JP3577895B2 - 広域監視装置及び広域監視システム - Google Patents

広域監視装置及び広域監視システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビル、公共施設、店舗、駐車場、道路などの広域の監視エリアに存在する動物体を監視する広域監視装置および広域監視システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、公共施設などの動物体を監視する装置としては、特開平6−36031号公報、特開平7−49952号公報、特開平8−241480号公報に開示されたものが知られている。
【0003】
図9は、特開平6−36031号公報に記載された従来の移動物体追跡システムの構成図である。図9において、移動物体検出装置401から403はそれぞれテレビカメラなどの画像撮像手段などにより撮像された映像から移動物体固有の大きさと形状及び色などの特徴量情報を計算し、更に移動物体の予測位置情報とから移動物体の特定を行い、もって移動物体の位置情報を検出する。追跡演算処理装置404から405は移動物体検出装置401から403で検出した移動物体の前時刻までの位置情報に基づき、該移動物体の予測位置情報を計算し、移動物体検出装置401から403に送信する。追跡管理装置406は、移動物体検出装置401から403で検出した移動物体をその位置情報に基づき画面表示するものである。
【0004】
図10は、特開平7−49952号公報に記載された従来の移動物体監視装置の主要部分のブロック図である。ビデオカメラ410から412により撮像した映像はそれぞれ画像処理装置413から415に入力し、移動物体の特徴量を求め、インタフェース部418を介して統合プロセッサ416に入力する。統合プロセッサ416はCPU419を用いて前時刻の移動物体と現時刻の移動物体との間で対応付けを行い、メモリ420に作成済みの監視領域の平面図に移動物体の動きの状態をプロットし、表示装置417に表示するものである。
【0005】
図11は、特開平8−241480号公報に記載された従来の分散型監視装置の構成図である。動画像入力手段431及び437で撮像した動画像(映像)は、それぞれ動画像処理手段432及び438に入力し、動画像処理手段432及び438で動領域を抽出する。動画像処理手段432及び438で抽出した動領域は動物体検出手段433に入力し、動物体検出手段433では過去に検出した動物体の情報を動物体情報記憶手段434から読み出し、前記動領域と統合処理し、現時点での動物体を検出する。動物体検出結果は動物体検出評価手段435で評価し、動画像処理手段432及び438、動画像入力手段431及び437の調整に用いるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術に記した各従来の監視装置は、映像のある1フレームにおける動物体もしくは動領域と過去に検出した動物体とをその特徴量や予測位置などで対応付けるものであるが、多数台のカメラを利用し、監視エリアに存在する動物体の数が多数になった場合には対応付け処理の数は急激に増え、実時間の処理が困難になるという課題があった。例えば、各カメラの監視エリアが重複していない場合でも動物体の数の二乗、監視エリアが重複している場合には重複している数をさらに掛けた対応付け処理回数が必要となる。
【0007】
また、図9のシステムでは、複数の移動物体検出装置と複数の追跡演算処理装置とをそれぞれ別々のCPUに割り当て処理の分散を図っているが、全ての移動物体検出装置と追跡演算処理装置が情報を交換するようになっているため、カメラの数が増えるにつれて通信量が急激に増加するとともに通信路の異常に対する頑健性に欠けるという課題があった。カメラの数につれて通信量が増加する点と頑健性の欠如に関しては、図10及び図11に示した監視装置でも同様である。
【0008】
また、いずれの従来の監視装置でも移動物体の検出部とその統合部の2層構造となっているため、新たにカメラを追加する場合には既存の部分に与える影響が大きい。また、システムが均一で実際の監視対象の構造を反映したものではないため、カメラの台数が多くなるにつれてシステムの把握や修正が困難になるという課題があった。
【0009】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、第1に多数台のビデオカメラなどの映像入力装置を用いても処理時間と装置間の通信量が急激に増加しない広域監視装置を提供することを目的としている。
【0010】
本発明は第2に、多数台の映像入力装置を階層的に管理し、システムの把握が容易でかつ修正に柔軟に対応できる広域監視装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は第1に、一つまたは複数の映像を取得しその映像から動物体を検出及び追跡するN台の動物体追跡装置と、前記N台の動物体追跡装置で検出した動物体を管理する動物体統合処理装置とからなり、前記動物体統合処理装置が、同一の動物体は検出した動物体追跡装置に関わらず同一の動物体であると同定する機能を有することを特徴とする構成により、動物体追跡装置で検出された動物体を統合することにより、一つまたは複数の映像から得られる動物体の情報を各動物体追跡装置内にとどめて処理の分散と通信量の削減を行い、もって多数台の映像入力装置を用いても処理時間と装置間の通信量が急激に増加しない広域監視装置を実現する。また、映像入力装置をN台の動物体追跡装置に分けて管理することにより、映像入力装置の追加等が影響を与える範囲を最小限にし、もって多数台の映像入力装置を階層的に管理し、システム全体の把握や修正に柔軟に対応できる広域監視装置を実現する。
