JP3580974B2 - 電子財布及びその操作方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子通貨システムに使用するICカードを収納する電子財布に係り、特に、電子通貨を収納したICカードを使用した電子通貨の小口決済のために使用して好適な電子財布及びその操作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子通貨を収納したICカード相互間の通信により、電子通貨のやりとりを行う電子通貨システムが提案されている。このシステムに使用するICカードは、その内部に通信機能を有するマイクロプロセッサと、処理プログラム及び電子通貨の残額を格納するEEPROM等によるメモリとを備えて構成される。そして、ICカードは、銀行、商店、個人の住宅等に備えられる端末を通信回線を介して任意に接続可能に構成される電子通貨システムを介して、また、専用の端末を使用することにより、他のICカードとの間で、電子通貨の出し入れが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述で提案されている電子通貨システムは、未だ、システムを構成する各機器が何のような機能、形態を備えるべきかが定められておらず、開発途上にあるものである。
【0004】
本発明の目的は、前述した電子通貨システムにおいて用いられる電子通貨を格納したICカードを収納して持ち歩くための電子財布を提供することにあり、ICカード相互間、一般の電話回線等を利用したICカード相互間において信号の送受信を行うことにより、個人相互間、個人対銀行間、個人対流通業者間で電子通貨による決済を行うことを可能にした電子財布及びその操作方法を提供することにある。
【0005】
また、本発明の目的は、操作系に配置される操作キーの数を少なくして容易な操作を可能とし、表示を見易く理解し易いものとすることができ、通信系との接続が容易で、かつ、持ち運びに便利に薄型に構成した電子財布及びその操作方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の第1の特徴は、電子財布が少なくとも複数の操作キーと、電子通貨情報を表示する表示部と、電源スイッチと、さらに他の少なくとも1つの独立機能スイッチとを備え、独立機能スイッチが操作されている間、ICカードに格納されている電子通貨情報を表示部に表示することにあり、これによって、独立機能スイッチから指を離すとオフ状態となり、電池の消費に無駄がなく、ICカードの電子通貨の残高を容易に知ることができる。
【0007】
本発明の第2の特徴は、電子財布が少なくとも複数の操作キーと、電子通貨情報を表示する表示部と、電源スイッチと、さらに他の少なくとも1つの独立機能スイッチとを備え、独立機能スイッチが操作されている間、ICカードを、データ処理の排他性を示すロック状態にすることを許可することにあり、これによって、独立機能スイッチから指を話すとオフ状態になり、ICカードを容易にロック状態にすることができる。
【0008】
本発明の第3の特徴は、電子財布が少なくとも複数の操作キーと、電子通貨情報を表示する表示部と、接点を有し、該接点がICカードの接点と導通状態のときに所定時間を与え、該所定時間の間に前記ICカードに格納されている電子通貨情報を表示部に表示する制御部とを備えたことにあり、これによって、ICカードの状態を瞬時に知ることができ、複数のICカードの状態を順次調べることができる。
【0009】
本発明の第4の特徴は、電子財布が少なくとも複数の数字キーと演算キーとを有する複数の操作キーと、電子通貨情報とICカード状態情報を表示する表示部と、電源スイッチと、さらに他の少なくとも1つの独立機能スイッチと、ICカードに格納された電子通貨情報及びICカード状態情報を操作する複数のコントロールキーと、複数のタスクを有する複数の機能階層を有し、それぞれの機能階層が有する複数のタスクを選択する機能キーとを備えたことにあり、これによって、多くの機能を有する電子財布とすることができる。
【0010】
前記の構成に、さらにコントロールキーとして、アップキー及びダウンキーを有することによって、第1のサブタスクが選択された際、前記アップキー及びダウンキーのいずれかの操作により第1のICカードまたは第2のICカードのいずれかを指示し、第3のサブタスクが選択された際、前記アップキー及びダウンキーのいずれかの操作により電子通貨情報の転送方向を指示し、第4のサブタスクが選択された際、前記アップキー及びダウンキーのいずれかの操作によりICカードの最初から最新の履歴情報を検索し、第5のサブタスクが選択された際、前記アップキー及びダウンキーのいずれかの操作により第2の機能階層のタスクを選択することができるので、さらに多くの機能を持たせることができる。
【0011】
さらに、モデムユニットがカードスロットに着脱可能に設けられ、カードスロットと連通するように貫通口と通信回線に接続可能にモジュラージャックとを有して構成されているので、モデムユニットをカードスロットに装着している際にも、ICカードをカードスロットに挿入可能であり、通信回線を通して電子通貨を転送する際、取扱いが便利で、しかも通信回線に接続したままでもICカードを電子財布に挿入することができる。
【0012】
一方のカードスロットに挿入されたICカードとの間で電子通貨情報を送受できる相手は、電子財布の他方のカードスロットに挿入されたICカード、ICカードに対して電子通貨情報を送受信可能な端末装置、モデムユニットを通して接続された他の電子財布のICカードを含むものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による電子通貨システムにおける電子財布の一実施形態を図面により詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明による電子財布が適用される電子通貨システムの構成を示すブロック図であり、まず、図1を参照して、電子通貨システムの構成を説明する。図1において、1は銀行営業店システム、2は流通システム、3はエンドユーザシステム、4は自動販売機システム、5は銀行計算機センタ、6は電子通貨発行組織、7は公衆通信網、10はICカード、11は外付けICカードリーダ/ライタ、12は窓口端末、13は内部通信回線、14は現金自動預入支払機、15は電子金庫、16は電子通貨トランザクション制御端末、17はリレーコンピュータ、21は電子通貨用POS端末、22はPOS端末、23はストアコントローラー、24はセンタ装置、25は情報制御システム、26はワークステーション、31は電子財布、32はパーソナルコンピュータ、33はPCカード型カードリーダ/ライタ、34はICカード電話機、41は内蔵型ICカードリーダ/ライタ、42は自動販売機、51は勘定系システムホスト、52は外接系システム、53は外接系制御端末である。
