JP3569110B2 - 磁気テープ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、供給リールと巻き取りリール間にバッファ無しで磁気テープを移送する磁気テープ装置であって、磁気テープの張力変動を抑制し、前記磁気テープの速度変動を抑制し、前記磁気テープのスリップを検出する機能を備えた磁気テープ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、膨大な情報をバック・アップするために磁気テープ媒体(以下媒体と称する)の記録は高密度になり、処理速度は高速度になった。これに伴ない、情報の書き込みまたは読み込みオペレーション実行の際の媒体スピードや媒体張力の安定が要求されるようになっている。
【0003】
従来の磁気テープ装置では、この媒体のスピードの安定化に対しては、例えば、ファイルリールが一定の角度だけ回転した時に発生するパルスの間隔をカウントして得られるスピードと目標スピードとの差分を求め、この差分値に基づいて両リールモータに与える電流値を制御している。また、媒体に掛かる張力(以下、媒体張力と称する)の安定化に対しては、媒体の走行経路中に歪みゲージなどからなるセンサ(以下、張力センサと称する)を備え、この張力センサが検知した信号をADC(Analog−to−digital converter)を介してプロセッサ部で処理して張力変動分を認識し、この張力変動分に基づいて両リールモータに与える電流値を制御している。
【0004】
具体的例として、特開昭53−144307号に記載されている方法について以下に説明する。
まず、説明に使用する記号を示しておく。
【0005】
【数1】
Figure 0003569110
【0006】
ここで、空リール径R、ファイルリール径R、マシンリール径Rについては、空リール径Rは媒体をリールに巻き付ける際の最小径に相当し、ファイルリール径R、マシンリール径Rはそれぞれファイルリール、マシンリールに巻回されている媒体の外周までの径を示しており、記号の説明を示す図3にこれらのR、R、Rの位置関係を示した。図3で、151は各リールの芯部分を示し、152はマシンリールに巻回された媒体150を示し、153はファイルリールに巻回された媒体150を示している。
【0007】
次に、各リールモータに掛かる負荷は、(1)リールに巻き取られている媒体部分とリールとモータのロータ等を回転させるための負荷(以下、回転負荷と称する)と、(2)媒体に所定の張力を発生させるための負荷(以下、張力負荷と称する)と、(3)粘性や摩擦に対する負荷とがあり、各負荷に対して、リールモータのトルク定数Kを用いて、リールモータに与える所要の電流値を求めている。所要の電流値は、以下の第1式と第2式になる。
【0008】
【数2】
Figure 0003569110
【0009】
この第1式と第2式の第1項目は、回転負荷の項で、係数であるSVERR・αは、次式で与えられる。
【0010】
【数3】
Figure 0003569110
【0011】
ここで、TICは実際のファイルリール・パルス間隔のカウント数であり、
【0012】
【数4】
Figure 0003569110
【0013】
である。即ち、回転負荷に対しては、実際のファイルリール・パルス間隔のカウント数と所望のファイルリール・パルス間隔のカウント数の差をとり、スピード・フィードバックを行っている。
【0014】
また、第1式と第2式の第2項目は、張力負荷の項であり、Yは張力センサなどで実測した値を示しており、(Y−Y)Gを補正項としてフィードバックを行い、符号は媒体の走行方向に関係なくファイルリールとマシンリールが引っ張りあう方向にセットされる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
媒体のスピード変動は、媒体の張力変動や、巻き緩みによるリールモータと媒体のスリップが原因となり発生し、従来の方法では、従来例を示す図5に示す張力センサ261からの出力をADC262を通し、プロセッサ部263にて変動を認識し、各リールモータに供給する電流I、Iに媒体張力変動に対するフィードバックを行っている。しかしながら、媒体スピードに対しては(前記の従来例では、パルス間隔のカウント値で表記しているが)一方のリールに巻回された媒体の速度と所望の速度との差にもとづいて媒体スピード変動に対するフィードバックを行っている。
【0016】
このような、従来のフィードバックでは、ファイルリール側の媒体スピードをVとし、マシンリール側の媒体スピードをVとし、目標とする媒体スピードをVとしたとき、たとえばマシンリール側に巻回し、V>V>Vであった場合には、張力変動に対しては原因となるV−Vの変動を張力センサによって検知し、フィードバックがなされているが、媒体スピードに対してはV−Vに基づいて、フィードバックを行うために、V−V=(V−V)+(V−V)で示される様に、張力変動に対しフィードバックした(V−V)成分も重複して、フィードバックされることになり、各変動が増幅する危険があった。