【0012】
本発明は第2にL台の映像入力装置と、前記L台の映像入力装置で取得した映像から第1の動物体及びその特徴量をそれぞれ計算するL台の画像処理装置と、前記L台の画像処理装置の出力である第1の動物体及びその特徴量と送信されてきた第2の動物体の情報とを対応付けるL台の対応付け装置と、前記L台の映像入力手段で撮像しているエリアを含む監視エリアに存在する動物体の情報を管理し必要に応じて第2の動物体の情報として出力する動物体管理装置と、前記動物体管理装置の出力である第2の動物体の情報からその第2の動物体を撮像している可能性のある前記映像入力装置に接続された前記対応付け装置を選択しそこに第2の動物体の情報を送信する動物体情報ルーティング装置とからなり、動物体管理装置が前記L台の対応付け装置からの対応付け結果と対応付けられた第1の動物体及びその特徴量とから第2の動物体の情報を更新することにより動物体の検出及び追跡を行うことを特徴とする構成により、撮像されている可能性のある映像入力装置に対応する対応付け装置にのみ第2の動物体の情報を送信することにより、通信量を削減するとともに無駄な対応付けを行わずかつ対応付け処理を分散し、もって多数台の映像入力装置を用いても処理時間と装置間の通信量が急激に増加しない広域監視装置を実現する。
【0013】
本発明は第3に、複数の広域監視装置を階層的に組み合わせてより広域の監視エリアを持つ広域監視システムを実現することにより、多数台の映像入力装置を用いても処理時間と装置間の通信量が急激に増加しない広域監視システムを実現する。また、映像入力装置や広域監視装置の追加などによるシステム全体への影響を最小限にとどめ、もって多数台の映像入力装置及び広域監視装置を階層的に管理し、システム全体の把握や修正に柔軟に対応できる広域監視システムを実現する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、L台の映像入力装置と、前記L台の映像入力装置で取得した映像から第1の動物体及びその特徴量をそれぞれ計算するL台の画像処理装置と、前記L台の画像処理装置の出力である第1の動物体及びその特徴量と送信されてきた第2の動物体の情報とを対応付けるL台の対応付け装置と、前記L台の映像入力手段で撮像しているエリアを含む監視エリアに存在する動物体の情報を管理し必要に応じて第2の動物体の情報として出力する動物体管理装置と、前記動物体管理装置の出力である第2の動物体の情報からその第2の動物体を撮像している可能性のある前記映像入力装置に接続された前記対応付け装置を選択しそこに第2の動物体の情報を送信する動物体情報ルーティング装置とからなり、動物体管理装置が前記L台の対応付け装置からの対応付け結果と対応付けられた第1の動物体及びその特徴量とから第2の動物体の情報を更新することにより動物体の検出及び追跡を行うことを特徴とする広域監視装置であり、撮像されている可能性のある映像入力装置に対応する対応付け装置にのみ第2の動物体の情報を送信することにより、通信量を削減するとともに、無駄な対応付けを行わずかつ対応付け処理を分散し、もって多数台の映像入力装置を用いても処理時間と装置間の通信量が急激に増加しないようにするという作用を有する。
【0018】
本発明の請求項2に記載の発明は、一部もしくは全てが請求項1の広域監視装置である動物体追跡装置と、前記複数台の動物体追跡装置で検出した動物体を統合し同一の動物体を同定するとともに動物体を管理する動物体統合処理装置とを具備することを特徴とする広域監視システムであり、映像入力装置をいくつかのグループに分け、それぞれのグループにおいて広域監視装置により動物体の検出・追跡を行い、動物体統合処理装置によりグループ毎に検出された動物体のうち同一のものを同一と判断して全ての監視エリアの動物体を管理することにより、各映像入力装置の映像から得られる動物体の情報を広域監視装置内にとどめて処理の分散と通信量の削減を行い、もって多数台の映像入力装置を用いても処理時間と装置間の通信量が急激に増加しないようにするという作用を有する。また、広域監視システムを階層的に分けて管理することにより、映像入力装置の追加や広域監視装置の追加等が影響を与える範囲を最小限にし、もってシステムの把握や修正に柔軟に対応できるという作用を有する。
【0019】
本発明の請求項3に記載の発明は、一部もしくは全てが請求項1または2に記載の広域監視装置である動物体追跡装置と、前記複数台の動物体追跡装置で検出した動物体を統合し同一の動物体を同定するとともに動物体を管理する動物体統合処理装置とを具備することを特徴とする広域監視システムであり、映像入力装置をいくつかのグループに分け、それぞれのグループにおいて広域監視装置により動物体の検出・追跡を行い、動物体統合処理装置によりグループ毎に検出された動物体のうち同一のものを同一と判断して全ての監視エリアの動物体を管理することにより、各映像入力装置の映像から得られる動物体の情報を広域監視装置内にとどめて処理の分散と通信量の削減を行い、もって多数台の映像入力装置を用いても処理時間と装置間の通信量が急激に増加しないようにするという作用を有する。また、広域監視システムを階層的に分けて管理することにより、映像入力装置の追加や広域監視装置の追加等が影響を与える範囲を最小限にし、もってシステムの把握や修正に柔軟に対応できるという作用を有する。
【0020】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による広域監視装置の構成図を示す。図1において、1、9、10は映像を入力してその映像から動物体を検出及び追跡する動物体追跡装置である。動物体追跡装置1は、3台の映像入力装置2から4、そしてそれぞれ映像入力装置2から4に接続した画像処理装置5から7、そして画像処理装置5から7に接続した統合処理装置8から構成されている。なお、本実施の形態では、映像入力装置2から4は監視用カラーTVカメラにより実現し、統合処理装置8はパーソナルコンピュータで実現する。
