JP3572325B2 - オレフィン重合用触媒およびそれを用いたポリオレフィンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法に関するものである。詳しくは、特定の構造を有する二金属錯体を主触媒として用いた触媒成分を用いることにより、成形加工性に優れたオレフィン重合体を効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シクロペンタジエニル誘導体を配位子として有する周期表第4族の遷移金属化合物(メタロセン)とアルミノキサンを組み合わせて用いた、いわゆる「カミンスキー触媒」は、オレフィン重合に関して高活性であり、ポリオレフィンの製造に有用であることが知られている。
【0003】
例えば、特開昭58−19309号公報には、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドなど2つのシクロペンタジエニル基を有する有機遷移金属化合物を構成成分とする触媒系を用いたポリオレフィンの製造方法が記載されている。また、特開昭61−130314号公報には、例えばエチレンビス (4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドを用いる立体規則性の高いアイソタクチックポリプロピレンの製造方法が記載されている。さらに、特開平2−41303号公報には、例えばイソプロピル(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを触媒成分として用いることで、シンジオタクチックポリオレフィンが製造できることが記載されている。
【0004】
ところで、特開平4−91095号公報には、例えば1,4−シクロヘキサンジイリデンビス[(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド]など2つの遷移金属成分がシクロヘキサンジイル基などの炭化水素基で橋架け構造をとった二金属化合物を触媒成分とするポリオレフィンの製造方法が記載されている。また、特開平6−345807号公報には、遷移金属化合物成分として、二金属化合物、例えば1,10−(1,10−ジシラ−1,1,10,10−テトラメチルデシレン)−1,1’−ジ−[ビス−(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド]を触媒成分として用いたエチレン系弾性体の製造方法が記載されている。ところが、これら2つの二金属錯体は、架橋部分の連結部位が必要以上に長い構造である為、錯体の剛直性が損なわれており、錯体自身が不安定化してしまい、オレフィン重合の主触媒として用いた場合、その重合活性は実用上不十分である。
【0005】
また、特開平7−126315号公報には、二金属錯体としてフルバレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチルなどを用いたオレフィン重合体の製造方法が記載されている。明細書中には、具体的な錯体としてシクロペンタジエニル基が互いに直接結合した構造を有するフルバレン構造の2座配位子を用いた二金属錯体を挙げ、上記錯体を用いることにより高分子量かつ組成が均一な分子量分布の狭いオレフィン系重合体を製造する方法について例示されている。同明細書中には2つのシクロペンタジエニル基を架橋した錯体について開示されているものの、フルバレンを2座配位子とする錯体とは大きく構造の異なる2つのシクロペンタジエニル基を架橋した錯体について一切記載されておらず、そのオレフィン重合触媒としての性能については、これまで不明であった。
【0006】
ところで、上述のようなシクロペンタジエニル基を有する有機金属錯体を主触媒とするオレフィン重合触媒、即ちカミンスキー触媒を用いてオレフィンの重合を行うと、得られる重合体は分子量分布が狭く、組成分布の均一な重合体であることが知られている。この重合体は、フィルムなどの成形体ではべたつきが少ないなどの特徴があるものの、押出および金型成形法のような用途においては分子量分布が狭いため、その加工に多くのエネルギーを消費するといった問題点を有している。このため、べたつきが少ないといった性質を保ちつつ、成形加工性に優れたオレフィン重合体の製造方法の開発が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、実用上十分な活性を有し、さらに成形加工性に優れたポリオレフィンを製造し得るオレフィン重合用触媒を提供すること、およびそれを用いたオレフィンの重合方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を達成するため、鋭意検討の結果、特定の構造を有する二金属錯体をオレフィン重合用触媒成分として用いることにより、実用上十分な活性を有し、さらに成形加工性に優れたポリオレフィンを製造し得ることを見い出し、本発明を完成するに到った。
【0009】
すなわち本発明は、下記一般式(1)
【0010】
【化8】
【0011】
(ここで、M1,M2は互いに同じでも異なっていてもよく、Ti、ZrまたはHfから選ばれる遷移金属原子であり、Cp1,Cp2は互いに同じでも異なっていてもよく、下記一般式(3)
【0012】
【化7】
【0013】
で表される炭化水素基であり、R1は互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシ基、アルキルアミノ基もしくはアルキルシリル基である。Cp3,Cp4は互いに同じでも異なっていてもよく、下記一般式(5)、(6)または(7)
