JP3586998B2 - 液晶ディスプレイの駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ディスプレイの駆動装置に関し、特にいわゆるフリッカフリー駆動を行うTFT(thin film transistor;薄膜トランジスタ)方式液晶ディスプレイの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
TFT方式液晶テレビのフリッカを軽減するフリッカフリー駆動の一手法として、1H(1水平走査期間)反転駆動が知られている。この1H反転駆動を行うTFT方式液晶テレビの従来例を図5に示す。図5において、液晶セル101が行列状に多数配列されており、列単位の液晶セル101の各一方の電極と複数本の垂直信号線102との間にはTFT103が接続されている。液晶セル101の他方の電極には、ターゲット電圧Vtが共通に印加される。
【0003】
行単位の液晶セル101の各ゲートには、一端が垂直走査回路104の各行の出力端に接続された垂直選択線105が接続されている。奇数列▲1▼,▲3▼,……の垂直信号線102の各一端と水平信号線106との間、および偶数列▲2▼,▲4▼,……の垂直信号線102の各一端と水平信号線107との間には水平選択スイッチ108が接続されている。水平選択スイッチ108の各ゲートは、水平走査回路109の各列の出力端に接続されている。以上により、TFT液晶パネル100が構成されている。
【0004】
一方、デジタル画像信号処理回路110から出力されるデジタル画像信号は、D/A変換器111でアナログ画像信号に変換され、交流駆動ビデオ増幅器112に供給される。この交流駆動ビデオ増幅器112は、トランジスタQ101〜Q103、抵抗R101〜R103および電流源I101,I102から構成され、互いに逆相のアナログ画像信号H,Lを出力する。
【0005】
交流駆動ビデオ増幅器112から出力される一方のアナログ画像信号Hは、アナログスイッチ113のa入力およびアナログスイッチ114のb入力となる。また、他方のアナログ画像信号Lは、アナログスイッチ113のb入力およびアナログスイッチ114のa入力となる。これらアナログスイッチ113,114は、1Hごとに反転する選択パルスφcによって切替え制御され、水平信号線106,107に対してアナログ画像信号H,Lを1Hごとに交互に与える。
【0006】
次に、上記構成の従来装置の動作について、図6のタイミング波形図を参照しつつ説明する。
【0007】
選択パルスφcは、図6のタイミング波形図から明らかなように、1Hごとに反転するパルスであり、この選択パルスφcによってアナログスイッチ113,114が1Hごとに切替え制御される。この切替え制御により、水平信号線106,107に対して、互いに逆相のアナログ画像信号H,Lが1Hごとに交互に与えられることになる。
【0008】
そして、水平走査回路109から各列の水平走査パルスφ1,φ2,φ3,……が順に出力されることにより、各列の水平選択スイッチ108が順にオン状態となる。これにより、TFT液晶パネル100の各列▲1▼,▲2▼,……の垂直信号線102に与えられる画像信号として、共通ターゲット電圧Vtに対して1Hごとに正極性Vt+Vs、負極性Vt−Vsが交互に印加される。ここに、Vsは信号電圧である。
【0009】
このように、TFT液晶パネル100の各列▲1▼,▲2▼,……の垂直信号線102に対して、1Hごとに正極性Vt+Vsおよび負極性Vt−Vsを交互に与えることにより、画素列ごとに逆方向のフリッカ、即ち1/60秒位相のずれたフリッカが発生することになるため、視感特性の積分効果によってフリッカを軽減できるのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、TFT液晶パネル100の各列▲1▼,▲2▼,……の垂直信号線102を、1Hごとに正極性Vt+Vsおよび負極性Vt−Vsのアナログ画像信号で交互に駆動する場合、ある列の垂直信号線102が例えば正極性Vt+Vsから負極性Vt−Vsへ遷移する際に、正極性Vt+Vsに相当する電荷量を一度グランドに捨て、当該垂直信号線12の電位をグランドレベルにしてから、再度負極性Vt−Vsに相当する電荷量を交流駆動ビデオ増幅器112側から供給することになるため、垂直信号線102を駆動する電力が大きいという問題があった。