JP3583561B2 - 横向エレクトロガス溶接方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1パス1ランで溶接する横向エレクトロガスアーク溶接方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来横向き溶接方法として、特公昭61−39151号公報には、ソリッドワイヤもしくは、フラックス入りワイヤを用いて1パス1ランで溶接する横向エレクトロガスアーク溶接方法が開示されているが、溶接条件によっては溶融金属の先行による溶接不良、溶込み不良等が発生し易く、その溶接は必ずしも安定したものではない。
【0003】
これに対し、特公平4−6472号公報には、1.5〜1.7mmのソリッドワイヤにおいて、上記問題点を解決する溶接条件を見出したことが開示されているが、ソリッドワイヤはフラックス入りワイヤに比べてアークが集中しすぎるため、アークの広がりが望めず、溶接線方向への溶融金属噴き出しが起こりアーク不安定となる。さらには、内部にも溶込み不良等の溶接欠陥が発生し易い。
【0004】
一方、特開平8−168878号公報では、1.6mmのフラックス入りワイヤを用い、初層をガスシールド溶接により裏波ビードを形成し、残る開先部は開先表面側に摺動銅当金を当接させて、エレクトロガスアーク溶接を行う方法が開示されているが、板厚25mm以下では初層溶接終了後、残る開先部が狭いためエレクトロガスアーク溶接を行うと、開先表面側へのメタルフローもしくは溶接速度過多となり内部溶込み不良の発生、アーク不安定といった問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来の問題点を解決して、1パス1ランで行う横向エレクトロガス溶接において、金属粉系フラックス入りワイヤを用い、溶接施工条件を規定することにより、良好なビード外観、健全な溶接部を得る能率の良い溶接方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨とするところは、上母材と下母材とをレ型開先に形成し、開先裏面側に固形裏当材、表面側に摺動銅当金を当接し、前記開先面および固形裏当材と摺動銅当金とによって形成される空間内に、溶接ワイヤをチップを通して挿入し、溶接ワイヤの先端部を板厚方向に揺動し、台車走行が溶接電流を検知することにより、自動制御走行する溶接台車を用い、前記開先を1パス1ランで溶接する横向姿勢のエレクトロガス溶接において、鋼製外皮に金属粉を95重量%以上含有するフラックスをワイヤ重量比で10〜30%充填したフラックス入りワイヤを用い、該溶接ワイヤの先端部を板厚方向に揺動する際、揺動角度を2〜15度とし、母材の板厚T(単位mm)に関係して、溶接速度V(単位cm/min)を、下記の式
Va≦V≦Vb
ここで、Va=(−0.368T+19.714)−2.5
Vb=(−0.368T+19.714)+2.5
を満足するようにワイヤ送給量を調整し、かつ該ワイヤ送給量W(単位m/min)に対して、溶接電流I(単位A)を、下記の式
Ia≦I≦Ib
ここで、Ia=(20W+150)−35
Ib=(20W+150)+35
を満足するように溶接電流を設定し、かつ該溶接電流I(単位A)に対して、溶接電圧E(単位V)を、下記の式
Ea≦E≦Eb
ここで、Ea=(0.0745I+15.900)−2
Eb=(0.0745I+15.900)+2
を満足するように溶接電圧Eを設定して行うことを特徴とする横向エレクトロガス溶接方法にある。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について詳細に説明する。
図5のワイヤ突き出し長さLが、適正範囲内を保つように電流値を設定すると、溶融金属8がワイヤ突き出し長さLをつめたとき、実際の電流値は設定された電流値を超え、その値を検知して溶接台車が高速設定の速度で走行し、また、逆に溶融金属8が溶接台車走行速度に追いつかなく、ワイヤ突き出し長さLが伸びたとき、実際の電流値は設定された電流値を下り、その値を検知して低速設定の速度で走行し、設定されたワイヤ突き出し長さLと電流値を保つように自動制御走行する溶接台車を用い、図4に示す状態で、板厚T、開先間隙量Gを種々変化させて溶接条件に対して良好な溶接結果を得る状態、溶接線方向への溶融金属噴き出しによるアーク不安定になる状態、ビード形状不良の状態、および内部の溶込み不良の発生する状態とのそれぞれの関連性を、溶接長3mの試験体を用いて調べた。(図中の符号は末尾の「符号の説明」に示した通りである。)
