JP3576432B2 - 炭化珪素膜及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子材料としての単結晶炭化珪素膜等に関し、特に半導体装置を作製する上で好ましい低欠陥密度の炭化珪素及びその製造方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、炭化珪素(SiC)の成長は、昇華法によるバルク成長と、基板上へのエピタキシャル成長による薄膜形成とに分類されてきた。
【0003】
昇華法によるバルク成長では高温相の結晶多形である6H−SiC、4H−SiCの成長が可能であり、かつ、SiC自体の基板作製が実現されてきた。しかしながら、結晶内に導入される欠陥(マイクロパイプ)が多く、かつ基板面積の拡大が困難であった。
【0004】
これに対し、単結晶基板上へのエピタキシャル成長法を用いると、不純物添加の制御性向上や基板面積の拡大、そして昇華法で問題となっていたマイクロパイプの低減が実現される。しかしながら、エピタキシャル成長法では、しばしば、基板材料と炭化珪素膜の格子定数の違いによる積層欠陥密度の増大が問題となっている。特に、被成長基板として一般に用いられているSiは、SiCとの格子不整合が大きいことから、SiC成長層内における双晶(Twin)や反位相領域境界面(APB:Anti Phase Boundary)の発生が著しく、これらがSiCの電子素子としての特性を損なわせている。
【0005】
SiC膜内の面欠陥を低減する方法として、例えば、被成長基板上に成長領域を設ける工程と、この成長領域に炭化珪素単結晶をその厚さが、基板の成長面方位に固有な厚さと同一又はそれ以上になるように成長させる工程とを有し、固有な厚さ以降の面欠陥を低減する技術が提案されている(特公平6−41400号公報)。しかしながら、SiC中に含まれる2種類の反位相領域どうしは、SiCの膜厚増加に対して、互いに直交した方向へと拡大する特性を有しているため、反位相領域境界面を効果的に低減することができない。さらに、成長したSiC表面に形成される超構造の向きを任意に制御することができないため、例えば、離散した成長領域どうしが成長に伴って結合した場合には、この結合部に新たに反位相領域境界面が形成されてしまい、電気的特性が損なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
効果的に反位相領域境界面を低減する方法として、K.Shibaharaらにより、表面法線軸を[001]から[110]方向にわずかに傾けた(オフ角を導入した)Si(100)表面基板上への成長法が提案された(アプライド フィジクス レター、50巻、1987年、1888頁)。この方法は、基板に微傾斜を付けることで、原子レベルのステップが一方向に等間隔で導入されるため、導入されたステップに平行な方向の面欠陥が伝搬し、一方、導入されたステップに垂直な方向(ステップを横切る方向)への面欠陥の伝搬を抑制する効果がある。このため、炭化珪素の膜厚増加に対して、膜中に含まれる2種類の反位相領域の内、導入されたステップに平行な方向へ拡大する反位相領域が、直交する方向へ拡大する反位相領域に比べて優先的に拡大するため、反位相領域境界面を効果的に低減することができる。しかしながら、図1に示すように、この方法は、SiC/Si界面のステップ密度の増大により、不本意な反位相領域境界面1の生成を引き起こしてしまい、反位相領域境界面の完全解消には至らないという問題がある。なお、図1において、1はSi基板の単原子ステップにて発生した反位相領域境界面、2は反位相領域境界面会合点、3はSi基板表面テラスにて発生した反位相領域境界面、θはオフ角度、φはSi(001)面と反位相領域境界面のなす角(54.7°)、を示しており、Si基板表面テラスにて発生した反位相領域境界面3は反位相領域境界面会合点2で消滅するが、Si基板の単原子ステップにて発生した反位相領域境界面1は会合相手がなく、消滅しない。
【0007】
本発明は上述した背景の下になされたものであり、反位相領域境界面を効果的に低減又は消滅させた炭化珪素膜等の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成としてある。
【0009】
(構成1)単結晶基板表面上にその結晶方位を引き継いで炭化珪素をエピタキシャル成長させる炭化珪素膜の製造方法であって、基板表面のステップにより不本意に導入された(ステップにて発生した)炭化珪素層内の反位相領域境界面同士を会合させるように、前記基板表面の全部又は一部に1方向に平行に伸びる複数の起伏を具備させ、この基板表面上に炭化珪素を成長させることを特徴とする炭化珪素膜の製造方法。
