JP3569998B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、いわゆるパレット方式を採用するカラー画像表示装置、カラー画像出力装置等に用いて好適な画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像は一般的に、R(赤)G(緑)B(青)の3成分によって表され、ディジタル化された画像、特に自然画像を原画像と同等に表示するには各成分8ビット程度必要とされている。すなわち1画素あたり24ビットのメモリが必要とされ、1画面分では膨大な容量のメモリが必要となる。図6は、このような構成の表示装置を表しており、ディスプレイに画像を表示させる際には、画像メモリに記憶された各画素のR、G、B値が読み出され、各成分はD/A変換器でアナログ変換された後、フルカラーディスプレイに表示させる。
【0003】
一方、パーソナルコンピュータなどでは、限られた色数しか同時に表示できないカラーディスプレイ装置が用いられることも多い。図7は、このような構成の表示装置を表している。図において画像メモリに蓄えられた色情報が読み出されると、この色情報はカラーマップ(パレット)を介して、実際にディスプレイに表示されるR、G、B値に変換される。そして、変換された色情報の各成分はD/A変換器でアナログ変換され、カラーディスプレイに表示される。例えば、この画像メモリを1画素あたり3ビットのメモリとすると、フルカラーを表示する物と比較して1/8のメモリ容量ですむ反面、8色しか同時に表示することはできない。この同時に表示することのできる限られた色のことを、一般に代表色あるいは限定色と呼ぶ。
【0004】
従って、後者の装置を用いてフルカラー(1ドットあたり24ビット)の原画像データを表示する場合は、予め24ビットで表すことのできる色(約1677万色)を代表色に割当てる処理が必要となる。このとき最も画質劣化を少なくするためには、原画像の各画素の色に最も近い代表色を割当てる必要がある。
この処理の最も代表的かつ基本的なものとして、全探索法(徹底探索法)がある。これは、入力画像の1画素単位にすべての代表色との距離計算を行い、最も距離の近い代表色を割当てる方法である。
【0005】
又その他の代表的な処理として、コンピュータ・グラフィックス第16巻第3号(1982年7月)297〜307ページなどに示された局所区分探索法(Locally Sorted Search)がある。これを図8を用いて説明する。
まず、原カラー画像を表現する色空間がN×N×Nのセル空間(部分空間)に分割され、各セル空間ごとにそのセル空間に近い代表色のリストが作成される。
【0006】
次に、図8(同図においては便宜上、色空間を2次元平面で示す)において黒丸印で示す代表色のうち、あるセル空間S1の中心C1に最も近いもの(図示の例では代表色Pa)と、そのセル空間S1の角のうちの上記の代表色Paから最も遠いもの(図示の例では角Cn)との距離rが求められる。ここで、セル空間S1内およびセル空間S1から距離r以内の代表色はセル空間S1の代表色リストに加えられるが、セル空間S1から距離r以上離れた代表色はセル空間S1の代表色リストに加えないようにしておく。
【0007】
すなわち、図8の場合、セル空間S1の代表色リストには、セル空間S1から距離rだけ離れた周辺E1の内側に位置する代表色Pa、Pb、Pc、Pd、Pe、Pf、Pgのみが加られ、周辺E1の外側に位置する代表色Ph、Piなどは加えられない。このようにすることにより無駄な代表色をリストから外すことができる。すなわち、原画素を代表色に割当てる際には、まず原画素値がいずれのセル空間に属するかを調べ、次にその原画素値が属するセル空間の代表色リストにある代表色のうち原画素値に最も近い色を選択するとよい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、全探索法では入力画像の全ての画素に対して代表色の数の距離計算を必要とするため、計算量が膨大になるという問題がある。また局所区分探索法は、全探索法の計算量を減らす目的のために提案されたものであり確かに距離計算の回数は減るものの、リスト作成の処理が複雑でかつその計算量も少なくない。
