炭化水素からなるのが適当である。オレフィン含有流は、適当には、エテン、プロペン、イソ−又は1−もしくは2−(シス又はトランス)ブテン又はペンテンを任意に例えばプロパン、イソ−ブタン、n−ブタン又はペンタンで希釈したものからなる。本発明のプロセスは、適当には、流体触媒分解装置、MTBEエーテル化装置又はオレフィン異性化装置の下流で実施し得る。
本発明のプロセスは好ましくは、触媒とオレフィン原料との最初の接触を制御するように実施する。適当には、まず反応器にパラフィン系原料を充填する。内部又は外部循環は有利には、許容し得るオレフィン空間速度で、所望の水素化用流体を同時に供給しながら、反応器に5v/vを超えるパラフィン対オレフィン比で継続的且つ定量的に充填される高希釈パラフィンについて同時係属欧州特許出願公開明細書第92201015号及び第92201016号に記載されているように実施し得る。適当なオレフィン空間速度は、90%を超える変換率が維持されるような速度である。原料混合物は、有利には、複数の導入口を介して、より良い分散状態を得るための公知の方法で充填し得る。
回分式操作で作動する反応器又は床でステップa)からステップb)に移行する場合は、オレフィンの供給を停止するか、又は並列に作動する供給ラインに切り替えて、循環プロセスに対して反位相で作動する床に供給する。反応器又は床内の残留アルキレートは、例えばパラフィン系原料の供給を停止し、反応器又は床を高温及び/又は減圧で乾燥するか、又は炭化水素原料を反応器内の残留アルキレートをパージするために供給し続け、その後炭化水素原料の供給も停止することによって除去する。次いで触媒を、例えば水素化用流体を任意に再循環させながら継続的に供給するか、又は前述のように反応器内に所望の分圧が得られるまでの時間にわたって供給することにより、水素化用媒質と接触させる。
スラリー反応器及び継続的触媒再生を用いて実施するプロセスのステップa)からステップb)への移行の場合は、触媒を周期的又は継続的に反応容器から除去し、ステップb)を実施するために別個の容器に移して、水素化用流体を周期的又は継続的に導入し、それに応じて流出物を取り出す。ステップa)からの連行流出物の除去は、水素化容器内で、高温及び/又は減圧で乾燥するか、又は水素化前に触媒を非オレフィン系炭化水素パージにかけて連行アルキル化流出物を除去することにより実施する。継続的取り出しプロセスでは、触媒を水素化容器に移す前に、別個の容器内でパージを実施し得る。
回分式循環プロセスを繰り返す場合は、パラフィン系原料の供給を触媒が飽和するまでの期間にわたって再開し、その後混合パラフィン原料及びオレフィンの供給を前述のように再開し、水素化条件を再開する。ステップb)の操作のためのスラリー反応器から取り出した触媒をステップa)で再使用する場合は、触媒を反応器に戻す前に、別個の容器で、パラフィン系原料での飽和を実施し得る。
例えば同時係属出願公開明細書第92201015号及び第92201016号に記載のように、内部又は外部循環を用いて操作したい場合には、該循環の程度を、炭化水素堆積物の除去の所望の頻度及び程度に応じて選択し得る。
アルキレートを更に別の生成物に変換することが望ましいこともある。従って本発明のプロセスは、アルキレートを別の処理ステップに導入するための供給ラインを用いて実施し得る。
本発明のプロセスは、有利には、150℃未満の温度、例えば60〜100℃、好ましくは70〜80℃、例えば75℃で実施し得る。反応器の圧力は1〜40バール、好ましくは10〜30バールにし得る。適当な反応器圧力は、反応が液相中に維持されるように、反応器温度での原料中に含まれるパラフィンの蒸気圧よりやや大きい圧力である。
パラフィン対オレフィンの比は5v/vより大きいのが適当であり、好ましくは10〜50v/vの範囲、より好ましくは12〜30v/vの範囲、最も好ましくは15〜30v/vの範囲である。パラフィン対オレフィンの比が適当には5〜10v/vの低範囲にあると、高級アルキレート、例えば炭素原子数12のイソパラフィンの生成が促進される。パラフィン対オレフィンの比を大きくして操作すると、低級アルキレートの生成が促進されるが、流出物の蒸留及び外部循環のコストが高くなり得る。
好ましいオレフィン変換率は95%以上、より好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上、例えば99.5%、99.8%又は99.9%である。実質的に完全なオレフィン変換、即ち変換率100%が最も好ましい。
オレフィン空間速度の好ましい操作範囲は、0.05〜10.0kg/kg.時、好ましくは0.1〜5.0kg/kg.時、最も好ましくは0.2〜1.0kg/kg.時である。
水素化条件は、反応相に溶解した使用可能な水素を発生させるようなものが適当である。適当な方法では、縮合反応の間中水素化用流体を添加して、使用可能な水素を、存在するオレフィンに対して0.01〜1.0mol/mol、好ましくは0.03〜0.1mol/mol、より好ましくは0.04〜0.06mol/mol、例えば0.05mol/molに等しい量で供給する。使用可能な水素の供給量は、作用している水素化条件の種類、例えば触媒に結合した水素化機能体の種類に依存する。水素化用流体の供給量は、どのような場合も、反応混合物中で形成されたオリゴマー化可能フラグメントを、オリゴマー化速度より速い速度で、但し主に水素からなる二次相が反応容器内で形成されないように水素化するのに十分なものでなければならない。好ましくは、水素化用流体を、反応器へのイソブテン原料供給で溶液として同時供給する。