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、垂直信号線の駆動電力を低減し、低電力化を可能とした液晶ディスプレイの駆動装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、行列状に配列された液晶セルと、列単位の液晶セルの各一方の電極と各列の垂直信号線との間に接続されたスイッチング素子とを有し、隣り合う垂直信号線を1Hごとに逆相の画像信号で駆動する液晶ディスプレイの駆動装置において、各列の垂直信号線の各々に接続され、画像信号の水平ブランキング期間に他の垂直信号線から電荷を取り込む手段を設けた構成を採っている。
【0013】
上記構成の液晶ディスプレイの駆動装置において、隣り合う垂直信号線を1Hごとに逆相の画像信号で駆動する際に、ある垂直信号線においてグランドに捨てるべき電荷が、垂直信号線の各々に接続された手段によって、画像信号の水平ブランキング期間に他の垂直信号線へ取り込まれ、その垂直信号線で再利用されることで、各垂直信号線がほぼターゲット電位となる。これにより、次の駆動タイミングでは、その垂直信号線に対して不足分の電荷だけを供給すれば良いため、垂直信号線の駆動電力が少なくて済む。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態を示す構成図である。図1において、液晶セル11が行列状に多数配列されており、列単位の液晶セル11の各一方の電極と各列の垂直信号線12の間には、TFT13がスイッチング素子として接続されている。液晶セル11の他方の電極には、ターゲット電圧Vtが共通に印加される。行単位の液晶セル11の各ゲートには、一端が垂直走査回路14の各行の出力端に接続された垂直選択線15が接続されている。隣り合う2本ずつの垂直信号線12,12間には、電荷再利用スイッチ16が接続されている。
【0016】
この電荷再利用スイッチ16の制御入力端であるゲートには、画像信号の水平ブランキング期間に“H”レベルとなる制御パルスφHが印加される。また、奇数列▲1▼,▲3▼,……の垂直信号線12の各一端と水平信号線17との間、および偶数列▲2▼,▲4▼,……の垂直信号線12の各一端と水平信号線18との間には水平選択スイッチ19が接続されている。水平選択スイッチ19の各ゲートは、水平走査回路20の各列の出力端に接続されている。以上により、点順次駆動方式のTFT液晶パネル10が構成されている。
【0017】
一方、デジタル画像信号処理回路21から出力されるデジタル画像信号は、D/A変換器22でアナログ画像信号に変換され、交流駆動ビデオ増幅器23に供給される。この交流駆動ビデオ増幅器23は、以下に詳述する回路構成となっており、これによりD/A変換器22からのアナログ画像信号を互いに逆相のアナログ画像信号H,Lとして出力する。
【0018】
すなわち、D/A変換器22からのアナログ画像信号をベース入力とするトランジスタQ11と、このトランジスタQ11のベースと電源Vccとの間に接続された抵抗R11と、トランジスタQ11のコレクタと電源Vpp間およびエミッタとグランド間にそれぞれ接続された抵抗R12,R13と、ベースがトランジスタQ11のコレクタに、コレクタが電源Vppにそれぞれ接続されたトランジスタQ12と、ベースがトランジスタQ11のエミッタに、コレクタが電源Vppにそれぞれ接続されたトランジスタQ13と、トランジスタQ12,Q13の各エミッタとグランド間にそれぞれ接続された電流源I11,I12とから構成されている。
【0019】
そして、トランジスタQ12のエミッタ出力が一方のアナログ画像信号Hとして、トランジスタQ13のエミッタ出力が他方のアナログ画像信号Lとして導出される。一方のアナログ画像信号Hは、アナログスイッチ24のa入力およびアナログスイッチ25のb入力となる。また、他方のアナログ画像信号Lは、アナログスイッチ24のb入力およびアナログスイッチ25のa入力となる。これらアナログスイッチ24,25は、1Hごとに反転する選択パルスφcによって切替え制御され、水平信号線17,18に対してアナログ画像信号H,Lを1Hごとに交互に与える。
