JP3565982B2 - センサ機能を備えたカテーテル - Google Patents

センサ機能を備えたカテーテル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサ機能を備えたカテーテルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人体内にある各種の管、例えば血管等の中に挿入されることにより、血圧等の測定を行うカテーテルが知られている。従来、この種のカテーテルにはカテーテルチューブの進行方向前方の状況を検知する手段がなく、オペレータはチューブの操作を自分の勘のみに頼らざるを得なかった。よって、カテーテルチューブの先端を所望の部位まで誘導するのには熟練を要していた。
【0003】
それゆえ、血圧センサばかりでなく、カテーテルチューブの先端に障害物を感知するセンサ機構を設け、それによるセンシング結果に基づいてカテーテルチューブを操作する、ということが従来より提案されていた。以下、その構成例を示す。
【0004】
カテーテルチューブの先端部分を、圧力隔壁によって第1室及び第2室の2つに区画する。先端側に位置する第1室内に、半導体式圧力センサチップをチューブ先端方向に向けた状態で収容する。そして、第1室内にシリコーンゲル等の圧力伝達媒体を充填し、かつ入口をピストンで封止する。一方、基端側に位置する第2室内に台座上に半導体式圧力センサチップを搭載したものを収容し、かつ圧力伝達媒体を充填する。同センサチップは、チューブ外周にある圧力導入口に向けておく。なお、両センサチップには各々ボンディングパッドを設け、それらに対して信号ケーブルをボンディングしておく。また、チューブ内の空気圧(即ち絶対圧)をセンサチップのダイヤフラム裏面側に作用させるべく、前記台座には背圧孔を設けておく。
【0005】
以上のような構成であると、第1室側が障害物センサとして機能し、かつ第2室側が血圧センサとして機能する。そして、それぞれのセンサ信号は、各々の信号ケーブルを介して外部へ別個に出力されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来のカテーテルのように、血圧測定用のセンサチップとは別個に障害物検出用のセンサチップを設置しようとすると、以下の問題が生じる。
【0007】
センサチップ毎に信号ケーブルをボンディングしなければならず、大きな実装スペースが要求され、かつ信号ケーブルも2本必要となる。従って、カテーテルチューブ先端におけるセンサ部分の小径化が難しくなる。また、センサチップを別個に組み付けようとすると、おのずと構成が複雑になり、かつ組み付け作業も面倒なものとなる。加えて、台座に背圧孔を透設しなければならないことも、構成を複雑にする一つの原因となっている。
【0008】
さらに、この種のカテーテルにおいては、血圧脈動分を除去することにより正確に障害物の有無をセンシングすべきとの要請もある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、センサ部分の構造が比較的簡単であって小型化にも対応できる、センサ機能を備えたカテーテルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、先端に受圧面を有するカテーテルチューブ内に台座と半導体式圧力センサチップと圧力伝達媒体とが収容され、前記受圧面に作用する圧力が前記圧力伝達媒体を介して前記半導体式圧力センサチップの感圧部に伝達されるように構成されているカテーテルにおいて、縦長形状のセンサチップを縦長形状の台座上に搭載し、前記カテーテルチューブの外周部分に圧力導入口を貫設し、表面側に前記受圧面側の圧力変動が伝達される第1感圧部を前記センサチップにおける所定領域に配置し、表面側に前記圧力導入口側の圧力変動が伝達される第2感圧部を前記センサチップにおける他の領域に配置し、前記センサチップの表面側において両感圧部同士を隔離する圧力隔壁を設け、さらに前記両感圧部の裏面側にそれぞれ圧力基準室を区画したことを特徴とするセンサ機能を備えたカテーテルをその要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記第1感圧部はチューブ先端側に配置され、前記第2の感圧部はチューブ基端側に配置されているとした。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記圧力導入口は圧力伝達媒体によって封止されているとした。
【0011】
以下、本発明の「作用」を説明する。
