JP3582495B2 - 生体磁場計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,生体の脳の神経活動,心臓の心筋活動等により発生する生体磁場を,高感度な量子干渉素子(SQUID)からなる複数の磁束計を用いて計測する生体磁場計測方法及び生体磁場計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,生体磁場計測の結果は,計測された磁場成分の時間変化波形,任意の時刻での磁場強度の等しい点を結ぶ等磁場線図により表示されていた。例えば,直交座標でのZ成分(B),又は,極座標での同径成分(B)を計測し,B又はBの値を等磁場線図として表示することことが知られている(H.Hosaka and D.Cohen,J.Electrocardiol.,9−4,426(1976))。また,直交座標ので接線成分(B,B)を計測し,各成分毎に等磁場線図として表示する,あるいは,√{(B,(B}により2次元磁場ベクトルを得て等磁場線図として表示することが知られている(K.Tukada et al.,Review of the Scientific Instruments,66,10(1995))。更に,法線成分Bを計測したのち,Bから接線成分(B,B)と等価的な磁場成分を解析的に求める方法が知られている(T.Miyashita et al.,Proceedings 20th International Conference IEEE/EMBS(Hong Kong),520−523(1998))。
【0003】
従来,生体磁場成分の解析結果は,磁場の時間波形と等磁場線図を用いて表示されていた。また,任意時刻での生体内の電流源の位置,大きさ,方向等は,逆問題を解き推定し,これらを用いて心臓に於ける不整脈の初期興奮位置や,脳に於ける癲癇の焦点位置等の推定に使用されていた。心臓の心筋の興奮伝播過程や,脳での神経興奮伝播等のある時間帯での動的な現象を追跡するために,各時間毎の等磁場線図を多数く並べて表示したり,各時間毎に推定した電流源のベクトルの軌跡を一つの図に表示していた(N.Izumida et al.,Japanese Heart Journal,731−742(1998))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
多くの等磁場線図を並べて,パターン認識により心臓や脳の動的な興奮伝播を解析するのではなく,パターン認識によらず動的な興奮伝播を行なうための定量化されグラフ表示,図形表示が要求されていた。各瞬間毎に電流源を推定する方法では,電流源が局在している場合はダイポールモデルとして電流源は推定できるが,一般には,電流源は広がりを持って分布している時間帯の方が多い。また,各瞬間毎に於ける逆問題を解く場合,解が収束するまでに多くの演算が必要とされる。特に,推定した電流源が作る計算上の磁場分布と実際に計測された磁場分布との一致度が悪い場合には,電流源の推定値が悪くなってしまう。このため,ある時間帯での個々の瞬間毎で電流源を推定した場合,推定誤差が大きくなり,電流源の位置,大きさ,方向の時間変化の連続性が途切れた解析結果を与えるという問題があった。
【0005】
本発明の目的は,ダイポール(磁場源)推定,多数の等磁場線図を表示することなく電気生理学的な興奮の伝播過程を定量化できる生体磁場計測方法及び生体磁場計測装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では,生体磁場計測に於ける座標系として,直交座標系(x,y,z)(磁場成分をB,B,Bとする),極直交座標系(r,θ,φ)が用いられる。計測対象が心臓等である場合には,胸壁をxy平面とする直交座標系(x,y,z)が用いられる。計測対象が脳部等である場合には,頭部が球に近い形状であるため極直交座標系(r,θ,φ)(磁場成分をB,Bθ,Bφとする)が用いられる。頭部の体表面に垂直な磁場成分(法線成分)はB,Bで表わされ,生体の表面に接する面に平行な成分(接線成分)は,B,B,Bθ,Bφで表わされる。
【0007】
以下の説明では,直交座標系(x,y,z)を例にとって説明するが,極直交座標系(r,θ,φ)を用いる場合には,BをBに,BをBにθ,BをBφにそれぞれ読み替えるものとする。
【0008】
本発明の生体磁場計測装置では,1組のセンサアレイを使用して,異なる多方向から生体磁場を計測する。この時,多方向から生体磁場の計測結果を解析するために,(1)各方向での生体磁場の計測と同時に,生体信号計測装置として,心電計,心音計,脈波計,脳波計等の何れかを使用し,心電波形,心音波形,脈波形,脳波形等の何れかの,生体磁場信号以外の周期的に発生する生体信号を,生体磁場の信号と対として計測して収集する,あるいは,(2)電気刺激装置により生体の一部を電気刺激して神経系を刺激する,音刺激装置により音を発生し聴覚神経系を刺激する,匂い刺激装置により匂いを発生し嗅覚神経系を刺激する,視覚刺激装置により光信号又は色信号を発生し視覚神経系を刺激する,触覚刺激装置により皮膚を刺激し触覚神経系を刺激する等の,何れかの刺激信号の印加の開始と同期する同期信号を,各方向での生体磁場の信号と対として収集する。
【0009】
胸部から発する生体磁場(以下,心磁場という)を,例えば,胸面,背面の2方向から,又は,胸面,背面,胸部の右側面,及び左側面の4方向から計測する。勿論,これらの方向以外から胸部から発する生体磁場を計測しても良い。
【0010】
上記した何れかの刺激により頭部(脳)から発する生体磁場(以下,脳磁場という)を,例えば,頭部の前方,後方の2方向から,又は,頭部の前方,後方の頭部の右側方,及び左側方の4方向から,あるいは,頭部の前方,後方の頭部の右側方,及び左側方,頭頂方向からの5方向から計測する。勿論,これの方向以外から頭部から発する生体磁場を計測しても良い。
【0011】
tを時間変数,直交座標系(x,y,z)に於いて,x,yをセンサアレイの個々のセンサが配置される座標位置,生体の表面に接する面に平行な面をxy面,生体の表面に接する面に垂直な軸をzとする。
