JP3584551B2 - 記録装置、再生装置、記録方法及び再生方法 - Google Patents

記録装置、再生装置、記録方法及び再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば光磁気ディスクなどの記録媒体を用いて記録/再生を行なう記録再生システムに適用できる記録装置再生装置、記録方法及び再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁気テープや光磁気ディスクなどの記録媒体を用いた各種の録音装置が実用化されており、音楽などの録音に用いられるほか、会議やインタビューの録音などにも幅広く利用されている。
【0003】
そして光磁気ディスクを用いた一般民生用の音声の記録再生システムとしてはミニディスクシステムが普及している。
例えばこのミニディスクシステムの場合は、ディスク上でユーザーが録音を行なった領域や、まだ何も録音されていない領域を管理するために、音楽等の主データとは別に、ユーザーTOC(以下U−TOCという)という管理情報が記録されており、記録装置はこのU−TOCを参照しながら録音を行なう領域を判別している。
つまり、U−TOCには録音された各楽曲等がトラックという単位で管理され、そのスタートアドレス、エンドアドレス等が記される。また何も録音されていない未記録領域(フリーエリア)についても、そのスタートアドレス、エンドアドレス等が記される。
【0004】
そして、例えば或る楽曲の録音を行なおうとする際には、録音装置はU−TOCからディスク上のフリーエリアのアドレスを確認し、そこに音声データを記録していったり、或はある曲(トラック)を消去しながら上書き録音をする場合は、そのトラックのアドレスを確認してそこに音声データを記録していくことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に普及しているコンパクトディスクシステムにおいてはアドレスが再生時間と同等な値として、分/秒/フレームという形態で音声データとともにサブコードとして記録されている。このため再生時に現在の再生位置に相当する再生進行時間等をサブコードの値に基づいてそのまま表示させることができる。
【0006】
ところがミニディスクシステムでは上記のようにスタートアドレス、エンドアドレスが管理される管理形態であること、及び音声データはディスク上では圧縮処理されて記録されることから、再生時などに現在位置での進行時間、残り時間などの表示したい場合、時間情報を直接再生データ内から得られないため、時間表示のために複雑な計算が必要となる。
さらにミニディスクシステムでは1つのトラックがディスク上で物理的に離れた位置に記録されていても良いことや、ディスク上でトラックナンバ順に記録されていなくてもよいことから、現在再生位置における各種時間情報の算出は非常に煩雑な計算を要する場合が発生する。そしてこのような場合、表示のための演算処理時間が長引き、即座に時間情報を表示できないことになってしまうという問題がある。
【0007】
また、時間情報の計算を容易とするために、U−TOCを読み込んだ時点で計算のためのデータテーブルを作成することなども考えられるが、これによって電源オンから再生開始可能となる迄の時間がかかることになり、使用性が悪化するという問題もある。
【0008】
また、ミニディスクシステムではユーザーが任意に録音できるものであることから、逆に言えば無駄な録音が行なわれてしまうことも多い。例えば会議などを録音した場合に発言などがない無音状態がつづいても、それがそのまま録音される。これによって再生時に必要な部分を聞き取るために無音部分なども聞いていかなければならず、作業が面倒なものとなる。
【0009】
例えばこれらのように、ミニディスクシステムではそのU−TOCによる管理形態から、使用に好適な動作を実現することが難しい点がいくらかある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、より好適な動作を実現するための制御データを記録媒体に記録できるようにし、再生時などの使用性を向上させることができるようにすることを目的とする。
【0011】
このため、入力されるデジタル信号を記録媒体上の記録領域に記録するとともに、上記記録領域に記録されたデジタル信号の記録開始アドレスと記録終了アドレスとを管理する管理情報を所定長単位にブロック化し、上記ブロック間に所定長から成るリンキングデータを挿入して上記記録媒体上の管理領域に記録する記録装置において、上記管理領域に記録された管理情報に基づいて再生動作時に用いることができる制御データを生成する制御データ生成手段と、上記制御データ生成手段にて生成された制御データを上記管理領域のリンキングデータとして記録する記録手段と、を備えるようにする。
そして、上記デジタル信号は圧縮オーディオ信号であるとともに、上記制御データは、上記記録開始アドレスと記録終了アドレスとから算出される上記デジタル信号のパーツごとの再生時間情報である。
また、上記デジタル信号はオーディオ信号であり、上記記録装置は、上記オーディオ信号の無音部分を検出する無音部分検出手段を更に備え、上記制御データは、上記無音部分検出手段の検出結果に基づいて生成される、無音領域を特定するためアドレス情報である
【0012】
デジタルデータが記録された記録領域と、上記記録領域に記録されたデジタルデータの記録開始アドレスと記録終了アドレスとを管理する管理情報が所定長単位にブロック化され、上記ブロック間に所定長からなるリンキングデータを挿入して記録された管理領域とを備える記録媒体を再生する再生装置において、上記管理領域に記録されたリンキングデータとデジタルデータを再生する再生手段と、上記再生されたリンキングデータに含まれる制御データを抽出する抽出手段と、上記記録領域に記録されたデジタルデータを再生する際に上記抽出手段にて抽出された制御データに基づいて再生制御を行う制御手段と、を備えるようにする。
【0013】
また、入力されるデジタル信号を記録媒体上の記録領域に記録するとともに、上記記録領域に記録されたデジタル信号の記録開始アドレスと記録終了アドレスとを管理する管理情報を所定長単位にブロック化し、上記ブロック間に所定長から成るリンキングデータを挿入して上記記録媒体上の管理領域に記録する記録方法において、上記管理領域に記録された管理情報に基づいて再生動作時に用いることができる制御データを生成し、上記生成された制御データを上記管理領域のリンキングデータとして記録するようにする。
さらに、デジタルデータが記録された記録領域と、上記記録領域に記録されたデジタルデータの記録開始アドレスと記録終了アドレスとを管理する管理情報が所定長単位にブロック化され、上記ブロック間に所定長からなるリンキングデータを挿入して記録された管理領域とを備える記録媒体を再生する再生方法において、上記管理領域に記録されたリンキングデータを再生し、上記再生されたリンキングデータに含まれる制御データを抽出し、上記記録領域に記録されたデジタルデータを再生する際に上記抽出された制御データに基づいて再生制御を行うようにする。
【0014】
【作用】
記録すべき情報が規定されていない未定義領域(リンキングデータ領域)には、記録装置が任意に特定の制御データを記録してもかまわないことになる。従って例えば記録媒体の再生時に時間情報表示のための時間算出に用いることのできる時間算出用データや、無データ領域を特定するためアドレス情報や、再生特性を変化させるデータなどを記録しておき、再生時にそれを利用できるようにすれば、それを用いてより有効な動作を実行することができるようになる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の記録装置、再生装置の実施例を説明する。
この実施例は光磁気ディスク(ミニディスク)を記録媒体として用いる記録再生装置とする。
説明は次の順序で行なう。
1.記録再生装置の構成
2.クラスタフォーマット
3.U−TOCセクター
4.ディスク上の領域に対する管理状態例
5.再生時に表示される時間情報の種別
6.時間算出用テーブル
7.U−TOCの記録時及び読込時の処理
8.時間算出用テーブルに基づく表示時間計算
9.無音領域テーブル
10.無音領域テーブルを用いた再生動作
【0016】
1.記録再生装置の構成
図1は実施例の記録再生装置の要部のブロック図を示している。
音声データが記録されている光磁気ディスク1は、スピンドルモータ2により回転駆動される。そして光磁気ディスク1に対しては記録/再生時に光学ヘッド3によってレーザ光が照射される。