また、その他に距離計算の回数を減らす目的のために考案された手法も幾つかあるが、それらの中には距離計算の回数は少なくなっているものの、必ずしも最も距離の近い代表色に割当てられるとは限らないものが多い。すなわち、このように代表色に割当てられた画像(限定色化画像)は最も距離の近い代表色に割当てられていないため、原画像に比べて大幅な画質の劣化を招く。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、僅かな計算量で各原画素に正確に代表色に割当てることのできる画像処理装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、第1の画像データを、複数の代表色によって構成される第2の画像データに変換する画像処理装置において、前記第1の画像データの画素と代表色との距離を算出し、前記第1の画像データの画素が所定の色空間中において前記代表色に対する所定の近傍範囲に含まれるか否かを判定する判定手段と、前記画素が何れかの代表色の近傍範囲に含まれる場合は、この代表色を前記第2の画像データの画素とする一方、前記画素が何れの代表色の近傍範囲にも含まれない場合は、各代表色と前記第1の画像データとの前記色空間における距離の最も小さい代表色を前記第2の画像データの画素とする変換手段とを具備し、前記近傍範囲は、ある画素が何れかの代表色の近傍範囲に含まれているときに該代表色が該画素に最も近接するように設定されていることを特徴とする画像処理装置を提供する。
また、本発明は、第1の画像データを、複数の代表色によって構成される第2の画像データに変換する画像処理装置において、前記各代表色を構成する成分を各代表色毎に合計してなる代表色成分和を記憶する成分和記憶手段と、前記代表色成分和のうち、前記第1の画像データの画素の成分和との差が最も小さいものを選択する成分和選択手段と、前記成分和選択手段で選択された代表色成分和に対応する代表色と前記第1の画像データの画素との距離に基づいて、代表色成分和の範囲を決定する範囲決定手段と、代表色成分和が前記範囲に属する代表色の中から、前記第1の画像データの画素との距離が最短であるものを選択し、選択した代表色を前記第2の画像データの画素とする変換手段とを具備することを特徴とする画像処理装置を提供する。
【0010】
また、本発明は、ある画素が何れかの代表色の近傍範囲に含まれているときに該代表色が該画素に最も近接するように該近傍範囲を設定する近傍範囲設定過程と、第1の画像データの画素と代表色との距離を算出し、前記第1の画像データの画素が所定の色空間中において前記代表色に対する所定の近傍範囲に含まれるか否かを判定する判定過程と、前記画素が何れかの代表色の近傍範囲に含まれる場合は、この代表色を前記第2の画像データの画素とする一方、前記画素が何れの代表色の近傍範囲にも含まれない場合は、各代表色と前記第1の画像データとの前記色空間における距離の最も小さい代表色を第2の画像データの画素とする変換過程とからなる色変換方法を提供する。
また、本発明は、各代表色を構成する成分を各代表色毎に合計してなる代表色成分和を記憶する成分和記憶過程と、前記代表色成分和のうち、第1の画像データの画素の成分和との差が最も小さいものを選択する成分和選択過程と、前記成分和選択過程で選択された代表色成分和に対応する代表色と前記第1の画像データの画素との距離に基づいて、代表色成分和の範囲を決定する範囲決定過程と、代表色成分和が前記範囲に属する代表色の中から、前記第1の画像データの画素との距離が最短であるものを選択し、選択した代表色を第2の画像データの画素とする変換過程とからなる色変換方法を提供する。
【0011】
【作用】
請求項1記載の構成にあっては、判定手段が、第1の画像データの画素と代表色との距離を算出し、前記第1の画像データの画素が所定の色空間中において前記代表色に対する所定の近傍範囲に含まれるか否かを判定する。ここで、前記近傍範囲は、ある画素が何れかの代表色の近傍範囲に含まれているときに該代表色が該画素に最も近接するように設定されている。そして、変換手段が、前記画素が何れかの代表色の近傍範囲に含まれる場合は、この代表色を第2の画像データの画素とする一方、前記画素が何れの代表色の近傍範囲にも含まれない場合は、各代表色と前記第1の画像データとの前記色空間における距離の最も小さい代表色を第2の画像データの画素とする。