【0010】
(構成2)構成1において、炭化珪素膜の成長時に、膜中に発生した面欠陥の伝搬方位を特定の結晶面内に限定し得るエピタキシャル成長機構を用いることを特徴とする炭化珪素膜の製造方法。
【0011】
(構成3)前記基板表面の起伏頂部の間隔の平均値をWとした場合、炭化珪素膜の膜厚をW/√2(=21/2)以上の膜厚とすることを特徴とする構成1又は2記載の炭化珪素膜の製造方法。
【0012】
(構成4)前記基板表面の起伏頂部の間隔が0.01μm以上10μm以下であり、起伏の高低差が0.01μm以上20μm以下であり、かつ、起伏における斜面の斜度が1°以上55°以下であることを特徴とする構成1乃至3記載の炭化珪素膜の製造方法。
【0013】
(構成5)前記基板が単結晶SiCであり、該基板表面が(001)面であり、その表面に[110]方位に平行に伸びる起伏を具備していることを特徴とする構成1乃至4記載の炭化珪素膜の製造方法。
【0014】
(構成6)前記基板が単結晶3C−SiCであり、該基板表面が(001)面であり、その表面に[110]方位に平行に伸びる起伏を具備していることを特徴とする構成1乃至4記載の炭化珪素膜の製造方法。
【0015】
(構成7)前記基板が六方晶の単結晶SiCであり、該基板表面が(1,1,−2,0)面であり、その表面に[1,−1,0,0]方位又は[0,0,0,1]方位に平行に伸びる起伏を具備していることを特徴とする構成1乃至4記載の炭化珪素膜の製造方法。
【0016】
(構成8) 前記基板断面が波状の構造又は断面が鋸歯状の起伏となっていることを特徴とする構成1乃至7記載の炭化珪素膜の製造方法
構成9) 前記基板表面は、鏡面対称な方位に配向したステップが統計的に釣り合った密度で導入されていることを特徴とする構成1乃至8記載の炭化珪素膜の製造方法
(構成10)構成1乃至記載の方法を用いて製造したことを特徴とする炭化珪素膜。
【0017】
(構成11)単結晶基板表面の全部又は一部に形成した1方向に平行に伸びる複数の起伏をステップとし、膜内面欠陥の伝搬方位を特定の結晶面内に限定し得る方法でエピタキシャル成長した構造を有することを特徴とする炭化珪素膜。
【0018】
【作用】
【0019】
上記構成1によれば、炭化珪素の被成長基板表面に1方向に平行に伸びる複数の起伏を具備させることにより、各起伏の斜面においてK.Shibaharaらにより示されたオフ角の導入効果を得ることが可能となる。さらに、本発明では、炭化珪素の被成長基板表面は鏡面対称な方位に配向したステップが統計的に釣り合った密度で導入されるため、被成長基板表面のステップにより不本意に導入された炭化珪素層内の反位相領域境界面どうしは効果的に会合し、反位相領域境界面を完全に解消した炭化珪素膜が得られる。さらに、本発明は、オフ角の導入効果により、個々の成長領域はすべて同一方向に拡大する同位相領域となるため、離散した成長領域どうしが成長に伴って結合した場合でも結合部に反位相領域境界面が生じない利点がある。
なお、本発明でいう起伏は、数学的に厳密な意味での平行性や鏡面対称関係を要求されるわけではなく、反位相領域境界面を効果的に低減又は解消しうるのに十分な程度の形態を有していればよい。
【0020】
被成長基板に起伏形状を形成する方法は、光リソグラフィ技術、プレス加工技術、レーザー加工や超音波加工技術、研磨加工技術など複数のものが挙げられる。何れの方法を用いても、被成長基枚表面の最終形態が、反位相領域境面を効果的に低減または解消し得るのに十分な程度の形態を有していれば良い。
光リソグラフィ技術を用いれば、基板に転写するマスクパターンを任意に形成することで、任意の起伏形状を被成長基板に転写することが可能である。パターンの、例えば線幅を変えることで起伏形状の幅を制御することが可能であり、また、レジストと基板のエッチング選択比を制御することで起伏形状の深さや斜面の角度を制御することが可能である。矩形のパターン形状を嫌う場合でも、レジストにパターン転写した後、熱処理によりレジストを軟化させて波状形状の起伏パターンを形成することが可能である。
プレス加工技術を用いれば、プレス用の型を任意に形成することで、被成長基板上に任意の起伏形状を形成することが可能である。様々な形状の型を形成することで、様々な形状の起伏形状を被成長基板上に形成できる。
レーザー加工や超音波加工技術を用いれば、基板に直接起伏形状を加工形成するのでより微細な加工が可能である。
研磨加工を用いれば、研磨の砥粒径の大きさや加工圧力を変化することで、起伏形状の幅や深さを制御することが可能である。一方向起伏形状を設けた基板を作製しようとした場合には、研磨は一方向のみに行われる。
【0021】
