JP3584777B2 - ワイヤハーネス組立用治具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はワイヤハーネス組立用治具に関し、詳しくは、組立図板上でワイヤハーネスを製作する際に、ワイヤハーネスの幹線より支線を分岐させる位置で、バンドクリップを取り付けられるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の車体に取り付けられるワイヤハーネスは、組立図板上に立設する種々の治具にワイヤハーネスを構成する電線群を布線して製作されている。ワイヤハーネスを分岐させる場合は分岐用治具により行われ、ワイヤハーネスに車体への固定用となるバンドクリップを取り付ける場合には、バンドクリップ用治具を用いて行われている。
【0003】
図7は、ワイヤハーネス組立図板上におけるワイヤハーネスW/Hの分岐およびバンドクリップBの取付状態を示している。ワイヤハーネスW/Hの分岐は、組立図板上より立設する分岐用治具1のU字状受部1aの一方の垂直部1bによりワイヤハーネスW/Hの幹線Kから支線Sを分岐させている。また、バンドクリップBの取付は、組立図板上より立設するバンドクリップ用治具2の係合部2aにバンドクリップBを係合させた状態で幹線Kを布線し、幹線Kの外周に係合溝を有するバンド本体B4を一周させて巻き付けてから、バンドロック部B3に設けられた挿通穴B5に挿入して締結しロック固定している。なお、ロック固定後は、バンド本体B4の先端部側は不要部として切断されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記分岐用治具1とバンドクリップ用治具2との間隔S1は、両治具の干渉を避けるため、最低30mmは開ける必要があり、そのため、ワイヤハーネスW/Hの分岐位置と同一箇所にバンドクリップBを取り付けることできず、バンドクリップの取付位置が制限される問題があった。また、バンド本体B4をバンドロック部B3の挿通穴B5に挿入するには、この挿通穴B5の位置を挿入毎に確認しなければならないため手間がかかる問題がある。さらに、挿通穴B5がワイヤハーネスW/Hの幹線K等に隠れて直接に確認できない場合もあり、このような場合には挿通穴B5の位置を探りながら挿入する必要があるので挿入作業に時間を要する問題もある。
【0005】
上記したバンドクリップの取付位置が制限される問題に対しては、図8、9に示す、特開平10−144156号および特開平10−144158号におけるバンドクリップ用治具5および5’が提案されている。
【0006】
図8のバンドクリップ用治具5は、U字状のアーム5aの内周面にバンドクリップBのバンド本体B4嵌合用の嵌合溝5bを設けており、直方体形状のバンドロック部B3をアーム5aの一方側の上端に位置させてバンド本体B4を嵌合溝5bに嵌合させ、バンドクリップBを取り付けている。その後、ワイヤハーネスW/Hをアーム5aの内周側に布線してからバンド本体B1を先端から順次、嵌合溝5bより抜いていき、バンドロック部B3の挿通穴B5に挿入して引っ張りロック固定している。
【0007】
上記のように、バンドクリップ用治具5は、一つの治具でワイヤハーネスW/Hの布線とバンドクリップBの取付を行えるようにしているが、バンド本体B4を締結してロック固定した状態では、ワイヤハーネスW/Hが布線時に対して上方に持ち上げられた状態となり、製作されるワイヤハーネスW/Hの寸法精度が低下する問題がある。また、この状態では、バンド本体B4と嵌合溝5bが嵌合している部分が一部分のみなので、ワイヤハーネスW/Hの重量等が大きい場合には、アーム部5aよりバンドクリップBが脱落するおそれがあり、安定した布線状態で製作作業を行うことが困難になる問題がある。
【0008】
一方、図9のバンドクリップ取付用治具5’は、U字状のアーム5a’の最下部にバンド係合部5c’を設けて、ワイヤハーネスW/Hの布線とバンドクリップBの取付を同時に行えるようにしている。しかし、ワイヤハーネスW/Hの幹線Kをアーム5a’の内周側に布線すると共に、アーム5a’の一方側の垂直部5b’で支線Sを分岐すると、幹線Kおよび支線Sは垂直部5b’の周囲面5c’で接しているので幹線K等と周囲面5c’との間には隙間がない。よって、バンド本体B4を幹線Kの周囲に巻き付けることができず、ワイヤハーネスW/Hの分岐状態を維持してバンドクリップBを取り付けることができない問題がある。また、この場合も、ワイヤハーネスW/Hの幹線Kおよびアーム5a’により挿通穴B5の位置を確認するのが困難となる問題がある。