【0012】
異なる多方向から計測された生体磁場波形に対して,各方向毎に以下の処理を行なう。周期的に発生する生体信号を,生体磁場の信号と対として計測して収集する場合には,時間変数をtとして,m=1,2,…,Mの複数方向から計測された生体信号の波形W(t)の時間軸が,共通の原点(t=0)を持つように,計測された各生体信号の波形W(t)(m=1,2,…,M)の時間軸に対して変換T(m=1,2,…,M)を行なう。生体信号W(t)と対をなす生体磁場の信号の波形F(m=1,2,…,M)の時間軸に対して変換T(m=1,2,…,M)変換を行なう。刺激信号の印加の開始に同期する同期信号を,生体磁場の信号と対として収集する場合には,m=1,2,…,Mの複数方向から計測された生体磁場の信号の波形F(m=1,2,…,M)の時間軸が,上記の同期信号が収集された時点で共通の原点(t=0)を持つように,時間軸の変換T’(m=1,2,…,M)を行なう。上記の変換T,T’(m=1,2,…,M)は,時間軸の平行移動の変換である。
【0013】
共通の原点(t=0)を持つ,複数の各方向から計測された生体磁場(心磁場又は脳磁場)の信号の波形に対してそれぞれ,以下の演算処理を行なう。
【0014】
生体磁場として,生体の表面に接する面に垂直な磁場成分B(x,y,t)を計測する場合には,垂直な磁場成分B(x,y,t)のx方向の変化量,∂B(x,y,t)/∂xと,B(x,y,t)のy方向の変化量,∂B(x,y,t)/∂yとを求め,(数1),(数2)により,2乗和の平方根,即ち,2次元磁場ベクトルI(x,y,t)の大きさ(以下,単に,ベクトル強度という)とその位相θ(x,y,t)を求める演算処理をそれぞれ行なう。
【0015】
【数1】
Figure 0003582495
【0016】
【数2】
Figure 0003582495
生体から発する磁場の接線成分(生体の表面に接する面に平行な成分)B,Bを計測する場合には,(数3),(数4)により,接線成分BとBの2乗和の平方根からベクトル強度I(x,y,t)とその位相θ(x,y,t)を求める演算処理をそれぞれ行なう。
【0017】
【数3】
Figure 0003582495
【0018】
【数4】
Figure 0003582495
次に,計測された生体磁場(心磁場又は脳磁場)の各時間tに於ける最大ベクトル強度Imax(x,y,t)とその位相θ(x,y,t)を求める。時間tに於いて,センサのi番目のx座標位置,j番目のy座標位置に於いて,即ち,(i,j)チャネルに於いて,ベクトル強度I(x,y,t)が最大を与える。求められた各時間tに於ける最大ベクトル強度Imax(x,y,t)とその位相θ(x,y,t)を時間変数tに対して表示する。この表示を,時間−強度プロット(t−Imax),時間−位相プロット(t−θ)という。
【0019】
以上の結果,複数の各方向から計測され,共通の共通の時間原点(t=0)を持つ生体磁場(心磁場又は脳磁場)の信号の波形から,時間−強度プロット(t−Imax),及び時間−位相プロット(t−θ)が得られる。この結果,生体磁場の各計測面毎に時間−強度プロット(t−Imax),及び時間−位相プロット(t−θ)を比較表示できる。
【0020】
また,複数の各方向から計測され,共通の共通の時間原点(t=0)を持つ生体磁場(心磁場又は脳磁場)の信号の波形から得られる,全てのセンサの位置(x,y),即ち,全チャネルに於ける,ベクトル強度I(x,y,t)とその位相θ(x,y,t)を同一の表示画面に表示することもできる。この表示を時間−位相・強度プロット(t−θ・I)という。この表示では,位相θ(x,y,t)を時間変数tに対してプロットし,ベクトル強度I(x,y,t)は,プロットする色,プロットする色の濃淡,又は,プロットする記号の大きさを,ベクトル強度I(x,y,t)に対応して変化させて表示する。
【0021】
以上のようにして,ダイポール推定をすることなく,また,多数の等磁場線図を表示することなく,心磁場又は脳磁場を複数方向から計測することにより,電気生理学的な興奮の伝播過程を定量化して表示できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例の生体磁場計測装置では,複数のSQUID磁束計により生体から発生する生体磁場を計測する。この時,生体磁場以外の周期的に発生する生体信号を計測して収集する生体信号計測装置,あるいは,各種の神経系の何れかを刺激する刺激信号とこの刺激信号の印加の開始に同期する同期信号を発生する刺激装置を,使用する。
【0023】
複数方向から対として同時に計測され収集された生体磁場の信号及び生体信号,あるいは,刺激信号の印加の開始に同期する同期信号と対として,複数方向から計測され収集された生体磁場の信号は,演算処理装置により演算処理され,演算処理結果が表示装置に表示される。
【0024】
演算処理装置は,複数方向から計測され収集された生体磁場の信号が,共通原点(t=0)をもつように,生体磁場の信号の時間軸の平行移動を行なう時間軸変換を行ない,共通原点(t=0)をもつ生体磁場の信号に対して演算処理を行なう。
【0025】
生体信号計測装置を使用する場合には,時間軸変換は,時間変数をtとして,複数方向から計測された生体信号の波形の時間軸が共通原点(t=0)を持つように,各生体信号の波形の時間軸の変換を行なう,この時,生体信号と対をなす生体磁場の信号の波形の時間軸に対しても,同一の変換を行なう。刺激装置を使用する場合には,複数方向から計測された生体磁場の信号の時間軸が,同期信号が収集された時点で共通の原点(t=0)を持つように,時間軸変換が実行される。
【0026】
また,本発明の他の実施例では,演算処理装置は,共通原点(t=0)をもつ生体磁場(心磁場又は脳磁場)の信号を用いて,生体の表面に接する面に垂直な方向をz方向,z方向に直交し生体の表面に接する面に水平な方向をx方向及びy方向とし,生体磁場の各計測点(x,y)で2次元磁場ベクトルの大きさ及び/又はxy面での方向を表わす角度を求める。表示装置に,2次元磁場ベクトルの大きさ及び/又は角度の,共通原点(t=0)を原点とする時間変化が表示される。