【0017】
光学ヘッド3は、記録時には記録トラックをキュリー温度まで加熱するための高レベルのレーザ出力を行ない、また再生時には磁気カー効果により反射光からデータを検出するための比較的低レベルのレーザ出力を行なう。
このため、光学ヘッド3にはレーザ出力手段としてのレーザダイオード、偏光ビームスプリッタや対物レンズ等からなる光学系、及び反射光を検出するためのディテクタが搭載されている。対物レンズ3aは2軸機構4によってディスク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能に保持されている。
【0018】
また、ディスク1を挟んで光学ヘッド3と対向する位置に磁気ヘッド6aが配置されている。磁気ヘッド6aは供給されたデータによって変調された磁界を光磁気ディスク1に印加する動作を行なう。
光学ヘッド3全体及び磁気ヘッド6aは、スレッド機構5によりディスク半径方向に移動可能とされている。
【0019】
再生動作によって、光学ヘッド3によりディスク1から検出された情報はRFアンプ7に供給される。RFアンプ7は供給された情報の演算処理により、再生RF信号、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FE、グルーブ情報(光磁気ディスク1にプリグルーブ(ウォブリンググルーブ)として記録されている絶対位置情報)GFM等を抽出する。
抽出された再生RF信号はエンコーダ/デコーダ部8に供給される。また、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEはサーボ回路9に供給され、グルーブ情報GFMはアドレスデコーダ10に供給される。
【0020】
サーボ回路9は供給されたトラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEや、マイクロコンピュータにより構成されるシステムコントローラ11からのトラックジャンプ指令、アクセス指令、スピンドルモータ2の回転速度検出情報等により各種サーボ駆動信号を発生させ、2軸機構4及びスレッド機構5を制御してフォーカス及びトラッキング制御を行ない、またスピンドルモータ2を一定線速度(CLV)に制御する。
【0021】
アドレスデコーダ10は供給されたグルーブ情報GFMをデコードしてアドレス情報を抽出する。このアドレス情報はシステムコントローラ11に供給され、各種の制御動作に用いられる。
また再生RF信号についてはエンコーダ/デコーダ部8においてEFM復調、CIRC等のデコード処理が行なわれるが、このときデータとして再生RF信号に含まれているアドレス、サブコードなども抽出され、システムコントローラ11に供給される。
【0022】
エンコーダ/デコーダ部8でEFM復調、CIRC等のデコード処理された音声データ(セクターデータ)は、メモリコントローラ12によって一旦バッファメモリ13に書き込まれる。なお、光学ヘッド3によるディスク1からのデータの読み取り及び光学ヘッド3からバッファメモリ13までの系における再生データの転送は1.41Mbit/secで、しかも間欠的に行なわれる。
【0023】
バッファメモリ13に書き込まれたデータは、再生データの転送が0.3Mbit/sec となるタイミングで読み出され、エンコーダ/デコーダ部14に供給される。そして、音声圧縮処理に対するデコード処理等の再生信号処理を施され、D/A変換器15によってアナログ信号とされ、出力端子16から所定の増幅回路部へ供給されて再生出力される。
【0024】
光磁気ディスク1に対して記録動作が実行される際には、入力端子17に供給された記録信号(アナログオーディオ信号)は、A/D変換器18によってデジタルデータとされた後、エンコーダ/デコーダ部14に供給され、音声圧縮エンコード処理を施される。
エンコーダ/デコーダ部14によって圧縮された記録データはメモリコントローラ12によって一旦バッファメモリ13に書き込まれる。そしてバッファメモリ13内に所定量以上のデータが蓄積された時点で所定のデータ単位でデータが読み出されてエンコーダ/デコーダ部8に送られる。そしてエンコーダ/デコーダ部8でCIRCエンコード、EFM変調等のエンコード処理された後、磁気ヘッド駆動回路6に供給される。
【0025】
そして磁気ヘッド駆動回路6はエンコード処理された記録データに応じて、磁気ヘッド6aに磁気ヘッド駆動信号を供給する。つまり、光磁気ディスク1に対して磁気ヘッド6aによるN又はSの磁界印加を実行させる。また、このときシステムコントローラ11は光学ヘッドに対して、記録レベルのレーザ光を出力するように制御信号を供給する。
バッファメモリ13を介することで、連続的に入力される音声データについての記録動作は間欠的に行なわれることになる。
【0026】
操作部19には、ユーザー操作に供される各種キーが設けられている。例えば録音キー、再生キー、停止キー、AMSキー、早送りキー、早戻しキー等が設けられ、その操作情報はシステムコントローラ11に供給される。
表示部20は例えば液晶ディスプレイによって構成され、動作状態、トラックナンバ、時間情報等をシステムコントローラ11の制御に基づいて表示する動作を行なう。
【0027】
さらに、エンコーダ/デコーダ部8内には、レベルメータ部8aとしての機能部位が設けられている。レベルメータ部8aは、録音時にディスク1に対して記録するデータについての再生音声としてのレベルを検出することができ、そのレベル検出情報はシステムコントローラ11に供給される。
【0028】
また、ディスク1に対して記録/再生動作を行なう際には、ディスク1に記録されている管理情報、即ちP−TOC(プリマスタードTOC)、U−TOC(ユーザーTOC)を読み出す必要がある。システムコントローラ11はこれらの管理情報に応じてディスク1上の記録すべきエリアのアドレスや、再生すべきエリアのアドレスを判別することとなる。この管理情報はバッファメモリ13に保持される。このためバッファメモリ13は、上記した記録データ/再生データのバッファエリアと、これら管理情報を保持するエリアが分割設定されている。
そして、システムコントローラ11はこれらの管理情報を、ディスク1が装填された際に管理情報の記録されたディスクの最内周側の再生動作を実行させることによって読み出し、バッファメモリ13に記憶しておき、以後そのディスク1に対する記録/再生動作の際に参照できるようにしている。
【0029】
また、U−TOCはデータの記録や消去に応じて編集されて書き換えられるものであるが、システムコントローラ11は記録/消去動作のたびにこの編集処理をバッファメモリ13に記憶されたU−TOC情報に対して行ない、その書換動作に応じて所定のタイミングでディスク1のU−TOCエリアについても書き換えるようにしている。
【0030】
2.クラスタフォーマット
ここで、クラスタという単位について説明する。
ミニディスクシステムにおける記録動作の単位となるクラスタのフォーマットは図2に示される。
ミニディスクシステムでの記録トラックとしては図2のようにクラスタCLが連続して形成されており、1クラスタが記録時の最小単位とされる。1クラスタは2〜3周回トラック分に相当する。
【0031】
そして1クラスタCLは、セクターSFC〜SFFとされる4セクターのリンキング領域と、セクターS00〜S1Fとして示す32セクターのメインデータ領域から形成されている。1セクタは2352バイトで形成されるデータ単位である。
4セクターのリンキング領域は通常有効なデータは記録されず、特にセクターSFC,SFD,SFEについては未定義領域とされている。このセクターSFC,SFD,SFEは例えば記録時のレーザーパワーの調整などに用いられる。特にレーザーパワー調整に用いられることで、何らかのデータが記録されていても、それは破壊されてしまう可能性があるため、通常はデータ記録は行なわれないエリアとされる。
【0032】
ところが逆にいえば、レーザーパワー調整が行なわれないクラスタにおけるセクターSFC,SFD,SFEは、任意に何らかのデータを記録してもよいことになり、本実施例はこれを利用して後述するようにセクターSFC,SFD,SFEを用いて、時間算出用テーブルや無音領域テーブルなどの制御データを記録するものである。
TOCデータ、オーディオデータ等の記録は32セクター(セクターS00〜S1F)のメインデータ領域に行なわれる。
なお、アドレスは1セクター毎に記録される。
【0033】
また、セクターはさらにサウンドグループという単位に細分化され、2セクターが11サウンドグループに分けられている。
つまり図示するように、セクターS00などの偶数セクターと、セクターS01などの奇数セクターの連続する2つのセクターに、サウンドグループSG00〜SG0Aが含まれる状態となっている。1つのサウンドグループは424バイトで形成されており、11.61msec の時間に相当する音声データ量となる。
1つのサウンドグループSG内にはデータがLチャンネルとRチャンネルに分けられて記録される。例えばサウンドグループSG00はLチャンネルデータL0とRチャンネルデータR0で構成され、またサウンドグループSG01はLチャンネルデータL1とRチャンネルデータR1で構成される。
なお、Lチャンネル又はRチャンネルのデータ領域となる212バイトをサウンドフレームとよんでいる。
【0034】
3.U−TOCセクター
次に、ディスク1においてトラック(楽曲等)の記録/再生動作などの管理を行なう管理情報として、U−TOC(ユーザーTOC)セクターについて説明する。
なおTOC情報としてはU−TOCとP−TOCが設けられているが、このP−TOCはディスク1の最内周側のピットエリアに形成されるもので、読出専用の情報である。そして、P−TOCによってディスクの記録可能エリア(レコーダブルユーザーエリア)や、リードアウトエリア、U−TOCエリアなどの位置の管理等が行なわれる。なお、ミニディスクシステムでは、全てのデータがピット形態で記録されている再生専用の光ディスクも使用できるが、再生専用光ディスクの場合は、P−TOCによってROM化されて記録されている楽曲の管理も行なうことができるようにされ、U−TOCは形成されない。
P−TOCについては詳細な説明を省略し、ここでは記録可能な光磁気ディスクに設けられるU−TOCについて説明する。
【0035】
図3はU−TOCセクター0のフォーマットを示すものである。
なお、U−TOCセクターとしてはセクター0〜セクター7まで設けることができるが、セクター1,セクター4は文字情報、セクター2は録音日時を記録するエリアとされる。ここでは、ディスク1の記録/再生動作に必ず必要となるU−TOCセクター0についてのみ説明を行なうこととする。
U−TOCセクター0は、主にユーザーが録音を行なった楽曲や新たに楽曲が録音可能なフリーエリアについての管理情報が記録されているデータ領域とされる。
例えばディスク1に或る楽曲の録音を行なおうとする際には、システムコントローラ11は、U−TOCセクター0からディスク上のフリーエリアを探し出し、ここに音声データを記録していくことになる。また、再生時には再生すべき楽曲が記録されているエリアをU−TOCセクター0から判別し、そのエリアにアクセスして再生動作を行なう。
【0036】
U−TOCセクター0のデータ領域(4バイト×588 の2352バイト)は、先頭位置にオール0又はオール1の1バイトデータが並んで形成される同期パターンが記録される。
続いてクラスタアドレス(Cluster H) (Cluster L) 及びセクターアドレス(Sector)となるアドレスや、モード情報(MODE)が4バイト付加され、以上でヘッダとされる。
続いて所定バイト位置に、メーカーコード、モデルコード、最初のトラックのトラックナンバ(First TNO)、最後のトラックのトラックナンバ(Last TNO)、セクター使用状況(Used sectors)、ディスクシリアルナンバ、ディスクID等のデータが記録される。
【0037】
さらに、ユーザーが録音を行なって記録されているトラック(楽曲等)の領域やフリーエリア等を後述する管理テーブル部に対応させることによって識別するため、対応テーブル指示データ部として各種のテーブルポインタ(P−DFA,P−EMPTY ,P−FRA ,P−TNO1〜P−TNO255) が記録される領域が用意されている。
【0038】
そしてテーブルポインタ(P−DFA〜P−TNO255) に対応させることになる管理テーブル部として(01h) 〜(FFh) までの255個のパーツテーブルが設けられ、それぞれのパーツテーブルには、或るパーツについて起点となるスタートアドレス、終端となるエンドアドレス、そのパーツのモード情報(トラックモード)が記録されている。さらに各パーツテーブルで示されるパーツが他のパーツへ続いて連結される場合があるため、その連結されるパーツのスタートアドレス及びエンドアドレスが記録されているパーツテーブルを示すリンク情報が記録できるようにされている。
なお本明細書において『h』を付した数値はいわゆる16進表記のものである。また、パーツとは1つのトラック内で時間的に連続したデータが物理的に連続して記録されているトラック部分のことをいう。
【0039】
この種の記録再生装置では、1つの楽曲のデータを物理的に不連続に、即ち複数のパーツにわたって記録されていてもパーツ間でアクセスしながら再生していくことにより再生動作に支障はないため、ユーザーが録音する楽曲等については、録音可能エリアの効率使用等の目的から、複数パーツにわけて記録する場合もある。
【0040】
そのため、リンク情報が設けられ、例えば各パーツテーブルに与えられたナンバ(01h) 〜(FFh) によって、連結すべきパーツテーブルを指定することによってパーツテーブルが連結できるようになされている。
つまりU−TOCセクター0における管理テーブル部においては、1つのパーツテーブルは1つのパーツを表現しており、例えば3つのパーツが連結されて構成される楽曲についてはリンク情報によって連結される3つのパーツテーブルによって、その各パーツ位置の管理が行なわれる。
なお、実際にはリンク情報は所定の演算処理によりU−TOCセクター0内のバイトポジションとされる数値で示される。即ち、304+(リンク情報)×8(バイト目)としてパーツテーブルを指定する。
【0041】
U−TOCセクター0の管理テーブル部における(01h) 〜(FFh) までの各パーツテーブルは、対応テーブル指示データ部におけるテーブルポインタ(P−DFA,P−EMPTY ,P−FRA ,P−TNO1〜P−TNO255) によって、以下のようにそのパーツの内容が示される。
【0042】
テーブルポインタP−DFA は光磁気ディスク1上の欠陥領域に付いて示しており、傷などによる欠陥領域となるトラック部分(=パーツ)が示された1つのパーツテーブル又は複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテーブルを指定している。つまり、欠陥パーツが存在する場合はテーブルポインタP−DFA において(01h) 〜(FFh) のいづれかが記録されており、それに相当するパーツテーブルには、欠陥パーツがスタート及びエンドアドレスによって示されている。また、他にも欠陥パーツが存在する場合は、そのパーツテーブルにおけるリンク情報として他のパーツテーブルが指定され、そのパーツテーブルにも欠陥パーツが示されている。そして、さらに他の欠陥パーツがない場合はリンク情報は例えば『00h』とされ、以降リンクなしとされる。
【0043】
テーブルポインタP−EMPTY は管理テーブル部における1又は複数の未使用のパーツテーブルの先頭のパーツテーブルを示すものであり、未使用のパーツテーブルが存在する場合は、テーブルポインタP−EMPTY として、(01h) 〜(FFh) のうちのいづれかが記録される。未使用のパーツテーブルが複数存在する場合は、テーブルポインタP−EMPTY によって指定されたパーツテーブルからリンク情報によって順次パーツテーブルが指定されていき、全ての未使用のパーツテーブルが管理テーブル部上で連結される。
【0044】
テーブルポインタP−FRA は光磁気ディスク1上のデータの書込可能なフリーエリア(消去領域を含む)について示しており、フリーエリアとなるトラック部分(=パーツ)が示された1又は複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテーブルを指定している。つまり、フリーエリアが存在する場合はテーブルポインタP−FRA において(01h) 〜(FFh) のいづれかが記録されており、それに相当するパーツテーブルには、フリーエリアであるパーツがスタート及びエンドアドレスによって示されている。また、このようなパーツが複数個有り、つまりパーツテーブルが複数個有る場合はリンク情報により、リンク情報が『00h』となるパーツテーブルまで順次指定されている。
【0045】