まず、請求項1に記載の発明の作用について述べる。本発明では、カテーテルチューブが挿入されている管の内部に障害物や狭窄部位がある場合、チューブの挿入抵抗が増加し、受圧面に作用する圧力もそれに伴って増加する。このような圧力の変動は、まず圧力伝達媒体に波及し、最終的には第1感圧部の表面側に波及する。つまり、圧力の変動は圧力伝達媒体を介して第1感圧部の表面側に伝達される。センサチップはその圧力変動を電気信号に変換し、その電気信号を信号ケーブル等の配線を介して外部に出力する。よって、オペレータは、その出力された結果を判断材料として、進行方向前方の状況を確実に検知することができる。このため、カテーテルチューブの先端を管内の所望の部位まで確実に誘導することが可能となる。また、前記センサチップにおける第2感圧部は、例えば血圧測定用などといった別の用途に割り当てられる。センサチップはその圧力変動を電気信号に変換し、その電気信号を同じく配線を介して外部に出力する。従って、このセンサチップによると二種のセンシングが可能であり、さらにはセンサチップに設けるべき外部接続端子や配線の一部を共通化することができる。その結果、省略された構造分だけ実装スペースを小さくすることができる。勿論、センサチップが1枚で済むことになると構成の複雑化も避けられ、組み付け作業も比較的簡単になる。
【0012】
本発明のカテーテルでは、両感圧部の裏面側に圧力基準室があることから、当該部分に背圧を導入しなくてもよい。従って、台座に背圧孔となる貫通孔を貫設する必要がなくなる分だけ構成が簡単になる。
【0013】
さらに、このカテーテルであると、障害物検出信号の波形から管内圧検出信号の波形を差し引いてやることにより、不要な管内圧変動分を除去することも可能である。よって、このようにすれば障害物検出信号のノイズが少なくなる。また、圧力障壁を設けておくことにより、障害物を検出する領域と管内圧を検出する領域とにおける互いの圧力が緩衝しなくなる。つまり、この構成であるとセンシング精度を確実に高くすることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によると、第1感圧部はチューブ先端側に配置され、第2の感圧部はチューブ基端側に配置されているため、それらを逆に配置した場合に比べて小径化を図ることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によると、圧力導入口が圧力伝達媒体によって封止されているため、センサチップに生体内物質がじかに接触することがなく、生体内での使用に好都合となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を血管用カテーテル1に具体化した一実施の形態を図1〜図3に基づき詳細に説明する。
【0017】
この血管用カテーテル1は、血管に挿入されるカテーテルチューブ2と、それを体外にて操作するためにチューブ2の基端部に設けられる操作手段とによって成り立っている。操作手段は、例えばチューブ2内に挿入された複数本のワイヤと、それらを操作するワイヤ操作部とによって構成されている。また、チューブ2の基端部には、チューブ2の先端付近に設けられた拡張用バルーンにエアを圧送するためのエアコンプレッサ等が設けられている。コンプレッサには送気管が接続されている。この送気管はチューブ2内に挿通されており、その先端にはバルーンが接続されている。そして、このバルーンにエアが供給されると、狭窄した血管が膨張したバルーンの作用によって内面側から拡張されるようになっている。
【0018】
本実施形態のカテーテル1においては、カテーテルチューブ2の先端に、障害物センサ部3及び血圧センサ部4を有するセンサアッセンブリが構成されている。以下、そのセンサアッセンブリについて詳細に説明する。
【0019】
前記センサアッセンブリは、台座5、半導体式圧力センサチップ6、信号ケーブル7、ピストン8、圧力伝達媒体9、圧力隔壁10等からなる。
図2には、本実施形態において使用される半導体式物理量センサチップとしての半導体式圧力センサチップ6が示されている。このセンサチップ6は縦長の矩形状であって、同じく縦長の矩形状をした台座5上に搭載された状態でカテーテルチューブ2内に収容されるようになっている。
【0020】
同センサチップ6を構成するシリコン基板15には、圧力変動を感知する複数の感圧部としての第1のダイヤフラム16及び第2のダイヤフラム17がエッチングによって形成されている。シリコン基板15の表面(即ちエッチされていない面)側において各ダイヤフラム16,17の部分には、拡散歪みゲージ18が4つずつ形成されている。短辺がある側をシリコン基板15の端部であると定義すると、その一方の端部には外部接続端子としてのボンディングパッド19が6つ一直線上に配置されている。各ボンディングパッド19と拡散歪みゲージ18との間は、図示しない配線パターンを介して接続されている。なお、図3(b)にはその結線の様子が概略的に示されている。
