JP3581783B2 - 導電性反射防止膜が被覆されたガラス物品 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性と光吸収性を兼ね備えた反射防止膜が被覆されたガラス物品に関し、とりわけ陰極線管に用いられるガラス製フェースプレートやフェースプレートの表示部前面に樹脂又はガラスフリット等の接着剤で貼り合わせて用いられる導電性反射防止ガラス板に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョンなどのように陰極線管を用いた表示装置では、外光の表示面での反射率を低くして表示品位を良くすることが行われている。また、この陰極線管を用いた表示装置では、電子銃の使用により高電圧が用いられるため、表示面は帯電が起こり、これにより空気中のゴミや埃を引きつけるため、表示面の帯電を防止するために導電性にすることが行われている。そのために、導電性反射防止膜を被覆したガラス板を陰極線管のフェースプレートに貼り付けたり、フェースプレート外表面に直接導電性反射防止膜を被覆することが行われている。
【0003】
上記の陰極線管の表示品を向上させる目的で用いられる光学物品としては、特開平6−263483号公報に、ガラス板/ITO/チタン酸プラセオジウム/フッ化マグネシウム/チタン酸プラセオジウム/フッ化マグネシウムで表せる積層体が知られている。
【0004】
また、金属層と透明酸化物層を積層して導電性反射防止体としたものとしては、特開昭64−70701号公報に開示されているガラス板/ステンレス/酸化チタン/酸化珪素で表せる積層体や、特開平1−180333号公報に開示されているガラス板/フッ化マグネシウム/ステンレス/酸化チタン/フッ化マグネシウムで表せる積層体や、特許公報第2565538号に開示されている、ガラス板/チタン酸プラセオジウム/ステンレス/チタン酸プラセオジウム/フッ化マグネシウムで表せる積層体がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平6−263483号公報に記載の積層体は、すべての層が透明酸化物で構成されているため光吸収性がない。したがって、導電性と高い透過率を有するものの、その積層体を陰極線管前面に設けた場合、表示コントラストを大きくして画像を見やすくするという機能はなかった。また、この積層構成では、導電性反射防止膜の電気抵抗の耐熱性が十分でないので、たとえばフェースプレート表示面に直接に被覆するとファンネルとフェースプレートをガラスフリットで接合し電子銃ユニットを密封するときの加熱工程で抵抗が大きく上昇してしまい、帯電防止の性能が著しく低下するという問題点があった。
【0006】
また、上記の金属層と透明酸化物層を積層して導電性反射防止体としたものは、金属層を用いているので光吸収性を有しているので表示コントラストを上げられるが、導電性を十分に確保するには金属層の厚みを大きくする必要があり、
それにより可視光線の透過率が低下してしまうという問題点があった。すなわち陰極線管の表示面に被覆する反射防止膜として適した光吸収性と高い導電性を具備する特性をいずれも有するものではなかった。
【0007】
上記のように、陰極線管の手前に直接または間接に設けられる導電性反射防止膜は、画像の視認性を向上させる光吸収性と、帯電を防止するための導電性と、さらに加熱工程を受けても導電性が大きく低下しない(耐熱抵抗力がある)性能を併せ有するものが望まれており、これを実現し提供するという課題があった。本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ガラス基体上に、基体側から第1層として金属層、第2層として酸素を導入せずに成膜された550nmの波長における屈折率が2.0〜2.4の透明高屈折率層、第3層として酸化インジウムを主成分とする透明導電層、第4層として550nmの波長における屈折率が1.35〜1.46の低屈折率層が順次積層されてなる導電性反射防止膜が被覆されたガラス物品において、前記第3層が酸素を導入せずに成膜されたフッ化マグネシウムまたは二酸化珪素の保護層に成膜直後の清浄な状態で直接被覆されていることを特徴とするガラス物品である。