この結果、溶接速度Vと板厚Tとの関係を図1に示す。
【0008】
図1において、直線aとbの間にあるA範囲は適正領域を示し、これら直線a,bに対応する溶接速度Va,Vb(単位cm/min)と板厚T(単位mm)との関係は図より次式のように求められる。
Va=(−0.5T+21)−1.5 ‥‥‥‥(1)
Vb=(−0.5T+21)+1.5 ‥‥‥‥(2)
従って適正な溶接速度Vは、
Va≦V≦Vb ‥‥‥‥(3)
の関係を有する。
【0009】
なお図1においてB,Cは不適正領域を示し、Bは溶融金属不足のため、アーク不安定となり、裏波ビード形状不良を生ずる範囲、Cは入熱過多のため、裏波ビード形状不良を生ずる範囲である。
このことにより安定した溶接を行うためには、板厚Tが決まれば上記(1)〜(3)式を守るように溶接速度を調整すれば良いことがわかる。
【0010】
ところで、本溶接法では図4において説明した如く、1パス1ランの溶接法であり、開先内に溶接金属を鋳込む形式の溶接法であるために、開先断面積および余盛断面積の和が決まれば、溶接速度は開先内に送り込まれるワイヤの単位時間当たりの送り量、つまりワイヤ送給量によって決定される。
よって開先幅が変動して、開先断面積および余盛断面積が種々変動する現場溶接において、溶接速度を調節するということは、間接的にワイヤ送給量を調節することになる。
【0011】
ここで板厚Tの上限は26mmである。26mm超になると溶接線方向への溶融金属噴き出しによるアーク不安定、および内部溶込み不良の発生が多くなる。また、下限は、10mmである。10mm未満になると溶接速度過多となり、アーク不安定、溶込み不良の発生が多くなる。
【0012】
また、上記結果を、1.3〜1.8mmのソリッドワイヤ、金属粉系フラックス入りワイヤにおいて掴んだわけであるが、横向エレクトロガス溶接にはワイヤ径1.4から1.7mmで、鋼製外皮に、金属粉を95%重量以上含有するフラックスをワイヤ重量比で10〜30%充填したフラックス入りワイヤが適していた。その理由は次の通りである。
【0013】
フラックス入りワイヤはソリッドワイヤに比べ、アークがソフトで広がりがあるため、溶接線方向へ噴き出そうとする溶融金属をアークで支え、アーク安定となる。また、内部にも溶込み不良等の溶接欠陥が発生し難くなる。さらに、能率、効率面を考えた場合、ソリッドワイヤに比べ電流が流れ難いため、抵抗発熱による溶融効果があり、ワイヤ溶融速度上がり作業能率が良く、同等のワイヤ溶融速度での溶接電流は低い値で済むため、電力効率も良い。
【0014】
一方、金属粉の充填率が95重量%未満の金属粉系フラックス入りワイヤは、スラグ生成量が多く、溶融金属が垂れ易くなり表ビード形成が困難となるほか、溶接線方向への溶融金属噴き出しが起こりアーク不安定となる。また、スラグ量が過剰なためスラグ巻き込み等の溶接欠陥も発生し易くなる。このため金属粉は95重量%以上必要である。
金属粉の含有量が95重量%以上の本発明範囲内であれば、横向のエレクトロガス溶接が適度なスラグ生成量でビード表面を被い、良好な外観のビードが形成できる。
【0015】
なお、金属粉とは鉄粉を主体とし、その他Si,Mn,Ti,B,Al,Mg,Ca等の脱酸性元素とNi,Cr,Mo,Cu等の合金元素である。これら元素の添加方法は、各々単体、鉄合金またはこれらの元素の合金として添加しても良い。またCuはCuめっきとしても添加できる。
【0016】
次に、フラックス入りワイヤのフラックス充填率はワイヤ重量比で10〜30%充填に限定する。フラックス充填率が10%未満であるとワイヤ断面積に対する鋼外皮の面積比率が大きくなり、電流が流れ易くなるため外皮の抵抗発熱による溶融効果が期待できずワイヤ溶融速度が下がる。また、アークが集中しすぎるためアークの広がりが望めず、溶接線方向への溶融金属噴き出しが起こりアーク不安定となる。また、内部にも溶込み不良等の溶接欠陥が発生し易くなる。
