JP3574379B2 - 木質様製品の製造方法 - Google Patents

木質様製品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3574379B2
JP3574379B2 JP2000203984A JP2000203984A JP3574379B2 JP 3574379 B2 JP3574379 B2 JP 3574379B2 JP 2000203984 A JP2000203984 A JP 2000203984A JP 2000203984 A JP2000203984 A JP 2000203984A JP 3574379 B2 JP3574379 B2 JP 3574379B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
product
wood
resin
molded
woody
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000203984A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002018925A (ja
Inventor
まさみ 加藤
秀法 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Misawa Homes Co Ltd filed Critical Misawa Homes Co Ltd
Priority to JP2000203984A priority Critical patent/JP3574379B2/ja
Publication of JP2002018925A publication Critical patent/JP2002018925A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3574379B2 publication Critical patent/JP3574379B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然木の質感を有する木質様製品の製造方法に係り、詳細には、セルロース系微粉粒および樹脂等を混合、溶融させて成形してなる木質様製品の製造方法に関する。
【0002】
【背景の技術】
近年、様々な住宅用内装部品や日用品に使用されている合成樹脂成形物の表面に、天然木材に似た木目模様や色調などの特性を施すことが試みられている。
この技術の一例として、特公平3−25338号公報に記載された技術がある。この技術について説明すると、木粉を溶融樹脂に混合して押出成形した樹脂成形物を冷却する。さらに、その樹脂成形物の表面を粗面にし、かつ一部の表面樹脂を除去した後、エンボス加工を行い、着色剤を塗布し、その剰余塗布剤を拭き取りローラで拭き取る。すると、表面に「引け」等が生じず、木質感が高く、常にシャープな模様形状を備えた樹脂成形品を提供することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記特公平3−25338号公報に記載された樹脂成形物においては、樹脂成形物表面を除去しているので、表面の除去量によっては、樹脂成形物の外形寸法が小さくなることがあった。また、木粉を混合した溶融樹脂を押出成形する際、樹脂は木粉よりも流動性が高く、成形品の表面側に流れやすい傾向がある。したがって、樹脂成形物の表面を部分的に除去する本技術では、木粉の露出しない部分が生じ、全体的な外観や手触り等の木質感覚を低下させる要因となっていた。さらには、このように、樹脂成形物表面の一部を除去することで、樹脂成形物の形状は部分的に不安定になる場合があった。
【0004】
本発明の課題は、外観品質の更なる向上を図りつつ、寸法や形状の安定化を図ることができる木質様製品の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、例えば図1〜図5に示すように、セルロース系微粉粒と樹脂とを含む木質様製品の製造方法であって、
セルロース系微粉粒5と樹脂4とを混合しかつ溶融させて押出成形するに際し、成形品1全体を前記木質様製品3の仕上げ寸法より大きめに成形しておき、該成形品の押出方向に沿った表面を全周にわたって同厚さだけ削ることによって、該成形品1を前記木質様製品3の仕上げ寸法に仕上げるとともに、前記成形品1の表面より内側に多く存在するセルロース系微粉粒5を前記木質様製品3の表面に露出させることを特徴とする。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、成形品の押出方向に沿った表面を全周にわたって同厚さだけ削ることによって、該成形品1を木質様製品3の仕上げ寸法に仕上げるとともに、成形品1の表面より内側に多く存在するセルロース系微粉粒5を木質様製品3の表面に露出させるため、成形品1を仕上げ寸法に仕上げると同時に、仕上げられた木質様製品3の表面に、より実際の木に近い質感を与えることができる。
また、成形品の押出方向に沿った表面を全周にわたって同厚さだけ削っているために、表面全体にセルロース系微粉粒5を多数露出させることができるとともに、部分的な削り厚の偏りが生じることがなく、よって、木質様製品3の全体的な形状や寸法の安定化を図ることができる。
【0007】
ここで、前記成形品の表面を所定厚さだけ削る際には、例えば、回転する円板状砥石等の刃物で成形品1の表面を切削するプレーナ加工によって行えばよい。
【0008】