【0014】
【化10】
【0015】
で表される炭化水素基であり、R2は互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシ基、アルキルアミノ基もしくはアルキルシリル基である。X1,X2,X3,X4は互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシ基、アルキルアミノ基もしくはアルキルシリル基またはハロゲン原子である。Yは、
【0018】
【化12】
【0019】
で表され、この際、Z 2 ,Z 3 は互いに同じでも異なっていてもよく、炭素原子である。
R3は互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシ基もしくはアルキルシリル基である。)
で表される有機遷移金属化合物、一般式(1)で表される有機遷移金属化合物とイオン対を形成することができる化合物、さらに有機アルミニウム化合物の3成分を構成成分とするオレフィン重合用触媒、および一般式(1)で表される有機遷移金属化合物と有機アルミニウムオキシ化合物とを構成成分とするオレフィン重合用触媒を提供するものである。
【0020】
さらに、前記重合用触媒を用いてオレフィンの重合を行うポリオレフィンの製造方法を提供するものである。
【0021】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0022】
本発明の触媒成分(A)として用いている有機遷移金属化合物は、一般式(1)に示すように、1分子中に2つの遷移金属原子を有し、特にその2座配位子部位が
【0025】
【化14】
【0026】
で示される結合部位により結合している構造を有することを特徴とする。
【0027】
一般式(1)中、M1,M2は互いに同じでも異なっていてもよく、チタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子から選ばれる周期表第4族の遷移金属原子であり、Cp1,Cp2は互いに同じでも異なっていてもよく、一般式(3)で表され、遷移金属M1またはM2とπ結合により結合した不飽和炭化水素基である。R1は互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシ基、アルキルアミノ基もしくはアルキルシリル基である。R1は具体的には水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基などの脂肪族炭化水素基、フェニル基などの芳香族炭化水素基、メトキシ基、エトキシ基、ベンゾキシ基などのアルコキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基などのアルキルアミノ基、トリメチルシリル基などのアルキルシリル基などを挙げることができる。Cp1,Cp2の具体的な化合物としては、インデニル基、2−メチルインデニル基などの置換インデニル基を挙げることができる。Cp3,Cp4は互いに同じでも異なっていてもよく、一般式(5)ないし(7)で表され、遷移金属M1またはM2とπ結合により結合した不飽和炭化水素基である。R2は互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシ基、アルキルアミノ基もしくはアルキルシリル基である。R2は具体的には水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基などの脂肪族炭化水素基、フェニル基などの芳香族炭化水素基、メトキシ基、エトキシ基、ベンゾキシ基などのアルコキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基などのアルキルアミノ基、トリメチルシリル基などのアルキルシリル基などを挙げることができる。Cp3,Cp4の具体的な化合物としては、シクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、メトキシシクロペンタジエニル基、ジメチルアミノシクロペンタジエニル基、ジメチルシリルシクロペンタジエニル基などの置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、2−メチルインデニル基などの置換インデニル基、フルオレニル基、2,4−ジメチルフルオレニル基、2,4−ジ−tert−ブチルフルオレニル基、2−メトキシフルオレニル基、2−ジメチルアミノフルオレニル基などの置換フルオレニル基を挙げることができる。X1,X2,X3,X4は互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、フェニル基、ベンジル基などの炭素原子数1〜20の炭化水素基、メトキシ基などのアルコキシ基、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基などのアルキルアミノ基、トリメチルシリル基などのアルキルシリル基またはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子であり、好ましくは塩素原子、メチル基、ベンジル基である。Yは、
【0030】
【化16】
【0031】