【0027】
本発明の他の実施例の生体磁場計測装置は,生体の胸部又は頭部から発生する生体磁場(心磁場又は脳磁場)の信号を計測する複数のSQUID磁束計と,生体磁場の信号の演算処理を行なう演算処理装置と,演算処理の結果を表示する表示装置とを具備する。
【0028】
演算処理装置は,生体の表面に接する面に垂直な方向をz方向,z方向に直交し生体の表面に接する面に水平な方向をx方向及びy方向として,生体磁場の信号から生体磁場の各計測点(x,y)に於ける2次元磁場ベクトルを求め,複数の計測点(x,y)に於ける2次元磁場ベクトルのうち最大の2次元磁場ベクトルの大きさ及び/又はxy面での方向を表わす角度を,生体磁場が計測された複数の時点で求める。そして,表示装置に,最大の2次元磁場ベクトルの大きさ及び/又は角度の時間変化が表示される。
【0029】
別の実施例では,各計測点(x,y)に於ける上記の2次元磁場ベクトルの大きさ及び角度を,生体磁場が計測された複数の時点で求める。そして,表示装置に,各計測点(x,y)に於ける2次元磁場ベクトルの大きさ及びxy面での方向を表わす角度の時間変化が,2次元磁場ベクトルの大きさをプロット点の大きさに比例させて,又は,カラーで区別して表示される。
【0030】
また,本発明の別の実施例の生体磁場計測装置は,生体の頭部から発生する生体磁場の信号を計測する複数のSQUID磁束計と,生体を刺激する信号と生体を刺激する信号の発生の開始に同期する同期信号を発生する刺激装置と,生体の頭部の複数方向から計測された生体磁場(脳磁場)の信号の演算処理を行なう演算処理装置と,演算処理の結果を表示する表示装置とを具備する。
【0031】
演算処理装置は,生体の表面に接する面に垂直な方向をz方向,z方向に直交し生体の表面に接する面に水平な方向をx方向及びy方向とし,時間変数をtとして,複数方向から計測された生体信号の波形の時間軸が共通原点(t=0)を持つように,同期信号に基づいて複数方向から計測された生体信号の波形の時間軸の変換を行なう。
【0032】
更に,生体磁場を計測した複数方向について,共通原点(t=0)をもつ生体磁場の信号から生体磁場の各計測点(x,y)に於ける2次元磁場ベクトルを求め,複数の計測点(x,y)に於ける2次元磁場ベクトルのうち最大の2次元磁場ベクトルの大きさ及び/又はxy面での方向を表わす角度を,共通原点(t=0)を原点とする時間軸の各点で求める。そして,表示装置に,最大の2次元磁場ベクトルの大きさ及び/又は角度の時間変化が,生体磁場を計測した複数方向について表示される。
(第1の実施例)
図1は,本発明の第1の実施例の生体磁場計測装置の概略構成を説明する斜視図である。心臓から発する磁場(心磁場)の計測(以下,心磁場計測という)を行なう生体磁場計測装置は,量子干渉素子(SQUID)からなる複数の磁場センサを用いる。環境磁場雑音の影響を除去するために,心磁場計測は磁場シールドルーム1の内部で行なわれる。被検体2はベッド4に横たわる。
【0033】
ここで,xy面がベッドの面となるように直交座標系(x,y,z)を設定する。被検体2の上方に,SQUIDとそのSQUIDに接続した検出コイルとが一体化された磁場センサを複数個収納し,液体Heを満たしたデュワ3が配置される。デュワ3はガントリ5により床に固定されている。磁場センサからの出力は,検出コイルが検出した磁場強度に比例する電圧を出力するFLL(Flux Locked Loop)回路8に入力される。
【0034】
FFL回路8は,SQUIDの出力を一定に保つようSQUIDに入力された生体磁場の変化を帰還コイルを介してキャンセルしている。帰還コイルに流した電流を電圧に変換することにより,生体磁場の信号の変化に比例した電圧出力が得られる。この電圧出力は,アンプフィルタ回路9の増幅器により増幅され,フイルター回路により周波数帯域が選択され,データ収録解析装置(演算処理装置)10でAD変換されデータ収録される。
【0035】
データ収録解析装置10では,各種の演算処理が実行され,演算処理結果がデイスプレイ11に表示され,更に,プリンタにより出力される。心磁場の計測と同時に心電図の計測も行なう。被検体2の手首,足首に心電計用電極6を貼りつけ,四肢誘導による電位が心電計7に導かれる。心電計7の出力は,生体磁場計測装置のアンプフィルタ回路9に入力され,増幅,周波数帯域が選択され,心磁場と同様に演算処理され,心電波形がデイスプレイ11に表示される。心磁場の計測を正面,及び背面から計測する時は,被検体は,それぞれ仰向け,うつ伏せの状態となり,心磁場が計測される。
【0036】
図2は,本発明の第1の実施例に於ける磁場センサの配置を説明する斜視図である。生体磁場の法線成分を検出するコイルはz方向に垂直な面を持つ。磁場センサ20−i(i=11,12,…,18;i=21,22,…,28;i=31,32,…,38;i=41,42,…,48;i=51,52,…,58;i=61,62,…,68;i=71,72,…,78;i=81,82,…,88)はデュワ内部の底部から垂直に立位で設置される。各センサ間の距離は,生体磁場の法線成分のx方向,y方向での変化量を正確に求めるように,x方向,y方向で等間隔(25mm)に配置した。センサを,x方向,y方向にそれぞれ8個,正方格子状に配置し,64チャンネルとした。
【0037】
図3は,本発明の第1の実施例に於ける生体磁場の法線成分を検出する磁場センサの構成を説明する斜視図である。磁場センサ20は,体表面に対して垂直な成分Bを計測するセンサであり,超伝導線(NbーTi線)で作製されるコイルはz方向に垂直な面を持つ。このコイルは2つの逆向きのコイルを組み合わせたものであり,生体に近い位置に配置される検出コイル22と,生体から遠い位置に配置され,外部磁場雑音を除去する参照コイル23とにより一次微分コイルを形成している。検出コイル22,及び参照コイル23の各コイル径を20mmφ,検出コイル22,及び参照コイル23の各コイル間の距離(ベースライン)を50mmとした。
【0038】