なお、前記セルロース系微粉粒の原料は、基本的に木材であるが、木材の他に、バカス、稲藁、パルプ等を原料としても良い。また、木材としては、どのような木材を用いても良く、例えば、製材所や各種木工製品の工場や建築現場等で捨てられる廃材、同じく上述の工場等で捨てられる鉋屑や鋸屑を用いるものとしても良く、建築部材として一度使用した建築パネル等を用いるものとしても良い。また、住宅等の建物や家具を解体する際に排出される廃材を用いるものとしてもよい。このような廃材を用いて木質様製品を製造する場合、前記セルロース系微粉粒の量は、木質様製品全体に対して30〜65wt%であるように設定するのが望ましい。また、木材に用いられる樹木の種類は、特に限定されるものではなく、針葉樹や広葉樹に限らず各種の樹木を用いることができる。
【0009】
また、前記セルロース系微粉粒の原料として、前述の廃材を用いる場合、石膏、断熱材、樹脂部材等の不純物が混入する可能性があるが、前記セルロース系微粉粒と同程度もしくはそれ以下の粉体状のものであれば、木質様製品の性質に影響を及ぼすことはない。
【0010】
また、木質様樹脂の品質等の観点からは、前記セルロース系微粉粒は、同種の樹木もしくは近い種の樹木からなる木材を原料とすることにより、品質の均質化を図ることができるので、同種もしくは近い種の樹木を主に加工する工場の廃材を用いることが好ましい。
【0011】
また、前記セルロース系微粉粒は、前述のように粒形状をなすものであるが、ここでいう粒形状とは、木材等の植物を破砕して、微粉状にした場合に、各微粉は繊維が毛羽立った状態となっているのに対して、例えば、ボールミル等で微粉粒を磨砕処理することにより、毛羽立った繊維を切断したり、微粉側に押しつけた状態としたりして、繊維が毛羽立っていない状態としたものである。
【0012】
また、ボールミル等で磨砕処理をせずに、破砕処理のみを施したセルロース系微粉粒(木粉)を用いることも可能である。
【0013】
また、前記セルロース系微粉粒は、その平均粒径が、例えば、1μm〜100μm程度であることが好ましい。前記樹脂4には、例えば、塩化ビニル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、EVA樹脂、メタクリル樹脂、セルロースアセテート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリサルフォン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン樹脂、変成ポリフェニレンオキサイド等を用いることができる。
【0014】
また、前記樹脂は、基本的に上述のような熱可塑性樹脂が用いられるが、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂のような熱硬化性樹脂を用いるものとしても良い。
【0015】
さらに、前記セルロース系微粉粒の外周面に、該微粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒を形成してもよい。そして、この固定粒に樹脂および顔料を混合しかつ溶融させ、その後または溶融と同時に所望形状に成形することにより木質様製品を製造してもよい。
このような構成によれば、成形に際して、前記セルロース系微粉粒に熱がかかっても、前記微粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒が前記微粉粒を保護するために、前記微粉粒が焦げて褐色や黒色に変色するのを防ぐことができる。
【0016】
さらに、前記固定粒を用いて木質様製品を成形する場合には、通常の木質材料よりも水分を吸収し難く、メンテナンスを容易にすることができる。すなわち、外観上は木目模様を呈することができて木製品と同様の外観を形成することができるが、耐水性に関しては木製品と比較してはるかに水に強い木質様製品を提供することができる。
【0017】
なお、前記表面粒は、セルロース系微粉粒より小径でかつ硬いものであればよく、例えば、無機質粒子、顔料粒子、導電性粒子、樹脂粒子等であり、具体的には、炭酸カルシウム、酸化チタン、リトポン、銀や銅やニッケル等の金属粒子、酸化錫や酸化亜鉛等の導電性金属酸化物粒子、カーボン粒子等を用いることができる。
【0018】
ここで、顔料とは、有色顔料であり、例えば酸化鉄、カドミウムイエロー、カーボンブラック等の無機顔料、または有機顔料である。また、例えば、前記表面粒に顔料粒子を用いる場合には、木質様樹脂の色を所望の色に近づけることが可能である。
【0020】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の木質様製品の製造方法において、例えば図1〜図5に示すように、セルロース系微粉粒5と樹脂4とを混合しかつ溶融させて成形するに際し、押出成形によって成形することを特徴とする。
【0021】
請求項2記載の発明によれば、前記セルロース系微粉粒5と前記樹脂4とを混合し、溶融させて成形する際に、押出成形によって成形を行っている。押出成形は、他の成形法に比べ、樹脂4が成形品1の表面側に流れ易いため、表面に偏る傾向があるが、この表面の樹脂4を所定厚さだけ削り取っているので、木質様製品3の表面には多くのセルロース系微粉粒5が露出し、よって、より木質感の高い木質様製品3を提供することができる。
【0024】
請求項記載の発明は、請求項1又は2に記載の木質様製品の製造方法において、前記成形品1の表面全体を全て同厚さだけ削るに際し、該削り厚さを0.1mm〜3.0mmに設定することを特徴とする。
【0025】
ここで、削り厚さを0.1mm〜3.0mmに設定したのは、0.1mm未満では、成形品1の表面を削った場合、木質様製品3の表面上に所望量のセルロース系微粉粒5が露出せず、また、3.0mmを超えると成形品1の表面の除去量が多くなり、結果的に材料のムダが生じるためである。