上記構成2によれば、膜内面欠陥の伝搬方位を特定の結晶面内に限定し得る成長条件下にてエピタキシャル成長を行うことにより、構成1の効果を確実かつ十分なものとすることができる。この成長条件を満たす一つとして、例えば、ステップフロー成長が挙げられる。
【0022】
上記構成3によれば、炭化珪素の被成長基板表面の起伏頂部の間隔の平均値をWとした場合、炭化珪素膜の膜厚がW/√2(=21/2)となった時点で、すべての反位相領域境界面が消滅する。したがって、炭化珪素膜の膜厚はW/√2(=21/2)以上の膜厚とすることが好ましい。
なお、少ない膜厚で本発明の効果を得るには、起伏頂部の間隔がより狭いことが望ましい。
【0023】
上記構成4では、起伏頂部の間隔、起伏の高低差、起伏の斜度について規定している。
起伏頂部の間隔は、被成長基板への起伏作製における微細加工技術の限度の観点からは0.01μm以上が好ましい。また、起伏頂部の間隔が10μmを超えると反位相領域境界面どうしの会合の頻度が極端に低下するため、起伏頂部の間隔は10μm以下であることが望ましい。さらに望ましくは、0.1μm以上3μm以下の起伏頂部の間隔により、本発明の効果が十分に発揮される。
起伏の高低差及び間隔は起伏の傾斜度、つまりステップ密度を左右する。好ましいステップ密度は結晶成長条件によって変化するため一概には言えないが、通常必要な起伏高低差は起伏頂部間隔と同程度、つまり0.01μm以上20μm以下である。
本発明では、被成長基板表面における原子レベルのステップ近傍での炭化珪素の成長を促進することにより、その効果が発揮されることから、起伏の斜度は、斜面全面が単一ステップに覆われる(111)面の斜度54.7°以下の傾斜において本発明が実現される。また、1°未満の斜度においては起伏斜面のステップ密度が著しく減少するため、起伏の斜面の傾斜は1°以上であることが望ましい。さらに望ましくは、起伏の斜面の傾斜角が2°以上10°以下であると、本発明の効果が十分に発揮される。
なお、本発明でいう「起伏の斜面」は、平面、曲面などのあらゆる形態を含む。また、本発明でいう「起伏における斜面の斜度」は、本発明の効果に寄与する実質的な斜面の斜度を意味し、斜面の形態に応じ、最大斜度、平均斜度などを「起伏の斜度」として採用できる。
【0024】
上記構成5乃至7は、炭化珪素の被成長基板表面の面方位、及び、起伏の方位について規定したものである。
立方晶又は六方晶の炭化珪素を成長させる被成長基板表面の面方位として、単結晶Si(001)面又は単結晶の立方晶炭化珪素(001)面を用いる場合、反位相領域の拡大方向は[110]であることから、図2に示すごとく、表面の起伏はこの内のどれかの方向(図2の場合[1,−1,0]方向)に平行とすることで、図3に示したように起伏と直交する軸上で反位相領域境界面の効果的な解消が実現された炭化珪素膜が得られる(構成5、6)。なお、図3において、Wは起伏頂部の間隔を示す。
立方晶又は六方晶の炭化珪素を成長させる被成長基板表面の面方位として、単結晶の六方晶SiC(1,1,−2,0)面を用いる場合、反位相領域の拡大方向は[1,−1,0,0]、[−1,1,0,0]、[0,0,0,1][0,0,0,−1]であることから、表面の起伏はこの内のどれかの方向に平行とすることで、上記と同様に反位相領域境界面の効果的な解消が実現された炭化珪素膜が得られる(構成7)。
【0025】
上記構成8によれば、上記構成1乃至7に記載の方法を用いることで、反位相領域境界面を効果的に低減又は消滅させた炭化珪素膜が得られる。
本発明の炭化珪素膜は、結晶境界密度が小さいため非常に優れた電気的特性を有し、半導体基板や結晶成長用基板(種結晶を含む)、その他の電子素子として好適に使用できる。
【0026】
上記構成9によれば、このような基板構造及び結晶成長法とすることで、反位相領域境界面を効果的に低減又は消滅させた炭化珪素膜が得られる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明をさらに具体的に説明する。
【0028】
比較例
まず、オフ角導入による効果を確認するため、オフ角のないSi(001)面、及びオフ角がそれぞれ4°、10°付いたSi(001)面を被成長基板として、SiC(3C−SiC)の成長を行った。SiCの成長は、基板表面の炭化工程と、原料ガスの交互供給によるSiC成長工程に分けられる。炭化工程では、アセチレン雰囲気中で上記加工済みの基板を室温から1050℃まで120分間かけて加熱した。炭化工程の後に、1050℃にてジクロルシランとアセチレンとを交互に基板表面に暴露して、SiCの成長を実施した。炭化工程の詳細条件を表1に、SiC成長工程の詳細条件を表2にそれぞれ示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003576432