【0015】
図1に示す電子通貨システムは、公衆通信網7に、銀行営業店システム1、百貨店、スーパーマーケット等の大型商店に設けられる流通システム2、エンドユーザシステム3としてのパーソナルコンピュータ32、ICカード電話機34が接続されて構成され、また、通信網7に接続されないシステムとして自動販売機システム4等を備えて構成されている。図示例では、代表的なシステムがそれぞれ1システムずつ示されているが、多数のシステムが公衆通信網7に接続されて構成することができる。また、銀行営業店システムは、専用回線等により銀行計算機センタ5に接続され、銀行計算機センタ5には、電子通貨発行組織6が接続されている。
【0016】
ICカード10は、その内部に通信機能を有するマイクロプロセッサと、処理プログラム及び電子通貨の残額を格納するEEPROM等によるメモリとを備えて構成され、エンドユーザである個人が所持すると共に、電子通貨システムに参加する銀行、商店、自動販売機等により所持される。
【0017】
銀行営業店システム1は、公知のように、窓口端末12、現金自動預入支払機14が内部通信回線13を介して接続され、さらに、リレーコンピュータ17を介して銀行計算機センタに接続されて構成されているが、電子通貨決済のために、窓口端末12にICカードリーダ/ライタ11が設けられ、現金自動預入支払機14には、ICカードリーダ/ライタが内蔵され、また、電子通貨トランザクション制御端末16を介して電子金庫15が接続されて構成される。
【0018】
銀行計算機センタ5は、勘定系システムホスト51と、外接系システム52とにより構成され、外接系システム52は、外接系制御端末53、リレーコンピュータ17、電子金庫15が備えられて構成されている。
【0019】
流通システム2は、通常、POS端末が、内部通信回線13、ストアコントローラー23を介してセンタ装置24に接続されて構成されるが、電子通貨決済のために、通常のPOS端末22には外付けのICカードリーダ/ライタ11が設けられ、あるいは、電子通貨用POS端末21を使用して構成される。また、センタ装置24は、情報制御システム25、ワークステーション26、電子金庫17を備えて構成される。
【0020】
エンドユーザシステム3は、主に個人ユーザシステムであり、簡単にはICカード内の電子通貨の残高を表示することのできる電子財布31だけでよい。この電子財布31には、電卓等の機能を加えることも可能である。また、パーソナルコンピュータ32は、個人が所有するものに、電子通貨決済のために、PC型カードリーダ/ライタ33を設けて、公衆通信網7と接続可能に構成される。また、通常の電話機に電子通貨を収納するICカード10に対する処理機能を備えたICカード電話機34を使用することもできる。
【0021】
前述のエンドユーザーシステム3におけるパーソナルコンピュータ32、ICカード電話装置34は、その内部に2枚のICカードに対する2組のカードリーダ/ライタを設けることにより、2枚のICカード相互間で電子通貨のやり取りを行うことができる。これにより、例えば、ご主人のICカード内の電子通貨を、奥様のICカードに移す等の、通常の現金を取り扱う場合と同様な処理を行わせることができる。
【0022】
自動販売機システム4は、内蔵型のICカードリーダ/ライタ41が設けられた自動販売機42により構成される。
【0023】
次に、前述したように構成される本発明が適用される電子通貨システムの利用方法を説明する。
【0024】
システムに参加する銀行、商店、自動販売機、個人等には、電子通貨発行組織6からICカード10が配布され、また、銀行は、通常に流通している現金と交換に電子通貨を受け取り、外接系システム52内に設けられる電子金庫15内に格納する。この電子金庫15は、その内部に多数のICカード10を格納しており、各カード10には、電子通貨発行組織から受け取った電子通貨が分配されて収納される。外接系システム52における電子金庫15内のICカードに収納される電子通貨は、各銀行営業店に設置されている銀行営業店システム1における電子金庫15内のICカード10に分配される。
【0025】
電子通貨システムに参加するエンドユーザーとしての個人は、配布されたICカード10を所持し、銀行営業店システム1の窓口端末12、現金自動預入支払機14により、銀行に持つ自己の口座の預金を電子通貨に交換して引き下して、自己のICカード10内に収納する。また、所有するPCカード型リーダ/ライタ33を有するパーソナルコンピュータ32、または、ICカード電話機34を、公衆通信網7を介して銀行営業店システム1に接続して、前述の場合と同様に、銀行に持つ自己の口座の預金を電子通貨に交換して引き出し、自己のICカード10内に収納することができる。
【0026】
前述の電子通貨の引き出しの際、個人の所持するICカードは、自カード内に有する通信機能により、窓口端末12、現金自動預入支払機14、パーソナルコンピュータ32、または、ICカード電話機34のリーダ/ライタを介して、銀行営業店システム1内の電子金庫15内のICカードと接続される。そして、電子通貨トランザクション制御端末16の制御の下に、銀行営業店システム1内の電子金庫15内のICカード10に収納されている電子通貨が、個人の所持するICカード10内に収納される。このとき、銀行営業店システム1内の電子金庫15内のICカード10に収納されている電子通貨の残高は、個人の所持するICカード10内に収納した分だけ減額される。また、個人の口座からの預金の引き下しは、従来から行われていたと同様に行われる。
【0027】
前述では、個人が所持するICカードに、その個人の銀行口座の預金を引き降ろして収納するとして説明したが、現金を銀行の窓口または、電子通貨発行組織の窓口に持っていき、そこでICカードに収納してもらうこともできる。
【0028】
また、ICカード内の電子通貨は、前述とは逆に、窓口端末12、現金自動預入支払機14、パーソナルコンピュータ32を介して、銀行営業店システム1内の電子金庫15内のICカード内に返却し、同時に自己の口座に預入することができる。
【0029】
