JP3579472B2 - 移動ラック装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は移動ラック装置に関し、例えば家庭のキッチンの流し台の上に設けられる吊り戸棚を利用して設置されて好適な移動ラック装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
実開昭６１−６０８４０号公報は、一般家庭のキッチンの流し台の上に設けられる吊り戸棚を利用して設置される移動戸棚を開示している。
【０００３】
この移動戸棚は、吊り戸棚の下面に設けられた前後一対のガイドレールによって左右前後の４か所を移動できるように支持されている。また移動戸棚は前後に二重に設けられ、双方が相対移動できるものと、一方が固定されるものとがある。
【０００４】
移動戸棚はこれに収納した物が関係する作業位置、例えば流し台の水槽部、ワークトップの作業面部、あるいはワークトップのコンロ部等の位置に移動することにより、作業に便利となる。移動戸棚が複数あると、作業の種類に合わせて分類した物を個別に収納しておき、これらを必要に応じて個別に扱える。この場合、二重の移動戸棚は不使用時に前後に重なるようにすると、これらを小さなスペースにまとめてかさ張らないようにすることができ、また他の作業、あるいは窓を通じた日照や視界等の邪魔になり難くするし、外観もよくなる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に開示のものや、他に知られている移動戸棚は、前後２本のガイドレールにより左右前後の４か所を支持されるものであるため、これの支持構造が複雑で、高価につく。従って、これを前後二重に設置するのではなおさらであるし、吊り戸棚の下面全体にガイド構造を有する複雑で不体裁なものになる問題もある。
【０００６】
また、移動戸棚が複数設けられても、支持構造上着脱できないので、支持位置を左右に、あるいは前後に入れ変えるようなことはできず不便である。
【０００７】
本発明は、このような問題を解消することを課題とし、移動戸棚が主として軽量かつ少量の物品が収納されることが多いことに着目し、ラックを簡易な支持構造にて、移動および着脱できるように支持した移動ラック装置を提供することを主たる目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明の移動ラック装置は、上記のような目的を達成するために、吊り戸棚の下面に、この吊り戸棚が設けられている壁面と平行なガイドレールと、このガイドレールに移動できるように保持したスライダとを備え、各種の形態のラックから上方に延びる金属製支持線材の上端部をスライダに嵌め合わせて着脱できるように係止することにより、各種の形態のラックをガイドレールに移動できるように吊持したことを主たる特徴とするものである。
【０００９】
金属製支持線材はラック１つにつきこれの左右に一対設けられて、双方が同一のガイドレールに設けられたスライダに係止されているのが好適であり、ラックはこれの重心位置が前後方向で金属製支持線材のスライダへの係止元と合致しているとさらに好適である。
【００１０】
ガイドレールは前後に一対設けられ、前部ガイドレールに吊持されるラックと、後部ガイドレールに吊持されるラックとは、異なったラック形態のもので、それぞれの奥行き寸法を一致させるようにすることができる。
【００１１】
各ラックの左右一対の金属製支持線材は、個別のスライダに嵌め合わせてあるのが好適である。
【００１２】
前後一対のガイドレールの間に、このガイドレールとほぼ同じ高さの照明具を設置し、これのカバーをガイドレールにて保持するようにすることもできる。
【００１３】
吊り戸棚の下面の前縁部に飾り縁を設け、この飾り縁と前部ガイドレールとの間に、飾り縁とほぼ同じ高さのロールスクリーンを設置することができるし、前記のように設けた飾り縁の後部に、飾り縁とほぼ同じ高さのコンセントを設けることもできる。
【００１４】
ラックは金属製線材によって形成されたものであり、ラックを形成している金属製線材を延長させたものであるのが好適である。
【００１５】
【作用】
本発明の移動ラック装置の主たる特徴の上記構成では、ラックを、吊り戸棚の下面にこの吊り戸棚が設けられている壁面と平行なガイドレールによって移動できるように吊持するのに、このガイドレールに移動できるように保持したスライダに対し、各種の形態のラックから上方に延びる金属製支持線材の上端部を嵌め合わせて着脱できるように係止するので、この金属製支持線材をスライダに対し着脱することにより各種の形態のラックをガイドレールに対して簡易に着脱でき、取り替え使用や、複数設けるラックの位置交換が可能であるし、洗浄にも便利である。
【００１６】
金属製支持線材がラック１つにつきこれの左右に一対設けられて、双方が同一のガイドレールに設けられたスライダに係止される構成では、ラックを移動できるように支持するのに１つのガイドレールがあればよく、支持構造が簡略化するし、製品コストも低減するので、ラックを前後に設けるような場合に特に有利である。
【００１７】
この場合、ラックの重心位置が前後方向で金属製支持線材のスライダへの係止元と合致している構成では、ラックを左右一対の金属製支持線材を利用した２か所で１つのガイドレールに保持したスライダによって吊持する簡易支持構造でありながら、ラックの重心が、前記左右一対の金属製支持線材のスライダへの係止元を通る垂直平面上で、しかも各係止元間の中心位置を通る垂直線上に位置するので、ラックは左右にも、前後にも傾かず垂直な姿勢に安定する。
【００１８】
単独でラックを吊持するガイドレールが前後に一対設けられ、前部ガイドレールに吊持されるラックと、後部ガイドレールに吊持されるラックとが、異なったラック形態のもので、それぞれの奥行き寸法を一致させる構成では、前後の複数のラックを必要に応じて使い分けたり、また不使用時は他の作業、あるいは窓を通じた日照や視界の邪魔にならない位置に移動させたり、前後のものを重ねて小さなスペースにまとめてかさ張らないようにしておけるようにすることが、２つのガイドレールを設けるだけの簡単な支持構造によって達成でき、吊り戸棚の下面を体裁のよい外観にすることができる。特に、前後のラックは異なったラック形態であるので物品の種類に合わせて使い分けしやすいし、双方の奥行き寸法が一致しているために、前後位置を入れ替えても干渉し合うようなことなく使用でき、前記使い分けにさらに便利となる。
【００１９】
各ラックの左右一対の金属製支持線材が、個別のスライダに嵌め合わせてある構成では、金属製支持線材をスライダに着脱する作業がラックの左右でスライダの互いに独立した移動を利用して簡易に行える。また、ラックの幅の違いにも個別のスライダの間隔変更によって自由に対応できる。
【００２０】
前後一対のガイドレールの間に、このガイドレールとほぼ同じ高さの照明具を設置し、これのカバーをガイドレールにて保持する構成では、流し台まわりでの各種の作業の邪魔にならず、また水回りからの影響のない吊り戸棚下面からの照明が、ラックを前後に吊持する簡易な支持構造によって吊り戸棚の下面にできる空きスペースを有効利用して難なく実現するし、照明具はガイドレールとぼぼ同じ高さで下方に突出しないので、カバーとガイドレールが面一となる壁面照明のような体裁のよいものとなる。さらに照明具のカバーはガイドレールを利用して取付けられ、取付けのための部品点数が少なく取付け作業も簡単になる。
【００２１】