で表され、Z 2 ,Z 3 は互いに同じでも異なっていてもよく、炭素原子を示している。R3は互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、フェニル基、ベンジル基などの炭素数1〜20の炭化水素基、メトキシ基などの炭素数1〜10のアルコキシ基またはトリメチルシリル基などのアルキルシリル基であり、2つの置換シクロペンタジエニル基を連結する役割をもつ。具体的には、エチレンなどの置換アルキレン基を挙げることができる。
【0032】
本発明の触媒成分の1つに用いている一般式(1)で示される有機遷移金属化合物は、Journal of Chemical Society,Chemical Communication,1994,727ページに示されているように、2段階のステップを経て合成することが可能である。また、もっと簡便に、例えば下記に示すように、2座配位子をn−BuLiでジリチオ化した後、遷移金属化合物であるシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライドを作用させる方法により合成することも可能であるが、この合成経路に限定されるものではない。
【0033】
【化17】
【0034】
本発明の一般式(1)で示される有機遷移金属化合物を合成するために用いることができる2座配位子として、例えば、1,2−ビス(インデニル)エタン、さらに、これら化合物のアルキル基置換体などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0035】
錯体合成の際に用いる遷移金属化合物の例としては、シクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライドなどのアルキル基置換シクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライドなどのアルキルシリル置換シクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド、インデニルジルコニウムトリクロライド、2−メチルインデニルジルコニウムトリクロライド、フルオレニルジルコニウムトリクロライド、シクロペンタジエニルジルコニウムジメチルクロライド、インデニルジルコニウムジメチルクロライド、2−メチルインデニルジルコニウムジメチルクロライド、テトラヒドロインデニルジルコニウムジメチルクロライド、フルオレニルジルコニウムジメチルクロライドやこれら化合物の遷移金属部分をチタン原子、ハフニウム原子に変えたものなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0036】
本発明の一般式(1)で示される有機遷移金属化合物の具体的な例としては、1,2−エタンジイルビス(ジインデニルジルコニウムジクロライド)などを挙げることができ、さらに一般式(1)で示される有機遷移金属化合物中の2つの遷移金属原子M1,M2に、上述のジルコニウム原子の代わりにチタン原子またはハフニウム原子、さらにM1にチタン原子、M2にジルコニウム原子またはハフニウム原子、またはM1にジルコニウム原子、M2にハフニウム原子、またはその逆の組み合わせを用いることも可能である。さらに、上述の遷移金属化合物の配位子として用いた塩素原子を水素原子、メチル基、ベンジル基に代えた化合物も挙げることができる。
【0037】
本発明のオレフィン重合用触媒の構成成分の一つである(B)一般式(1)で表される有機遷移金属化合物とイオン対を形成することができる化合物とは、該有機遷移金属化合物と作用もしくは反応することにより有機遷移金属にカチオン種を発生させ、イオン性の錯体を形成することが可能な化合物のことを示している。さらに、これら化合物は該有機遷移金属化合物をカチオン性の化合物にした後、生成したカチオン種に対して弱く配位または相互作用するものの、該有機遷移金属カチオンとは反応しない対アニオンを提供する化合物である。これら化合物は、特に一般式(8)で表されるプロトン酸、一般式(9)で表されるイオン化イオン性化合物、一般式(10)で表されるルイス酸および一般式(11)で表されるルイス酸性化合物のいずれかの構造を有する化合物として示すことができる。
【0038】
一般式(8)で表されるプロトン酸の具体例として、ジエチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラメチレンオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ヒドロニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ−n−ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジエチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、ジメチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、テトラメチレンオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、ヒドロニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、トリ−n−ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0039】
