JP3576332B2 - 磁気記録用磁性粉 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高密度記録・再生が可能な塗布型磁気記録媒体に適した磁性粉に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報化社会が急速に進む中で、磁気記録の高記録密度化への要求がますます強まっており、塗布型磁気記録媒体の分野においても短波長記録・再生の要求が高まっている。これらの要求に応えるべく磁気記録媒体の線記録密度を高める目的で、これまでにも、たとえば磁性粉として使用される磁性体に関しては、粒径をより小さく保磁力を大きく、かつ磁化反転分布幅(swiching field distribution:以下SFDと略す)を小さくして、記録減磁をできるだけ小さくするなどの方向で開発がなされている。現在、たとえば六方晶系フェライトでは、磁性粉として粒径300nmから数十nm程度までに微粒子化されたものが多用されている。しかしながら、微粒子化が進められた磁性体を用いて作製した磁気記録媒体においては、短波長出力およびS/N比の改善は認められてはいるものの、未だ充分とはいえない。そのため、粒径が小さいだけでなく磁気特性もすぐれた微粒子磁性粉が求められている。
【0003】
なお、SFDとは、磁性粉に磁場をかけてその残留磁化(σr)を測定して磁化曲線を作製し、第2象限の磁化曲線における微分曲線(dσ/dH)の半値幅ΔHをこの磁性粉末の保磁力Hcで除した値と定義され、保磁力Hc近傍での磁化曲線の勾配を表している。このSFDは、磁性粉の保磁力分布の広がりを示すパラメータとして知られ、一般にこの値が小さいほど短波長特性が伸びるといわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、磁性体の微粒子化を進めるにつれ、たとえば六方晶系フェライトなどでは粒径40nm以下のサイズにまで粒径を小さくすると、SFDの値の著しい増大が起こってしまうことが判明した。さらに、微粒子化が進められたこの種の磁性粉を用いて磁性塗料を調製し塗布により磁性膜を形成した場合には、従来の粒径の磁性粉を用いた場合に比較して、配向性・充填性が劣ることも明らかになった。そして、その結果として飽和磁化量・残留磁化量の低下、SFD特性の悪化という不都合が生じていた。したがって磁気記録媒体を作製した場合には、ノイズの低下は認められるものの再生出力の低下が著しいため、S/Nの向上という利得をもたらすまでには至っていない。
【0005】
本発明は、磁性粉の微粒子化に伴うこのような不都合を解消し高密度記録に対応させるためになされたものであり、SFDが小さく高密度記録再生に適した磁性粉を提供することを、その目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的のため鋭意研究の結果、上記不都合を引起こす原因が、微粒子化により得られた磁性粉の粒度分布の幅が広くまた正規分布形から離れ対称性に欠けていること、そしてそれに因って保磁力分布の幅が広がり片寄りが生じることであると、推察するに至った。
【0007】
そして、磁性粉の保磁力分布が均整がとれているかどうかを表現する方法として、SFD、すなわち磁性粉の第2象限の磁化曲線における微分曲線(dσ/dH)の半値幅をこの磁性粉末の保磁力Hcで除した値と定義される数値を指標とするとともに、この微分曲線の頂点近傍の形状の対称性を表す数値を指標に導入することにした。そしてこれら2つの指標で磁性粉の特性を規定することによって、SFDの広がりが抑えられ、かつ塗膜中で充填性・配向性が阻害されることがなく高密度記録再生に適した磁性粉を得るようにしたのである。
【0008】
すなわち、本発明の磁気記録用六方晶系フェライト磁性粉は、組成式MO・Fe 12−x M´ 18 (ただし、MはCa,Sr,Ba,およびPbから選ばれる少なくとも1種以上の元素を表し、M´は原子数平均価数が3価になるように調節された原子群を表す。)で表される磁気記録用六方晶系フェライト磁性粉であって、平均粒径が20〜100nmであり、板状比が2〜9であり、BEΤ法による比表面積が25〜70m /gであり、この磁性粉の磁化曲線における第2象限の微分曲線(dσ/dH)の半値幅ΔHを頂点からの垂線で2分割したとき、下記の2式
(|ΔH1 −ΔH2 |)/Hm≦0.12
ΔH/Hm=(ΔH1 +ΔH2 )/Hm≦1.2
(ただし、ΔH1 は2分割されたΔHの低磁場側、ΔH2 は同じく高磁場側を表し、Hmは最大微係数を与える磁界を表す。)をともに満たすことを特徴としている。
【0009】
