JP3579981B2 - 変速比無限大無段変速機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両などに採用される無段変速機、特に変速比無限大無段変速機の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から連続的に変速比を設定可能な車両の変速機としては、ベルト式やトロイダル型の無段変速機が知られており、このような無段変速機の変速領域をさらに拡大するために、無段変速機と減速機等を並列的に配設するとともに、これらの出力軸を遊星歯車機構へ入力して変速比を無限大まで制御可能とする変速比無限大無段変速機が知られており、例えば、特開平6−101754号公報などに開示されている。
【0003】
これは、図8、図9に示すように、エンジンに結合される変速比無限大無段変速機のユニット入力軸1に、減速比をほぼ連続的に変更可能な無段変速機1と、所定の減速比を備えた減速機3を並列的に連結するとともに、これらの出力軸4、6を遊星歯車機構5へ入力するもので、無段変速機2の出力軸4は遊星歯車機構5のサンギヤ5aに、減速機3の出力軸6は動力循環モードクラッチ8を介して遊星歯車機構5のキャリア5bに連結される。なお、無段変速機2としては、2組の入力ディスク21、21と出力ディスク22、22の間に、それぞれ一対のパワーローラ20、20を挟持するトロイダル型で構成され、パワーローラ20の傾転角に応じて変速比を連続的に変更するものである。
【0004】
サンギヤ5aと連結した無段変速機出力軸4は、直結モードクラッチ9を介して変速比無限大無段変速機の出力軸であるユニット出力軸7に結合される一方、遊星歯車機構5のリングギヤ5cもユニット出力軸7に結合される。なお、ユニット出力軸7は、減速機を介して差動ギヤ18を駆動する。
【0005】
この変速比無限大無段変速機では、図8に示すように、動力循環モードクラッチ8を開放する一方、直結モードクラッチ9を締結して無段変速機2の変速比のみで出力を行う直結モードと、図10に示すように、動力循環モードクラッチ8を締結する一方、直結モードクラッチ9を開放することにより、無段変速機2と減速機3の変速比の差に応じて、変速比無限大無段変速機全体のユニット変速比Ii(ユニット入力軸1とユニット出力軸7の変速比)を負の値から正の値まで無限大を含んでほぼ連続的に制御を行う動力循環モードとを選択的に使用することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような変速比無限大無段変速装置では、直結モードにおけるユニット変速比Iiは無段変速機2の変速比Icに等しく、一方、動力循環モードにおけるユニット変速比Iiは、無段変速機2の変速比Icと減速機3の変速比Igと、遊星歯車機構5のギヤ比αで設定される。したがって、ユニット変速比Iiの範囲は、無段変速機2の変速比幅λと、減速機3の変速比Igと遊星歯車機構5のギヤ比αによって決まる。このとき変速比幅λは無段変速機2で設定可能な最小値である最小変速比IcHi(最Hi変速比)と、最大値である最大変速比IcLow(最Low変速比)の変速比範囲の比に応じて決まり、
λ=IcLow/IcHi …(1)
で表されるものである。
【0007】
しかしながら、上記従来の変速比無限大無段変速機では、減速機3の減速比Igと、無段変速機2の変速比幅λとの間に関連性が規定されていないため、図11に示すように、無段変速機2の変速比範囲を、例えば、IcHi=0.5、IcLow=2.0に設定した変速比幅λ=4とし、減速機3の減速比Igを順次減少させると、無段変速機2の変速比幅λに応じた直結モードの変速比Icの曲線と、無段変速機2と減速機3の変速比と遊星歯車機構5のギヤ比αによって決まる動力循環モードのユニット変速比Iiが交差する点は、減速機3の減速比Igの減少に応じて図中P1、P2、P3と変速比が減少する方向(図中左側)へ移行し、これら交点P1〜P3が直結モードと動力循環モードの切り換え点となるため、無段変速機2で設定可能なP1〜P3より右側の大きい変速比を有効に利用することができない。
【0008】
そこで、図12に示すように、無段変速機2の変速比幅λ=4を維持して最小変速比IcHiと最大変速比IcLowを変速比の小さい図中左側へシフトすることにより、無段変速機2の変速比幅λを有効に利用しながら直結モードと動力循環モードとを円滑に切り換えることもできるが、この場合、無段変速機2の最小変速比IcHiが小さくなるため、図9に示すように、無段変速機2のパワーローラ20が入力ディスク21と接触する半径Riが増大して、無段変速機2が大型化するという問題がある。
【0009】