吊り戸棚の下面の前縁部に飾り縁を設け、この飾り縁と前部ガイドレールとの間に、飾り縁とほぼ同じ高さのロールスクリーンを設置する構成では、ガイドレールによるラックの支持構造部分を、飾り縁によって前面側から覆い隠して装飾するとともに、ガイドレールとの間のスペースを有効利用してロールスクリーンを設け、吊り戸棚の下面に吊持したラックを使用しない間これを覆い隠せるようにすることができる。しかも、ロールスクリーンは飾り縁とほぼ同じ高さを有していることにより、巻取り部が飾り縁によって前面側から覆われて人目につかないのでロールスクリーンの巻取り部によって体裁が悪くなるようなことが回避される。
【００２２】
また、前記のように設けた飾り縁の後部に、飾り縁とほぼ同じ高さのコンセントを設ける構成では、前記の場合同様に、ガイドレールによるラックの支持構造部分を、飾り縁によって前面側から覆い隠して装飾するとともに、ガイドレールとの間のスペースを有効利用してコンセントを設けて、流し台等で使用される電気製品の電源供給部とすることができ、しかも、コンセントは飾り縁とほぼ同じ高さを有していることにより、これが飾り縁によって前面側から覆われて人目につかないのでコンセントが局部的に突出することによって体裁が悪くなるようなことを回避することができる。
【００２３】
ラックが金属製線材によって形成されたものであり、金属製支持線材がラックを形成する金属製線材を延長させた構成では、金属製支持線材を設けるための特別な部材や結合構造が不要なため、製品コストを低減することができる。
【００２４】
【実施例】
以下本発明の第１の実施例としての移動ラック装置について、図１〜図６を参照しながら説明する。
【００２５】
本実施例の移動ラック装置は、図６に示すような一般家庭のキッチンに設置される流し台１の上に設けられる吊り戸棚２に適用した場合のものである。この流し台１は、ワークトップ１０２の作業面１０２ａの左端にコンロ３が設けられ、これの下にはオーブンレンジ４が設けられている。作業面１０２ａの残りのスペースのほぼ中央に作業面１０２ａから凹陥した水槽５が設けられている。吊り戸棚２は、コンロ３にほぼ対応する左寄り部分に換気扇を持った排気フード６が設けられ、これの左側部分と右側部分とに収納部７を持っている。
【００２６】
吊り戸棚２の収納部７の下面７ａに設けたガイドレール８によって、ラック形態が異なる各種のラック９〜１２を吊り戸棚２が設けられた壁面１３と平行に移動できるように吊持している。
【００２７】
前後左右の複数のラック９〜１２を必要に応じて使い分けたり、また不使用時は他の作業、あるいは窓を通じた日照や視界の邪魔にならない位置に移動させたり、前後のものを重ねて小さなスペースにまとめてかさ張らないようにしておける。
【００２８】
図６の右端のラック９は、図２、図６に示すように吊り戸棚２の前縁部を残す奥行きにほぼ対応した奥行き寸法を有するのに対し、他のラック１０〜１２は、図１にラック１０、１１を代表で示してあるように、前記ラック９の奥行きの半分弱の奥行き寸法としてある。
【００２９】
ガイドレール８は後方が開放されたチャンネル形状をなし、図１、図２、図５に示すように上部フランジ８ａがねじ２１により吊り戸棚２の下面７ａに取付けられている。ガイドレール８の上部フランジ８ａと、下部フランジ８ｂとに、互いに向き合う上下一対のガイドフランジ８ｃを有している。
【００３０】
このガイドフランジ８ｃ間の溝８ｄには、ラック９〜１２を移動できるように吊持するための合成樹脂製のスライダ２２が嵌め合わされ、スライダ２２の上面と下面とに設けた溝１２３と、前記ガイドフランジ８ｃとの係合によって、ガイドレール８に沿って移動できるように保持されている。
【００３１】
ラック９〜１２はそれぞれ、金属製線材２３を種々に折曲げ、また溶接により結合されて形成されている。ラック９〜１２の構造はどのようなものでもよいが、本実施例ではこれらラック９〜１２を形成する金属製線材２３を上方に延長することにより、前記スライダ２２に着脱できるように係止する金属製支持線材２４を形成し、これのスライダ２２への係止によって各ラック９〜１２をガイドレール８に移動および着脱できるように吊持している。したがって、金属製支持線材２４を設けるための特別な部材や結合構造が不要なため、この分だけ製品コストを低減することができる。ラック９〜１２にこのような金属製線材がないような場合は、金属製支持線材２４は特別に用意して取付ける必要がある。
【００３２】
奥行きの大きなラック９は、図２、図６に示すように前後左右の４か所に金属製支持線材２４を設けて、４か所をガイドレール８で吊持して重量化、大型化に対応し、奥行きの小さな他のラック１０〜１２は左右の２か所にのみ金属製支持線材２４を設けて、計量、かつ小型に対応した支持構造の簡略化を図っている。
【００３３】
ガイドレール８は、吊り戸棚２の下面７ａの前後に一対設けられ、ラック９の前部側左右に設けた金属製支持線材２４を前部のガイドレール８に保持したスライダ２２に係止するとともに、ラック９〜１２の後部側左右に設けた金属製支持線材２４を後部のガイドレール８に保持したスライダ２２に係止することにより、ラック９の前記４か所での吊持を行い、２つのガイドレール８に沿って安定して移動できるようにしている。
【００３４】
また、他のラック１０、１２は、これらの左右に設けた金属製支持線材２４を前部のガイドレール８に保持したスライダ２２に係止して前記２か所での吊持を行い、前部のガイドレール８に沿って移動できるようにし、残るラック１１は、これの左右に設けた金属製支持線材２４を後部のガイドレール８に保持したスライダ２２に係止して前記２か所での吊持を行い、後部のガイドレール８に沿って移動できるようにしている。
【００３５】
これらラック１０〜１２の左右２か所での吊持のために、ラック１０〜１２の重心位置が前後方向で金属製支持線材２４のスライダ２２への係止元２４ｂと合致するようにしている。本実施例では、左右の金属製支持線材２４がラック１０〜１２の後部左右の隅角フームを形成している金属製線材２３から上方に延びている構造上、金属製線材２３から金属製支持線材２４のスライダ２２への係止元２４ｂが、ラック１０〜１２の奥行き寸法の１／２の寸法分だけ前方側に偏寄させている。しかし、種々の方法が考えられるし、ラック１０〜１２の構造が異なればこれに限ることもない。
【００３６】
このような吊持条件を満足すると、ラックを左右一対の金属製支持線材２４を利用した２か所で１つのガイドレール８に保持したスライダ２２によって吊持する簡易支持構造でありながら、ラック１０〜１２の重心が、前記左右一対の金属製支持線材２４のスライダ２２への係止元２４ｂを通る垂直平面上で、しかも各係止元間の中心位置を通る垂直線上に位置するので、ラック１０〜１２は左右にも、前後にも傾かず垂直な姿勢に安定して移動することができる。
【００３７】
ここで、ラック９〜１２は異なったラック形態のものであることに関連して、図６にラック１０と１２で代表して示してあるように、２つのガイドレール８によって前後に重なって吊持し使用するのに、ガイドレール８への着脱によって前後の位置の入れ替えを望まれることがある。この場合、ラック１０〜１２は、互いの奥行き寸法が同一であるので、このような前後位置の入れ替えによっても互いに干渉し合うことなく自由に行える。また、図６のラック１０、１１の一方をラック１２と入れ替えることもできる。さらに、ラック９〜１２の不要なものを取外し、図示しない新たなラックを吊持して使用することも、着脱できる吊持構造によって自由に行える。
【００３８】
本実施例の場合、ラック９〜１２より上方に延びる金属製支持線材２４の上端には、図３、図４に示すような左右方向で対向し合う向きに水平に折り曲げた上端折曲げ部２４ａを形成し、これをスライダ２２の端面に形成した支持孔２２ｂに嵌め合わせて下方への引っ張りに対して係止し、ラック９〜１２をガイドレール８によって移動および着脱できるように吊持している。