【0026】
請求項記載の発明によれば、成形品1の表面全体を全て同厚さだけ削る際に、該削り厚さを0.1mm〜3.0mmに設定しているために、材料のムダを生じることなく、所望量のセルロース系微粉粒5を木質様製品3の表面上に露出させることができる。
【0027】
請求項記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の木質様製品3の製造方法において、成形品1の表面全体を全て同厚さだけ削ることで現れる仕上げ面に研磨加工を施し、この研磨加工後に塗装を行うことを特徴とする。
【0028】
請求項記載の発明によれば、前記成形品1の表面全体を全て同厚さだけ削ることで現れる仕上げ面に研磨加工を施しているので、この仕上げ面には平滑な塗装下地面が形成される。その後、塗装が施されるため、より木目模様に近似させることができ、木質様製品3の表面の外観品質を向上させることができる。
【0029】
なお、前記セルロース系微粉粒の露出した仕上げ面には、研磨加工が施されるが、この研磨加工は、例えば、通常の目の粗さを有する回転サンドペーパーにより行われる。
【0030】
前記研磨加工を施す際、♯40程度の粗目で研磨加工を行い、その後に、♯180程度の細目で研磨加工を行うことで、木質様製品の表面に溝状の木目模様を付与することができる。したがって、より実際の木に近い感触を得ることができる。また、溝状木目模様を形成する際にベルトサンダーを用いると、不規則に溝を形成するため、周期的な溝形成を行うエンボスロールよりも自然な木質感を実現できる。さらに、前記研磨加工を行う場合、ベルトサンダーの回転速度、および送り速度を変えることで、溝の長さを調節することができる。
【0031】
また、塗装加工は、前述の研磨加工の後に行われる。この塗装工程は、例えば、中塗り作業工程と上塗り作業工程とに分かれ、前記中塗り作業工程においては、カラーサンディングシーラーを成形品の表面に塗布する。必要に応じて、中塗りの前または、後に、UVコートを施す。
この中塗り工程が終了すると、上塗り工程に移行する。上塗り工程においては、成形品の表面にコーティングを施す。即ち、例えば、ウレタン樹脂系の塗料、具体的にはクリアウレタンによってトップコートを施し、最後にそのトップコートの上からトップコートを硬化させるためにUVコートを施す。
【0032】
さらに、前記塗装加工の後に、ワイピングステイン塗装処理を行ってもよい。ワイピングステイン塗装とは、塗料を木質様製品の表面に塗り、その後、乾かないうちに拭き取ることで、前記研磨加工により形成された溝部を着色する工程である。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1から図3は本発明を適用した木質様製品の製造方法における工程の概略を段階的に示す図である。図1は本発明に係る木質様製品を製造する際に用いる成形品を示す斜視図であり、図2は図1の成形品の表面の一部分を所定厚さだけ削った状態を示す斜視図であり、図3は図2の工程を成形品の表面全周にわたって同厚さで行い、さらに研磨加工、塗装加工を施すことにより完成した本実施形態に係る木質様製品を示す斜視図である。
また、図4および図5は、図1から図3に示す成形品において、各工程が施された際の成形品の表面状態の概要を示す断面図であり、図4は、図1に示す成形品の表面部分の断面図、図5は図3に示す木質様製品の表面部分の断面図である。
【0034】
まず、本発明に係る木質様製品を製造する際における成形品について説明する。図1に示すように、成形品1は、端面に開口する空洞2が複数設けられたものである。これらの空洞2は横断面四角形状をなすものであり、等間隔で成形品1の長手方向に延在するようにして成形されている。
【0035】
成形品1を成形するには、図4に示すように、セルロース系微粉粒5に樹脂4を混合しかつ溶融させ、その後又は溶融と同時に前記空洞2を有する四角柱状に押出成形することにより行う。この場合、前記成形品1の上面1aと下面1bとの間の距離(成形品1の厚さ)および、左右両側面1c、1c間の距離(成形品1の幅)は、木質様製品3の仕上げ寸法よりそれぞれ1mmずつ、合計2mm大きく成形される。
このようにして成形された成形品1の表面状態は、図4に示すように、成形の際に表面側に流れ易い樹脂4が表面に偏った状態になっている。
【0036】
前記成形品1は、例えば、住宅の内装部品としての周り縁や幅木、階段手摺、サッシ枠、室内側部、家具、テーブル・カウンターなどに使用されるものである。
【0037】
次に、前記成形品1の上面1a、下面1b、両側面1c、1cをそれぞれ同厚さだけ削り取る。この削り取る工程は、図1に示すように、前記成形品1の表面を二点鎖線で示す部分まで、プレーナ加工で削り取ることによって行われる。前記成形品1の表面をプレーナ加工で削り取る際、例えば、図2に示すように、前記成形品1の上面1aを回転する円板状の砥石等の刃物で徐々に削り取っていき、該上面1a全体を削り取る。そして、同様にして、前記成形品の下面1b、左右両側面1c、1cを削り取っていくことにより、前記成形品1の表面全体を削り取る。なお、本実施の形態では、削り厚さは前記成形品の上面1a、下面1b、両側面1c、1c、全て1mmとする。
【0038】
このようにして、前記成形品1の表面を削り取ることで現れる仕上げ面には、図5に示すように、成形の際に表面側に流れ易い樹脂4が削り取られているため、多くのセルロース系微粉粒5が露出している。
【0039】
なお、削り取った削り屑は回収して、別の成形品を成形する際の材料として使用する。したがって、材料のムダが生じることがない。