【0021】
動物体追跡装置9及び10は動物体追跡装置1と同じ構成となっている。11は動物体統合処理装置で、動物体追跡装置1、9、10から検出した動物体に関する情報を取得し、同一の動物体は検出した動物体追跡装置に関わらず同一の動物体であると同定し、システム全体の動物体を管理する。本実施の形態では、この動物体統合処理装置11はパーソナルコンピュータで実現し、動物体追跡装置1、9、10と動物体統合処理装置11との間の通信は35のローカルエリアネットワーク(以下ネットワークと呼ぶ)を介して行う。
【0022】
以下、画像処理装置5、統合処理装置8、動物体追跡装置1、動物体統合処理装置11の動作を順に本実施の形態における広域監視装置の動作について説明する。なお、画像処理装置6及び7は画像処理装置5と、動物体追跡装置9及び10は動物体追跡装置1と同様の動作を行うため、説明は省略する。
【0023】
図2は、本実施の形態における画像処理装置5のブロック図である。以下、その画像フレーム毎の動作を説明する。映像入力装置2で撮像したカラー映像は、A/D変換器20に入力し、デジタル信号に変換して、フレーム画像として画像メモリ21に記憶する。画像メモリ21に記憶した内容は次のフレーム画像を入力する前に画像メモリ22に複写する。つまり、画像メモリ22には前のフレームのフレーム画像を記憶する。
【0024】
次に差分計算部23では、画像メモリ21と画像メモリ22の画像の各画素を比較し、あらかじめ定めた閾値を越える差分を生じた画素に1を、生じなかった画像に0を割り当てた差分二値画像を生成し、ラベリング部24に入力する。
【0025】
ラベリング部24では、前記差分二値画像から連結成分毎に画素をラベリングしたラベリング画像を生成し、特徴量計算部25に入力する。
【0026】
特徴量計算部25では、ラベリング画像のラベル毎に画像メモリ21に格納されたフレーム画像から平均のRGB値を計算するとともに、各ラベル領域の中心にある画素から動物体の実空間での位置を計算し、通信I/F部26を介して統合処理装置8に入力する。
【0027】
以上のようにして本実施の形態における画像処理装置5では入力した映像から、動物体を抽出しその実空間位置と平均RGB値を計算し、統合処理装置8に入力する。
【0028】
図3は、本実施の形態における統合処理装置8のブロック図である。以下、その画像フレーム毎の動作を説明する。通信I/F部26から入力した画像処理装置5から7で検出した動物体(以下、画像動物体と呼ぶ)の実空間位置と平均RGB値は、対応付け決定部32に入力する。
【0029】
動物体情報予測部31では、前フレームまで存在していた動物体(以下、管理動物体と呼ぶ)のリストを動物体情報管理部30から読み出し、その動物体の現在推定位置と平均RGB値を動物体の過去の位置から計算し、対応付け決定部32に入力する。
【0030】
対応付け決定部32では管理動物体の現在推定位置と平均RGB値と、画像動物体の実空間位置と平均RGB値とを用いて、管理動物体と画像動物体とを画像処理装置毎に対応付ける。例えば、ある管理動物体の現在推定位置を(X、Y)、平均RGB値を(R、G、B)とし、ある画像動物体の実空間位置を(x、y)、平均RGB値を(r、g、b)とする時、
【0031】
【数1】
Figure 0003577895
【0032】
によりまず類似度Sを計算する。ここでSmax、w1、w2はあらかじめ設定する定数である。
【0033】
対応付けは、管理動物体毎に最も類似度Sの大きい画像動物体を、各画像処理装置毎に最大一つずつ選択し、対応付けを決定する。なお、Sが負の場合には対応付けは行わず、ある画像処理装置においては画像動物体が対応しない場合もある。これは動物体が画像入力装置の撮像エリアの外に出た場合、動物体が静止した場合、管理動物体が誤って生成されたものである場合などに対応する。逆に、同じ画像動物体を複数の管理動物体に対応付けてもかまわないし、管理動物体に対応付けされない画像動物体が存在してもかまわない。前者の場合は動物体が画像入力装置から見て重なり合っている場合に相当し、後者は新たに動物体が発生した場合に相当する。
【0034】
次に、対応付け決定部32より、管理動物体とその管理動物体に対応付けされた画像動物体との実空間位置と平均RGB値との組を動物体更新部34に入力するとともに、管理動物体に対応付けされない画像動物体の実空間位置と平均RGB値を動物体生成部33に入力する。なお、一つも画像動物体が対応付けられなかった管理動物体に関する情報はどこにも入力しない。
【0035】
動物体生成部33では、管理動物体に対応付けされなかった画像動物体の実空間位置と平均RGB値を持つ管理動物体を新たに生成し、動物体情報管理部30に入力する。ただし、新たに生成する管理動物体は各フレームで一つに限定し、複数の画像動物体が入力された場合にはその他の画像動物体に関する情報は捨てる。これにより、画像入力装置2から4の重複する撮像エリアに新たに動物体が発生しても、複数の管理動物体が生成されることはない。複数の新たな動物体が同時に監視エリアに発生することは少なく、仮にその場合でも次のフレームで無視された動物体に対応する管理動物体は生成されるので、実用上の問題はない。
【0036】