一般式(9)で表されるイオン化イオン性化合物としては、具体的にはリチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、リチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等のリチウム塩、またはそのエーテル錯体、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等のフェロセニウム塩、シルバーテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、シルバーテトラキス(ペンタフルオレフェニル)アルミネート等の銀塩等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0040】
一般式(10)で表されるルイス酸としては、具体的にはトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、トロピニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トロピニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0041】
一般式(11)で表されるルイス酸性化合物の具体的な例として、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4,5−テトラフェニルフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボラン、フェニルビス(パーフルオロフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)アルミニウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0042】
本発明のオレフィン重合触媒の構成成分であり、(A)成分、(B)成分と共に用いられる(C)有機アルミニウム化合物としては、下記一般式(14)で表される化合物を挙げることができる。
【0043】
(R5)3Al (14)
(式中、R5は各々同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、アミド基、アルコキシド基または炭化水素基を示し、そのうち少なくとも1つは炭化水素基である。)
このような化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド等を挙げることができる。
【0044】
以上述べた化合物と有機遷移金属化合物から触媒を調製する方法は特に制限はなく、調製の方法として、各成分に関して不活性な溶媒中あるいは重合を行うモノマーを溶媒として用い、混合する方法などを挙げることができる。また、これらの成分を反応させる順番に関しても特に制限はなく、この処理を行う温度、処理時間も特に制限はない。
【0045】
触媒調製の際の(A)有機遷移金属化合物と(B)有機遷移金属化合物とイオン対を生成することが可能な化合物の比も特に制限はなく、有機遷移金属化合物とイオン対を形成可能な化合物のモル比は(A成分):(B成分)=10:1〜1:1000、特に好ましくは3:1〜1:100の範囲である。また、(A)有機遷移金属化合物と(C)有機アルミニウム化合物の比は特に制限はないが、好ましくは有機遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物の金属原子当たりのモル比が(A成分):(C成分)=100:1〜1:100000の範囲であり、特に好ましくは1:1〜1:10000の範囲である。
【0046】
一方、本発明のオレフィン重合用触媒の構成成分である(D)有機アルミニウムオキシ化合物は、アルミニウムと酸素の結合を有する化合物であり、一般式 (12)または(13)で表される。これらは、1種でもよいし、2種以上を組合わせて用いてもよい。
【0047】
【化18】
【0048】
【化19】
【0049】
これら一般式において、R4は各々同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基であり、R4の具体的な例として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、フェニル基、トリル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。また、qは2〜50の整数である。
【0050】
上記の有機アルミニウムオキシ化合物と有機遷移金属化合物から触媒を調製する方法に特に制限はないが、調製の方法として、両者に不活性な溶媒中あるいは重合を行うモノマーを溶媒として用い、混合する方法を挙げることができる。なお、この処理を行う温度に特に制限はなく、処理時間も特に制限されない。
【0051】
触媒調製の際の(A)有機遷移金属化合物と(D)有機アルミニウムオキシ化合物の比は特に制限はないが、好ましくは有機遷移金属化合物と有機アルミニウムオキシ化合物の金属原子当たりのモル比が(A成分):(D成分)=100:1〜1:1000000の範囲であり、特に好ましくは1:1〜1:100000の範囲である。
【0052】
一般的に、分子量分布の狭いオレフィン重合体は、フィルムなどの成形体においてべたつきが少ないなどの特徴があるが、押出および金型成形法のような用途においては、幅広い分子量分布を有する重合体のほうが、比較的低エネルギー、速い速度で加工成形でき、成形性に優れている。
【0053】