【００３９】
そして、ラック９〜１２の万一の脱落を防止するために、図３、図４に示すようにねじ２６をスライダ２２の下面に設けられた孔２２ｄにねじ込み、支持孔２２ｂに嵌め入れた上端折曲げ部２４ａを押圧固定するようにしてある。このため、ラック９〜１２のスライダ２２に対し着脱するには、ねじ２６を着脱する必要はあるが、これの作業は簡易であるため、ラック９〜１２の着脱を特に複雑にすることなく、ラック９〜１２の不用意な脱落を防止することができる。
【００４０】
さらに、スライダ２２の支持孔２２ｂが開口する端面には、この開口位置から下方に延びる係止溝２２ｃが形成され、これに金属製支持線材２４の上端部を、前記スライダ２２への係止状態にて嵌め合わせることにより、ラック９〜１２が前後に揺れるのを抑えられるようにしている。これによってもラック９〜１２の吊持状態を安定させられる。
【００４１】
また、本実施例の場合、各ラック９〜１２の左右一対の金属製支持線材２４は、図６に示すように個別のスライダ２２に嵌め合わせてある。したがって、金属製支持線材２４をスライダ２２に着脱する作業が各ラック９〜１２の左右でスライダ２２の互いに独立した移動を利用して、例えば、スライダ２２からねじ２６を取り外した後ラック９〜１２およびこれの金属製支持線材２４の側の動かさずに、スライダ２２を金属製支持線材２４から引き離すように移動させると云ったことにより簡易に行える。もっとも、左右の金属製支持線材２４を１つのスライダ２２の両端部に係止するようにすることもできる。またラックの幅の違いにも各スライダ２２の間隔を変えることによって対応することができる。
【００４２】
前後一対のガイドレール８の間には、図１、図２、図５に示すようにガイドレール８とほぼ同じ高さの照明具３１を設置して吊り戸棚２の下面７ａにねじ等により取付けてあり、これのカバー３２を前後の各ガイドレール８の内側に沿って別に配した型材３４、３５にて保持している。
【００４３】
型材３４、３５は上部フランジ３４ａ、３５ａをねじ３３により前記下面７ａに取り付けられ、前部の型材３４に有する下部フランジ３４ｂにてカバー３２の前縁３２ａを下方より受止め、下部フランジのない後部型材３５の下縁部３５ｂにねじ３６により取付けた板ばね３７をカバー３２の後縁に形成した係合凹部３２ｂに弾性係合させることにより保持してある。このため、板ばね３７と係合凹部３２ｂとの弾性的な係合、係合解除によってカバー３２は着脱できる。したがって、照明具３１のメンテナンスやカバー３２内の清掃ができる。
【００４４】
このように前後一対のガイドレール８の間に、このガイドレール８とほぼ同じ高さの照明具３１を設置すれば、流し台１まわりでの各種の作業の邪魔にならず、また水回りからの影響のない吊り戸棚２の下面７ａからの照明が、ラック１０、１１を１つずつのガイドレール８によって前後に吊持する簡易な支持構造によって吊り戸棚２の下面７ａにできる空きスペースを有効利用して難なく実現することができる。また、照明具３１は前後のガイドレール８とぼぼ同じ高さで下方に突出せず、カバー３２と型材３４、３５がほぼ面一となる壁面照明のような体裁のよいものとなる。
【００４５】
さらに、図１、図２、図６に示すように吊り戸棚２の下面７ａの前縁部に飾り縁４１を設け、この飾り縁４１と前部ガイドレール８との間に、飾り縁４１とほぼ同じ高さのロールスクリーン４２を設置して前部ガイドレール８にねじ止め等してある。また、図６に示すようにロールスクリーン４２がない所の飾り縁４１の後部に、飾り縁４１とほぼ同じ高さのコンセント４３を設けてある。
【００４６】
したがって、ガイドレール８によるラック９〜１２の支持構造部分を、飾り縁４１によって前面側から覆い隠して装飾するとともに、ガイドレール８との間のスペースを有効利用してロールスクリーン４２を設け、吊り戸棚２の下面７ａに吊持したラック９〜１２を使用しない間これを覆い隠せるようにすることができる。しかも、ロールスクリーン４２は飾り縁４１とほぼ同じ高さを有していることにより、巻取り部４２ａが飾り縁４１によって前面側から覆われて人目につかないのでロールスクリーン４２の巻取り部によって体裁が悪くなるようなことが回避される。
【００４７】
また、コンセント４３も同様に飾り縁４１とガイドレール８との間のスペースを有効利用してを設けて、流し台等で使用される図６に示すコーヒーメーカー４５等の各種電気製品の電源供給部とすることができ、しかも、コンセント４３は飾り縁４１とほぼ同じ高さを有していることにより、これが飾り縁４１によって前面側から覆われて人目につかないのでコンセント４３が局部的に突出することによって体裁が悪くなるようなことを回避することができる。
【００４８】
図７の（ａ）、（ｂ）は本発明の第２の実施例で、ラックの金属製支持線材２４のスライダ２２への係止構造の他の場合を示している。上端折曲げ部２４ａは第１の実施例の場合よりもさらに先端部に下向きの折曲げ部２４ｄを有するものとし、スライダ２２の上面に設けた支持孔２２ａに前記下向きの折曲げ部２４ｄを上方から嵌め合わせて着脱できるように係止し、上端折曲げ部２４ａは、スライダ２２の上面に、前記端面に形成した係止溝２２ｃから支持孔２２ａに至る係止溝２２ｅに係合するようにしてある。
【００４９】
このような吊持構造では、ラックの自重によって、下向きの折曲げ部２４ｄの支持孔２２ａへの嵌まり合いと、上端折り曲げ部２４ａの係止溝２２ｅへの係合とを保ち、したがって金属製支持線材２４の上端部と係止溝２２ｃとの係合をも保つようになるので、第１の実施例の場合のようなねじ止めなしに、ラックを安定して吊持することができる。
【００５０】
しかも、ラックを着脱するには、図７の（ｂ）に示す実線と仮想線との間の極く少ないラックの上下動ストロークにて達成することができ、スライダ２２の上に吊り戸棚２の下面７ａとの間に少しの隙間があれば実現する。
【００５１】
図８、図９は本発明の第３の実施例を示している。本実施例は、第１の実施例のガイドレール８の上部フランジ８ａのガイドフランジ８ｃを設けている側とは反対の側にも、下部フランジ８ｂに対向する下部フランジ８ｅを持った側壁８ｇを一体に形成したのもとして、前後のガイドレール８を対称な向きに配している。したがって、これらが保持するスライダ２２の向きも前後で対称になっている。しかし、これに特別な意味はない。
【００５２】
前後のガイドレール８の対称な向きによって、双方の側壁８ｇが相対向する。
【００５３】
この相対向し合う側壁８ｇ間に第１の実施例と同じように照明具３１を設けて下面７ａにねじ止めし、側壁８ｇの下縁間でカバー３２を保持している。この保持のために、前部のガイドレール８の側壁８ｇの下縁には所定の位置に設けた窓８ｆを利用して図９に示すような金属や合成樹脂からなるＺ状の止め具４６を嵌め付け、これの側壁８ｇ内面から突出した先端部４６ａにカバー３２の前縁３２ａを掛け止めるとともに、後部ガイドレール８の側壁８ｇにねじ３６で取り付けた板ばね３７をカバー３２の後縁の係合凹部３２ｂに弾性係合させることによりカバー３２を保持し、係合凹部３２ｂと板ばね３７とを弾性的に係合させたり、係合を外したりすることにより着脱できるようにしてある。
【００５４】
このように、本実施例では照明具３１のカバー３２はガイドレール８を利用して取付けられると、取付けのための部品点数が少なく取付け作業も簡単になる。
【００５５】
【発明の効果】