【0030】
【表2】
Figure 0003576432
【0031】
各基板上に成長させたSiCについて、反位相領域境界面の密度を測定したところ、表3に示す結果を得た。
なお、反位相領域境界面の密度は、炭化珪素表面をAFM観察して求めた。この際、炭化珪素の表面を熱酸化処理しさらに熱酸化膜を除去することにより反位相境界を顕在化させたあとに観察を行った。
【0032】
【表3】
Figure 0003576432
【0033】
表3に示すオフ角度と反位相領域境界面密度との関係から、オフ角導入による反位相領域境界面密度の減少が確認されるものの、完全な解消には至っていないことがわかる。
【0034】
オフ角4°の基板上に成長させたSiC膜表面の走査型電子顕微鏡写真を図4に示し、オフ角無しの基板上に成長させたSiC膜表面の走査型電子顕微鏡写真を図5に示す。
図4及び図5から、オフ角導入によりテラス面積の拡大が確認されてステップフローモードでのSiC成長が支配的となっており、面欠陥の伝搬方位が特定の結晶面内に限定されていることがわかる。
【0035】
実施例1
Si(001)面を被成長基板とし、基板表面を熱酸化後、フォトリソグラフィー技術を用いて基板表面上に1.5μm幅、長さ60mm、厚さ1μmのライン&スペースパターンをレジストにて形成した。ただし、ライン&スペースパターンの方向は[110]方位に平行にした。この基板を表4に示す条件でホットプレートを用いて加熱することにより、ライン&スペースレジストパターンがラインと直交する方向に広がって変形し、起伏の頂点と底が滑らかな曲線で繋がった波面状の断面のレジストパターン形状を得た。このレジストパターンの断面形状(起伏)及び平面形状(ライン&スペース)をドライエッチングにてSi基板に転写した。
レジストを過酸化水素と硫酸の混合液中で除去した後(図6)、3C−SiCの成長を実施した。SiCの成長は、基板表面の炭化工程と、原料ガスの交互供給によるSiC成長工程に分けられる。SiC成長工程の詳細条件を表5に示す。なお、炭化工程の詳細条件は表1と同様とした。
【0036】
【表4】
Figure 0003576432
【0037】
【表5】
Figure 0003576432
【0038】
SiC成長工程において、原料ガスの供給サイクル数を変化させることにより、SiCの膜厚を変化させて、最表面に現れる反位相領域境界面の密度を上記と同様にして測定したところ、表6に示す結果を得た。
【0039】
【表6】
Figure 0003576432
【0040】
表6に示すSiC膜厚と反位相領域境界面密度との関係から、起伏形状を有するSi基板上にエピタキシャル成長するSiCの膜厚が、起伏頂部の間隔3.0μmの1/√2倍である2.1μmを超えたところでの反位相領域境界面の減少が大きく、従来法である表3の数値と比較して本発明の有効性が顕著であることがわかる。
【0041】
実施例2
Si(001)面を被成長基板とし、フォトリソグラフィー技術を用いて基板表面上に1.5μm幅、長さ60mm、厚さ1μmのライン&スペースパターンをレジストにて形成した。ただし、ライン&スペースパターンの方向は[110]方位に平行にした。この基板を表7に示す条件でホットプレートを用いて加熱しレジストを軟化させてレジストパターンの断面形状を変化させた。このレジストパターンの断面形状(起伏)及び平面形状(ライン&スペース)をドライエッチングにてSi基板に転写した。
レジストを過酸化水素と硫酸の混合液中で除去した後、3C−SiCの成長を実施した。SiCの成長は、基板表面の炭化工程と、原料ガスの交互供給によるSiC成長工程に分けられる。なお、炭化工程の詳細条件は表1と同様とし、SiC成長工程の詳細条件は表5と同様とした。
【0042】
【表7】
Figure 0003576432
【0043】
レジストパターンの加熱温度を150℃〜200℃の間で変化させて、起伏の傾斜角θを変化させた各基板上にそれぞれ成長させた3C−SiCについて、最表面に現れる反位相領域境界面の密度を上記と同様にして測定したところ、表8に示す結果を得た。
【0044】
【表8】
Figure 0003576432
【0045】
表8に示す起伏の斜度と反位相領域境界面密度との関係から、起伏の傾斜角θが、特に(111)面のなす角である54.7°未満であって1°以上である場合に反位相領域境界面の密度の減少が確認できる。さらに、従来法である表3の数値と比較して、同じオフ角であっても本発明の如く起伏加工基板上へ成長させた3C−SiCは反位相領域境界面密度が大幅に減少又は解消しており、本発明の有効性が顕著であることがわかる。
【0046】
実施例3