一方、図11において、無段変速機2の変速比範囲をIcHi=0.5、IcLow=2.0に設定した変速比幅λ=4とし、減速機3の減速比Igの設定を順次増大させた場合では、直結モードの無段変速機2の変速比Icの曲線と、動力循環モードのユニット変速比Iiの曲線は交差することなく、無段変速機2で設定可能な最大値である最大変速比IcLowと、動力循環モードのユニット変速比Iiの最大値Iimaxが離れてしまい、直結モードと動力循環モードの切り換え時に変速比の不連続が発生してしまう。
【0010】
そこで、図13に示すように、無段変速機2の変速比幅λ=4を維持して最小変速比IcHiと最大変速比IcLowを変速比の大きい図中右側へシフトすることで、変速比の不連続を防ぐこともできるが、この場合、無段変速機2の最大変速比IcLowが大きくなるため、図9に示すように、無段変速機2のパワーローラ20が出力ディスク22と接触する半径Roが増大して、上記と同様に無段変速機2が大型化するという問題があり、いずれにしても、無段変速機2の変速比幅λを有効に利用しながら直結モードと動力循環モードの切換を円滑に行い、かつ、無段変速機の大型化を防ぐのは難しいという問題があった。
【0011】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、無段変速機の変速比幅λと減速機3の減速比Igとの間に所定の関係を設定し、無段変速機の変速比幅λを有効に利用しながら直結モードと動力循環モードの切り換えを円滑に行うとともに、小型化を推進可能な変速比無限大無段変速機を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、ユニット入力軸にそれぞれ接続された無段変速機及び減速機と、無段変速機の出力軸に連結したサンギヤ、減速機の出力軸に連結したキャリア及びユニット出力軸に連結したリングギヤとからなる遊星歯車機構と、前記ユニット入力軸からキャリアへの伝達経路の途中に介装された動力循環モードクラッチと、前記サンギヤからユニット出力軸の伝達経路の途中に介装された直結モードクラッチとを備えて、前記無段変速機の入力軸の回転方向と前記サンギヤの回転方向が同一方向に設定された変速比無限大無段変速機において、前記減速機の減速比 Ig が無段変速機の変速比幅λに対して、 Ig =λ 1/2 または Ig ≦λ 1/2 に設定され、前記遊星歯車機構のサンギヤ歯数/リングギヤ歯数で表されるギヤ比αが、前記無段変速機の変速比幅λに対して、α>1/(λ−1)に設定される。
また、第2の発明は、ユニット入力軸にそれぞれ接続された無段変速機及び減速機と、無段変速機の出力軸に連結したサンギヤ、減速機の出力軸に連結したキャリア及びユニット出力軸に連結したリングギヤとからなる遊星歯車機構と、前記ユニット入力軸からキャリアへの伝達経路の途中に介装された動力循環モードクラッチと、前記サンギヤからユニット出力軸の伝達経路の途中に介装された直結モードクラッチとを備えて、前記無段変速機の入力軸の回転方向と前記サンギヤの回転方向が逆方向に設定された変速比無限大無段変速機において、前記減速機の減速比 Ig が無段変速機の変速比幅λに対して、 Ig =−λ 1/2 または Ig ≧−λ 1/2 に設定され、前記遊星歯車機構のサンギヤ歯数/リングギヤ歯数で表されるギヤ比αが、前記無段変速機の変速比幅λに対して、α>1/(λ−1)に設定される。
【0015】
また、第3の発明は、前記第1又は第2の発明において、前記遊星歯車機構のサンギヤ歯数/リングギヤ歯数で表されるギヤ比αが、前記無段変速機の変速比幅λに対して、α=2/(λ−1)に設定される。
【0016】
また、第4の発明は、ユニット入力軸にそれぞれ接続された無段変速機及び減速機と、無段変速機の出力軸に連結したサンギヤ、減速機の出力軸に連結したキャリア及びユニット出力軸に連結したリングギヤとからなる遊星歯車機構と、前記ユニット入力軸からキャリアへの伝達経路の途中に介装された動力循環モードクラッチと、前記サンギヤからユニット出力軸の伝達経路の途中に介装された直結モードクラッチとを備えて、前記無段変速機の入力軸の回転方向と前記サンギヤの回転方向が同一方向に設定された変速比無限大無段変速機において、
前記減速機の減速比 Ig が無段変速機の変速比幅λに対して、 Ig =λ 1/2 または Ig ≦λ 1/2 に設定され、前記減速比Igは、前記変速比幅λの平方根以下で、かつ、減速機で設定可能な最大値に設定される。
【0017】
また、第5の発明は、ユニット入力軸にそれぞれ接続された無段変速機及び減速機と、無段変速機の出力軸に連結したサンギヤ、減速機の出力軸に連結したキャリア及びユニット出力軸に連結したリングギヤとからなる遊星歯車機構と、前記ユニット入力軸からキャリアへの伝達経路の途中に介装された動力循環モードクラッチと、前記サンギヤからユニット出力軸の伝達経路の途中に介装された直結モードクラッチとを備えて、前記無段変速機の入力軸の回転方向と前記サンギヤの回転方向が逆方向に設定された変速比無限大無段変速機において、