外部磁場雑音は生体より遠い信号源から生じており,これらは検出コイル22及び参照コイル23により同じように検出される。一方,生体内の磁場源はコイルに近いため,生体磁場は検出コイル22によりより強く検出される。検出コイル22により生体磁場の信号と外部磁場雑音が検出され,参照コイル23では外部磁場雑音のみが検出される。従って,両者のコイルで検出された磁場の差からよりS/Nの高い計測ができる。一次微分コイルはSQUID21を実装した実装基板の超伝導配線を介してSQUIDのインプットコイルに接続され,コイルで検出された生体磁場の信号はSQUIDに伝達される。
【0039】
磁場センサを内蔵したデュワは,ベッドに横たわった被検体の上方に配置され,心臓から発生する心磁場が計測される。ここで,体軸の方向をy軸とし,y軸に直交するx軸とする。
【0040】
図4は,本発明の第1の実施例に於ける磁場センサの配置と被検体2の胸部の正面,背面との位置関係を説明する図である。図4に於いて,白丸は,磁場センサが8×8のアレイ状に配列される位置,即ち,磁場の計測点30示す。被検体2の胸部の正面での計測基準点31と背面の計測基準点31’はxy座標上で同じ点とする。図4に示す例では,正面での計測基準点31は計測面の下から2行,左から3列に位置する磁場センサに対応し,背面では計測基準点は2行,6列に位置する磁場センサに対応する。但し,背面での座標系はx座標を正面での座標系とは逆にとる。例えば,正面での1行,1列に位置する磁場センサは,背面での1行,8列に位置する磁場センサに対応し,正面での8行,8列に位置する磁場センサは,背面での8行,1列に位置する磁場センサに対応する。
【0041】
図5は,本発明の第1の実施例に於ける磁場センサの配置と人体の胸部との位置を合わせを行なう方法を説明する斜視図である。センサアレイの計測基準点31と被検体の基準点40とを合わせるための各種の機構,方法が知られている。図5に示す例では,直交座標系のxz面に平行な面内に扇状に広がるx軸ライン形成用ビーム43を発生するx方向レーザ光源41,直交座標系のyz面に平行な面内に扇状に広がるy軸ライン形成用ビーム44を発生するy方向レーザ光源42が,位置合わせのために使用される。デュワ3の外周面には,直交座標系のxz面の位置を示すxz標識(マーク)45,直交座標系のyz面の位置を示すyz標識(マーク)46が印されている。
【0042】
x軸ライン形成用ビーム43が,被検体2及びデュワ3の外周面に照射され,被検体の体表に設定された基準点40とデュワ3のxz標識(マーク)45とを照射するように,x方向レーザ光源41の位置を調整する。同様にして,y軸ライン形成用ビーム44が,被検体2及びデュワ3の外周面に照射され,被検体の体表に設定された基準点40とデュワ3のyz標識(マーク)46とを照射するように,y方向レーザ光源42の位置を調整する。これによりセンサと生体の位置とを調整できる。ビーム43,44は交差してz軸に平行な交差線49を形成する。
【0043】
図6は,本発明の第1の実施例に於ける生体磁場の計測,計測された信号の解析の流れを説明する図である。図6に示す解析では,計測された心磁場の各時間に於ける最大ベクトルを選択する。まず始めに,正面,及び背面の2方向から心磁場計測を行なう。心磁場の法線成分Bを計測する。心磁場計測と同時に心電図も計測を行なう。次に,正面,及び背面からの心磁場計測と同時に計測された心電図の波形が,同じ時間で同一波形になるように,時間軸を調整する。即ち,各心電図の時間軸を平行移動して,計測された各心電図での同じ時相が同じ時間になるようにする。この各心電図で調整した時間軸の平行移動を対応する心磁場の計測データについても適用して,心電図データに基づく心磁場の計測データ(以下,心磁場波形という)の時間軸の設定を行なう。
【0044】
次に,図4で説明したように正面,背面での心磁場の計測データの対応をつけるため,背面でのx座標を反転してセンサアレイの位置と計測データとの対応を変える。次に,計測された生体面に垂直な磁場成分B(x,y,t)のx方向での変化量∂B(x,y,t)/∂xと,B(x,y,t)の方向での変化量∂B(x,y,t)/∂yを計算により求め,正面,及び背面でそれぞれ計測された観測点64点に於けるベクトル強度I(x,y,t)を(数1)に基づいて,ベクトル位相θ(x,y,t)を(数2)に基づいてそれぞれ求める。
【0045】
次に,心磁場の各計測面(正面,背面)毎の各時間t毎にベクトル強度I(x,y,t)の最大ベクトルを抽出する。即ち,正面,及び背面のそれぞれでの心磁場の計測データから求められたベクトル強度I(x,y,t)の各時間tに於ける,最大ベクトル強度Imax(x,y,t)とその位相θ(x,y,t)を求める。次に,求められた各時間tに於ける最大ベクトル強度Imax(x,y,t)とその位相θ(x,y,t)を時間変数tに対して表示する。即ち,心磁場の各計測面(正面,背面)毎に時間−強度プロット(t−Imax),及び時間−位相プロット(t−θ)を表示する。以下,図6の流れ図に基づいて得られた具体例について説明する。
【0046】
図7は,健常者を被検体として,正面,及び背面から計測された心磁場波形と,心磁場波形の計測と同時に計測された心電図波形の例を示す図である。図7では,心磁場波形を,64チャンネルの全ての時間波形を重ね合わせ表示しており,心電図波形は第II誘導の波形を示している。正面,及び背面から計測された心磁場波形の時間軸を調整するため,正面からの心磁場計測時に計測された心電波形のQRS波と呼ばれる心室が脱分極した時間帯の開始点の時間T1を0に設定する。次に,背面からの心磁場計測時に計測された心電波形のQRS波の開始点の時間T2を0に設定し,2つの心電波形の時間軸を合わせる。正面からの心磁場波形の時間原点はt=T1=0に,背面からの心磁場波形の時間原点はt=T2=0に,それぞれ設定する。
【0047】
図8は,本発明の第1の実施例に於いて,正面から計測された健常者の心磁場波形の心室が脱分極する過程であるQRS波の開始点から30ms経過後の時間での電流アロー図,及び最大電流ベクトルを示す図である。64点の計測点での各矢印の大きさは,(数1)に基づくベクトル強度を示し,位相は(数2)に基づいて計算する。64個のベクトルの中のもっとも大きいベクトルを最大ベクトルとして選択する。