【0009】
本発明は、上記した問題に鑑みてなされたものであり、ワイヤハーネスの分岐用治具とバンドクリップ用治具との一体化を図り、ワイヤハーネスの分岐とバンドクリップの取付を同一箇所で行えるようにすることを第一の課題としている。また、バンドクリップのバンド本体の挿通穴への挿入を容易に行えるようにすることを第二の課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、ワイヤハーネスの布線および分岐用のU字状受部をワイヤハーネス組立図板上より立設する軸部で支持するワイヤハーネス組立用治具において、
上記U字状部受部は、両側の平板状の垂直部、左右の下部屈曲部とその間の底部とからなり、上記垂直部および下部屈曲部の内周面を凹ませてガイド溝とすると共に左右いずれか一方の下部屈曲部のガイド溝の底面を切り欠いてバンド引き抜き部とし、上記底部の上面は上記左右の下部屈曲部の内周面より低位置にして、該底部の上面に穿孔して係合部を設け、
上記係合部にバンドクリップのバンドロック部より突出するクリップ部を係合すると共に、バンドロック部の一端より延出するバンド本体を上記バンド引き抜き部側に配置した状態で、上記U字状受部の内周側にワイヤハーネスの幹線を布線すると共にワイヤハーネスの支線を上記垂直部に絡ませて上記幹線より分岐させてから、バンド本体を上記幹線に巻き付けて対向する側のガイド溝に通すことにより、バンドロック部の挿通穴に挿入することを特徴とするワイヤハーネス組立用治具を提供している。
【0011】
上記のように、U字状受部の内周面にバンド本体のガイド溝を設けると共に治具のU字状受部の底部にクリップ部係合用の係合部を設けることで、バンドクリップを治具に取り付けた状態でも、ワイヤハーネスを布線することができる。また、U字状受部の垂直部でワイヤハーネスの支線を分岐させても、ガイド溝があるため支線の分岐箇所にバンドクリップのバンド本体を通すことができ、分岐状態を維持して幹線の周囲にバンド本体を巻き付けることができる。なお、上記垂直部による分岐は、左右どちらの垂直部でも行うことができるが、バンド引き抜き部を設けていない側の垂直部で行う方が、支線と干渉することなくバンド本体の引き抜き等を行えるので好ましい。
【0012】
また、上記下部屈曲部の底部側の内周面は、係合されるバンドクリップのバンドロック部の上面と同一高さにすると共に、上記ガイド溝の底部側の底面は、バンドロック部の挿通穴の下面と同一高さにしている。このようにすることで、ワイヤハーネスが布線されると、同一高さであるバンドロック部の上面と下部屈曲部の内周面で支持されるので、ワイヤハーネスの布線状態が安定すると共にワイヤハーネスの寸法精度も維持できる。さらに、挿通穴の位置を直接確認することができなくても、ガイド溝の底面と挿通穴の下面が同一高さにされているので、バンド本体をガイド溝に沿わしていくだけで、バンド本体の先端が挿通穴の入り口に導かれ、バンド本体を容易に挿通穴に挿入できる。
【0013】
上記バンド引き抜き部と連続させて垂直部上端までガイド溝の底面を切り欠いて開口部を設けていることが好ましい。上記のようにすることで、治具に係合させたバンドクリップのバンド本体をU字状受部の内周側より上記開口部を通って外周側へ抜け出せるので、ワイヤハーネスをU字状受部に布線する際に、バンド本体の先端部が干渉せず、容易にワイヤハーネスを布線できる。
【0014】
また、上記バンド引き抜き部を設けている側の垂直部を一側面より切り欠いてバンド通し部を設け、係合されるバンドクリップのバンド本体を該バンド通し部に通してU字状受部の外周側に配置するようにしてもよい。このようにバンド通し部を設けることにより、バンド本体の先端部側をU字状受部の外周側に配置することができ、ワイヤハーネスの布線時におけるバンド本体の干渉がなくなるため、ワイヤハーネスの布線を容易にできる。
