JP3582094B2 - シートリクライニング装置 - Google Patents
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Description
【発明の目的】
【0002】
【産業上の利用分野】
本発明は、シートリクライニング装置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、この種のシートリクライニング装置としては、特公平5−60924号公報の図6及び図7に示されるものが知られている。これは、シートクツシヨンに固定されたロアアームと、シートバツクに固定されたアツパアームと、ロアアームにアツパアームを回動自在に支持する軸受部を構成すると共にアツパアームのロアアームに対する回動の中心となる支持軸と、ロアアームとアツパアームとの間に設けられロアアームに形成されたガイド部によつてロアアームにガイドされた摺動自在なポール及びアツパアームに形成されたラチエツトを有しポールの歯部とラチエツトの歯部との噛合によつてアツパアームのロアアームに対する回動を規制するロツク機構と、ロアアームに形成された第1カム面と、ポールに形成された第2カム面と、ロアアームに回転自在に支持された回転軸と、回転軸に固着され第1カム面及び第2カム面と当接してポール及びロアアームを押圧するカム部材とを有するものである。この従来装置において、ポールの摺動動作によつてポールの歯部とラチエツトの歯部とが噛合することでアツパアームのロアアームに対する回動が規制されポールの摺動動作によつてポールの歯部とラチエツトの歯部との噛合が解除されることでアツパアームのロアアームに対する回動が許容されるものであつた。又、ポールの歯部とラチエツトの歯部とを噛合させるポールの摺動動作時にカム部材と第1カム面とが当接してロアアームが押圧されることでアツパアームがロアアームに対して相対的に移動させられてアツパアームと支持軸との間のガタ(軸受部でのガタ)を抑える(クリアランスを吸収する)と共にカム部材と第2カム面とが当接してポールが押圧されることでガイド部とポールとの間のガタを抑え(クリアランスを吸収する)、これにより、アツパアームのロアアームに対する回動が規制された状態でのアツパアームのロアアームに対するがたつきが抑えられるものであつた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来装置では、カム部材と第1カム面との当接により、カム部材はポール及びロアアームに対する押圧方向に移動することとなり、この移動によつてロアアームの押圧による支持軸とアツパアームとの間のガタ抑えを実現させると共に寸法誤差等を吸収したカム部材と第1カム面との当接及びカム部材と第2カム面との当接の同期化がなされるが、カム部材は回転軸に固着されているため、この移動を許容するためには回転軸とロアアームとの間にこの移動を許容する分だけのクリアランス(特公平5−60924号公報第10項第24行目から第25行目記載の外方自由部分)を設けなければならない。このことは、回転軸のロアアームに対する支持にガタを発生させてこのガタにより押圧不良や最悪の場合には噛合不良までも発生させることとなり、これを防止するためにはカム部材の移動を所望方向のみに規定する案内部(図6及び図7示符号130,113a)をロアアームに形成しなければならず、結果、ロアアームの構成が複雑となつて、ロアアームの強度不足やコストアツプ等を招く恐れがあつた。尚、特公平5−60924号公報の図1及び図2には、カム部材が移動しない従来装置が示されているが、この従来装置においては、ポールを押圧してガイド部とポールとの間のガタ抑えを構成するカム部材と第2カム面との当接によりポールを介してアツパアームを直接押圧することで支持軸とアツパアームとの間のガタを抑えるため、第2カム面の形状が複雑なり、寸法誤差等が発生しやすくなつてカム部材と第1カム面との当接及びカム部材と第2カム面との当接の同期化がはかりにくくなり、押圧不良を発生させる恐れがある。
【0005】
故に、本発明は、ロアアームに加工を施すことなく各部位でのガタ抑えが確実に構成されるシートリクライニング装置を提供することを、その技術的課題とするものである。
【0006】
又、副課題として、上記した技術的課題を解決するシートリクライニング装置をより安価に提供できるようにすること及び上記した技術的課題を解決するシートリクライニング装置をロアアームに加工を施すことなく両側駆動としてより安価に提供できるようにすることを、挙げる。
【0007】
【発明の構成】