一方、フラックス充填率が30%を超えると外皮の面積比率が小さくなり、電流密度が高くなって外皮抵抗発熱は向上する。しかし、外皮の溶融過剰傾向が著しくなり、アークが不安定となる。更に外皮の薄肉化によってワイヤの剛性が下がりワイヤ送給時に座屈を生じ易くなり、溶接作業性能率の低下にもつながる。
【0017】
本発明に用いるワイヤ径は1.4〜1.7mmが好ましい範囲であり、横向のエレクトロガス溶接を行う場合、1.4mm未満の径で溶接すると、アークの広がりが望めず、溶接線方向への溶融金属噴き出しが起こりアーク不安定となる。また、内部にも溶込み不良等の溶接欠陥が発生し易くなる。1.7mmを超える径で溶接をするとアークが不安定となりスパッタが多発し裏波ビードを形成できない。
【0018】
また、横向エレクトロガス溶接を行う場合、図5におけるワイヤ突きだし長さLを、30〜60mmの適正範囲にすることにより、アーク狙い位置を適正な位置に保持し易い。上記状態を維持するためのワイヤ径1.4〜1.7mmのフラックス入りワイヤにおけるワイヤ送給量(単位m/min)と、溶接電流I(単位A)との関係を図2に示す。
【0019】
直線a,bによって挟まれた適正領域Aが、ワイヤ突きだし長さが、30〜60mmに保たれる関係にある。これら直線a,bに対応する溶接電流Ia,Ib(単位A)と、ワイヤ送給量W(単位m/min)との関係は、図より次式のように求められる。
Ia=(20W+150)−20 ‥‥‥‥(4)
Ib=(20W+150)+20 ‥‥‥‥(5)
従って適正溶接電流Iは、
Ia≦I≦Ib ‥‥‥‥(6)
の関係を有する。
【0020】
図2における不適正領域Bにおいては、ワイヤ送給量Wに対して、溶接電流Iが過大であり、ワイヤ突きだし長さが短くなってチップを損傷する恐れがあり、また、不適正領域Cにおいては、ワイヤ送給量Wに対して、溶接電流Iが過小であり、ワイヤ突きだし長さが長くなってワイヤ先端を適正な狙い位置に保持することが困難となり、このためにアーク不安定を生じ易い。
【0021】
また、ワイヤ径1.4〜1.7mmの金属粉系フラックス入りワイヤにおける使用電流値の下限は300Aである。300A未満ではアークの移行状態が悪く、スパッタを発生し易い。また、上限は450Aである。450A超でもスパッタを発生し易く、該スパッタがチップに堆積するので長時間溶接には不適である。
【0022】
さらに、溶接電流I(単位A)と溶接電圧(単位V)の間には、横向エレクトロガス溶接のために適した関係が存在する。その関係を図3に示す。直線a,bに挟まれた領域Aが適正領域である。これら直線a,bに対応する溶接電圧Ea,Eb(単位V)と、溶接電流I(単位A)との関係は、図より次式のように求められる。
Ea=(0.05I+14)−1 ‥‥‥‥(7)
Eb=(0.05I+14)+1 ‥‥‥‥(8)
従って適正溶接電圧Eは、
Ea≦E≦Eb ‥‥‥‥(9)
なる関係を有する。
【0023】
この時の溶接電圧Eは、チップ5と上母材1または下母材2間の電圧を示す。不適正領域Bにおいては、溶接電流Iに対して、溶接電圧Eが過大であり、よってアークの広がりが過大で、表ビードにアンダーカットが発生する。しかし、このアンダーカットは、手溶接またはMAG溶接で溶接することにより補修することが可能である。また、不適正領域Cにおいては、溶接電流Iに対して、溶接電圧Eが過小であり、よってアークの広がりが過小で、内部に溶け込み不良を発生し易くなる。
【0024】
次に、溶接ワイヤの先端部を板厚方向に揺動する際、図6に示すように揺動角度θを、下母材2の開先面に対して2〜15度であることを限定した理由は、横向のエレクトロガス溶接を行う場合、揺動角度2度未満の角度で溶接すると、レ型開先の表面側の上母材まで溶融金属8が噴き上がらず表ビードのアンダーカットもしくは、上母材側での溶込み不良等の溶接欠陥が発生し易くなる。また、揺動角度15度を超える角度で溶接すると、溶接ワイヤの先端が表面側に移動した時、アーク点9と下母材との距離hが離れすぎるため、その間から溶接線方向への溶融金属噴き出しが起こりアーク不安定となる。また、内部にも溶込み不良等の溶接欠陥が発生し易くなる。
【0025】