図4にパーツテーブルにより、フリーエリアとなるパーツの管理状態を模式的に示す。これはパーツ(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h) がフリーエリアとされている時に、この状態が対応テーブル指示データP−FRA に引き続きパーツテーブル(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h) のリンクによって表現されている状態を示している。なお上記した欠陥領域や未使用パーツテーブルの管理形態もこれと同様となる。
【0046】ところで、全く楽曲等の音声データの記録がなされておらず欠陥もない光磁気ディスクであれば、テーブルポインタP−FRA によってパーツテーブル(01h) が指定され、これによってディスクのレコーダブルユーザーエリアの全体がフリーエリアであることが示される。そして、この場合残る(02h) 〜(FFh) のパーツテーブルは使用されていないことになるため、上記したテーブルポインタP−EMPTY によってパーツテーブル(02h) が指定され、また、パーツテーブル(02h) のリンク情報としてパーツテーブル(03h) が指定され・・・・・・、というようにパーツテーブル(FFh) まで連結される。この場合パーツテーブル(FFh) のリンク情報は以降連結なしを示す『00h』とされる。
なお、このときパーツテーブル(01h) については、スタートアドレスとしてはレコーダブルユーザーエリアのスタートアドレスが記録され、またエンドアドレスとしてはリードアウトスタートアドレスの直前のアドレスが記録されることになる。
【0047】
テーブルポインタP−TNO1〜P−TNO255は、光磁気ディスク1にユーザーが記録を行なった楽曲などのトラックについて示しており、例えばテーブルポインタP−TNO1では第1トラックのデータが記録された1又は複数のパーツのうちの時間的に先頭となるパーツが示されたパーツテーブルを指定している。
例えば第1トラックとされた楽曲がディスク上でトラックが分断されずに、つまり1つのパーツで記録されている場合は、その第1トラックの記録領域はテーブルポインタP−TNO1で示されるパーツテーブルにおけるスタート及びエンドアドレスとして記録されている。
【0048】
また、例えば第2トラックとされた楽曲がディスク上で複数のパーツにより離散的に記録されている場合は、その第2トラックの記録位置を示すため各パーツが時間的な順序に従って指定される。つまり、テーブルポインタP−TNO2に指定されたパーツテーブルから、さらにリンク情報によって他のパーツテーブルが順次時間的な順序に従って指定されて、リンク情報が『00h』となるパーツテーブルまで連結される(上記、図4と同様の形態)。
このように例えば2曲目を構成するデータが記録された全パーツが順次指定されて記録されていることにより、このU−TOCセクター0のデータを用いて、2曲目の再生時や2曲目の記録された領域へ上書き記録する際などに、光学ヘッド3及び磁気ヘッド6をアクセスさせ離散的なパーツから連続的な音楽情報を取り出したり、記録エリアを効率使用した記録が可能になる。
【0049】
以上のように、書換可能な光磁気ディスク1については、ディスク上のエリア管理はP−TOCによってなされ、またレコーダブルユーザーエリアにおいて記録された楽曲やフリーエリア等はU−TOCにより行なわれる。
【0050】
4.ディスク上の領域に対する管理状態例
以上のようなU−TOCによる、ディスク1上のトラックの管理状態例を説明する。
図5(a)はディスク1をその半径方向に模式的に示したものである。
最内周側はリードインエリアとされる。そして、ここにP−TOC、U−TOCが記録される。U−TOCは3クラスタ分連続して繰り返し記録されることになる。
実際に音楽等のデータが記録されるレコーダブルユーザーエリアは、リードインエリアの後から、最外周のリードアウトエリアの直前までの領域となる。
【0051】例えば図5にはレコーダブルユーザーエリアに6つのトラック(6曲)TK1〜TK6が記録されている状態が示されている。
図中A 〜A19はそれぞれディスク上の物理的な位置に対応するアドレスを示している。
【0052】
この例の場合、トラックTK1は5つのパーツ(TK1(1) ,TK1(2) ,TK1(3) ,TK1(4) ,TK1(5) )に分けられて離散的に記録されている。またトラックTK2〜TK6はそれぞれ1つのパーツで構成されている。さらにこの場合、ディスク内周側からの順序はトラックナンバ順とはなっていない。
【0053】
アドレスA 〜A19は、各トラックTK1〜TK6のパーツについてのスタートアドレス又はエンドアドレスを示すものとなる。
例えばアドレスA ,アドレスA は、トラックTK1のパーツTK1(1) のスタートアドレス、エンドアドレスとなる。
またアドレスA ,アドレスA は、トラックTK2(=パーツTK2)のスタートアドレス、エンドアドレスとなる。
【0054】
なおこの例では、レコーダブルユーザーエリアの全域が既に録音が行なわれた状態となっており、フリーエリアは残っていないものとされている。
【0055】
この状態におけるU−TOCによる各トラックTK1〜TK6の管理例は図6に示される。
なお、図5(a)の具体例に対応するU−TOCの状態、例えば管理に使用されるパーツテーブルなどは、それ以前の編集動作や更新のアルゴリズムの種類などによって各種考えられるものであり、図6はあくまで説明のために設定した一例に過ぎない。
また図6では、U−TOC内のテーブルポインタやリンク情報としての1バイトデータが『00h』とされている部分、及びスタートアドレス、エンドアドレスとしての3バイトデータが『000000h』とされている部分については、『−』と表記して示している。
【0056】
図5(a)の例において、ディスク1上のレコーダブルユーザーエリアに欠陥は無いものとすると、図6のようにテーブルポインタP−DFA の値は『00h』となる。また図5(a)ではフリーエリアも存在しないため図6のようにテーブルポインタP−FRA の値は『00h』となる。
【0057】トラックTK1は5つのパーツ(TK1(1) ,TK1(2) ,TK1(3) ,TK1(4) ,TK1(5) )により形成されるため、5つのパーツテーブルにより管理される。
即ちテーブルポインタP−TNO1によって例えばパーツテーブル(01h)が指定され、パーツテーブル(01h)において時間的に先頭のパーツであるパーツTK1(1) のスタートアドレスA 及びエンドアドレスA が示される。またパーツテーブル(01h)においてリンク情報としてパーツテーブル(02h)が指定され、パーツテーブル(02h)において時間的に2番目のパーツであるパーツTK1(2) のスタートアドレスA10及びエンドアドレスA11が示される。
【0058】
さらにパーツテーブル(03h)(04h)(05h)が順にリンクされ、パーツテーブル(03h)(04h)(05h)によってそれぞれパーツTK1(3) ,TK1(4) ,TK1(5) のスタートアドレス及びエンドアドレスが示されることになる。
【0059】
トラックTK2〜TK6はそれぞれ1つのパーツとして記録されているため、それぞれ1つのパーツテーブルで管理される。
例えばトラックTK2については、テーブルポインタP−TNO2に示される(06h)のパーツテーブルにおいてそのスタートアドレスA 及びエンドアドレスA が示されている。そしてリンク情報は『00h』とされている。
またトラックTK3については、テーブルポインタP−TNO3に示される(07h)のパーツテーブルにおいてそのスタートアドレスA 及びエンドアドレスA が示されている。リンク情報は『00h』である。
トラックTK4〜TK6についても同様に、それぞれテーブルポインタP−TNO4〜P−TNO6に示されるパーツテーブル(08h)(09h)(0Ah)によってスタートアドレス及びエンドアドレスが示される。
【0060】
なお、この場合パーツテーブル(0Bh)〜(FFh)は使用されていないことになるため、テーブルポインタP−EMPTY はパーツテーブル(0Bh)を示しており、パーツテーブル(0Bh)からパーツテーブル(FFh)までの全ての未使用のパーツテーブルがリンク情報によってリンクされている。
【0061】
このように管理されていることにより、図5(a)のように各トラック(パーツ)が物理的に離れ、しかも時間的にばらばらな状態で記録されていても、再生時には適正な時間的順序で再生されることになる。つまりトラックナンバ順にトラックTK1,TK2・・・・・ TK6という順に再生され、また5つのパーツからなるトラックTK1についてはパーツTK1(1) ,TK1(2) ・・・・TK1(5) の順序で再生される。