【0015】
さらに、本発明は、上記バンド引き抜き部をバンド本体の引っ張り及び切断用の工具が挿入できる寸法にしている。バンド本体をワイヤハーネスに取り付けて挿通穴に挿入して引っ張る際に、上記治具においては、挿通穴より突出する直後のバンド本体を把持することができるので、引っ張り力が分散しにくくなり、確実にバンド本体を引っ張ることができる。また、ロック固定後の不要とバンド本体の先端側を、ワイヤハーネスが治具に布線された状態で、挿通穴より突出する根元で切断できる。
【0016】
また、本発明は、ワイヤハーネスの布線および分岐用のU字状受部をワイヤハーネス組立図板上より立設する軸部により支持するワイヤハーネス組立用治具において、
上記U字状部受部は、底部の上面の両側より夫々2本の棒状あるいは平板状の部材を相互に間隔をあけた状態で斜め上方に屈曲させて鉛直上方に延出することにより形成されており、上記底部の上面は穿孔されて係合部が設けられ
上記係合部にバンドクリップのバンドロック部より突出するクリップ部を係合すると共に、バンドロック部の一端より延出するバンド本体をどちらか一方側の上記2本の部材間に配置し、
上記U字状受部の内周側にワイヤハーネスの幹線を布線すると共にワイヤハーネスの支線を上記部材に絡ませて上記幹線より分岐させ、バンド本体を上記幹線に巻き付けてバンドロック部の挿通穴に挿入することを特徴とするワイヤハーネス組立用治具を提供している。上記のようにすることで、治具が左右対称の形状となり、バンドクリップを係合する際にバンド本体を左右どちら側にも配置できるので、ワイヤハーネスの分岐形態や作業状況に合わせてバンドクリップを取り付けることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態のワイヤハーネス組立用治具10であり、ワイヤハーネスの布線および分岐用であるU字状受部11の最下部11aに、組立図板(図示せず)より立設する軸部12が結合されて上記U字状受部11を支持している。
【0018】
上記U字状受部11は、両側の平板状の垂直部14、左右の下部屈曲部15と上記下部屈曲部15の間を結ぶ底部13より構成されている。底部13の上面13bは両側の下部屈曲部15の内周面15aより高さH1だけ低い位置に設けられている。この上面13bの中央部に、図中に示すバンドクリップBのバンドロック部B3より突出するクリップ部B1を係合する係合穴13aが設けられている。上記高さH1は、バンドクリップBの鍔部B2からバンドロック部B3の上面までの寸法T1と同一寸法に設定している。
【0019】
U字状受部11の両側の垂直部14および下部屈曲部15には、内周面14a、15aの中央部に凹みを設け、凹みの両側に内周面が14a、15aが残るようにして、バンドロック部B3の一端より延出するバンド本体B4用のガイド溝16を設けている。ガイド溝16の幅は、バンド本体B4の幅より少し広くして、ガイド溝16にバンド本体B4をスムーズに通すことができるようにしている。また、ガイド溝16の深さは、バンド本体B4を確実にガイドできるように、バンド本体Bの厚み以上に設定しており、特に下部屈曲部15の底部13側の端部15bにおいては、ガイド溝16の深さH2をバンドロック部B3の上面から挿通穴B5の下面までの寸法T2と同一寸法に設定している。
【0020】
また、バンド本体B4の引き抜き側となる一方側の下部屈曲部15は、ガイド溝16の底面を切り欠いてバンド引き抜き部15cを設けている。バンド引き抜き部15cは、幅をガイド溝16の幅と同等にしており、高さはバンド本体B4が抜け出る際に干渉等が発生しない寸法にしている。
【0021】
上記治具10によりワイヤハーネスを布線および分岐させると共にバンドクリップBをワイヤハーネスに取り付けるには、図2(A)に示すように、まず、クリップ部B1を係合穴13aに係合させると共に、バンド本体B4をバンド引き抜き部15c側に配置してガイド溝16に通している。この状態で、ワイヤハーネスW/Hの幹線KをU字状受部11の内周側に布線している。上記布線された幹線Kは、バンドロック部B3の上面や下部屈曲部15の内周面15aにより支持され、これら支持面はバンドロック部B3の上面を中心にして両側の内周面15aが同一高さなので、安定した状態で布線されている。