以上が本発明の主要構成であるが、アークの安定化や少量のスラグの物性調整により、さらにビード形状の良好化を図るために、ワイヤ中にSiO2 ,MnO,Al2 O3 ,FeO,Fe2 O3 ,MgOなどの金属酸化物を単体もしくは複合化合物の形態でその総量が充填フラックス中に5%を超えない範囲で添加することができる。ワイヤ外皮としては、通常軟鋼を用いるが、低合金鋼あるいは高合金鋼を用いることも可能である。
【0026】
本発明の溶接対象鋼種は主として軟鋼および高張力鋼であるが、特にこれらに限定されるものではなく、この他低合金鋼や高合金鋼等の溶接に適用することも可能である。また、溶接する場合に使用するシールドガス組成は、炭酸ガスの他に炭酸ガスに酸素ガスあるいはアルゴンガスを混合する場合も適用可能である。炭酸ガスとアルゴンガスとの混合ガスの場合、アルゴンのアーク安定化作用が重畳されるのでさらに良好なアーク状態となる。
次に実施例を用いて本発明溶接法を具体的に説明する。
【0027】
【実施例】
ここで実施した条件を下記に示す。
鋼 種:SM490B
板厚T:12〜25mm
開先形状:レ型
開先間隙G:6mm
シールドガス:CO2 :流量30リットル/min
裏当材:セラミックス系固形裏当材
極 性:直流逆極性
揺動幅:T−7mm
揺動回数:40回/min
他の条件は表1−1,1−2に記載した。
【0028】
ビード形状の判定基準は目視により行い、○はビード幅および高さが一様でアンダーカット、スラグ凹み等の欠陥が無いものとし、×はビードの幅および高さが不揃いでアンダーカット、スラグ凹み等の欠陥の有るものとした。また、内部健全性は、JIS Z 3104に準拠しX線透過試験を行い判定基準は、ビード全長に対しスラグ巻き込みやブローホール、および溶込み不良等の溶接欠陥の無いものを○とし、溶接欠陥の有るものを×とした。
それらの結果を表1に示す。
【0029】
表1−1,1−2からも明らかなように、本発明の要件を満足するフラックス組成を持つワイヤを使用し適正な溶接条件で横向エレクトロガス溶接を行った実験No.1〜14は、いずれもアークが安定し、表、裏ビード形状が良好で、内部欠陥が無く極めて満足な結果であった。これに対し、比較例中の実験No.15〜20は、板厚と溶接速度の関係が、No.21〜26は、ワイヤ送給量と溶接電流の関係が、No.27〜30は、溶接電流と溶接電圧の関係が、No.31〜38は、ワイヤの種類またはワイヤ径またはワイヤ組成が、No.39,40は、揺動角度が、それぞれ本発明の条件からはずれているために満足な結果が得られなかった。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】
以上に示したように、本発明により鋼構造物の横向溶接を実施すれば、安定した高能率溶接で良好な溶接部を得ることができ、その工業的価値は極めて高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の板厚と溶接速度との関係を示す線図。
【図2】本発明のワイヤ径1.5〜1.7mmの金属粉系フラックス入りワイヤ使用時におけるワイヤ送給量と溶接電流との関係を示す線図。
【図3】本発明の溶接電流と溶接電圧との関係を示す線図。
【図4】横向エレクトロガス溶接方法の実施状況を表す図。
【図5】図4における正面部分断面図。
【図6】図4における側面部分断面図。
【符号の説明】
1…上母材
2…下母材
3…摺動銅当金
4…固形裏当材
5…チップ
6…溶接ワイヤ
7…溶接金属
8…溶融金属
9…アーク点
10…スラグ
T…母材の板厚
G…開先間隙
L…ワイヤ突き出し長さ
h…アーク点〜下母材間の距離
【発明の属する技術分野】
本発明は、1パス1ランで溶接する横向エレクトロガスアーク溶接方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来横向き溶接方法として、特公昭61−39151号公報には、ソリッドワイヤもしくは、フラックス入りワイヤを用いて1パス1ランで溶接する横向エレクトロガスアーク溶接方法が開示されているが、溶接条件によっては溶融金属の先行による溶接不良、溶込み不良等が発生し易く、その溶接は必ずしも安定したものではない。
【0003】