前述のようにして、電子通貨を自己のICカード10内に収納したユーザは、各種商店等において、そのICカードを現金と同様に使用して商品の買物を行い、また、各種のサービスを受けることが可能である。
【0030】
いま、電子通貨を自己のICカード10内に収納したユーザが、商店で買物を行い、支払のためPOS端末のカウンタに買い上げた商品を持ち込んだものとする。扱い者は、通常の取引の場合と同様に、バーコード等を読み込ませることにより、商品の売値をPOS端末21または22から入力し、その合計を演算させて顧客に請求する。
【0031】
顧客が現金の代りに電子通貨が収納されたICカードにより支払いを行う場合、顧客は、そのICカードを、電子通貨用POS端末12のカード挿入孔、または、通常のPOS端末22に接続されたICカードリーダ/ライタ11に挿入する。これにより、顧客のICカードとその商店のセンタ装置24に設置されている電子金庫15内のICカードの1枚とが、内部通信回線13、ワークステーション26とを介して接続され、顧客のICカード内の電子通貨がセンタ装置24に設置されている電子金庫15内のICカードの1枚に移され、POS端末からレシートが出力されて、買物による支払の処理が終了する。この場合、顧客のICカード内の電子通貨は、買物に使用された分だけ減額され、商店のICカードの電子通貨に加算される。
【0032】
前述では、多数のPOS端末と、センタ装置24に多数のICカードを格納した電子金庫を備える流通システムにおいて、商品の取引代金を支払うものとして説明を行ったが、個人商店等で、1台の入金機のみを備えるようなシステムの場合、入金機に顧客のICカードのためのICカードリーダ/ライタを設け、また、入金機の内部に、その商店が所持するICカードを持たせることにより、この商店が所持するICカードと、ICカードリーダ/ライタを介して接続される顧客のICカードとの間で、電子通貨による支払を行うことができる。そして、商店が所持するICカード内の電子通貨は、前述したように、銀行の口座に入金することができ、あるいは、銀行の窓口で現金化することもできる。
【0033】
さらに、前述したPOS端末を有する流通システムにおいて、システムの構築方法として、各POS端末にICカードを持たせ、顧客のICカードとの間の金銭授受を、一旦、このPOS端末内のICカードと顧客のICカードとの間で行い、必要に応じて、POS端末からセンタ装置24の電子金庫15内のICカードに移すようにすることができる。
【0034】
また、自動販売機42等が電子通貨システムに参加する場合、自動販売機42に内蔵型のICカードリーダ/ライタ41を設けると共に、自動販売機自身にICカードを備え、顧客がICカードリーダ/ライタ41に挿入したICカードとの間で金銭の授受を行うようにすればよい。
【0035】
次に、前述のように使用される電子通貨システムに使用される本発明による電子財布の実施形態を図面により説明する。
【0036】
図2は本発明の一実施形態による電子財布の機能構成を示すブロック図である。図2において、311はモデムコネクタ、312は液晶表示部、313は電子通貨制御用マイクロプロセッサ、314は制御部、315、316はICカードリーダ/ライタ、317は操作キー部、318は電源スイッチ、3191、3192は第1及び第2の独立機能スイッチ(これらの独立機能スイッチは押している間はオン状態、指をスイッチから離すとオフ状態となる)、320はバッテリー、321は電子財布用モデムユニット、323は電話回線であり、他の符号は図1の場合と同一である。
【0037】
本発明の一実施形態による電子財布は、図2及び後述する図3に示すように、通常の状態で持ち歩くための電子通貨が格納されたICカード10に対するICカードリーダ/ライタ315と、このICカード10との間で相互に電子通貨の出し入れを行うICカード10’に対するICカードリーダ/ライタ316と、操作キー部317と、各種の情報の表示を行う液晶表示部312と、電源スイッチ318と、第1及び第2の独立機能スイッチ3191、3192と、ICカード10、10’内の電子通貨に対する制御を行う電子通貨制御用マイクロプロセッサ313と、本発明の一実施形態による電子財布31全体の制御を行うための制御部314とにより構成されている。さらに、図示電子財布は、電話回線323を介して接続される他の個人、銀行、流通業者のICカードとの間で相互に電子通貨のやり取りを行うための電子財布専用のモデムユニット321を電子通貨制御用マイクロプロセッサ313に接続するためのモデムコネクタ311を備えて構成されている。
【0038】
前述したように構成される本発明の一実施形態による電子財布の詳細な機能動作については後述するが、次に、簡単にその機能動作を説明する。
【0039】
図示電子財布31は、使用者が持ち歩く場合、電源スイッチ318をオフとした状態で、かつ、自己の電子通貨が格納されているICカード10をICカードリーダ/ライタ315にセットしたままの状態とされている。そして、このICカード10を使用して、買物等の支払を行おうとする場合、使用者は、電子財布31をポケット等から取り出して、第1の独立機能スイッチ3191を押すことにより、液晶表示部312にICカード10内の電子通貨の残額を確認し、さらに、第2の独立機能スイッチ3192を押し、ICカード10内の電子通貨の取扱が可能なように、暗証番号等を入力することによりロック解除を行う。その後、使用者は、ICカード10を取り出して買物をした商店等に置かれているICカードによる取引のための端末装置に自己のICカード10を挿入して、図1により説明したように電子通貨による支払を行う。
【0040】
前述において、第1及び第2の独立機能スイッチ3191、3192は、使用者が押しているときにのみオンとなって電子財布31にバッテリー320から電源の供給を行うと共に、それぞれの第1及び第2の独立機能スイッチ3191、3192に予め対応付けた処理のみを実行させるものである。前述の例では、第1の独立機能スイッチ3191は、それを押すことにより、制御部314が(削除)識別して、ICカード10内の電子通貨の残額を液晶表示部312に表示し、また、第2の独立機能スイッチが押されると、ICカード10のロックの解除を行うための暗証番号の入力モードとされ、あるいは、ロックを行うためのモードに設定される。なお、ICカード10を電子財布31に挿入することによって、ICカード10の接点が制御部314の接点に接触し、所定時間だけ電源がオンとなって電子通貨の残高を液晶表示部312に表示することもできる。また、暗証番号の他に暗証文字情報であってもよい。