本発明の有機遷移金属化合物は、上述の通り、1つの錯体内に重合活性を有する2つの遷移金属原子M1,M2を有していることから、重合条件などの種々の条件を設定することにより、2つの遷移金属部位の重合成長反応速度および停止反応速度に変化が生じ、1つの分子内に2つの異なる活性点を有する触媒系を形成することが可能な構造を有している。すなわち、本発明の有機遷移金属化合物を主触媒として用いた重合用触媒を用いることにより、幅広いおよび/またはマルチモーダルな分子量分布、特にバイモーダルな分子量分布を有するポリマーを製造することが可能である。
【0054】
本発明における重合は、通常の重合方法、すなわちスラリー重合、気相重合、高圧重合、溶液重合、塊状重合のいずれにも使用できる。
【0055】
本発明による有機遷移金属化合物を触媒成分として用いる際、2種類以上の遷移金属化合物を用いて重合を行うことも可能である。
【0056】
重合時、溶媒を用いるときは、一般に用いられている有機溶媒であればいずれでもよく、具体的にはベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、塩化メチレン等が挙げられ、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキセンなどのオレフィンそれ自身を溶媒として用いることもできる。
【0057】
本発明において重合に供されるオレフィンは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、スチレン等のα−オレフィン、ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の共役および非共役ジエン、シクロブテン等の環状オレフィン等が挙げられ、さらに、エチレンとプロピレンとスチレン、エチレンと1−ヘキセンとスチレン、エチレンとプロピレンとエチリデンノルボルネンのように、3種以上の成分を混合して重合することもできる。
【0058】
本発明の方法を用いてポリオレフィンを製造する上で、重合温度、重合時間、重合圧力、モノマー濃度などの重合条件について特に制限はないが、重合温度は−100〜300℃、重合時間は10秒〜20時間、重合圧力は常圧〜3000kg/cm2Gの範囲で行うことが好ましい。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて2段以上に分けて行うことも可能である。また、重合終了後に得られるポリオレフィンは、従来既知の方法により重合溶媒から分離回収され、乾燥してポリオレフィンを得ることができる。
【0059】
【実施例】
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
【0060】
反応はすべて不活性ガス雰囲気下で行い、反応に用いた溶媒は、すべて予め公知の方法により精製、乾燥または脱酸素を行った。有機遷移金属化合物の同定には、1H−NMR(日本電子社製 GPX−400型 NMR測定装置)およびICP分析法(誘導結合プラズマ発光分光分析法、京都光研(株)製 UOP−2)を用いて行った。得られたオレフィン重合体の分子量、分子量分布の測定は、ゲルパーミェーションクロマトグラフィー(GPC)(waters社製 150C型)を用い、カラム:TSK−GEL GMHHR−S(S)、溶離液:o−ジクロロベンゼン、測定温度140℃、測定濃度7mg(サンプル)/10ml(o−ジクロロベンゼン)の条件で測定した。
【0061】
実施例1
遷移金属化合物「1,2−エタンジイルビス[(1−インデニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド]」の合成
窒素気流下、−78℃に冷却した1,2−ビス(インデニル)エタン(1.15g,4.5mmol)のヘキサン(100ml)溶液に、n−BuLiのヘキサン溶液(1.69mol/l,10mmol)をゆっくり滴下した。−78℃で1時間、室温で終夜撹拌した後、ヘキサン溶媒を除去した。得られた固体を減圧下で乾燥した後、その固体を再びトルエン(100ml)に懸濁させ、この懸濁液を室温にてシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド(2.34g,9.0mmol)のトルエン懸濁液に加えた。この懸濁液を24時間還流した後、セライトを用いて不溶物を濾過し、得られた黄色の溶液を減圧下で濃縮したところ黄色の固体が析出してきた。この黄色の固体を濾取し、ヘキサンで洗浄したところ、鮮やかな黄色を呈する固体(0.91g,1.6mmol)を得た。
【0062】
得られた固体の1H−NMRスペクトル(CDCl3)は図1に示す通りであり、さらに得られた固体のZr含量が25.84%(計算値:25.70%)であることから、この固体は1,2−エタンジイルビス[(1−インデニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド]であると同定された。
【0063】
触媒溶液Aの調製
上述の方法で得た1,2−エタンジイルビス[(1−インデニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド](1.8mg,3.1μmol)のトルエン溶液(1.2ml)に、メチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ(株)製、分子量1121)のトルエン溶液(1.63mol/l)をアルミニウム換算で3.1mmol(1.9ml)加え、室温で撹拌することで触媒溶液Aの調製を行った。
【0064】
エチレン重合