これに対し、特公平4−6472号公報には、1.5〜1.7mmのソリッドワイヤにおいて、上記問題点を解決する溶接条件を見出したことが開示されているが、ソリッドワイヤはフラックス入りワイヤに比べてアークが集中しすぎるため、アークの広がりが望めず、溶接線方向への溶融金属噴き出しが起こりアーク不安定となる。さらには、内部にも溶込み不良等の溶接欠陥が発生し易い。
【0004】
一方、特開平8−168878号公報では、1.6mmのフラックス入りワイヤを用い、初層をガスシールド溶接により裏波ビードを形成し、残る開先部は開先表面側に摺動銅当金を当接させて、エレクトロガスアーク溶接を行う方法が開示されているが、板厚25mm以下では初層溶接終了後、残る開先部が狭いためエレクトロガスアーク溶接を行うと、開先表面側へのメタルフローもしくは溶接速度過多となり内部溶込み不良の発生、アーク不安定といった問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来の問題点を解決して、1パス1ランで行う横向エレクトロガス溶接において、金属粉系フラックス入りワイヤを用い、溶接施工条件を規定することにより、良好なビード外観、健全な溶接部を得る能率の良い溶接方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨とするところは、上母材と下母材とをレ型開先に形成し、開先裏面側に固形裏当材、表面側に摺動銅当金を当接し、前記開先面および固形裏当材と摺動銅当金とによって形成される空間内に、溶接ワイヤをチップを通して挿入し、溶接ワイヤの先端部を板厚方向に揺動し、台車走行が溶接電流を検知することにより、自動制御走行する溶接台車を用い、前記開先を1パス1ランで溶接する横向姿勢のエレクトロガス溶接において、鋼製外皮に金属粉を95重量%以上含有するフラックスをワイヤ重量比で10〜30%充填したフラックス入りワイヤを用い、該溶接ワイヤの先端部を板厚方向に揺動する際、揺動角度を2〜15度とし、母材の板厚T(単位mm)に関係して、溶接速度V(単位cm/min)を、下記の式
Va≦V≦Vb
ここで、Va=(−0.368T+19.714)−2.5
Vb=(−0.368T+19.714)+2.5
を満足するようにワイヤ送給量を調整し、かつ該ワイヤ送給量W(単位m/min)に対して、溶接電流I(単位A)を、下記の式
Ia≦I≦Ib
ここで、Ia=(20W+150)−35
Ib=(20W+150)+35
を満足するように溶接電流を設定し、かつ該溶接電流I(単位A)に対して、溶接電圧E(単位V)を、下記の式
Ea≦E≦Eb
ここで、Ea=(0.0745I+15.900)−2
Eb=(0.0745I+15.900)+2
を満足するように溶接電圧Eを設定して行うことを特徴とする横向エレクトロガス溶接方法にある。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について詳細に説明する。
図5のワイヤ突き出し長さLが、適正範囲内を保つように電流値を設定すると、溶融金属8がワイヤ突き出し長さLをつめたとき、実際の電流値は設定された電流値を超え、その値を検知して溶接台車が高速設定の速度で走行し、また、逆に溶融金属8が溶接台車走行速度に追いつかなく、ワイヤ突き出し長さLが伸びたとき、実際の電流値は設定された電流値を下り、その値を検知して低速設定の速度で走行し、設定されたワイヤ突き出し長さLと電流値を保つように自動制御走行する溶接台車を用い、図4に示す状態で、板厚T、開先間隙量Gを種々変化させて溶接条件に対して良好な溶接結果を得る状態、溶接線方向への溶融金属噴き出しによるアーク不安定になる状態、ビード形状不良の状態、および内部の溶込み不良の発生する状態とのそれぞれの関連性を、溶接長3mの試験体を用いて調べた。(図中の符号は末尾の「符号の説明」に示した通りである。)
この結果、溶接速度Vと板厚Tとの関係を図1に示す。
【0008】
図1において、直線aとbの間にあるA範囲は適正領域を示し、これら直線a,bに対応する溶接速度Va,Vb(単位cm/min)と板厚T(単位mm)との関係は図より次式のように求められる。
Va=(−0.5T+21)−1.5 ‥‥‥‥(1)
Vb=(−0.5T+21)+1.5 ‥‥‥‥(2)
従って適正な溶接速度Vは、
Va≦V≦Vb ‥‥‥‥(3)
の関係を有する。
【0009】