動物体更新部34では、管理動物体とその管理動物体に対応付けされた画像動物体の実空間位置と平均RGB値の組から現在の動物体の位置を計算して、動物体情報管理部30に入力する。まず、対応付けられた画像動物体の位置、平均RGB値を平均し、さらに、管理動物体の現在推定位置との重み付け平均を計算する。例えば、ある管理動物体に画像処理装置5から7毎に一つずつ画像動物体が対応付けられ、管理動物体の現在推定位置を(X、Y)、平均RGB値を(R、G、B)とし、対応付けられた画像動物体の実空間位置を(xi、yi)、平均RGB値を(ri、gi、bi)(iは1から3でそれぞれ画像処理装置5から7に対応する)とすると、新しい管理動物体の位置Xnewは
【0037】
【数2】
Figure 0003577895
【0038】
で計算する。ここでw1は0よりも大きく1よりも小さい定数である。同様に、Ynew、Rnew、Gnew、Bnewも計算する。
【0039】
動物体情報管理部30は、動物体更新部34より入力した管理動物体の新しい位置と平均RGB値とを記憶する。この時、過去の複数フレームの管理動物体の位置を動物体の情報として管理しておき、動物体の予測位置を動物体情報予測部31で計算できるようにする。また、管理動物体に画像動物体が一つも対応付けられなかった場合、つまり更新した管理動物体が動物体更新部34より入力されなかった場合にはその管理動物体をリストから削除する。
【0040】
また、動物体情報管理部30は、新たに生成した動物体が動物体生成部33から入力された場合には、その動物体を新たに動物体のリストに付け加える。
【0041】
そして動物体管理部30は、更新または新たに付け加えられた管理動物体のリストを通信ネットワーク35を介して動物体統合処理装置11に送信する。
【0042】
以上のようにして、統合処理装置8は、画像処理装置5から7より入力した画像動物体の実空間位置と平均RGB値から、管理動物体を更新、もしくは新たに生成する。
【0043】
以上のようにして、動物体追跡装置1は、映像入力装置2から4で撮像される範囲に存在する動物体を検出・追跡し、各フレーム毎に現在の動物体の位置とその平均RGB値を通信ネットワーク35を介して動物体統合処理装置11に送信する。
【0044】
図4は本実施の形態における動物体統合処理装置11のブロック図である。以下、その画像フレーム毎の動作を説明する。
【0045】
動物体情報予測部41では、各フレーム毎に動物体情報管理部40より過去に存在した動物体(以下、広域管理動物体と呼ぶ)のリストを読み出し、広域管理動物体の現在の実空間位置を計算し、平均RGB値とともに、対応付け決定部42に入力する。
【0046】
対応付け決定部42では、通信ネットワーク35を介して動物体追跡装置1、9、10から送信された管理動物体と、動物体情報予測部41で推定した広域管理動物体とを、動物体追跡装置毎に、実空間位置と平均RGB値を用いて対応付ける。例えば、ある広域管理動物体の現在推定位置を(X、Y)、平均RGB値を(R、G、B)とし、ある管理動物体の実空間位置を(x、y)、平均RGB値を(r、g、b)とする時、(数1)により、まず類似度Sを計算する。ここでSmax、w1、w2はあらかじめ設定する定数である。対応付けは、広域管理動物体毎に最も類似度の大きい管理動物体を各動物体追跡装置毎に最大一つずつ選択し、対応付けを決定する。この時、一度対応付けた管理動物体は二度は対応付けず、次に大きい類似度を持つ管理動物体を対応付ける。また、Sが負の場合には対応付けは行わず、ある動物体追跡装置では管理動物体が対応しない場合もある。また、広域管理動物体に対応付けされない管理動物体が存在してもよい。
【0047】
そして対応付け決定部42は、広域管理動物体と対応付けた管理動物体の実空間位置と平均RGB値の組を動物体更新部44に入力する。なお、一つも管理動物体が対応付けられなかった広域管理動物体も動物体更新部44に入力する。また、広域管理動物体に対応付けられなかった管理動物体が存在した場合にはその管理動物体の実空間位置と平均RGB値とを動物体生成部43に入力する。
【0048】
動物体更新部44では、広域管理動物体とそれに対応付けられた一つまたは複数の管理動物体から現在の広域管理動物体の位置と平均RGB値を計算し、動物体情報管理部40に入力する。例えば、ある広域管理動物体に動物体追跡装置1、9、10毎に一つずつ管理動物体が対応付けられ、広域管理動物体の現在推定位置を(X、Y)、平均RGB値を(R、G、B)とし、対応付けられた管理動物体の実空間位置を(xi、yi)、平均RGB値を(ri、gi、bi)(iは1から3でそれぞれ動物体追跡装置1、9、10に対応)とすると、新しい広域管理動物体の位置Xnewは、(数2)で計算する。ここで、w1は0よりも大きく1よりも小さい定数である。同様に、Ynew、Rnew、Gnew、Bnewも計算する。なお、一つの管理動物体にも対応付けられなかった広域管理動物体の実空間位置、平均RGB値は動物体情報予測部41で予測したそのままの値を用いる。
【0049】
動物体生成部43では、広域管理動物体に対応付けされなかった管理動物体の実空間位置と平均RGB値を持つ広域管理動物体を新たに生成し、動物体情報管理部40に入力する。まず、動物体追跡装置1に管理動物体が広域管理動物体に対応せずに残っている場合には、その管理動物体の位置と平均RGB値を持つ広域管理動物体を新たに生成する。これを仮広域管理動物体と呼ぶ。次に、動物体追跡装置9に管理動物体が広域管理動物体に対応付けられずに残っている場合には、まず、その管理動物体と存在する仮広域管理動物体との間の類似度Sを(数1)に準じて計算し、類似度Sがあらかじめ設定した閾値を超えている場合には、その管理動物体と仮広域管理動物体との平均の実空間位置と平均RGB値とを仮広域管理動物体に再設定する。類似度Sが閾値を越えていない場合には、その管理動物体から仮広域管理動物体を新たに生成する。
【0050】