つまり再生動作を時間的にみれば図7(a)のような順序で再生されていき、これを実現するために、再生時にシステムコントローラ11はU−TOCに基づいて光学ヘッド3を図5(b)のようにアクセスさせながらデータの読取を実行させることになる。
【0062】
図5(b)において実線は光学ヘッド3によるデータ読取動作、破線は光学ヘッド3のアクセス動作を示す。
通常にトラックTK1からトラックTK6まで再生される場合、図5(b)のように光学ヘッド3はまずアドレスA 〜A の領域の再生を行ない、次にアドレスA10までアクセスした後、アドレスA10〜A11の再生を行なう。
さらに、つづいてアドレスA にアクセスしてアドレスA までを再生し、またその後、続いてアドレスA14〜A15、アドレスA18〜A19の再生を行なう。ここまでの動作でトラックTK1が再生されたことになる。以降トラックTK2〜TK6についても図5(b)に実線で示す再生動作及び破線で示すアクセス動作により、適正な時間的順序で音声が再生されることになる。
図5(b)と図6を参照することで、この再生動作は図6のU−TOCデータに基づくことが理解される。
【0063】
5.再生時に表示される時間情報の種別
再生動作時には、システムコントローラ11は表示部20において各種の時間情報を表示することができる。
表示される時間情報としては本実施例では例えば、1曲再生進行時間、全曲再生進行時間、1曲残り時間、全曲残り時間、1曲再生時間、全曲再生時間の6種類が可能とされているものとする。
【0064】
1曲再生進行時間とは、或るトラックの再生中に、現在の再生箇所がそのトラックの先頭から何分何秒目の位置であるかを示す時間である。
例えば図7(a)においてPB で示すように、パーツTK1(5) の途中から読み出された音声が、現在、再生音声として出力されている場合、1曲再生進行時間は図7(b)において▲1▼で示すように、トラックTK1の先頭から現在位置(PB )までの時間となる。
また、図7(a)においてPB で示すように、トラックTK2の途中から読み出された音声が、現在、再生音声として出力されている場合、1曲再生進行時間は図7(c)において▲5▼で示すように、トラックTK2の先頭から現在位置(PB )までの時間となる。
【0065】
全曲再生進行時間とは、再生中に、現在の再生箇所がそのディスクの先頭(つまりトラックTK1の先頭)から何分何秒目の位置であるかを示す時間である。従ってトラックTK1の再生中は1曲再生進行時間と一致する。即ち現在の再生箇所がPB である場合、全曲再生進行時間は図7(b)に▲1▼で示す時間となる。また、トラックTK2以降はトラックTK1の先頭からの現在の再生箇所までの時間となり、例えば現在の再生箇所がPB である場合、全曲再生進行時間は図7(c)に▲6▼で示す時間となる。
【0066】
1曲残り時間とは、或るトラックの再生中に、現在の再生箇所からそのトラックの終了までが何分何秒かを示す時間である。
従って現在の再生箇所がPB である場合、1曲残り時間は図7(b)に▲2▼で示す時間となる。また、現在の再生箇所がPB である場合、1曲残り時間は図7(c)に▲7▼で示す時間となる。
【0067】
全曲残り時間とは、現在の再生箇所からそのディスクの再生終了までが何分何秒かを示す時間である。
従って現在の再生箇所がPB である場合、全曲残り時間は図7(b)に▲4▼で示す時間となる。また、現在の再生箇所がPB である場合、全曲残り時間は図7(c)に▲9▼で示す時間となる。
【0068】
1曲再生時間とは、或るトラックについての総再生時間(つまり曲の長さ)でである。従って現在の再生箇所がPB でトラックTK1の再生中である場合、表示される1曲再生時間は図7(b)に▲3▼で示す時間となる。また、現在の再生箇所がPB でトラックTK2の再生中である場合、表示される1曲再生時間は図7(c)に▲8▼で示す時間となる。
【0069】
全曲再生時間とは、そのディスクについて最初のトラックから最後のトラックまでを再生した場合の総再生時間である。従って図5(a)のディスクの再生中においては、表示される全曲再生時間は図7(d)に示す時間となる。
【0070】
これらの各時間情報は再生中に継続して、もしくはユーザーの表示モード操作に応じて表示部20に表示されるわけであるが、このためシステムコントローラは各時点で、表示に必要な時間情報、つまり上記6種類の時間情報のうちいづれかを迅速に計算して表示させる処理が必要になる。
【0071】
ところが、実際のディスク1上のトラックデータは図5(a)のように、時間的な順序で見ればばらばらな状態で記録されており、従って再生時に現在のアドレスを換算して現在の時間軸上の位置を算出するということはできない。
また、特にトラックTK1のように多数のパーツに分かれている場合、計算は非常に煩雑な処理を必要とする。
【0072】
例えば再生箇所がPB の時点で▲1▼で示す1曲再生進行時間を計算しようとした場合、まずパーツTK1(1) 〜TK1(4) のそれぞれの時間長を得なければならない。つまり各パーツのエンドアドレスからスタートアドレスを減算してパーツのアドレス長を得、これを時間に換算する。
そしてまたPB でのアドレスからパーツTK1(5) のスタートアドレスを減算してパーツのアドレス長を得、これを時間に換算する。
そしてパーツTK1(1) 〜TK1(4) の時間長を加算し、さらにパーツTK1(5) のスタートアドレスからPB でのアドレスまでの時間長を加算することで、やっと1曲再生進行時間▲1▼が算出できる。
【0073】
このような煩雑な計算が必要になることで算出までに時間を要すると、場合によっては表示に間に合わなくなり、不適当である。
そこで本実施例では、次に説明するようにU−TOCデータから時間算出用テーブルを作成し、それをディスクのリンキングエリアに書き込むようにしている。そして再生時にはリンキングエリアから読み出した時間算出用テーブルを用いて各種時間情報を容易に計算できるようにするものである。
【0074】
6.時間算出用テーブル
本実施例で作成する時間算出用テーブルは、図8におけるパーツテーブルナンバ(01h)(02h)・・・・と、図中計算結果として示す時間値TM ,TM ・・・・を対応させたデータテーブルである。
システムコントローラ11は、ディスク1が装填され、U−TOCを読み込んだら、トラックの管理のために使用されているパーツテーブルに対応して、時間値TM ,TM ・・・・を算出し、時間算出用テーブルを作成する。
【0075】
ディスク1に図5(a)のようにトラックTK1〜TK6が記録され、図6のように管理されている場合、トラックの管理のために使用されているパーツテーブルはパーツテーブル(01h)〜(0Ah)となる。
算出する時間値としては、トラックが1つのパーツで形成されている場合、そのパーツの時間長となる。
例えばトラックTK2〜TK6に対応するパーツテーブル(06h)〜(0Ah)については、それぞれ図8に示すようにエンドアドレスからスタートアドレスを減算してアドレス長を求め、それを時間長に換算した値として時間値TM 〜TM を得る。
【0076】
また、トラックが複数パーツで形成されている場合、各パーツの終了時点までの累積時間長を時間値とする。
従ってトラックTK1については、まずパーツTK1(1) は、エンドアドレスA からスタートアドレスA を減算して得たアドレス長を時間長に換算して時間値TM とする。
【0077】
パーツTK1(2) については、エンドアドレスA11からスタートアドレスA10を減算して得たアドレス長を時間長に換算し、その換算値とパーツTK1(1) の時間値TM を加算して時間値TM とする。
パーツTK1(3) については、エンドアドレスA からスタートアドレスA を減算して得たアドレス長を時間長に換算し、その換算値とパーツTK1(1) 〜TK1(2) までの時間長である時間値TM を加算して時間値TM とする。
パーツTK1(4) ,TK1(5) についても同様に、トラックの開始時点からそのパーツの終了時点までの時間長を算出して時間値TM ,TM を得る。
【0078】
以上のようにして、図9に示す時間長として時間値TM 〜TM が求められることになり、この時間値TM 〜TM がそれぞれパーツテーブル(01h)〜(0Ah)に対応された時間算出用テーブルが作成される。
【0079】