Si(001)面を被成長基板とし、フォトリソグラフィー技術を用いて基板表面上に1.5μm幅、長さ60mm、厚さ1μmのライン&スペースパターンをレジストにて形成した。ただし、ライン&スペースパターンの方向に関して、[110]方位とライン&スペースパターンの方向との交差角度ω(図7参照)を表9に示すように変化させた。その後、表4に示す加熱条件でホットプレートを用いて基板を加熱しレジストを軟化させてレジストパターンの断面形状を変形させた。このレジストパターン形状をドライエッチングにてSi基板に転写した。
レジストを過酸化水素と硫酸の混合液中で除去した後、3C−SiCの成長を実施した。SiCの成長は、基板表面の炭化工程と、原料ガスの交互供給によるSiC成長工程に分けられる。なお、炭化工程の詳細条件は表1と同様とし、SiC成長工程の詳細条件は表2と同様とした。
【0047】
交差角度ωを変化させた各基板上にそれぞれ成長させた3C−SiCについて、最表面に現れる反位相領域境界面の密度を上記と同様にして測定したところ、表9に示す結果を得た。
【0048】
【表9】
Figure 0003576432
【0049】
表9に示す交差角度ωと反位相領域境界面密度との関係から、ライン&スペースパターンの方向が、[110]方位に配向するにしたがい、反位相領域境界面の密度の減少が確認できる。さらに、従来法である表3の数値と比較して、反位相領域境界面密度が大幅に減少又は解消しており、本発明の有効性が顕著であることがわかる。
【0050】
実施例4
実施例1〜3ではライン幅とスペース幅の等しいライン&スペースパターンを有するマスクを使用して、凹部、凸部の割合が等しい起伏断面パターン持つ基板を作製し、その上に3C−SiCの成長を行った。そこで実施例4では、凸部の密度を減少させたパターンとして、ライン幅1.5μm、スペース幅がライン幅のそれぞれ2倍、4倍、8倍、16倍であるライン&スペースパターンをそれぞれ用いて基板加工を行い、その上に3C−SiCの成長を行った。基板加工条件、SiC成長条件は、ともに実施例3と同一である。ただし、起伏の傾斜角は4°とした。
起伏凹部の密度を変化させたそれぞれのパターンに対する反位相領域境界面の密度を上記と同様にして測定したところ、表10に示す結果を得た。なお、比較として、ライン幅、スペース幅がともに1.5μmのパターンを用いた場合の反位相領域境界面密度、及びライン幅が無限大(∞)に広がった極限とみなせる起伏無しのSi(001)基板(オフ角度0°)を用いた場合の反位相領域境界面密度についても同様にして測定し表10に示した。
【0051】
【表10】
Figure 0003576432
【0052】
表10から、起伏凸部の間隔が広くなり、起伏密度が減少するほど反位相領域境界面密度の増大が確認できる。さらに、従来法である表3の数値と比較して、反位相領域境界面密度が大幅に減少又は解消しており、本発明の有効性が顕著であることがわかる。
【0053】
実施例5
実施例1〜4では基板断面が波状の構造に関してのみ説明を行ってきた。本発明の有効性が波状型以外の構造に関しても保持されることは図3の説明からも明らかである。実際に以下の方法により、断面が鋸歯状の起伏加工をSi(001)面上に施し、その基板上への3C−SiCの成長を行った。
詳しくは、Si(001)面を被成長基板とし、フォトリソグラフィー技術を用いて基板表面上に1.5μm幅、長さ60mm、厚さ1μmのライン&スペースパターンをレジストにて形成した。ただし、ライン&スペースパターンの方向は[110]方位と平行とした。このレジストパターン形状をドライエッチングにてSi基板に転写した。レジストを過酸化水素と硫酸の混合液中で除去した後、基板をKOH水溶液に浸漬してウエットエッチングを行った。ウエットエッチングの条件を表11に示す。ウエットエッチングの結果、傾斜角1°、10°、55°の鋸歯状の起伏を有する単結晶Si(001)面が得られた(図8参照)。なお、図8において、4はウエットエッチング前の基板断面構造を示し、5はウエットエッチング後の鋸歯状の基板断面構造を示す。
【0054】
【表11】
Figure 0003576432
【0055】
上記基板上に3C−SiCの成長を実施した。SiCの成長は、基板表面の炭化工程と、原料ガスの交互供給によるSiC成長工程に分けられる。なお、炭化工程の詳細条件は表1と同様とし、SiC成長工程の詳細条件は表2と同様とした。
各基板上にそれぞれ成長させたSiCについて、最表面に現れる反位相領域境界面の密度を上記と同様にして測定したところ、表12に示す結果を得た。
【0056】
【表12】
Figure 0003576432
【0057】
表12から、基板断面が鋸歯状の起伏構造であっても本発明が有効性であることがわかる。また、この基板作製方法が本発明の有効性を発揮するのに適することがわかる。
