JP3587901B2 - 移動農機 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は例えば耕耘作業を行う耕耘ロータリ作業機を牽引するトラクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばトラクタの後側に耕耘ロータリ作業機またはプラウなどを昇降自在に装設し、このロータリ作業機などによって耕耘作業を行うが、耕耘作業時のトラクタ走行速度を速くしてできるだけ早く作業を終了することが望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来技術は、走行速度を早くすることにより耕耘作業能率を向上させることができるが、圃場枕地で方向転換させて次工程に移動するとき、作業機の上昇及び下降操作、並びに操向ハンドル操作などに加え、走行速度の減速及び増速操作を行う必要がある等の取扱い操作上の問題が生じる。また、圃場枕地で旋回するときに走行速度を自動的に減速させる枕地旋回スイッチを設けることにより、運転操作の簡略化を容易に行えるが、枕地旋回スイッチのオン操作を作業者が忘れる不具合がある。さらに、圃場枕地で旋回するときに走行速度を自動的に減速させても、作業者の能力または圃場条件などに適応した減速動作を容易に得られない等の問題が生じる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
然るに、本発明は、ロータリ作業機を昇降自在に装設させるトラクタにおいて、圃場枕地でロータリ作業機を上昇させて方向転換させるときに走行速度を自動的に低下させる枕地旋回スイッチを設けると共に、ロータリ作業機の耕耘深さを略一定に保つ耕耘深さ制御と、ロータリ作業機の左右傾斜を略一定に保つ水平制御とを、自動的に行わせる全自動スイッチを設け、また昇降シリンダによって昇降させるロータリ作業機の支持高さ(非耕耘作業位置)を検出するセンサを設け、耕耘作業時に圃場枕地に到達しロータリ作業機を非耕耘作業位置に上昇させたとき、全自動スイッチまたは枕地旋回スイッチの一方または両方がオンの状態で、前記センサ入力によりロータリ作業機の非耕耘作業位置が確認されたとき、減速制御によりエンジン回転数下げ動作が行われ、エンジン回転数を速度設定器の旋回速度入力に基づいて低下させて走行速度を減速させると共に、次工程耕耘作業の開始により、昇降スイッチによるロータリ作業機下降操作が確認されたとき、昇降シリンダが作業機下降動作を行い、増速制御によりエンジン回転数上げ動作が行われ、エンジン回転数を元に戻し、次工程での高速耕耘が開始されるもので、高速走行作業における圃場枕地での旋回操作の簡略化並びに取扱い操作性の向上などを容易に図り得るものである。
【0006】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は耕耘制御回路図、図2は全体の側面図、図3は同平面図、図4は耕耘ロータリ作業機部の側面図である。図中(1)は走行車であるトラクタであり、エンジン(2)を内設させるボンネット(3)両側に左右の前走行輪(4)(4)を装設させ、前記ボンネット(3)後部に操向ハンドル(5)を設け、該ハンドル(5)後方に運転席(6)を設置させ、運転席(6)両側外方に左右の後走行輪(7)(7)を装設させると共に、運転席(6)前側のステップ(8)に左右ブレーキペダル(9)(9)及びクラッチペダル(10)を配設させ、作業者が運転席(6)に座乗して走行移動するように構成している。
【0007】
また、前記走行輪(4)(7)を駆動するミッションケース(11)にロワリンク(12)及びトップリンク(13)を介して耕耘ロータリ作業機(14)を取付け、該作業機(14)をトラクタ(1)後側に昇降自在に装設させるもので、走行主変速レバー(15)と、前記作業機(14)を手動操作で昇降させるポジションコントロールレバー(16)と、前記作業機(14)を非作業上昇位置及び耕耘作業下降位置にワンタッチ動作で昇降させる昇降スイッチ(17)を、運転席(6)の右側に配置させると共に、走行副変速レバー(18)と、前記作業機(14)への出力を変更させるPTO変速レバー(19)を、運転席(6)の左側に配置させる。
【0008】
さらに、図4乃至図7に示す如く、前記作業機(14)の中央にギアボックス(20)を配置し、トラクタ(1)のPTO軸(21)から動力を伝えると共に、前記ギアボックス(20)側面より両側方にビーム(22)を突出し、該ビーム(22)のそれぞれの中途部に支持プレート(23)を固設し、該支持プレート(23)の前端にはロワリンク(12)を連結させ、支持プレート(23)後端にはデプスフレーム(24)の前端を枢支し、該デプスフレーム(24)後端側に左右尾輪(25)(25)を設けている。
【0009】
前記ビーム(22)の外側端にチェーンケース(26)上部とサイドサポート(27)上部が固設され、該チェーンケース(26)下部とサイドサポート(27)下部の間に耕耘爪軸(28)が横架され、該耕耘爪軸(28)上にナタ爪よりなる多数のロータリ爪(29)…が側面視で放射状に植設されると共に、該ロータリ爪(29)の回転軌跡上方がロータリカバー(30)によって覆われ、両側はサイドカバー(31)によって覆われている。そして、該耕耘爪軸(28)はギアボックス(20)内のギア、ビーム(22)内の伝動軸、チェーンケース(26)内のスプロケット及びチェーンを介して駆動され、ロータリ爪(29)…が回転されることによって耕耘ができると共に、ハンドル(32)の回転操作によって耕耘爪軸(28)軸芯を中心にロータリカバー(30)を前後に回転させることができるようにしている。
【0010】
そして、前記ビーム(22)に固定するプレート(33)を前方に突設させ、該プレート(33)前端に支持杆(34)が横架され、該支持杆(34)に取付プレート(35)が固定され、該取付プレート(35)に切断刃(36)の上部が固定されている。なお、切断刃(36)を左右幅方向でロワーリンク(12)より機外側方に4本装着すると共に、切断刃(36)の中間部は後方に湾曲させ、前後に傾斜させる切断刃(36)の直線形下部を前記ロータリ爪(29)の回転軌跡の前部内に後傾形に臨ませている。つまり、側面視において切断刃(36)の下部がロータリ爪(29)の回転軌跡の前部でオーバーラップするように配置させると共に、切断刃(36)とこれに隣り合うロータリ爪(29)の左右方向間隔は狭くして残耕ができないようにしている。但し、外側2本の切断刃(36)(36)はロータリ爪(29)と偏心爪(37)の間に設ける。また、切断刃(36)の後面とロータリカバー(30)の間には仕切板(38)が配設されている。即ち、該仕切板(38)は切断刃(36)の背面に固設されており、仕切板(38)をロータリカバー(30)に接近させて、藁や雑草等が入り込み絡み付かないようにしている。また、仕切板(38)は三角形状に構成されて、上部の辺はロータリカバー(30)の内側の形状に合わせ、前部の辺は切断刃(36)の後面の形状に合わせて密着して固定できるようにし、後部の辺は円弧状として藁等を下方へ導く形状としている。そして、仕切板(38)の幅(板厚)は切断刃(36)の幅より狭くして、藁や雑草等が絡みつかないようにしている。
【0011】
さらに、ロータリ爪(29)上側のロータリカバー(30)後端に第1支点軸(39)を介して鋼板製第1リヤカバー(40)を上下方向に揺動自在に連結させ、第1リヤカバー(40)後端にゴム製第2リヤカバー(41)前端を固定させ、下方に均し空間(42)を形成する第2リヤカバー(41)後端に鋼板製第3リヤカバー(43)前端を固定させると共に、第1リヤカバー(40)後端部の第2支点軸(44)と第3リヤカバー(43)前端部の第3支点軸(45)を左右一対のリンク(46)(46)によって連結させ、第3支点軸(45)と略同軸上に第4支点軸(47)を設け、第4支点軸(47)に第1吊下ロッド(48)下端を連結させ、第3リヤカバー(43)後端部の第5支点軸(49)に左右一対の第2吊下ロッド(50)下端を連結させ、第1リヤカバー(40)の支持体(51)に第1及び第2吊下ロッド(48)(50)上端側を昇降自在に取付け、各吊下ロッド(48)(50)と第3リヤカバー(43)によって側面視三角形を形成させ、また第2及び第3及び第5支点軸(44)(45)(49)を結ぶ線によって側面視三角形を形成させたもので、第2支点軸(44)または第3支点軸(45)を中心に第3リヤカバー(43)を上方移動させ、第2支点軸(44)及び支持体(51)の吊下ロッド(48)(50)連結部を支点とした前記カバー(43)及び各ロッド(48)(50)の両てこ機構の動作により各ロッド(48)(50)の下方突張りによって前方移動が規制される第3リヤカバー(43)を後上方に移動させ、第3リヤカバー(43)両側部が平面視で前後移動するフローティング動作を行わせる。また、第5支点軸(49)と第1リヤカバー(40)の支持体(51)間に左右一対のガスダンパ(52)を連結させたもので、全ストローク略一定のバネ定数が得られかつストロークも大きく形成できるガスダンパ(52)によって第3リヤカバー(43)を支持させ、トラクタ(1)が左右に傾いても第3リヤカバー(43)の左右均等な加圧によって耕耘面を均すことができるように構成している。
【0012】
また、前記吊下ロッド(48)(50)上端側を支持体(51)…の軸受体(53)…に遊嵌挿入させ、軸受体(53)…の上面側に当接するピン(54)…を前記ロッド(48)(50)に植設させ、前記ロッド(48)(50)の下方抜出しを防ぎ、第3リヤカバー(43)の前方移動を制限すると共に、スプリング(55)(55)を巻装させた左右一対のロッド(56)(56)下端を第1リヤカバー(40)上面に連結させ、前記ロッド(56)上端側をロータリカバー(30)の支持体(57)に摺動自在に取付け、第1リヤカバー(40)をスプリング(55)によって下方に弾圧するように構成している。
【0013】
また、前記第3リヤカバー(43)上面にレーキ支持体(58)を着脱自在に固定させ、該支持体(58)に固定させるレーキ(59)を第3リヤカバー(43)後方に延出させると共に、図6に示す如く、第2吊下ロッド(50)上端側を取付ける支持体(51)の軸(60)に前記ガスダンパ(52)上端を連結させ、第2吊下ロッド(50)とガスダンパ(52)を可及的に接近させて略平行に設けると共に、前記デプスフレーム(24)後端に支持フレーム(61)を介して左右一対の尾輪(25)(25)を取付け、左右尾輪(25)(25)間に前記レーキ(59)を配設させるもので、枕地方向転換時に畦などにレーキ(59)が衝突するのを前記尾輪(25)によって防止すると共に、路上走行または上方に持上げての保守作業などにおいてレーキ(59)左右外側のバンパとして尾輪(25)を兼用させるように構成している。
【0014】
さらに、ロータリ爪(29)の回転軌跡上端と略同じ高さまたはそれ以上に高い位置に第1支点軸(39)を取付け、耕耘作業時に第1支点軸(39)を中心にリヤカバー(40)(41)(43)が上昇することにより、ロータリ爪(29)の回転軌跡後方でリヤカバー(40)(41)(43)下方に大きな面積の均し空間(42)が形成され、リヤカバー(40)(41)(43)によって前方に押す土がロータリ爪(29)の土跳ね上げ部に至るのを防止し、高速走行での耕耘作業によるロータリ爪(29)の耕耘負荷増加を防止するもので、耕耘作業時、ロータリ爪(29)が地上に抜出する地点(A)を中心とする半径の円弧線上に、リヤカバー(40)(41)(43)が耕土によって持上げられて配置され、ロータリ爪(29)の回転軌跡の面積の約50パーセント以上の大きさの均し空間(42)をロータリ爪(29)回転軌跡後側とリヤカバー(40)(41)(43)の間に形成させ、細かい土塊または軽い土塊など小形物がロータリ爪(29)によってロータリカバー(40)(41)下面の高位置に飛散され、大きい土塊または重い土塊または切り株(稲株)など大形物がロータリ爪(29)によって低い位置に飛散され、ロータリ爪(29)の飛散による比重分離作用によって小形物が上層となり、また大形物が下層となり、上層の小形物がリヤカバー(41)(43)によって均平にされ、後方のレーキ(59)によって大形物がさらに下方に押下げられる。従って、大形物によって培土内部の通気性及び通水性が良好に保たれると共に、播種または苗移植に適した状態に培土表層部が小形物によって形成される。
【0015】
さらに、前記耕耘爪軸(28)を中心に同一円周上に90度の間隔で4本のロータリ爪(29)…を取付け、各ロータリ爪(29)先端側を交互に左右方向に向けて湾曲させ、耕耘爪軸(28)の直交平面上で4本1列のロータリ爪(29)…を耕耘爪軸(28)軸芯線方向に複数列設けるもので、左右方向で対向させるロータリ爪(29)(29)の先端軌跡間に間隙を設け、ロータリ爪(29)の左右側方湾曲幅を先端軌跡間隙の約2倍の大きさとし、左右方向のロータリ爪(29)(29)基端間隔が先端軌跡間隙の約5倍の大きさになるようにロータリ爪(29)を形成している。また、前記ロータリ爪(29)は土を切取った後に掬取る形状に湾曲させ、ロータリ爪(29)の先端湾曲部の水平分力により土を横方向に押移動させる力並びにロータリ爪(29)の弾力変形の横方向の反撥力により掬取り土を耕耘爪軸(28)軸芯と略平行な横方向に押出し、左右ロータリ爪(29)(29)先端軌跡間隙の残耕となる部位の土を破砕させ、残耕が形成されるのを防ぐ構造としたもので、従来のロータリ爪取付け本数の約70パーセントの本数のロータリ爪(29)…を取付け、ロータリ爪(29)の回転速度を従来の回転速度(1分間に約200〜400回転)と略同一とし、トラクタ(1)の走行速度を従来の走行速度(1秒間に約0.5メートル)の約2倍とし、従来に比べて耕耘負荷を増大させることなく、作業能率を約2倍にして耕耘作業を行えるように構成している。また、前記ロータリ爪(29)の土中突入地点に対し側面視で重複する位置で前記切断刃(36)を土中に突入させ、切断刃(36)の土中突入部を後方傾斜支持させ、かつ切断刃(36)の左右両面を幅を有する偏平面で形成し、牽引により切断刃(36)が土中に進入する下向きの力と、切開される土が復元力によって切断刃(36)側面に圧接する力が、切断刃(36)の抜出し抵抗力として発生し、ロータリ爪(29)の土中突入抵抗の反力と略等しいか若干大きい切断刃(36)の抜出し抵抗力により、土中突入抵抗の反力によって耕耘ロータリ作業機(14)全体が上方に持上げられるのを防ぎ、ロータリ爪(29)が土中突入によって発生する衝撃を緩和させるように構成している。なお、耕耘爪軸(28)後方側では、リヤカバー(40)(41)(43)の均平力の反力(持上げ力)に対向してロータリ爪(29)抜出し力の反力が発生し、各反力の均衡によって耕耘姿勢を安定させる。
【0016】
さらに、図1に示す如く、耕耘深さ制御及び水平制御及び下げクッション制御を自動的に行わせる全自動スイッチ(62)と、ロータリ作業機(14)の非耕耘作業位置上昇によってエンジン(2)回転を下げる枕地旋回スイッチ(63)と、昇降スイッチ(17)と、エンジン(2)の回転数を増減させる電子ガバナの調速モータ(64)を作動させるエンジン出力回路(65)と、ロワーリンク(12)を介してロータリ作業機(14)を昇降させる油圧昇降シリンダ(66)を制御するための電磁油圧昇降バルブ(67)を作動させる昇降回路(68)を、マイクロコンピュータで構成する耕耘コントローラ(69)に接続させるもので、ロータリ作業機(14)の耕耘深さを略一定に保つ耕耘深さ制御と、ロータリ作業機(14)の左右傾斜を略水平(一定)に保つ水平制御と、ロータリ作業機(14)を高速下降させた後に低速下降させて着地衝撃を少なくする下げクッション制御を、全自動スイッチ(62)のオンにより自動的に行わせる。また、昇降シリンダ(66)によって昇降させるロータリ作業機(14)の支持高さ(耕耘作業位置乃至非耕耘作業位置)を検出するポテンショメータ型リフトアームセンサ(70)を、前記耕耘コントローラ(69)に接続させるもので、全自動スイッチ(62)のオン操作または枕地旋回スイッチ(63)のオン操作の少なくともいずれか一方の操作により、ロータリ作業機(14)の上昇によってエンジン(2)回転を下げ、かつ下降によってエンジン(2)回転を上げる動作を自動的に行わせるように構成している。なお、前記調速モータ(64)に代えて調速ソレノイドを電子ガバナに設けてもよいと共に、前記リフトアームセンサ(70)に代えて昇降検出スイッチを設けてもよい。
【0017】
上記から明らかなように、走行車であるトラクタ(1)に対地作業機である耕耘ロータリ作業機(14)を昇降自在に装設させる移動農機において、圃場枕地でロータリ作業機(14)を上昇させてトラクタ(1)に方向転換させるときに走行速度を自動的に低下させる枕地旋回スイッチ(63)を設けると共に、農作業自動制御をオンオフする全自動スイッチ(62)のオン操作により、枕地旋回スイッチ(63)がオフであってもオンのときと同一動作を行わせる耕耘コントローラ(69)を設け、枕地旋回スイッチ(63)のオンによって旋回時に走行速度を自動的に減速させる枕地旋回制御が全自動スイッチ(62)のオンだけでも行われ、枕地旋回スイッチ(63)のオン操作を忘れても枕地旋回を適正速度で行えるように構成している。
【0018】
さらに、圃場枕地での旋回走行速度を作業者が初期設定する可変抵抗器型の速度設定器(71)を、前記耕耘コントローラ(69)に接続させ、前記スイッチ(62)(63)のオンにより旋回時に低下させるエンジン(2)回転数を速度設定器(71)によって調節するもので、圃場枕地でロータリ作業機(14)を上昇させてトラクタ(1)を方向転換させるときに走行速度を自動的に低下させる枕地旋回スイッチ(63)と、ロータリ作業機(14)を非作業位置に上昇させて圃場枕地で旋回するときの走行速度を設定する旋回速度変更部材である速度設定器(71)を設け、圃場枕地における旋回走行速度を作業者の能力または圃場条件などに応じて設定することにより、作業者の能力または圃場条件などに適応した自動減速動作を得られるように構成している。
【0019】
本実施例は上記の如く構成しており、図8のフローチャートに示す如く、全自動スイッチ(62)をオン操作すると、ロータリ作業機(14)の耕耘深さを略一定に保つ耕耘深さ制御動作と、ロータリ作業機(14)の左右傾斜を略水平(一定)に保つ水平制御動作と、ロータリ作業機(14)を高速下降させた後に低速下降させて着地衝撃を少なくする下げクッション制御動作が自動的に行われる。また、全自動スイッチ(62)のオン操作及び枕地旋回スイッチ(63)のオン操作の少なくともいずれか一方の操作が行われているとき、エンジン(2)最高回転で高速走行(1秒間に約1.0メートル)により高速耕耘が行われるトラクタ(1)が圃場枕地に到達し、昇降スイッチ(17)によりロータリ作業機(14)が上昇操作されると、昇降バルブ(67)制御によって昇降シリンダ(66)が作業機上昇動作を行い、ロータリ作業機(14)を非耕耘作業位置に上昇させ、全自動スイッチ(62)または枕地旋回スイッチ(63)の一方または両方がオンの状態で、リフトアームセンサ(70)入力によりロータリ作業機(14)の非耕耘作業位置が確認されることにより、調速モータ(64)減速制御によりエンジン(2)回転数下げ動作が行われ、エンジン(2)回転数を速度設定器(71)の旋回速度入力に基づいて低下させ、作業者の能力または圃場条件に適した走行速度に減速させる。そして、操向ハンドル(5)操作によってトラクタ(1)を約180旋回させ、次工程作業位置に移動させる。
【0020】
また、次工程耕耘作業の開始により、昇降スイッチ(17)によるロータリ作業機(14)下降操作が確認されると、昇降バルブ(67)制御によって昇降シリンダ(66)が作業機下降動作を行い、ロータリ作業機(14)を耕耘作業位置に下降させると共に、調速モータ(64)増速制御によりエンジン(2)回転数上げ動作が行われ、エンジン(2)回転数を元の最高回転に戻し、次工程での高速耕耘が開始される。
【0021】
さらに、図9は他の実施例を示すもので、耕耘深さ制御及び水平制御及び下げクッション制御及び枕地旋回制御を自動的に行わせる全自動スイッチ(62)と、ロータリ作業機(14)の耕耘深さを略一定に保つ耕耘深さ制御を停止させる耕深制御オフスイッチ(72)と、ロータリ作業機(14)の左右傾斜を略水平(一定)に保つ水平制御を停止させる水平制御オフスイッチ(73)と、ロータリ作業機(14)を高速下降させた後に低速下降させて着地衝撃を少なくする下げクッション制御を停止させるクッション制御オフスイッチ(74)と、枕地旋回時にエンジン(2)回転を下げて走行速度を減速させる枕地旋回制御を停止させる枕地旋回制御オフスイッチ(75)を、耕耘コントローラ(69)に接続させる。そして、図10のフローチャートに示す如く、ロータリ作業機(14)の耕耘深さを略一定に保つ耕耘深さ自動制御を耕深制御オフスイッチ(72)のオンにより中止させ、またロータリ作業機(14)の左右傾斜を略水平(一定)に保つ自動水平制御を水平制御オフスイッチ(73)のオンにより中止させ、またロータリ作業機(14)を高速下降させた後に低速下降させて着地衝撃を少なくする下げクッション自動制御をクッション制御オフスイッチ(74)のオンにより中止させ、また枕地旋回時にエンジン(2)回転を下げて走行速度を減速させる枕地旋回自動制御を枕地旋回制御オフスイッチ(75)のオンにより中止させるもので、全自動スイッチ(62)のオンにより全ての自動制御を作動させると共に、各オフスイッチ(72)〜(75)のオン操作により、作業者の選択によって任意の自動制御を中止させ、自動制御のオン操作忘れをなくすように構成することも行える。
【0022】
【発明の効果】
以上実施例から明らかなように本発明は、ロータリ作業機(14)を昇降自在に装設させるトラクタにおいて、圃場枕地でロータリ作業機(14)を上昇させて方向転換させるときに走行速度を自動的に低下させる枕地旋回スイッチ(63)を設けると共に、ロータリ作業機(14)の耕耘深さを略一定に保つ耕耘深さ制御と、ロータリ作業機(14)の左右傾斜を略一定に保つ水平制御とを、自動的に行わせる全自動スイッチ(62)を設け、また昇降シリンダ(66)によって昇降させるロータリ作業機(14)の支持高さ(非耕耘作業位置)を検出するセンサ(70)を設け、耕耘作業時に圃場枕地に到達しロータリ作業機(14)を非耕耘作業位置に上昇させたとき、全自動スイッチ(62)または枕地旋回スイッチ(63)の一方または両方がオンの状態で、前記センサ(70)入力によりロータリ作業機(14)の非耕耘作業位置が確認されたとき、減速制御によりエンジン(2)回転数下げ動作が行われ、エンジン(2)回転数を速度設定器(71)の旋回速度入力に基づいて低下させて走行速度を減速させると共に、次工程耕耘作業の開始により、昇降スイッチ(17)によるロータリ作業機(14)下降操作が確認されたとき、昇降シリンダ(66)が作業機(14)下降動作を行い、増速制御によりエンジン(2)回転数上げ動作が行われ、エンジン(2)回転数を元に戻し、次工程での高速耕耘が開始されるもので、高速走行作業における圃場枕地での旋回操作の簡略化並びに取扱い操作性の向上などを容易に図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】耕耘制御回路図。
【図2】全体の側面図。
【図3】同平面図。
【図4】耕耘ロータリ作業機の側面図。
【図5】ロータリ爪部の側面図。
【図6】リヤカバーの平面図。
【図7】ロータリ爪部の背面図。
【図8】耕耘制御フローチャート。
【図9】図1の変形例を示す耕耘制御回路図。
【図10】前図のフローチャート。
【符号の説明】
(1) トラクタ(走行車)
(14) 耕耘ロータリ作業機(対地作業機)
(62) 全自動スイッチ
(63) 枕地旋回スイッチ
(69) コントローラ
(71) 速度設定器(旋回速度変更部材)

Claims (1)

  1. ロータリ作業機(14)を昇降自在に装設させるトラクタにおいて、圃場枕地でロータリ作業機(14)を上昇させて方向転換させるときに走行速度を自動的に低下させる枕地旋回スイッチ(63)を設けると共に、ロータリ作業機(14)の耕耘深さを略一定に保つ耕耘深さ制御と、ロータリ作業機(14)の左右傾斜を略一定に保つ水平制御とを、自動的に行わせる全自動スイッチ(62)を設け、また昇降シリンダ(66)によって昇降させるロータリ作業機(14)の支持高さ(非耕耘作業位置)を検出するセンサ(70)を設け、耕耘作業時に圃場枕地に到達しロータリ作業機(14)を非耕耘作業位置に上昇させたとき、全自動スイッチ(62)または枕地旋回スイッチ(63)の一方または両方がオンの状態で、前記センサ(70)入力によりロータリ作業機(14)の非耕耘作業位置が確認されたとき、減速制御によりエンジン(2)回転数下げ動作が行われ、エンジン(2)回転数を速度設定器(71)の旋回速度入力に基づいて低下させて走行速度を減速させると共に、次工程耕耘作業の開始により、昇降スイッチ(17)によるロータリ作業機(14)下降操作が確認されたとき、昇降シリンダ(66)が作業機(14)下降動作を行い、増速制御によりエンジン(2)回転数上げ動作が行われ、エンジン(2)回転数を元に戻し、次工程での高速耕耘が開始されることを特徴とするトラクタ。
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