【0041】
次に、図示電子財布に、例えば、子供等の持つ他のICカード10’を挿入して自己のICカード10との間で相互に電子通貨を移動させる場合について簡単に説明する。
【0042】
この場合、使用者は、他のICカード10’を2組設けられている一方のICカードリーダ/ライタ316にセットし、電源スイッチ318をオンとした後、液晶表示部312に表示される操作等の指示に従って、操作キー部317の操作キーを操作することにより、ICカード10、10’相互間で電子通貨の移動を行うことができる。なお、操作キー部317は数字キーと指示キーとからなる。
【0043】
また、電話回線323を介して、他のICカードと自己のICカードとの間で電子通貨のやり取りを行う場合、電子財布専用モデムユニット321を電子財布31に接続して、相手側装置との接続を行った後、前述の場合と同様に、液晶表示部312に表示される操作等の指示に従って、操作キー部317の操作キーを操作することにより、自己のICカード10と図示しない遠隔の個人、銀行等のICカードとの相互間で電子通貨の移動を行うことができる。
【0044】
図3は本発明の一実施形態による電子財布31の外形を示す図、図4は図3の断面図、図5は図3に示す電子財布31に取り付けられる電子財布専用モデムユニット321の外形を示す図であり、以下、これらの図を参照して、本発明の一実施形態による電子財布31の構造について説明する。図3〜図5において、324は本体部、325は保護カバー、326は基板、327はイジェクトボタン、3111はモデムコネクタ、3151、3161、3162はカードスロット、3191、3192は第1及び第2の独立機能スイッチ、3211はモデムユニット本体部、3212はモジュラジャックであり、他の符号は図2の場合と同一である。
【0045】
本発明の一実施形態による電子財布31は、図3(a)〜図3(d)図4に示すように、本体部324の上面に液晶表示部312と、操作キー部317とが設けられ、上側面にモデムユニット321を接続するモデムコネクタ311と、ICカード10’が挿入されるカードスロット3161が設けられ、下側面にICカード10が挿入されるカードスロット3151とこのカードのためのイジェクトボタン327が設けられ、さらに、左側面に電源スイッチ318と、第1及び第2の独立機能スイッチ3191、3192とが設けられて構成されている。
【0046】
図示電子財布31は、使用者が自分で使用するICカード10を、本体部324の下側面からカードスロット3151に挿入するように構成されており、ICカード10全体が本体部324の内部にまで挿入可能である。そして、ICカード10全体が本体部324の内部にまで挿入されたとき、ICカード10は、ICカード10に対する図示しないICカードリーダ/ライタ315にセットされた状態になる。このICカード10の取り出しは、イドェクトボタン237を押すことにより行われる。
【0047】
また、図示電子財布31の上側面には、後述する電子財布専用モデムユニット321を接続するためのモデムコネクタ311と、もう1つの他のICカード10’を挿入するためのカードスロット3161が設けられている。このカードスロット3161の奥には、ICカード10’に対する図示しないICカードリーダ/ライタ316が設けられており、ICカード10’がカードスロット3161に挿入されたとき、ICカード10’に対するICカードリーダ/ライタ316にセットされた状態になる。この場合、ICカード10’は、その全体がカードスロット3161内に挿入されることはなく、半分程度挿入するだけで、ICカードリーダ/ライタ316にセットされた状態になる。
【0048】
さらに、図示電子財布31の左側面には、電源スイッチ318と、残高確認のための第1の独立機能スイッチ3191と、ICカード10に対するロック、アンロックのための第2の独立機能スイッチ3192とが設けられる。
【0049】
そして、図示電子財布31が使用者によって持ち運ばれる場合、自己の所有するICカード10がカードスロット3151に挿入された状態で、図4に示すように、保護カバー325が取り付けられる。また、図4から判るように、電子財布31の本体部324の内部には、図2により説明した各機能部を構成する基板326と、乾電池等による電源320とが収納されている。
【0050】
電子財布専用モデムユニット321は、図5(a)〜図5(d)に示すように、モデムユニット本体部3211の下側面に、電子財布31の本体部324(図3(a))に設けられるモデムコネクタ311に結合するモデムコネクタ3111が設けられており、その左側面に電話回線等の通信回線との接続のためのモジュラージャック3212が設けられ、その内部に、通信回線とのインタフェースを行うモデムが設けられている。そして、このモデムユニット321は、モデムコネクタ3111を電子財布31のモデムコネクタ311に結合することにより、電気的、機械的に電子財布31に結合される。また、このモデムユニット321は、電子財布31に結合された状態でも、他のICカード10’を挿入可能にするために、貫通するカードスロット3162が設けられている。
【0051】
前述したような外部形状を有する本発明の一実施形態による電子財布31は、その内部に実装する機能デバイスとして、シート状等の薄型のものを使用することにより全体の形状を極めて薄く形成することができ、電源としての乾電池を収納する部分以外の部分の厚さを程度8mmにすることができ、電源として単4乾電池を使用する場合に、乾電池を収納する左側の部分の厚さを14mm程度とすることができた。そして、保護カバー325を取り付けた場合にも、本体部324の厚みを14mm程度に納めることができ、持ち運びに極めて便利である。
【0052】
図6は本発明の一実施形態による電子財布31と2枚のICカード10、10’とを示す斜視図、図7は本発明の一実施形態による電子財布31にモデムユニット321を取り付けた状態と2枚のICカード10、10’とを示す斜視図である。
【0053】
図6、図7に示すように、本発明の一実施形態による電子財布31は、モデムユニット321が取り付けられているか否かに係わらず、2枚のICカード10、10’を下側及び上側から挿入することが可能であり、また、下側から挿入されるICカード10は、前述で説明したように、その全体を本体に挿入することが可能である。そして、電子財布単体でも、また、モデムユニット321を取り付けた状態でも、ICカード10を収納して持ち歩くことができる。