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するために本発明において講じた技術的手段は、回転軸とカム部材との間に設けられ前記カム部材を前記回転軸に対して一体回転とし且つ前記回転軸に対してポール及びロアアームに対する押圧方向のみに移動自在とする支持手段を有した、ことであり、前記ポールは前記カム部材による前記ポールの押圧によつて前記ポールの摺動動作をガイドするガイド部と面接触するものとすれば良く、前記ロアアームは前記カム部材の前記ロアアームの押圧によつて前記アツパアームと面接触するものとすれば良い。
【0009】
より好ましくは、前記回転軸と一体回転し、かつ前記ポールに設けられたピンを介して連係し前記ポールを摺動動作させるレリーズ手段を有し、さらに、前記回転軸を、前記アツパアームの前記ロアアームに対する回動の中心となるものとする、と良い。
【0010】
より好ましくは、前記ロアアームに半抜き形成され前記第1カム面,前記ポールの摺動動作をガイドするガイド部を構成すると共に前記回転軸を支持する第1支持部と、前記アツパアームに半抜き形成され前記ポールと前記カム部材とを収容する空間及び前記回転軸を支持する第2支持部を有する、と良い。
【0011】
【作用】
上記技術的手段によれば、支持手段によりカム部材はポール及びロアアームに対する押圧方向に回転軸に対して移動することとなりこの移動によつてロアアームの押圧による軸受部でのガタ抑えを実現させると共に寸法誤差等を吸収してカム部材と第1カム面との当接及びカム部材と第2カム面との当接の同期化がなされる。よつて、ロアアームにカム部材の移動を許容するクリアランスやカム部材の移動を所望方向に規定する案内部等を形成しなくてもよく、結果、ロアアームには何ら加工を施す必要がなくなる。
【0012】
又、軸受部でのガタ抑えを構成する第1カム面は他の構成部品と一体にロアアームを半抜きすることで形成される。よつて、加工工数が増大せず、より安価なものとなる。
【0013】
更に、レリーズ手段によりポールの摺動動作がなされる。よつて、ポールの摺動動作に回転軸の移動がなくなり、回転軸はアツパアームのロアアームに対する回動の中心となるものとして構成される。結果、ロアアームに何ら加工を施すことなくより安価に両側駆動がなされる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0015】
図1及び図2に示されるように、シートクツシヨン(図示せず)に固定されたロアアーム1及びシートバツク(図示せず)に固定されたアツパアーム2には、両アーム1,2を貫通した形で回転軸3が回転自在に支持されており、アツパアーム2はロアアーム1に対して回転軸3を中心として回動自在とされている。尚、回転軸3の支持はロアアーム1及びアツパアーム2に対して回転軸3の回転を許容するだけの所定のクリアランスが持たされたものである。ロアアーム1及びアツパアーム2の回転軸3への支持部分11,21は、互いに相対する方向に夫々半抜き形成され、ロアアーム1とアツパアーム2との間にこの半抜きによる空間Aを形成している。この空間A内には後述するロツク機構4及びロツク解除機構5のカム51が配設されている。又、ロアアーム1には回転軸3を中心とした円弧状の凸部61が支持部分21側に突出するように形成されている。支持部分21には回転軸3を中心とした円弧状の凸部22が支持部分11側に突出するように形成されており、この凸部22外周面と支持部分21内周面とで両端が空間Aに連続する回転軸3を中心とした円弧状の凹部62を形成している。この凸部61及び凹部62はロツク機構4を構成する後述するポール41の歯部41aとラチエツト42の歯部42aとの噛合部位に対して回転軸3を挟んで対向するように配置されており、凸部61は凹部62内に挿通嵌合され、この凸部61と凹部62との挿通嵌合がアツパアーム2をロアアーム1に回動自在に支持する軸受部6を構成する。尚、軸受部6によるアツパアーム2のロアアーム1への支持はロアアーム1に対するアツパアーム2の回動を許容するだけの所定のクリアランスが持たされたものである。図3に示されるように、このクリアランスが形成される凸部61の外周面と凹部62の内周面との間には後述するロアアーム1とアツパアーム2との面接触(軸受部6でのガタ抑え)を可能とする対の接触面61aが凹部62の内周面と面接触できるように回転軸3を中心としてバランスよく凸部61の外周面に形成されている。
【0016】