【0012】
また、請求項2記載の構成にあっては、成分和記憶手段は各代表色を構成する成分を各代表色毎に合計してなる代表色成分和を記憶する。また、成分和選択手段は、代表色成分和のうち、第1の画像データの画素の成分和との差が最も小さいものを選択する。次に、範囲決定手段は、成分和選択手段で選択された代表色成分和に対応する代表色と第1の画像データの画素との距離に基づいて、代表色成分和の範囲を決定する。そして、変換手段は、代表色成分和が該範囲に属する代表色の中から、第1の画像データの画素との距離が最短であるものを選択し、選択した代表色を第2の画像データの画素にする。
【0013】
【実施例】
A.第1実施例
A−1.実施例の構成
本発明の第1実施例を図1を参照し説明する。
図において1L,1a,1bは画像メモリであり、原画像データが記憶される。原画像データはL色空間で表現されており、各成分L,a,bが画像メモリ1L,1a,1bに各々記憶される。画像メモリ1L,1a,1bにおいては、「1」画素に対して、各々「8」ビットのメモリ領域が割り当てられる。すなわち、L色空間内において各成分L,a,bの採り得る範囲(Lは0〜100、aおよびbは各々−100〜100)が各々「8」ビットで量子化され、その結果が画像メモリ1L,1a,1bに記憶される。
【0014】
次に、2は代表色番号発生手段であり、代表色の代表色番号を順次発生させる。ここで、本実施例にあっては、代表色の数は「2=8」であることとする。すなわち、代表色番号発生手段2は、「0」〜「7」の範囲の代表色番号iを順次発生させることになる。次に、3はカラーマップであり、これら代表色の各L,a,b成分の値を1成分あたり8ビットで出力する。カラーマップ3は、例えばRAMまたはROMで構成されたルックアップテーブル(以下、LUTと称する)であり、これが代表色番号発生手段2からの代表色番号i(iは「0」〜「7」)によりアクセスされる。
【0015】
次に、4は距離演算手段であり、画像メモリ1L,1a,1bから入力されたL,a,b成分の原画像データと、カラーマップ3から入力された代表色データとの距離を計算する。ここで、距離演算手段4の詳細構成を図3を参照し説明する。図3において41〜43は減算器であり、画像メモリ1L,1a,1bから出力された原画像データの各成分と、代表色データの各成分との差を出力する。
【0016】
44〜46は乗算器であり、減算器41〜43から出力された値を各々二乗して出力する。47は加算器であり、乗算器44〜46から出力された値を合計して出力する。従って、加算器47から出力される値は、L色空間内における原画像データと代表色データの距離の二乗値になる。上述したように、代表色番号発生手段2は「0」〜「7」の代表色番号を順次発生させるから、距離演算手段4からは原画像データと各代表色データとの距離の二乗値が順次出力される。ここで、代表色番号iの代表色データに対して出力される距離の二乗値を「RCi 」と表す。
【0017】
次に、5は近傍判定手段であり、各二乗値RCi に基づいて、原画像データは各代表色データの「近傍範囲」に属するか否かを判定する。ここで、「近傍範囲」について説明しておく。まず、各代表色データは、L色空間内である程度の距離を隔てて配置される。代表色番号iの代表色データに対して、他の「7」個の代表色データがなす距離のうち最小値を「2R」とする。そして、代表色番号iの代表色データを中心とする半径Rの球の内部を「近傍範囲」とする。すなわち、原画像データが何れかの代表色データの近傍範囲に属するのであれば、その代表色データは原画像データに最も近接するものに他ならない。
【0018】
次に、近傍判定手段5の構成を図4を参照し説明する。図において22は近傍距離出力LUTであり、代表色番号発生手段2を介して代表色番号iが供給されると、その代表色番号iに対応する半径Rの二乗値を出力する。23は比較器であり、距離演算手段4から出力された二乗値RCi と半径Rの二乗値とを比較し、前者が後者以下であれば“1”信号を出力し、それ以外の場合は“0”信号を出力する。すなわち、この出力信号は、原画像データが代表色番号iの近傍範囲に属するか否かの判定結果になる。