【0022】
次に、図2(B)に示すように、支線Sをバンド引き抜き部15cを設けていない側の垂直部14に絡ませて布線させることで幹線Kより分岐させている。この分岐状態では、幹線Kと垂直部14の内周面14aは接しているが、中央にガイド溝16が存在しているので、バンド本体B4を通すための空間Rが発生している。上記支線Sの分岐側は、左右どちらの垂直部14でも可能だが、バンド本体B4の引き抜き作業との干渉を考慮して上記の垂直部14で行うことが好ましい。なお、左右の垂直部14で同時に分岐させることも可能である。
【0023】
その後、図2(C)に示すように、バンド本体B4を幹線Kに巻き付けて先端から対向する側のガイド溝16へ通していく。この際、上記空間Rが確保されているので、幹線Kを持ち上げることなしに、スムーズにバンド本体B4を通すことができる。上記状態より、さらにガイド溝16に沿ってバンド本体B4を進ませていくと、ガイド溝16の最下部11a側の底面16aと挿通穴B5の下面と同一の高さとなるので、バンド本体B4の先端はガイド溝16に導かれて挿通穴B5に容易に挿入される。この状態よりバンド本体B4をさらに挿入して、図2(D)に示すように、バンド引き抜き部15cより引き出したバンド本体B4の先端を、バンド本体の引っ張り及び切断用の工具であるタイバンドカッターTにより締結方向へ引っ張り、その後、バンド本体B4の先端側を不要箇所として切断除去している。
【0024】
図3(A)は、本発明の第二実施形態のワイヤハーネス組立用治具10’を示している。上記治具10’は、上記第一実施形態の治具10において、バンド本体B4を引っ張り出すためのバンド引き抜き部15c’の上端より垂直部14’の上端まで連続させて切り欠いて一方側のガイド溝の底面を全て開口部14b’にしている。その他の部分は、第一実施形態と同様にしている。
【0025】
上記治具10’に第一実施形態と同様にバンドクリップBを取り付けると、図3(B)に示すように、バンド本体B4はバンド引き抜き部15c’よりU字状受部11’の外側へ抜け出て略水平状態で位置するので、ワイヤハーネスをU字状受部11’へ布線等する際に、バンド本体B4の先端部付近が邪魔にならないので、容易に布線作業を行える。ワイヤハーネスの布線および分岐後、バンド本体B4は、バンド引き抜き部15c’および開口部14b’を通り抜けて対向する側ガイド溝16’へ通し、以降、第一実施形態と同様にしてワイヤハーネスにバンドクリップBを取り付けている。
【0026】
図4(A)は、本発明の第三実施形態のワイヤハーネス組立用治具10”を示している。上記治具10”は、上記第一実施形態の治具10において、バンド引き抜き部15c”を有する側の垂直部14”に一側面より切り欠いてバンド通し部14c”を設けている。このバンド通し部14c”は、上辺14d”を水平にして、下辺14e”は下方から上方へと向かう斜辺としている。その他の部分は、第一実施形態と同様にしている。なお、治具10”では、上記バンド通し部14c”によりバンド本体B4を保持するので、バンド通し部14c”を有する側の垂直部14”、下部屈曲部15”には、ガイド溝16”を設けないようにしてもよい。また、バンド通し部14c”の形状も上記形態に限定されない。
【0027】
上記治具10”にバンドクリップBを取り付けるには、図4(B)に示すように、第一実施形態と同様に、クリップ部B1を係合部13a”に係合させて、バンド本体B4を垂直部14”へ引き上げて、バンド通し部14c”を通してU字状受部11”の外周側へ引っ張り出している。この際、バンド通し部14c”の下辺14e”が斜辺となっているので、バンド本体B4を容易に引っ張り出すことができる。上記のようにバンド本体B4を位置させることで、ワイヤハーネスの布線および分岐作業の際に、バンド本体B4が邪魔とならずスムーズに作業が行える。ワイヤハーネスの布線および分岐終了後は、バンド本体B4の先端部側をバンド通し部14c”よりU字状受部11”の内周側に戻し、第一実施形態と同様にワイヤハーネスへの取付を行っている。
【0028】