本発明の移動ラック装置の主たる特徴によれば、ラックを、吊り戸棚の下面に壁面と平行なガイドレールにて移動できるように吊持するのに、このガイドレールに移動できるように保持したスライダに、各種の形態のラックから上方に延びる金属製支持線材の上端部を嵌め合わせて着脱できるように係止して、金属製支持線材をスライダに対し着脱することにより各種の形態のラックをガイドレールに対して簡易に着脱できるようにするので、取り替え使用や、複数設けるラックの位置交換が可能であるし、洗浄にも便利である。
【００５６】
金属製支持線材がラック１つにつきこれの左右に一対設けられて、双方が同一のガイドレールに設けられたスライダに係止される構成のものによれば、ラックを移動できるように支持するのに１つのガイドレールがあればよいので、支持構造が簡略化し、製品コストが低減する。したがって、ラックを前後に設けるような場合に特に有利である。
【００５７】
この場合、ラックの重心位置が前後方向で金属製支持線材のスライダへの係止元と合致している構成のものによれば、ラックを左右２か所をこれの金属製支持線材と１つのガイドレールに保持したスライダとで吊持する簡易に支持構造でありながら、ラックの重心が前記係止元に対して前後左右に振れないので、ラックは左右にも、前後にも傾かず垂直な姿勢に安定する。
【００５８】
単独でラックを吊持するガイドレールが前後一対設けられ、前部ガイドレールに吊持されるラックと、後部ガイドレールに吊持されるラックとが、異なったラック形態のもので、それぞれの奥行き寸法を一致させる構成のものによれば、前後の複数のラックを必要に応じて使い分けたり、また不使用時は他の作業、あるいは窓を通じた日照や視界の邪魔にならない位置に移動させたり、前後のものを重ねて小さなスペースにまとめてかさ張らないようにしておけるようにすることが、２つのガイドレールによる簡単な支持構造にて達成でき、吊り戸棚の下面を体裁のよい外観にすることができる。特に、前後のラックは異なったラック形態であるので物品の種類に合わせて使い分しやすいし、双方の奥行き寸法が一致しているために、前後位置を入れ替えても干渉し合うようなことなく使用でき、前記使い分けにさらに便利となる。
【００５９】
各ラックの左右一対の金属製支持線材は、個別のスライダに嵌め合わせてある構成のものによれば、金属製支持線材をスライダに着脱する作業がラックの左右でスライダの互いに独立した移動を利用して簡易に行える。また、ラックの幅の違いに各スライダの間隔を変えて対応することができる。
【００６０】
前後一対のガイドレールの間に、このガイドレールとほぼ同じ高さの照明具を設置し、これのカバーをガイドレールにて保持する構成のものによれば、流し台での各種の作業を邪魔せず、水回りからの影響のない吊り戸棚下面からの照明が、ラックを前後に吊持する簡易な支持構造で吊り戸棚の下面にできる空きスペースを有効利用して難なく実現するし、照明具はガイドレールとぼぼ同じ高さで下方に突出せず、カバーとガイドレールが面一となる壁面照明のような体裁のよいものとなる。さらにカバーはガイドレールを利用して取付けられ、取付けのための部品点数が少なく取付け作業も簡単になる。
【００６１】
吊り戸棚の下面の前縁部に飾り縁を設け、この飾り縁と前部ガイドレールとの間に、飾り縁とほぼ同じ高さのロールスクリーンを設置する構成のものによれば、ガイドレールによるラックの支持構造部分を、飾り縁によって前面側から覆い隠して装飾でき、ガイドレールとの間のスペースを有効利用してロールスクリーンを設け、吊り戸棚の下面に吊持したラックを使用しない間これを覆い隠せるようにすることができる。しかも、ロールスクリーンは飾り縁とほぼ同じ高さを有して、巻取り部が飾り縁によって前面側から覆われて人目につかずロールスクリーンの巻取り部によって体裁が悪くなるようなことが回避される。
【００６２】
また、前記のように設けた飾り縁の後部に、飾り縁とほぼ同じ高さのコンセントを設ける構成のものによれば、前記の場合同様に、ガイドレールによるラックの支持構造部分を、飾り縁によって前面側から覆い隠して装飾でき、ガイドレールとの間のスペースを有効利用してコンセントを設けて、流し台等で使用される電気製品の電源供給部とすることができ、しかも、コンセントは飾り縁とほぼ同じ高さを有していることにより、これが飾り縁によって前面側から覆われて人目につかずコンセントが局部的に突出することによって体裁が悪くなるようなことを回避することができる。
【００６３】
ラックが金属製線材によって形成されたものであり、金属製支持線材がラックを形成する金属製線材を延長させた構成のものによれば、金属製支持線材を設けるための特別な部材や結合構造が不要なため、製品コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例としての移動ラック装置のラックを前後二重に吊持した状態を示す吊り戸棚部の断面図である。
【図２】図１の前後二重に配したラックに代えてこれら２つ分の奥行き寸法を持った大きなラックを吊持した状態を示す吊り戸棚部の断面図である。
【図３】ラックを吊持するのにガイドレールに保持されたスライダとラックとの着脱できる係止構造を示す断面図である。
【図４】図３の係止構造部の分解斜視図である。
【図５】図１、図２に示す照明具部分を示す断面図である。
【図６】図１、図２の移動ラック装置を採用した一般家庭のキッチン回りを示す斜視図である。
【図７】本発明の第２の実施例を示すスライダとラックとの着脱できる他の係止構造を示す斜視図および断面図である。
【図８】本発明の第３の実施例を示す吊り戸棚部の断面図である。
【図９】図８の照明具部分を示す断面図である。
【符号の説明】
２ 吊り戸棚
７ａ 下面
８ ガイドレール
８ｇ 側壁
９〜１２ ラック
２２ スライダ
２２ａ 支持孔
２３ 金属製線材
２４ 金属製支持線材
２４ａ 上端折曲げ部
２４ｄ 下向き折曲げ部
３１ 照明具
３２ カバー
４１ 飾り縁
４２ ロールスクリーン
４３ コンセント
【産業上の利用分野】
本発明は移動ラック装置に関し、例えば家庭のキッチンの流し台の上に設けられる吊り戸棚を利用して設置されて好適な移動ラック装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
実開昭６１−６０８４０号公報は、一般家庭のキッチンの流し台の上に設けられる吊り戸棚を利用して設置される移動戸棚を開示している。
【０００３】
この移動戸棚は、吊り戸棚の下面に設けられた前後一対のガイドレールによって左右前後の４か所を移動できるように支持されている。また移動戸棚は前後に二重に設けられ、双方が相対移動できるものと、一方が固定されるものとがある。
【０００４】
移動戸棚はこれに収納した物が関係する作業位置、例えば流し台の水槽部、ワークトップの作業面部、あるいはワークトップのコンロ部等の位置に移動することにより、作業に便利となる。移動戸棚が複数あると、作業の種類に合わせて分類した物を個別に収納しておき、これらを必要に応じて個別に扱える。この場合、二重の移動戸棚は不使用時に前後に重なるようにすると、これらを小さなスペースにまとめてかさ張らないようにすることができ、また他の作業、あるいは窓を通じた日照や視界等の邪魔になり難くするし、外観もよくなる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に開示のものや、他に知られている移動戸棚は、前後２本のガイドレールにより左右前後の４か所を支持されるものであるため、これの支持構造が複雑で、高価につく。従って、これを前後二重に設置するのではなおさらであるし、吊り戸棚の下面全体にガイド構造を有する複雑で不体裁なものになる問題もある。
【０００６】
また、移動戸棚が複数設けられても、支持構造上着脱できないので、支持位置を左右に、あるいは前後に入れ変えるようなことはできず不便である。
【０００７】