【0019】
次に、6は最小距離判定手段であり、距離演算手段4から順次出力される二乗値RCi のうち、最小のものに対応する代表色番号iminを出力する。すなわち、最初にある原画像データについて「代表色番号i=0」に係る二乗値RCi が供給されると、代表色番号i(=0)と該二乗値RCi とが最小距離判定手段6に記憶される。次に、「代表色番号i=1」に係る二乗値RCi が供給されると、現在記憶されている二乗値RCi または新たに供給された二乗値RCi のうち何れか小さい方と、小さい方に対応する代表色番号iとが記憶される。以後、同様に、代表色番号iがインクリメントされてゆくと、最後に最も小さい二乗値RCi と、これに対応する代表色番号とが最小距離判定手段6に記憶されることになる。
【0020】
次に、7は代表色選択手段であり、近傍判定手段5の判定結果と代表色番号、および、最小距離判定手段6からの代表色番号iminが入力される。代表色選択手段7は、近傍判定手段5から近傍であるという結果すなわち“1”信号が入力された場合は、その時同時に入力される近傍判定手段5からの代表色番号を注目画素に対する代表色の代表色番号として採用し、画像メモリ8に出力する。
【0021】
また、全ての代表色番号(本実施例では0番から7番)に対して近傍判定手段5から近傍でないという結果すなわち“0”信号が入力された場合は、最小距離判定手段6からの代表色番号iminを注目画素に対する代表色の代表色番号として採用し、画像メモリ8に出力する。また、代表色選択手段7は、近傍判定手段5および最小距離判定手段6の出力結果に基づいて、他の種々の構成要素を制御する。その詳細は、実施例の動作とともに詳述する。
【0022】
次に、9はカラーマップであり、画像メモリ8から供給された画像データ(代表色番号i)によってアクセスされ、それぞれ8ビットのL,a,b成分の画像データを出力する。10は色変換手段であり、入力された画像データを公知の技術を用いてそれぞれ8ビットRGB成分の画像データに変換し出力する。11R,11G,11BはD/A変換器であり、RGB成分の画像データが供給されると、これを画像信号(アナログ信号)に変換し出力する。12はCRTディスプレイであり、供給された画像信号を表示する。
【0023】
A−2.実施例の動作
次に、本実施例の動作を説明する。最初に代表色選択手段7によって画像メモリ1L,1a,1bの各先頭アドレスがアクセスされ、代表色番号発生手段2が起動される。これにより、代表色番号発生手段2は、「0」〜「7」の範囲で代表色番号iをインクリメントしつつ出力する。従って、距離演算手段4からは、画像メモリ1L,1a,1bの先頭アドレスの画素と各代表色番号iとに対応する二乗値RCi が順次出力される。
【0024】
ここで、代表色番号iが「0」〜「7」の範囲で、近傍判定手段5の比較器23から“1”信号が出力されると、代表色選択手段7はその時点における代表色番号iを画像メモリ8に書込み、画像メモリ1L,1a,1bの読み出しアドレスをインクリメントするとともに、代表色番号発生手段2をリセットする。
【0025】
これにより、先頭から2番目のアドレスに係る画像データが画像メモリ1L,1a,1bから読み出され、距離演算手段4に供給される。また、代表色番号発生手段2にあっては、再び「0」〜「7」の範囲の代表色番号iが順次出力される。ここで、何れの代表色番号iに対しても比較器23から“1”信号が出力されなかった場合は、代表色選択手段7は最小距離判定手段6から出力された代表色番号iminを画像メモリ8に書込む。そして、代表色選択手段7は、再び画像メモリ1L,1a,1bの読み出しアドレスをインクリメントするとともに、代表色番号発生手段2をリセットする。
【0026】