【0040】
ここで、本実施の形態においては、回転する円板状砥石等の刃物で成形品1の表面を切削するプレーナ加工によって行っているが、前記成形品1の表面を同厚さで、所定厚さ削り取ることのできる切削加工であれば、どのような切削加工方法を用いてもよい。
【0041】
また、本実施の形態においては、削り厚さを1mmとして切削加工を行っているが、成形品1の表面を削る際に所望量のセルロース系微粉粒が露出し、材料のムダが生じない範囲である0.1mm〜3.0mmの範囲内においてであれば任意の厚さで切削加工が可能である。
【0042】
次に、前記のようにして、成形品1の表面全体を削り取ることで現れる仕上げ面3a、3b、3c(図3参照)に研磨加工を施す。この研磨加工の工程は、通常の目の粗さを有する回転サンドペーパーにより行われ、これによって、仕上げ面3a、3b、3cに平滑な塗装下地面が形成される。
【0043】
ここで、本実施の形態においては、回転サンドペーパーを用いて研磨加工を行っているが、平滑な塗装下地面を形成できれば、任意の研磨加工法が可能である。
【0044】
前述のようにして形成された塗装下地面に塗装加工を施す。この塗装工程は、例えば、中塗り作業工程と上塗り作業工程とに分かれ、前記中塗り作業工程においては、カラーサンディングシーラーを成形品1の表面に塗布する。必要に応じて、中塗りの前または、後に、UVコートを施す。前記中塗り工程が終了すると、上塗り工程に移行する。上塗り工程においては、成形品1の表面にコーティングを施す。即ち、例えば、ウレタン樹脂系の塗料、具体的にはクリアウレタンによってトップコートを施し、最後にそのトップコートの上からトップコートを硬化させるためにUVコートを施す。
【0045】
本実施の形態の木質様製品の製造方法によれば、成形品1の表面を全周にわたって1mmの同厚さだけ削ることによって、該成形品1を木質様製品3の仕上げ寸法に仕上げるとともに、前記成形品1の表面より内側に多く存在するセルロース系微粉粒5を露出させるため、成形品1を仕上げ寸法に仕上げると同時に、前記木質様製品3の表面上に、より実際の木に近い質感を与えることができる。また、前記成形品1は表面を全周にわたって1mmの同厚さで削られているために、部分的な削り厚の偏りを生じないため、前記木質様製品3の全体的な形状や寸法の安定化が図ることができる。
【0046】
また、本実施の形態によれば、成形品1の表面全体を1mmの同厚さで削ることで現れる仕上げ面に研磨加工を施している。そのため、前記仕上げ面には平滑な塗装下地面が形成され、その後、塗装が施されるため、より木目模様に近似させることができ、木質様製品3の表面の外観品質を向上させることができる。
【0047】
なお、本実施の形態においては、成形品1は端面に開口する空洞2が設けられている四角柱状のものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、形状は板状、筒状等どのような形状でも構わない。
さらに、成形品1に開口する空洞2の形状に関しても、四角柱状に限られたものではなく、円柱状等、任意の形状が可能である。
【0048】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、成形品の押出方向に沿った表面を全周にわたって同厚さだけ削ることによって、該成形品を木質様製品の仕上げ寸法に仕上げるとともに、成形品の表面より内側に多く存在するセルロース系微粉粒を木質様製品の表面に露出させるため、成形品を仕上げ寸法に仕上げると同時に、仕上げられた木質様製品の表面に、より実際の木に近い質感を与えることができる。
また、成形品の押出方向に沿った表面を全周にわたって同厚さだけ削っているために、部分的な削り厚の偏りを生じないため、木質様製品の全体的な形状や寸法の安定化を図ることができる。
【0049】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることが出来るとともに、押出成形は、他の成形法に比べ、樹脂が成形品の表面側に流れ易いため、表面に偏る傾向があるが、この表面の樹脂を所定厚さだけ削り取っているので、木質様製品の表面には多くのセルロース系微粉粒が露出し、よって、より木質感の高い木質様製品を提供することができる。
【0051】
請求項記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、成形品の表面全体を全て同厚さだけ削る際に、該削り厚さを0.1mm〜3.0mmに設定しているために、材料のムダを生じることなく、所望量のセルロース系微粉粒を木質様製品の表面上に露出させることができる。
【0052】
請求項記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、前記成形品の表面全体を全て同厚さだけ削ることで現れる仕上げ面に研磨加工を施しているので、前記仕上げ面には平滑な塗装下地面が形成される。その後、塗装が施されるため、より木目模様に近似させることができ、木質様製品の表面の外観品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る適用した木質様製品の製造方法の工程を説明するためのもので、成形された成形品の斜視図である。
【図2】同、成形品の一部分を切削加工した状態を示す斜視図である。
【図3】同、製造された木質様製品を示す斜視図である。
【図4】図1に示す成形品の表面状態を示す断面図である。
【図5】図3に示す木質様製品の表面状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 成形品
3 木質様製品
4 樹脂
5 セルロース系微粉粒