【0054】
図8は本発明の一実施形態による電子財布31の操作キー部317のキーの配列と液晶表示部312の表示の形態とを説明する図であり、以下、この図を参照して、前述したように構成される本発明の一実施形態による電子財布31の操作キー部317のキーの配列と液晶表示部312の表示の形態とについて説明する。
【0055】
図8に示すように、操作キー部317は、記号の付されていない数字入力用の数字キーと指示キーとからなり、コントロールキー3500は、クリア/キャンセルキーC、電子通貨の転送方向を指示するアップキーU及びダウンキーD、各種の機能を選択表示するファンクションキーF、及び、実行キーであるエンターキーEとを有している。これらのコントロールキー3500は、液晶表示部312に表示される各種の情報と関連させながら操作され、これにより、使用者が行いたいと思う各種の処理が行われる。
【0056】
また、液晶表示部312に表示される情報は、図8に示すように、次に説明するようなものである。
【0057】
タスクS、T、L、ST、Mは、ファンクションキーFによって、その1つづつがサイクリックに表示されるものであり、Sはカード選択、Tは転送、Lはロック、STは履歴、Mはメニューの各機能をそれぞれ行わせるものである。
遠隔状態情報3121は、電話回線323等の通信回線を介して他のICカード、例えば、図1に示すICカード10が接続されたとき表示される情報であり、接続されたカードがロック状態にあるか否かを示す。
上側ICカード情報3122は、電子財布31の上側面から挿入される他のICカードの状態を示す情報であり、表示部312の上側に位置し、そのカード内の電子通貨の残高とそのカードがロック状態にあるか否かとを示す。
下側ICカード情報3124は、電子財布の下側面から挿入される自己のICカードの状態を示す情報であり、表示部312の下側に位置し、そのカード内の電子通貨の残高とそのカードがロック状態にあるか否かとを示す。
転送方向情報3123は、電子通貨をどの方向に移動させるか、すなわち、上側のICカード10から下側のICカード10’に移すのか、あるいはその逆かを示す情報であり、その方向を矢印により表示する。
機能情報3125は、タスクの内容を示す情報である。
【0058】
図9は本発明の一実施形態による電子財布31の機能階層を説明する図及びコントロールキー3500を示す図、図10は本発明の一実施形態による電子財布31の機能操作を説明する図であり、以下、図9、図10を参照して機能階層と機能操作とを説明する。
【0059】
図9(a)において、第1および第2の独立機能スイッチ3191、3192のB、Lとして示すスイッチは、カード内の残額を表示するためのスイッチB、及び、カードのロックを解除するための暗証番号を入力可能とするスイッチLであり、ノンロックのスイッチで構成されており、使用者がこれらのスイッチを押しているいる間だけ、電源をオンとして、そのスイッチに割り当てられている機能を実行する。
【0060】
すなわち、使用者が、自己のICカード10を電子財布31に収納した状態で、第1の独立機能スイッチ3191Bを押すと、スイッチBが押されている間だけ、ICカードリーダ/ライタ315内の内部回路は、これにより、ICカード10内の電子通貨の残高を読み出して、制御部314を介して表示部312に表示する。この動作は、図14に示すフローチャートのRoutine14Aに示されている。
【0061】
また、使用者が第2の独立機能スイッチ3192Lを押すと、制御部314は、電子財布31に収納されているICカード10内の電子通貨の出し入れを可能にするためのロック解除、または、ロックを掛けるモードに制御し、使用者は、スイッチLを押した状態で、暗証番号を数字キーから入力することにより、ICカード10のロックを解除することができる。この動作は、図14に示すフローチャートのRoutine14Bに示されている。
【0062】
そして、使用者が電源スイッチ318Pを押すと、電子財布31は、図10に示すように、表示部312に自己のICカード10の電子通貨の残高を示すホームスクリーンを表示する状態になり、また、カード状態情報が表示される。このカード状態情報には、図13に示すように、カード挿入状態301、すなわち、カードスロットにカードが挿入されているか、カード選択状態302、すなわち、挿入されているICカードのうちどのICカードが操作する状態になっているか、カードロック状態303、すなわち、ICカードにロックがかかっているか、カード残高304、すなわち、ICカードに電子通貨がいくら入っているかがある。
【0063】
その後、ファンクションキーFが押されると、このファンクションキーFの第1の機能階層3502下のタスクである前述した、タスクS、T、L、ST、Mの1つを示すアイコンが表示部312に表示される。このアイコンによるタスクの表示は、図10に示すように、ファンクションキーFが押される毎に、サイクリックに表示内容が変化させられ、そのタスクが選択されていることを示すため、そのアイコンが点滅表示される。使用者は、自分が必要とするタスクのアイコンが表示されたとき、コントロールキー3500の中の実行キーであるエンターキーEを押すことにより、そのタスクが選択され使用、あるいは、実行可能な状態にされる。このとき、表示されているアイコンは、そのタスクが実行されていることを示すため連続点灯にされる。この動作は、図14に示すフローチャートのRoutine14Cに示されている。
【0064】
図10に示す例は、タスクとしてタスクSTを選択実行しているので、ICカード10による買物等の取引の履歴情報が、表示部312にステートメントとして表示される。このタスクは、コントロールキー3500のクリア/キャンセルキーCを押すことにより終了し、表示部312は、ホームスクリーンを表示した状態となる。履歴情報はアップキーU、ダウンキーDで最初から最新のものを選択して表示することができる。この動作は、図15に示すフローチャートのRoutine15Aに示されている。
【0065】