ロツク機構4は、回転軸3を中心とした円弧形状の歯部41aを有するポール41及び回転軸3を中心とした円弧形状の歯部42aを有するラチエツト42とから構成されている。ポール41は、支持部分11,21の内側面11a,21aによつて板厚方向がガイドされ且つ支持部分11を形成するロアアーム1の反抜きを利用して形成される対のガイド面11bによつて幅方向がガイドされた形で長さ方向(径方向)に摺動自在にロアアーム1に支持されている。尚、このポール41の支持は内側面11a,21a及びガイド面11bに対してポール41の摺動を許容するだけの所定のクリアランスが持たされたものである。図3に示されるように、このクリアランスが形成される一方のガイド面11bとポール41の一方の側面との間には後述するポール41とガイド面11bとの面接触(ポール41とガイド面11bとの間のガタ抑え)を可能とする接触面41bが一方のガイド面11bと面接触できるようにポール41の一方の側面に形成されている。ラチエツト42は、支持部分21を形成するアツパアーム2の反抜きを利用してアツパアーム2に一体的に形成されている。又、このポール41の歯部41aとラチエツト42の歯部42aとはポール42の摺動によつて噛合及び噛合解除される。
【0017】
ロツク解除機構5は、カム51及び操作レバー52から構成されている。カム51は、回転軸3に後述する構造で少なくとも一体回転するように支持されており、その回転によつてポール41の歯部41aと対向する背面と少なくとも接合又は除合解除されるものである。操作レバー52は、回転軸3に二面幅形状で一体回転するように固着されており、ポール41に設けられたピン41cが挿通されるカム長穴52aが持ち、その回転によつてカム長穴52aの作用によりピン41cを介してポール41を摺動させるものである。
【0018】
上記した構成において、ポール41の背面とカム51との接合によつてポール41の摺動動作を規制してポール41の歯部41aとラチエツト42の歯部42aとの噛合を維持させることでアツパアーム2のロアアーム1に対する回動が規制されている。この状態において、回転軸3を図1示時計方向に回転操作すると、この回転軸3の回転と共にカム51及び操作レバー52が図1示時計方向に回転してカム51とポール41の背面との接合が解除されると共にカム長穴52aの作用によりポール41が図1示上方向(回転軸3に向かう径方向)に摺動させられる。これにより、ポール41の歯部41aとラチエツト42の歯部42aとの噛合が解除されアツパアーム2のロアアーム1に対する回動が許容される。又、アツパアーム2のロアアーム1に対する回動が許容された状態において、回転軸3を前述とは逆に回転操作すると、ポール41の背面とカム51とが接合する共にカム長穴52aの作用によりポール41が前述とは逆に摺動させられる。これにより、ラチエツト42の歯部42aとポール41の歯部41aとが噛合してアツパアーム2のロアアーム1に対する回動が規制される。
【0019】
図1ないし図3に示されるように、回転軸3のカム51を支持する軸部位31は対向する対の平面部31a及び平面部31aを連結する対の円弧部31bから構成される二面幅形状を呈するものであつて、カム51の回転軸3に支持される穴部位511は対向する対の平面部511a及び平面部511aを連結する対の円弧部511bから構成される二面幅形状を呈するものである。回転軸3の軸部位31はカム51の穴部位511内に平面部31aと平面部511aとが面接触し且つ円弧部31bを円弧部511bとが所定のクリアランスをもつて対向するように挿通され、これにより、カム部材51は前述した如く回転軸3と一体回転するように且つそれにくわえてこのクリアランスにより平面部31aと平面部511aとの面接触をガイドとして回転軸3に対して径方向に移動するように回転軸3に支持される。この軸部位31と穴部位511により支持手段を構成している。ポール41の背面にはポール41の背面とカム51との接合によつてカム51と当接するカム面41dが形成されており、ロアアーム1の支持部分11内周面にはポール41の背面とカム51との接合によつてカム51と当接するカム面11cが形成されている。このカム51とカム面41dとの当接によりカム51が径方向に押圧され、カム51とカム面11cとの当接によりロアアーム1が径方向に押圧される。尚、カム面41d及びカム面11cの配置は、ポール41及びロアアーム1の押圧の方向がカム51の回転軸3に対する移動の方向となるようにつまりカム51が回転軸3に対してポール41及びロアアーム1の押圧方向のみに移動するように回転軸3を中心として対向したものとされており、特に、カム面41dの形状は、カム51とカム面41dとの当接によるポール41の押圧点が回転軸3とポール41の歯部41aとラチエツト42の歯部42aとの噛合部位を結ぶ線上から一方のガイド面11b側にずれて位置する如きものとされている。
【0020】