【0020】
次に、上記一実施形態に係る装置の動作について、図2のタイミング波形図を参照しつつ説明する。
【0021】
先ず、奇数列▲1▼,▲3▼,……の垂直信号線12には負極性Vt−Vsの画像信号Lが、偶数列▲2▼,▲4▼,……の垂直信号線12には正極性Vt+Vsの画像信号Hがそれぞれ与えられている状態から、水平ブランキング期間に入ると、1H期間に亘って“H”レベルとなる制御パルスφHが発生される。そして、この制御パルスφHがゲートに印加されることによって電荷再利用スイッチ16がオン(導通)状態となる。
【0022】
電荷再利用スイッチ16がオン状態となることにより、隣り合う2本ずつの垂直信号線12,12間が短絡される。このとき、この電荷再利用スイッチ16を介して電位の高い偶数列▲2▼,▲4▼,……の垂直信号線12から電位の低い奇数列▲1▼,▲3▼,……の垂直信号線12へ電荷が取り込まれ、この取り込まれた電荷は奇数列▲1▼,▲3▼,……の垂直信号線12の電位を上げるべく再利用される。その結果、奇数列▲1▼,▲3▼,……の垂直信号線12および偶数列▲2▼,▲4▼,……の垂直信号線12の各電位は、負極性Vt−Vsおよび正極性Vt+Vsの各電位の中間、即ちターゲット電位Vtとなる。
【0023】
一方、選択パルスφcは、図2のタイミング波形図から明らかなように、1Hごとに反転するパルスであり、この選択パルスφcによってアナログスイッチ24,25が1Hごとに切替え制御される。この切替え制御により、水平信号線17,18に対して、互いに逆相のアナログ画像信号H,Lが1Hごとに交互に与えられることになる。
【0024】
そして、水平ブランキング期間が終了した後、水平走査回路20から各列の水平走査パルスφ1,φ2,φ3,……が順に出力されることにより、各列の水平選択スイッチ19が順にオン状態となる。これにより、TFT液晶パネル10の各列▲1▼,▲2▼,……の垂直信号線12に与えられる画像信号として、ターゲット電圧Vtに対して1Hごとに正極性Vt+Vsのアナログ画像信号H、負極性Vt−Vsのアナログ画像信号Lが交互に印加される。ここに、Vsは信号電圧である。
【0025】
このとき、電荷再利用スイッチ16の作用により、奇数列▲1▼,▲3▼,……の垂直信号線12および偶数列▲2▼,▲4▼,……の垂直信号線12の各電位が既にほぼターゲット電位Vtに維持されていることから、奇数列▲1▼,▲3▼,……の垂直信号線12には+Vsに相当する不足分の電荷量が交流駆動ビデオ増幅器23側から供給され、偶数列▲2▼,▲4▼,……の垂直信号線12からは−Vsに相当する余分な電荷量が交流駆動ビデオ増幅器23側へ引き抜かれることになる。
【0026】
このように、隣り合う2本の垂直信号線12,12間に接続された電荷再利用スイッチ16を画像信号の水平ブランキング期間にオン状態とし、電位の高い側の垂直信号線12の電荷を、電位の低い側の垂直信号線12に取り込んで当該垂直信号線12の電位を上げるべく再利用し、各垂直信号線12の電位をほぼターゲット電位Vsとすることにより、垂直信号線12を負極性Vt−Vsの駆動から正極性Vt+Vsの駆動に移行する際に、垂直信号線12の容量をChとすると、交流駆動ビデオ増幅器23側から垂直信号線12へ供給する電荷量は、従来装置の場合には2Vs・Chであったのに対し、本実施形態に係る装置の場合には従来の半分のVc・Chとなる。
【0027】
また、隣り合う2本の垂直信号線12,12間に電荷再利用スイッチ16を接続し、この隣り合う垂直信号線12,12間で電荷の再利用を行うようにした本実施形態に係る液晶ディスプレイの駆動装置は、例えば白黒テレビのように、隣接する画素間で画像信号に相関がある場合に有用なものとなる。すなわち、隣接する画素間で画像信号に相関があることにより、隣り合う垂直信号線12,12間での電荷の再利用によって両垂直信号線12,12の各電位が中間電位であるターゲット電位Vtとなり、交流駆動ビデオ増幅器23側からの電荷の供給が最低限で済むことになるからである。
【0028】