さらに、動物体追跡装置10の管理動物体と仮広域管理動物体との対応付けを同様に調べ、対応付けられた場合には仮広域管理動物体の実空間位置と平均RGB値を修正し、対応付けられない場合には仮広域管理動物体を新たに生成する。なお、動物体追跡装置10の管理動物体に対応付けて修正する場合には、単に平均するのではなく、それまでに仮広域管理動物体に対応付けられた管理動物体の数に応じて重みを付けて平均する。そして、最終的に残った仮広域管理動物体を新たに生成した広域管理動物体として動物体情報管理部40に入力する。
【0051】
動物体情報管理部40では、新たに生成した広域管理動物体を動物体生成部43から受け取り、リストに加えるとともに、動物体変更部44から入力した更新された広域管理動物体の情報で、既存の広域管理動物体を更新する。なお、広域管理動物体は過去の一定時間の動物体の位置やその他の特徴量を記憶し、動物体情報予測部41で位置等の特徴量を予測できるようにする。
【0052】
なお、動物体情報管理部40で管理している動物体の情報は必要に応じて、表示装置や自動警告装置などの外部に出力する。
【0053】
以上のようにして、動物体統合処理装置41は、動物体追跡装置1、9、10から入力した管理動物体を用いて、広域の監視エリアに存在する動物体を検出した動物体追跡装置に関わらず同一のものは同一のものと認識して、一元的に管理する。
【0054】
以下、本実施の形態における広域監視装置の特徴について説明する。例えば、映像入力装置2から4は撮像エリアを共有しており、その撮像エリアに3つの動物体が存在し、また、その動物体を含め5つの動物体が広域管理動物体として検出されており、残りの2つの動物体はどの映像入力装置の撮像エリアにも入っていないとする。また、他の動物体追跡装置では全く動物体が検出されていないものとする。
【0055】
この時、統合処理装置8の動物体情報管理部30で管理している動物体の数は3つであるから、対応付けの類似度の計算は(画像動物体の数)*(管理動物体の数)*(カメラの数)の27回であり、さらに、動物体統合処理装置11では(管理動物体の数)*(広域管理動物体の数)の15回の類似度の計算が必要で、合計42回の類似度の計算が必要となる。仮に、全ての画像動物体を広域管理動物体と対応付ける装置を考えると、(画像動物体の数)*(広域管理動物体の数)*(カメラの数)の45回の類似度の計算を一つの計算機で行わなければならない。したがって、本発明によれば、類似度の計算の回数を減らせるだけではなく、類似度の計算を異なる計算機に分散するため、処理を軽減・分散し、もって高速に処理を行うことができる。
【0056】
また、画像処理装置5から7から出力される9個の画像動物体の情報は、ネットワークに流れず、もって通信量を削減することもできる。さらに、仮に動物体追跡装置1とネットワークの間のインタフェースが故障しても、その他の動物体追跡装置9、10は動作するため、一部の撮像エリアの監視は不能になるが、他の部分には影響がでない。
【0057】
さらに、映像入力装置の追加や削除は該当する動物体追跡装置内にのみ影響を与えるため、映像入力装置の変更が容易である。例えば、動物体追跡装置1で新たに映像入力装置を追加したり、映像入力装置を取り除いても、統合処理装置8における処理を変更するだけでよく、動物体追跡装置9および10、動物体統合処理装置11の処理を変更する必要はない。
【0058】
また、例えば3階建ての建物を監視する場合に、各動物体追跡装置を各階に対応させることにより、各映像入力装置を各階毎に階層的に管理し、把握しやすいシステムを構築することができる。
【0059】
なお、本実施の形態では映像入力装置2から4にカラーTVカメラを用いたが、例えば赤外線カメラや、白黒のカメラを用いてもよいし、複数種類のカメラが混在してもよい。この場合にはカメラにより特徴量が異なり(数1)のような一律の類似度を用いることはできないが、例えば、管理動物体には全ての特徴量の属性を保持し、対応する特徴量が画像動物体及び管理動物体に設定されている場合にのみ各特徴量毎の類似度を計算し、その類似度に適当な重みを掛け加算するなどの処理を行い対応付けを行えばよい。
【0060】
また、画像処理装置5では動物体の検出にフレーム間差分を用いているが、背景差分やオプティカルフロー等を利用して動物体を検出してもよい。
【0061】
また、画像処理装置5では動物体の検出を動領域により行っているが、例えば人の頭、車のタイヤなど特徴的な部分を抽出したり、動物体を動領域で検出しそれからテンプレートを生成し、そのテンプレートとマッチングする領域を動物体として検出してもよい。
【0062】
また、画像処理装置5で計算する動領域の特徴量としてRGB値を用いたが、その他の色の表示系や、領域の実空間での大きさや形状特徴、テクスチャなどの特徴量を用いてもよい。
【0063】
また、画像処理装置5では各ラベル領域の中心画素から動物体の実空間での位置を計算しているが、その他の領域の特徴点を用いてもよいし、映像入力装置が撮像エリアを共有し、複数の映像入力装置で撮像した特徴点からステレオ計測により実空間位置を計算するなどの方法を用いてもよい。
【0064】
また、統合処理装置8では、画像動物体と対応付けできなかった管理動物体を削除しているが、ある一定期間残しておき、静止した場合や一時的に検出できなかった場合に対応するようにしてもよい。
【0065】
また、動物体生成部33では1フレームに新たに生成する管理動物体は一つに限定していたが、動物体生成部43で使用した処理のように、別々の画像処理装置から入力した複数の画像動物体がある場合にはそれらを対応付け、複数の管理動物体を同時に生成するようにしてもよい。
【0066】