前記減速機の減速比 Ig が無段変速機の変速比幅λに対して、 Ig =−λ 1/2 または Ig ≧−λ 1/2 に設定され、前記減速比Igは、前記変速比幅λの負の平方根を以上で、かつ、減速機で設定可能な最小値に設定される。
【0018】
【作用】
したがって、第1の発明は、ユニット入力軸へ入力されたトルクは、無段変速機と減速機をそれぞれ経由介して遊星歯車機構のサンギヤ及びキャリアに伝達され、動力循環モードクラッチ及び直結モードクラッチを選択的に締結することで動力循環モードまたは直結モードのうちの一方によりユニット出力軸へトルクを伝達し、直結モードクラッチを締結、動力循環モードクラッチを開放する直結モードでは、ユニット入力軸とユニット出力軸の変速比Iiは、無段変速機で設定された変速比Icと一致するとともに、ユニット入力軸とユニット出力軸は同一方向に回転することから変速比Icは正の値となり、直結モードクラッチを開放、動力循環モードクラッチを締結した動力循環モードでは、無段変速機の変速比Icと、減速機の減速比Igの差に応じたユニット変速比Iiを得ることができる。
【0019】
ここで、減速機の減速比Igを無段変速機の変速比幅λ(=最大変速比IcLow/最小変速比IcHi)に対して、Ig=λ1/2またはIg≦λ1/2に設定することで、直結モードにおける最大変速比IcLowと、動力循環モードにおける変速比の最大値Iimaxを一致させて、無段変速機の変速比幅を有効に利用しながら動力循環モードと直結モードの切り換え時に変速比の不連続を防いで、動力循環モードと直結モードの切換を連続的に行うことができる。
そして、無段変速機の出力軸が連結されたサンギヤとユニット出力軸が連結されたリングギヤのギヤ比αが、無段変速機の変速比幅λに対してα>1/(λ−1)に設定されたため、動力循環モードにおけるユニット変速比 Ii は、変速比が無限大となる中立点を含んで前進、後進方向へそれぞれ任意の変速比 Ii を設定することができる。
【0020】
また、第2の発明は、無段変速機の入力軸と出力軸が連結されたサンギヤの回転方向が異なる場合、無段変速機の変速比Icは負となるが、減速機の減速比Igを無段変速機の変速比幅λ(=最大変速比IcLow/最小変速比IcHi>0)に対して、Ig=−λ1/2またはIg≧−λ1/2に設定することで、直結モードにおける最大変速比IcLowと動力循環モードにおける変速比の最大値Iimaxを一致させて、無段変速機の変速比幅を有効に利用しながら、動力循環モードと直結モードの切り換え時の変速比の不連続を防いで、この切り換えを連続的に行うことができる。尚、この場合には、ユニット出力軸回転をギヤ列を用いて反転させるのが良い。
そして、無段変速機の出力軸が連結されたサンギヤとユニット出力軸が連結されたリングギヤのギヤ比αが、無段変速機の変速比幅λに対してα>1/(λ−1)に設定されたため、動力循環モードにおけるユニット変速比 Ii は、変速比が無限大となる中立点を含んで前進、後進方向へそれぞれ任意の変速比 Ii を設定することができる。
【0022】
また、第3の発明は、無段変速機の出力軸が連結されたサンギヤとユニット出力軸が連結されたリングギヤのギヤ比αが、無段変速機の変速比幅λに対してα=2/(λ−1)に設定されたため、動力循環モードにおいて、後進側の最Low変速比となる最小変速比Iiminと前進側の最Low変速比となる最大変速比Iimaxの絶対値をほぼ等しく設定することで、後進側の変速比を最適化することができる。
【0023】
また、第4の発明は、減速比Igがλ1/2に等しく設定できない場合には、減速比Igがλ1/2より小さく、かつ、減速機で設定可能な最大値とすることで、直結モードと動力循環モードの変速比Iiのオーバーラップを最小限にすることができ、無段変速機の変速比幅λをほぼ有効に利用しながら直結モードと動力循環モードの切り換えを連続的に行うことができる。
【0024】
また、第5の発明は、無段変速機の入力軸と出力軸が連結されたサンギヤの回転方向が異なる場合、無段変速機の変速比Icは負となるが、減速比Igが−λ1/2に等しく設定できない場合には、減速比Igが−λ1/2より大きく、かつ、減速機で設定可能な最小値とすることで、直結モードと動力循環モードの変速比Iiのオーバーラップを最小限にすることができ、無段変速機の変速比幅λをほぼ有効に利用しながら直結モードと動力循環モードの切り換えを連続的に行うことができる。
【0025】