2lのオートクレーブに、500mlのトルエン、メチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ(株)製、分子量1121)をアルミニウム原子換算で4.5mmolおよび上述の触媒溶液Aを0.5ml加えた。オートクレーブにエチレン圧が8kg/cm2Gとなるようにエチレンを供給しながら80℃で30分間重合を行い39.28gのポリマーを得た。得られたポリマーの重量平均分子量は18.44×104、分子量分布(Mw/Mn)は2.58であった。
【0065】
実施例2
エチレン重合
エチレン圧を4kg/cm2Gとした他は実施例1と同様にしてエチレンの重合を行ったところ16.76gのポリマーを得た。得られたポリマーの重量平均分子量は24.60×104、分子量分布(Mw/Mn)は2.66であった。
【0066】
実施例3
エチレン重合
メチルアルミのキサンの量をアルミニウム換算で0.5mmolとした他は実施例1と同様にしてエチレンの重合を行ったところ23.91gのポリマーを得た。
【0067】
実施例4
エチレン重合
水素を0.50kg/cm2G加えた他は実施例1と同様にしてエチレンの重合を行ったところ9.54gのポリマーを得た。得られたポリマーの重量平均分子量は0.89×104、分子量分布(Mw/Mn)は4.58であった。
【0068】
実施例5
エチレン/1−ヘキセン共重合
2lのオートクレーブに、500mlのトルエン、15mlの1−ヘキセン、メチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ(株)製、分子量1121)をアルミニウム原子換算で4.5mmolおよび実施例1で調製した触媒溶液Aを0.5ml加えた。オートクレーブにエチレン圧が8kg/cm2Gとなるようにエチレンを供給しながら80℃で30分間重合を行い48.81gのポリマーを得た。得られたポリマーの融点(Tm)は125℃、重量平均分子量は13.29×104、分子量分布(Mw/Mn)は2.81であった。
【0069】
実施例6
エチレン/1−ヘキセン共重合
トルエンを450ml、1−ヘキセンを50ml用いた以外は実施例5と同様にしてエチレン/1−ヘキセン共重合を行ったところ28.09gのポリマーを得た。得られたポリマーの融点(Tm)は120℃、重量平均分子量は15.37×104、分子量分布(Mw/Mn)は2.47であった。
【0070】
実施例7
エチレン/1−ヘキセン共重合
トルエンを400ml、1−ヘキセンを100ml用いた以外は実施例5と同様にしてエチレン/1−ヘキセン共重合を行ったところ48.88gのポリマーを得た。得られたポリマーの融点(Tm)は113℃、重量平均分子量は8.94×104、分子量分布(Mw/Mn)は2.63であった。
【0071】
実施例8
触媒溶液Bの調製
上述の方法で得た1,2−エタンジイルビス[(1−インデニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド](2.1mg,3.6μmol)のトルエン溶液(2.55ml)に、トリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(0.86mol/l)を0.9mmol(1.05ml)加え、室温で撹拌することで触媒溶液Bの調製を行った。
【0072】
エチレン重合
2lのオートクレーブに、500mlのトルエン、トリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(0.86mol/l)を0.125mmol(0.15ml)、上述の触媒溶液Bを0.5ml、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(1.0μmol/ml)を0.5ml加え、オートクレーブにエチレン圧が8kg/cm2Gとなるようにエチレンを供給しながら80℃で30分間重合を行ったところ40.50gのポリマーを得た。
【0073】
実施例9
エチレン重合
エチレン圧を4kg/cm2Gとした他は実施例8と同様にしてエチレンの重合を行ったところ18.23gのポリマーを得た。
【0074】
実施例10
エチレン/1−ヘキセン共重合
2lのオートクレーブに、500mlのトルエン、15mlの1−ヘキセン,トリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(0.86mol/l)を0.125mmol(0.15ml)、実施例8で調製した触媒溶液Bを0.5ml、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(1.0μmol/ml)を0.5ml加え、オートクレーブにエチレン圧が8kg/cm2Gとなるようにエチレンを供給しながら80℃で30分間重合を行ったところ50.21gのポリマーを得た。得られたポリマーの融点(Tm)は125℃であった。
【0075】
実施例11
エチレン/1−ヘキセン共重合
トルエンを400ml、1−ヘキセンを100ml用いた以外は実施例10と同様にしてエチレン/1−ヘキセン共重合を行ったところ30.78gのポリマーを得た。得られたポリマーの(融点)Tmは112℃であった。
【0076】
参考例1
遷移金属化合物「ジフェニルメチレン(ジシクロペンタジエニルジルコニウムジクロロ)[(1−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド]」の合成