【0009】
本発明の透明ガラス基体は、550nmにおける屈折率が1.4〜1.7の透明または着色ガラス基体が用いられ、ガラスの組成としてはとくに限定されるものではなく、ソーダ石灰珪酸組成、ホウ珪酸組成、アルミノ珪酸組成、アルミノホウ珪酸組成などのガラスを、必要により曲げ加工や風冷強化などによる加工をしたものが用いられる。
【0010】
本発明の第1層である金属層としては、インコネル、ニッケル、ニクロム、クロム、チタンなどの金属または合金の層を用いることができる。本発明の吸収層は、表示のコントラストを向上させるために550nmの波長における光吸収率を約15〜35%とするのが好ましく、そのために1nm以上の厚みにすることが好ましい。また、表示の明るさを確保するために、その厚みは5nm以下とするのが好ましい。
【0011】
本発明の第2層の高屈折率の層は、波長550nmにおける屈折率が2.0〜2.4の透明酸化物の層が用いられる。チタン酸プラセオジウム、二酸化チタニウム、酸化ジルコニウムおよび五酸化タンタルの層が好ましく用いられ、なかでもチタン酸プラセオジウムの層は、PrTiO3を蒸発材料として酸素を導入せずにほぼその化学量論的組成に近い組成の層を成膜することができるので、第2層を成膜するときに第1層の金属層を酸化劣化させることがないので好ましい。第2の層の厚みは10〜60nmとするのが好ましい。この範囲内とすることにより、他の層と積層されたときの光の干渉作用により可視光線域の反射率を低くすることができる。
【0012】
本発明の保護層は、フッ化マグネシウムまたは二酸化珪素の層で形成される。導電性反射防止膜が陰極線管の組立時の加熱工程を経るとき、空気中の酸素が層内を拡散浸透し、最も空気側から遠い金属層に到達してこれを酸化するときに光吸収性が低下する。この酸素の拡散透過を防止するために、保護層の厚みは10nm以上とするのが好ましい。また他の層と積層されたときの光の干渉作用で可視光線反射率を低くする上で30nm以下とするのが好ましい。
【0013】
チタン酸プラセオジウムの層およびフッ化マグネシウムの層とも、酸素を導入することなく成膜することができるので、これらの層は光吸収性の金属層をその成膜中に酸化させることはない。またこの保護層は、陰極線管のフェースプレートとファンネルとの封着などの組立工程において熱処理を受けても、金属層が酸化劣化するのを防止抑制する。
【0014】
本発明においては、導電性反射防止膜の導電性は、第1層の金属層および第3層の透明導電層により維持されるが、主として第3層の透明導電層により確保され、この層は酸化インジウムを主成分とする層で構成される。通常酸化インジウムに酸化錫を少量含有させたもの(ITO)が低い抵抗を得る上で好ましい。酸化インジウムに対して酸化錫を3〜15重量%含有させたものが、抵抗を低くするので好ましい。透明導電層の厚みは、導電性反射防止膜のシート抵抗と光の干渉作用による透過率および反射率特性から、10〜60nmの範囲とするのが好ましい。
【0015】
透明導電層の厚みが10nm未満であると抵抗が大きくなり、かつ受ける熱処理工程により抵抗値の上昇が著しく増加するので好ましくない。また、厚みが60nmを越えると、積層する他の層との光の干渉作用により可視光線領域での反射率が大きくなるので好ましくない。本発明によればシート抵抗を500Ω/□以下とすることができ、かつ450℃の高温の熱処理を受けても、なお500Ω/□以下の抵抗値とすることができる。
【0016】
本発明の第4層の低屈折率層は、550nmにおける屈折率が1.35〜1.46の可視域で透明な低屈折率材料で構成される。この低屈折率材料としてはフッ化マグネシウムと二酸化珪素が好んで用いられ、屈折率がより小さいフッ化マグネシウムが、反射率をよく低下させるのでより好ましい。
【0017】
本発明においては、酸化インジウムを主成分とする透明導電層は、低屈折率層に被覆され空気に遮断されているので、導電性反射防止膜が加熱処理を受けても酸素の透明導電層までの侵入が抑制され、そのシート抵抗の変化が小さい。