【0048】
図9は,本発明の第1の実施例に於いて,最大ベクトルの位相θの基準を示す図である。図9に於いて,x軸の正方向(右方向)をθ=0度として,時計周りを位相のプラス方向,反時計周りを位相のマイナス方向とする。
【0049】
図10は,本発明の第1の実施例に於いて,正面,及び背面から計測された健常者の心磁場波形の心室が脱分極する過程であるQRS波の開始点から200msまでの時間帯での時間−強度プロット(t−Imax)と,時間−位相プロット(t−θ)の表示例を示す図である。正面,背面から計測された心磁波形から得られた最大ベクトル強度(pT/cm),及び,位相の時間変化は異なるパターンを示している。しかし,最大ベクトル強度(pT/cm)は,QRS波の開始点から約20msから約100msの時間帯で大きな値を持つパターンを示す点では共通する。
【0050】
次に,心室に刺激伝導障害がある脚ブロックのうち右脚ブロックの患者に関する計測例を説明する。
【0051】
図11は,本発明の第1の実施例に於いて,正面,及び背面から計測された右脚ブロックの患者の心磁波形の心室が脱分極する過程であるQRS波の開始点から200msまでの時間帯での時間−強度プロット(t−Imax)と,時間−位相プロット(t−θ)の表示例を示す図である。図10に示す健常者の場合の結果と異なり,正面から計測された心磁場波形から得られたベクトル強度が,QRS波の開始点から約60ms経過後から約160msの長い時間帯わたり大きな値を示しており,心臓の活動時間も長いことが分かる。また,正面から計測された心磁場波形から得られた位相の時間変化を,図10に示す健常者の場合と比較すると,QRS波の開始点から初期の時間帯での変化が,健常者の場合に比べて小さいことが分かる。このように,心臓の興奮伝播の異常が,本発明により容易に判別できるようになった。
(第2の実施例)
本発明の第2の実施例では,心磁場の各計測面(正面,背面)毎に時間−強度プロット(t−Imax),及び時間−位相プロット(t−θ)の表示に加えて,
64チャンネルの全ての心磁場波形のデータを表示する。
【0052】
本発明の第2の実施例に於いて64チャンネルの全ての各チャンネルの各時間でのベクトルの時間−位相・強度プロット(t−θ・I)を行なう場合の,生体磁場の計測,計測された信号の解析の流れを説明する図である。図12に示す流れ図では,各計測点(チャネル)でのベクトル強度及びその位相を求める処理までは,図6と同じである。図12に示す流れ図では,最大ベクトルを選択せずにそのまま,正面,及び背面から計測された心磁場のデータからそれぞれ得られた,64チャンネルの全てのチャネルに於けるベクトルの時間−位相・強度プロット(t−θ・I)を表示する。
【0053】
図13は,本発明の第2の実施例に於いて,健常者の正面から計測された心磁場波形の心室が脱分極する過程であるQRSの開始点から200msまでの時間帯での64チャンネルの全チャンネルのベクトルの時間−位相強度プロットの表示例を示す図である。
【0054】
図14は,本発明の第2の実施例に於いて,健常者の背面から計測された心磁場波形の心室が脱分極する過程であるQRSの開始点から200msまでの時間帯での64チャンネルの全チャンネルのベクトルの時間−位相強度プロットの表示例を示す図である。
【0055】
図15は,本発明の第2の実施例に於いて,正面から計測された右脚ブロックの患者の心磁波形の心室が脱分極する過程であるQRS波の開始点から200msまでの時間帯での64チャンネルの全チャンネルのベクトルの時間−位相強度プロットの表示例を示す図である。図15のプロットのパターンと図13のプロットのパターンとは一見して大きな差が認められる。
【0056】
図16は,本発明の第2の実施例に於いて,背面から計測された右脚ブロックの患者の心磁波形の心室が脱分極する過程であるQRS波の開始点から200msまでの時間帯での64チャンネルの全チャンネルのベクトルの時間−位相強度プロットの表示例を示す図である。図16のプロットのパターンと図14のプロットのパターンとは一見して大きな差が認められる。
【0057】
図13から図16では,各時間に於ける64点の各計測点でのベクトル強度を表示するプロット点の濃度で区別して,位相を縦軸として表示しているので,容易に表示されたパターンの相違を識別できる。ベクトル強度の表示として,プロット点の濃淡で表示する他に,プロット点の色の違い(カラースケール)や,プロット点の大きさで表示することも可能である。このようなプロットにより,健常者との相違点を容易に検出できる。
(第3の実施例)
第3の実施例では,生体磁場のx方向,及びy方向の磁場成分を計測する。
【0058】
図17は,本発明の第3の実施例に於いて使用する生体磁場の接線成分B,及びB成分を検出する磁場センサの構成例の概略を説明する図である。図17に示す磁場センサ20’は,平面型のコイルを使用している。
【0059】
x方向の磁場を計測するセンサは検出コイル22’−1と参照コイル23’−1とが一つの平面に並んで配置され,x方向の磁場を計測する一次微分コイルを構成している。検出コイル22’−1,参照コイル23’−1のコイルの大きさを20mm×20mmの正方形とし,検出コイル22’−1,参照コイル23’−1の各コイルの中心間の距離(ベースライン)を50mmとした。x方向の磁場を計測する一次微分コイルはSQUID21−1’を実装した実装基板の超伝導配線を介してSQUIDのインプットコイルに接続され,コイルで検出された生体磁場の信号はSQUIDに伝達される。
【0060】
y方向の磁場を計測するセンサは検出コイル22’−2と参照コイル23’−2とが一つの平面に並んで配置され,y方向の磁場を計測する一次微分コイルを構成している。検出コイル22’−2,参照コイル23’−2のコイルの大きさを20mm×20mmの正方形とし,検出コイル22’−2,参照コイル23’−2の各コイルの中心間の距離(ベースライン)を50mmとした。y方向の磁場を計測する一次微分コイルはSQUID21−2’を実装した実装基板の超伝導配線を介してSQUIDのインプットコイルに接続され,コイルで検出された生体磁場の信号はSQUIDに伝達される。