図3は、本発明の他の実施形態を示す構成図である。図3において、液晶セル31が行列状に多数配列されており、列単位の液晶セル31の各一方の電極と各列の垂直信号線32との間には、TFT33がスイッチング素子として接続されている。液晶セル31の他方の電極には、ターゲット電圧Vtが共通に印加される。行単位の液晶セル31の各ゲートには、一端が垂直走査回路34の各行の出力端に接続された垂直選択線35が接続されている。垂直信号線32の各々には、電荷再利用スイッチ36の一端が接続されている。電荷再利用スイッチ36の他端は共通に接続されている。
【0029】
この電荷再利用スイッチ36の制御入力端であるゲートには、画像信号の水平ブランキング期間に“H”レベルとなる制御パルスφHが印加される。また、奇数列▲1▼,▲3▼,……の垂直信号線32の各一端と水平信号線37との間、および偶数列▲2▼,▲4▼,……の垂直信号線32の各一端と水平信号線38との間には水平選択スイッチ39が接続されている。水平選択スイッチ39の各ゲートは、水平走査回路40の各列の出力端に接続されている。以上により、点順次駆動方式のTFT液晶パネル30が構成されている。
【0030】
一方、デジタル画像信号処理回路41から出力されるデジタル画像信号は、D/A変換器42でアナログ画像信号に変換され、交流駆動ビデオ増幅器43に供給される。この交流駆動ビデオ増幅器43は、先の実施形態の場合と同様の回路構成となっており、これによりD/A変換器42からのアナログ画像信号を互いに逆相のアナログ画像信号H,Lとして出力する。
【0031】
すなわち、D/A変換器42からのアナログ画像信号をベース入力とするトランジスタQ21と、このトランジスタQ21のベースと電源Vccとの間に接続された抵抗R21と、トランジスタQ21のコレクタと電源Vpp間およびエミッタとグランド間にそれぞれ接続された抵抗R22,R23と、ベースがトランジスタQ21のコレクタに、コレクタが電源Vppにそれぞれ接続されたトランジスタQ22と、ベースがトランジスタQ21のエミッタに、コレクタが電源Vppにそれぞれ接続されたトランジスタQ23と、トランジスタQ22,Q23の各エミッタとグランド間にそれぞれ接続された電流源I21,I22とから構成されている。
【0032】
そして、トランジスタQ22のエミッタ出力が一方のアナログ画像信号Hとして、トランジスタQ23のエミッタ出力が他方のアナログ画像信号Lとして導出される。一方のアナログ画像信号Hは、アナログスイッチ44のa入力およびアナログスイッチ45のb入力となる。また、他方のアナログ画像信号Lは、アナログスイッチ44のb入力およびアナログスイッチ45のa入力となる。これらアナログスイッチ44,45は、1Hごとに反転する選択パルスφcによって切替え制御され、水平信号線47,48に対してアナログ画像信号H,Lを1Hごとに交互に与える。
【0033】
本実施形態に係る液晶パネルの駆動装置の動作も、基本的には、先の実施形態に係る液晶パネルの駆動装置の動作と同じである。異なるのは、先の実施形態では、電荷再利用スイッチ16が隣り合う2本ずつの垂直信号線12,12間に接続されているのに対し、本実施形態では、電荷再利用スイッチ36が垂直信号線32の各々に接続されており、これにより全ての垂直信号線32,32,……の間で電荷のやり取りが行われるようになっている点だけである。
【0034】
このように、垂直信号線32の各々に接続された電荷再利用スイッチ36を画像信号の水平ブランキング期間にオン状態とし、全ての垂直信号線32,32,……間において、電位の高い垂直信号線側から電位の低い垂直信号線側へ電荷を取り込んでその電位を上げるべく再利用し、各垂直信号線32の電位をほぼターゲット電位Vsとすることにより、垂直信号線32を負極性Vt−Vsの駆動から正極性Vt+Vsの駆動に移行する際に、交流駆動ビデオ増幅器43側から垂直信号線32へ供給する電荷量を、先の実施形態の場合と同様に、従来の半分程度まで低減できる。
【0035】