【0018】
本発明の導電性反射防止膜の各層を上記厚みの範囲内で選定することにより、可視光線反射率を1%以下に維持して、可視光線透過率を65〜85%とすることができ、かつ、この特性は450℃の熱処理を受けても大きく変化しないようにすることができる。
【0019】
上記の特性は、導電性反射防止膜を被覆したフェースプレートをファンネルと加熱接合して陰極線管とする場合にとくに有用な特性である。ガラス物品としての光吸収性は、金属層の厚みのみによってもよく、またガラス基体自身の着色による光吸収(ガラス自体に着色成分を混入)と併せて行ってもよい。
【0020】
本発明の導電性反射防止膜の第3層と第4層の間に、第2の保護層を介在させるようにして6層構成の膜とすることにより、反射率を大きく上昇させたり透過率を大きく低下させたりすることなく、かつ加熱処理を受けても吸収率の低下および抵抗値の上昇を一層抑制することができる。この目的のための第2の保護層の材料としては、二酸化珪素の層または二酸化アルミニウムの層が好ましい。
【0021】
第2の保護層は、石英ガラスや二酸化アルミニウムを蒸着材料として成膜することができる。蒸着に際しては、酸素を成膜室内に導入することなくまたは少量導入することで蒸着材料とほぼ同じ組成の層に成膜することができるので、第2の保護層の直前に成膜したITO層を酸化させることがないので、この層のシート抵抗を増加させることなく成膜できる。
【0022】
第2の保護層の厚みは1nm以上とするのが好ましく、その厚みの上限は、積層される他の層との光の干渉作用によって定まる反射率を低くする上で30nm以下とするのが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。図1(a)、(b)は、本発明の光学物品9の実施例の断面図である。図1(a)は、ガラス板1の片面に導電性反射防止膜8が被覆されており、図1(b)は陰極線管用のフェースプレート1の凸側表面に導電性反射防止膜8が被覆されている。
【0024】
図2は、導電性反射防止膜8を構成する層の一実施例を示す一部断面図で、ガラス基体であるガラス板1の片面に順次、インコネル合金層2、チタン酸プラセオジウム層3、保護層であるフッ化マグネシウム層6、錫を含有する酸化インジウム(ITO)層4、第2の保護層である酸化アルミニウム層7、フッ化マグネシウム層5が被覆されている。
【0025】
図3、図4は、本発明の実施例5で得られた光学物品のそれぞれ透過率曲線、反射率曲線を示す。Aは熱処理前、Bは熱処理後(450℃、60分)の曲線である。
【0026】
ガラス板1は、所望の形状に切断され、必要により公知の方法により曲げ加工や風冷強化されたものが用いられる。導電性反射防止膜の各層は、公知の真空蒸着やイオンプーティング法により被覆される。上記の層のうち酸化物からなる層はスパッタリングによっても被覆することができる。
【0027】
以下に本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1〜5
100mm×100mm×厚み3mmのソーダ石灰シリカ組成のガラス板を真空蒸着装置にいれ、蒸着装置内に設けられた基板加熱ヒータにより300℃に加熱した状態で、表1および表2に示す蒸着条件および層の構成で、導電性反射防止膜を被覆した本発明の光学物品を作製した。
【0028】
蒸着材料の蒸発は、電子ビーム蒸着法で行い、蒸着るつぼからガラス板までの距離を約100cmとし、ガラス板を回転させながら行った。蒸着開始前の到達真空度はいずれの層についても、油拡散ポンプで 0.003Paまで排気を行った。第3層および第2の保護層については、その成膜は酸素ガスを外部から一定量導入し、表1に示す酸素導入圧力で行い、金属層およびフッ化マグネシウム層については、酸素を導入せずに行った。
【0029】
【表1】
【0030】
得られた光学物品を蒸着装置から取り出し、可視光線反射率、シート抵抗、可視光線透過率を測定した。表1に各層の蒸着条件を、表2に導電性反射防止膜の層構成を、表3に得られた光学物品の特性を比較例とともに示す。