【0058】
実施例6
実施例1〜5はいずれもSi(001)面基板上に立方晶炭化珪素膜を成長させたものである。実施例6では被成長基板として、単結晶の立方晶炭化珪素(単結晶3C−SiC)の(001)面上に[110]方位に平行に伸びる起伏を具備した基板、及び、単結晶の六方晶炭化珪素の(1,1,−2,0)面上に[0,0,0,1]方位に平行に伸びる起伏を具備した基板、をそれぞれ用いて、それぞれの基板表面上に立方晶炭化珪素膜もしくは六方晶炭化珪素膜の成長を行った。
その結果、実施例1〜5と同様に本発明の有効性が確認された。
【0059】
実施例7
実施例1〜6はいずれも起伏の作製方法としてSi基板(001)表面をリソグラフィー技術を用いてエッチングする方法を採用しているが、本発明の有効性をもたらす被成長基板表面の起伏作製方法はエッチング以外の他の手法にて行うことができる。実施例7ではその一例を挙げる。
Si(001)面を基板とし、この表面を熱酸化して3000オングストロームのSi酸化膜(SiO膜)を形成した。そしてこの熱酸化膜上にフォトリソグラフィー技術を用いて1.5μm幅、長さ60mm、厚さ1μmのライン&スペースパターンをレジストにて形成した。ただし、ライン&スペースパターンの方向は[110]方位と平行とした。このレジストパターン形状をドライエッチングにて熱酸化膜に転写し、ストライプ状のSiOパターン及びSi露出部を設けた。レジストを過酸化水素と硫酸の混合液中で除去した後、この基板上に図9に示すようにSiの選択的ホモエピタキシャル成長を実施した。SiC成長工程の詳細条件を表13に示す。なお、図9において、6はストライプ状のSiOパターン、7は選択的ホモエピタキシャル成長したSi層を示す。
【0060】
【表13】
Figure 0003576432
【0061】
Si成長の結果、傾斜角55°の起伏を具備する単結晶Si(001)面が得られた。この基板表面へ3C−SiCの成長を行い、反位相領域境界面密度が大幅に減少することを確認した。
【0062】
実施例8
実施例8では、Si(100)基板表面に、[110]方向に平行に研磨処理を施す方法で、[110]方向に平行な起伏形成基板を作製することを試みた。研磨には、市販されている約15mmφ径のダイヤモンドスラリー(エンギス社製:ハイプレス)と市販の研磨パッド(エンギス社製:M414)を用いた。
パッド上にダイヤモンドスラリーを一様に浸透させ、パッド上にSi(100)基板を置き、0.1〜0.2kg/cmの圧力をSi(100)基板全体に加えながら、[110]方向に平行にパッド上約20cmの距離を300回往復させて一方向研磨処理を施した。Si(100)基板表面には[110]方向に平行な研磨傷(スクラッチ)が無数に形成された。
一方向研磨処理を施したSi(100)基板表面に研磨砥粒などが付着しているので、NHOH+H+HO混合溶液(NHOH:H:HO=4:4:1の割合で液温60℃)にて洗浄し、HSO+H溶液(HSO:H=1:1の割合で液温80℃)とHF(10%)溶液に交互に3回ずつ浸して洗浄し、最後に純水でリンスした。
洗浄した後、一方向研磨処理基板上に熱酸化膜を約5000オングストローム厚形成した。熱酸化膜をHF10%溶液により除去した。研磨を施しただけであると、基板表面はスクラッチ以外にも細かい凹凸や欠陥が多く被成長基板としては用い難い。しかし、熱酸化膜を一度形成して、改めて酸化膜を除去することで、基板表面の細かい凹凸が除去されて非常にスムーズなアンジュレーション(起伏)面を得ることができた。波状断面を見ると波状凹凸の大きさは不安定で不規則であるが、密度は高い。少なくとも水平な面はない。常に起伏の状態にある。平均すると、溝の深さは30〜50nm、幅は0.5〜1.5μm程度であった。斜度は3〜5度であった。
この基板を用いてSiC膜を基板上に作製した。結果は、[110]に平行な起伏形成基板の効果が得らた。すなわち、反位相境界面の欠陥は大幅に減少する。
例えば、未研磨のSi基板上に成長したSiC膜の反位相境界面密度は8×10個/cmであるのに対し、今回の一方向研磨を施したSi基板上に成長したSiC膜の反位相境界面欠陥密度は0〜1個/cmとなる.砥粒サイズに対しての起伏形状と反位相境界面欠陥密度は表14に示す通りになる。また、研磨回数に対しての起伏の密度と反位相境界面欠陥密度は表15に示す通りになる。
【0063】
【表14】
Figure 0003576432
【表15】
Figure 0003576432
【0064】