本発明において、(|ΔH−ΔH|)/Hmは0.12以下であることが好ましく、より好ましくは0.1以下の範囲にあることである。(|ΔH−ΔH|)/Hmの値が大きくなるということは、微分曲線(dσ/dH)の非対称性が増加するということを表している。
【0010】
ΔH>ΔHの場合には、微分曲線のピーク面積をΔHが含まれる低磁場側とΔHが含まれる高磁場側とに2分割したとき、低磁場側が大きくなる。このとき、(|ΔH−ΔH|)/Hmの値が0.12を超えると、磁性粉の平均としての保磁力に比べて保磁力の低い粒子、すなわち軟磁性的粒子の割合が大きすぎるようになり、記録の保持が困難になるなどの問題が生じるので、好ましくない。
【0011】
一方、ΔH<ΔHの場合で(|ΔH−ΔH|)/Hmが0.12を超えると、微分曲線の高磁場側が大きくなる。この場合には磁性粉の保磁力に比べて保磁力の大きい粒子の割合が大きすぎるようになるため、書き込みが困難になるなどの問題が生じるので、やはり好ましくない。
【0012】
ΔH/Hm、すなわち(ΔH+ΔH)/Hmで表される磁性粉のSFDは小さいほど好ましく、本発明において1.2以下、好ましくは1.0以下であることが望ましい。SFDの値が1.2を超える場合には、Hcの分布の幅が広がりすぎて高記録密度化に必要な短波長特性が損なわれるため、好ましくない。
【0013】
なお、上記した磁性粉のΔH、ΔH、ΔH、およびHmの値は、VSM
(振動試料型磁化測定装置)などを用いて容易に求めることができる。
【0014】
本発明において、磁性粉の平均粒径は20〜100nmの範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは20〜60nmの範囲内である。100nmを超える平均粒径では粒度分布が広がりすぎて媒体を作製したときにノイズ成分が増大することが確認されており、本発明の意図する高密度記録には適さない。平均粒径20nm以下では、個々の粒子体積が小さいために熱振動で磁気モーメントが磁化安定軸から外れて絶えず揺動し保磁力も消失するという、いわゆる超常磁性
(superparamagnetism)を示す粒子の割合が大きくなって、やはり磁気記録には適さなくなる。
【0015】
以下、本発明の磁性粉を六方晶系フェライトを例にとり、さらに詳しく説明する。六方晶系フェライト磁性粉を作製するにあたっては、この分野で公知のさまざまな方法、たとえば、ガラス結晶化法、共沈法、フラックス法、あるいは水熱合成法などによって製造することができるが、とくにガラス結晶化法は本発明の磁性粉を製造する方法として有効である。
【0016】
さらに、本発明の磁性粉を製造するにあたっては、結晶を析出させ成長させる熱処理の過程を厳密に制御することが非常に重要である。
【0017】
すなわち、本発明の磁性粉を製造するにあたっては第一次結晶化温度(結晶核析出温度)で十分に長い保持時間をとることで核形成を選択的に行い、次に第一次結晶化温度より高い第二次結晶化温度(結晶成長温度)で結晶成長を選択的に行って、所望の粒径に成長させるようにする。また、第一次結晶化温度から第二次結晶化温度への昇温速度が緩やかであるとこの間にも新たな核生成が起こり易いので、第一次結晶化温度から第二次結晶化温度への移行をできる限りすばやく行うことが重要である。第二次結晶化温度への移行に時間がかかる場合には、たとえば従来の一段階の熱処理による製造方法のように、十分に核形成が行われないまま同時に結晶成長が行われてしまうことになり、核形成時の温度の差や成長速度の差が、粒度分布の広がりあるいは微分曲線の片寄りをもたらす結果となるため、好ましくない。
【0018】
上記方法により製造可能な本発明の六方晶系フェライト磁性粉は、たとえば次の組成式
MO・Fe12−xM´18
(ただし、MはCa,Sr,Ba,およびPbから選ばれる少なくとも1種以上の元素を表し、M´は原子数平均価数が3価になるように調節された原子群を表す。)
で表せるものである。
【0019】
本発明において、磁性粉の保磁力は300〜3000 Oeの範囲にあることが望ましい。300 Oe未満では記録減磁が著しく高密度記録に適さず、3000 Oeを超える場合にはこれを十分に磁化するヘッドが現時点ではないので飽和を起こしてしまうため、どちらの場合も好ましくない。
【0020】
保磁力をこのような範囲に制御するために、上記組成式においてFeの一部を適当な金属元素で置換することが望ましい。この際、置換イオンの価数が原子数平均3価になるようにすることが望ましい。M´は原子数平均価数が3価になるように調節された原子群を意味する。たとえばM´の1種として2価金属元素を用いた場合、4価、5価、6価元素を併用して置換元素の価数が原子数平均3価になるように調節する。ここに2価元素として、Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Mg,Cd等が例示され、3価元素としてはSc,Al,Y,Ga,In,Tl,Rh等、4価元素としてはTi,Zr,Hf,Sn,Ge,Τe,Ru等、5価元素としてはV,Nb,Ta,Bi,Sb等、6価元素としてはMo,W等が例示される。