本発明は、このような問題を解消することを課題とし、移動戸棚が主として軽量かつ少量の物品が収納されることが多いことに着目し、ラックを簡易な支持構造にて、移動および着脱できるように支持した移動ラック装置を提供することを主たる目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明の移動ラック装置は、上記のような目的を達成するために、吊り戸棚の下面に、この吊り戸棚が設けられている壁面と平行なガイドレールと、このガイドレールに移動できるように保持したスライダとを備え、各種の形態のラックから上方に延びる金属製支持線材の上端部をスライダに嵌め合わせて着脱できるように係止することにより、各種の形態のラックをガイドレールに移動できるように吊持したことを主たる特徴とするものである。
【０００９】
金属製支持線材はラック１つにつきこれの左右に一対設けられて、双方が同一のガイドレールに設けられたスライダに係止されているのが好適であり、ラックはこれの重心位置が前後方向で金属製支持線材のスライダへの係止元と合致しているとさらに好適である。
【００１０】
ガイドレールは前後に一対設けられ、前部ガイドレールに吊持されるラックと、後部ガイドレールに吊持されるラックとは、異なったラック形態のもので、それぞれの奥行き寸法を一致させるようにすることができる。
【００１１】
各ラックの左右一対の金属製支持線材は、個別のスライダに嵌め合わせてあるのが好適である。
【００１２】
前後一対のガイドレールの間に、このガイドレールとほぼ同じ高さの照明具を設置し、これのカバーをガイドレールにて保持するようにすることもできる。
【００１３】
吊り戸棚の下面の前縁部に飾り縁を設け、この飾り縁と前部ガイドレールとの間に、飾り縁とほぼ同じ高さのロールスクリーンを設置することができるし、前記のように設けた飾り縁の後部に、飾り縁とほぼ同じ高さのコンセントを設けることもできる。
【００１４】
ラックは金属製線材によって形成されたものであり、ラックを形成している金属製線材を延長させたものであるのが好適である。
【００１５】
【作用】
本発明の移動ラック装置の主たる特徴の上記構成では、ラックを、吊り戸棚の下面にこの吊り戸棚が設けられている壁面と平行なガイドレールによって移動できるように吊持するのに、このガイドレールに移動できるように保持したスライダに対し、各種の形態のラックから上方に延びる金属製支持線材の上端部を嵌め合わせて着脱できるように係止するので、この金属製支持線材をスライダに対し着脱することにより各種の形態のラックをガイドレールに対して簡易に着脱でき、取り替え使用や、複数設けるラックの位置交換が可能であるし、洗浄にも便利である。
【００１６】
金属製支持線材がラック１つにつきこれの左右に一対設けられて、双方が同一のガイドレールに設けられたスライダに係止される構成では、ラックを移動できるように支持するのに１つのガイドレールがあればよく、支持構造が簡略化するし、製品コストも低減するので、ラックを前後に設けるような場合に特に有利である。
【００１７】
この場合、ラックの重心位置が前後方向で金属製支持線材のスライダへの係止元と合致している構成では、ラックを左右一対の金属製支持線材を利用した２か所で１つのガイドレールに保持したスライダによって吊持する簡易支持構造でありながら、ラックの重心が、前記左右一対の金属製支持線材のスライダへの係止元を通る垂直平面上で、しかも各係止元間の中心位置を通る垂直線上に位置するので、ラックは左右にも、前後にも傾かず垂直な姿勢に安定する。
【００１８】
単独でラックを吊持するガイドレールが前後に一対設けられ、前部ガイドレールに吊持されるラックと、後部ガイドレールに吊持されるラックとが、異なったラック形態のもので、それぞれの奥行き寸法を一致させる構成では、前後の複数のラックを必要に応じて使い分けたり、また不使用時は他の作業、あるいは窓を通じた日照や視界の邪魔にならない位置に移動させたり、前後のものを重ねて小さなスペースにまとめてかさ張らないようにしておけるようにすることが、２つのガイドレールを設けるだけの簡単な支持構造によって達成でき、吊り戸棚の下面を体裁のよい外観にすることができる。特に、前後のラックは異なったラック形態であるので物品の種類に合わせて使い分けしやすいし、双方の奥行き寸法が一致しているために、前後位置を入れ替えても干渉し合うようなことなく使用でき、前記使い分けにさらに便利となる。
【００１９】
各ラックの左右一対の金属製支持線材が、個別のスライダに嵌め合わせてある構成では、金属製支持線材をスライダに着脱する作業がラックの左右でスライダの互いに独立した移動を利用して簡易に行える。また、ラックの幅の違いにも個別のスライダの間隔変更によって自由に対応できる。
【００２０】
前後一対のガイドレールの間に、このガイドレールとほぼ同じ高さの照明具を設置し、これのカバーをガイドレールにて保持する構成では、流し台まわりでの各種の作業の邪魔にならず、また水回りからの影響のない吊り戸棚下面からの照明が、ラックを前後に吊持する簡易な支持構造によって吊り戸棚の下面にできる空きスペースを有効利用して難なく実現するし、照明具はガイドレールとぼぼ同じ高さで下方に突出しないので、カバーとガイドレールが面一となる壁面照明のような体裁のよいものとなる。さらに照明具のカバーはガイドレールを利用して取付けられ、取付けのための部品点数が少なく取付け作業も簡単になる。
【００２１】
吊り戸棚の下面の前縁部に飾り縁を設け、この飾り縁と前部ガイドレールとの間に、飾り縁とほぼ同じ高さのロールスクリーンを設置する構成では、ガイドレールによるラックの支持構造部分を、飾り縁によって前面側から覆い隠して装飾するとともに、ガイドレールとの間のスペースを有効利用してロールスクリーンを設け、吊り戸棚の下面に吊持したラックを使用しない間これを覆い隠せるようにすることができる。しかも、ロールスクリーンは飾り縁とほぼ同じ高さを有していることにより、巻取り部が飾り縁によって前面側から覆われて人目につかないのでロールスクリーンの巻取り部によって体裁が悪くなるようなことが回避される。
【００２２】
また、前記のように設けた飾り縁の後部に、飾り縁とほぼ同じ高さのコンセントを設ける構成では、前記の場合同様に、ガイドレールによるラックの支持構造部分を、飾り縁によって前面側から覆い隠して装飾するとともに、ガイドレールとの間のスペースを有効利用してコンセントを設けて、流し台等で使用される電気製品の電源供給部とすることができ、しかも、コンセントは飾り縁とほぼ同じ高さを有していることにより、これが飾り縁によって前面側から覆われて人目につかないのでコンセントが局部的に突出することによって体裁が悪くなるようなことを回避することができる。
【００２３】
ラックが金属製線材によって形成されたものであり、金属製支持線材がラックを形成する金属製線材を延長させた構成では、金属製支持線材を設けるための特別な部材や結合構造が不要なため、製品コストを低減することができる。
【００２４】
【実施例】
以下本発明の第１の実施例としての移動ラック装置について、図１〜図６を参照しながら説明する。
【００２５】
本実施例の移動ラック装置は、図６に示すような一般家庭のキッチンに設置される流し台１の上に設けられる吊り戸棚２に適用した場合のものである。この流し台１は、ワークトップ１０２の作業面１０２ａの左端にコンロ３が設けられ、これの下にはオーブンレンジ４が設けられている。作業面１０２ａの残りのスペースのほぼ中央に作業面１０２ａから凹陥した水槽５が設けられている。吊り戸棚２は、コンロ３にほぼ対応する左寄り部分に換気扇を持った排気フード６が設けられ、これの左側部分と右側部分とに収納部７を持っている。
【００２６】