また、動物体追跡装置1では3台の映像入力装置を用いたが、1台以上の任意の台数でよく、また動物体追跡装置1、9、10でそれぞれ異なる台数の映像入力装置を用いてもよい。
【0067】
また、例えば映像入力装置2を動物体追跡装置9で用いるなど、同じ映像入力装置を異なる動物体追跡装置で共有してもよい。
【0068】
また、映像入力装置2から4の撮像範囲は重複していても、重複していなくとも、それらが混在していてもよい。
【0069】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2による広域監視装置の構成図である。図5において、100から102は映像入力装置で、本実施の形態ではカラーTVカメラを用いる。103から105は、それぞれ映像入力装置100から102により取得したカラー映像をフレーム画像毎に処理して第1の動物体とその特徴量を抽出する画像処理装置、106から108は、第2の動物体とそれぞれ画像処理装置103から105から入力した第1の動物体とをその特徴量を利用して対応付ける対応付け装置である。109は、映像入力装置100から102の撮像エリアを含む監視エリアに存在する動物体を第2の動物体として管理する動物体管理装置、110は動物体管理装置109の出力である第2の動物体の情報からその第2の動物体を撮像している可能性のある映像入力装置を映像入力装置100から102の中から選択し、選択した映像入力装置に接続した対応付け装置106から108に第2の動物体の情報を送信する動物体情報ルーティング装置である。
【0070】
以下、画像処理装置103から105、対応付け装置106から108、動物体管理装置109の順に動作を説明した後に、本実施の形態における広域監視装置の動作を説明する。
【0071】
画像処理装置103から105は、第1の実施の形態における画像処理装置5と同様の働きをするため、動作の説明は省略する。以降、第1の実施の形態と同様に第1の動物体を画像動物体と呼ぶ。
【0072】
以下、図5を参照しながら本実施の形態における広域監視装置の動作を説明する。各映像入力装置100から102から入力したカラー映像は画像処理装置103から105でフレーム毎に処理して、画像動物体を抽出し、各画像動物体の実空間位置と平均RGB値を計算し、対応付け装置106から108にそれぞれ入力する。また、動物体管理装置では、現在管理している管理動物体の現在の時刻における実空間位置と平均RGB値を計算して、動物体情報ルーティング装置110に入力する。そして動物体情報ルーティング装置110では、各管理動物体の予測実空間位置を含む撮像エリアを持つ映像入力装置を映像入力装置100から102の中から選択し、選択した映像入力装置に対応する対応付け装置にのみ、管理動物体の情報を送信する。
【0073】
対応付け装置106から108では、各画像処理装置103から105から入力した画像動物体と、動物体情報ルーティング装置110から送信されてきた管理動物体とを、その実空間位置と平均RGB値を用いて対応付け、対応付けの結果と画像動物体の情報とを動物体管理装置109に送信する。そして動物体管理装置109では、対応付けられた画像動物体により管理動物体の現在位置と平均RGB値を計算して管理動物体を更新するとともに、管理動物体に対応付けられなかった画像動物体から新たに管理動物体を生成するものである。
【0074】
図6は本実施の形態における対応付け装置106のブロック図である。なお、対応付け装置107及び108は対応付け装置106と同様の動作を行うので説明は省略する。
【0075】
図6において通信I/F部26を介し、画像処理装置103から画像動物体の実空間位置と平均RGB値を類似度計算部121に入力する。また、通信ネットワーク120からは第2の動物体(以降管理動物体と呼ぶ)の現フレームにおける予測実空間位置と平均RGB値を類似度計算部121に入力する。
【0076】
類似度計算部121では、各管理動物体と各画像動物体との間の類似度Sを計算する。類似度Sの計算は第1の実施の形態の画像動物体と管理動物体の類似度と同様に(数1)により計算する。そして計算した類似度と管理動物体、画像動物体の情報を対応付け決定部122に入力する。
【0077】
対応付け決定部122では、各管理動物体毎に類似度Sが最大の画像動物体を最大一つ選択して対応付け、対応付けの結果と画像動物体の情報とを通信ネットワーク120を介して動物体管理装置109に送信する。この時、類似度Sが負の管理動物体と画像動物体は対応付けず、また、一つの画像動物体を複数の管理動物体に対応付けてもよい。
【0078】
以上のようにして、本実施の形態における対応付け装置106は各管理動物体に最大1つの画像動物体をその特徴量により対応付け、その対応付け結果と画像動物体の情報を動物体管理装置109に入力する。
【0079】
図7は本実施の形態における動物体管理装置109のブロック図である。対応付け装置106から108から入力した対応付け結果と管理動物体に対応付けられた画像動物体の情報は、通信ネットワーク120を介して動物体更新部131に入力する。また、管理動物体の予測実空間位置と平均RGB値を動物体情報予測部130から動物体更新部131に入力する。また、管理動物体と対応付けできなかった画像動物体は動物体生成部132に入力する。
【0080】
動物体更新部131では、各管理動物体に対応付けられた画像動物体の実空間位置及び平均RGB値の平均を計算し、その平均値を用いて管理動物体の実空間位置と平均RGB値の現在値を計算する。例えば、ある管理動物体の予測現在位置を(X、Y)、平均RGB値を(R、G、B)とし、その管理動物体には対応付け装置106と107から一つずつ画像動物体が対応付けられ、対応付け装置108では対応する画像動物体が無く、そして、対応付けられた画像動物体の実空間位置及び平均RGB値をそれぞれ(xi、yi)、(ri、gi、bi)(iは1および2。それぞれ、対応付け装置106、107に対応する)とする時、管理動物体の実空間位置の現在値Xnewは、