【実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0026】
図1は、無段変速機2として前記従来例の図8、図9に示したトロイダル型無段変速機を用いて変速比無限大無段変速機を構成した一例を示しており、動力循環モードクラッチ8を減速機3の入力側に配設し、その他は、前記従来例と同様に構成されており、同一のものに同一の符号を付して重複説明を省略する。
【0027】
前記従来例と異なる点は、無段変速機2の変速比幅をλ=4に設定するとともに、この変速比幅λを次式に示すように、Low側、Hi側へそれぞれ均等に割り振り、無段変速機2の変速比Icは次のように設定される。
【0028】
【数1】
【0029】
ここで、変速比幅λ=4であることから、無段変速機2の変速比Icは、
0.5≦Ic≦2.0
に設定され、最小変速比IcHi=0.5、最大変速比IcLow=2.0となる。
【0030】
この変速比幅λをLow側、Hi側へ均等に割り振ることにより、前記図9に示したパワーローラ20の入力側の接触半径Riと出力側の接触半径Roの最大値を等しく設定することができ、所定の変速比幅λに対して入出力ディスク21、22の外径を最小に設定して無段変速機2の小型化を推進することができるのである。
【0031】
そして、減速機3の減速比Igは、次式に示すように、無段変速機2の変速比幅λに応じて設定される。
【0032】
【数2】
【0033】
変速比幅λ=4の場合では、減速比Ig=2.0に設定される。
【0034】
ここで、動力循環モードにおけるユニット変速比Iiは、無段変速機2の変速比Icと、減速機3の減速比Igの差に応じて設定されることから遊星歯車機構5の変速比の影響を受け、無段変速機2の出力軸4に連結されたサンギヤ5aの歯数Sと、ユニット出力軸7に連結されたリングギヤ5cの歯数Rとの比を遊星歯車機構5のギヤ比αとし、
α=S/R ≒ 0.537 …(4)
に設定する。このとき、サンギヤ5a及びリンギヤ5cの歯数は例えば、S=36、R=67に設定される。
【0035】
以上のように構成され、次に作用について説明する。
【0036】
動力循環モードクラッチ8を締結する一方、直結モードクラッチ9を開放する動力循環モード時のユニット変速比Iiは、無段変速機2の変速比Ic、減速機3の減速比Ig、遊星歯車機構5のギヤ比αより次式のようになる。
【0037】
1/Ii = (1+α)/Ig − α/Ic …(5)
一方、直結モードクラッチ9を締結して、動力循環モードクラッチ8を開放する無段変速機2の直結モードでは、ユニット変速比Iiは、上記したように
1/Ii = 1/Ic …(6)
となる。
【0038】
ここで、動力循環モードにおけるユニット変速比Iiについて、1/Iiの大きさに応じて、図2に示すように、1/Ii=0のギヤードニュートラル状態、1/Ii<0の後進状態、1/Ii>0の前進状態の3つに場合分けすることができ、以下、それぞれの状態について説明する。
【0039】
(I)ギヤードニュートラル状態
上記(5)式より、
【0040】
【数3】
【0041】
のときに、1/Ii = 0、すなわち、ユニット変速比Iiは無限大となり、ユニット入力軸1を回転させながら、ユニット出力軸7を停止することができる。
【0042】
(II)後進状態
同様に上記(5)式より、
【0043】
【数4】
【0044】
のときには、1/Ii<0となって、車両は後進状態となる。
【0045】
(III)前進状態
同様に上記(5)式より、
【0046】
【数5】
【0047】
のときには、1/Ii>0となって、車両は前進状態となり、無段変速機2の変速比Icがα×Ig/(1+α)から徐々に大きくなると、ユニット変速比の逆数1/Iiも徐々に増大し、無段変速機2の最大変速比IcLow(最Low変速比)のとき、上記(2)、(3)式より、Ic=λ1/2=Igであり、
【0048】
【数6】
【0049】
となる。
【0050】
無段変速機2の変速比Icと、減速機3の減速比Igが等しくなる図2の点Pにおいて、動力循環モードクラッチ8の開放、直結モードクラッチ9の締結を同期的に行えば、
【0051】
【数7】
【0052】
であり、無段変速機2の変速比幅λを有効に利用しながら動力循環モードと直結モードの切り換え前後の変速比を同一にすることができ、前記従来例のような変速比の不連続を防いで、直結及び動力循環モードの切り換えを連続的に行うことで円滑な運転性を得ることができるのであり、前記従来例のように、無段変速機2の大型化(入出力ディスクの大径化)などが不要になって、無段変速機2の小型化も推進することが可能となるのである。
【0053】