なお図1においてB,Cは不適正領域を示し、Bは溶融金属不足のため、アーク不安定となり、裏波ビード形状不良を生ずる範囲、Cは入熱過多のため、裏波ビード形状不良を生ずる範囲である。
このことにより安定した溶接を行うためには、板厚Tが決まれば上記(1)〜(3)式を守るように溶接速度を調整すれば良いことがわかる。
【0010】
ところで、本溶接法では図4において説明した如く、1パス1ランの溶接法であり、開先内に溶接金属を鋳込む形式の溶接法であるために、開先断面積および余盛断面積の和が決まれば、溶接速度は開先内に送り込まれるワイヤの単位時間当たりの送り量、つまりワイヤ送給量によって決定される。
よって開先幅が変動して、開先断面積および余盛断面積が種々変動する現場溶接において、溶接速度を調節するということは、間接的にワイヤ送給量を調節することになる。
【0011】
ここで板厚Tの上限は26mmである。26mm超になると溶接線方向への溶融金属噴き出しによるアーク不安定、および内部溶込み不良の発生が多くなる。また、下限は、10mmである。10mm未満になると溶接速度過多となり、アーク不安定、溶込み不良の発生が多くなる。
【0012】
また、上記結果を、1.3〜1.8mmのソリッドワイヤ、金属粉系フラックス入りワイヤにおいて掴んだわけであるが、横向エレクトロガス溶接にはワイヤ径1.4から1.7mmで、鋼製外皮に、金属粉を95%重量以上含有するフラックスをワイヤ重量比で10〜30%充填したフラックス入りワイヤが適していた。その理由は次の通りである。
【0013】
フラックス入りワイヤはソリッドワイヤに比べ、アークがソフトで広がりがあるため、溶接線方向へ噴き出そうとする溶融金属をアークで支え、アーク安定となる。また、内部にも溶込み不良等の溶接欠陥が発生し難くなる。さらに、能率、効率面を考えた場合、ソリッドワイヤに比べ電流が流れ難いため、抵抗発熱による溶融効果があり、ワイヤ溶融速度上がり作業能率が良く、同等のワイヤ溶融速度での溶接電流は低い値で済むため、電力効率も良い。
【0014】
一方、金属粉の充填率が95重量%未満の金属粉系フラックス入りワイヤは、スラグ生成量が多く、溶融金属が垂れ易くなり表ビード形成が困難となるほか、溶接線方向への溶融金属噴き出しが起こりアーク不安定となる。また、スラグ量が過剰なためスラグ巻き込み等の溶接欠陥も発生し易くなる。このため金属粉は95重量%以上必要である。
金属粉の含有量が95重量%以上の本発明範囲内であれば、横向のエレクトロガス溶接が適度なスラグ生成量でビード表面を被い、良好な外観のビードが形成できる。
【0015】
なお、金属粉とは鉄粉を主体とし、その他Si,Mn,Ti,B,Al,Mg,Ca等の脱酸性元素とNi,Cr,Mo,Cu等の合金元素である。これら元素の添加方法は、各々単体、鉄合金またはこれらの元素の合金として添加しても良い。またCuはCuめっきとしても添加できる。
【0016】
次に、フラックス入りワイヤのフラックス充填率はワイヤ重量比で10〜30%充填に限定する。フラックス充填率が10%未満であるとワイヤ断面積に対する鋼外皮の面積比率が大きくなり、電流が流れ易くなるため外皮の抵抗発熱による溶融効果が期待できずワイヤ溶融速度が下がる。また、アークが集中しすぎるためアークの広がりが望めず、溶接線方向への溶融金属噴き出しが起こりアーク不安定となる。また、内部にも溶込み不良等の溶接欠陥が発生し易くなる。
一方、フラックス充填率が30%を超えると外皮の面積比率が小さくなり、電流密度が高くなって外皮抵抗発熱は向上する。しかし、外皮の溶融過剰傾向が著しくなり、アークが不安定となる。更に外皮の薄肉化によってワイヤの剛性が下がりワイヤ送給時に座屈を生じ易くなり、溶接作業性能率の低下にもつながる。
【0017】
本発明に用いるワイヤ径は1.4〜1.7mmが好ましい範囲であり、横向のエレクトロガス溶接を行う場合、1.4mm未満の径で溶接すると、アークの広がりが望めず、溶接線方向への溶融金属噴き出しが起こりアーク不安定となる。また、内部にも溶込み不良等の溶接欠陥が発生し易くなる。1.7mmを超える径で溶接をするとアークが不安定となりスパッタが多発し裏波ビードを形成できない。
【0018】