Claims (4)

  1. セルロース系微粉粒と樹脂とを含む木質様製品の製造方法であって、
    セルロース系微粉粒と樹脂とを混合しかつ溶融させて押出成形するに際し、成形品全体を前記木質様製品の仕上げ寸法より大きめに成形しておき、該成形品の押出方向に沿った表面を全周にわたって同厚さだけ削ることによって、該成形品を前記木質様製品の仕上げ寸法に仕上げるとともに、前記成形品の表面より内側に多く存在するセルロース系微粉粒を前記木質様製品の表面に露出させることを特徴とする木質様製品の製造方法。
  2. 請求項1記載の木質様製品の製造方法において、
    前記セルロース系微粉粒と樹脂とを混合しかつ溶融させて成形するに際し、押出成形によって成形することを特徴とする木質様製品の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の木質様製品の製造方法において、
    前記成形品の表面全体を全て同厚さだけ削るに際し、該削り厚さを0.1mm〜3.0mmに設定することを特徴とする木質様製品の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の木質様製品の製造方法において、
    前記成形品の表面全体を全て同厚さだけ削ることで現れる仕上げ面に研磨加工を施し、この研磨加工後に塗装を行うことを特徴とする木質様製品の製造方法。
JP2000203984A 2000-07-05 2000-07-05 木質様製品の製造方法 Expired - Fee Related JP3574379B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000203984A JP3574379B2 (ja) 2000-07-05 2000-07-05 木質様製品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000203984A JP3574379B2 (ja) 2000-07-05 2000-07-05 木質様製品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002018925A JP2002018925A (ja) 2002-01-22
JP3574379B2 true JP3574379B2 (ja) 2004-10-06