【0031】
表1〜表3に示すように、本発明の実施例1〜5の光学物品は、450℃の熱処理を受けても抵抗の上昇が小さいことが分かる。また、熱処理前後での透過率が65〜85%の範囲内で安定しているので、熱処理工程を受ける陰極線管用の導電反射防止膜付き物品として、膜の厚みの決定が容易であるという利点を併せ有することが分かる。
【0032】
比較例1〜2
表1および表2に示す蒸着条件および層の構成で、比較例となる光学物品のサンプルを作製した。その結果を表3に示す。
比較例1は、導電層を透明導電膜をITOのみで構成しているので光吸収性が無い上に、熱処理による抵抗の上昇が大きくなってしまうという性質があっ流ことが分かる。比較例2は熱処理前後で低いシート抵抗が得られないことが分かる。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
実施例でえられた光学物品が、よい耐熱抵抗性(熱処理を受けても電気抵抗が大きく変化しない特性質)を有する理由は十分に明らかではないが、次のように考えられる。実施例の透明導電層は、ガラス基板上に直接被覆されていないので、熱処理を受けてもガラス基体表面から透明導電層への酸素侵入が無いので酸化を受けにくく、さらに透明導電層は、真空中で成膜された直後の清浄なフッ化マグネシウムあるいは二酸化珪素の層の上に直接被覆されているので、結晶性がよく発達し緻密な層になっており、このため隣接する層からの酸素の拡散侵入が生じにくい。したがって、大気中で熱処理を受けても層中の酸素欠陥がつぶれにくく、耐熱抵抗値の安定性有する至ったと考えられる。
【0036】
【発明の効果】
本発明の光学物品は、陰極線管の組立工程において受ける加熱工程を受けても、導電性および光吸収性が劣化(透過率が増大)することがない。本発明においては、導電性反射防止膜の導電性は主として酸化インジウムを主成分とする透明導電層で得られ、光吸収性は金属層で得られる。
【0037】
本発明の金属層は、酸素を導入して成膜される透明導電層の被覆に先立ち、酸素を導入せずに成膜される高屈折率層および保護層の2つの層により酸素雰囲気から保護されることにより一層酸化が抑制される。
【0038】
さらに、透明導電層および金属層の厚みをそれぞれ10〜60nm、1〜5nmの範囲とすることにより、陰極線管の表示品質を向上させるのに適した透過率である65〜85%の範囲内にすることができる。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の光学物品の実施例の断面図である。
【図2】図2は、本発明の導電性反射防止膜の積層構成の1実施例を説明するための図である。
【図3】実施例5で得られた光学物品の熱処理前後の透過率曲線を示す図である。
【図4】実施例5で得られた光学物品の熱処理前後の反射率曲線を示す図である。
【符号の説明】
1:ガラス基体
2:金属層
3:透明高屈折率層、
4:透明導電層
5:低屈折率層
6:保護層
7:第2の保護層
8:導電性反射防止膜
9:光学物品
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性と光吸収性を兼ね備えた反射防止膜が被覆されたガラス物品に関し、とりわけ陰極線管に用いられるガラス製フェースプレートやフェースプレートの表示部前面に樹脂又はガラスフリット等の接着剤で貼り合わせて用いられる導電性反射防止ガラス板に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョンなどのように陰極線管を用いた表示装置では、外光の表示面での反射率を低くして表示品位を良くすることが行われている。また、この陰極線管を用いた表示装置では、電子銃の使用により高電圧が用いられるため、表示面は帯電が起こり、これにより空気中のゴミや埃を引きつけるため、表示面の帯電を防止するために導電性にすることが行われている。そのために、導電性反射防止膜を被覆したガラス板を陰極線管のフェースプレートに貼り付けたり、フェースプレート外表面に直接導電性反射防止膜を被覆することが行われている。
【0003】