上記した構成において、アツパアーム2のロアアーム1に対する回動が規制されている状態となると、カム51とカム面41dが当接してポール41が押圧されカム51とカム面11cとが当接してロアアーム2が押圧される。この際、カム51が軸部位31と穴部位511とにより構成される支持手段の作用で回転軸3に対して移動するので、この移動によりカム面11c,41d及びカム51の寸法誤差等を吸収してカム面11cとカム51との当接及びカム面41dとカム51との当接が同期化される。ポール41が押圧されるとカム面41dとカム51との当接による押圧点が回転軸3とポール41の歯部41aとラチエツト42の歯部42aとの噛合部位を結ぶ線上から一方のガイド面11b側にずれて位置していることからこの押圧力により生じる分力によつてポール41の歯部41aとポール42の歯部42aとの噛合が強固なものとされると共にポール41の接触面41bと一方のガイド面11bとが面接触する。ロアアーム2が押圧されるとこの押圧力により生じる反力によつてカム51が軸部位31と穴部位511とにより構成される支持手段の作用で回転軸3に対して移動しポール41及びラツチエツト42を介してアツパアーム2がロアアーム1に対して移動させられ、これにより、ロアアーム1の凸部61の接触面61aがアツパアーム2の凹部62の内周面と面接触する。このポール41の接触面41bと一方のガイド面11bとの面接触によりポール41とガイド面11bとの間のポール41の摺動を許容するためのクリアランスが吸収されポール41とガイド面11bとの間のガタが抑えられると共にこの凸部61の接触面61aと凹部62の内周面との面接触により軸受部6のアツパアーム2の回動を許容するためのクリアランスが吸収されポール41とガイド面11bとの間のガタが抑えられる。これにより、アツパアーム2のロアアーム1に対する回動が規制された状態でのアツパアーム2のロアアーム1に対するがたつきが抑えられる。尚、前述したアツパアーム2の移動は回転軸3に対しても行われることとなるが、アツパアーム2の回転軸3に対する移動はロアアーム1及びアツパアーム2と回転軸3との間の回転軸3の回転を許容するためのクリアンスによつて吸収され回転軸3の回転がアツパアーム2によつて妨げられるようなことはない(偏荷重による摩擦力の増大)。
【0021】
上記したように、回転軸3の軸部位31とカム51の穴部位511から構成される支持手段によりカム51はポール41及びロアアーム1に対する押圧方向に回転軸3に対して移動しこの移動によつてロアアーム1の押圧による軸受部6でのガタ抑えを実現させると共に寸法誤差等を吸収してカム51とカム面41dとの当接及びカム51とカム面11cとの当接の同期化がなされる。よつて、ロアアーム1にカム51の移動を許容するクリアランスやカム51の移動を所望方向に規定する案内部等を形成しなくてもよく、結果、ロアアーム1には何ら加工を施す必要がなくなり、ロアアーム1の構成が簡素化されると共にロアアーム1の強度低下,重量アツプやコストアツプ等が防止される。又、ポール41が押圧されるとポール41とガイド面11bとは接触面41bにより面接触し、ロアアーム1が押圧されると凸部61と凹部62とは接触面61aにより面接触するのでポール41とガイド面11bとの間のガタ及び軸受部6でのガタが有効に抑えられる。更に、ロアアーム1の押圧とポール41の押圧とは別構成とされたカム面41dとカム面11cとで実現されるので、カム面41d,11cの形状が簡素化されカム51とカム面11cとの当接及びカム51とカム面41dとの当接の同期化がはかりやすくなり、押圧不良や噛合不良等が防止される。
【0022】
又、上記したように、軸受部6でのガタ抑えを構成するカム面11cは支持部分11の形成によつてガイド面11bと一体にロアアーム1を半抜きすることで形成される。よつて、加工工数が増大せず、より安価なものとなる。
【0023】
更に、上記したように、操作レバー52によりポール41の摺動がなされる。
【0024】
よつて、ポール41の摺動に伴う回転軸3の移動がなくなり、回転軸3はアツパアーム2のロアアーム1に対する回動の中心となるものとして構成される。結果、ロアアーム1に何ら加工を施すことなくより安価に両側駆動がなされる。尚、両側駆動とは上記した構成のリクライニング機構をシートの両側に配することであつて、本実施例において両側駆動は、回転軸3にセレーシヨン嵌合された連結パイプ7を用いて行われている。
尚、軸受部6は回転軸3周りの支持部分11,21に形成してもよい。この場合、回転軸3と支持部分11,21との間には回転軸3のアツパアーム2及びロアアーム1に対する回転を許容するブツシユが配設されることとなる。又、回転軸3を中心としてアツパアーム2をロアアーム1に対して回転自在とする必要なく従来装置と同様に回転軸3とは別構成の支持軸を用いてもよい。更に、操作レバー52によるポール41の摺動を廃止して従来装置と同様にカム51によりポール41を摺動させるようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、支持手段によりカム部材をポール及びロアアームに対する押圧方向に回転軸に対して移動するようにしたので、この移動によつてロアアームの押圧による軸受部でのガタ抑えを実現させると共に寸法誤差等を吸収してカム部材と第1カム面との当接及びカム部材と第2カム面との当接の同期化がなされる。これにより、ロアアームにカム部材の移動を許容するクリアランスやカム部材の移動を所望方向に規定する案内部等を形成しなくてもよく、結果、ロアアームには何ら加工を施す必要がなくなり、ロアアームの構成を簡素化できると共にロアアームの強度低下,重量アツプやコストアツプ等を防止することができる。