以後、画像メモリ1L,1a,1bの読み出しアドレスが最終アドレスに達するまで同様の動作が繰り返され、比較器23が“1”信号を出力した時点の代表色番号iまたは最小距離判定手段6から出力された代表色番号iminが画像メモリ8に順次書込まれてゆく。このようにして、原画像データの注目画素に対する代表色の代表色番号が決定されてゆく。そして、画像メモリ8に記憶され代表色番号iの集合から成る画像データは、カラーマップ9、色変換手段10、D/A変換器11R,11G,11Bを介して画像信号に変換され、CRTディスプレイ12に供給される。これにより、CRTディスプレイ12においては、8色の代表色に割当てられたカラー画像が表示される。
【0027】
A−3.実施例の効果
このように、本実施例によれば、原画素に割当てる代表色を検索するにあたって、全ての代表色との距離計算を行わなくても割当てる代表色を確定することができる。例えば、代表色番号iが「2」である場合に比較器23から“1”信号が出力されると、直ちに代表色番号発生手段2がリセットされるとともに、画像メモリ1L,1a,1bの読み出しアドレスがインクリメントされる。かかる場合には、「i=3〜7」の範囲における二乗値RCi の計算が省略されることになり、画像データ全体としての所要演算量および処理時間をきわめて小とすることができる。
【0028】
B.第2実施例
B−1.実施例の構成
次に、本発明の第2実施例を図2を参照し説明する。なお、図において図1,3の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0029】
図において13は加算器であり、入力される画像データのL,a,b各成分を加算し、その和を成分和Wとして出力する。14は最近隣成分和選択手段であり、各代表色データのL,a,b成分の和(成分和W)を代表色番号iに対応させて記憶する。そして、最近隣成分和選択手段14においては、代表色データの成分和W(i=0,1,…7)のうち、原画素データの成分和Wに最も近いもの(以下、成分和Wという)が検索される。
【0030】
その詳細を図5を参照し説明する。まず、8個の代表色のL,a,b各成分が図5(A)のようであった場合、あらかじめその各成分の和(L+a+b)を計算し(同図(B)参照)、成分和の低い順にソーティングした結果(同図(C)参照)が最近隣成分和選択手段14に記憶される。
【0031】
そして、例えば入力される原画素データが(L,a,b)=(211、160、54)であった場合、加算器13によりその成分和が計算され、その成分和L+a+b=425が最近隣成分和選択手段14に入力される。最近隣成分和選択手段14では、入力された成分和(=425)に最も近い代表色の成分和が検索され(この例では「418」)、その代表色番号i(この例では「2」)が出力される。
【0032】
次に、15はカラーマップであり、第1実施例におけるカラーマップ3と同様に構成され、代表色番号iに対応する代表色データのL,a,b各成分を出力する。すなわち、上記例にあっては、代表色番号「2」に対応して(L,a,b)=(232,155,31)が出力される。16は距離演算手段であり、第1実施例における距離演算手段4と同様に構成されている。但し、距離演算手段16の最終段には開平演算部(図示せず)が設けられている。
【0033】
従って、距離演算手段16は、成分和Wに係る原画像データと、成分和Wに係る代表色データとの距離(ユークリッド距離)Rを出力する。すなわち、画像メモリ1L,1a,1bから入力される原画素のデータを(L、a、b)、カラーマップ15から入力される代表色のデータを(L、a、b)とすると、距離Rは下式により表現される。
【0034】
【数1】
Figure 0003569998
【0035】
上記例にあっては、(211,160,54)と(232,155,31)のユークリッド距離が計算され、その結果(=32)が出力される(計算の簡略化のため、小数点以下は切り上げられる)。次に、17は乗算器であり、距離Rに√3を乗算して出力する。上記例にあっては、「32」と√3とが乗算され、その結果(=56)が出力される。
【0036】