【0061】
4角柱の支持体の互いに直交する2面に,上記のx成分検出用の磁場センサとy成分検出用の磁場センサを張り付けることにより,生体磁場のx成分,及びy成分を計測できる磁場センサを形成している。図17に示すような4角柱の形状を持つ磁場センサは,図2に示すようにセンサアレイ状に配置される。計測された接線成分B,Bからベクトル強度I(x,y,t)を(数3)に基づいて,その位相θ(x,y,t)を(数4)に基づいて求める。
【0062】
図6,及び図12で説明したように生体磁場の法線成分のx方向及びy方向での微分を求める代わりに,計測された2つの接線成分から(数3),(数4)に基づいて求めたベクトル強度I(x,y,t)とその位相θ(x,y,t)を用いて,先に説明した第1実施例,第2の実施例と同様にして,最大ベクトルの時間−強度プロット(t−Imax),及び時間−位相プロット(t−θ),あるいは,64チャンネルの全てのチャンネルについての時間−位相・強度プロット(t−θ・I)を求め,表示できる。
(第4の実施例)
第4の実施例では,平面型微分コイルを用いて法線成分のx方向,及びy方向の一次微分成分を直接計測して解析する。
【0063】
図18は,本発明の第4の実施例に於いて使用する,コイルに同一の方向から磁場が入射したとき,互いに逆向きの電流が流れる直線部分を持つ半円形状のコイルが並んで形成され,コイル全体として円の形状を持つ微分コイル50の形状の例を示す図である。図18に示す平面微分型磁場センサ20”では,互いに逆向きの電流が流れる直線部分と直交する方向で磁場が微分された値が検出できる。微分コイル50は,SQUID21”を実装した実装基板の超伝導配線を介してSQUIDのインプットコイルに接続され,微分コイルで検出された生体磁場の信号はSQUIDに伝達される。互いに逆向きの電流が流れる直線部分を,x方向に持つ平面型微分コイルとy方向に持つ平面型微分コイルを準備する。
【0064】
図2に示すようなセンサアレイの各計測点に,x方向,y方向の微分成分を検出する平面型微分コイルを重ねて配置することにより,64点の各計測点で生体磁場の法線成分のx方向,y方向での微分値が直接計測できる。計測されたx方向,y方向での微分値から,(数1)に基づいてベクトル強度I(x,y,t)を求め,(数2)に基づいてその位相θ(x,y,t)を求める。先に説明した第1の実施例〜第3の実施例と同様にして,最大ベクトルの時間−強度プロット(t−Imax),及び時間−位相プロット(t−θ),あるいは,64チャンネルの全てのチャンネルについての時間−位相・強度プロット(t−θ・I)を求め,表示できる。
(第5の実施例)
図19は,本発明の第5の実施例に於いて使用する,正面,及び背面の方向から同時に心磁場計測を行なう生体磁場計測装置の構成例の概略を説明する図である。第5の実施例の生体磁場計測装置の構成例では,被検体2が,正面,背面の方向から心磁場を計測するために姿勢を変える必要がなく,一度に同時に2方向から心磁場を計測できる。上部デュワ3’−1と下部デュワ3’−2の2つデュワを備え,それぞれに,第1の実施例〜第4の実施例で説明したような何れかのセンサアレイが配置される。上部デュワ3’−1と下部デュワ3’−2はガントリ5’に保持されている。ベッド4’の脚には,水平方向に移動が可能な滑車13が付けられている。被検体2がベッド4’に乗った後,レール12に沿って,上部デュワ3’−1と下部デュワ3’−2との間の定位置に,ベッド4’を移動させる。心電図等の周期的な生体信号を計測することなく,被検体2の上下に配置されるセンサアレイより,心磁場が2方向から同時に計測できるので,2方向から計測された心磁場のデータの時間軸を調整する必要がない。
(第6の実施例)
第6の実施例では,音の刺激により聴性誘発される磁場(脳磁場)を計測する。 図20は,本発明の第6の実施例に於いて聴性誘発された脳磁場を計測する生体磁場計測装置の構成例を説明する斜視図である。被検体はベッド4に横たわり,デュワ3の底面に計測しようとする頭部の面を近づけて,脳磁場は計測される。
【0065】
図20に示す構成では,1kHzで50ms保持時間幅を持つトーンバースト音を音刺激装置183によって生成する。音刺激の間隔は0.3Hz(約3.3秒に1回の頻度)で行なう。音刺激の印加のタイミングに合わせて同期信号184を発生して,データ収録解析装置(演算処理装置)10へ同期信号184が入力される。入力された同期信号184を利用して,脳磁場の波形の時間軸を一致させた後,加算平均化処理を行ない信号雑音比を向上させる。
【0066】
音刺激装置183によって生成されたトーンバースト音はエアーチューブ182とアダプタ181を通して左耳に入力される。図20に図示しないが,右耳にホワイト雑音の音を常時与えて外来からの音による影響がないように計測を行なう。脳磁場はデュワ3内の磁場センサによって計測される。磁場センサはFLL回路8にって駆動され,FLL回路8の出力はアンプフィルタ回路9を通ってデータ収録解析装置10にデジタルデータとして収集され記録される。データ収録解析装置10,FLL回路8,アンプフィルタ回路9等を制御するための画面やデータ解析結果を表示する画面等は,ディスプレイ11に表示される。図20に示すベッド4,デュワ3以外の構成要素は,図1に示す磁場シールドルーム1の外部に配置することが望ましい。
【0067】
図21は,本発明の第6の実施例に於ける磁場センサの配置と人体の頭部との位置関係を説明する図である。図21は,脳磁場の計測範囲(175mm×175mm)を,磁場センサが配置される計測点30により示している。被検体2の左側頭から脳磁場を計測する場合の計測範囲を上部に示し,下部に右側頭から脳磁場計測する場合の計測範囲を示す。図21では,聴性誘発される脳磁場を計測するので,耳のやや上部にも計測点30を配置する。
【0068】
図22は,本発明の第6の実施例に於ける脳磁場の計測の手順を説明する流れ図である。最初に左側頭から脳磁場を計測するため,被検体2の頭部とデュワ3との位置合わせを行ない,最初に右耳刺激(対側側の音刺激)を8分間行ない,連続して左耳刺激(同側側の音刺激)を8分間行なう。続いて,右側頭から脳磁場を計測するために,被検体2は左肩を下にしてベッド2に横たわり,位置合わせを行なう。位置合わせ終了後,左耳刺激(対側側の音刺激)を8分間行ない,連続して右耳刺激(同側側の音刺激)を8分間行なう。