【0017】
また一方では、近年のダウンサイジングに伴って、磁気テープ装置の使用環境及び磁気テープ保管環境は空調設備の整ったコンピュータルームなどから一般オフィスなどに移行しているため、この環境状態が原因で媒体の巻き緩みが発生する頻度が著しく増え、書き込みまたは読み込みオペレーション実行時に媒体の内部でスリップが生じることが増えている。従来は、両リールの内の片方のリール上の媒体速度のみでスリップを監視していたが、十分でなくオペレーションが中断するなどの問題が生じている。
【0018】
本発明は、張力センサーを用いずに張力変動を検出することと、張力変動に対する抑制とスピード変動を抑制する際に、張力変動分が重ならないようフィードバックすることと、媒体の巻き緩み検出を行うこととを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1の磁気テープ装置は、供給リールと巻き取りリールを個別のモータによって駆動し、バッファなしで磁気テープを移送する磁気テープ装置において、前記供給リールが一定角度回転する毎にパルスを発生する第1のパルス発生機構と、前記第1のパルス発生機構からのパルスの間隔をカウントする第1のカウンタと、前記巻き取りリールが一定角度回転する毎にパルスを発生する第2のパルス発生機構と、前記第2のパルス発生機構からのパルスの間隔をカウントする第2のカウンタと、前記第1のカウンタのカウンタ値とカウントする周期時間とを用いて、供給リール上の磁気テープスピードを計算し、前記第2のカウンタのカウンタ値とカウントする周期時間とを用いて、巻き取りリール上の磁気テープスピードを計算し、前記2つのスピードの差を用いて、磁気テープの張力変動値を演算処理する演算処理部と、前記演算処理部の出力を用いて、前記のモータに張力変動を抑制するために与える電流を制御する制御部とを、有することを特徴とする磁気テープ装置を要旨とした。
【0020】
ここで、「リール上のテープスピード」とはリールに巻回した媒体の最外径での周速である。
この請求項1の発明の新規な着想は、媒体に掛かる張力は媒体の伸縮により生じ、この伸縮は2つのリール上の媒体スピードの差から求まり、この差と媒体の弾性特性値と前記2つのテープスピードの計測時間とを乗算することによって、張力変動値自体を演算で求められることを見出したことにある。
【0021】
図1に基づいて、さらに請求項1を説明する。ファイルリール8が一定角度回転すると、パルス発生機構9によってパルスが発生し、タコ数カウント回路10によって前記パルス数の計数がなされるとともに、タイマ11のクロックによって前記パルスの間隔がカウントされる。同様に、マシンリール5が一定角度回転すると、パルス発生機構6によってパルスが発生し、タコ数カウント回路7によって前記パルス数の計数がなされるとともに、タイマ11のクロックによって前記パルスの間隔がカウントされる。ここで、マシンリール5が1回転するとパルス発生機構6からM個のパルスが発生する場合、このパルス数をプロセッサ部2で監視し、マシンリール5が1回転する期間内にパルス発生機構9が発生するパルス数nをプロセッサ部2で認識できる。したがって、媒体を片側のリールに全部巻き取った時の媒体初期径をRとすれば、ファイルリール径は
【0022】
【数5】
Figure 0003569110
【0023】
となる。ここで、Rは実測または計算によってもとめることが可能である。
一方、パルス発生機構9からのパルス間隔をタイマ11のクロックによってパルスの間隔をカウントした値をTICF とすれば、ファイルリール上の媒体スピードVは、以下の式で求まる。
【0024】
【数6】
Figure 0003569110
【0025】
マシンリール側についても同様に、マシンリール上の媒体スピードVが次式で求まる。
【0026】
【数7】
Figure 0003569110
【0027】
この演算されたリール上の媒体スピードV、Vを使用すると、媒体張力変動は、
【0028】
【数8】
Figure 0003569110
【0029】
ここでテープ有効長とは、媒体スピードV、Vの差によってテープが伸縮の影響を受ける長さであり、ほぼ両リール間に相当する。
この請求項1の発明によって、以下の効果がある。
(1)張力センサを設けずとも、磁気テープに掛かる張力変動を演算によって求めることができ、したがって張力センサ分のスペースを省略でき、装置の小型化に寄与し、特性劣化の問題や保守の必要がなく装置の信頼性や操作性が向上し、さらにコストの削減に寄与する。
【0030】