なお時間値TM 〜TM を算出する際に、アドレス長を時間長に換算する処理は次のように実行できる。
図2で説明したように1サウンドグループ(1セクター=11サウンドグループ)の再生時間は、11.61msec であるが、これは
512 / (44.1×1000)
で求められるものである。
これは、ミニディスクシステムではサンプリング周波数44.1KHz で512サンプルのデータを1サウンドグループとして扱っているためである。
【0080】
1セクターの再生時間について考えると、1セクターは 5.5サウンドグループに相当するため、
{ 512/ (44.1×1000) }×5.5
となる。そして36セクターの1クラスタにおいてデータは32セクターに記録されるため、1クラスタの再生時間は、
{ 512/ (44.1×1000) }×5.5 ×32
となる。
【0081】従って、アドレス長として得られた値がXクラスタ+Yセクターとすると、時間長は、
{(X×32)+Y}×512/ (44.1×1000)
で求められる。
【0082】
7.U−TOCの記録時及び読込時の処理
上記のようにして作成した時間算出用テーブルは、U−TOC書込時点でディスク1の或るリンキング領域に書き込まれる。
U−TOCの記録時のシステムコントローラ11の処理は図10に示される。
【0083】
最初にディスク1が装填された際には、システムコントローラ11はU−TOCを読み込んで、それから時間算出用テーブルを作成するが、次のU−TOC書込時点で、作成した時間算出用テーブルも同時に書き込むようにする。
即ちU−TOC書込の際には先ず光学ヘッド3及び磁気ヘッド6aをディスク1のU−TOC領域へアクセスさせ(F101)、最初のリンキング領域においてレーザパワーをハイレベルに調整し、書込を開始する。
【0084】
まずU−TOC領域となる最初のクラスタにおけるセクターS00に対する書込タイミングでU−TOCセクター0のデータを記録データとして転送し、磁気ヘッド6aによって記録させる。またこの例ではU−TOCセクター0,セクター1,セクター2を使用しているとした場合、セクターS01に対する書込タイミングでU−TOCセクター1のデータを記録データとして転送し、またセクターS02に対する書込タイミングでU−TOCセクター2のデータを記録データとして転送して、それぞれ書込を行なう(F103,F104,F105,F106) 。
【0085】そしてセクターS03〜S1Fまでのタイミングでは書込を行なわず、リンキング領域に入ってセクターSFC〜SFEに対する書込タイミングとなったら、制御データ、即ちこの場合作成した時間算出用テーブルとしてのデータを記録データとして転送し、ディスク1に記録させる(F103,F107) 。
【0086】
U−TOCは3クラスタ連続で記録されるものであるため、ステップF108で3クラスタ分終了を判断されるまでステップF103以降の処理が繰り返され、3クラスタ分の書込を終了したら処理を終える。
このような処理により、U−TOC領域内に含まれるセクターSFC〜SFEのうち、レーザパワーの調整に用いられないセクターSFC〜SFEに時間算出用テーブルが記録されたことになる。
【0087】
このように時間算出用テーブルが記録された以降は、そのディスク1からU−TOCを読み込むタイミングにおいて時間算出用テーブルも同時に読み込まれることになる。U−TOC読込時の処理を図11に示す。
【0088】
U−TOC読込の際にはシステムコントローラ11は先ず光学ヘッド3をディスク1のU−TOC領域へアクセスさせ(F201)、読込を開始させる(F202)。
そしてU−TOC領域となるクラスタにおいてセクターS00に対する読込タイミングでU−TOCセクター0のデータをバッファメモリ13に取り込み、またセクターS01に対する読込タイミングでU−TOCセクター1のデータを、さらにセクターS02に対する読込タイミングでU−TOCセクター2のデータを、それぞれバッファメモリ13に取り込む(F203,F204,F205,F206) 。
【0089】
そしてセクターS03〜S1Fまでのタイミングでは読込を行なわず、リンキング領域に入ってセクターSFC〜SFEに対する読込タイミングとなったら、そのとき読み出されたデータを、以前に記録した制御データとしてシステムコントローラ11内部のRAMなどに読み込む。即ちこの場合、以前にそのディスク1について作成した時間算出用テーブルとしてのデータが読み込まれる(F203,F207) 。
そしてU−TOCとしての全データ及び制御データの読込が終了した時点でステップF208から処理を終える。
【0090】
システムコントローラ11はこのような処理により、再生動作時などにU−TOC領域内に含まれるセクターSFC〜SFEに記録されている時間算出用テーブルを読み出す。そして再生進行中や停止時などにおいて表示部20に時間情報を表示することが求められた場合、この時間算出用テーブルを利用して表示すべき時間を算出することになる。
【0091】
8.時間算出用テーブルに基づく表示時間計算
図5(a)のディスク1に対して図8のようにパーツ(01h)〜(0Ah)に対応した時間値TM 〜TM によって形成された時間算出用テーブルを用いた場合の、表示する時間情報の計算方法を図12〜図16に示す。なお、各図においてアドレスAxは、現在の再生箇所のアドレスを示すものとする。
【0092】
図12は1曲再生進行時間の計算方法を示している。
現在アドレスAxがパーツTK1(1) 内である場合は、現在アドレスAxからパーツテーブル(01h)に示されるパーツTK1(1) のスタートアドレスA を減算して得たアドレス長を時間長に換算すればよい。
【0093】
現在アドレスAxがパーツTK1(2) 内である場合は、現在アドレスAxからパーツTK1(2) のスタートアドレスA10を減算して得たアドレス長を時間長に換算し、それにパーツTK1(1) に対応して記憶されている時間値TM を加算すればよい。
現在アドレスAxがパーツTK1(3) 内である場合は、現在アドレスAxからパーツTK1(3) のスタートアドレスA を減算して得たアドレス長を時間長に換算し、それにパーツTK1(1) ,TK1(2) を足した時間長として記憶されている時間値TM を加算すればよい。
【0094】
現在アドレスAxがパーツTK1(4) 内である場合は、現在アドレスAxからパーツTK1(4) のスタートアドレスA14を減算して得たアドレス長を時間長に換算し、それにパーツTK1(1) ,TK1(2) ,TK1(3) を足した時間長として記憶されている時間値TM を加算すればよい。
現在アドレスAxがパーツTK1(5) 内である場合は、現在アドレスAxからパーツTK1(5) のスタートアドレスA18を減算して得たアドレス長を時間長に換算し、それにパーツTK1(1) ,TK1(2) ,TK1(3) ,TK1(4) を足した時間長として記憶されている時間値TM を加算すればよい。
【0095】
現在アドレスAxがトラックTK2〜TK6のいづれかである場合は、図示するようにそれぞれ現在アドレスAxからそのトラックのスタートアドレスを減算して得たアドレス長を時間長に換算すればよい。
【0096】
このように多数パーツから構成されるトラックTK1内においては1曲再生進行時間の計算は煩雑なものとならざるを得なかったところ、本実施例では時間算出用テーブルにおける値を用いることで、非常に簡易な演算で算出できるようになる。
【0097】
全曲再生進行時間の計算方法は図13のようになる。
なお、現在アドレスAxがトラックTK1内であるときは全曲再生進行時間と1曲再生進行時間は同じであるため、トラックTK1再生中の計算処理は図12と同様となる。
【0098】
現在アドレスAxがトラックTK2内であるときは、現在アドレスAxからトラックTK2のスタートアドレスA を減算して得たアドレス長を時間長に換算し、それにトラックTK1の時間長として記憶されている時間値TM を加算すれば良い。
現在アドレスAxがトラックTK3内であるときは、現在アドレスAxからトラックTK3のスタートアドレスA を減算して得たアドレス長を時間長に換算し、それにトラックTK1,TK2の時間長として記憶されている時間値TM ,TM を加算すれば良い。
【0099】
現在アドレスAxがトラックTK4〜TK6内であるときも同様に、図示するように、現在アドレスAxからそのトラックのスタートアドレスを減算して得たアドレス長を時間長に換算し、それに、それより前の各トラックの時間長として記憶されている時間値を加算すれば良い。
【0100】
このように全曲再生時間の算出処理も、時間算出用テーブルにおける値を用いることで、非常に簡易な演算となる。
【0101】
1曲残り時間の計算方法は図14のようになる。
現在アドレスAxがパーツTK1(1) 内である場合は、現在アドレスAxからパーツTK1(1) のスタートアドレスA を減算して得たアドレス長を時間長に換算し、その値をトラックTK1の時間長とされている時間値TM から減算すれば良い。
【0102】
現在アドレスAxがパーツTK1(2) 内である場合は、現在アドレスAxからパーツTK1(2) のスタートアドレスA10を減算して得たアドレス長を時間長に換算し、その換算値と、パーツTK1(1) の時間長である時間値TM を、トラックTK1の時間長とされている時間値TM から減算すれば良い。
【0103】
現在アドレスAxがパーツTK1(3) 内である場合は、現在アドレスAxからパーツTK1(3) のスタートアドレスA を減算して得たアドレス長を時間長に換算し、その換算値と、パーツTK1(1) 〜TK1(2) の時間長である時間値TM を、トラックTK1の時間長とされている時間値TM から減算すれば良い。
【0104】
現在アドレスAxがパーツTK1(4) 内である場合、及び現在アドレスAxがパーツTK1(5) 内である場合も、同様の方式で図示する計算方法で1曲残り時間が算出ができる。
【0105】
現在アドレスAxがトラックTK2〜TK6のいづれかである場合は、図示するようにそれぞれ現在アドレスAxからそのトラックのスタートアドレスを減算して得たアドレス長を時間長に換算し、それをそのトラックの時間長とされている時間値(TM 〜TM )から減算すればよい。
【0106】
全曲残り時間の計算方法は図15のようになる。
この場合、図14のようにして求めた1曲残り時間に、現在のトラックより後ろの各トラックの時間長として記憶されている時間値を加算していくだけでよい。
【0107】
即ち、現在アドレスAxがトラックTK1内である場合は、図14で説明したようにして算出した1曲残り時間に、トラックTK2〜TK6の各時間値(TM ,TM ,TM ,TM ,TM )を加算していく。
また現在アドレスAxがトラックTK2内である場合は、図14で説明したようにして算出したトラックTK2の1曲残り時間に、トラックTK3〜TK6の各時間値(TM ,TM ,TM ,TM )を加算していく。
【0108】
現在アドレスAxがトラックTK3〜TK5内である場合も、同様にそのトラックの1曲残り時間に、そのトラックより後ろの各トラックの時間長として記憶されている時間値を加算していくだけでよい。
なお、最後のトラックであるトラックTK6については、1曲残り時間と全曲残り時間は同値となり、計算方法も同一である。
【0109】
1曲再生時間は図16(a)のように求められる。
即ちこれは各トラックTK1〜TK6のそれぞれについて時間値TM ,TM ,TM ,TM ,TM ,TM がそのまま1曲再生時間として記憶されていることになるため、演算処理は不要となる。
また全曲再生時間は図16(b)のようになり、各トラックTK1〜TK6のそれぞれの再生時間となる時間値TM ,TM ,TM ,TM ,TM ,TM を加算すればよい。
【0110】
以上のように各種時間情報を、時間算出テーブルを用いて算出することができ、特にこの場合どの演算も、計算の際にU−TOC内で検索することが必要なパーツテーブル数(即ちU−TOCから検索するアドレス値)は多くても1つのみである。従って演算時のU−TOCデータに対するアクセス処理は多くても1回であり、それ以外で演算に必要な値として、リアルタイムで読み込まれてる現在アドレスAx以外は、すべて時間算出テーブルに記憶された値である。
これによって非常に演算が迅速化でき、例えば表示に間に合わなくなるという
【0111】
9.無音領域テーブル
以上説明してきた動作は制御データとして時間計算テーブルを作成し、リンキング領域に記録した場合の例であるが、次に制御データとして無音領域テーブルを作成し、リンキング領域に記録した場合の動作例を説明する。
【0112】
例えば会議などを録音した場合、途中で発言がない時間が長引いたりすると、録音したディスクなどにおいては、微小なノイズのみなどで意味のある音声がない無音状態の領域が生じてしまうことになる。
このような記録領域内に無音領域が生じた場合、再生の際には、無音部分となってもそのまま再生を続行させ、発言が再生されるまで待ったり、或は待っているのがもどかしい場合は手動で早送りするなどの操作をすることが必要になり、再生時の聞き取りに関して大変不便なもとのなってしまう。
【0113】
そこで本実施例の記録再生装置では、例えば会議などの音声を録音している時に、システムコントローラ11はレベルメータ部8aで検出される記録データに関するレベル情報を監視しており、例えば図17のような無音開始アドレスと無音終了アドレスを示した無音領域テーブルを作成する。
【0114】
例えばシステムコントローラ11は、記録データに対応してレベルメータ部8aから供給される音声レベル情報を所定のスレッショルド値と比較し、無音状態となったか否かを判別する。そして無音状態が例えば5秒などの所定時間継続したらその時点のデータのディスク上の記録位置アドレスを無音開始アドレスとして記憶する。また、無音状態とされている期間からスレッショルド値より高いレベルが得られた場合は、無音状態が終了したとして判断し、そのときのデータの記録位置アドレスを無音終了アドレスとして記憶する。
このような動作により録音終了時点で、例えば図17のような無音領域テーブルが生成できる。
【0115】
いま、ある会議などの音声の録音を行なったところ、ディスク1には図18(a)のように音声データが記録されたとする。
なお、ここでは、その会議の録音開始から録音終了までが1つのトラック(トラックTK1)として録音されたと仮定する。
そして、図中斜線を付した部分は、音声としては無音であったとすると、その斜線領域の最初と最後のアドレスが、図17の無音領域テーブルに示されることになる。
【0116】
このように生成した無音領域テーブルは、U−TOCの書込時において図10で説明した処理により、ディスク1上でセクターSFC〜SFEに記録する。
そして再生時においてU−TOCを読み込む場合は図11のように、同時にセクターSFC〜SFEに記録されたデータも読み込むことで、無音領域テーブルを取り込むようにする。
【0117】
10.無音領域テーブルを用いた再生動作
このような無音領域テーブルを利用したシステムコントローラ11による再生動作処理例は図19に示される。即ち再生が開始されたら(F301)、データとともに読み出される現在アドレスと、無音領域テーブルに記憶された無音開始アドレスを比較している(F303)。
【0118】
そして現在アドレスが無音領域テーブルに記憶されたいづれかの無音開始アドレスと一致したら、無音領域テーブル内でその無音開始アドレスに対応して記憶されている無音終了アドレスまで光学ヘッド3をアクセスさせ(F304)、その次のアドレスから再生を再開させる(F305)。
この処理を再生終了(F302)まで繰り返す。
【0119】
これにより再生動作は図18(b)に示すようになる。つまり、音声が記録されている領域では実線で示すように通常の再生が行なわれるが、無音領域では破線で示すようにアクセス動作によって再生がスキップされる。
このような再生動作によって無駄な再生を行なわずに、短時間で必要な再生を終了することができ、聞き取り作業の際には大変便利なものとなる。
【0120】
以上のように本実施例では、システムコントローラ11は時間算出用テーブルや無音領域テーブルなどの制御データを生成したら、それをディスクのリンキングエリアに記録しておき、再生時にはそのリンキングエリアから読み出した制御データを用いて高性能な処理を実現できることになる。
もちろん時間算出用テーブルや無音領域テーブルは上記例の形態以外でもよい。例えば時間算出用テーブルとしてはすべてのパーツに対応して時間長を記憶しておいたり、累積時間長、累積残り時間長等を組み合わせたテーブルを生成してもよい。
【0121】
また時間算出用テーブルや無音領域テーブル以外にも各種制御データは考えられる。例えば、U−TOC領域だけでなく音声データ記録領域のクラスタにおいても、そのリンキングセクターにおいてメインデータセクターの音量レベルデータを記録するようにし、再生時に音声データと同時に読み出してレベル表示に用いたりすることも考えられる。