次に、18は範囲内代表色選択手段であり、代表色番号iと成分和Wとの対応関係(図5(C)参照)を記憶しており、「W−√3R」〜「W+√3R」の範囲内の成分和Wを有する代表色データを検索し、これら代表色データの代表色番号iを出力する。上記例にあっては、成分和W(=425)を中心として「±56の範囲」、すなわち「369〜481」の範囲の成分和Wを有する代表色データが検索される。図5(C)によれば、代表色番号iが「5」、「2」および「1」の場合に成分和Wは上記範囲に含まれる。従って、範囲内代表色選択手段18は、これら代表色番号「5」、「2」および「1」を順次出力する。
【0037】
ここで、範囲内代表色選択手段18でこれら代表色データを選択する理由は、選択された代表色データ(「W−√3R」〜「W+√3R」の範囲内の成分和Wを有する代表色データ)の集合は、原画像データに最も近い代表色データを必ず含むからである。なお、この点については、実施例の末尾の「備考」欄で証明する。
【0038】
次に、19はカラーマップであり、カラーマップ15と同様に構成され、範囲内代表色選択手段18から供給された代表色番号に対応する代表色データのL,a,b各成分を順次出力する。次に、20は距離演算手段であり、距離演算手段16と同様に構成されている。すなわち、距離演算手段20は、原画像データと各代表色データとの距離RCiを順次出力する。21は最近隣代表色選択手段であり、第1実施例における最小距離判定手段6と同様に構成されている。
【0039】
すなわち、最近隣代表色選択手段21は、順次供給された距離RCiのうちから最小のものを選択し、その最小の距離RCiに係る代表色番号iを画像メモリ8に書込む。また、最近隣代表色選択手段21は、その選択結果に基づいて他の種々の構成要素を制御する。その詳細は、実施例の動作とともに詳述する。
【0040】
B−2.実施例の動作
次に、本実施例の動作を説明する。最初に最近隣代表色選択手段21によって画像メモリ1L,1a,1bの各先頭アドレスがアクセスされ、加算器13から原画素データの成分和Wが出力される。次に、最近隣成分和選択手段14においては、原画素データの成分和Wに最も近い成分和Wを有する代表色データの代表色番号が出力される。次に、カラーマップ15においては、該代表色データのL,a,b各成分が読み出され、距離演算手段16においては、成分和Wに係る原画像データと、成分和Wに係る代表色データとの距離Rが出力され、乗算器17からは値「√3R」が出力される。
【0041】
次に、範囲内代表色選択手段18にあっては、「W−√3R」〜「W+√3R」の範囲内の成分和Wを有する代表色データが検索され、これら代表色データの代表色番号が出力される。上述した例にあっては、範囲内代表色選択手段18から「5」,「2」,「1」という代表色番号が順次出力される。まず、代表色番号「5」が出力されると、カラーマップ19から代表色番号「5」に対応するL,a,bの各成分データ(L,a,b)=(16,116,255)が出力される。
【0042】
次に、距離演算手段20においては、原画素データ(L,a,b)=(211、160、54)と上記代表色データとの距離RCiが計算される。この場合は、距離RCiは「284」になる。次に、最近隣代表色選択手段21にあっては、範囲内代表色選択手段18から出力された代表色番号「5」と、計算された距離RCi(=284)とが記憶される。
【0043】
次に、範囲内代表色選択手段18から2番目の代表色番号「2」が出力されると、カラーマップ19、距離演算手段20を介して、代表色番号「2」に係る距離RCi(=32)が出力される。この値は、現在記憶されている距離RCi(=284)よりも小さいから、最近隣代表色選択手段21の記憶内容が更新される。すなわち、最近隣代表色選択手段21には、代表色番号「2」と、これに係る距離RCi(=32)とが記憶される。
【0044】
次に、範囲内代表色選択手段18から3番目の代表色番号「1」が出力されると、カラーマップ19、距離演算手段20を介して、代表色番号「1」に係る距離RCi(=69)が出力される。この値は、現在記憶されている距離RCi(=284)よりも大きいから、最近隣代表色選択手段21の記憶内容が更新されない。結局、範囲内代表色選択手段18から一連の代表色番号が出力された後、最近隣代表色選択手段21には、代表色番号「2」と、これに係る距離RCi(=32)とが記憶されることになる。