また、垂直信号線32の各々に電荷再利用スイッチ36を接続し、全ての垂直信号線32,32,……間で電荷の再利用を行うようにした本実施形態に係る液晶ディスプレイの駆動装置は、例えばカラーテレビのように、隣接する画素間で画像信号に相関がない場合に有用なものとなる。すなわち、隣接する画素間で画像信号に相関がなくても、ライン(行)単位で電荷の再利用を行って平均化することによって垂直信号線32,32の各電位が中間電位であるターゲット電位Vtとなり、交流駆動ビデオ増幅器43側からの電荷の供給が最低限で済むことになるからである。
【0036】
なお、上記実施形態においては、スイッチング素子としてTFTを用いた液晶パネルに適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、他の素子を用いた液晶パネルにも同様に適用し得るものである。
【0037】
また、上記各実施形態では、点順次駆動方式の液晶パネルに適用した場合について説明したが、本発明は、アモルファスシリコンTFTやポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いた場合に良く使われる線順次駆動方式の液晶パネルにも同様に適用可能である。
【0038】
図4は、本発明の一実施形態を線順次駆動方式の液晶パネルに適用した場合の適用例を示す構成図である。図4において、液晶セル51が行列状に多数配列されており、列単位の液晶セル51の各一方の電極と各列ごとの垂直信号線52との間には、例えばアモルファスシリコンTFT53がスイッチング素子として接続されている。液晶セル51の他方の電極には、ターゲット電圧Vtが共通に印加される。行単位の液晶セル51の各ゲートには、一端が垂直走査回路54の各行の出力端に接続された垂直選択線55が接続されている。
【0039】
隣り合う2本ずつの垂直信号線52,52間には、電荷再利用スイッチ56が接続されている。この電荷再利用スイッチ86の制御入力端であるゲートには、インバータ57で反転されることで画像信号の水平ブランキング期間に“H”レベルとなる制御パルスφHが印加される。各列▲1▼,▲2▼,……垂直信号線52の一端は、アナログ・バッファ58およびサンプルホールド回路59を介して水平走査回路60の各列の出力端に接続されている。
【0040】
一方、デジタル画像信号処理回路61から出力されるデジタル画像信号は、D/A変換器62でアナログ画像信号に変換され、交流駆動ビデオ増幅器63に供給される。この交流駆動ビデオ増幅器63は、図1の一実施形態の場合と同様の回路構成となっており、D/A変換器62からのアナログ画像信号を互いに逆相のアナログ画像信号H,Lとして出力する。
【0041】
すなわち、D/A変換器62からのアナログ画像信号をベース入力とするトランジスタQ31と、このトランジスタQ31のベースと電源Vccとの間に接続された抵抗R31と、トランジスタQ31のコレクタと電源Vpp間およびエミッタとグランド間にそれぞれ接続された抵抗R32,R33と、ベースがトランジスタQ31のコレクタに、コレクタが電源Vppにそれぞれ接続されたトランジスタQ32と、ベースがトランジスタQ31のエミッタに、コレクタが電源Vppにそれぞれ接続されたトランジスタQ33と、トランジスタQ32,Q33の各エミッタとグランド間にそれぞれ接続された電流源I31,I32とから構成されている。
【0042】
そして、トランジスタQ32のエミッタ出力が一方のアナログ画像信号Hとして、トランジスタQ33のエミッタ出力が他方のアナログ画像信号Lとして導出される。一方のアナログ画像信号Hは、アナログスイッチ64のa入力およびアナログスイッチ65のb入力となる。また、他方のアナログ画像信号Lは、アナログスイッチ64のb入力およびアナログスイッチ65のa入力となる。これらアナログスイッチ64,65は、1Hごとに反転する選択パルスφcによって切替え制御され、サンプルホールド回路59に対してアナログ画像信号H,Lを1Hごとに交互に与える。
【0043】
サンプルホールド回路59は、アナログスイッチ64,65から1Hごとに交互に与えられるアナログ画像信号H,Lを、水平走査回路60から出力される各列の水平走査パルスφ1,φ2,φ3,……に同期してサンプルホールドする。こうして1列ごとに交互にサンプルホールドされたアナログ画像信号H,Lは、一旦アナログ・バッファ59に1ライン(1行)分格納される。この1ライン分のアナログ画像信号H,Lは、制御パルスφHのインバータ57での反転前の信号がアナログ・バッファ58にイネーブル信号として与えられることにより、各列▲1▼,▲2▼,▲3▼,……の垂直信号線52に供給される。