また、横向エレクトロガス溶接を行う場合、図5におけるワイヤ突きだし長さLを、30〜60mmの適正範囲にすることにより、アーク狙い位置を適正な位置に保持し易い。上記状態を維持するためのワイヤ径1.4〜1.7mmのフラックス入りワイヤにおけるワイヤ送給量(単位m/min)と、溶接電流I(単位A)との関係を図2に示す。
【0019】
直線a,bによって挟まれた適正領域Aが、ワイヤ突きだし長さが、30〜60mmに保たれる関係にある。これら直線a,bに対応する溶接電流Ia,Ib(単位A)と、ワイヤ送給量W(単位m/min)との関係は、図より次式のように求められる。
Ia=(20W+150)−20 ‥‥‥‥(4)
Ib=(20W+150)+20 ‥‥‥‥(5)
従って適正溶接電流Iは、
Ia≦I≦Ib ‥‥‥‥(6)
の関係を有する。
【0020】
図2における不適正領域Bにおいては、ワイヤ送給量Wに対して、溶接電流Iが過大であり、ワイヤ突きだし長さが短くなってチップを損傷する恐れがあり、また、不適正領域Cにおいては、ワイヤ送給量Wに対して、溶接電流Iが過小であり、ワイヤ突きだし長さが長くなってワイヤ先端を適正な狙い位置に保持することが困難となり、このためにアーク不安定を生じ易い。
【0021】
また、ワイヤ径1.4〜1.7mmの金属粉系フラックス入りワイヤにおける使用電流値の下限は300Aである。300A未満ではアークの移行状態が悪く、スパッタを発生し易い。また、上限は450Aである。450A超でもスパッタを発生し易く、該スパッタがチップに堆積するので長時間溶接には不適である。
【0022】
さらに、溶接電流I(単位A)と溶接電圧(単位V)の間には、横向エレクトロガス溶接のために適した関係が存在する。その関係を図3に示す。直線a,bに挟まれた領域Aが適正領域である。これら直線a,bに対応する溶接電圧Ea,Eb(単位V)と、溶接電流I(単位A)との関係は、図より次式のように求められる。
Ea=(0.05I+14)−1 ‥‥‥‥(7)
Eb=(0.05I+14)+1 ‥‥‥‥(8)
従って適正溶接電圧Eは、
Ea≦E≦Eb ‥‥‥‥(9)
なる関係を有する。
【0023】
この時の溶接電圧Eは、チップ5と上母材1または下母材2間の電圧を示す。不適正領域Bにおいては、溶接電流Iに対して、溶接電圧Eが過大であり、よってアークの広がりが過大で、表ビードにアンダーカットが発生する。しかし、このアンダーカットは、手溶接またはMAG溶接で溶接することにより補修することが可能である。また、不適正領域Cにおいては、溶接電流Iに対して、溶接電圧Eが過小であり、よってアークの広がりが過小で、内部に溶け込み不良を発生し易くなる。
【0024】
次に、溶接ワイヤの先端部を板厚方向に揺動する際、図6に示すように揺動角度θを、下母材2の開先面に対して2〜15度であることを限定した理由は、横向のエレクトロガス溶接を行う場合、揺動角度2度未満の角度で溶接すると、レ型開先の表面側の上母材まで溶融金属8が噴き上がらず表ビードのアンダーカットもしくは、上母材側での溶込み不良等の溶接欠陥が発生し易くなる。また、揺動角度15度を超える角度で溶接すると、溶接ワイヤの先端が表面側に移動した時、アーク点9と下母材との距離hが離れすぎるため、その間から溶接線方向への溶融金属噴き出しが起こりアーク不安定となる。また、内部にも溶込み不良等の溶接欠陥が発生し易くなる。
【0025】
以上が本発明の主要構成であるが、アークの安定化や少量のスラグの物性調整により、さらにビード形状の良好化を図るために、ワイヤ中にSiO2 ,MnO,Al2 O3 ,FeO,Fe2 O3 ,MgOなどの金属酸化物を単体もしくは複合化合物の形態でその総量が充填フラックス中に5%を超えない範囲で添加することができる。ワイヤ外皮としては、通常軟鋼を用いるが、低合金鋼あるいは高合金鋼を用いることも可能である。
【0026】
本発明の溶接対象鋼種は主として軟鋼および高張力鋼であるが、特にこれらに限定されるものではなく、この他低合金鋼や高合金鋼等の溶接に適用することも可能である。また、溶接する場合に使用するシールドガス組成は、炭酸ガスの他に炭酸ガスに酸素ガスあるいはアルゴンガスを混合する場合も適用可能である。炭酸ガスとアルゴンガスとの混合ガスの場合、アルゴンのアーク安定化作用が重畳されるのでさらに良好なアーク状態となる。
次に実施例を用いて本発明溶接法を具体的に説明する。
【0027】