なお実施例8では、研磨剤としてダイヤモンドスラリー15μmφサイズのものを用いたが、砥粒のサイズや砥粒の種類はこの限りではない。パッドも上記の限りではない。研磨時の基板とパッド間の負荷圧力、研磨速度や回数なども上記に限らない。また、実施例8ではSi(100)を用いたが、立方晶SiC、六方晶SiCを用いても、上記と同様の結果が得られることは言うまでもない。
【0065】
以上実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。
【0066】
例えば、炭化珪素膜の成膜条件や膜厚等は実施例のものに限定されない。
【0067】
また、被成長基板としては、例えば、炭化珪素、サファイヤなどの単結晶基板等を使用できる。
【0068】
珪素の原料ガスとしては、ジクロルシラン(SiHCl)を使用したが、SiH、SiCl、SiHClなどのシラン系化合物ガスを使用することもできる。また、炭素の原料ガスとしては、アセチレン(C)を使用したが、CH、C、Cなどの炭化水素ガスを使用することもできる。
【0069】
なお、炭化珪素のエピタキシャル成長法は、膜内面欠陥の伝搬方位を特定の結晶面内に限定し得る方法であれば良く、気相化学堆積(CVD)法の他に、液相エピタキシャル成長法、スパッタリング法、分子線エピタキシー(MBE)法などを使用することもできる。また、CVD法の場合、原料ガスの交互供給法でなく、原料ガスの同時供給法を使用することもできる。
【0070】
上記本発明方法によって被成長基板上に形成された炭化珪素膜は、この炭化珪素膜表面を絶縁体と接合し、被成長基板を除去した後、炭化珪素膜の欠陥層(被成長基板側の反位相領域境界面密度を有する部分)を除去することで、絶縁体上に半導体薄膜を形成した構造のSOI(semiconductor−on−insulator)構造とすることができる。
【0071】
ここで、炭化珪素膜と絶縁体との接合は、例えば、陽極接合、低融点ガラスによる接着、直接接合、又は、接着剤による接合などの方法によって行うことができる。陽極接合は、電荷移動可能なイオンを含むガラス(例えば、ケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス、フッリン酸塩ガラスなど)と炭化珪素膜とを接触させた後、電界を印加することで接合する方法である。この場合、接合温度は200〜300℃、印加電圧は500〜1000V、荷重は500〜1000g/cm程度である。低融点ガラスによる接着は、炭化珪素膜表面上にスパッタリング法などにより低融点ガラスを堆積させ、荷重及び熱を加えて、ガラス同士を接着する方法である。直接接合は、炭化珪素膜を直接ガラスに静電気力により接触、結合させ、その後、荷重及び熱を加えて界面における結合を強化する方法である。
【0072】
被成長基板の除去は、例えば、ウエットエッチングなどにより行うことができる。例えば、珪素基板の除去は、HFとHNOの混酸(HF:HNO=7:1)に浸漬することで行うことができる。
【0073】
欠陥層の除去は、炭化珪素膜の基板界面近傍に反位相境界が高密度で存在している欠陥層を除去する目的で行う。欠陥層の除去は、例えば、ドライエッチングなどにより行うことができる。例えば、CF(40sccm)、O(10sccm)をエッチングガスとし、RFパワー300Wで反応性イオンエッチングを行うことで欠陥層を除去できる。
【0074】
SOI構造体(基板)の用途としては、例えば、半導体用基板、TFT液晶用基板などにおける透明導電膜、光磁気記録媒体におけるカー効果用の誘電層、マイクロマシン、各種センサー(応力センサーなど)、X線透過膜などが挙げられる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の炭化珪素の製造方法によれば、反位相領域境界面を効果的に低減又は消滅させた炭化珪素膜が得られる。
また、本発明の炭化珪素膜は、結晶境界密度が小さいため非常に優れた電気的特性を有し、各種電子素子などとして広く有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】オフ角を付与したSi基板上への3C−SiC成長に伴う反位相領域境界面の発生、消滅を説明するための模式的断面図である。
【図2】[1,−1,0]方位に平行な起伏を付与した単結晶Si(001)面基板を示す斜視図である。
【図3】起伏を付与したSi(001)面基板上への3C−SiC成長に伴う反位相領域境界面の消滅を説明するための模式的断面図である。
【図4】オフ角4°の基板上に成長させたSiC膜表面の走査型電子顕微鏡写真である。
【図5】オフ角無しの基板上に成長させたSiC膜表面の走査型電子顕微鏡写真である。
【図6】起伏を付与したSi基板の走査型電子顕微鏡写真である。
【図7】起伏パターンの方向を[110]方位からずらして加工したSi基板を模式的に示す斜視図である。