図5(A)は、本発明の第四実施形態のワイヤハーネス組立用治具50を示している。上記治具50は、上記第一実施形態の治具10において、バンド引き抜き部55cを有する一方側の下部屈曲部55の幅を広くして、バンド引き抜き部55の幅および縦寸法をタイバンドカッターTの把持部Taが閉じた状態で入ることのできる寸法に設定している。また、上記バンド引き抜き部55cの寸法を確保するために、バンド引き抜き部55cを有する側の下部屈曲部55の内周面55aを底部53の上面53bと連続して設けるようにしてもよい。治具50の上記以外の形状等は第一実施形態と同様である。また、バンドクリップBの治具50への取付およびワイヤハーネスの布線等も第一実施形態と同様である。
【0029】
バンド本体B4の引っ張りは、図5(B)に示すように、挿通穴B5より出た直後のバンド本体B4をタイバンドカッターで把持して行っている。このようにバンド本体B4を挿通穴B5fの直後で引っ張ることができるので、より確実に強い力で引っ張り作業を行うことができる。さらにバンド本体B4の不要箇所を治具50にバンドクリップBが取り付けられた状態で切断除去する際にも、挿通穴B5の直後で切断できるので見栄えを向上できる。なお、治具50の上記バンド引き抜き部55cの形状は、第三実施形態の治具10”にも適用することができる。
【0030】
図6(A)は、本発明の第五実施形態のワイヤハーネス組立用治具50’を示している。上記治具50’のU字状部受部51’は、ワイヤハーネス分岐およびバンドクリップの取付用であり、最下部51a’の底部53’が組立図板(図示せず)より立設する軸部52’で支持されている。U字状部受部51’は、底部53’の上面53b’の両側より夫々2本の平板状の部材57A、57B、58A、58Bを相互に間隔H3をあけた状態で、かつ、これら部材57A、57B、58A、58Bを斜め上方に屈曲させて鉛直上方に延出させて形成されている。上記各部材の間隔H3は係合するバンドクリップBのバンド本体B4の幅より広くしている。また、底部53’の上面53b’は穿孔されてバンドクリップBの係合用の係合部53a’が設けられている。なお、上記部材57A、57B、58A、58Bは棒状の形状にしてもよい。
【0031】
上記治具50’にバンドクリップBを取り付けるには、図6(B)に示すように、バンドクリップBのバンドロック部B3より突出するクリップ部B1を係合部53aに係合させている。バンド本体B4はU字状受部51’が左右同一形状なので、バンド本体B4を左右のどちら側へ位置させてもよく、本実施形態では、部材57A、58A側へ位置させている。その後、第一実施形態等と同様に、ワイヤハーネスを布線および分岐させた後、バンド本体B4をワイヤハーネスの幹線に巻き付けてバンドロック部B3の挿通穴B5へ挿入している。このように、治具50’はワイヤハーネスの形態や作業状況等にあわせて、柔軟にバンド本体の取り付ける方向を適応させることができる。
【0032】
【発明の効果】
上記の説明より明らかなように、本発明のワイヤハーネス分岐およびバンドクリップ取付用治具を用いることで、ワイヤハーネスの分岐およびバンドクリップの取付を同一の箇所で行うことができる。また、分岐用治具とバンドクリップ取付用治具を一つに統合することにより、図板上より立設する治具の本数を低減することができるので、作業性の向上やコストの低減を図ることができる。さらに、バンド本体を挿通穴に挿入させるには、ガイド溝にバンド本体を沿わしていくだけで、ボンド本体の先端が挿通穴に導かれるので、容易に挿入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の治具を示す斜視図である。
【図2】(A)(B)(C)(D)は、第一実施形態の治具によるワイヤハーネスの布線等およびバンドクリップの取付を示す概略図である。
【図3】本発明の第二実施形態の治具であり、(A)は斜視図、(B)はバンドクリップの取付状態を示す概略図である。
【図4】本発明の第三実施形態の治具であり、(A)は斜視図、(B)はバンドクリップの取付状態を示す概略図である。
【図5】本発明の第四実施形態の治具であり、(A)は斜視図、(B)はバンドクリップの引っ張り状態を示す概略図である。
【図6】本発明の第五実施形態の治具であり、(A)は斜視図、(B)はバンドクリップの取付状態を示す概略図である。