請求項2の発明においては、供給リールと巻き取りリールを個別のモータによって駆動し、バッファなしで磁気テープを移送する磁気テープ装置において、
前記供給リールが一定角度回転する毎にパルスを発生する第1のパルス発生機構と、前記第1のパルス発生機構からのパルスの間隔をカウントする第1のカウンタと、前記巻き取りリールが一定角度回転する毎にパルスを発生する第2のパルス発生機構と、前記第2のパルス発生機構からのパルスの間隔をカウントする第2のカウンタと、前記第1のカウンタのカウンタ値とカウントする周期時間とを用いて、供給リール上の磁気テープスピードを計算し、前記第2のカウンタのカウンタ値とカウントする周期時間とを用いて、巻き取りリール上の磁気テープスピードを計算し、前記2つのスピードの内で、磁気テープの目標スピードに近い方の磁気テープスピードと前記目標スピードの差を用いて、磁気テープスピードの補正値を演算する演算処理部と、前記演算処理部の出力を用いて、前記の各モータに磁気テープスピード変動を抑制するために与える電流を制御する制御部とを、有することを特徴とする磁気テープ装置を要旨とした。
【0031】
この請求項2の発明の新規な着想は、張力変動は上記で説明したように両リール上の媒体スピードの差によって生じるので、張力変動の制御を、従来の如く張力センサを用いて測定した張力と目標張力の差である張力変動値を用いる場合であれ、請求項1の発明に基づいて演算によって求めた変動値を用いて制御を行う場合であれ、単純に両リール上の媒体スピード差に基づいて行うと、媒体スピードの制御と張力変動の制御のためのフィードバックが重複してしまうことを見出したことにある。
【0032】
具体的な例を媒体スピードと目標スピードの大小関係の例を示す図4を用いて説明する。図4はマシンリール5側を巻き取りリールとし、(マシンリール上の媒体スピードV)<(ファイルリール上のスピードV)の場合について、V、V、および目標媒体スピードVの大小関係を全て示したものである。この図4の「張力制御成分と速度制御成分」の欄のAの速度差が張力変動制御に用いられるVとVの差成分であり、Bが速度制御に使用する速度差成分である。
【0033】
この図から、明白に分かるように、請求項2の発明では媒体スピード変動を抑制するために与える電流を、フィードバックが重複しないため、もしくは重複程度をできるだけ少なくするために、目標媒体スピードとの差が少ないリール上の媒体スピードと、目標媒体スピードとの差を速度制御に使用する様にしたものである。
【0034】
この請求項2の発明によれば以下の効果がある。
(1)媒体スピードの制御において、張力変動の抑制のための制御とフィードバックが重複しないので、媒体スピードの目標値への到達および張力変動の抑制を安定して行うことができる。
【0035】
請求項3の発明においては、請求項1または請求項2に記載の磁気テープ装置において、前記供給リール上の磁気テープスピードと前記巻き取りリール上の磁気テープスピードの差と所定のしきい値とを比較して、磁気テープのスリップを検出するスリップ検出部を有したことを特徴とする磁気テープ装置を要旨とした。
【0036】
この請求項3の発明の新規な着想点は、媒体のスリップが生じた場合には、モータ負荷が低減し、請求項1または請求項2に記載した媒体スピードが早くなり、したがって両リールの何れかでスリップが生じた場合には、両スピードの差が大きくなることを見出したことにある。
【0037】
この請求項3の発明によれば、以下の効果がある。
(1)各リール上の媒体のスピードの差分を監視しているので、両リールの何れで媒体のスリップが生じても、容易に検出が可能となる。
【0038】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の構成図であり、図2は媒体走行処理のフローチャートである。図1において、1は本発明による磁気テープ装置であり、プロセッサ部2は、上位装置とのインターフェース、マシンリールモータ3、ファイルリールモータ4などの制御や各種の演算を行う。50は上位装置とプロセッサ部2とのインタフェースバスであり、書き込みまたは読み込みの指示応答をするものである。磁気テープとのデータの書き込み、読み込みは上位装置と接続されたデータバス20を経由し、磁気ヘッド21を介して、磁気テープ22に対してなされる。
【0039】
パルス発生機構6は、マシンリール5が一定角度回転する毎にパルスを発生し、1回転でM個のパルスを発生する。タコ数カウント回路7は、パルス発生機構6からのパルスに応じてプロセッサ部2に割り込みを発生するとともに、前記パルス数をカウントし、パルス間隔をタイマ11からのクロックによって計測する。
【0040】