【図8】鋸歯状の起伏を付与したSi基板表面を模式的に示す断面図である。
【図9】エッチング以外の方法で起伏を作製する方法を説明するための模式的断面図である。
【符号の説明】
1 Si基板の単原子ステップにて発生した反位相領域境界面
2 反位相領域境界面会合点
3 Si基板表面テラスにて発生した反位相領域境界面
θ オフ角度
φ Si(001)面と反位相領域境界面のなす角(55°)
W 起伏頂部の間隔
ω 交差角度
4 ウエットエッチング前の基板断面構造
5 ウエットエッチング後の鋸歯状の基板断面構造
6 ストライプ状のSiOパターン
7 選択的ホモエピタキシャル成長したSi層

Claims (15)

  1. 単結晶基板表面上にその結晶方位を引き継いで炭化珪素をエピタキシャル成長させる炭化珪素膜の製造方法であって、
    前記基板として、
    前記基板表面の全部又は一部に1方向に平行に伸びる複数の起伏を具備した基板であって前記各起伏の両側面が斜面状である基板を用い、
    この基板表面上に炭化珪素を成長させることを特徴とする炭化珪素膜の製造方法。
  2. 請求項1において、炭化珪素膜の成長時に、膜中に発生した面欠陥の伝搬方位を特定の結晶面内に限定し得るエピタキシャル成長機構を用いることを特徴とする炭化珪素膜の製造方法。
  3. 前記面欠陥が、反位相領域境界面であることを特徴とする請求項2に記載の炭化珪素膜の製造方法。
  4. 前記起伏は、前記基板に直接起伏形状を加工して形成されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の炭化珪素膜の製造方法。
  5. 前記起伏は、前記基板表面に研磨処理を施すことにより形成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の炭化珪素膜の製造方法。
  6. 前記基板表面の起伏頂部の間隔の平均値をWとした場合、炭化珪素膜の膜厚をW/√2(=21/2)以上の膜厚とすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の炭化珪素膜の製造方法。
  7. 前記基板表面の起伏頂部の間隔が0.01μm以上10μm以下であり、起伏の高低差が0.01μm以上20μm以下であり、かつ、起伏における斜面の斜度が1°以上55°以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の炭化珪素膜の製造方法。
  8. 前記基板がSiであり、該基板表面が ( 001 ) 面であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の炭化珪素膜の製造方法。
  9. 前記基板は、前記基板表面である ( 001 ) 表面に、 [ 110 ] 方位に平行に延びる起伏を具備していることを特徴とする請求項8に記載の炭化珪素の製造方法。
  10. 前記基板が単結晶SiCであり、該基板表面が(001)面であり、その表面に[110]方位に平行に伸びる起伏を具備していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の炭化珪素膜の製造方法。
  11. 前記基板が単結晶3C−SiCであり、該基板表面が(001)面であり、その表面に[110]方位に平行に伸びる起伏を具備していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の炭化珪素膜の製造方法。
  12. 前記基板が六方晶の単結晶SiCであり、該基板表面が(1,1,−2,0)面であり、その表面に[1,−1,0,0]方位又は[0,0,0,1]方位に平行に伸びる起伏を具備していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の炭化珪素膜の製造方法。
  13. 前記基板断面が波状の構造又は断面が鋸歯状の起伏となっていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の炭化珪素膜の製造方法。
  14. 炭素および珪素の原料ガスを交互供給することにより、基板表面上に炭化珪素を成長させることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の炭化珪素膜の製造方法。
  15. 基板表面上に炭化珪素を成長させる前に、前記基板表面を炭化する工程を有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の炭化珪素膜の製造方法。
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