【0081】
【数3】
Figure 0003577895
【0082】
により計算する。ここでw1は、あらかじめ定めた定数である。同様に、Ynew、Rnew、Gnew、Bnewを計算する。なお、一つも画像動物体が対応付けされなかった管理動物体の現在の実空間位置、平均RGB値は、予測した実空間位置と平均RGB値をそのまま用いる。動物体更新部131は以上のようにして管理動物体の現在の実空間位置と平均RGB値を計算して動物体情報管理部133に入力する。
【0083】
動物体生成部132では、管理動物体と対応付けされなかった画像動物体から新たに管理動物体を生成して動物体情報管理部133に入力する。まず、対応付け装置106に画像動物体が管理動物体に対応せずに残っている場合には、その画像動物体の位置と平均RGB値を持つ管理動物体を新たに生成する。これを仮管理動物体と呼ぶ。次に、対応付け装置107に画像動物体が管理動物体に対応付けられずに残っている場合には、まず、その画像動物体と存在する仮管理動物体との間の類似度Sを(数1)に準じて計算し、類似度Sがあらかじめ設定した閾値を超えている場合には、その画像動物体と仮管理動物体との平均の実空間位置と平均RGB値とを仮管理動物体に設定する。類似度Sが閾値を越えていない場合には、その画像動物体から仮管理動物体を新たに生成する。さらに、対応付け装置108の画像動物体と仮管理動物体との対応付けを同様に調べ、対応付けられた場合には仮管理動物体の実空間位置と平均RGB値を修正し、対応付けられない場合には仮管理動物体を新たに生成する。なお、対応付け装置108の画像動物体と対応付けて修正する場合には、単に平均するのではなく、それまでに仮管理動物体に対応付けられた画像動物体の数に応じて重みを付けて平均する。そして、最終的に残った仮管理動物体を新たに生成した管理動物体として動物体情報管理部133に入力する。
【0084】
動物体情報管理部133では、新たに生成した管理動物体を動物体生成部132から受け取り、リストに加えるとともに、動物体更新部131から入力した更新した管理動物体の情報で、既存の管理動物体を更新する。なお、管理動物体は過去の一定時間の動物体の位置を記憶し、動物体情報予測部130で位置を予測できるようにする。
【0085】
なお、動物体情報管理部133で管理している動物体の情報は必要に応じて表示装置や自動警告装置などの外部に出力する。
【0086】
動物体情報予測部130では、動物体情報管理部133から現在の管理動物体のリストを読み出し、それから次のフレームにおける動物体の実空間位置を予測し、平均RGB値とともに動物体情報ルーティング装置110と動物体更新部131に入力する。
【0087】
以上のようにして、動物体管理装置109は、対応付け装置106から108から入力した管理動物体と画像動物体との対応付け情報と画像動物体の情報を用いて、広域の監視エリアに存在する動物体を検出した対応付け装置に関わらず同一のものは同一のものと認識して、一元的に管理することができる。
【0088】
以上、本実施の形態による広域監視装置では、管理動物体と画像動物体の対応付けの計算を対応付け装置106から108に分散し、動物体管理装置109では管理動物体の更新と新たな生成、及び管理動物体の現在位置の予測のみを行うため、処理の負荷が分散される。さらに、動物体情報ルーティング装置により管理動物体の予測現在位置に対応する対応付け装置にのみ管理動物体の情報を送信して対応付けを行うため、無駄な対応付け処理が行われないため処理の負荷が軽減されるとともに、通信量も削減される。
【0089】
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3による広域監視システムの構成図である。図8において、140から142は中域監視装置、144は中域監視装置140から142で検出した第1の動物体を統合し、同一の動物体は同一の動物体として第2の動物体として管理する動物体統合処理装置である。143は、中域監視装置140から142と動物体統合処理装置144の間の通信を仲介するローカルエリアネットワーク(LAN)である。145は広域監視装置140から142と動物体統合処理装置144とからなる広域監視装置である。また、146及び147は広域監視装置145と同様の構成の広域監視装置である。149は広域監視装置145から147で検出した第2の動物体を統合し、同一の動物体は同一の動物体として第3の動物体として管理する動物体統合管理装置である。148は、広域監視装置145から147と動物体統合管理装置149の間の通信を仲介するワイドエリアネットワーク(WAN)である。
【0090】
以下、本実施の形態における広域監視システムの動作を説明する。中域監視装置140から142は、実施の形態2の広域監視装置と同様に動作し、多数台の映像入力装置から入力された映像から第1の動物体を抽出し、その第1の動物体の各フレーム時刻における実空間位置と平均RGB値をLAN143を介して出力する。そして動物体統合処理装置144は、上記第1の動物体の実空間位置と平均RGB値をLAN143を介して受け取り、実施の形態1の動物体統合処理装置11と同様な処理で、中域監視装置140から142の監視エリアを含むより広域の監視エリアに存在する動物体を、同一の動物体は同一の動物体として同定し第2の動物体として管理する。さらに、動物体統合処理装置144は、第2の動物体の各フレーム時刻における実空間位置と平均RGB値をWAN148を介して出力する。