なお、無段変速機2の変速比幅λをHi側、Low側へそれぞれ均等に振り分けることによって、パワーローラ20の入力側と出力側の接触半径Ri、Roを等しく設定することで、入出力ディスクの外径を最小にすることができ、無段変速機2の小型化をさらに推進することができるのである。
【0054】
なお、上記実施形態において、遊星歯車機構5のギヤ比αを約0.537に設定したが、動力循環モードにおいて、無段変速機2の変速比Icの最小変速比IcHi=1/λ1/2のときに、後進状態、すなわち、ユニット変速比Iiの最小値Iimin<0となるように設定しなければならない。したがって、
【0055】
【数8】
【0056】
の関係から、
【0057】
【数9】
【0058】
となる。
【0059】
したがって、上記(13)式より、無段変速機2の変速比幅λ=4の場合には、遊星歯車機構5のサンギヤ5aとリングギヤ5cのギヤ比はα>1/3に設定され、遊星歯車機構5のギヤ比αを1/(λ−1)より大きく設定することにより、動力循環モードでは中立点(ギヤードニュートラル)を含んだ前後へ任意の変速比Iiを設定することができ、従来の車両のように発進要素(クラッチ、流体継ぎ手)及び逆転機構を不要にすることができ、無段変速機2の変速比幅λを有効に利用しながら、変速機の小型化及び軽量化を推進することができるのである。
【0060】
ここで、遊星歯車機構5のギヤ比αについて考えると、図3に示すように、直結モードの最大変速比IcLowのとき、
1/Ii=1/Ic=1/λ1/2
であり、動力循環モードによる後進側の最Hi側となるユニット変速比の最小値Iimin=−λ1/2として、前進側の最Low変速比Iimax=Iclowと後進側の最Hi変速比Iiminの絶対値をほぼ等しく設定するのが望ましい。このため、
【0061】
【数10】
【0062】
とする。
【0063】
したがって、無段変速機2の変速比幅λ=4の場合には、遊星歯車機構5のギヤ比α≒2/3のときに、直結モードによる前進側の最Low側変速比IcLowと動力循環モードによる後進側の最Hi側変速比Iiminの絶対値をほぼ等しく設定して後進時の変速比Ii<0を最適化し、前進及び後進時の発進性をほぼ同等にすることで運転性を向上させることができる。
【0064】
図4は第2の実施形態を示し、前記第1実施形態に示した減速機3が上記(3)式に示した、減速比Ig=λ1/2を達成できないような場合を示し、その他は前記第1実施形態と同様である。
【0065】
例えば、無段変速機2の変速比幅λ=4.3に設定した場合、
λ1/2=2.0736…
となって、このような減速比Igを実現できない場合には、減速比Igをλ1/2より若干小さい値、すなわち、λ1/2以下で設定可能な最大値に設定し、例えば、減速機3を41:20のギヤ等により構成し、減速比Ig=2.05とする。
【0066】
そして、この変速比幅λ=4.3に応じて上記(15)式から遊星歯車機構5のギヤ比αは、α=2/(λ−1)=20/35として、サンギヤ5aの歯数=20、リングギヤ5cの歯数=35に設定する。
【0067】
この場合、図4に示すように、直結モードと動力循環モードの切り換え点Pでは、減速比Igと変速比幅λの平方根の差に応じて、直結モードの変速比Icと動力循環モードIiはオーバーラップして、直結モードの最大変速比IcLowと、動力循環モードの変速比の最大値Iimaxとの間には、減速比Igと変速比幅λの平方根の差に応じたユニット変速比の差ΔIが生じるが、減速機3の減速比Igを無段変速機2の変速比幅λの平方根より所定の範囲以内で小さく設定することにより、前記第1実施形態と同様に、直結モードと動力循環モードの切り換え時にユニット変速比Iiの不連続を発生することなく円滑に切り換えることができるとともに、無段変速機2の変速比幅λをほぼ有効に利用して小型化を推進することができる。
【0068】
図5は第3の実施形態を示し、前記第1実施形態に示した無段変速機2が、変速比Ic<0の範囲で変速を行う場合を示す。
【0069】
変速比Icが負となる場合は、無段変速機2の出力軸4が入力軸の回転方向に対して逆方向に回転する場合を負の変速比で定義し、減速機3の減速比Igについても、同様にして、入力軸と出力軸の回転方向が異なる場合には減速比Ig<0と定義する。
【0070】
無段変速機2として、トロイダル型無段変速機を採用した場合には、入力軸と出力軸の回転方向が逆であるため、変速比Icは負である。なお、ベルト式を採用した場合には、入力軸と出力軸の回転方向は同一であるため、変速比Icは正である。
【0071】
変速比Ic<0の場合でも変速比幅λは、負/負であるため前記実施形態と同様に正の値となり、上記(3)式より減速比Igは、
【0072】
【数11】
【0073】