【0021】
本発明の磁性粉の常温での飽和磁化量は40〜75emu/gの範囲にあることが望ましい。40emu/g未満の磁化量では、作製した磁気記録媒体の長波長出力が不足をきたすため、好ましくない。飽和磁化量は大きいほど好ましいが、M型構造であって本発明の粒径範囲の磁性粉では、75emu/gを超える磁化量は達成困難である。
【0022】
本発明において磁性粉は上記の粒径、形状の範囲にあって、かつ比表面積はBEΤ法による値で25〜70m/gの範囲にあることが望ましい。比表面積をこのような数値範囲に限定したのは、比表面積が、媒体製造にあたり磁性塗料調製の際に磁性粒子が樹脂バインダと相互作用する度合いに関連する量であるためである。すなわち25m/g未満では、バインダから受ける抵抗が少なく磁性粉の配向性は向上するものの、磁性塗料中における磁性粉分散安定性の確保が困難となるので、好ましくない。また70m/gを超える場合には、磁性粉の配向性・充填性が低下し高密度記録には適さなくなるので、やはり好ましくない。
【0023】
本発明の磁性粉において、板状比は媒体中の充填性・配向性を勘案すると2〜9であることが望ましく、さらに望ましくは3〜6の範囲にあることである。板状比が大きくなるにしたがって配向性の向上、SFDの狭小化が見られるが、充填性は逆に低下する。作製した磁気記録媒体の再生出力を増大させるためには、磁性粉において充填性の向上、配向性の向上、およびSFDの狭小化という3つの特性のバランスがよいことが重要である。本発明においては、そのような観点から、板状比の望ましい範囲として2〜9、さらに好ましい範囲として3〜6が導かれる。
【0024】
以上、本発明を六方晶系フェライトを例にして説明してきたが、本発明は、六方晶系フェライト磁性粉に限定されるものではなく、Fe、Fe−Co、Fe−Co−Niなどの針状磁性粉に対しても好適に適用可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例を用いて詳しく説明する。磁性粉としては下記組成式
BaO・Fe12−3(x+y)/2 CoZnNb(x+y)/2 18
で表される六方晶系フェライト磁性粉をとりあげた。
【0026】
実施例1
磁性粉の製造はBaO−Bをガラス母相とするガラス結晶化法によって行った。公知の方法にしたがって上記組成式においてx=0.2、y=0.6とした組成のフェライトの原料成分とガラス母相成分とをよく混合した後、加熱溶融し得られた溶融物を双ロールにて急冷して、非晶質体を作製した。なお、原料混合にあたり母相成分/フェライト成分の質量比は60/40とした。
【0027】
次いで、核形成を主体とする第一次結晶化温度480℃で25時間の熱処理を行い、次いで15℃/分の昇温速度で第二次結晶化温度の760℃にまで昇温させ、760℃で4時間の熱処理を施した。その後、公知の方法にしたがい洗浄処理を施してガラス母相成分を溶解除去して、本発明の磁性粉である六方晶系フェライト粉末を得た。
【0028】
得られた磁性粉末の磁気特性を、VSMを用いて調べたところ、保磁力Hcは1590 Oe、磁化量は55emu/g、SFDは0.7であった。なお、磁性粉末のSFDは、直径4mm、厚み1mmの非磁性セルに粉末を充填して得られる反磁界補正を施さないメイジャーヒステリシスループより求めた値である。同ループから(|ΔH−ΔH|)/Hmを算出したところ、0.06であった。
【0029】
磁性粉末の粒径・形状は、倍率20万倍の透過型電子顕微鏡像より無作為に200個の粒子を選び出してその粒径と板厚みを測定し、それぞれの算術平均を求めた。その結果、平均粒径は30nm、板状比は4であった。なお、BET法
(ガス吸着法)による比表面積の値は、高感度面積計を用いて測定したところ、44m/gであった。
【0030】
次いで、得られた磁性粉の特性を調べるため、下記組成の磁性塗料を調製し、アプリケータを用いてポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布して塗膜を形成した。磁性塗料の調製に際しては、サンドグラインダによって5時間の混練を行った。
【0031】
<磁性塗料組成>
磁性粉末 100質量部
極性基含有ポリウレタン樹脂 5質量部
極性基含有塩化ビニル樹脂 5質量部
溶剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン/トルエン)300質量部
磁性塗料の塗布後、塗液が乾ききらないうちに塗膜を6kOeの磁界中に塗膜が磁界と平行になるように配置し、磁界内でそのまま自然乾燥させて塗膜に配向処理を施した。