【0026】
又、ロアアームの押圧とポールの押圧とは別構成とされた第1カム面と第2カム面とで実現されるので、第1及び第2カム面の形状が簡素化されカム部材と第1カム面との当接及びカム部材と第2カム面との当接の同期化がはかりやすくなり、押圧不良や噛合不良等を確実に防止することができる。
【0027】
又、本発明によれば、軸受部でのガタ抑えを構成する第1カム面を支持部分の形成によつて他の構成部品と一体にロアアームを半抜きすることで形成したので、第1カム面の設定によつて加工工数が増大することはなく、より安価なものとすることができる。
【0028】
更に、本発明によれば、レリーズ手段によりポールの摺動をなし、回転軸をアツパアームのロアアームに対する回動の中心となるものとして構成したので、ロアアームに何ら加工を施すことなくより安価に両側駆動を行うことができる。
【0029】
その上、ポールはカム部材によるポールの押圧によつてポールの摺動動作をガイドするガイド部と面接触し、ロアアームはカム部材のロアアームの押圧によつてアツパアームと面接触するので、ポールとガイド部との間のガタ及び軸受部でのガタを有効に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシートリクライニング装置の平面図である。
【図2】図1のB−B線断面図である。
【図3】本発明に係るシートリクライニング装置の主要部を示す図2のC方向拡大図である。
【符号の説明】
1 ロアアーム
2 アツパアーム
3 回転軸
4 ロツク機構
6 軸受部
A 空間
11 支持部分(第1支持部)
21 支持部分(第2支持部)
41 ポール
42 ラチエツト
51 カム(カム部材)
52 操作レバー(レリーズ手段)
31 軸部位(支持手段)
511 穴部位(支持手段)
11b ガイド面(ガイド部)
11c カム面(第1カム面)
41d カム面(第2カム面)
41a,42a 歯部
Claims (6)
- シートクツシヨンに固定されたロアアームと、シートバツクに固定されたアツパアームと、前記ロアアームに前記アツパアームを回動自在に支持する軸受部と、前記ロアアームと前記アツパアームとの間に設けられ前記ロアアームにガイドされた摺動自在なポール及び前記アツパアームに設けられたラチエツトを有し該ポールの歯部と該ラチエツトの歯部との噛合によつて前記アツパアームの前記ロアアームに対する回動を規制するロツク機構と、前記ロアアームに設けられた第1カム面と、前記ポールに設けられた第2カム面と、少なくとも前記ロアアームに回転自在に支持された回転軸と、該回転軸に支持され前記第1カム面及び前記第2カム面と当接して前記ポール及び前記ロアアームを押圧するカム部材とを有するシートリクライニング装置において、前記回転軸と前記カム部材との間に設けられ前記カム部材を前記回転軸に対して一体回転とし且つ前記回転軸に対して前記ポール及び前記ロアアームに対する押圧方向のみに移動自在とする支持手段を有するシートリクライニング装置。
- 前記回転軸は、前記アツパアームの前記ロアアームに対する回動の中心となる、請求項1記載のシートリクライニング装置。
- 前記回転軸と一体回転し、かつ前記ポールに設けられたピンを介して連係し前記ポールを摺動動作させるレリーズ手段を有する、請求項1又は2記載のシートリクライニング装置。
- 前記ロアアームに半抜き形成され前記第1カム面,前記ポールの摺動動作をガイドするガイド部を構成すると共に前記回転軸を支持する第1支持部と、前記アツパアームに半抜き形成され前記ポールと前記カム部材とを収容する空間及び前記回転軸を支持する第2支持部を有する、請求項1,2又は3記載のシートリクライニング装置。
- 前記ポールは前記カム部材による前記ポールの押圧によつて前記ポールの摺動動作をガイドするガイド部と面接触する請求項1,2,3又は4記載のシートリクライニング装置。
- 前記ロアアームは前記カム部材の前記ロアアームの押圧によつて前記アツパアームと面接触する請求項1,2,3,4又は5記載のシートリクライニング装置。
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