【0045】
最近隣代表色選択手段21は、最後に残った代表色番号「2」を画像メモリ8に書込むとともに、読み出しアドレスをインクリメントして画像メモリ1L,1a,1bをアクセスする。これにより、原画像データの次の画素が画像メモリ1L,1a,1bから読み出される。このようにして、原画像データの注目画素に対する代表色の代表色番号が決定されてゆく。そして、画像メモリ8に記憶され代表色番号iの集合から成る画像データは、カラーマップ9、色変換手段10、D/A変換器11R,11G,11Bを介して画像信号に変換され、CRTディスプレイ12に供給される。これにより、CRTディスプレイ12においては、8色の代表色に割当てられたカラー画像が表示される。
【0046】
B−3.実施例の効果
このように、本実施例によれば、原画素に割当てる代表色を検索するにあたって、限られた代表色データと原画像データとの距離のみが計算される。すなわち、「W−√3R」〜「W+√3R」の範囲外の成分和Wを有する代表色データについては距離計算を省略することができ、画像データ全体としての所要演算量および処理時間をきわめて小とすることができる。
【0047】
C.変形例
本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、第1実施例においては、代表色番号iの代表色データに対して、他の「7」個の代表色データがなす距離のうち最小値を「2R」とし、代表色番号iの代表色データを中心とする半径Rの球の内部を「近傍範囲」とした。しかし、近傍範囲は必ずしも第1実施例のように設定する必要はない。すなわち、ある代表色を強調したい場合(ある代表色への割当てを多くしたい場合)などは、その代表色の近傍距離を大きくし、他を小さくするなど、近傍距離は目的に応じて自由に設定してもよい。さらに、この近傍範囲は球形である必要も無い。
【0048】
D.備考
(原画像データに最も近い代表色データは「W−√3R」〜「W+√3R」の範囲内の成分和Wを有する旨の証明)
原画素データをP:(L、a、b)、その成分和をW(=L+a+b)、各代表色データをP:(L、a、b)[i=0、1、…7]、各代表色の成分和をW[i=0、1、…7]とする。また、代表色の成分和Wの内、原画素データの成分和Wに最も近い代表色の成分和をW、その代表色をP:(L、a、b)とする。
2色PとPの距離を△Pとすると、明らかに
【0049】
【数2】
Figure 0003569998
【0050】
が成り立つ。言いかえると、色空間上で考えて、Pを中心として半径△Pの球の内部あるいは表面に、Pに距離が最も近い代表色が存在する。
上記球の内部あるいは表面上の任意の代表色をP:(L、a、b)としたときに、下式が成立する。
【0051】
【数3】
Figure 0003569998
【0052】
式(3)を最大にするPは、下式(4)、(5)が共に成立させるものである。
【数4】
Figure 0003569998
【0053】
【数5】
Figure 0003569998
【0054】
ここで、式(6)が成立するから、結局、式(3)を最大である場合は、Pについて下式(7)が成立する。
【数6】
Figure 0003569998
【0055】
【数7】
Figure 0003569998
【0056】
従って、式(4)および(7)より、下式(8)が得られる。
【数8】
Figure 0003569998
【0057】
式(8)によれば、Wを中心として±√3(△P)以内に、言いかえるとWー√3(△P)〜W+√3(△P)の範囲にPに最も距離の近い代表色が存在することになる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の構成によれば、第1の画像データの画素が何れかの代表色の近傍範囲に含まれる場合は、第2の画像データの画素は特定されるから、第2の画像データの画素を決定するためにさらに計算を行う必要がなくなる。また、請求項2記載の構成によれば、代表色成分和が所定範囲に属する代表色の中から、第2の画像データの画素が決定されるから、他の代表色について計算を行う必要がなくなる。従って、何れの構成によっても、僅かな計算量で第1の画像データの各画素に正確に代表色に割当てることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の画像処理装置のブロック図である。