上記の陰極線管の表示品を向上させる目的で用いられる光学物品としては、特開平6−263483号公報に、ガラス板/ITO/チタン酸プラセオジウム/フッ化マグネシウム/チタン酸プラセオジウム/フッ化マグネシウムで表せる積層体が知られている。
【0004】
また、金属層と透明酸化物層を積層して導電性反射防止体としたものとしては、特開昭64−70701号公報に開示されているガラス板/ステンレス/酸化チタン/酸化珪素で表せる積層体や、特開平1−180333号公報に開示されているガラス板/フッ化マグネシウム/ステンレス/酸化チタン/フッ化マグネシウムで表せる積層体や、特許公報第2565538号に開示されている、ガラス板/チタン酸プラセオジウム/ステンレス/チタン酸プラセオジウム/フッ化マグネシウムで表せる積層体がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平6−263483号公報に記載の積層体は、すべての層が透明酸化物で構成されているため光吸収性がない。したがって、導電性と高い透過率を有するものの、その積層体を陰極線管前面に設けた場合、表示コントラストを大きくして画像を見やすくするという機能はなかった。また、この積層構成では、導電性反射防止膜の電気抵抗の耐熱性が十分でないので、たとえばフェースプレート表示面に直接に被覆するとファンネルとフェースプレートをガラスフリットで接合し電子銃ユニットを密封するときの加熱工程で抵抗が大きく上昇してしまい、帯電防止の性能が著しく低下するという問題点があった。
【0006】
また、上記の金属層と透明酸化物層を積層して導電性反射防止体としたものは、金属層を用いているので光吸収性を有しているので表示コントラストを上げられるが、導電性を十分に確保するには金属層の厚みを大きくする必要があり、
それにより可視光線の透過率が低下してしまうという問題点があった。すなわち陰極線管の表示面に被覆する反射防止膜として適した光吸収性と高い導電性を具備する特性をいずれも有するものではなかった。
【0007】
上記のように、陰極線管の手前に直接または間接に設けられる導電性反射防止膜は、画像の視認性を向上させる光吸収性と、帯電を防止するための導電性と、さらに加熱工程を受けても導電性が大きく低下しない(耐熱抵抗力がある)性能を併せ有するものが望まれており、これを実現し提供するという課題があった。本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ガラス基体上に、基体側から第1層として金属層、第2層として酸素を導入せずに成膜された550nmの波長における屈折率が2.0〜2.4の透明高屈折率層、第3層として酸化インジウムを主成分とする透明導電層、第4層として550nmの波長における屈折率が1.35〜1.46の低屈折率層が順次積層されてなる導電性反射防止膜が被覆されたガラス物品において、前記第3層が酸素を導入せずに成膜されたフッ化マグネシウムまたは二酸化珪素の保護層に成膜直後の清浄な状態で直接被覆されていることを特徴とするガラス物品である。
【0009】
本発明の透明ガラス基体は、550nmにおける屈折率が1.4〜1.7の透明または着色ガラス基体が用いられ、ガラスの組成としてはとくに限定されるものではなく、ソーダ石灰珪酸組成、ホウ珪酸組成、アルミノ珪酸組成、アルミノホウ珪酸組成などのガラスを、必要により曲げ加工や風冷強化などによる加工をしたものが用いられる。
【0010】
本発明の第1層である金属層としては、インコネル、ニッケル、ニクロム、クロム、チタンなどの金属または合金の層を用いることができる。本発明の吸収層は、表示のコントラストを向上させるために550nmの波長における光吸収率を約15〜35%とするのが好ましく、そのために1nm以上の厚みにすることが好ましい。また、表示の明るさを確保するために、その厚みは5nm以下とするのが好ましい。
【0011】