【0069】
図23は,本発明の第6の実施例に於いて,健常者の脳磁場の計測結果の表示例と,最大ベクトルの抽出する原理を説明する図である。図23の上部に,左耳刺激した場合の脳磁場の計測結果例を示し,図23の下部に右耳刺激した場合の脳磁場の計測結果を示す。計測された脳磁場の波形212,214は70回の加算処理を行った後に,音刺激の前の時間帯で基線補正を行なった64チャネル全てのチャネルの計測された脳磁場の波形を重ねて表示している。
【0070】
電流アローマップ211,213は,ぞれぞれ,計測された脳磁場の波形212,214の最大ピークが出現する時刻(N100mと呼ばれるピーク)での電流アローマップを示す。電流アローマップ211内の最大電流アローから強度Icontralateral(対側側刺激の強度)(以下,Iと略記する)と最大電流アローの傾きθ1とを計算する。同様にして,電流アローマップ213内の最大電流アローから強度Iipsilateral(同側側刺激の強度)(以下,Iと略記する)と最大電流アローの傾きθ2とを計算する。これらの最大電流アローの強度比I/I(同側側刺激の強度/対側側刺激の強度)と位相差|Δθ|=|θ1−θ2|とを求める計算を行なう。右側頭から脳磁場を計測する場合にも,I(対側側刺激の強度)は,左耳刺激による脳磁場の波形のピーク時の最大電流アローを用い,I(同側側刺激の強度)は,右耳刺激による脳磁場の波形のピーク時の最大電流アローを用いる。
【0071】
図24は,本発明の第6の実施例に於いて得られた最大電流ベクトルの強度比I/I(同側側刺激の強度/対側側刺激の強度)の結果例を示す図である。
【0072】
図25は,本発明の第6の実施例に於いて得られた位相差|Δθ|の結果例を示す図である。
【0073】
図26は,本発明の第6の実施例に於いて得られたN100mが出現した時間(潜時)を各側頭毎にまとめた結果例を示す図である。
【0074】
健常者4例,右半球梗塞患者5例,慢性めまいの患者2例,脳血流に障害が観測されたモヤモヤ病患者2例についての解析結果を,図24〜図26を使用して説明する。但し,右半球梗塞患者のうち5例中2例については,梗塞範囲が広域であっため右側頭での脳磁波形が検出されなかった。
【0075】
図24に示すように,健常者では両側頭共に電流比が1より小さく,対側側の電流アロー強度が強いことが分かる。一方,右半球梗塞(右側脳梗塞)の1例と慢性めまいの患者1例では,電流比が1より大きい症例があることが分かる。モヤモヤ病の患者2例は,健常者と変わらず電流比が1以下であった。
【0076】
図25に示すように,健常者では両側頭共に位相差は20度以下であり,最大ベクトルの方向が良く一致していることが分かる。一方,右側脳梗塞患者の6例中3例で20度を超える位相差が観測され,慢性めまいの患者1例とモヤモヤ病患者1例でも,位相差が他のケースと大幅に異なる結果が得られた。
【0077】
図26に示すように,健常者の右側頭では,対側音刺激(左耳刺激)の潜時が有意に短い結果となっているが,左側頭では,特に何れにも有意性が認められない。右半球梗塞の左側側頭では健常者に比べて,6例中3例で同側側の音刺激(左耳刺激)で潜時が延長する結果が見られた。右半球梗塞の右側側頭では,健常者に比べて,対側側の音刺激(左耳刺激)が延長する傾向が見られ,同側側の音刺激(右耳刺激)に於いても,3例中1例では延長していることが分かった。
【0078】
慢性めまいの患者では,2例中1例で左側頭の潜時が延長する結果が得られた。一方,モヤモヤ病の患者では,両側頭共に潜時に健常者との有意な差は認められなかった。
【0079】
なお,詳細な説明は省略するが,生体に印加する光,音等の刺激信号の印加の開始に同期する同期信号を,脳磁場の信号と対として収集し,複数方向から計測された脳磁場の波形の時間軸が,同期信号が収集された時点で共通の原点(t=0)を持つように,時間軸の変換,即ち,時間軸の平行移動する変換を行なう。次に,第1の実施例〜第4の実施例と同様にして,ベクトル強度I(x,y,t)とその位相θ(x,y,t)を求め,最大ベクトルの時間−強度プロット(t−Imax),及び時間−位相プロット(t−θ),あるいは,全てのチャンネルについての時間−位相・強度プロット(t−θ・I)を求め,表示できる。
【0080】
以上,説明した本発明の各実施例では,心磁場,又は,脳磁場の計測された磁場波形から得られるベクトル強度とその位相を使用するので,従来技術のように生体部位の各時刻に於ける状態を表わす多数の図(マップ)を用いて生体現象を解析することなく,従来技術で使用されていた数よりもはるかに少数の図(マップ)を用いて,心臓や脳に於ける生体の電気生理学的な興奮の時間変化を詳細に把握できる。
【0081】
【発明の効果】
本発明の生体磁場計測装置によれば,ベクトル強度とその位相を使用するので,逆問題を解いてダイポール(磁場源)推定することなく,また,多数の等磁場線図を表示することなく,電気生理学的な興奮の伝播過程を定量化でき,個人毎の疾患,異常を客観的,定量的に把握できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の生体磁場計測装置の概略構成を説明する斜視図。
【図2】本発明の第1の実施例に於ける磁場センサの配置を説明する斜視図。
【図3】本発明の第1の実施例に於ける生体磁場の法線成分を検出する磁場センサの構成を説明する斜視図。
【図4】本発明の第1の実施例に於ける磁場センサの配置と人体の胸部の正面,背面との位置関係を説明する図。
【図5】本発明の第1の実施例に於ける磁場センサの配置と人体の胸部との位置を合わせを行なう方法を説明する斜視図。
【図6】本発明の第1の実施例に於ける生体磁場の計測,計測された信号の解析の流れを説明する図。
【図7】本発明の第1の実施例に於いて,健常者を被検体として,正面,及び背面から計測された心磁場波形と,心磁場波形の計測と同時に計測された心電図波形の例を示す図。