Family

ID=18701318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000203984A Expired - Fee Related JP3574379B2 (ja) 2000-07-05 2000-07-05 木質様製品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3574379B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007032121A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Tajima Inc 雲形模様又はマーブル模様を有するコンポジション床タイルの製造方法
KR102024651B1 (ko) * 2018-10-24 2019-09-24 주식회사 현대엘앤씨 리얼우드 질감의 폴리염화비닐 창호용 프로파일 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002018925A (ja) 2002-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100480327B1 (ko) 목질합성판의모양형성방법
US6716522B2 (en) Molded article from thermoplastic composite material and method for producing the same
JP5361390B2 (ja) 天然木材のような外観及び質感を備えたプラスチック複合材パネル
JP3574379B2 (ja) 木質様製品の製造方法
WO2012137833A1 (ja) 木質合成建材の製造方法
JP3416111B2 (ja) 木目模様の塗装用木材・熱可塑性樹脂複合材
JP2001328162A (ja) 木質様成形品および木質様成形品の表面処理方法
JP4081562B2 (ja) 木質様成型品の表面処理方法
JP5592544B2 (ja) 表面処理装置および表面処理方法
JP3650138B2 (ja) 木質様板材および木質様板製品
JPH10100321A (ja) 合板及び前記合板の製造方法
JP2001315199A (ja) 木質様成形品および木質様成形品の端面処理方法
CN1853958B (zh) 仿木制品的制造方法
WO1998043791A1 (en) Extrusion molding article with embossing finish and a method for producing the same
JP2001327913A (ja) 木質様成形品の表面塗装方法および木質様成形品
CN1935492A (zh) 一种外观似木的木塑复合材料及其制备方法
JP4382254B2 (ja) 木質様成形品の製造方法
JP3526275B2 (ja) 樹脂成形品
JP3085796U (ja) 板状成形品、枠状成形品、および床構造
JP3121167B2 (ja) 浴室の壁構造
JP3650139B2 (ja) 木質様製品
JP2990035B2 (ja) 木質様製品の製造方法
JPH0639818A (ja) 木質様枠材
JP3307707B2 (ja) 壁収納体
JP3253754B2 (ja) 浴室サッシの化粧枠

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040406

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040607

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040629

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040701

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110709

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140709

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees