JP3569671B2 - 表示パネル - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、表示パネルに関し、特にマトリクス状に配置された複数の表示セルをガス放電により稼働して表示を行う構造の表示パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明者らは、先に特許協力条約に基づく国際出願(出願番号PCT/JP98/01444)において、新しい表示パネルを提案した。この表示パネルは、マトリクス状に配置された複数の表示セルを表面に有する第一ガラスと上記複数の表示セルと対向する第二ガラスとから構成された構造を有し、各表示セルをガス放電により稼働せしめるものであって、この稼働のために各表示セルは共通電極と個別電極とを備えている。個別電極は、表示セル毎に駆動され、共通電極は複数のセルについて一括して駆動される。その際に共通電極に正の表示パルスを印加し、個別電極による正の制御電圧の印加を個別に制御することで放電を表示セル毎に制御して表示を行っている。表示パネルとしては例えば8cm角のものが用いられ、これを単位パネルとしてそれの複数を縦横に配列して大画面表示システムが構築される。各単位パネルは、それぞれの封止幅が狭いので、それらを用いると実質的に目地のない大画面を構成することができる。
【0003】
上記の表示パネルは、上記した通り、薄いガラス板2枚を貼り合わせた構造であるので、その製造過程のみならず製造後においてもガラス割れが生じないように慎重な取扱を要するので製造能率が低い問題がある。さらに大画面を構成する際には、目地を可及的に小さくするために各表示パネルは互いに接近して配列されるので表示パネル間の間隔は非常に小さくなっており、ために配列過程において表示パネルの端部に割れや欠けが起き易い問題もある。これに対して糸面取りなどのガラス端部処理を施すことも可能であるが、それでは十分には割れや欠けを防止できない、コストアップにつながる、またガラス端部処理部分は表示パネルの端部セルからの発光の一部を妨げてしまう、などの不都合がある。
【0004】
上記の表示パネルは、通常、コントラスト向上および色純度改善のためにカラーフィルタが併用される。このカラーフィルタの併用方法としては、表示パネルの内部や外部へのカラーフィルタの印刷、あるいは表示パネルの表示面にフィルム状のカラーフィルタを貼着する方法などが提案されており、上記カラーフィルタの貼着については特開昭63−2019号公報などに開示されている。しかし、かかるカラーフィルタの印刷や貼着の工程においても、前記した端部に割れや欠けが起きる可能性もある。
【0005】
上記の表示パネルは、前記した通り、それの複数を縦横に並べて配列型の表示システムとして使用される。その際、各表示パネルの最も外側にある表示セルからの発光がガラス端面で反射し、また外部からの光が表示パネル端部から入射することにより、表示セルの蛍光体からの反射光が白色として視認される問題もある。かかる問題のために、配列型の表示システム全体としてみた場合、表示パネル間が白く見えてシステム画面の明るさが不均一となる不都合が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術における上記の諸問題に鑑み、表示パネル端部での欠けの問題が軽減された表示パネルを提供することを課題とする。本発明は、さらに表示パネル端部での入反射を防止してシステム画面の明るさの均一性が改善された表示パネルを提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示パネルは、(1)ガス放電用空間を有する表示セルの複数を表面に有する第一ガラスと上記表示セルに対向して上記第一ガラスの上に設置された第二ガラスとから構成された表示パネル本体、および上記表示パネル本体の表示面と側面を覆うと共に裏面の少なくとも一部をも覆う保護フィルムを備えたものである。
(2)上記(1)において、保護フィルムは、表示パネル本体に貼着されているものである。
(3)上記(1)において、保護フィルムの表示パネル本体の表示面を覆う部分にカラーフィルターとして機能する着色部を有するものである。
(4)上記(1)または(3)において、保護フィルムの表示パネル本体の表示面を覆う部分に遮光用のブラックマトリクスを有するものである。
(5)上記(1)において、保護フィルムの表示パネル本体の側面を覆う部分が着色されているものである。
(6)上記(1)または(3)において、保護フィルムの上に紫外線カット層および/またはマット処理層を有するものである。
(7)上記(1)または(2)において、表示パネル本体の裏面を覆う保護フィルムの部分を上記裏面に押当てる押当部材を有するものである。
(8)上記(7)において、押当部材は、表示パネル本体を駆動する部材を内蔵した筐体である。
(9)上記(1)において、表示パネル本体は、平板状である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下の各実施の形態においては、互いに同一の部分には同一の符号を付して、実施の形態2以下では各部の説明は実施の形態1の説明を参照することとして説明を省略する。
【0009】
実施の形態1.
図1〜図6は、本発明における表示パネルの実施の形態1を説明するものであって、図1は表示パネルの一部断面図を含む側面図、図2は図1に示すII−II線の方向に切断したときの一部拡大断面図、図3は展開された保護フィルムの上面図、図4は保護フィルム製造方法の説明図、図5(a)は、実施の形態1の表示パネルを用いて組立られた表示ユニットの斜視図、図5(b)は上記表示ユニットを用いた表示装置の分解斜視図、図6は上記表示装置の駆動回路図である。
【0010】
図1〜図6において、1は表示パネル、2は表示パネル本体、3はバックガラスと通称されることのある第一ガラス、4はフロントガラスと通称されることのある第二ガラス、5は第一ガラス3と第二ガラス4とを封止する封止ガラス、6は表示セル、7は保護フィルムである。表示パネル1は、表示パネル本体2と保護フィルム7とから構成されており、また表示パネル本体2は第一ガラス3、第二ガラス4、および表示セル6とから構成されている。第二ガラス4は、表示セル6と対向する状態で第一ガラス3の上に設けられ、両ガラスは共に平板状の一枚ガラスであって、それらは外周縁において封止ガラス5で互いに気密に封止されている。
【0011】
表示セル6は、複数の表示セル部分61、62、63、・・からなり、また第一ガラス3の表面には、マトリクス状に複数の窪みが形成されて各窪み内に表示セル部分61、62、63、・・のそれぞれが設置され、しかして複数の表示セル部分はマトリクス状に配置されている。各表示セル部分は、碗状の断面形状を有し、その碗状の内面に蛍光体が塗布されており、碗状内の空間にはガス放電のための気体、例えばキセノンが充填されている。さらに図2に示す表示セル部分61は赤色を、表示セル部分62は緑色を、表示セル部分63は青色をそれぞれ発光し、表示セル部分61〜63の3個の表示セル部分にて1つの画素が形成されている。他の表示セル部分も同様に、3個で一つの画素が形成されている。各表示セル部分からの発光は、図2の矢印Aの方向に放射され、しかして第二ガラス4の外面41が表示パネル本体2の表示面(以下、表示面21)であって、保護フィルム7はこの表示面21上を覆っている。
【0012】
表示パネル本体2の製造の際には、第一ガラス3と第二ガラス4との間に極く僅かな層状の隙間(図示せず)を残して両ガラスを封止ガラス5により略気密に封止し、ついで上記の隙間を利用して各表示セル部分の空間を真空にし、ついでこの真空をガス放電用気体で置換して各表示セル部分の空間にこのガス放電用気体を充填する。この後、封止ガラス5により残る部分を封止する。
【0013】
保護フィルム7は、図3の展開図および図1、図2に示す通り、表示パネル本体2の表示面21、側面22、および裏面23の一部、をそれぞれ覆う部分71、72、および73から構成されている。図3において、点線74は部分71と部分72との境界線であって、点線74で囲まれた面積は表示パネル本体2の表示面21の面積に略該当し、点線74と点線75の間の部分72は表示パネル本体2の厚みに略相当して表示パネル本体2の側面22を覆い、部分73は表示パネル本体2の裏面23の一部を覆う。また保護フィルム7は、その四隅に正方形の切欠き76が設けられているので、保護フィルム7の部分的な重なりを生じることなく、接着剤を用いた貼着などにより表示パネル本体2の前記した箇所を覆うことができる。なお図3において、711は後記する目地領域である。
【0014】
このように、保護フィルム7を表示パネル本体2の側面から裏面にまで回り込ませて貼着することにより表示パネル本体2の端部を露出させることなく被覆するので、上記端部に生じることのある外力などを分散させることができて端部での割れや欠けを防ぐことが出来る。
【0015】
また保護フィルム7は、表示パネル本体2の表示セル部分61、62、63、・・の配置に合致させて、各表示セル部分の発光色を透過する着色が施されているのでカラーフィルタとしての機能をも有する。図2、図3において、R、G、Bの符号を付した領域は、それぞれ赤色、緑色、および青色に着色されており、各領域の直下には、例えば表示セル部分61、62、63がそれぞれ位置している。表示セル部分61〜63で一画素が形成されるように、表示セル部分61〜63上のR、G、Bの三領域で一画素のフィルタ機能をなす。保護フィルム7での各画素フィルタの間は目地領域711で区画されている。いま一例として表示セル部分61とその上のR着色領域に着目すると、このR着色領域は、表示パネル1に入射する外光並びにこの外光が表示パネル1内で反射して外部に放射される放射光のうち、赤色成分以外の成分をカットすることができる。一方、表示セル部分61から放射される赤色成分はR着色領域でカットされることなく外部に放射される。この結果、表示セル部分61とR着色領域においては、表示セル部分61からの赤色成分に外光に含まれる赤色成分が加算されるので、赤色成分の強度が向上する。同様のことが、表示セル部分62とG着色領域における緑色成分、並びに表示セル部分63とB着色領域における青色成分についても言えるので、色のコントラストが向上する。
【0016】
またR、G、Bの各着色領域は、それら赤色、緑色、青色に代えて一つの色の着色によりカラーフィルタ機能を持たせることも可能である。例えば上記の一つの色の例としてグレーを採用する。上記のR着色領域で赤色に代えてグレーを使用すると、内部からの光の赤色成分は赤色フィルタよりは外部に出難くなるが、外光をカットする機能は赤色フィルタと同様であるのでコントラストの向上に寄与する。また上記三色を使用するよりも一色で済むことから、保護フィルム7自体の製造コストが低減するのみならず、表示パネル1の製造工程が簡素化されるのでこの面からも表示パネル1のコスト低減に繋がる。しかして、保護フィルム7にカラーフィルタの機能を持たせる場合は、表示パネル1に要求される発光強度やコストなどを考慮して、三色フィルタまたは一色フィルタの選択を行えばよい。
【0017】
本発明において保護フィルム7の構成材料としては、表示パネル本体2の外面と例えば接着剤により貼着可能で且つ透光性のものであれば特に制限はないが、上記の要求に加えて、カラーフィルタとしての機能を兼務せしめるために着色性に優れ、またさらに表示パネル本体2の動作時における周囲温度や表示セル6が発する熱に耐えることができる耐熱性のもの、例えば、アクリル系樹脂が好ましい。また保護フィルム7の厚みについては、表示パネル本体2の側面においてあまり大きな丸みrを取ることなく折り曲げが可能であると共に耐割れ性も優れているように、50〜100μm程度が適当である。
【0018】
保護フィルム7は、図4に示すように、それを構成する長尺の材料テープTに連続印刷し、ついでそれらを個々に切断すると共に表示パネル本体2(図4では図示せず)の外面に貼着することで、表示パネル1の連続生産に対応することができる。
【0019】
図5(a)において、表示ユニット11は、4枚の表示パネル1を2×2に配列した四表示パネル12、四表示パネル12の下に設置された端子変換基板13、さらにその下に設置された個別電極駆動回路基板14とから構成されており、図5(b)において、表示装置10は、上記の表示ユニット11とその下に設置されたパルス回路/信号処理回路基板15から構成されている。また図6において、11は上記の表示ユニット、16はビデオインターフェース、17は信号処理バス回路、18は電源、19の矢印は信号の流れを示す。
【0020】
つぎに保護フィルム7を施した実施の形態1の表示パネルについて、保護フィルム7の割れ防止の効果を調べた実験結果について述べる。この実験では、図5に示すような四表示パネル12を単位としてさらに組み上げたモジュールにおける個々の表示パネルの製造時とモジュールへの組み上げ時における合計の割れ発生率を調べたところ、実施の形態1の表示パネルの場合は、49ケース中で1ケースに割れが発生した(割れ発生率:2%)のに対して、保護フィルム7のない従来の表示パネルの場合では、60ケース中で12ケースに割れが発生した(割れ発生率:20%)。この実験から、保護フィルム7の割れ防止効果が極めて大きいことが分かる。
【0021】
実施の形態2.