本発明の第2層の高屈折率の層は、波長550nmにおける屈折率が2.0〜2.4の透明酸化物の層が用いられる。チタン酸プラセオジウム、二酸化チタニウム、酸化ジルコニウムおよび五酸化タンタルの層が好ましく用いられ、なかでもチタン酸プラセオジウムの層は、PrTiO3を蒸発材料として酸素を導入せずにほぼその化学量論的組成に近い組成の層を成膜することができるので、第2層を成膜するときに第1層の金属層を酸化劣化させることがないので好ましい。第2の層の厚みは10〜60nmとするのが好ましい。この範囲内とすることにより、他の層と積層されたときの光の干渉作用により可視光線域の反射率を低くすることができる。
【0012】
本発明の保護層は、フッ化マグネシウムまたは二酸化珪素の層で形成される。導電性反射防止膜が陰極線管の組立時の加熱工程を経るとき、空気中の酸素が層内を拡散浸透し、最も空気側から遠い金属層に到達してこれを酸化するときに光吸収性が低下する。この酸素の拡散透過を防止するために、保護層の厚みは10nm以上とするのが好ましい。また他の層と積層されたときの光の干渉作用で可視光線反射率を低くする上で30nm以下とするのが好ましい。
【0013】
チタン酸プラセオジウムの層およびフッ化マグネシウムの層とも、酸素を導入することなく成膜することができるので、これらの層は光吸収性の金属層をその成膜中に酸化させることはない。またこの保護層は、陰極線管のフェースプレートとファンネルとの封着などの組立工程において熱処理を受けても、金属層が酸化劣化するのを防止抑制する。
【0014】
本発明においては、導電性反射防止膜の導電性は、第1層の金属層および第3層の透明導電層により維持されるが、主として第3層の透明導電層により確保され、この層は酸化インジウムを主成分とする層で構成される。通常酸化インジウムに酸化錫を少量含有させたもの(ITO)が低い抵抗を得る上で好ましい。酸化インジウムに対して酸化錫を3〜15重量%含有させたものが、抵抗を低くするので好ましい。透明導電層の厚みは、導電性反射防止膜のシート抵抗と光の干渉作用による透過率および反射率特性から、10〜60nmの範囲とするのが好ましい。
【0015】
透明導電層の厚みが10nm未満であると抵抗が大きくなり、かつ受ける熱処理工程により抵抗値の上昇が著しく増加するので好ましくない。また、厚みが60nmを越えると、積層する他の層との光の干渉作用により可視光線領域での反射率が大きくなるので好ましくない。本発明によればシート抵抗を500Ω/□以下とすることができ、かつ450℃の高温の熱処理を受けても、なお500Ω/□以下の抵抗値とすることができる。
【0016】
本発明の第4層の低屈折率層は、550nmにおける屈折率が1.35〜1.46の可視域で透明な低屈折率材料で構成される。この低屈折率材料としてはフッ化マグネシウムと二酸化珪素が好んで用いられ、屈折率がより小さいフッ化マグネシウムが、反射率をよく低下させるのでより好ましい。
【0017】
本発明においては、酸化インジウムを主成分とする透明導電層は、低屈折率層に被覆され空気に遮断されているので、導電性反射防止膜が加熱処理を受けても酸素の透明導電層までの侵入が抑制され、そのシート抵抗の変化が小さい。
【0018】
本発明の導電性反射防止膜の各層を上記厚みの範囲内で選定することにより、可視光線反射率を1%以下に維持して、可視光線透過率を65〜85%とすることができ、かつ、この特性は450℃の熱処理を受けても大きく変化しないようにすることができる。
【0019】
上記の特性は、導電性反射防止膜を被覆したフェースプレートをファンネルと加熱接合して陰極線管とする場合にとくに有用な特性である。ガラス物品としての光吸収性は、金属層の厚みのみによってもよく、またガラス基体自身の着色による光吸収(ガラス自体に着色成分を混入)と併せて行ってもよい。
【0020】
本発明の導電性反射防止膜の第3層と第4層の間に、第2の保護層を介在させるようにして6層構成の膜とすることにより、反射率を大きく上昇させたり透過率を大きく低下させたりすることなく、かつ加熱処理を受けても吸収率の低下および抵抗値の上昇を一層抑制することができる。この目的のための第2の保護層の材料としては、二酸化珪素の層または二酸化アルミニウムの層が好ましい。
【0021】