で設定するか、あるいは、減速機3がこの(16)式による減速比Igを実現できない場合には、前記第2実施形態と同様にして、減速比Igを−λ1/2より若干大きい値、すなわち、−λ1/2以上で設定可能な最小値とすればよい。
【0074】
例えば、無段変速機2の変速比幅λ=4、変速比Icが−2.0≦Ic≦−0.5の場合では、
Ig=−λ1/2=−2.0
また、上記(15)式より、
α=2/(λ−1)=20/30
とすれば、直結モードの変速比Icと動力循環モードのユニット変速比Iiは、前記第1実施形態の図2の変速比Icの正負を逆転した図5に示すようになり、前記実施形態と同様に、切り換え点Pでの直結モードと動力循環モードの切り換えを円滑に行いながら、無段変速機2の変速比を有効に利用して小型化を推進することができるのである。
【0075】
また、前記第2実施形態のように、減速機3が上記(16)を実現できない場合の具体例を示すと、上記と同様に変速比幅λ=4.3とすると、変速比Icは上記(2)式より、
−λ1/2=−2.0736…≦Ic≦−0.4822…=−1/λ1/2
となる。ここで、減速機3の減速比Igは負であるため、上記と同様にして、−λ1/2以上で設定可能な最小値とすればよく、例えば、
Ig=−2.05
さらに、遊星歯車機構5のギヤ比αは、上記(15)式から、
α=2/(λ−1)=20/33
とすると、直結モードの変速比Icと動力循環モードのユニット変速比Iiは、前記第2実施形態の図4の変速比Icの正負を逆転した図6に示すようになり、前記実施形態と同様に、切り換え点Pでの直結モードと動力循環モードの切り換えを円滑に行いながら、無段変速機2の変速比をほぼ有効に利用して小型化を推進することができるのである。
【0076】
なお、無段変速機2の変速比Icが上記のように負となる場合には、図7に示すように、リングギヤ5c及び直結モードクラッチ9以降のユニット出力軸7に回転方向を逆転させるギヤ10を設けてもよい。
【0077】
ここで、前記第2、第3実施形態において、減速機3が上記(3)式を実現できない場合には、変速比Icが正の場合には減速比Igをλ1/2を越えない最大値に、変速比Icが負の場合には減速比Igを−λ1/2を越える最小値に設定したが、このような減速比Igの設定について、以下に詳述する。
【0078】
減速機3は、通常相互に歯合するギヤや、チェーンを介して連結したスプロケット等の噛合伝達手段で構成されており、これら、ギヤあるいはスプロケットを一対で構成した場合について考える。
【0079】
一対のギヤまたはスプロケットの歯数を、それぞれm,nとし、上記より変速比Ic>0のときには、Ig≦λ1/2であるから、Ig=n/mすると、
n/m ≦ λ1/2
の関係を満たす、ように変速比幅λの正負に応じて、λ1/2の絶対値を越えない範囲で最大の減速比Igを設定する。
【0080】
ここで、騒音、振動を考慮した場合には、m,nを大きく設定したいが、強度、コストを考慮した場合には、m,nを小さく設定するほうが望ましく、この場合では、
10≦m,n≦99
の間で設定するのが望ましい。
【0081】
ここで、歯数mを固定して歯数nを変化させる場合を考えると、λ1/2を越えず、かつ、10≦m,n≦99の条件を満たす歯数m,nは次表のようになる。
【0082】
【表1】
【0083】
上記表中二重枠内が、上記条件を満足して歯数mに応じて設定可能な最大の歯数nを示し、一方、表中網かけ部はλ1/2を越える歯数nを示し、上記条件を満足できない領域である。また、歯数m≧49の場合にはn≧100となるため、この場合では採用できない。
【0084】
こうして、減速機3が減速比Ig=λ1/2となるように構成できない場合には、減速比Igをλ1/2を越えない最大の減速比に設定すれば良いのである。
【0085】
なお、上記実施形態において、ユニット出力軸7をリングギヤ5cに、減速機出力軸6をキャリア5bに結合したが、図示はしないが、ユニット出力軸7をキャリア5bに、減速機出力軸6をリングギヤ5cに結合してもよい。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように第1の発明は、減速機の減速比Igを無段変速機の変速比幅λ(=最大変速比IcLow/最小変速比IcHi)に対して、Ig=λ1/2またはIg≦λ1/2に設定することで、直結モードにおける最大変速比IcLowと動力循環モードにおける変速比の最大値Iimaxを一致させて、無段変速機の変速比幅を有効に利用しながら、無段変速機の変速比 Ic と、減速機の減速比 Ig が等しくなる点Pにおいて、動力循環モードクラッチの開放、直結モードクラッチの締結を同期的に行えば、動力循環モードと直結モードの切り換えを連続的に行うことができ、前記従来例に比して運転性を向上させながらも、所定の変速比幅λに対して入出力ディスクの外径を最小に設定でき、前記従来例のような無段変速機の大型化を行う必要がなくなって、変速機の小型化及び軽量化も推進することができる。そして、無段変速機の出力軸が連結されたサンギヤとユニット出力軸が連結されたリングギヤのギヤ比αが、無段変速機の変速比幅λに対してα>1/(λ−1)に設定されたため、動力循環モードにおけるユニット変速比 Ii は、変速比が無限大となる中立点を含んで前進、後進方向へそれぞれ任意の変速比 Ii を設定することができ、クラッチ等の発進要素や逆転機構が不要となって、変速機の小型化、軽量化をさらに推進することが可能となる。
