JP3584123B2 - 光学的情報記録再生装置 - Google Patents

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  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクなどの情報記録媒体に光学的に情報を記録し、あるいは記録情報を再生する光学的情報記録再生装置に関し、特に記録媒体のトラックのランドとグルーブの両方に情報を記録または再生する光学的情報記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、通常の光ディスクにおいては、トラックの凹部あるいは凸部のいずれか一方に情報を記録するのが一般的である。このような通常の光ディスクにおいては、記録容量を増加するためトラックピッチを狭めていくと、光ビームが隣接トラックにも漏れ込んでしまう。そのため、隣接トラックからの信号が再生信号に混入し(以下、この現象をクロストークという)、再生信号の品位が劣化して情報の再生が行えない事態が生じる。
【0003】
一方、光ディスクの記録容量を増大化する方法として、例えば特開昭61−29423号公報に記載されているように、ディスクのトラックの凹部と凸部、即ちトラックのランド部とグルーブ部の両方に情報を記録するランドグルーブ記録が知られている。このようなランドグルーブ記録では、トラックの溝の深さを最適値に設定することにより、再生トラックと隣接トラック間の干渉を低減でき、隣接トラックからのクロストークを除去することが可能である。
【0004】
ところで、光ディスク装置においては、任意のトラックに情報を記録、あるいは再生するために、光ビームの照射点、即ち記録、再生トラックを所望のトラックに移動させる必要がある。このような場合、一般に光ビームの照射点のトラックに対する相対位置を検出するために、2分割または4分割されたトラッキングセンサを持っていて、トラックを中心として左右のセンサの信号の差をトラッキングエラー信号、トラッキングセンサの全ての受光面の和を全光量を示す和信号として得ている。
【0005】
図9は通常のランドとグルーブのいずれか一方に情報を記録する光ディスクを用いた場合、光ビームをトラックジャンプやシーク動作によってトラック横断方向に移動させたときのトラッキングエラー信号と和信号を示している。トラッキングエラー信号は図9のように正弦波状に変化し、ランドの中心、グルーブの中心で各々0レベル、ランドとグルーブの境界で最大レベルとなる。また、和信号はトラッキングエラー信号と位相が90度異なり、ランド、グルーブで最大となる。通常、光ディスクを構成する場合、和信号の極性はランドで正極性となるよう構成する。
【0006】
そこで、ランドとグルーブのいずれか一方に情報を記録する通常の光ディスク装置では、目的のトラックのランドやグルーブでトラッキング制御を行う場合、図9のようなトラッキングエラー信号と和信号を用いてランドあるいはグルーブへのトラッキングの引き込みを行っている。即ち、まず、ランドに記録する装置においては、トラックジャンプやシーク動作の後、所望のトラックのランドにトラッキングを引き込む必要があるが、和信号の極性によってランドとグルーブの判別を行っている。つまり、ランドでは和信号は正極性であるので、和信号が正極性であって、トラッキングエラー信号が0レベルになったときにトラッキングサーボをオンすることで、所望のトラックのランドにトラッキングを引き込んでいる。また、グルーブに記録する装置では、和信号の極性が負極性であってトラッキングエラー信号が0レベルになったときにトラッキングサーボをオンすることで、グルーブにトラッキングを引き込んでいる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ランドとグルーブの両方に情報を記録するランドグルーブ記録用のディスクを用いた場合は、図10に示すようにトラッキングエラー信号は通常のディスクと同様にトラッククロス成分が現われるが、和信号にはトラッククロス成分は現われず、0レベルとなる。そのため、ランドグルーブ記録用のディスクでは、和信号による光スポットの位置の判別は困難であり、和信号による方法に代わって、容易に光スポットの位置を判別することが可能な新たな判別方法が望まれていた。