図7〜図8は、本発明における表示パネル1の実施の形態2を説明するものであって、図7は表示パネル1の一部拡大断面図、図8は展開された保護フィルムの上面図である。実施の形態2は、保護フィルム7の目地領域711および各画素内のR着色領域とG着色領域との間712、並びにG着色領域とB着色領域との間713を黒色とした遮光用のブラックマトリクスを追加した点において実施の形態1と異なる。かかる遮光用ブラックマトリクスを加えることにより表示パネル本体2における発光と無関係の部分での外光反射を押さえることができてコントラストの向上に寄与する。なお実施の形態2の表示パネルは、遮光用ブラックマトリクスを追加した保護フィルム7を前記図4と同様の方法で製造し、それを用いて実施の形態1の場合と同様にして製造することができる。
【0022】
実施の形態3.
図9は、本発明における表示パネル1の実施の形態3を説明するものであって、表示パネル1の一部拡大断面図である。図9において、8は紫外線カット層であり、9はマット処理層である。紫外線カット層8は、保護フィルム7の上に施されてカラーフィルタの前記R、G、B領域の形成に用いられた着色剤が紫外線により化学的劣化して褪色することを防止する作用をなす。一方、マット処理層9は、外光を散乱させることができ、特に一定方向からの光、例えば室内の蛍光灯や太陽光などの表示パネル本体2の表示面21からの一定方向への反射を散乱させてかかる光の影響を少なくする作用をなす。
【0023】
実施の形態3の表示パネル1は、実施の形態2において用いられた保護フィルム7に代えて、該保護フィルム7の上に紫外線カット層8を構成するフィルムとマット処理層9を構成するフィルムとを積層した三層構造の複合フィルムを用いる以外は、実施の形態2の場合と同様にして製造することができる。なお紫外線カット層8およびマット処理層9を構成する各フィルムの厚みは、上記各層が前記した作用を奏し得る限り特に制限はないが、一般的にはいずれのフィルムも20〜25μm程度が適当である。また紫外線カット層8は、一枚のフィルムで構成してもよく2〜4枚を積層して構成してもよい。紫外線カット層8とマット処理層9とは互いに併用されることなく、個々に用いられてもよい。
【0024】
前記図2、図7、図9および後記の図10におけるR、G、Bの符号を付した各着色領域、並びに図7、図9および図10における遮光用ブラックマトリクスは、保護フィルム7の部分71の表面の所定の箇所に所定の着色剤を塗布あるいは印刷して形成されているが、上記の各着色領域並びに遮光用ブラックマトリクスは、保護フィルム7の部分71の裏面、部分71の表裏の中間部、さらには部分71の表裏と中間部の全部に着色剤を施して形成されてもよい。
【0025】
実施の形態4.
図10は、本発明における表示パネル1の実施の形態4を説明するものであって、表示パネル1の一部拡大断面図である。図10において、714は保護フィルム7の部分72、即ち表示パネル本体2の側面22を覆う部分の表面に施された着色部である。着色部714は、保護フィルム7の部分71の一部の表面および保護フィルム7の部分73の一部の表面にも及んでいる。この着色部714により保護フィルム7の部分72における外光の入射、光漏れ、あるいは反射を押さえることができる。しかして前記した表示パネル1の最も外側にある表示セルからの発光がガラス端面で反射したり、また外部からの光が表示パネル1の端部から入射することなどが防止される。したがって、実施の形態4の表示パネル1の複数を用いて形成された配列型の表示システムは、表示パネル間が白く見える問題が解消して明るさの均一性が向上する。
【0026】
なお、図10では着色部714は、保護フィルム7の部分71の一部の表面および保護フィルム7の部分73の一部の表面にも及んでいるが、着色部714は保護フィルム7の部分72の部分だけに形成してもよく、また着色部714の色としては、前記した内外の光の入反射を軽減乃至防止できる色、例えば黒色やグレー、あるいはその他であってよいが、ブラックマトリクスの形成に用いられた黒色とすると、着色部714をブラックマトリクスの形成と同じ工程で同色の着色剤を用いて形成できて、製造工程を少なくし得てコストダウンにつながる。一方、着色部714の色は、光の透過率を考慮してグレー系などとして光漏れや反射の程度を調整することもできる。さらに着色部714は、べた塗りではなく、例えば縞状にすることによっても上記の調整が可能である。
【0027】
実施の形態5.
図11は、本発明における表示パネル1の実施の形態5を説明するものであって、表示パネル1の一部断面図を含む側面図である。図11において、24は表示パネル本体2の裏面23を覆う保護フィルム7の部分73に押当てる押当部材である。押当部材24としては、例えば表示パネル本体2を駆動する端子変換基板13や個別電極駆動回路基板14(図5(a)参照)を内蔵した筐体が用いられる。
【0028】
部分73の表示パネル本体2の裏面23に対する接着力は一般的に強くなくて、その部分が、延いては保護フィルム7が表示パネル本体2から剥離する可能性がある。そこで図11に示すように、部分73を表示パネル1と押当部材24とで挟み込むように表示パネル1の裏面に押し付け、さらに好ましくは表示パネル1と押当部材24とを熱導電性のテープなどで貼り合せる。かくすると、保護フィルム7の剥離を確実に防止することができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明の表示パネルは、以上説明した通り、(1)ガス放電用空間を有する表示セルの複数を表面に有する第一ガラスと上記表示セルに対向して上記第一ガラスの上に設置された第二ガラスとから構成された表示パネル本体、および上記表示パネル本体の表示面と側面を覆うと共に裏面の少なくとも一部をも覆う保護フィルムを備えたものである。またその際、(2)上記(1)において保護フィルムは、表示パネル本体に貼着されているものである。このように、保護フィルムを表示パネル本体の側面から裏面にまで回り込ませて貼着することにより、表示パネル本体の端部を露出させることなく被覆するので、上記端部に生じることのある外力などを保護フィルムにより分散させることができて端部での割れや欠けを防ぐことができ、この結果、本発明の表示パネルの取扱が容易となって、例えば本発明の表示パネルを用いた大型表示装置の組立を能率よく行なうことができる。
【0030】
また(3)上記(1)において、保護フィルムの表示パネル本体の表示面を覆う部分にカラーフィルターとして機能する着色部を有するものであると、保護フィルムはカラーフィルタとしての機能をも有する。さらに(4)上記(1)または(3)において、保護フィルムの表示パネル本体の表示面を覆う部分に遮光用のブラックマトリクスを有するものであると、画素間の色のコントラストが向上する。
【0031】
また(5)上記(1)において、保護フィルムの表示パネル本体の側面を覆う部分が着色されているものであると、この着色により遮光や光の反射を防止することができるので、各表示パネルの最も外側にある表示セルからの発光がガラス端面で反射したり、また外部からの光が表示パネル端部から入射することなどが防止される。したがって本発明の表示パネルの複数を用いて形成された配列型の表示システムは、表示パネル間が白く見える問題が解消して明るさの均一性が向上する。
【0032】
また(6)上記(1)または(3)において、保護フィルムの上に紫外線カット層および/またはマット処理層を有するものであると、紫外線カット層は、保護フィルムに施されてカラーフィルタの前記R、G、B領域の形成に用いられた着色剤が紫外線により化学的劣化して褪色することを防止する作用をなす。一方、マット処理層9は、外光を散乱させることができ、特に一定方向からの光、例えば室内の蛍光灯や太陽光などの表示パネル本体の表示面からの一定方向への反射を散乱させてかかる光の影響を少なくする作用をなす。
【0033】
また(7)上記(1)または(2)において、表示パネル本体の裏面を覆う保護フィルムの部分を上記裏面に押当てる押当部材、例えば(8)上記(7)において押当部材は、表示パネル本体を駆動する部材を内蔵した筐体であるとつぎの効果がある。即ち、表示パネル本体の裏面を覆う保護フィルムの部分の接着力は一般的に強くなくて、その部分が、延いては保護フィルムが表示パネル本体から剥離する可能性があるが、表示パネル本体の裏面を覆う保護フィルムの部分を押当部材にて押し付けることにより上記の剥離を防止することができる。
【0034】
またさらに(9)上記(1)において、表示パネル本体は平板状であると、平面状の大型表示装置を組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における表示パネルの実施の形態1の一部断面図を含む側面図。
【図2】図1に示すII−II線の方向に切断したときの一部拡大断面図。
【図3】実施の形態1における展開された保護フィルムの上面図。
【図4】実施の形態1における保護フィルム製造方法の説明図。
【図5】(a)は実施の形態1の表示パネルを用いて組立られた表示ユニットの斜視図、(b)は上記表示ユニットを用いた表示装置の分解斜視図。
【図6】実施の形態1における表示装置の駆動回路図。
【図7】本発明における表示パネルの実施の形態2の一部拡大断面図。
【図8】実施の形態2における展開された保護フィルムの上面図。
【図9】本発明における表示パネルの実施の形態3の一部拡大断面図。
【図10】本発明における表示パネルの実施の形態4の一部拡大断面図。
【図11】本発明における表示パネルの実施の形態5の一部断面図を含む側面図。
【符号の説明】
1 表示パネル、2 表示パネル本体、3 第一ガラス、4 第二ガラス、
5 封止ガラス、6 表示セル、7 保護フィルム、
71 表示パネル本体の表示面を覆う部分、
72 表示パネル本体の側面を覆う部分、
73 表示パネル本体の裏面の一部を覆う部分、8 は紫外線カット層、
9 マット処理層。
【発明の属する分野】
本発明は、表示パネルに関し、特にマトリクス状に配置された複数の表示セルをガス放電により稼働して表示を行う構造の表示パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明者らは、先に特許協力条約に基づく国際出願(出願番号PCT/JP98/01444)において、新しい表示パネルを提案した。この表示パネルは、マトリクス状に配置された複数の表示セルを表面に有する第一ガラスと上記複数の表示セルと対向する第二ガラスとから構成された構造を有し、各表示セルをガス放電により稼働せしめるものであって、この稼働のために各表示セルは共通電極と個別電極とを備えている。個別電極は、表示セル毎に駆動され、共通電極は複数のセルについて一括して駆動される。その際に共通電極に正の表示パルスを印加し、個別電極による正の制御電圧の印加を個別に制御することで放電を表示セル毎に制御して表示を行っている。表示パネルとしては例えば8cm角のものが用いられ、これを単位パネルとしてそれの複数を縦横に配列して大画面表示システムが構築される。各単位パネルは、それぞれの封止幅が狭いので、それらを用いると実質的に目地のない大画面を構成することができる。
【0003】
上記の表示パネルは、上記した通り、薄いガラス板2枚を貼り合わせた構造であるので、その製造過程のみならず製造後においてもガラス割れが生じないように慎重な取扱を要するので製造能率が低い問題がある。さらに大画面を構成する際には、目地を可及的に小さくするために各表示パネルは互いに接近して配列されるので表示パネル間の間隔は非常に小さくなっており、ために配列過程において表示パネルの端部に割れや欠けが起き易い問題もある。これに対して糸面取りなどのガラス端部処理を施すことも可能であるが、それでは十分には割れや欠けを防止できない、コストアップにつながる、またガラス端部処理部分は表示パネルの端部セルからの発光の一部を妨げてしまう、などの不都合がある。
【0004】
上記の表示パネルは、通常、コントラスト向上および色純度改善のためにカラーフィルタが併用される。このカラーフィルタの併用方法としては、表示パネルの内部や外部へのカラーフィルタの印刷、あるいは表示パネルの表示面にフィルム状のカラーフィルタを貼着する方法などが提案されており、上記カラーフィルタの貼着については特開昭63−2019号公報などに開示されている。しかし、かかるカラーフィルタの印刷や貼着の工程においても、前記した端部に割れや欠けが起きる可能性もある。
【0005】
上記の表示パネルは、前記した通り、それの複数を縦横に並べて配列型の表示システムとして使用される。その際、各表示パネルの最も外側にある表示セルからの発光がガラス端面で反射し、また外部からの光が表示パネル端部から入射することにより、表示セルの蛍光体からの反射光が白色として視認される問題もある。かかる問題のために、配列型の表示システム全体としてみた場合、表示パネル間が白く見えてシステム画面の明るさが不均一となる不都合が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術における上記の諸問題に鑑み、表示パネル端部での欠けの問題が軽減された表示パネルを提供することを課題とする。本発明は、さらに表示パネル端部での入反射を防止してシステム画面の明るさの均一性が改善された表示パネルを提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示パネルは、(1)ガス放電用空間を有する表示セルの複数を表面に有する第一ガラスと上記表示セルに対向して上記第一ガラスの上に設置された第二ガラスとから構成された表示パネル本体、および上記表示パネル本体の表示面と側面を覆うと共に裏面の少なくとも一部をも覆う保護フィルムを備えたものである。
(2)上記(1)において、保護フィルムは、表示パネル本体に貼着されているものである。
(3)上記(1)において、保護フィルムの表示パネル本体の表示面を覆う部分にカラーフィルターとして機能する着色部を有するものである。
(4)上記(1)または(3)において、保護フィルムの表示パネル本体の表示面を覆う部分に遮光用のブラックマトリクスを有するものである。
(5)上記(1)において、保護フィルムの表示パネル本体の側面を覆う部分が着色されているものである。
(6)上記(1)または(3)において、保護フィルムの上に紫外線カット層および/またはマット処理層を有するものである。
(7)上記(1)または(2)において、表示パネル本体の裏面を覆う保護フィルムの部分を上記裏面に押当てる押当部材を有するものである。
(8)上記(7)において、押当部材は、表示パネル本体を駆動する部材を内蔵した筐体である。
(9)上記(1)において、表示パネル本体は、平板状である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下の各実施の形態においては、互いに同一の部分には同一の符号を付して、実施の形態2以下では各部の説明は実施の形態1の説明を参照することとして説明を省略する。
【0009】
実施の形態1.
図1〜図6は、本発明における表示パネルの実施の形態1を説明するものであって、図1は表示パネルの一部断面図を含む側面図、図2は図1に示すII−II線の方向に切断したときの一部拡大断面図、図3は展開された保護フィルムの上面図、図4は保護フィルム製造方法の説明図、図5(a)は、実施の形態1の表示パネルを用いて組立られた表示ユニットの斜視図、図5(b)は上記表示ユニットを用いた表示装置の分解斜視図、図6は上記表示装置の駆動回路図である。
【0010】
図1〜図6において、1は表示パネル、2は表示パネル本体、3はバックガラスと通称されることのある第一ガラス、4はフロントガラスと通称されることのある第二ガラス、5は第一ガラス3と第二ガラス4とを封止する封止ガラス、6は表示セル、7は保護フィルムである。表示パネル1は、表示パネル本体2と保護フィルム7とから構成されており、また表示パネル本体2は第一ガラス3、第二ガラス4、および表示セル6とから構成されている。第二ガラス4は、表示セル6と対向する状態で第一ガラス3の上に設けられ、両ガラスは共に平板状の一枚ガラスであって、それらは外周縁において封止ガラス5で互いに気密に封止されている。
【0011】
表示セル6は、複数の表示セル部分61、62、63、・・からなり、また第一ガラス3の表面には、マトリクス状に複数の窪みが形成されて各窪み内に表示セル部分61、62、63、・・のそれぞれが設置され、しかして複数の表示セル部分はマトリクス状に配置されている。各表示セル部分は、碗状の断面形状を有し、その碗状の内面に蛍光体が塗布されており、碗状内の空間にはガス放電のための気体、例えばキセノンが充填されている。さらに図2に示す表示セル部分61は赤色を、表示セル部分62は緑色を、表示セル部分63は青色をそれぞれ発光し、表示セル部分61〜63の3個の表示セル部分にて1つの画素が形成されている。他の表示セル部分も同様に、3個で一つの画素が形成されている。各表示セル部分からの発光は、図2の矢印Aの方向に放射され、しかして第二ガラス4の外面41が表示パネル本体2の表示面(以下、表示面21)であって、保護フィルム7はこの表示面21上を覆っている。
【0012】
表示パネル本体2の製造の際には、第一ガラス3と第二ガラス4との間に極く僅かな層状の隙間(図示せず)を残して両ガラスを封止ガラス5により略気密に封止し、ついで上記の隙間を利用して各表示セル部分の空間を真空にし、ついでこの真空をガス放電用気体で置換して各表示セル部分の空間にこのガス放電用気体を充填する。この後、封止ガラス5により残る部分を封止する。
【0013】
保護フィルム7は、図3の展開図および図1、図2に示す通り、表示パネル本体2の表示面21、側面22、および裏面23の一部、をそれぞれ覆う部分71、72、および73から構成されている。図3において、点線74は部分71と部分72との境界線であって、点線74で囲まれた面積は表示パネル本体2の表示面21の面積に略該当し、点線74と点線75の間の部分72は表示パネル本体2の厚みに略相当して表示パネル本体2の側面22を覆い、部分73は表示パネル本体2の裏面23の一部を覆う。また保護フィルム7は、その四隅に正方形の切欠き76が設けられているので、保護フィルム7の部分的な重なりを生じることなく、接着剤を用いた貼着などにより表示パネル本体2の前記した箇所を覆うことができる。なお図3において、711は後記する目地領域である。
【0014】
このように、保護フィルム7を表示パネル本体2の側面から裏面にまで回り込ませて貼着することにより表示パネル本体2の端部を露出させることなく被覆するので、上記端部に生じることのある外力などを分散させることができて端部での割れや欠けを防ぐことが出来る。
【0015】
また保護フィルム7は、表示パネル本体2の表示セル部分61、62、63、・・の配置に合致させて、各表示セル部分の発光色を透過する着色が施されているのでカラーフィルタとしての機能をも有する。図2、図3において、R、G、Bの符号を付した領域は、それぞれ赤色、緑色、および青色に着色されており、各領域の直下には、例えば表示セル部分61、62、63がそれぞれ位置している。表示セル部分61〜63で一画素が形成されるように、表示セル部分61〜63上のR、G、Bの三領域で一画素のフィルタ機能をなす。保護フィルム7での各画素フィルタの間は目地領域711で区画されている。いま一例として表示セル部分61とその上のR着色領域に着目すると、このR着色領域は、表示パネル1に入射する外光並びにこの外光が表示パネル1内で反射して外部に放射される放射光のうち、赤色成分以外の成分をカットすることができる。一方、表示セル部分61から放射される赤色成分はR着色領域でカットされることなく外部に放射される。この結果、表示セル部分61とR着色領域においては、表示セル部分61からの赤色成分に外光に含まれる赤色成分が加算されるので、赤色成分の強度が向上する。同様のことが、表示セル部分62とG着色領域における緑色成分、並びに表示セル部分63とB着色領域における青色成分についても言えるので、色のコントラストが向上する。
【0016】
またR、G、Bの各着色領域は、それら赤色、緑色、青色に代えて一つの色の着色によりカラーフィルタ機能を持たせることも可能である。例えば上記の一つの色の例としてグレーを採用する。上記のR着色領域で赤色に代えてグレーを使用すると、内部からの光の赤色成分は赤色フィルタよりは外部に出難くなるが、外光をカットする機能は赤色フィルタと同様であるのでコントラストの向上に寄与する。また上記三色を使用するよりも一色で済むことから、保護フィルム7自体の製造コストが低減するのみならず、表示パネル1の製造工程が簡素化されるのでこの面からも表示パネル1のコスト低減に繋がる。しかして、保護フィルム7にカラーフィルタの機能を持たせる場合は、表示パネル1に要求される発光強度やコストなどを考慮して、三色フィルタまたは一色フィルタの選択を行えばよい。
【0017】
本発明において保護フィルム7の構成材料としては、表示パネル本体2の外面と例えば接着剤により貼着可能で且つ透光性のものであれば特に制限はないが、上記の要求に加えて、カラーフィルタとしての機能を兼務せしめるために着色性に優れ、またさらに表示パネル本体2の動作時における周囲温度や表示セル6が発する熱に耐えることができる耐熱性のもの、例えば、アクリル系樹脂が好ましい。また保護フィルム7の厚みについては、表示パネル本体2の側面においてあまり大きな丸みrを取ることなく折り曲げが可能であると共に耐割れ性も優れているように、50〜100μm程度が適当である。
【0018】
保護フィルム7は、図4に示すように、それを構成する長尺の材料テープTに連続印刷し、ついでそれらを個々に切断すると共に表示パネル本体2(図4では図示せず)の外面に貼着することで、表示パネル1の連続生産に対応することができる。
【0019】
図5(a)において、表示ユニット11は、4枚の表示パネル1を2×2に配列した四表示パネル12、四表示パネル12の下に設置された端子変換基板13、さらにその下に設置された個別電極駆動回路基板14とから構成されており、図5(b)において、表示装置10は、上記の表示ユニット11とその下に設置されたパルス回路/信号処理回路基板15から構成されている。また図6において、11は上記の表示ユニット、16はビデオインターフェース、17は信号処理バス回路、18は電源、19の矢印は信号の流れを示す。
【0020】
つぎに保護フィルム7を施した実施の形態1の表示パネルについて、保護フィルム7の割れ防止の効果を調べた実験結果について述べる。この実験では、図5に示すような四表示パネル12を単位としてさらに組み上げたモジュールにおける個々の表示パネルの製造時とモジュールへの組み上げ時における合計の割れ発生率を調べたところ、実施の形態1の表示パネルの場合は、49ケース中で1ケースに割れが発生した(割れ発生率:2%)のに対して、保護フィルム7のない従来の表示パネルの場合では、60ケース中で12ケースに割れが発生した(割れ発生率:20%)。この実験から、保護フィルム7の割れ防止効果が極めて大きいことが分かる。
【0021】
実施の形態2.
図7〜図8は、本発明における表示パネル1の実施の形態2を説明するものであって、図7は表示パネル1の一部拡大断面図、図8は展開された保護フィルムの上面図である。実施の形態2は、保護フィルム7の目地領域711および各画素内のR着色領域とG着色領域との間712、並びにG着色領域とB着色領域との間713を黒色とした遮光用のブラックマトリクスを追加した点において実施の形態1と異なる。かかる遮光用ブラックマトリクスを加えることにより表示パネル本体2における発光と無関係の部分での外光反射を押さえることができてコントラストの向上に寄与する。なお実施の形態2の表示パネルは、遮光用ブラックマトリクスを追加した保護フィルム7を前記図4と同様の方法で製造し、それを用いて実施の形態1の場合と同様にして製造することができる。
【0022】
実施の形態3.
図9は、本発明における表示パネル1の実施の形態3を説明するものであって、表示パネル1の一部拡大断面図である。図9において、8は紫外線カット層であり、9はマット処理層である。紫外線カット層8は、保護フィルム7の上に施されてカラーフィルタの前記R、G、B領域の形成に用いられた着色剤が紫外線により化学的劣化して褪色することを防止する作用をなす。一方、マット処理層9は、外光を散乱させることができ、特に一定方向からの光、例えば室内の蛍光灯や太陽光などの表示パネル本体2の表示面21からの一定方向への反射を散乱させてかかる光の影響を少なくする作用をなす。
【0023】
実施の形態3の表示パネル1は、実施の形態2において用いられた保護フィルム7に代えて、該保護フィルム7の上に紫外線カット層8を構成するフィルムとマット処理層9を構成するフィルムとを積層した三層構造の複合フィルムを用いる以外は、実施の形態2の場合と同様にして製造することができる。なお紫外線カット層8およびマット処理層9を構成する各フィルムの厚みは、上記各層が前記した作用を奏し得る限り特に制限はないが、一般的にはいずれのフィルムも20〜25μm程度が適当である。また紫外線カット層8は、一枚のフィルムで構成してもよく2〜4枚を積層して構成してもよい。紫外線カット層8とマット処理層9とは互いに併用されることなく、個々に用いられてもよい。
【0024】
前記図2、図7、図9および後記の図10におけるR、G、Bの符号を付した各着色領域、並びに図7、図9および図10における遮光用ブラックマトリクスは、保護フィルム7の部分71の表面の所定の箇所に所定の着色剤を塗布あるいは印刷して形成されているが、上記の各着色領域並びに遮光用ブラックマトリクスは、保護フィルム7の部分71の裏面、部分71の表裏の中間部、さらには部分71の表裏と中間部の全部に着色剤を施して形成されてもよい。
【0025】
実施の形態4.
図10は、本発明における表示パネル1の実施の形態4を説明するものであって、表示パネル1の一部拡大断面図である。図10において、714は保護フィルム7の部分72、即ち表示パネル本体2の側面22を覆う部分の表面に施された着色部である。着色部714は、保護フィルム7の部分71の一部の表面および保護フィルム7の部分73の一部の表面にも及んでいる。この着色部714により保護フィルム7の部分72における外光の入射、光漏れ、あるいは反射を押さえることができる。しかして前記した表示パネル1の最も外側にある表示セルからの発光がガラス端面で反射したり、また外部からの光が表示パネル1の端部から入射することなどが防止される。したがって、実施の形態4の表示パネル1の複数を用いて形成された配列型の表示システムは、表示パネル間が白く見える問題が解消して明るさの均一性が向上する。
【0026】
なお、図10では着色部714は、保護フィルム7の部分71の一部の表面および保護フィルム7の部分73の一部の表面にも及んでいるが、着色部714は保護フィルム7の部分72の部分だけに形成してもよく、また着色部714の色としては、前記した内外の光の入反射を軽減乃至防止できる色、例えば黒色やグレー、あるいはその他であってよいが、ブラックマトリクスの形成に用いられた黒色とすると、着色部714をブラックマトリクスの形成と同じ工程で同色の着色剤を用いて形成できて、製造工程を少なくし得てコストダウンにつながる。一方、着色部714の色は、光の透過率を考慮してグレー系などとして光漏れや反射の程度を調整することもできる。さらに着色部714は、べた塗りではなく、例えば縞状にすることによっても上記の調整が可能である。
【0027】
実施の形態5.
図11は、本発明における表示パネル1の実施の形態5を説明するものであって、表示パネル1の一部断面図を含む側面図である。図11において、24は表示パネル本体2の裏面23を覆う保護フィルム7の部分73に押当てる押当部材である。押当部材24としては、例えば表示パネル本体2を駆動する端子変換基板13や個別電極駆動回路基板14(図5(a)参照)を内蔵した筐体が用いられる。
【0028】
部分73の表示パネル本体2の裏面23に対する接着力は一般的に強くなくて、その部分が、延いては保護フィルム7が表示パネル本体2から剥離する可能性がある。そこで図11に示すように、部分73を表示パネル1と押当部材24とで挟み込むように表示パネル1の裏面に押し付け、さらに好ましくは表示パネル1と押当部材24とを熱導電性のテープなどで貼り合せる。かくすると、保護フィルム7の剥離を確実に防止することができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明の表示パネルは、以上説明した通り、(1)ガス放電用空間を有する表示セルの複数を表面に有する第一ガラスと上記表示セルに対向して上記第一ガラスの上に設置された第二ガラスとから構成された表示パネル本体、および上記表示パネル本体の表示面と側面を覆うと共に裏面の少なくとも一部をも覆う保護フィルムを備えたものである。またその際、(2)上記(1)において保護フィルムは、表示パネル本体に貼着されているものである。このように、保護フィルムを表示パネル本体の側面から裏面にまで回り込ませて貼着することにより、表示パネル本体の端部を露出させることなく被覆するので、上記端部に生じることのある外力などを保護フィルムにより分散させることができて端部での割れや欠けを防ぐことができ、この結果、本発明の表示パネルの取扱が容易となって、例えば本発明の表示パネルを用いた大型表示装置の組立を能率よく行なうことができる。
【0030】
また(3)上記(1)において、保護フィルムの表示パネル本体の表示面を覆う部分にカラーフィルターとして機能する着色部を有するものであると、保護フィルムはカラーフィルタとしての機能をも有する。さらに(4)上記(1)または(3)において、保護フィルムの表示パネル本体の表示面を覆う部分に遮光用のブラックマトリクスを有するものであると、画素間の色のコントラストが向上する。
【0031】
また(5)上記(1)において、保護フィルムの表示パネル本体の側面を覆う部分が着色されているものであると、この着色により遮光や光の反射を防止することができるので、各表示パネルの最も外側にある表示セルからの発光がガラス端面で反射したり、また外部からの光が表示パネル端部から入射することなどが防止される。したがって本発明の表示パネルの複数を用いて形成された配列型の表示システムは、表示パネル間が白く見える問題が解消して明るさの均一性が向上する。
【0032】
また(6)上記(1)または(3)において、保護フィルムの上に紫外線カット層および/またはマット処理層を有するものであると、紫外線カット層は、保護フィルムに施されてカラーフィルタの前記R、G、B領域の形成に用いられた着色剤が紫外線により化学的劣化して褪色することを防止する作用をなす。一方、マット処理層9は、外光を散乱させることができ、特に一定方向からの光、例えば室内の蛍光灯や太陽光などの表示パネル本体の表示面からの一定方向への反射を散乱させてかかる光の影響を少なくする作用をなす。
【0033】
また(7)上記(1)または(2)において、表示パネル本体の裏面を覆う保護フィルムの部分を上記裏面に押当てる押当部材、例えば(8)上記(7)において押当部材は、表示パネル本体を駆動する部材を内蔵した筐体であるとつぎの効果がある。即ち、表示パネル本体の裏面を覆う保護フィルムの部分の接着力は一般的に強くなくて、その部分が、延いては保護フィルムが表示パネル本体から剥離する可能性があるが、表示パネル本体の裏面を覆う保護フィルムの部分を押当部材にて押し付けることにより上記の剥離を防止することができる。
【0034】
またさらに(9)上記(1)において、表示パネル本体は平板状であると、平面状の大型表示装置を組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における表示パネルの実施の形態1の一部断面図を含む側面図。
【図2】図1に示すII−II線の方向に切断したときの一部拡大断面図。
【図3】実施の形態1における展開された保護フィルムの上面図。
【図4】実施の形態1における保護フィルム製造方法の説明図。
【図5】(a)は実施の形態1の表示パネルを用いて組立られた表示ユニットの斜視図、(b)は上記表示ユニットを用いた表示装置の分解斜視図。
【図6】実施の形態1における表示装置の駆動回路図。
【図7】本発明における表示パネルの実施の形態2の一部拡大断面図。
【図8】実施の形態2における展開された保護フィルムの上面図。
【図9】本発明における表示パネルの実施の形態3の一部拡大断面図。
【図10】本発明における表示パネルの実施の形態4の一部拡大断面図。
【図11】本発明における表示パネルの実施の形態5の一部断面図を含む側面図。
【符号の説明】
1 表示パネル、2 表示パネル本体、3 第一ガラス、4 第二ガラス、
5 封止ガラス、6 表示セル、7 保護フィルム、
71 表示パネル本体の表示面を覆う部分、
72 表示パネル本体の側面を覆う部分、
73 表示パネル本体の裏面の一部を覆う部分、8 は紫外線カット層、
9 マット処理層。
Claims (9)
- ガス放電用空間を有する表示セルの複数を表面に有する第一ガラスと上記表示セルに対向して上記第一ガラスの上に設置された第二ガラスとから構成された表示パネル本体、および上記表示パネル本体の表示面と側面を覆うと共に裏面の少なくとも一部をも覆う保護フィルムを備えたことを特徴とする表示パネル。
- 保護フィルムは、表示パネル本体に貼着されていることを特徴とする請求項1記載の表示パネル。
- 保護フィルムの表示パネル本体の表示面を覆う部分にカラーフィルターとして機能する着色部を有することを特徴とする請求項1記載の表示パネル。
- 保護フィルムの表示パネル本体の表示面を覆う部分に遮光用のブラックマトリクスを有することを特徴とする請求項1または請求項3記載の表示パネル。
- 保護フィルムの表示パネル本体の側面を覆う部分が着色されていることを特徴とする請求項1記載の表示パネル。
- 保護フィルムの上に紫外線カット層および/またはマット処理層を有することを特徴とする請求項1または請求項3記載の表示パネル。
- 表示パネル本体の裏面を覆う保護フィルムの部分を上記裏面に押当てる押当部材を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の表示パネル。
- 押当部材は、表示パネル本体を駆動する部材を内蔵した筐体であることを特徴とする請求項7記載の表示パネル。
- 表示パネル本体は、平板状であることを特徴とする請求項1記載の表示パネル。
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