パルス発生機構9は、ファイルリール8が一定角度回転する毎にパルスを発生し、1回転でN個のパルスを発生する。タコ数カウント回路10は、パルス発生機構9からのパルスに応じてプロセッサ部2に割り込みを発生するとともに、前記パルス数をカウントし、パルス間隔をタイマ11からのクロックによって計測する。
【0041】
プロセッサ部2に必要なソフトウエアはROM12に格納されており、プロセッサ部2で演算された値や、演算に使用される値や、タコ数カウント回路7、10の計測値はRAM13に格納され、必要に応じて読みだされる。
【0042】
また、プロセッサ部2やタコ数カウント回路7などの各部間のデータは内部バス18を経由して送受される。
マシンリールモータ3、ファイルリールモータ4に与えられる電流値は、プロセッサ部2で演算されたディジタル値をデジタル−アナログコンバータであるMDAC14、およびFDAC16でアナログ信号に変換されて、各々マシン・モータ駆動AMP15およびファイル・モータ駆動AMP17に入力され、前記各AMPを介して所定の電流値としてマシンリールモータ3およびファイルリールモータ4に与えられる。
【0043】
以上の構成で、プロセッサ部2とのデータ送受に先立って、I/Oアドレスを指定する手段は図示していない。また、内部バスは高速化などのために、複数設けてもよい。さらに、上記説明の内、パルス発生機構6、9からのパルス間隔をタコ数カウント回路7、10で計測しているがプロセッサ部2やタイマ11で実施しても良い。
【0044】
つぎに、本実施例の処理フローを媒体走行処理のフローチャートを示す図2に基づいて説明する。
まず、パルス発生機構6、9のパルス発生時の割り込み処理について、説明する。
【0045】
パルス発生機構6からのパルス毎に割り込みが発生する(ステップ204)。当割り込み処理では、ステップ205でタイマ11のクロックでカウントした値TICM をRAM13に保存し、ステップ206でタコ数カウント回路10のカウント値をリセットし、次のステップはメインフローに復帰する。
【0046】
おなじく、パルス発生機構9からのパルス毎に割り込みが発生する(ステップ201)。当割り込み処理では、ステップ202でタイマ11のクロックでカウントした値TICf をRAM13に保存し、ステップ203でタコ数カウント回路10のカウント値をリセットし、次のステップはメインフローに復帰する。
【0047】
つぎに、媒体走行処理のメインフローについて説明する。
割り込み処理で得られて、RAM13に格納されているTICf とTICM から、ステップ101とステップ102で各リール上の媒体スピードVとVが下式の通り得られる。
【0048】
【数9】
Figure 0003569110
【0049】
媒体走行方向がマシンリール5で巻き取る方向にある時をFWD(orar)と称し、ステップ103で媒体走行方向がFWDであるか否かを判定し、FWD方向であるときにはステップ104で、次式によってΔVを計算する。
【0050】
【数10】
Figure 0003569110
【0051】
FWDでない時は、ステップ105で、次式によってΔVを計算する。
【0052】
【数11】
Figure 0003569110
【0053】
ステップ106で、前記のΔV=|V−V|としきい値Jとを比較し、ΔVがJより大きい場合は、スリップが生じたと判定してステップ115で上位装置にエラー報告し、ステップ120で媒体走行処理を終える。
【0054】
次に、速度変動に対する処理に移り、ΔVがJより小さい場合は、ステップ107で、媒体の目標スピードVにVとVのどちらが、より近いかを判定し、Vの方が近い場合は、ステップ108で次式によって、リールのスピードゲインを算出する。
【0055】
VERR・α=(V−V)・α
にVの方が近い場合は、ステップ109で次式によって、リールのスピードゲインを算出する。
【0056】
VERR・α=(V−V)・α
次に、張力変動に対する処理に移り、ステップ110で媒体走行方向がFWDの時にはΔV=V−Vを、媒体走行方向がFWDでない時(ファイルリールに媒体を巻き取る時)にはΔV=V−Vとして、ΔVと媒体走行処理の周期tと媒体の伸縮率Pから、次式で、各リールの張力フィードバック電流値を算出する。
【0057】
【数12】
Figure 0003569110
【0058】
次に、ステップ111で、以下の式によって、各モータに与える電流値を算出する。
【0059】
【数13】
Figure 0003569110
【0060】
上記のI、I分の電流を各モータに供給するのであるが、デジタルアナログコンバータであるMDAC14、FDAC16の特性がXアンペア/ステップとすれば、ステップ112において、MDAC14にI/Xを、FDACにI/Xをセットする。セット後はステップ113で前記の設定値に基づき、マシン・モータ駆動AMP15、ファイル・モータ駆動AMP17から、各モータに駆動電流が与えられる。