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑み、ランドグルーブ記録媒体を用いた場合であっても、簡単かつ確実に光スポットの位置を判別することが可能な光学的情報記録再生装置を提供することを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、対物レンズで収束された光スポットを記録媒体のランドとグルーブに走査し、ランドとグルーブの両方に情報を記録し、あるいは記録情報を再生する光学的情報記録再生装置において、前記対物レンズのトラッキング方向の位置を検出する手段と、前記検出手段の出力と入力された目標値に基づいて前記対物レンズのトラッキング方向の位置を制御する手段と、トラッキングの引き込み時に前記位置制御手段に交流的に変化する目標値を入力する手段と、前記目標値とトラッキングエラー信号の極性を比較し、比較結果に基づいて光スポットがランドまたはグルーブ上に位置しているか否かを判定する手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて光スポットがランドまたはグルーブ上に位置したときにトラッキングの引き込みを行う手段とを有することを特徴とする光学的情報記録再生装置によって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の光学的情報記録再生装置の第1の実施形態を示したブロック図である。図1において、101は情報記録媒体であるところの光ディスクである。光ディスク101はランドとグルーブが交互に等間隔で形成され、ランドとグルーブの両方に情報を記録することが可能なランドグルーブ記録用のディスクである。光ディスク101は図示しないスピンドルモータの駆動によって所定の速度で回転する。光ディスク101の下面には、情報記録用の光ビームや情報再生用の光ビームを照射する光ヘッド102が設けられている。
【0011】
光ヘッド102は、光源である半導体レーザ(図示せず)、半導体レーザから射出されたレーザビームを絞り込み、光ディスク101に微小光スポットとして照射する対物レンズ103、対物レンズ103を光ディスク101のトラッキング方向及びフォーカス方向に移動させるアクチュエータ104、光ディスク101から反射したレーザビームを受光する光センサ(図示せず)などから構成されている。光ヘッド102内には、対物レンズ103のトラッキング方向の位置を検出するレンズ位置センサ105が設けられている。
【0012】
アクチュエータ104は対物レンズ103をフォーカス方向に移動させるフォーカスアクチュエータと、対物レンズ103をトラッキング方向に移動させるトラッキングアクチュエータからなっている。また、光ヘッド102は光センサの受光信号を電気信号に変換し、再生信号やサーボ信号用の電圧信号として出力する。更に、光ヘッド102は図示しないガイドレールに沿って光ディスク101の半径方向に移動できる構造になっていて、リニアモータ106の駆動により光ディスク101の半径方向に移動することで、所望のトラックにアクセスできるように構成されている。
【0013】
記録再生回路107はマイクロプロセッサ108の制御に基づいて光ディスク101に情報を記録したり、記録情報を再生したりする回路である。記録再生回路107内には、マイクロプロセッサ108から送られた記録データを変調して記録に適した記録信号を生成する回路、記録信号に応じて光ヘッド102内の半導体レーザを駆動するレーザ駆動回路などが設けられていて、半導体レーザの光ビームを光ディスク1に照射することで情報の記録を行う。また、記録再生回路107内には、光ヘッド102からの再生信号を処理して再生データを生成する再生回路が設けられ、光ヘッド102から再生用の光ビームを光ディスク1に照射し、このときのディスクからの反射光から記録情報が再生される。
【0014】
フォーカスエラー信号生成回路109は光ヘッド102からのサーボ用の電圧信号からフォーカスエラー信号を生成する回路、トラッキングエラー信号生成回路110は同様に光ヘッド102からの信号からトラッキングエラー信号を生成する回路である。生成されたフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号は各々A/Dコンバータ111で所定時間ごとにサンプリングされ、デジタル値でマイクロプロセッサ108に取り込まれる。マイクロプロセッサ108は本実施形態の光学的情報記録再生装置の主制御部をなすプロセッサ回路であり、フォーカスサーボとトラッキングサーボの制御機能を持っている。
【0015】
即ち、マイクロプロセッサ108ではフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号がサンプリングされるごとに各エラー信号の値に対して位相補償演算処理を行い、フォーカスサーボループとトラッキングサーボループを安定化する。次いで、位相補償演算処理されたフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号の値に所定の定数を乗算する。これにより、フォーカスサーボとトラッキングサーボにループゲインが与えられ、乗算された各々の値はD/Aコンバータ112でアナログ値に変換してフォーカスドライバー113、トラッキングドライバー114にそれぞれ供給される。