【図2】本発明の第2実施例の画像処理装置のブロック図である。
【図3】距離演算手段4のブロック図である。
【図4】近傍判定手段5のブロック図である。
【図5】第2実施例の動作説明図である。
【図6】従来のフルカラー表示のカラー画像表示装置の一例を示すブロック図である。
【図7】従来の限定色表示のカラー画像表示装置の一例を示すブロック図である。
【図8】従来の局所区分探索法の説明図である。
【符号の説明】
5 近傍判定手段(近傍範囲設定手段、判定手段)
6 最小距離判定手段(変換手段)
14 最近隣成分和選択手段(成分和記憶手段、成分和選択手段)
16 距離演算手段(範囲決定手段)
17 乗算器(範囲決定手段)
21 最近隣代表色選択手段(変換手段)

Claims (4)

  1. 第1の画像データを、複数の代表色によって構成される第2の画像データに変換する画像処理装置において、
    前記第1の画像データの画素と代表色との距離を算出し、前記第1の画像データの画素が所定の色空間中において前記代表色に対する所定の近傍範囲に含まれるか否かを判定する判定手段と、
    前記画素が何れかの代表色の近傍範囲に含まれる場合は、この代表色を前記第2の画像データの画素とする一方、前記画素が何れの代表色の近傍範囲にも含まれない場合は、各代表色と前記第1の画像データとの前記色空間における距離の最も小さい代表色を前記第2の画像データの画素とする変換手段と
    を具備し、
    前記近傍範囲は、ある画素が何れかの代表色の近傍範囲に含まれているときに該代表色が該画素に最も近接するように設定されている
    ことを特徴とする画像処理装置
  2. 第1の画像データを、複数の代表色によって構成される第2の画像データに変換する画像処理装置において、
    前記各代表色を構成する成分を各代表色毎に合計してなる代表色成分和を記憶する成分和記憶手段と、
    前記代表色成分和のうち、前記第1の画像データの画素の成分和との差が最も小さいものを選択する成分和選択手段と、
    前記成分和選択手段で選択された代表色成分和に対応する代表色と前記第1の画像データの画素との距離に基づいて、代表色成分和の範囲を決定する範囲決定手段と、
    代表色成分和が前記範囲に属する代表色の中から、前記第1の画像データの画素との距離が最短であるものを選択し、選択した代表色を前記第2の画像データの画素とする変換手段と
    を具備することを特徴とする画像処理装置。
  3. ある画素が何れかの代表色の近傍範囲に含まれているときに該代表色が該画素に最も近接するように該近傍範囲を設定する近傍範囲設定過程と、
    第1の画像データの画素と代表色との距離を算出し、前記第1の画像データの画素が所定の色空間中において前記代表色に対する所定の近傍範囲に含まれるか否かを判定する判定過程と、
    前記画素が何れかの代表色の近傍範囲に含まれる場合は、この代表色を第2の画像データの画素とする一方、前記画素が何れの代表色の近傍範囲にも含まれない場合は、各代表色と前記第1の画像データとの前記色空間における距離の最も小さい代表色を第2の画像データの画素とする変換過程と
    からなる色変換方法。
  4. 各代表色を構成する成分を各代表色毎に合計してなる代表色成分和を記憶する成分和記憶過程と、
    前記代表色成分和のうち、第1の画像データの画素の成分和との差が最も小さいものを選択する成分和選択過程と、
    前記成分和選択過程で選択された代表色成分和に対応する代表色と前記第1の画像データの画素との距離に基づいて、代表色成分和の範囲を決定する範囲決定過程と、
    代表色成分和が前記範囲に属する代表色の中から、前記第1の画像データの画素との距離が最短であるものを選択し、選択した代表色を第2の画像データの画素とする変換過程と
    からなる色変換方法。
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