前述したファンクションキーFにより選択されるタスクMは、図9(a)に示すように、この第1の機能階層3502のもう1つ下の第2の機能階層3503にあるタスクを選択するために使用され、第1の機能階層3502のタスクMを選択してエンターキーEを押すことにより、図9(a)に示す例では、第2の機能階層3503のタスクCU、CAが、アップキーUおよびダウンキーDにより選択可能となる。タスクCUは、通貨切換の機能であり、各国の通貨がICカード10に格納されている場合に、それらの通貨を選択するために使用される。また、タスクCAは、電卓の機能であり、これにより、電子財布31を電卓として可能となる。アップキーUとダウンキーDは、表示部312に表示された通貨の変換手順を示す。この動作は、図15に示すフローチャートのRoutine15Bに示されている。
【0066】
図11は前述したように構成される本発明の一実施形態による電子財布31を使用して、2枚のICカード10、10’相互間で電子通貨の移動を行う場合の動作例を説明する図であり、以下、これについて説明する。
【0067】
(1)使用者が電子財布31の下側面から自分のICカード10を挿入し、または、ICカード10を収納したままの状態で、電源スイッチ318をオンとすると、電子財布31の表示部312は、そのICカード10の電子通貨の残高とロックの状態とを、下部側のICカード10の表示位置にホームスクリーンとして表示する。図示例において、黒地の表示は、そのカードに対する操作を行うことが可能であることを示している。また、図示例では、このICカードが、ロックが掛けられている状態にあることを示している(画面A)。
【0068】
(2)自分のICカード10との間で電子通貨のやり取りを行おうとする他のICカード10’を、電子財布31の上側面から挿入すると、そのICカード10’の電子通貨の残高が、上部側のICカード10’の表示位置に表示される。図示例では、この上部側のICカード10’には、ロックが掛けられていないことが示されている(画面B)。
【0069】
(3)次に、ファンクションキーFを操作して、電子通貨の移動のために、タスクTの転送を選択して、エンターキーEを押すと、上側ICカード情報3122(図8)、下側ICカード情報3124(図8)の部分が点滅表示される(画面C)。
【0070】
(4)この状態で、電子通貨を転送する方向を指示するため、アップキーUまたはダウンキーDを押す。図示例では、上側ICカード10’から下側ICカード10に電子通貨を移すものとしてダウンキーDを押している。この結果、上側ICカード10’から下側ICカード10に電子通貨を移すことを示す下向きの矢印が表示される。なお、ICカードのロックは、そのカード内の電子通貨を引き出すときのみ解除されればよく、図示例の場合、下側のICカード10のロックは掛けられたままでよい。また、下側のICカード10から上側のICカード10’へ電子通貨を転送使用とする場合には、前述の画面CとDとの間で、下側のICカード10のロックを解除する処理を行っておく必要がある(画面D)。
【0071】
(5)決定キーとしてのエンターキーEを押すことにより、通貨転送の実行が可能となり、今まで点滅表示であった上側ICカード情報3122、下側ICカード情報3124の部分が連続点灯に変わり、電子通貨を幾ら移動すかを入力させる指示スクリーンとなる(画面E)。
【0072】
(6)数字キーを使用して移動すべき金額を入力すると、その金額が表示される。その後、エンターキーEを押すと誤りがないか否かを確認する画面が表示される(画面F、G)。
【0073】
(7)入力された移動すべき金額に誤りのないことを確認して、再度エンターキーEを押すことにより、表示されている移動すべき金額の表示が点滅して、移動の処理を行っていることを示し、処理が終了すると、移動すべき金額の表示が連続点灯となり、電子通貨の移動により変化した上側及び下側のICカード10’、10の電子通貨の残高が表示されて点滅する(画面H、I)。
【0074】
(8)その後、電子通貨の移動後の2枚のICカード10、10‘の残高を示している上側のICカード10’表示が連続点灯状態に変化する。引き続き、電子通貨の転送処理が可能な状態になるが、ここで、コントロールキー3500のクリア/キャンセルキーCを押すことにより、ホームスクリーンを表示する状態に戻り、他の機能を選択実行することが可能となる(画面J、B)。この動作は図15に示すフローチャートのRoutine15Cに示されている。
【0075】
前述では、本発明の一実施形態による電子財布を使用して2枚のICカード10、10’相互間で電子通貨の移動を行う場合の動作例を示したが、本発明は、通信回線を用いて遠隔にあるICカードと接続して電子通貨のやり取りを行うこともできる。なお、図14、図15に示すフローチャートのうち太線は電子財布31の使用者が操作するステップ、他は電子財布31自体の機能による。
【0076】
図12は遠隔にあるICカードと接続して電子通貨のやり取りを行う場合の画面例を示す図であり、以下、これについて説明する。
【0077】
図12に示す例は、前述した電子通貨の転送動作の例における画面Bの状態で、上側のICカード10’に代わり、通信回線を用いて遠隔にあるICカードが接続された場合の画面である。この場合にも、前述したと同様な操作で、2枚のICカード相互間で、通信回線を介して電子通貨のやり取りを行うことができる。また、遠隔のICカードが銀行にあるICカードである場合、そのことをBANKの表示により判るようにしている。この場合、電子財布31に挿入されているICカード10、10’のうち転送しようとするものを指示するために第1の機能階層3502のタスクSをファンクションキー3501Fで指示し、アップキーUまたはダウンキーDでICカードを指定する。この動作は、図15に示すフローチャートのRoutine15Dに示されている。なお、図15のフローチャートに示すRoutine15Eは、第1の機能階層3502のタスクLを選択したときにロックの解除と設定をするものである。
【0078】
前述した本発明の一実施形態による電子財布は、自分用のICカードを1枚だけ収納して持ち歩くことができるように構成されたものであった。しかし、現在の電子通貨決済システムは、ICカードに格納される電子通貨の金額が一定額以下に制限されており、この一定額を超える電子通貨による決済を行うことができないように構成されている。このような問題を解決するためには、電子財布に複数枚のICカードを収納可能とし、各ICカードの決済限度額を超えないように、決済すべき金額を各ICカードに振り分けるようにすることが考えられる。
【0079】
図16は2枚の自分用のICカードを収納可能とした電子財布31の構造を説明する図である。
【0080】
図16(a)は全体の厚さを増加させないように、2枚のICカードを縦方向に同一平面上に並べて配置した例である。この例では、厚さを増加させることはないが、縦方向の長さが大きくなる。縦方向の長さを短くするために、ICカードを横方向に同一平面に並べて配置してもよい。