吊り戸棚２の収納部７の下面７ａに設けたガイドレール８によって、ラック形態が異なる各種のラック９〜１２を吊り戸棚２が設けられた壁面１３と平行に移動できるように吊持している。
【００２７】
前後左右の複数のラック９〜１２を必要に応じて使い分けたり、また不使用時は他の作業、あるいは窓を通じた日照や視界の邪魔にならない位置に移動させたり、前後のものを重ねて小さなスペースにまとめてかさ張らないようにしておける。
【００２８】
図６の右端のラック９は、図２、図６に示すように吊り戸棚２の前縁部を残す奥行きにほぼ対応した奥行き寸法を有するのに対し、他のラック１０〜１２は、図１にラック１０、１１を代表で示してあるように、前記ラック９の奥行きの半分弱の奥行き寸法としてある。
【００２９】
ガイドレール８は後方が開放されたチャンネル形状をなし、図１、図２、図５に示すように上部フランジ８ａがねじ２１により吊り戸棚２の下面７ａに取付けられている。ガイドレール８の上部フランジ８ａと、下部フランジ８ｂとに、互いに向き合う上下一対のガイドフランジ８ｃを有している。
【００３０】
このガイドフランジ８ｃ間の溝８ｄには、ラック９〜１２を移動できるように吊持するための合成樹脂製のスライダ２２が嵌め合わされ、スライダ２２の上面と下面とに設けた溝１２３と、前記ガイドフランジ８ｃとの係合によって、ガイドレール８に沿って移動できるように保持されている。
【００３１】
ラック９〜１２はそれぞれ、金属製線材２３を種々に折曲げ、また溶接により結合されて形成されている。ラック９〜１２の構造はどのようなものでもよいが、本実施例ではこれらラック９〜１２を形成する金属製線材２３を上方に延長することにより、前記スライダ２２に着脱できるように係止する金属製支持線材２４を形成し、これのスライダ２２への係止によって各ラック９〜１２をガイドレール８に移動および着脱できるように吊持している。したがって、金属製支持線材２４を設けるための特別な部材や結合構造が不要なため、この分だけ製品コストを低減することができる。ラック９〜１２にこのような金属製線材がないような場合は、金属製支持線材２４は特別に用意して取付ける必要がある。
【００３２】
奥行きの大きなラック９は、図２、図６に示すように前後左右の４か所に金属製支持線材２４を設けて、４か所をガイドレール８で吊持して重量化、大型化に対応し、奥行きの小さな他のラック１０〜１２は左右の２か所にのみ金属製支持線材２４を設けて、計量、かつ小型に対応した支持構造の簡略化を図っている。
【００３３】
ガイドレール８は、吊り戸棚２の下面７ａの前後に一対設けられ、ラック９の前部側左右に設けた金属製支持線材２４を前部のガイドレール８に保持したスライダ２２に係止するとともに、ラック９〜１２の後部側左右に設けた金属製支持線材２４を後部のガイドレール８に保持したスライダ２２に係止することにより、ラック９の前記４か所での吊持を行い、２つのガイドレール８に沿って安定して移動できるようにしている。
【００３４】
また、他のラック１０、１２は、これらの左右に設けた金属製支持線材２４を前部のガイドレール８に保持したスライダ２２に係止して前記２か所での吊持を行い、前部のガイドレール８に沿って移動できるようにし、残るラック１１は、これの左右に設けた金属製支持線材２４を後部のガイドレール８に保持したスライダ２２に係止して前記２か所での吊持を行い、後部のガイドレール８に沿って移動できるようにしている。
【００３５】
これらラック１０〜１２の左右２か所での吊持のために、ラック１０〜１２の重心位置が前後方向で金属製支持線材２４のスライダ２２への係止元２４ｂと合致するようにしている。本実施例では、左右の金属製支持線材２４がラック１０〜１２の後部左右の隅角フームを形成している金属製線材２３から上方に延びている構造上、金属製線材２３から金属製支持線材２４のスライダ２２への係止元２４ｂが、ラック１０〜１２の奥行き寸法の１／２の寸法分だけ前方側に偏寄させている。しかし、種々の方法が考えられるし、ラック１０〜１２の構造が異なればこれに限ることもない。
【００３６】
このような吊持条件を満足すると、ラックを左右一対の金属製支持線材２４を利用した２か所で１つのガイドレール８に保持したスライダ２２によって吊持する簡易支持構造でありながら、ラック１０〜１２の重心が、前記左右一対の金属製支持線材２４のスライダ２２への係止元２４ｂを通る垂直平面上で、しかも各係止元間の中心位置を通る垂直線上に位置するので、ラック１０〜１２は左右にも、前後にも傾かず垂直な姿勢に安定して移動することができる。
【００３７】
ここで、ラック９〜１２は異なったラック形態のものであることに関連して、図６にラック１０と１２で代表して示してあるように、２つのガイドレール８によって前後に重なって吊持し使用するのに、ガイドレール８への着脱によって前後の位置の入れ替えを望まれることがある。この場合、ラック１０〜１２は、互いの奥行き寸法が同一であるので、このような前後位置の入れ替えによっても互いに干渉し合うことなく自由に行える。また、図６のラック１０、１１の一方をラック１２と入れ替えることもできる。さらに、ラック９〜１２の不要なものを取外し、図示しない新たなラックを吊持して使用することも、着脱できる吊持構造によって自由に行える。
【００３８】
本実施例の場合、ラック９〜１２より上方に延びる金属製支持線材２４の上端には、図３、図４に示すような左右方向で対向し合う向きに水平に折り曲げた上端折曲げ部２４ａを形成し、これをスライダ２２の端面に形成した支持孔２２ｂに嵌め合わせて下方への引っ張りに対して係止し、ラック９〜１２をガイドレール８によって移動および着脱できるように吊持している。
【００３９】
そして、ラック９〜１２の万一の脱落を防止するために、図３、図４に示すようにねじ２６をスライダ２２の下面に設けられた孔２２ｄにねじ込み、支持孔２２ｂに嵌め入れた上端折曲げ部２４ａを押圧固定するようにしてある。このため、ラック９〜１２のスライダ２２に対し着脱するには、ねじ２６を着脱する必要はあるが、これの作業は簡易であるため、ラック９〜１２の着脱を特に複雑にすることなく、ラック９〜１２の不用意な脱落を防止することができる。
【００４０】
さらに、スライダ２２の支持孔２２ｂが開口する端面には、この開口位置から下方に延びる係止溝２２ｃが形成され、これに金属製支持線材２４の上端部を、前記スライダ２２への係止状態にて嵌め合わせることにより、ラック９〜１２が前後に揺れるのを抑えられるようにしている。これによってもラック９〜１２の吊持状態を安定させられる。
【００４１】
また、本実施例の場合、各ラック９〜１２の左右一対の金属製支持線材２４は、図６に示すように個別のスライダ２２に嵌め合わせてある。したがって、金属製支持線材２４をスライダ２２に着脱する作業が各ラック９〜１２の左右でスライダ２２の互いに独立した移動を利用して、例えば、スライダ２２からねじ２６を取り外した後ラック９〜１２およびこれの金属製支持線材２４の側の動かさずに、スライダ２２を金属製支持線材２４から引き離すように移動させると云ったことにより簡易に行える。もっとも、左右の金属製支持線材２４を１つのスライダ２２の両端部に係止するようにすることもできる。またラックの幅の違いにも各スライダ２２の間隔を変えることによって対応することができる。
【００４２】
前後一対のガイドレール８の間には、図１、図２、図５に示すようにガイドレール８とほぼ同じ高さの照明具３１を設置して吊り戸棚２の下面７ａにねじ等により取付けてあり、これのカバー３２を前後の各ガイドレール８の内側に沿って別に配した型材３４、３５にて保持している。
【００４３】
型材３４、３５は上部フランジ３４ａ、３５ａをねじ３３により前記下面７ａに取り付けられ、前部の型材３４に有する下部フランジ３４ｂにてカバー３２の前縁３２ａを下方より受止め、下部フランジのない後部型材３５の下縁部３５ｂにねじ３６により取付けた板ばね３７をカバー３２の後縁に形成した係合凹部３２ｂに弾性係合させることにより保持してある。このため、板ばね３７と係合凹部３２ｂとの弾性的な係合、係合解除によってカバー３２は着脱できる。したがって、照明具３１のメンテナンスやカバー３２内の清掃ができる。
【００４４】
このように前後一対のガイドレール８の間に、このガイドレール８とほぼ同じ高さの照明具３１を設置すれば、流し台１まわりでの各種の作業の邪魔にならず、また水回りからの影響のない吊り戸棚２の下面７ａからの照明が、ラック１０、１１を１つずつのガイドレール８によって前後に吊持する簡易な支持構造によって吊り戸棚２の下面７ａにできる空きスペースを有効利用して難なく実現することができる。また、照明具３１は前後のガイドレール８とぼぼ同じ高さで下方に突出せず、カバー３２と型材３４、３５がほぼ面一となる壁面照明のような体裁のよいものとなる。
【００４５】
さらに、図１、図２、図６に示すように吊り戸棚２の下面７ａの前縁部に飾り縁４１を設け、この飾り縁４１と前部ガイドレール８との間に、飾り縁４１とほぼ同じ高さのロールスクリーン４２を設置して前部ガイドレール８にねじ止め等してある。また、図６に示すようにロールスクリーン４２がない所の飾り縁４１の後部に、飾り縁４１とほぼ同じ高さのコンセント４３を設けてある。
【００４６】
したがって、ガイドレール８によるラック９〜１２の支持構造部分を、飾り縁４１によって前面側から覆い隠して装飾するとともに、ガイドレール８との間のスペースを有効利用してロールスクリーン４２を設け、吊り戸棚２の下面７ａに吊持したラック９〜１２を使用しない間これを覆い隠せるようにすることができる。しかも、ロールスクリーン４２は飾り縁４１とほぼ同じ高さを有していることにより、巻取り部４２ａが飾り縁４１によって前面側から覆われて人目につかないのでロールスクリーン４２の巻取り部によって体裁が悪くなるようなことが回避される。
【００４７】
また、コンセント４３も同様に飾り縁４１とガイドレール８との間のスペースを有効利用してを設けて、流し台等で使用される図６に示すコーヒーメーカー４５等の各種電気製品の電源供給部とすることができ、しかも、コンセント４３は飾り縁４１とほぼ同じ高さを有していることにより、これが飾り縁４１によって前面側から覆われて人目につかないのでコンセント４３が局部的に突出することによって体裁が悪くなるようなことを回避することができる。
【００４８】
図７の（ａ）、（ｂ）は本発明の第２の実施例で、ラックの金属製支持線材２４のスライダ２２への係止構造の他の場合を示している。上端折曲げ部２４ａは第１の実施例の場合よりもさらに先端部に下向きの折曲げ部２４ｄを有するものとし、スライダ２２の上面に設けた支持孔２２ａに前記下向きの折曲げ部２４ｄを上方から嵌め合わせて着脱できるように係止し、上端折曲げ部２４ａは、スライダ２２の上面に、前記端面に形成した係止溝２２ｃから支持孔２２ａに至る係止溝２２ｅに係合するようにしてある。
【００４９】
このような吊持構造では、ラックの自重によって、下向きの折曲げ部２４ｄの支持孔２２ａへの嵌まり合いと、上端折り曲げ部２４ａの係止溝２２ｅへの係合とを保ち、したがって金属製支持線材２４の上端部と係止溝２２ｃとの係合をも保つようになるので、第１の実施例の場合のようなねじ止めなしに、ラックを安定して吊持することができる。
【００５０】
しかも、ラックを着脱するには、図７の（ｂ）に示す実線と仮想線との間の極く少ないラックの上下動ストロークにて達成することができ、スライダ２２の上に吊り戸棚２の下面７ａとの間に少しの隙間があれば実現する。
【００５１】
図８、図９は本発明の第３の実施例を示している。本実施例は、第１の実施例のガイドレール８の上部フランジ８ａのガイドフランジ８ｃを設けている側とは反対の側にも、下部フランジ８ｂに対向する下部フランジ８ｅを持った側壁８ｇを一体に形成したのもとして、前後のガイドレール８を対称な向きに配している。したがって、これらが保持するスライダ２２の向きも前後で対称になっている。しかし、これに特別な意味はない。
【００５２】
前後のガイドレール８の対称な向きによって、双方の側壁８ｇが相対向する。
【００５３】
この相対向し合う側壁８ｇ間に第１の実施例と同じように照明具３１を設けて下面７ａにねじ止めし、側壁８ｇの下縁間でカバー３２を保持している。この保持のために、前部のガイドレール８の側壁８ｇの下縁には所定の位置に設けた窓８ｆを利用して図９に示すような金属や合成樹脂からなるＺ状の止め具４６を嵌め付け、これの側壁８ｇ内面から突出した先端部４６ａにカバー３２の前縁３２ａを掛け止めるとともに、後部ガイドレール８の側壁８ｇにねじ３６で取り付けた板ばね３７をカバー３２の後縁の係合凹部３２ｂに弾性係合させることによりカバー３２を保持し、係合凹部３２ｂと板ばね３７とを弾性的に係合させたり、係合を外したりすることにより着脱できるようにしてある。
【００５４】
このように、本実施例では照明具３１のカバー３２はガイドレール８を利用して取付けられると、取付けのための部品点数が少なく取付け作業も簡単になる。
【００５５】
【発明の効果】
本発明の移動ラック装置の主たる特徴によれば、ラックを、吊り戸棚の下面に壁面と平行なガイドレールにて移動できるように吊持するのに、このガイドレールに移動できるように保持したスライダに、各種の形態のラックから上方に延びる金属製支持線材の上端部を嵌め合わせて着脱できるように係止して、金属製支持線材をスライダに対し着脱することにより各種の形態のラックをガイドレールに対して簡易に着脱できるようにするので、取り替え使用や、複数設けるラックの位置交換が可能であるし、洗浄にも便利である。
【００５６】
金属製支持線材がラック１つにつきこれの左右に一対設けられて、双方が同一のガイドレールに設けられたスライダに係止される構成のものによれば、ラックを移動できるように支持するのに１つのガイドレールがあればよいので、支持構造が簡略化し、製品コストが低減する。したがって、ラックを前後に設けるような場合に特に有利である。
【００５７】
この場合、ラックの重心位置が前後方向で金属製支持線材のスライダへの係止元と合致している構成のものによれば、ラックを左右２か所をこれの金属製支持線材と１つのガイドレールに保持したスライダとで吊持する簡易に支持構造でありながら、ラックの重心が前記係止元に対して前後左右に振れないので、ラックは左右にも、前後にも傾かず垂直な姿勢に安定する。
【００５８】
単独でラックを吊持するガイドレールが前後一対設けられ、前部ガイドレールに吊持されるラックと、後部ガイドレールに吊持されるラックとが、異なったラック形態のもので、それぞれの奥行き寸法を一致させる構成のものによれば、前後の複数のラックを必要に応じて使い分けたり、また不使用時は他の作業、あるいは窓を通じた日照や視界の邪魔にならない位置に移動させたり、前後のものを重ねて小さなスペースにまとめてかさ張らないようにしておけるようにすることが、２つのガイドレールによる簡単な支持構造にて達成でき、吊り戸棚の下面を体裁のよい外観にすることができる。特に、前後のラックは異なったラック形態であるので物品の種類に合わせて使い分しやすいし、双方の奥行き寸法が一致しているために、前後位置を入れ替えても干渉し合うようなことなく使用でき、前記使い分けにさらに便利となる。
【００５９】
各ラックの左右一対の金属製支持線材は、個別のスライダに嵌め合わせてある構成のものによれば、金属製支持線材をスライダに着脱する作業がラックの左右でスライダの互いに独立した移動を利用して簡易に行える。また、ラックの幅の違いに各スライダの間隔を変えて対応することができる。