【0087】
また、第2の発明は、無段変速機の入力軸と出力軸が連結されたサンギヤの回転方向が異なる場合、無段変速機の変速比Icは負となるが、減速機の減速比Igを無段変速機の変速比幅λ(=最大変速比IcLow/最小変速比IcHi>0)に対して、Ig=−λ1/2またはIg≧−λ1/2に設定することで、直結モードにおける最大変速比IcLowと動力循環モードにおける変速比の最大値Iimaxを一致させて、無段変速機の変速比幅を有効に利用しながら、無段変速機の変速比 Ic と、減速機の減速比 Ig が等しくなる点Pにおいて、動力循環モードクラッチの開放、直結モードクラッチの締結を同期的に行えば、動力循環モードと直結モードの切り換え時の変速比の不連続を防いで、前記従来例に比して運転性を向上させながらも、所定の変速比幅λに対して入出力ディスクの外径を最小に設定でき、前記従来例のような無段変速機の大型化を行う必要がなくなって、変速機の小型化及び軽量化も推進することができる。そして、無段変速機の出力軸が連結されたサンギヤとユニット出力軸が連結されたリングギヤのギヤ比αが、無段変速機の変速比幅λに対してα>1/(λ−1)に設定されたため、動力循環モードにおけるユニット変速比 Ii は、変速比が無限大となる中立点を含んで前進、後進方向へそれぞれ任意の変速比 Ii を設定することができ、クラッチ等の発進要素や逆転機構が不要となって、変速機の小型化、軽量化をさらに推進することが可能となる。
【0089】
また、第3の発明は、無段変速機の出力軸が連結されたサンギヤとユニット出力軸が連結されたリングギヤのギヤ比αが、無段変速機の変速比幅λに対してα=2/(λ−1)に設定されたため、動力循環モードにおいて、後進側の最Low変速比となる最小変速比Iiminと前進側の最Low変速比となる最大変速比Iimaxの絶対値をほぼ等しく設定することで、後進側の変速比を最適化することができ、運転性を向上させることが可能となる。
【0090】
また、第4の発明は、減速比Igがλ1/2に等しく設定できない場合には、減速比Igがλ1/2より小さく、かつ、減速機で設定可能な最大値に設定することで、直結モードと動力循環モードの変速比Iiのオーバーラップを最小限にすることができ、無段変速機の変速比幅λをほぼ有効に利用しながら直結モードと動力循環モードの切り換えを連続的に行うことができ、運転性の向上を推進することが可能となる。
【0091】
また、第5の発明は、無段変速機の入力軸と出力軸が連結されたサンギヤの回転方向が異なる場合にも、直結モードと動力循環モードの変速比Iiのオーバーラップを最小限にすることができ、無段変速機の変速比幅λをほぼ有効に利用しながら直結モードと動力循環モードの切り換えを連続的に行うことができ、運転性の向上を推進することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す変速比無限大無段変速機の概念図。
【図2】同じく無段変速機の変速比Icとユニット変速比Iiの逆数との関係を示すグラフ。
【図3】同じくユニット変速比の最大値Iimaxと最小値Iiminの絶対値を等しく設定した場合の無段変速機の変速比Icとユニット変速比Iiの逆数との関係を示すグラフ。
【図4】第2の実施形態を示し、減速比Igを変速比幅λの平方根に等しく設定できない場合の無段変速機の変速比Icとユニット変速比Iiの逆数との関係を示すグラフ。
【図5】第3の実施形態を示し、無段変速機の変速比Icが負となる場合の変速比Icとユニット変速比Iiの逆数との関係を示すグラフ。
【図6】同じく、無段変速機の変速比Icが負で、かつ、減速比Igを変速比幅λに等しく設定できない場合の変速比Icとユニット変速比Iiの逆数との関係を示すグラフ。
【図7】同じく、無段変速機の変速比Icが負の場合で、ユニット出力軸に逆転ギヤを設けた変速比無限大無段変速機の概念図。
【図8】従来の変速比無限大無段変速機の概念図で、直結モードを示す。
【図9】同じく、概略構成図。
【図10】同じく、動力循環モードを示す変速比無限大無段変速機の概念図。