【0044】
以上により、アモルファスシリコンTFT53をスイッチング素子として用いた線順次駆動方式の液晶パネルが構成される。この線順次駆動方式液晶パネルにおいても、隣り合う2本の垂直信号線52,52間に接続された電荷再利用スイッチ56を画像信号の水平ブランキング期間にオン状態とし、垂直信号線52,52間で電荷の再利用を行い、各垂直信号線52の電位をほぼターゲット電位Vsとすることにより、垂直信号線52を負極性Vt−Vsの駆動から正極性Vt+Vsの駆動に移行する際に、交流駆動ビデオ増幅器63側から垂直信号線52へ供給する電荷量を、従来の半分程度まで低減できる。
【0045】
なお、本適用例においては、線順次駆動方式の液晶パネルに対して本発明の一実施形態を適用した場合について説明したが、図3に示す本発明の他の実施形態についても同様に適用可能であることは勿論である。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、隣り合う垂直信号線を1Hごとに逆相の画像信号で駆動する液晶ディスプレイの駆動装置において、各列の垂直信号線の各々に接続され、画像信号の水平ブランキング期間に他の垂直信号線から電荷を取り込む手段を設けたことにより、ある垂直信号線においてグランドに捨てるべき電荷が他の垂直信号線へ取り込まれることによってその垂直信号線の電位を上げるべく再利用され、次の駆動期間ではその垂直信号線に対して不足分の電荷だけを供給すれば良いため、垂直信号線の駆動電力が少なくて済み、低電力化が図れることになる。
【0047】
また、供給電荷量を低減できることによって高速化できるため、高解像度化が図れるとともに、点順次駆動方式の液晶ディスプレイの場合には水平選択スイッチのチャネル幅を小さくでき、線順次駆動方式の液晶ディスプレイの場合にはアナログ・バッファのドライブ能力を低減できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る動作説明のためのタイミング波形図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す構成図である。
【図4】本発明の一実施形態の適用例を示す構成図である。
【図5】従来例を示す構成図である。
【図6】従来例に係る動作説明のためのタイミング波形図である。
【符号の説明】
10,30 TFT液晶パネル 11,31,51 液晶セル
12,32,52 垂直信号線 13,33,53 TFT
14,34,54 垂直走査回路 16,36,56 電荷再利用スイッチ
19,39 水平選択スイッチ 20,40,60 水平走査回路
21,41,61 デジタル画像信号処理回路
23,43,63 交流駆動ビデオ増幅器
24,25,44,45,64,65 アナログスイッチ
58 アナログ・バッファ 59サンプルホールド回路
Claims (4)
- 行列状に配列された液晶セルと、列単位の前記液晶セルの各一方の電極と各列の垂直信号線との間に接続されたスイッチング素子とを有し、隣り合う垂直信号線を1水平走査期間ごとに逆相の画像信号で駆動する液晶ディスプレイの駆動装置であって、
各列の垂直信号線の各々に接続され、画像信号の水平ブランキング期間に他の垂直信号線から電荷を取り込む手段
を備えたことを特徴とする液晶ディスプレイの駆動装置。 - 前記電荷を取り込む手段は、隣り合う2本の垂直信号線間に接続され、画像信号の水平ブランキング期間に導通状態となる複数個のスイッチ手段である
ことを特徴とする請求項1記載の液晶ディスプレイの駆動装置。 - 前記電荷を取り込む手段は、一端が垂直信号線の各々に接続されかつ他端が共通に接続され、画像信号の水平ブランキング期間に導通状態となる複数個のスイッチ手段である
ことを特徴とする請求項1記載の液晶ディスプレイの駆動装置。 - 前記スイッチング素子は薄膜トランジスタである
ことを特徴とする請求項1記載の液晶ディスプレイの駆動装置。
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