【００６０】
前後一対のガイドレールの間に、このガイドレールとほぼ同じ高さの照明具を設置し、これのカバーをガイドレールにて保持する構成のものによれば、流し台での各種の作業を邪魔せず、水回りからの影響のない吊り戸棚下面からの照明が、ラックを前後に吊持する簡易な支持構造で吊り戸棚の下面にできる空きスペースを有効利用して難なく実現するし、照明具はガイドレールとぼぼ同じ高さで下方に突出せず、カバーとガイドレールが面一となる壁面照明のような体裁のよいものとなる。さらにカバーはガイドレールを利用して取付けられ、取付けのための部品点数が少なく取付け作業も簡単になる。
【００６１】
吊り戸棚の下面の前縁部に飾り縁を設け、この飾り縁と前部ガイドレールとの間に、飾り縁とほぼ同じ高さのロールスクリーンを設置する構成のものによれば、ガイドレールによるラックの支持構造部分を、飾り縁によって前面側から覆い隠して装飾でき、ガイドレールとの間のスペースを有効利用してロールスクリーンを設け、吊り戸棚の下面に吊持したラックを使用しない間これを覆い隠せるようにすることができる。しかも、ロールスクリーンは飾り縁とほぼ同じ高さを有して、巻取り部が飾り縁によって前面側から覆われて人目につかずロールスクリーンの巻取り部によって体裁が悪くなるようなことが回避される。
【００６２】
また、前記のように設けた飾り縁の後部に、飾り縁とほぼ同じ高さのコンセントを設ける構成のものによれば、前記の場合同様に、ガイドレールによるラックの支持構造部分を、飾り縁によって前面側から覆い隠して装飾でき、ガイドレールとの間のスペースを有効利用してコンセントを設けて、流し台等で使用される電気製品の電源供給部とすることができ、しかも、コンセントは飾り縁とほぼ同じ高さを有していることにより、これが飾り縁によって前面側から覆われて人目につかずコンセントが局部的に突出することによって体裁が悪くなるようなことを回避することができる。
【００６３】
ラックが金属製線材によって形成されたものであり、金属製支持線材がラックを形成する金属製線材を延長させた構成のものによれば、金属製支持線材を設けるための特別な部材や結合構造が不要なため、製品コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例としての移動ラック装置のラックを前後二重に吊持した状態を示す吊り戸棚部の断面図である。
【図２】図１の前後二重に配したラックに代えてこれら２つ分の奥行き寸法を持った大きなラックを吊持した状態を示す吊り戸棚部の断面図である。
【図３】ラックを吊持するのにガイドレールに保持されたスライダとラックとの着脱できる係止構造を示す断面図である。
【図４】図３の係止構造部の分解斜視図である。
【図５】図１、図２に示す照明具部分を示す断面図である。
【図６】図１、図２の移動ラック装置を採用した一般家庭のキッチン回りを示す斜視図である。
【図７】本発明の第２の実施例を示すスライダとラックとの着脱できる他の係止構造を示す斜視図および断面図である。
【図８】本発明の第３の実施例を示す吊り戸棚部の断面図である。
【図９】図８の照明具部分を示す断面図である。
【符号の説明】
２ 吊り戸棚
７ａ 下面
８ ガイドレール
８ｇ 側壁
９〜１２ ラック
２２ スライダ
２２ａ 支持孔
２３ 金属製線材
２４ 金属製支持線材
２４ａ 上端折曲げ部
２４ｄ 下向き折曲げ部
３１ 照明具
３２ カバー
４１ 飾り縁
４２ ロールスクリーン
４３ コンセント
Claims (9)
- 吊り戸棚の下面に、この吊り戸棚が設けられている壁面と平行なガイドレールと、このガイドレールに移動できるように保持したスライダとを備え、各種の形態のラックから上方に延びる金属製支持線材の上端部をスライダに嵌め合わせて着脱できるように係止することにより、各種の形態のラックをガイドレールに移動できるように吊持したことを特徴とする移動ラック装置。
- 金属製支持線材はラック１つにつきこれの左右に一対設けられて、双方が同一のガイドレールに設けられたスライダに係止されている請求項１に記載の移動ラック装置。
- ラックはこれの重心位置が前後方向で金属製支持線材のスライダへの係止元と合致している請求項２に記載の移動ラック装置。
- ガイドレールは前後に一対設けられ、前部ガイドレールに吊持されるラックと、後部ガイドレールに吊持されるラックとは、異なったラック形態のもので、それぞれの奥行き寸法を一致させてある請求項２、３に記載の移動ラック装置。
- 各ラックの左右一対の金属製支持線材は、個別のスライダに嵌め合わせてある請求項２〜４のいずれかに記載の移動ラック装置。
- 前後一対のガイドレールの間に、このガイドレールとほぼ同じ高さの照明具を設置し、これのカバーをガイドレールにて保持した請求項４に記載の移動ラック装置。
- 吊り戸棚の下面の前縁部に飾り縁を設け、この飾り縁と前部ガイドレールとの間に、飾り縁とほぼ同じ高さのロールスクリーンを設置した請求項１〜６のいずれかに記載の移動ラック装置。
- 吊り戸棚の下面の前縁部に飾り縁を設け、この飾り縁の後部に、飾り縁とほぼ同じ高さのコンセントを設けた請求項１〜７のいずれかに記載の移動ラック装置。
- ラックは金属製線材によって形成されたものであり、金属製支持線材はラックを形成している金属線材を延長させたものである請求項１〜８のいずれかに記載の移動ラック装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP30659294A JP3579472B2 (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 移動ラック装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP30659294A JP3579472B2 (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 移動ラック装置 |
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| Publication Number | Publication Date |
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| JPH08154757A JPH08154757A (ja) | 1996-06-18 |
| JP3579472B2 true JP3579472B2 (ja) | 2004-10-20 |
Family
ID=17958927
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30659294A Expired - Lifetime JP3579472B2 (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 移動ラック装置 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP3579472B2 (ja) |
-
1994
- 1994-12-09 JP JP30659294A patent/JP3579472B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08154757A (ja) | 1996-06-18 |
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