【図7】従来のワイヤハーネスの分岐およびバンドクリップの取付状態を示す斜視図である。
【図8】他の従来の治具によるバンドクリップの取付を示す斜視図である。
【図9】別の他の従来の治具を示す斜視図である。
【符号の説明】
10、10’、10”、50、50’ 治具
11、11’、11”、51、51’ U字状受部
13、13’、13”、53、53’ 底部
13a、13a’、13a”、53a、53a’ 係合部
14、14’、14”、54 垂直部
15、15’、15”、55 下部屈曲部
15c、15c’、15c”、55c バンド引き抜き部
16、16’、16”、56 ガイド溝
B バンドクリップ
B1 クリップ部
B2 鍔部
B3 バンドロック部
B4 バンド本体
B5 挿通部
K 幹線
S 支線
T タイバンドカッター

Claims (6)

  1. ワイヤハーネスの布線および分岐用のU字状受部をワイヤハーネス組立図板上より立設する軸部で支持するワイヤハーネス組立用治具において、
    上記U字状部受部は、両側の平板状の垂直部、左右の下部屈曲部とその間の底部とからなり、上記垂直部および下部屈曲部の内周面を凹ませてガイド溝とすると共に左右いずれか一方の下部屈曲部のガイド溝の底面を切り欠いてバンド引き抜き部とし、上記底部の上面は上記左右の下部屈曲部の内周面より低位置にして、該底部の上面に穿孔して係合部を設け、
    上記係合部にバンドクリップのバンドロック部より突出するクリップ部を係合すると共に、バンドロック部の一端より延出するバンド本体を上記バンド引き抜き部側に配置した状態で、上記U字状受部の内周側にワイヤハーネスの幹線を布線すると共にワイヤハーネスの支線を上記垂直部に絡ませて上記幹線より分岐させてから、バンド本体を上記幹線に巻き付けて対向する側のガイド溝に通すことにより、バンドロック部の挿通穴に挿入することを特徴とするワイヤハーネス組立用治具。
  2. 上記下部屈曲部の底部側の内周面は、係合されるバンドクリップのバンドロック部の上面と同一高さにすると共に、上記ガイド溝の底部側の底面は、バンドロック部の挿通穴の下面と同一高さにしていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス組立用治具。
  3. 上記バンド引き抜き部と連続させて垂直部上端までガイド溝の底面を切り欠いて開口部を設けていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤハーネス組立用治具。
  4. 上記バンド引き抜き部を設けている側の垂直部を一側面より切り欠いてバンド通し部を設け、係合されるバンドクリップのバンド本体を該バンド通し部に通してU字状受部の外周側に配置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤハーネス組立用治具。
  5. 上記バンド引き抜き部をバンド本体の引っ張り及び切断用の工具が挿入できる寸法にしていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のワイヤハーネス組立用治具。
  6. ワイヤハーネスの布線および分岐用のU字状受部をワイヤハーネス組立図板上より立設する軸部により支持するワイヤハーネス組立用治具において、
    上記U字状部受部は、底部の上面の両側より夫々2本の棒状あるいは平板状の部材を相互に間隔をあけた状態で斜め上方に屈曲させて鉛直上方に延出することにより形成されており、上記底部の上面は穿孔されて係合部が設けられ
    上記係合部にバンドクリップのバンドロック部より突出するクリップ部を係合すると共に、バンドロック部の一端より延出するバンド本体をどちらか一方側の上記2本の部材間に配置し、
    上記U字状受部の内周側にワイヤハーネスの幹線を布線すると共にワイヤハーネスの支線を上記部材に絡ませて上記幹線より分岐させ、バンド本体を上記幹線に巻き付けてバンドロック部の挿通穴に挿入することを特徴とするワイヤハーネス組立用治具。
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