窒素気流下、−78℃に冷却した(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジフェニルメタン(1.61g,4.1mmol)のTHF(100ml)溶液に、n−BuLiのヘキサン溶液(1.69mol/l,9mmol)をゆっくり滴下した。−78℃で1時間、室温で終夜撹拌した後、THF溶媒を減圧下で除去した。得られた赤色固体を減圧下で乾燥した後、その固体をトルエン(100ml)に懸濁させ、この懸濁液を室温にてシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド(2.13g,8.2mmol)のトルエン懸濁液に加えた。懸濁液を24時間還流させた後、セライトを用いて不溶物を濾過し、得られた赤色の溶液を減圧下で濃縮したところ赤色の固体が得られた。この赤色固体を濾取し、ヘキサンで洗浄したところ、鮮やかな赤色を呈する固体(1.37g)を得た。
【0077】
触媒溶液Cの調製
上述の方法で得たジフェニルメチレン(ジシクロペンタジエニルジルコニウムジクロロ)[(1−フルオレン)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド](3.2mg,5.5μmol)のトルエン溶液(2.1ml)に、メチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ(株)製、分子量1121)のトルエン溶液(1.63mol/l)をアルミニウム換算で5.5mmol(3.4ml)加え、室温で撹拌することで触媒溶液Cの調製を行った。
【0078】
エチレン重合
2lのオートクレーブに、500mlのトルエン、メチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ(株)製、分子量1121)をアルミニウム原子換算で4.5mmolおよび上述の触媒溶液Cを0.5ml加えた。オートクレーブにエチレン圧が8kg/cm2Gとなるようにエチレンを供給しながら80℃で30分間重合を行い48.9gのポリマーを得た。
【0079】
比較例1
触媒溶液Dの調製
ビインデンジイルビス[(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド](9.2mg,13.5μmol)のトルエン溶液(5.2ml)に、メチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ(株)製、分子量1121)のトルエン溶液(1.63mol/l)をアルミニウム換算で13.5mmol(8.3ml)加え、室温で撹拌することで触媒溶液Dの調製を行った。
【0080】
エチレン/1−ヘキセン共重合
2lのオートクレーブに、500mlのトルエン、15mlの1−ヘキセン、メチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ(株)製、分子量1121)をアルミニウム原子換算で4.5mmolおよび上述の方法で調製した触媒溶液Dを0.5ml加えた。オートクレーブにエチレン圧が8kg/cm2Gとなるようにエチレンを供給しながら80℃で30分間重合を行い29.74gのポリマーを得た。得られたポリマーの融点(Tm)は129℃、重量平均分子量は19.44×104、分子量分布(Mw/Mn)は2.05であった。
【0081】
【発明の効果】
本発明の特定の構造を有する二金属錯体を主触媒としたオレフィン重合用触媒は、オレフィン重合に対して極めて有効であり、本触媒をオレフィン重合用触媒として用いることで、成形加工性に優れたオレフィン重合体を効率よく製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた1,2−エタンジイルビス[(1−インデニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド]の1H−NMRスペクトルである。
Claims (5)
- (A)下記一般式(1)
R3は互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシ基もしくはアルキルシリル基である。)
で表される有機遷移金属化合物、(B)一般式(1)で表される有機遷移金属化合物とイオン対を形成することができる化合物および(C)有機アルミニウム化合物からなるオレフィン重合用触媒。 - 請求項1に記載の(A)有機遷移金属化合物と(D)有機アルミニウムオキシ化合物からなるオレフィン重合用触媒。
- 有機遷移金属化合物とイオン対を形成することができる化合物が、下記一般式(8)ないし(11)
[HL1][B(Ar)4] (8)
[AL2 m][B(Ar)4] (9)
[D][B(Ar)4] (10)
B(Ar)3 (11)
(ここで、Hはプロトンであり、Bはホウ素原子またはアルミニウム原子である。L1はルイス塩基、L2はルイス塩基またはシクロペンタジエニル基である。Aはリチウム、鉄または銀から選ばれる金属の陽イオンであり、Dはカルボニウムカチオンまたはトロピニウムカチオンである。Arは炭素数6〜20のハロゲン置換アリール基である。mは0〜2の整数である。)
で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合用触媒。 - 請求項1ないし4に記載された重合用触媒を用いて、オレフィンの重合を行うことを特徴とするポリオレフィンの製造方法。
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