【0032】
そして、得られた配向膜についてVSMを用いて残留磁化量/飽和磁化量の比を求めて、これを配向率としたところ75%であった。この配向した状態の塗膜についてもSFDを測定したところ、0.2であった。
【0033】
実施例2
第二次結晶化温度を800℃に変えた他は実施例1と同様にして、六方晶系フェライト粉末を製造した。得られた磁性粉末について、実施例1と同様にして磁気特性、(|ΔH−ΔH|)/Hm、および粒径・形状を測定し、さらに配向膜を作製して配向率とSFDを測定した。以上の測定結果は、実施例1の測定結果と併せて後出の表1に示されている。
【0034】
実施例3
フェライト組成を、上記組成式においてx=0.1、y=0.7とし、第一次結晶化温度520℃で20時間の熱処理を行い、次いで10℃/分の昇温速度で第二次結晶化温度725℃まで昇温させ、5時間の熱処理を施すようにした他は実施例1と同様にして、六方晶系フェライト粉末を製造した。得られた磁性粉末について、実施例1と同様にして磁気特性、(|ΔH−ΔH|)/Hm、および粒径・形状を測定し、さらに配向膜を作製して配向率とSFDを測定した。以上の測定結果を、後出の表1に示す。
【0035】
実施例4
第二次結晶化温度を830℃に変えた他は実施例3と同様にして、六方晶系フェライト粉末を製造した。得られた磁性粉末について、実施例1と同様にして磁気特性、(|ΔH−ΔH|)/Hm、および粒径・形状を測定し、さらに配向膜を作製して配向率とSFDを測定した。その測定結果を後出の表1に示す。
【0036】
実施例5
実施例1と同じ組成の六方晶系フェライト磁性粉末を共沈法により作製するにあたり、フェライトを構成する元素を含む金属塩溶液を、50℃で当量の2倍量の苛性ソーダの投入により共沈させた。得られた共沈物を炉別したのち水洗して乾燥した後、第一次結晶化温度500℃で30時間の熱処理ののち、20℃/分の昇温速度で第二次結晶化温度780℃まで昇温させ、2時間の熱処理を行った。そして本発明の磁性粉である六方晶系フェライト粉末を得た。得られた磁性粉末について、実施例1と同様にして磁気特性、(|ΔH−ΔH|)/Hm、および粒径・形状を測定し、さらに配向膜を作製して配向率とSFDを測定した。以上の測定結果は、次の表1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 0003576332
次に、比較例として、本発明にしたがわない六方晶系フェライト磁性粉末を製造した。得られた磁性粉末についても、実施例1と同様にして特性を評価した。その測定結果を、後出の表2に示した。
【0038】
比較例1
480℃で25時間の第一次結晶化工程を省略した他は実施例1と同様にして、六方晶系フェライト粉末を得た。
【0039】
比較例2
520℃で20時間の第一次結晶化工程を省略した他は実施例3と同様にして、六方晶系フェライト粉末を得た。
【0040】
比較例3
500℃で30時間の第一次熱処理工程を省略した他は実施例5と同様にして、六方晶系フェライト粉末を得た。
【0041】
【表2】
Figure 0003576332
表1および表2の比較からも明らかなように、磁化曲線の微分曲線の対称性にすぐれSFDが小さい本発明の磁性粉は、飽和磁化も大きく磁性膜形成時の配向率も高く、高密度の磁気記録に適している。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の磁性粉は微粒子でありながらSFDの値が小さく、しかも保磁力分布の対称性が良好というすぐれた磁気特性を有している。それゆえ、高記録密度用の塗布型媒体を作製するための磁性粉に、好適である。
【0043】

Claims (1)

  1. 組成式MO・Fe 12−x M´ 18 (ただし、MはCa,Sr,Ba,およびPbから選ばれる少なくとも1種以上の元素を表し、M´は原子数平均価数が3価になるように調節された原子群を表す。)で表される磁気記録用六方晶系フェライト磁性粉であって、
    平均粒径が20〜100nmであり、
    板状比が2〜9であり、
    BEΤ法による比表面積が25〜70m /gであり、
    この磁性粉の磁化曲線における第2象限の微分曲線(dσ/dH)の半値幅ΔHを頂点からの垂線で2分割したとき、下記の2式
    (|ΔH1 −ΔH2 |)/Hm≦0.12
    ΔH/Hm=(ΔH1 +ΔH2 )/Hm≦1.2
    (ただし、ΔH1 は2分割されたΔHの低磁場側、ΔH2 は同じく高磁場側を表し、Hmは最大微係数を与える磁界を表す。)をともに満たすことを特徴とする磁気記録用六方晶系フェライト磁性粉。
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