【0016】
フォーカスドライバー113では光ヘッド102のフォーカスアクチュエータを駆動し、対物レンズ103をフォーカス方向に変位させることで、光スポットが回転しているディスク101の情報面に焦点を結ぶように制御する。また、トラッキングドライバー114はトラッキングアクチュエータを駆動し、対物レンズ103をトラッキング方向に変位させることで、光スポットが回転しているディスク101のトラックのランドあるいはグルーブに追従するように制御する。このようにマイクロプロセッサ108は所定のサンプリング周期ごとに以上のような処理を行うことによってフォーカス制御とトラッキング制御を行う。
【0017】
また、マイクロプロセッサ108は光ヘッド102を目的のトラックにシークさせる制御機能、レンズ位置センサ105の出力値と目標値による対物レンズ103の位置制御の機能を持っている。シーク制御は光ヘッド102の移動速度を制御するという速度制御によって行う。即ち、マイクロプロセッサ108は光スポットの現在位置と目標位置の距離に応じて光学ヘッド102の運行予定の移動速度である速度プロファイルを作成する。速度プロファイルは目標位置で光スポットの速度が0になるように作成される。そして、マイクロプロセッサ108は移動中の速度を検出し、それをもとに光ヘッド102の速度が速度プロファイルに追従するようにリニアモータ106の制御値を演算する。得られた制御値はD/Aコンバータ112でアナログ値に変換してリニアモータドライバー115に出力され、リニアモータドライバー115ではリニアモータ106に制御値に応じて駆動電流を供給することで、光学ヘッド102の移動速度を制御する。
【0018】
一方、対物レンズ103の位置制御は、詳しく後述するように光ヘッド102の速度制御終了後のトラッキングの引き込み時に行われる。位置制御に際してはレンズ位置センサ105の出力値が所定時間ごとにA/Dコンバータ111でサンプリングされ、マイクロプロセッサ108に取り込まれる。マイクロプロセッサ108では、目標値とレンズ位置センサ105の差分に応じてトラッキングドライバー112に制御信号を供給し、対物レンズ103が目標位置に位置するように制御する。この対物レンズ103の位置制御についても詳しく後述する。なお、メモリ部116はマイクロプロセッサ108の制御に用いるワークメモリである。
【0019】
次に、本実施形態の光ディスク101のランドとグルーブの判別原理について説明する。一般に、光ディスク装置においては、対物レンズ103の位置制御を行い、目標値を0から正の値に変化させたとすると、その装置構成によって対物レンズ103がディスク101に対して内周方向に移動する場合もあるし、外周方向に移動する場合もある。同様に、対物レンズ103がランド中心から内周方向に変位したとすると、トラッキングエラー信号が正の値をとる場合もあるし、負の値をとる場合もある。本実施形態では、レンズ位置制御の際、目標値を0から正の値に変化させたときに対物レンズ103は内周方向に移動するものとし、対物レンズ103がランド中心から内周方向に移動したときに、トラッキングエラー信号は0から正の値に変化するものとする。
【0020】
そこで、光ヘッド102をディスク101のランドの中心部に静止させた状態とし、この状態でレンズ位置制御を動作させ、その目標値を図2に示すように正弦波状に変化させたとする。これにより、対物レンズ103はレンズ位置制御の働きで目標値に追従し、図2に示すように対物レンズ103はランド上を正弦波状の軌跡を描きながら移動していく。このときの目標値としては、図2のように対物レンズ103がランド中心を中心としてランド中心間距離λの1/4以下の振幅で振動する値としている。一方、トラッキングエラー信号は図2のように対物レンズ103がランド中心に位置したときに0、ランド中心からλ/4離れた位置で最大値または最小値となっている。
【0021】
このように対物レンズ103をランド中心間距離λの1/4の振幅で振ってやることで、対物レンズ103の移動軌跡と同じ周期で変化し、位相が同じのトラッキングエラー信号が得られる。従って、この場合の対物レンズ103の位置とトラッキングエラー信号の関係についてみると、図2から明らかなように対物レンズ103がランド中心より内周側に位置するときはトラッキングエラー信号は正の値、対物レンズ103がランド中心より外周側に位置するときはトラッキングエラー信号は負の値になっている。つまり、対物レンズ103がランド上に位置している場合は、目標値とトラッキングエラー信号の極性は一致していることがわかる。
【0022】