【0061】
次に、ステップ114で、所定のデータを読み書きしたか、などに基づいて走行終了か否かを判断し、未終了の場合は再度ステップ101に戻る。終了の場合は、ステップ120で走行処理を終了する。
【0062】
以上の実施例では、張力変動と速度変動の制御とスリップ検出との処理を同時に行ったが、各々の処理を従来の方法と組合せてもよい。
また両モータを同一特性のものとしたが、上記した説明により周知の技術で適切な変更を加えれば、異なる特性のモータであっても良い。また走行処理で毎回、リール径を算出しているが、適当な処理周期ごとに実施してもよい。
【0063】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば以下の効果がある。
張力センサを設けずとも、磁気テープに掛かる張力変動を演算によって求めることができ、したがって張力センサ分のスペースを省略でき、装置の小型化に寄与し、特性劣化の問題や保守の必要がなく装置の信頼性や操作性が向上し、さらにコストの削減に寄与する。
【0064】
この請求項2の発明によれば以下の効果がある。
媒体スピードの制御において、張力変動の抑制のための制御とフィードバックが重複しないので、媒体スピードの目標値への到達および張力変動の抑制を安定して行うことができる。
【0065】
この請求項3の発明によれば、以下の効果がある。
各リール上の媒体のスピードの差分を監視しているので、両リールの何れで媒体のスリップが生じても、容易に検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図
【図2】媒体走行処理のフローチャート
【図3】記号の説明
【図4】媒体スピードと目標スピードの大小関係の例
【図5】従来例
【符号の説明】
1 磁気テープ装置
2 プロセッサ部
3 マシンリールモータ
4 ファイルリールモータ
5 マシンリール
6 パルス発生機構
7 タコ数カウント回路
8 ファイルリール
9 パルス発生機構
10 タコ数カウント回路
11 タイマ
22 磁気テープ

Claims (3)

  1. 供給リールと巻き取りリールを個別のモータによって駆動し、バッファなしで磁気テープを移送する磁気テープ装置において、
    前記供給リールが一定角度回転する毎にパルスを発生する第1のパルス発生機構と、前記第1のパルス発生機構からのパルスの間隔をカウントする第1のカウンタと、
    前記巻き取りリールが一定角度回転する毎にパルスを発生する第2のパルス発生機構と、前記第2のパルス発生機構からのパルスの間隔をカウントする第2のカウンタと、
    前記第1のカウンタのカウンタ値とカウントする周期時間とを用いて、供給リール上の磁気テープスピードを計算し、前記第2のカウンタのカウンタ値とカウントする周期時間とを用いて、巻き取りリール上の磁気テープスピードを計算し、前記2つのスピードの差を用いて、磁気テープの張力変動値を演算処理する演算処理部と、
    前記演算処理部の出力を用いて、前記のモータに張力変動を抑制するために与える電流を制御する制御部とを、
    有することを特徴とする磁気テープ装置。
  2. 供給リールと巻き取りリールを個別のモータによって駆動し、バッファなしで磁気テープを移送する磁気テープ装置において、
    前記供給リールが一定角度回転する毎にパルスを発生する第1のパルス発生機構と、前記第1のパルス発生機構からのパルスの間隔をカウントする第1のカウンタと、
    前記巻き取りリールが一定角度回転する毎にパルスを発生する第2のパルス発生機構と、前記第2のパルス発生機構からのパルスの間隔をカウントする第2のカウンタと、
    前記第1のカウンタのカウンタ値とカウントする周期時間とを用いて、供給リール上の磁気テープスピードを計算し、前記第2のカウンタのカウンタ値とカウントする周期時間とを用いて、巻き取りリール上の磁気テープスピードを計算し、
    前記2つのスピードの内で、磁気テープの目標スピードに近い方の磁気テープスピードと前記目標スピードの差を用いて、磁気テープスピードの補正値を演算する演算処理部と、
    前記演算処理部の出力を用いて、前記の各モータに磁気テープスピード変動を抑制するために与える電流を制御する制御部とを、
    有することを特徴とする磁気テープ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の磁気テープ装置において、前記供給リール上の磁気テープスピードと前記巻き取りリール上の磁気テープスピードの差と所定のしきい値とを比較して、磁気テープのスリップを検出するスリップ検出部を有したことを特徴とする磁気テープ装置。
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