第2の保護層は、石英ガラスや二酸化アルミニウムを蒸着材料として成膜することができる。蒸着に際しては、酸素を成膜室内に導入することなくまたは少量導入することで蒸着材料とほぼ同じ組成の層に成膜することができるので、第2の保護層の直前に成膜したITO層を酸化させることがないので、この層のシート抵抗を増加させることなく成膜できる。
【0022】
第2の保護層の厚みは1nm以上とするのが好ましく、その厚みの上限は、積層される他の層との光の干渉作用によって定まる反射率を低くする上で30nm以下とするのが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。図1(a)、(b)は、本発明の光学物品9の実施例の断面図である。図1(a)は、ガラス板1の片面に導電性反射防止膜8が被覆されており、図1(b)は陰極線管用のフェースプレート1の凸側表面に導電性反射防止膜8が被覆されている。
【0024】
図2は、導電性反射防止膜8を構成する層の一実施例を示す一部断面図で、ガラス基体であるガラス板1の片面に順次、インコネル合金層2、チタン酸プラセオジウム層3、保護層であるフッ化マグネシウム層6、錫を含有する酸化インジウム(ITO)層4、第2の保護層である酸化アルミニウム層7、フッ化マグネシウム層5が被覆されている。
【0025】
図3、図4は、本発明の実施例5で得られた光学物品のそれぞれ透過率曲線、反射率曲線を示す。Aは熱処理前、Bは熱処理後(450℃、60分)の曲線である。
【0026】
ガラス板1は、所望の形状に切断され、必要により公知の方法により曲げ加工や風冷強化されたものが用いられる。導電性反射防止膜の各層は、公知の真空蒸着やイオンプーティング法により被覆される。上記の層のうち酸化物からなる層はスパッタリングによっても被覆することができる。
【0027】
以下に本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1〜5
100mm×100mm×厚み3mmのソーダ石灰シリカ組成のガラス板を真空蒸着装置にいれ、蒸着装置内に設けられた基板加熱ヒータにより300℃に加熱した状態で、表1および表2に示す蒸着条件および層の構成で、導電性反射防止膜を被覆した本発明の光学物品を作製した。
【0028】
蒸着材料の蒸発は、電子ビーム蒸着法で行い、蒸着るつぼからガラス板までの距離を約100cmとし、ガラス板を回転させながら行った。蒸着開始前の到達真空度はいずれの層についても、油拡散ポンプで 0.003Paまで排気を行った。第3層および第2の保護層については、その成膜は酸素ガスを外部から一定量導入し、表1に示す酸素導入圧力で行い、金属層およびフッ化マグネシウム層については、酸素を導入せずに行った。
【0029】
【表1】
【0030】
得られた光学物品を蒸着装置から取り出し、可視光線反射率、シート抵抗、可視光線透過率を測定した。表1に各層の蒸着条件を、表2に導電性反射防止膜の層構成を、表3に得られた光学物品の特性を比較例とともに示す。
【0031】
表1〜表3に示すように、本発明の実施例1〜5の光学物品は、450℃の熱処理を受けても抵抗の上昇が小さいことが分かる。また、熱処理前後での透過率が65〜85%の範囲内で安定しているので、熱処理工程を受ける陰極線管用の導電反射防止膜付き物品として、膜の厚みの決定が容易であるという利点を併せ有することが分かる。
【0032】
比較例1〜2
表1および表2に示す蒸着条件および層の構成で、比較例となる光学物品のサンプルを作製した。その結果を表3に示す。
比較例1は、導電層を透明導電膜をITOのみで構成しているので光吸収性が無い上に、熱処理による抵抗の上昇が大きくなってしまうという性質があっ流ことが分かる。比較例2は熱処理前後で低いシート抵抗が得られないことが分かる。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