一方、光ヘッド102をディスク101のグルーブの中心部に静止させた状態とし、この状態でレンズ位置制御を動作させ、目標値を正弦波状に変化させたとする。この場合の目標値、対物レンズ103の移動軌跡及びトラッキングエラー信号を図3に示している。位置制御の目標値としては、同様にグルーブ中心を中心としてグルーブ中心間距離λの1/4以下の振幅で振動するような値としている。対物レンズ103は位置制御の働きにより目標値に追従し、図3のようにグルーブ上を正弦波状の移動軌跡を描きながら移動していく。一方、トラッキングエラー信号は図3のように対物レンズ103がグルーブ中心より内周側に位置するときは負の値、グルーブ中心より外周側に位置するときは正の値となり、目標値とトラッキングエラー信号は位相が180度ずれている。つまり、対物レンズ103がグルーブ上に位置している場合は、目標値とトラッキングエラー信号の極性は一致していないことがわかる。
【0023】
本実施形態では、以上の原理に基づいてレンズ位置制御の目標値とトラッキングエラー信号の極性の一致、不一致を判定することで、光スポットが目的のランドまたはグルーブ上に位置しているか否かを判定し、目的のランドまたはグルーブへのトラッキングの引き込みを行っている。なお、装置構成によっては、先の定義とは反対に、目標値を0から正の値に変化させたときに対物レンズ103が外周方向に移動し、対物レンズ103がランド中心から内周方向に移動したときにトラッキングエラー信号が0から負の値に変化することもある。このような場合は、対物レンズの位置がグルーブ上にあるときに目標値とトラッキングエラー信号の極性が一致し、対物レンズ103の位置がランド上にあるときに目標値とトラッキングエラー信号の極性が一致しないので、それに応じて極性が一致しないときは対物レンズ103はランドに、極性が一致するときはグルーブに位置していると判定すればよい。
【0024】
そこで、本実施形態の具体的な動作について説明する。まず、図示しない上位制御装置から記録または再生命令(ここでは、再生命令とする)が発行されるとマイクロプロセッサ108はトラッキングサーボをオフし、光ヘッド102を目的のトラックにシークさせる。シーク制御は、前述のように光ヘッド102の移動速度が速度プロファイルに追従するように速度を制御することによって行う。シーク動作中は対物レンズ103の位置サーボの目標値は一定とし、例えば、光ヘッド102の中心に対物レンズ103を固定しておく。速度制御により再生スポットが目標トラックに近づき、移動速度が0に近づいてくると、マイクロプロセッサ108は速度制御を終了し、再生スポットのトラッキングの引き込みを行う。この引き込みの際に、前述のような原理で対物レンズ103の位置を判定して目的のランドまたはグルーブにトラッキングの引き込みを行う。
【0025】
図4はこのトラッキングの引き込み動作を示したフローチャートである。図4において、速度制御が終了すると、マイクロプロセッサ108は対物レンズ103の位置サーボに与える目標値を演算する。目標値の演算に際しては、まず、図4のループの処理回数を示すmの値を+1とする(S101)。mの処理開始時の初期値は0であり、S101の処理によりmの値は1となる。次いで、マイクロプロセッサ108はmの値を用いてレンズ位置サーボに与える目標値Xを算出する(S102)。目標値Xは次式で得られる。
【0026】
X=((1+G)/G)・(1/4)・λ・Sin(2πm/nT)
但し、Gはレンズ位置サーボの一巡伝達関数、λはランド中心間距離、Tは図4の処理のループの周期、mは前述のように図4の処理のカウント値、nは定数である。また、nTは対物レンズ103の振動周期で、シーク終了時(このとき対物レンズ103はディスク101上をゆっくり移動する)において、対物レンズ103が1本のランドあるいはグルーブを横切る時間内に、対物レンズ103が数回から数10回振動するようにnの値を設定する。但し、この場合、対物レンズ103を振動させるためには、nはmの2倍より大きい値でなければならない。
【0027】
次いで、マイクロプロセッサ108は得られた目標値Xの極性Yを判定し(S103)、レンズ位置サーボに駆動出力値Xを出力する(S104)。このときマイクロプロセッサ108では算出された目標値XとA/Dコンバータ111から取り込まれたレンズ位置センサ105の出力値の差分を算出し、その結果に対して位相補償演算処理とゲインの乗算処理を行う。そして、得られた結果をD/Aコンバータ112を介してトラッキングドライバー114に供給することで、対物レンズ103を目標値Xで示す位置に制御する。
【0028】
続いて、マイクロプロセッサ108は再生スポットの目標トラックがランドであるのかグルーブであるのかを判定する(S105)。ここでは、ランドに再生スポットを引き込むものとする。従って、この場合は、S106に進み、トラッキングエラー信号の値をA/Dコンバータ111から取り込み、その極性Zを判定する。トラッキングエラー信号の極性Zを判定すると、先に得られた目標値の極性Yとトラッキングエラー信号の極性Zが一致しているかどうかを判定する(S107)。ここで、もし目標値の極性Yとトラッキングエラー信号の極性Zが一致していれば、変数OKの値に1を加算し(S108)、変数OKの値が1であるかどうかを判定する(S109)。