【図11】従来の無段変速機の変速比Icとユニット変速比Iiの逆数の関係を示すグラフ。
【図12】同じく、変速比幅λを維持して無段変速機の変速比Icを小さい側へシフトした場合の変速比Icとユニット変速比Iiの逆数との関係を示すグラフ。
【図13】同じく、変速比幅λを維持して無段変速機の変速比Icを大きい側へシフトした場合の変速比Icとユニット変速比Iiの逆数との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 ユニット入力軸
2 無段変速機
3 減速機
4 無段変速機出力軸
5 遊星歯車機構
6 減速機出力軸
7 ユニット出力軸
8 動力循環モードクラッチ
9 直結モードクラッチ
20 パワーローラ
21 入力ディスク
22 出力ディスク
Claims (5)
- ユニット入力軸にそれぞれ接続された無段変速機及び減速機と、
無段変速機の出力軸に連結したサンギヤ、減速機の出力軸に連結したキャリア及びユニット出力軸に連結したリングギヤとからなる遊星歯車機構と、
前記ユニット入力軸からキャリアへの伝達経路の途中に介装された動力循環モードクラッチと、
前記サンギヤからユニット出力軸の伝達経路の途中に介装された直結モードクラッチとを備えて、前記無段変速機の入力軸の回転方向と前記サンギヤの回転方向が同一方向に設定された変速比無限大無段変速機において、
前記減速機の減速比Igが無段変速機の変速比幅λに対して、
Ig=λ1/2 または Ig≦λ1/2
に設定され、
前記遊星歯車機構のサンギヤ歯数/リングギヤ歯数で表されるギヤ比αが、前記無段変速機の変速比幅λに対して、
α>1/(λ−1)
に設定されたことを特徴とする変速比無限大無段変速機。 - ユニット入力軸にそれぞれ接続された無段変速機及び減速機と、
無段変速機の出力軸に連結したサンギヤ、減速機の出力軸に連結したキャリア及びユニット出力軸に連結したリングギヤとからなる遊星歯車機構と、
前記ユニット入力軸からキャリアへの伝達経路の途中に介装された動力循環モードクラッチと、
前記サンギヤからユニット出力軸の伝達経路の途中に介装された直結モードクラッチとを備えて、前記無段変速機の入力軸の回転方向と前記サンギヤの回転方向が逆方向に設定された変速比無限大無段変速機において、
前記減速機の減速比Igが無段変速機の変速比幅λに対して、
Ig=−λ1/2 または Ig≧−λ1/2
に設定され、
前記遊星歯車機構のサンギヤ歯数/リングギヤ歯数で表されるギヤ比αが、前記無段変速機の変速比幅λに対して、
α>1/(λ−1)
に設定されたことを特徴とする変速比無限大無段変速機。 - 前記遊星歯車機構のサンギヤ歯数/リングギヤ歯数で表されるギヤ比αが、前記無段変速機の変速比幅λに対して、
α=2/(λ−1)
に設定されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の変速比無限大無段変速機。 - ユニット入力軸にそれぞれ接続された無段変速機及び減速機と、
無段変速機の出力軸に連結したサンギヤ、減速機の出力軸に連結したキャリア及びユニット出力軸に連結したリングギヤとからなる遊星歯車機構と、
前記ユニット入力軸からキャリアへの伝達経路の途中に介装された動力循環モードクラッチと、
前記サンギヤからユニット出力軸の伝達経路の途中に介装された直結モードクラッチとを備えて、前記無段変速機の入力軸の回転方向と前記サンギヤの回転方向が同一方向に設定された変速比無限大無段変速機において、
前記減速機の減速比 Ig が無段変速機の変速比幅λに対して、
Ig =λ 1/2 または Ig ≦λ 1/2
に設定され、
前記減速比 Ig は、前記変速比幅λの平方根以下で、かつ、減速機で設定可能な最大値に設定されたことを特徴とする変速比無限大無段変速機。 - ユニット入力軸にそれぞれ接続された無段変速機及び減速機と、
無段変速機の出力軸に連結したサンギヤ、減速機の出力軸に連結したキャリア及びユニット出力軸に連結したリングギヤとからなる遊星歯車機構と、
前記ユニット入力軸からキャリアへの伝達経路の途中に介装された動力循環モードクラッチと、
前記サンギヤからユニット出力軸の伝達経路の途中に介装された直結モードクラッチとを備えて、前記無段変速機の入力軸の回転方向と前記サンギヤの回転方向が逆方向に設定された変速比無限大無段変速機において、
前記減速機の減速比 Ig が無段変速機の変速比幅λに対して、
Ig =−λ 1/2 または Ig ≧−λ 1/2
に設定され、
前記減速比Igは、前記変速比幅λの負の平方根以上で、かつ、減速機で設定可能な最小値に設定されたことを特徴とする変速比無限大無段変速機。
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