【実施例】
ここで実施した条件を下記に示す。
鋼 種:SM490B
板厚T:12〜25mm
開先形状:レ型
開先間隙G:6mm
シールドガス:CO2 :流量30リットル/min
裏当材:セラミックス系固形裏当材
極 性:直流逆極性
揺動幅:T−7mm
揺動回数:40回/min
他の条件は表1−1,1−2に記載した。
【0028】
ビード形状の判定基準は目視により行い、○はビード幅および高さが一様でアンダーカット、スラグ凹み等の欠陥が無いものとし、×はビードの幅および高さが不揃いでアンダーカット、スラグ凹み等の欠陥の有るものとした。また、内部健全性は、JIS Z 3104に準拠しX線透過試験を行い判定基準は、ビード全長に対しスラグ巻き込みやブローホール、および溶込み不良等の溶接欠陥の無いものを○とし、溶接欠陥の有るものを×とした。
それらの結果を表1に示す。
【0029】
表1−1,1−2からも明らかなように、本発明の要件を満足するフラックス組成を持つワイヤを使用し適正な溶接条件で横向エレクトロガス溶接を行った実験No.1〜14は、いずれもアークが安定し、表、裏ビード形状が良好で、内部欠陥が無く極めて満足な結果であった。これに対し、比較例中の実験No.15〜20は、板厚と溶接速度の関係が、No.21〜26は、ワイヤ送給量と溶接電流の関係が、No.27〜30は、溶接電流と溶接電圧の関係が、No.31〜38は、ワイヤの種類またはワイヤ径またはワイヤ組成が、No.39,40は、揺動角度が、それぞれ本発明の条件からはずれているために満足な結果が得られなかった。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】
以上に示したように、本発明により鋼構造物の横向溶接を実施すれば、安定した高能率溶接で良好な溶接部を得ることができ、その工業的価値は極めて高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の板厚と溶接速度との関係を示す線図。
【図2】本発明のワイヤ径1.5〜1.7mmの金属粉系フラックス入りワイヤ使用時におけるワイヤ送給量と溶接電流との関係を示す線図。
【図3】本発明の溶接電流と溶接電圧との関係を示す線図。
【図4】横向エレクトロガス溶接方法の実施状況を表す図。
【図5】図4における正面部分断面図。
【図6】図4における側面部分断面図。
【符号の説明】
1…上母材
2…下母材
3…摺動銅当金
4…固形裏当材
5…チップ
6…溶接ワイヤ
7…溶接金属
8…溶融金属
9…アーク点
10…スラグ
T…母材の板厚
G…開先間隙
L…ワイヤ突き出し長さ
h…アーク点〜下母材間の距離
Claims (1)
- 上母材と下母材とをレ型開先に形成し、開先裏面側に固形裏当材、表面側に摺動銅当金を当接し、前記開先面および固形裏当材と摺動銅当金とによって形成される空間内に、溶接ワイヤをチップを通して挿入し、溶接ワイヤの先端部を板厚方向に揺動し、台車走行が溶接電流を検知することにより、自動制御走行する溶接台車を用い、前記開先を1パス1ランで溶接する横向姿勢のエレクトロガス溶接において、鋼製外皮に金属粉を95重量%以上含有するフラックスをワイヤ重量比で10〜30%充填したフラックス入りワイヤを用い、該溶接ワイヤの先端部を板厚方向に揺動する際、揺動角度を2〜15度とし、母材の板厚T(単位 mm )に関係して、溶接速度V(単位 cm/min )を、下記の式
Va≦V≦Vb
ここで、Va=(−0.368T+19.714)−2.5
Vb=(−0.368T+19.714)+2.5
を満足するようにワイヤ送給量を調整し、かつ該ワイヤ送給量W(単位m /min )に対して、溶接電流I(単位A)を、下記の式
Ia≦I≦Ib
ここで、Ia=(20W+150)−35
Ib=(20W+150)+35
を満足するように溶接電流を設定し、かつ該溶接電流I(単位A)に対して、溶接電圧E(単位V)を、下記の式
Ea≦E≦Eb
ここで、Ea=(0.0745I+15.900)−2
Eb=(0.0745I+15.900)+2
を満足するように溶接電圧Eを設定して行うことを特徴とする横向エレクトロガス溶接方法。
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