【0029】
S109においては、S108で1が加算されたばかりであるので、YESと判定され、このときはタイマーをスタートさせて(S110)、時間の測定を開始する。このタイマーは予め決められた所定時間を計測するもので、この所定時間内にS107の極性の判定が複数回行われる。このときの所定時間は対物レンズ103を正弦波状に振動させる周期にaの値を乗算した値より大きい値に設定しておく。次いで、変数OKの値が予め決められたaの値以上であるかどうかを判定する(S111)。aは再生スポットの位置を判定する基準の数値で、所定時間内にa回極性が一致したときに、対物レンズ103はランド上に位置していると判定される。S111においては、変数OKの値は1であるのでNOと判定され、タイマーの時間が予め決められた所定時間T を越えたかどうかを判定する(S112)。S112ではタイマーはスタートしたばかりであるのでNOと判定される。以上で1回の処理を終了する。
【0030】
このようにして1回の処理が終了すると、再びS101に戻り、以後S101〜S112の処理を繰り返し行う。即ち、図4のS101〜S112の処理を繰り返し行い、その都度レンズ位置サーボの目標値の演算、レンズ位置サーボによる対物レンズ103の目標位置への移動を行う。図5に再生スポットの移動軌跡を示している。レンズ位置サーボの目標値は前述のように正弦波状に変化するので、レンズ位置サーボに正弦波状の目標値を与えると、再生スポットはレンズ位置サーボとディスクの偏心により図5のような軌跡で移動する。また、マイクロプロセッサ108は、その都度目標値とトラッキングエラー信号の極性の一致、不一致を判定し、極性の一致回数が所定値以上に達したかどうかを判定する。
【0031】
図6はこのように図4のS101〜S112を繰り返し行った場合のレンズ位置サーボの目標値とトラッキングエラー信号を示している。図6においては、再生スポットはランド上に位置しており、レンズ位置サーボの目標値とトラッキングエラー信号の極性は全ての判定で一致している。即ち、図6では双方の極性の一致を○印で示しており、7回の判定全てで一致している。このように図4の処理を繰り返し行い、S111で極性の一致回数を示す変数OKの値が予め決められた所定値以上になると、マイクロプロセッサ108はトラッキングサーボをオンして(S113)、トラッキングの引き込みを行う。以上で再生スポットは目的のランドに引き込まれ、以後はトラッキングサーボにより再生スポットをランドに走査して記録情報の再生を行う。
【0032】
一方、再生スポットがランド上に位置していない場合のレンズ位置目標値とトラッキングエラー信号を図7に示している。図7においては、再生スポットはランドに位置していないので、目標値とトラッキングエラー信号の位相がずれている。そのため、7回の極性の判定のうち2回だけ極性が一致している。このような場合は、S111において極性の一致回数が所定回数に達しないので、トラッキングサーボをオンすることはなく、S112でタイマーの時間が所定時間以上になったところで、タイマーをリセットし(S114)、変数OKをリセットして(S115)、再びS101からの処理を行う。つまり、この場合は、再生スポットがランドに位置していることを判別できなかったので、最初から処理をやり直し、再度再生スポットの位置を判別してランド上にトラッキングサーボを引き込む処理を行う。
【0033】
次に、再生スポットをグルーブに引き込む場合は、S105からS116に進んで、トラッキングエラー信号の極性を反転する。つまり、再生スポットがグルーブ上に位置している場合は、前述のように目標値とトラッキングエラー信号の極性は一致しないので、S116でトラッキングエラー信号の極性を反転し、S107で双方の極性の一致、不一致を判定する。この場合は、S107で極性が一致したときは、実際には不一致であり、S108では実際には極性の不一致の回数をカウントする。そして、所定時間内にその回数が所定値以上になれば、再生スポットはグルーブ上に位置していると判定し、トラッキングの引き込みを行う。
【0034】
このように再生スポットをグルーブに引き込む場合は、S116でトラッキングエラー信号の極性を反転させて極性の不一致をカウントするところを極性の一致をカウントするようにし、後は先の説明と全く同様に極性の一致回数が所定値以上になったらトラッキングサーボをオンすることで、再生スポットのグルーブへの引き込みを行う。また、情報の記録時においても先の説明と全く同様に速度制御終了後に図4のフローチャートに従って処理を行うことにより、記録スポットの位置を判定し、記録スポットを目的のランドまたはグルーブに引き込み、情報の記録を行う。