【0081】
図16(b)は全体の長さが大きくなることを避けるため、2枚のICカードを重ねて配置収納することができるようにした例である。この例の場合、その厚みがある程度大きくなるが、縦方向が長くなることはない。
【0082】
図16(c)は2枚のICカードに対するカードリーダ/ライタの接点部の位置を距離aだけずれるように配置して、ICカードの一部が重なるように配置収納した例である。この例によれば、厚さの増加も図16(b)に示すものほど増加せず、また、その全体の長さも、図16(a)に示すものほど大きくすることなく、2枚のICカードを収納することができる。
【0083】
図16(a)〜図16(c)に示す例は、使用者自身のICカードを2枚収納するとして、他のICカードに対するカードリーダ/ライタを設けることについて配慮していないが、これらに他のICカードに対するカードリーダ/ライタを設け、この他のICカードと自身のICカードとの電子通貨のやり取りを行うことは、電子財布の大きさ、あるいは、厚さを僅かに大きくするだけで容易に構成することができる。
【0084】
また、前述した本発明の一実施形態による電子財布31は、ICカードを下側面及び上側面から挿入するとして説明したが、右あるいは左側面から挿入するように構成することもできる。なお、前述で説明した電子財布31の構造は、特願平7−203053号において本出願人らが提案した構造も適用することができる。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、電子通貨を格納したICカードを収納して持ち歩くための電子財布を使用して、ICカード相互間、一般の電話回線等を利用したICカード相互間において信号の送受信を行うことにより、個人相互間、個人対銀行間、個人対流通業者間で電子通貨による決済を行うことができる。
【0086】
また、本発明によれば、操作系に配置される操作キーの数を少なくして容易な操作を可能とし、表示を見易く理解し易いものとすることができ、通信系との接続が容易で、かつ、持ち運びに便利に薄型に構成した電子財布を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるICカードリーダ/ライタが適用される電子通貨システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による電子財布の機能構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態による電子財布の外形を示す図である。
【図4】図3の断面図である。
【図5】図3に示す電子財布に取り付けられる電子財布専用モデムユニットの外形を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による電子財布と2枚のICカードとを示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態による電子財布にモデムユニットを取り付けた状態と2枚のICカードとを示す斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態による電子財布の操作キー部のキー配列と液晶表示部の表示の形態とを説明する図である。
【図9】本発明の一実施形態による電子財布の機能階層を説明する図である。
【図10】本発明の一実施形態による電子財布の機能操作を説明する図である。
【図11】本発明の一実施形態による電子財布を使用して、2枚のカード相互間で電子通貨の移動を行う場合の動作例を説明する図である。
【図12】遠隔にあるICカードと接続して電子通貨のやり取りを行う場合の画面例を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態による電子財布の表示部にICカードの状態を示した図である。
【図14】ICカードの状態を表示部に表示する際の手順を示すフローチャートである。
【図15】ICカードの処理機能の処理動作を示すフローチャートである。
【図16】2枚の自分用のICカードを収納可能とした電子財布の構造を説明する図である。
【符号の説明】
1 銀行営業店システム
2 流通システム
3 エンドユーザシステム
4 自動販売機システム
5 銀行計算機センタ
6 電子通貨発行組織
7 公衆通信網
10 ICカード
11 外付けICカードリーダ/ライタ
12 窓口端末
13 内部通信回線
14 現金自動預入支払機
15 電子金庫
16 電子通貨トランザクション制御端末
17 リレーコンピュータ
21 電子通貨用POS端末
22 POS端末
23 ストアコントローラー
24 センタ装置
25 情報制御システム
26 ワークステーション
31 電子財布
32 パソコン
11 ICカード型カードリーダ/ライタ
41 内蔵型ICカードリーダ/ライタ
42 自動販売機
51 勘定系システムホスト
52 外接系システム
53 外接系制御端末
311、3111 モデムコネクタ
312 液晶表示部
313 電子通貨制御用マイクロプロセッサ
314 制御部
315、316 ICカードリーダ/ライタ
317 操作キー部
318 電源スイッチ
3191 第1の独立機能スイッチ
3192 第2の独立機能スイッチ
320 バッテリー
321 電子財布用モデムユニット
323 電話回線
324 本体部
325 保護カバー
326 基板
327 イジェクトボタン
3151、3161、3162 カードスロット
3211 モデムユニット本体部
3212 モジュラジャック
3500 コントロールキー
3501 ファンクションキー
3502 第1の機能階層
3503 第2の機能階層

Claims (10)

  1. ICカードを出し入れ可能な複数のカードスロットを有し、前記ICカードに電子通貨情報を格納し、かつ、前記電子通貨情報の引き出しが可能な電子財布において、
    複数の操作キーと、電子通貨情報を表示する表示部と、電源スイッチと、さらに他の少なくとも1つの独立機能スイッチとを備え、
    前記電源スイッチがオフ状態であって、かつ、前記独立機能スイッチが操作されている間、前記ICカードに格納されている前記電子通貨情報を前記表示部に表示することを特徴とする電子財布。
  2. 前記表示部に表示される電子通貨情報は、電子通貨の残高または前記ICカードに関するデータ処理の排他性を示すロック状態であることを特徴とする請求項1記載の電子財布。
  3. ICカードを出し入れ可能な複数のカードスロットを有し、前記ICカードに電子通貨情報を格納し、かつ、前記電子通貨情報の引き出しが可能な電子財布において、
    複数の操作キーと、電子通貨情報を表示する表示部と、電源スイッチと、さらに他の少なくとも1つの独立機能スイッチとを備え、
    前記電源スイッチがオフ状態であって、かつ、前記独立機能スイッチが操作されている間、前記ICカードを、データ処理の排他性を示すロック状態にすることが許可されることを特徴とする電子財布。
  4. ICカードを出し入れ可能な複数のカードスロットを有し、前記ICカードに電子通貨情報を格納し、かつ、前記電子通貨情報の引き出しが可能な電子財布において、
    複数の操作キーと、電子通貨情報を表示する表示部と、電源スイッチと、接点とを備え、
    前記電源スイッチがオフ状態であって、かつ、前記接点が前記ICカードの接点と導通状態にあるときに所定時間を与え、該所定時間の間に前記ICカードに格納されている前記電子通貨情報を前記表示部に表示する制御部を備えたことを特徴とする電子財布。
  5. 前記表示部に表示される電子通貨情報は、電子通貨の残高または前記ICカードに関するデータ処理の排他性を示すロック状態であることを特徴とする請求項記載の電子財布。
  6. ICカードを出し入れ可能な複数のカードスロットを有し、前記ICカードに電子通貨情報を格納し、かつ、前記電子通貨情報の引き出が可能な電子財布において、複数の数字キー及び演算キーを有する複数の操作キーと、電子通貨情報及びICカード状態情報を表示する表示部と、電源スイッチと、さらに他の少なくとも1つの独立機能スイッチと、前記ICカードに格納された前記電子通貨情報及び前記ICカード状態情報を操作する複数のコントロールキーと、複数のタスクを有する複数の機能階層を有し、それぞれの前記機能階層が有する前記複数のタスクを選択する機能キーとを備え
    前記電源スイッチがオフ状態であって、かつ、前記独立機能スイッチが操作されている間、前記ICカードに格納されている前記電子通貨情報を前記表示部に表示することを特徴とする電子財布。
  7. ICカードを出し入れ可能な複数のカードスロットを有し、前記ICカードに電子通貨情報を格納し、かつ、前記電子通貨情報の引き出しが可能な電子財布において、複数の数字キー及び演算キーを有する複数の操作キーと、電子通貨情報及びICカード状態情報を表示する表示部と、前記ICカードに格納された前記電子通貨情報及び前記ICカード状態情報を操作する複数のコントロールキーと、複数のタスクを有する複数の機能階層を有し、それぞれの前記機能階層が有する前記複数のタスクを選択する機能キーとを備え、
    前記機能キーによって選択される前記機能階層は、前記複数の機能階層の第1の機能階層であって、該第1の機能階層のタスクは、
    (1)少なくとも前記カードスロットに挿入された第1のICカード及び第2のICカードのいずれかを選択する第1のサブタスクと、
    (2)前記第1のICカード及び第2のICカードをロック状態にする第2のサブタスクと、
    (3)前記電子通貨情報を転送する第3のサブタスクと、
    (4)前記第1のICカード及び第2のICカードの履歴情報を前記表示部に表示する第4のサブタスクと、
    (5)前記複数の機能階層の第2の機能階層を選択する第5のサブタスクとを有することを特徴とする電子財布。
  8. 前記コントロールキーは、前記表示部に表示された情報の消去及び進行中の前記電子通貨の転送を停止させるためのクリア/キャンセルキーと、前記電子通貨の転送方向を指示するアップキー及びダウンキーと、実行を指示する決定キーとを含み、前記アップキー及びダウンキーは、
    (1)前記第1のサブタスクが選択された際、前記キーの何れかの操作により前記第1のICカードまたは第2のICカードの何れかを指示し、
    (2)前記第3のサブタスクが選択された際、前記キーの何れかの操作により前記電子通貨情報の転送方向を指示し、
    (3)前記第4のサブタスクが選択された際、前記キーの何れかの操作により前記ICカードの最初から最新の履歴情報を検索し、
    (4)前記第5のサブタスクが選択された際、前記キーの何れかの操作により前記第2の機能階層のタスクを選択する機能を有することを特徴とする請求項記載の電子財布。
  9. ICカードを出し入れ可能な複数のカードスロットを有し、前記ICカードに電子通貨情報を格納し、かつ、前記電子通貨情報の引き出しが可能な電子財布の操作方法において、
    (a)カードスロットにICカードを挿入し、
    (b)電源スイッチの他に少なくとも1つ備えられた独立機能スイッチを前記電源スイッチがオフの状態で操作し、
    (c)前記独立機能スイッチが操作されている間、前記ICカードに格納されている電子通貨情報を表示部に表示することを特徴とする電子財布の操作方法。
  10. ICカードを出し入れ可能な複数のカードスロットを有し、前記ICカードに電子通貨情報を格納し、かつ、前記電子通貨情報の引出しが可能な電子財布の操作方法において、
    (a)カードスロットにICカードを挿入し、
    (b)前記ICカードに格納された電子通貨情報及びICカード状態情報を表示 部に表示し、
    (c)機能キーにより所定の機能階層が有する複数のタスクを表示部に表示し、
    (d)前記ICカード状態情報に応じて前記ICカード状態情報を操作し、
    (e)前記機能キーにより前記複数のタスクの何れかを選択し、
    (f)選択された前記タスクをコントロールキーにより実行し、
    前記(c)における前記機能階層の内の第1の機能階層の前記タスクとして、
    (1)少なくとも前記カードスロットに挿入された第1のICカード及び第2のICカードのいずれかを選択する第1のサブタスクと、
    (2)前記第1のICカード及び第2のICカードをロック状態にする第2のサブタスクと、
    (3)前記電子通貨情報を転送する第3のサブタスクと、
    (4)前記第1のICカード及び第2のICカードの履歴を前記表示部に表示する第4のサブタスクと、
    (5)第2の機能階層を選択する第5のサブタスクとが前記表示部に表示されることを特徴とする電子財布の操作方法。
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