【図8】本発明の第1の実施例に於いて,正面から計測された健常者の心磁場波形のQRS波の開始点から30ms経過後の時間での電流アロー図,及び最大電流ベクトルを示す図。
【図9】本発明の第1の実施例に於いて,最大ベクトルの位相の基準を示す図。
【図10】本発明の第1の実施例に於いて,正面,及び背面から計測された健常者の心磁場波形のQRS波の開始点から200msまでの時間帯での時間−強度プロット(t−Imaxx)と,時間−位相プロット(t−θ)の表示例を示す図。
【図11】本発明の第1の実施例に於いて,正面,及び背面から計測された右脚ブロックの患者の心磁波形のQRS波の開始点から200msまでの時間帯での時間−強度プロット(t−Imax)と,時間−位相プロット(t−θ)の表示例を示す図。
【図12】本発明の第2の実施例に於いて64チャンネルの全ての各チャンネルの各時間でのベクトルの時間−位相・強度プロットを行なう場合の,生体磁場の計測,計測された信号の解析の流れを説明する図。
【図13】本発明の第2の実施例に於いて,健常者の正面から計測された心磁場波形のQRSの開始点から200msまでの時間帯での64チャンネルの全チャンネルのベクトルの時間−位相強度プロットの表示例を示す図。
【図14】本発明の第2の実施例に於いて,健常者の背面から計測された心磁場波形のQRSの開始点から200msまでの時間帯での64チャンネルの全チャンネルのベクトルの時間−位相強度プロットの表示例を示す図。
【図15】本発明の第2の実施例に於いて,正面から計測された右脚ブロックの患者の心磁波形のQRS波の開始点から200msまでの時間帯での64チャンネルの全チャンネルのベクトルの時間−位相強度プロットの表示例を示す図。
【図16】本発明の第2の実施例に於いて,背面から計測された右脚ブロックの患者の心磁波形のQRS波の開始点から200msまでの時間帯での64チャンネルの全チャンネルのベクトルの時間−位相強度プロットの表示例を示す図。
【図17】本発明の第3の実施例に於いて使用する生体磁場の接線成分B,及びB成分を検出する磁場センサの構成例の概略を説明する図。
【図18】本発明の第4の実施例に於いて使用する,コイル全体として円の形状を持つ微分コイルの例を示す図。
【図19】本発明の第5の実施例に於いて使用する,正面,及び背面の方向から同時に心磁場計測を行なう生体磁場計測装置の構成例の概略を説明する図。
【図20】本発明の第6の実施例に於いて聴性誘発された脳磁場を計測する生体磁場計測装置の構成例を説明する斜視図。
【図21】本発明の第6の実施例に於ける磁場センサの配置と人体の頭部との位置関係を説明する図。
【図22】本発明の第6の実施例に於ける脳磁場の計測の手順を説明する流れ図。
【図23】本発明の第6の実施例に於いて,健常者の脳磁場の計測結果の表示例と,最大ベクトルの抽出する原理を説明する図。
【図24】本発明の第6の実施例に於いて得られた最大電流ベクトルの強度比I/I(同側側刺激の強度/対側側刺激の強度)の結果例を示す図。
【図25】本発明の第6の実施例に於いて得られた位相差|Δθ|の結果例を示す図。
【図26】本発明の第6の実施例に於いて得られたN100mが出現した時間(潜時)を各側頭毎にまとめた結果例を示す図。
【符号の説明】
1…磁場シールドルーム,2…被検体,3…デュワ,3’−1…上部デュワ,3’−2…下部デュワ,4,4’…ベッド,5,5’…ガントリ,6…心電計用電極,7…心電計,8…FLL回路,9…アンプフィルター回路,10…データ収録解析装置,11…ディスプレイ(表示装置),12…レール,13…滑車,20,20−i(i=11,12,…,18;i=21,22,…,28;i=31,32,…,38;i=41,42,…,48;i=51,52,…,58;i=61,62,…,68;i=71,72,…,78;i=81,82,…,88),20’,20”…磁場センサ,21,21−1’,21−2’21”…SQUID,22,22’−1,22’−2…検出コイル,23,23’−1,23’−2…参照コイル,30…計測点,31,31’…計測基準点,40…被検体の基準点,41…x方向レーザ光源,42…y方向レーザ光源,43…x軸ライン形成用ビーム,44…y軸ライン形成用ビーム,45…xz標識(マーク),46…yz標識(マーク),49…交差線,50…微分コイル,181…アダプタ,182…エアーチューブ,183…音刺激装置,184…同期信号,211,213…電流アローマップ,212,214…計測された脳磁場の波形。

Claims (1)

  1. 生体から発生する生体磁場を計測する複数のSQUID磁束計と,前記生体磁場以外の周期的に発生する生体信号を計測して収集する生体信号計測装置と,計測された前記生体磁場の信号及び前記生体信号の演算処理を行なう演算処理装置と,演算処理の結果を表示する表示装置とを有し,前記生体磁場の計測と前記生体信号の計測を対として同時に行なうことを,複数方向から行ない,前記演算処理装置は,時間変数をtとして,前記複数方向から計測された前記生体信号の波形の時間軸が共通原点(t=0)を持つように,前記複数方向の各方向から計測された前記生体信号の波形の時間軸の変換を行ない,前記生体信号と同時に対として計測された前記生体磁場の信号の波形の時間軸に対して前記変換と同一の変換を行ない,前記共通原点(t=0)をもつ前記生体磁場の信号から前記生体磁場の全ての計測点における2次元磁場ベクトルの大きさ及びその位相の時間変化を求める演算を行ない,前記表示装置の同一の表示画面に,横軸を時間を表わす軸,縦軸を前記2次元磁場ベクトルの前記位相を表わす軸として,前記2次元磁場ベクトルの前記大きさを,プロットする色又はプロットする色の濃淡又はプロットする記号の大きさによって,前記2次元磁場ベクトルの前記大きさに対応して変化させて表示し,前記全ての計測点における前記2次元磁場ベクトルの前記大きさ及びその前記位相の時間変化を表示し,前記生体の電気生理学的な興奮の時間変化を表示することを特徴とする生体磁場計測装置。
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