【0035】
本実施形態においては、トラッキングの引き込み時にレンズ位置サーボに目標値を与えて対物レンズ103をトラッキング方向に微小振動させ、そのときの目標値とトラッキングエラー信号の極性を比較して光スポットの位置を判定するので、簡単に光スポットの位置を判別でき、光スポットを確実に目的のランドまたはグルーブに引き込むことができる。また、目標値とトラッキングエラー信号の極性の一致する回数をカウントし、所定時間内に所定回数以上一致したときにトラッキングサーボを引き込むので、ノイズによる影響を受けにくく、正確に光スポットの位置を判定することができる。即ち、光スポットが引き込むべきランドまたはグルーブに位置しているにも拘わらず、ノイズによる誤動作で極性の一致が検出されないことがあり得るが、所定時間内に所定回数以上極性が一致していればトラッキングサーボをオンするため、ノイズにより誤動作したとしてもトラッキングの引き込みの機会を逃がすことはなく、確実に光スポットを目的のランドまたはグルーブに引き込むことができる。
【0036】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態は所定時間内の極性の一致回数に基づいて再生スポットの位置を判別したが、本実施形態は連続する極性の一致回数に基づいて光スポットの位置を判別するものである。即ち、光スポットがランド上に位置しているときは、必ず連続して極性が一致するので、連続して一致する回数により位置を判別しようというものである。図8に本実施形態の動作を示している。図1と併せて本実施形態の動作について説明する。図8において、まず、S101〜S106の処理は図4と全く同じである。即ち、速度制御が終了すると、マイクロプロセッサ108は処理回数を示すmに1を加算し(S101)、レンズ位置サーボへの目標値Xを演算し(S102)、その目標値の極性Yを判定し(S103)、目標値XをD/Aコンバータ112を介してトラッキングドライバー114に出力する(S104)。次いで、再生スポットをランドに引き込むのか、グルーブに引き込むのかを判定する(S105)。この場合も、ランドに引き込むものとし、S106でトラッキングエラー信号の極性Zを判定する。
【0037】
次いで、本実施形態では、目標値の極性Yとトラッキングエラー信号の極性Zが一致しているかどうかを判定し(S120)、もし一致していれば変数OKに1を加算する(S121)。また、不一致であれば、変数OKをリセットする(S122)。続いて、変数OKの値が予め決められた所定値以上になったかどうかを判定し(S123)、このときは1回目の処理であるので、再度S101に戻る。以上で1回の処理を終了し、以後S101からS123までの処理を繰り返し行う。このようにして同様の処理を繰り返し行い、S123において、極性の一致した回数を示す変数OKの値が所定値以上になると、マイクロプロセッサ108はトラッキングサーボをオンし(S124)、トラッキングの引き込みを行う。
【0038】
即ち、変数OKの値が所定値以上になり、極性の一致が連続して所定回数続いた場合、再生スポットはランド上に位置していると判定して、トラッキングサーボをオンする。また、再生スポットをグルーブに引き込む場合は、先の実施形態と同様にS116でトラッキングエラー信号の極性を反転する。そして、S120で極性の一致を判定し、S121で一致の回数をカウントし、S123で極性の一致が連続して所定回数続いたときに、トラッキングサーボをオンし、再生スポットのグルーブへの引き込みを行う。この場合も、実際には極性の不一致を判定し、不一致の回数が連続して所定回数続いたときにトラッキングサーボをオンしている。また、情報を記録する場合は、トラッキングの引き込み時に図8の処理を行うことにより、記録スポットが目的のランドまたはグルーブに位置しているかを判定して記録スポットを目的のランドまたはグルーブに引き込み、情報の記録を行う。
【0039】
本実施形態においても、先の実施形態と全く同様に簡単に光スポットが目的のランドまたはグルーブ上に位置しているかを判定でき、確実に光スポットを目的のランドまたはグルーブに引き込むことができる。また、連続して極性が所定回数一致したときに光スポットがランドまたはグルーブに位置していると判定するので、第1の実施形態に比べてタイマーが不要であるなどマイクロプロセッサの処理負担を軽減することができる。
【0040】