実施例でえられた光学物品が、よい耐熱抵抗性(熱処理を受けても電気抵抗が大きく変化しない特性質)を有する理由は十分に明らかではないが、次のように考えられる。実施例の透明導電層は、ガラス基板上に直接被覆されていないので、熱処理を受けてもガラス基体表面から透明導電層への酸素侵入が無いので酸化を受けにくく、さらに透明導電層は、真空中で成膜された直後の清浄なフッ化マグネシウムあるいは二酸化珪素の層の上に直接被覆されているので、結晶性がよく発達し緻密な層になっており、このため隣接する層からの酸素の拡散侵入が生じにくい。したがって、大気中で熱処理を受けても層中の酸素欠陥がつぶれにくく、耐熱抵抗値の安定性有する至ったと考えられる。
【0036】
【発明の効果】
本発明の光学物品は、陰極線管の組立工程において受ける加熱工程を受けても、導電性および光吸収性が劣化(透過率が増大)することがない。本発明においては、導電性反射防止膜の導電性は主として酸化インジウムを主成分とする透明導電層で得られ、光吸収性は金属層で得られる。
【0037】
本発明の金属層は、酸素を導入して成膜される透明導電層の被覆に先立ち、酸素を導入せずに成膜される高屈折率層および保護層の2つの層により酸素雰囲気から保護されることにより一層酸化が抑制される。
【0038】
さらに、透明導電層および金属層の厚みをそれぞれ10〜60nm、1〜5nmの範囲とすることにより、陰極線管の表示品質を向上させるのに適した透過率である65〜85%の範囲内にすることができる。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の光学物品の実施例の断面図である。
【図2】図2は、本発明の導電性反射防止膜の積層構成の1実施例を説明するための図である。
【図3】実施例5で得られた光学物品の熱処理前後の透過率曲線を示す図である。
【図4】実施例5で得られた光学物品の熱処理前後の反射率曲線を示す図である。
【符号の説明】
1:ガラス基体
2:金属層
3:透明高屈折率層、
4:透明導電層
5:低屈折率層
6:保護層
7:第2の保護層
8:導電性反射防止膜
9:光学物品
Claims (13)
- ガラス基体上に、基体側から第1層として金属層、第2層として酸素を導入せずに成膜された550nmの波長における屈折率が2.0〜2.4の透明高屈折率層、第3層として酸化インジウムを主成分とする透明導電層、第4層として550nmの波長における屈折率が1.35〜1.46の低屈折率層が順次積層されてなる導電性反射防止膜が被覆されたガラス物品において、前記第3層が酸素を導入せずに成膜されたフッ化マグネシウムまたは二酸化珪素の保護層に成膜直後の清浄な状態で直接被覆されていることを特徴とするガラス物品。
- 前記第3層の透明導電層の厚みを10〜60nmとした請求項1に記載のガラス物品。
- 前記第1層の金属層の厚みを1〜5nmとした請求項1または2に記載のガラス物品。
- 前記第2層の高屈折率層の厚みを10〜60nmとした請求項2または3に記載のガラス物品。
- 前記第4層の低屈折率層の厚みを70〜95nmとした請求項2〜4のいずれかに記載のガラス物品。
- 前記保護層の厚みを10〜30nmとした請求項2〜5のいずれかに記載のガラス物品。
- 前記第2層の高屈折率層をチタン酸プラセオジウム、二酸化チタニウム、酸化ジルコニウムおよび五酸化タンタルからなる群から選ばれたいずれかひとつの層とした請求項2〜6のいずれかに記載のガラス物品。
- 前記第4層の低屈折率層をフッ化マグネシウムとする請求項2〜7のいずれかに記載のガラス物品。
- 前記導電性反射防止膜の面積抵抗を、500Ω/□以下とした請求項1〜8のいずれかに記載のガラス物品。
- 可視光線反射率を1%以下、可視光線透過率を65〜85%とした請求項1〜9のいずれかに記載のガラス物品。
- 前記導電性反射防止膜の第3層と第4層の間に酸化アルミニウムまたは二酸化珪素の第2の保護層を介在させたことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のガラス物品。
- 前記第2の保護層の厚みを1nm以上とする請求項11に記載のガラス物品。
- 透明基体がガラス板または陰極線管用フエースプレートである請求項1〜12のいずれかに記載のガラス物品。
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