本発明のプロセスは、有利には、例えば前述のような公知の方法を用いて流出物を観察し、それによって供給速度及び供給ラインを、選択した操作パラメーターの多変数定数制御に応答して調節しながら実施し得る。本発明のプロセスの好ましい操作では、最適処理効率を達成するために、流出物を操作の間観察し、組成の読取りをプロセスモデルで作動する改良プロセスコントローラーに供給する。
本発明のプロセスは、任意の固体酸触媒を用いて実施し得る。特に適当な触媒としては、強酸性大径孔分子篩、例えば孔の直径が0.70nmを超えるゼオライト、硫酸塩担持金属酸化物、非晶質シリカアルミナ、アルミナ上金属ハロゲン化物、マクロレティキュラー酸カチオン交換樹脂、例えば酸性化過フッ素化ポリマー、ヘテロポリ酸及び活性化粘土鉱物が挙げられる。
ゼオライト触媒の具体例としては、ゼオライトβ、ゼオライトω、モルデン沸石及びフォージャサイト(faujasite)、特にゼオライトX及びYが挙げられる。この中で最も好ましいのはゼオライトβである。ゼオライトは、酸性度を高めるために、例えばアンモニウム源とイオン交換し、任意に焼成し得る。硫酸塩担持金属酸化物の具体例としては、硫酸塩を担持した酸化ジルコニウム、酸化チタン及び酸化鉄が挙げられる。好ましいのは硫酸塩担持酸化ジルコニウムである。非晶質シリカアルミナの具体例としては、酸性化した、例えばフッ素化した非晶質シリカアルミナが挙げられる。アルミナ上金属ハロゲン化物の具体例としては、塩酸処理した塩化アルミニウム、及びアルミナ上塩化アルミニウムが挙げられる。カチオン交換樹脂の具体例としては、スルホン酸の酸性化過フッ素化ポリマーであるNafion(商標)が挙げられる。ヘテロポリ酸の具体例としては、H3PW12O40、H4SiMo12O40及びH4SiW12O40が挙げられる。粘土鉱物の具体例としては、スメクタイト及びモンモリロナイトが挙げられる。
触媒は、例えば最初に報告された合成であるNewman,Treacyら、Proc.R.Soc.London Ser.A420,375又は米国特許発明明細書第3,308,069号に記載のようなゼオライトβの構造分類に一致したゼオライトβ結晶からなるのが好ましい。ゼオライトβは、水酸化テトラメチルアンモニウムを鋳型として使用しながら、Zeolites 8(1988)46−53に記載の方法で製造し得る。ゼオライトは使用前に、例えば550℃で2時間焼成するのが適当である。焼成した物質の所望のシリコン対アルミニウム比は適当に選択し得る。ゼオライトは、酸性度を高めるために、例えば硝酸アンモニウムとイオン交換し、焼成して水素形態にし得る。
本発明の好ましい具体例では、ゼオライトを更に前述のような水素化用金属成分、好ましくはプラチナ、パラジウム、銅及びニッケル、これらの組合わせ、並びにこれらとタングステン及びモリブデンから選択した別の金属成分との組合わせの中から選択した成分とイオン交換し、次いで焼成する。前記成分の量は、ゼオライトの0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜1重量%、より好ましくは0.05〜0.5重量%である。ゼオライトは、水素化用金属成分を金属形態にするために使用する前に、還元条件にかけるのが好ましい。前述のような金属成分とのイオン交換を、縮合反応時に、前述のような水素化用流体と適当に組合わせて使用すると、有益な選択的水素化を実現する触媒が得られることが判明した。
ゼオライトは直接、又は更に支持体と組合わせて使用し得る。例えばゼオライトは、結合剤として機能する耐火性酸化物、例えばシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア及びこれらの混合物と組合わせて存在させ得る。特に好ましいのはアルミナである。耐火性酸化物及びゼオライトの重量比は、10:90〜90:10が適当であり、好ましくは50:50〜15:85とする。結合剤は、ゼオライトの最終焼成の前にゼオライトと組み合わせるのが適当であり、組合わせたものは任意に押出しにかけ、最終的に焼成して使用する。
ここで非限定的実施例を挙げて本発明のプロセスを説明する。
実施例1
ゼオライトβからなる触媒Aを、水酸化テトラメチルアンモニウムを用いて、Zeolites (1988)46−53に記載の方法で製造した。合成後、固体を液体から分離し、脱イオン水で洗浄し、乾燥し、550℃で2時間焼成した。焼成した物質のシリコン対アルミニウム比は14.7であった。ゼオライトを硝酸アンモニウムとのイオン交換、及び450℃で2時間の焼成により酸性形態にした。
触媒Aの試料に0.1重量%のパラジウム、銅及びニッケルをそれぞれ塩化パラジウムテトラアミン、硝酸銅及び硝酸ニッケルの水溶液とのイオン交換によって充填し、最後に450℃で2時間焼成することによって触媒B、C及びDを製造した。
実施例2
網目の大きさ60〜140の触媒Bを空気中200℃で2時間乾燥し、次いで固定床再循環反応器内に充填した。反応器を室温で水素を用いて圧力検査し、水素流中で温度を250℃に上げ、16時間250℃に維持した。反応器を約90℃のアルキル化反応用温度にし、維持した。反応器にイソブタンを飽和まで供給した。イソブタンを継続的に供給しながら流出物流を取り出し、反応器流出物を約250の再循環比で再循環させながら、オレフィン空間速度0.2kg/kg.時で、2−ブテンとイソブタン原料(パラフィン対オレフィン比30v/v)との混合物を水素と一緒に約0.05mol/molの水素対オレフィン比で反応器内に同時供給した。反応器から取り出した流出物をGLCによってオンライン分析し、大気液(atmospheric liquid)と蒸気生成物とに分離した。流出物中にブテンの漏出が観察されるまで反応を続けた。
触媒Bの代わりに触媒C及びDを用いて、実質的に前述の手順で反応を繰り返した。
オレフィン変換率は99.0モル%を超えていた。即ち、実質的に完全に変換していた。結果を下記の表1に示す。本質的にパラフィン系のC5+生成物の収率は、オレフィンの200重量%であった。
比較実施例
比較のために、実質的に前述と同じ、但し第一に触媒Bの代わりに触媒Aを使用し、第二に水素を同時供給せずに触媒Bを使用するという点で本発明とは異なる手順で反応を繰り返した。結果は下記の表1に示す。
Figure 0003589669
Figure 0003589669
実施例2から明らかなように、触媒B〜Dの耐用期間は触媒A(水素化用金属成分を含まない)よりかなり長い。また、触媒B〜Dの耐用期間は、縮合反応に水素を添加することによって延びる。C5+の収率は、使用した水素化条件に起因するアルキレート収率の低下が検出されないことを示している。

Claims (16)

  1. パラフィン系原料の改質方法であって、原料及びオレフィンを5v/vより大きいパラフィン対オレフィン比で固体酸触媒と接触させることからなり、水素化条件下で実施されることを特徴とし、該水素化条件が液体形態を有する水素化用流体の添加及び水素化機能体の添加を含む、前記方法。
  2. 水素化用流体が、不活性の流体希釈剤中に溶解した水素源からなる請求項1に記載の方法。
  3. 不活性の流体希釈剤が反応性パラフィンで ある請求項2に記載の方法。
  4. 水素化用流体が水素ガスからなる請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 水素化機能体が、第I B族又は第V III族金属成分、これらの組合わせ、及びこれらと第VI B族金属成分から選択した別の成分との組合わせの中から選択した水素化用金属成分からなる請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  6. 水素化機能体が、プラチナ、パラジウム、銅及びニッケル、これらの組合わせ、並びにこれらとタングステン及びモリブデンから選択した別の金属成分との組合わせの中から選択した、金属、イオン又は合金形態の1種類以上の金属成分からなる請求項に記載の方法。
  7. 水素化機能体を触媒と化学的もしくは物理的に結合するか又は混合する請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  8. 水素化機能体を、存在する固体酸の0.005〜10.0重量%の量で存在させる請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  9. 触媒が、孔の直径が0.70nmより大きいゼオライト、硫酸塩担持金属酸化物、非晶質シリカアルミナ、アルミナ上金属ハロゲン化物、マクロレティキュラー酸カチオン交換樹脂、ヘテロポリ酸及び活性化粘土鉱物から選択した成分からなる請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  10. 触媒がゼオライトβ成分からなる請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  11. 任意に液体反応器内容物の外部又は内部循環を用いて、固定床又はスラリー相反応器内で実施される請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. パラフィン系原料を触媒改質し且つ失活触媒の活性を改善するための循環プロセスに含まれ、該プロセスが、a)固体酸触媒を入れた反応器に原料及びオレフィンを5v/vより大きいパラフィン対オレフィン比で供給し、改質された生成物を含む流出物を取り出すステップと、b)炭化水素流出物の除去によって触媒の活性を改善するための媒質に触媒を暴露するステップとを含み、ステップa)が水素化条件下で実施され、該水素化条件が液体形態を有する水素化用流体の添加及び水素化用機能体の添加を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 触媒の活性を改善するための媒質が水素化用媒質である請求項12に記載の方法。
  14. 反応器が、任意にステップa)で液体反応器内容物の外部又は内部循環を使用する固定床又はスラリー相反応器からなる請求項12又は13に記載の方法。
  15. 供給及び流出物ラインを並列にしてステップa)及びステップb)を少なくとも二つの床で反位相で実施しながら作動する複数の反応器又は反応器床で実施される請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 触媒をステップb)の操作のために反応器から別個の容器に継続的又は周期的に取り出し、ステップa)の操作のために反応器に戻す、スラリー反応器内で実施される請求項12から15のいずれか一項に記載の方法。
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