更に、本実施形態では、第1の実施形態に比べてトラッキングの引き込みの機会を逃がす確率が低く、安定した引き込みが可能である。即ち、第1の実施形態においては、例えばノイズなどでタイマーがスタートするようなことがあり得るが、このような場合、光スポットの位置を判定できず、タイマーがアップするまで待って再度トラッキングの引き込み処理をやり直す必要がある。本実施形態では、タイマーを使用していないので、そのようなタイマーの誤動作が発生するようなことはなく、連続して極性が所定回数以上一致したとき、または一致しなかったときにトラッキングサーボをオンする構成であるため、トラッキングを引き込む確率が高く、安定してトラッキングを引き込むことができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、トラッキングの引き込み時にレンズ位置サーボに目標値を入力して光スポットをトラッキング方向に微小振動させ、そのときの目標値とトラッキングエラー信号の極性の比較結果に基づいて光スポットの位置を判定しているので、簡単かつ正確に光スポットの位置を判別でき、確実に光スポットを目的のランドトラックまたはグルーブトラックに引き込むことができる。従って、ランドグルーブ記録媒体を用いた場合であっても、和信号に代わって、簡単に記録媒体のランドとグルーブを判別することを可能とし、ランドグルーブ記録におけるランドトラック、グルーブトラックの判別装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学的情報記録再生装置の第1の実施形態を示した構成図である。
【図2】本発明によるランドとグルーブの判別原理を説明するための図である。
【図3】本発明によるランドとグルーブの判別原理を説明するための図である。
【図4】図1の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】レンズ位置サーボに正弦波状の目標値を与えた場合の光スポットの移動軌跡を示した図である。
【図6】光スポットをランドに引き込もうとしている場合に、光スポットがランド上に位置しているときのレンズ位置サーボの目標値とトラッキングエラー信号、及びその極性の一致の様子を示した図である。
【図7】光スポットをランドに引き込もうとしている場合に、光スポットがランド上に位置していないときのレンズ位置サーボの目標値とトラッキングエラー信号、及びその極性の一致の様子を示した図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】通常の光ディスク装置におけるトラッキングエラー信号と和信号を示した図である。
【図10】ランドグルーブ記録用ディスクにおけるトラッキングエラー信号と和信号を示した図である。
【符号の説明】
101 光ディスク
102 光ヘッド
103 対物レンズ
104 アクチュエータ
105 対物レンズ位置センサ
106 リニアモータ
107 記録再生回路
108 マイクロプロセッサ
109 フォーカスエラー信号生成回路
110 トラッキングエラー信号生成回路
111 A/Dコンバータ
112 D/Aコンバータ
113 フォーカスドライバー
114 トラッキングドライバー
115 リニアモータドライバー

Claims (4)

  1. 対物レンズで収束された光スポットを記録媒体のランドとグルーブに走査し、ランドとグルーブの両方に情報を記録し、あるいは記録情報を再生する光学的情報記録再生装置において、前記対物レンズのトラッキング方向の位置を検出する手段と、前記検出手段の出力と入力された目標値に基づいて前記対物レンズのトラッキング方向の位置を制御する手段と、トラッキングの引き込み時に前記位置制御手段に交流的に変化する目標値を入力する手段と、前記目標値とトラッキングエラー信号の極性を比較し、比較結果に基づいて光スポットがランドまたはグルーブ上に位置しているか否かを判定する手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて光スポットがランドまたはグルーブ上に位置したときにトラッキングの引き込みを行う手段とを有することを特徴とする光学的情報記録再生装置。
  2. 前記判定手段は、前記目標値とトラッキングエラー信号の極性が所定時間内に所定回数以上一致するか、一致しないかを判定することによって、光スポットがランドまたはグルーブ上に位置しているか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録再生装置。
  3. 前記判定手段は、前記目標値とトラッキングエラー信号の極性が連続して所定回数以上一致するか、一致しないかを判定することによって、光スポットがランドまたはグルーブ上に位置しているか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録再生装置。
  4. 前記目標値は、前記対物レンズがランド中心間距離またはグルーブ中心間距離の1/4以内の範囲で移動する振幅であることを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録再生装置。
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