また、音響エフェクト処理回路などを搭載している場合には、録音時に設定したイコライジング特性、リバーブ、エコーなどの音響特性等をリンキングエリアに記録しておき、再生時には自動的にその特性の状態が設定されるようにするなどの処理方式も考えられる。
【0122】
さらに実施例ではミニディスクシステムにおいて本発明を適用した例をあげたが、本発明は未定義領域を有するフォーマットが採用された記録/再生システムにおいて広く適用できるものである。
【0123】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、記録媒体の再生時における所定の動作制御に用いることのできる制御データを作成し、その作成した制御データを、記録媒体の未定義領域(リンキングデータ領域)に記録するようにしている。そして、再生時にその制御データを利用して動作処理を実行することで、多様な動作を実行することができ、記録再生システムとしての性能を向上させることができるという効果がある。
特に記録媒体の再生時に時間情報表示のための時間算出に用いることのできる時間算出用データを制御データとすることで、再生時に遅滞なく各種時間情報を算出することができ、表示遅れなどは防止される。
また制御データを無音データなどの無データ領域を特定するためアドレス情報とすれば音声レベルに応じた再生処理、表示処理などが可能となり、さらに制御データを再生特性を変化させるデータとすれば、音響エフェクト処理などが自動化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の記録再生装置のブロック図である。
【図2】ミニディスクのクラスタフォーマットの説明図である。
【図3】ミニディスクのU−TOCセクター0の説明図である。
【図4】ミニディスクのU−TOCセクター0のリンク形態の説明図である。
【図5】ミニディスク上のトラック記録状態例の説明図である。
【図6】U−TOCによる管理状態例の説明図である。
【図7】実施例で表示する時間情報の説明図である。
【図8】実施例における時間算出用テーブルの説明図である。
【図9】実施例における時間算出用テーブルの時間値の説明図である。
【図10】実施例のU−TOC書込時の処理のフローチャートである。
【図11】実施例のU−TOC読出時の処理のフローチャートである。
【図12】実施例における1曲再生進行時間の計算処理の説明図である。
【図13】実施例における全曲再生進行時間の計算処理の説明図である。
【図14】実施例における1曲残り時間の計算処理の説明図である。
【図15】実施例における全曲残り時間の計算処理の説明図である。
【図16】実施例における1曲再生時間及び全曲再生時間の計算処理の説明図である。
【図17】実施例における無音領域テーブルの説明図である。
【図18】実施例の無音領域テーブルを用いた再生動作の説明図である。
【図19】実施例の無音領域テーブルを用いた再生動作制御の説明図である。
【符号の説明】
1 ディスク
3 光学ヘッド
6a 磁気ヘッド
8 エンコーダ/デコーダ部
8a レベルメータ部
11 システムコントローラ
12 メモリコントローラ
13 バッファメモリ
14 エンコーダ/デコーダ部
19 操作部
20 表示部

Claims (14)

  1. 入力されるデジタル信号を記録媒体上の記録領域に記録するとともに、上記記録領域に記録されたデジタル信号の記録開始アドレスと記録終了アドレスとを管理する管理情報を所定長単位にブロック化し、上記ブロック間に所定長から成るリンキングデータを挿入して上記記録媒体上の管理領域に記録する記録装置において、
    上記管理領域に記録された管理情報に基づいて再生動作時に用いることができる制御データを生成する制御データ生成手段と、
    上記制御データ生成手段にて生成された制御データを上記管理領域のリンキングデータとして記録する記録手段と、
    を備えてなることを特徴とする記録装置。
  2. 上記デジタル信号は圧縮オーディオ信号であるとともに、上記制御データは、上記記録開始アドレスと記録終了アドレスとから算出される上記デジタル信号のパーツごとの再生時間情報であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 上記デジタル信号はオーディオ信号であり、
    上記記録装置は、上記オーディオ信号の無音部分を検出する無音部分検出手段を更に備え、
    上記制御データは、上記無音部分検出手段の検出結果に基づいて生成される、無音領域を特定するためアドレス情報であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. デジタルデータが記録された記録領域と、上記記録領域に記録されたデジタルデータの記録開始アドレスと記録終了アドレスとを管理する管理情報が所定長単位にブロック化され、上記ブロック間に所定長からなるリンキングデータを挿入して記録された管理領域とを備える記録媒体を再生する再生装置において、
    上記管理領域に記録されたリンキングデータとデジタルデータを再生する再生手段と、
    上記再生されたリンキングデータに含まれる制御データを抽出する抽出手段と、
    上記記録領域に記録されたデジタルデータを再生する際に上記抽出手段にて抽出された制御データに基づいて再生制御を行う制御手段と、
    を備えてなることを特徴とする再生装置。
  5. 上記デジタルデータは圧縮オーディオデータであるとともに、上記制御データは、上記圧縮オーディオデータのパーツごとの再生時間であることを特徴とする請求項4に記載の再生装置。
  6. 上記制御手段は、上記パーツごとの再生時間を累積して現在再生中のパーツの再生時間を表示制御する請求項5に記載の再生装置。
  7. 上記デジタルデータはオーディオデータであると共に、上記制御データは、無音領域を特定するためのアドレス情報であり、上記制御手段は、上記制御データに基づいて上記無音領域を再生しないように上記再生手段を制御することを特徴とする請求項4に記載の再生装置。
  8. 入力されるデジタル信号を記録媒体上の記録領域に記録するとともに、上記記録領域に記録されたデジタル信号の記録開始アドレスと記録終了アドレスとを管理する管理情報を所定長単位にブロック化し、上記ブロック間に所定長から成るリンキングデータを挿入して上記記録媒体上の管理領域に記録する記録方法において、
    上記管理領域に記録された管理情報に基づいて再生動作時に用いることができる制御データを生成し、
    上記生成された制御データを上記管理領域のリンキングデータとして記録する
    ことを特徴とする記録方法。
  9. 上記デジタル信号は圧縮オーディオ信号であるとともに、
    上記制御データは、上記記録開始アドレスと記録終了アドレスとから算出される上記デジタル信号のパーツごとの再生時間情報であることを特徴とする請求項8に記載の記録方法。
  10. 上記デジタル信号はオーディオ信号であるとともに、
    上記制御データは、上記記録媒体に記録された上記オーディオデータの無音領域を特 定するためアドレス情報であることを特徴とする請求項8に記載の記録方法。
  11. デジタルデータが記録された記録領域と、上記記録領域に記録されたデジタルデータの記録開始アドレスと記録終了アドレスとを管理する管理情報が所定長単位にブロック化され、上記ブロック間に所定長からなるリンキングデータを挿入して記録された管理領域とを備える記録媒体を再生する再生方法において、
    上記管理領域に記録されたリンキングデータを再生し、
    上記再生されたリンキングデータに含まれる制御データを抽出し、
    上記記録領域に記録されたデジタルデータを再生する際に上記抽出された制御データに基づいて再生制御を行う
    ことを特徴とする再生方法。
  12. 上記デジタルデータは圧縮オーディオデータであるとともに、上記制御データは、上記圧縮オーディオデータのパーツごとの再生時間であることを特徴とする請求項11に記載の再生方法。
  13. 上記パーツごとの再生時間を累積して現在再生中のパーツの再生時間を表示制御する請求項12に記載の再生方法。
  14. 上記デジタルデータはオーディオデータであると共に、上記制御データは、無音データ領域を特定するためのアドレス情報であり、
    上記制御データに基づいて上記無音データ領域を再生しないよう上記オーディオデータを再生制御することを特徴とする請求項11に記載の再生方法。
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