【0091】
次に、動物体統合管理装置149は、広域監視装置145から147からWAN148を介して第2の動物体の実空間位置と平均RGB値を受け取り、実施の形態1の動物体統合処理装置11と同様な処理で、広域監視装置145から147の監視エリアを含むさらに広域の監視エリアに存在する動物体を、同一の動物体は同一の動物体として同定し第3の動物体として管理する。
【0092】
以上のようにして本実施の形態における広域監視システムでは、各監視エリアにおける情報を各広域監視装置の内部にとどめて処理の分散と通信量の削減を行い、もって多数台の映像入力装置を用いても処理時間と装置間の通信量が急激に増加しないようにしている。また、広域監視装置を階層的に分けて管理することにより、映像入力装置の追加や広域監視装置の追加等が影響を与える範囲を最小限にし、もってシステムの把握や修正に柔軟に対応できるようにしている。
【0093】
なお、本実施の形態では、中域監視装置140から142に第2の実施の形態における広域監視装置を用いているが、第1の実施の形態の広域監視装置を用いてもよいし、その他の形態の広域監視装置を混在して用いてもよい。
【0094】
また、本実施の形態では、広域監視システムを3層に分けて管理しているが、4層以上の構成としてもよい。
【0095】
また、本実施の形態では、広域監視装置146、147を広域監視装置145と同様の構成としているが、例えば広域監視装置146は第1の実施の形態の広域監視装置にし、広域監視装置147は第2の実施の形態の広域監視装置にするという構成としてもよい。
【0096】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば第1に、多数台のビデオカメラなどの映像入力装置を用いても処理時間と装置間の通信量が急激に増加しないという有利な効果が得られる。
【0097】
第2に、多数台の映像入力装置を階層的に管理し、システムの把握が容易でかつ修正に柔軟に対応できるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における広域監視装置の構成図
【図2】本発明の実施の形態1における広域監視装置の画像処理装置のブロック図
【図3】本発明の実施の形態1における広域監視装置の統合処理装置のブロック図
【図4】本発明の実施の形態1における広域監視装置の動物体統合処理装置のブロック図
【図5】本発明の実施の形態2における広域監視装置の構成図
【図6】本発明の実施の形態2における広域監視装置の対応付け装置のブロック図
【図7】本発明の実施の形態2における広域監視装置の動物体管理装置のブロック図
【図8】本発明の実施の形態3における広域監視システムの構成図
【図9】従来の移動物体追跡システムの構成図
【図10】従来の移動物体物体監視装置の主要部分のブロック図
【図11】従来の分散型監視装置の構成図
【符号の説明】
1 動物体追跡装置
2、3、4 映像入力装置
5、6、7 画像処理装置
8 統合処理装置
9 動物体追跡装置
10 動物体追跡装置
11 動物体統合処理装置
20 A/D変換器
21、22 画像メモリ
23 差分計算部
24 ラベリング部
25 特徴量計算部
26 通信I/F
30、40 動物体情報管理部
31、41 動物体情報予測部
32、42 対応付け決定部
33、43 動物体生成部
34、44 動物体更新部
35 通信ネットワーク
100、101、102 映像入力装置
103、104、105 画像処理装置
106、107、108 対応付け装置
109 動物体管理装置
110 動物体情報ルーティング装置
120 通信ネットワーク
121 類似度計算部
122 対応付け決定部
130 動物体情報予測部
131 動物体更新部
132 動物体生成部
133 動物体情報管理部
140、141、142 中域監視装置
143 ローカルエリアネットワーク
144 動物体統合処理装置
145、146、147 広域監視装置
148 ワイドエリアネットワーク
149 動物体統合管理装置

Claims (3)

  1. L台の映像入力装置と、前記L台の映像入力装置で取得した映像から第1の動物体及びその特徴量をそれぞれ計算するL台の画像処理装置と、前記L台の画像処理装置の出力である第1の動物体及びその特徴量と送信されてきた第2の動物体の情報とを対応付けるL台の対応付け装置と、前記L台の映像入力手段で撮像しているエリアを含む監視エリアに存在する動物体の情報を管理し必要に応じて第2の動物体の情報として出力する動物体管理装置と、前記動物体管理装置の出力である第2の動物体の情報からその第2の動物体を撮像している可能性のある前記映像入力装置に接続された前記対応付け装置を選択しそこに第2の動物体の情報を送信する動物体情報ルーティング装置とからなり、動物体管理装置が前記L台の対応付け装置からの対応付け結果と対応付けられた第1の動物体及びその特徴量とから第2の動物体の情報を更新することにより動物体の検出及び追跡を行うことを特徴とする広域監視装置。
  2. 一部もしくは全てが請求項1の広域監視装置である動物体追跡装置と、前記複数台の動物体追跡装置で検出した動物体を統合し同一の動物体を同定するとともに動物体を管理する動物体統合処理装置とを具備することを特徴とする広域監視システム。
  3. 一部もしくは全てが請求項1または2に記載の広域監視装置である動物体追跡装置と、前記複数台の動物体追跡装置で検出した動物体を統合し同一の動物体を同定するとともに動物体を管理する動物体統合処理装置とを具備することを特徴とする広域監視システム。
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