【0021】
ここで、シリコン基板15及び台座5の短辺の大きさはチューブ2の内径よりも小さく、長辺の大きさはチューブ2の内径よりも少なくとも大きなものとなっている。従って、シリコン基板15を搭載した状態の台座5は、細長いチューブ2内に挿入可能となっている。その際、シリコン基板15においてボンディングパッド19が形成されている側の端部はチューブ2の基端側に配置され、そうでない側の端部はチューブ2の先端側に配置される。つまり、センサチップ6の長手方向とチューブ軸線方向とは並行な関係になる。よって、センサチップ6はチューブ軸線方向と直交する方向、即ちチューブ外周方向を向く。このとき第1のダイヤフラム16はチューブ先端側となり、第2のダイヤフラム17はチューブ基端側となる。
【0022】
図1,図2に示されるように、本実施形態における台座5はシリコン製であり、その上面中央部には前記センサチップ6が接合されるべきチップ搭載凹部20が形成されている。ただし、本実施形態では、いわゆる背圧孔として機能するような貫通孔はセンサチップ6に何ら形成されていない。また、前記台座5にセンサチップ6を接合した場合、第1感圧部としての第1のダイヤフラム16の裏面側には、第1の圧力基準室S1 が区画される。また、第2感圧部としての第2のダイヤフラム17の裏面側には、第2の圧力基準室S2 が区画される。これらの圧力基準室S1 ,S2 は、周囲の空間とは隔絶している。
【0023】
図2に示されるように、台座5の上面基端部には配線パターン23が形成されており、その一端にはボンディングパッド24が形成されている。そして、これらの台座5側のボンディングパッド24とセンサチップ6側のボンディングパッド19とは、ボンディングワイヤ25を介して電気的に接続されている。また、配線パターン23の他端側には、配線としての信号ケーブル7の各々のリード線がはんだ付けされている。本実施形態において信号ケーブル7は1本のみであって、同信号ケーブル7はチューブ2を通り抜けてその基端部に到っている。
【0024】
センサチップ6の表面側において第1のダイヤフラム16と第2のダイヤフラム17との間の位置には、略半円状の圧力障壁10が設けられている。この圧力障壁10は、台座5及びセンサチップ6とチューブ2内壁面との隙間を塞ぐものであって、それによりチューブ2内が2つに区画されている。
【0025】
図1に示されるように、カテーテルチューブ2の外周部分には、チューブ外部領域の圧力をその内部領域に導入するための圧力導入口26が貫設されている。この圧力導入口26は、第2のダイヤフラム17の表面真上に位置している。
【0026】
前記圧力障壁10によってチューブ2の先端側に区画されたピストン摺動空間27内には、圧力伝達媒体としてのシリコーンゲル9が充填されている。シリコーンゲル9は、第1のダイヤフラム16の表面側にまで及んでいる。カテーテルチューブ2の開口部2aは、閉塞部材としてのピストン8によって封止されている。従って、この実施形態では、ピストン8の外面が受圧面8aとしての役割を果たすようになっている。なお、ピストン8を形成する材料としては、例えばPTFE(ポリテトラフロロエチレン)や塩化ビニル等といった生体適合性の樹脂材料が使用されている。また、上記シリコーンゲル9も、生体適合性の樹脂材料であるといえる。
【0027】
さらに、圧力導入口26が貫設されている部分には、シリコーンゲル9が充填されている。このシリコーンゲル9は、第2のダイヤフラム17の表面側を全体的に覆うばかりでなく、信号ケーブル7と台座5との接続部分にまで及んでいる。
【0028】
次に、上記のセンサアッセンブリを備えた本実施形態のカテーテル1によるセンシングについて説明する。
カテーテルチューブ2が挿入されている血管の内部に障害物(血栓や腫瘍など)や狭窄部位がある場合、チューブ2の挿入抵抗が増加し、ピストン8の受圧面8aに作用する圧力もそれに伴って増加する。このような変化が起きた場合、ピストン摺動空間27内に充填されているシリコーンゲル9の圧力が増加し、その結果として第1のダイヤフラム16の表面側に加わる圧力も増加する。つまり、センサアッセンブリの先端側外部で起こった圧力の変化は、シリコーンゲル9を介して第1のダイヤフラム16の表面側に間接的に伝達されることになる。すると、第1のダイヤフラム16の歪みが大きくなり、その上にある歪みゲージ18の抵抗値に変化が生じる。そして、このときセンサチップ6は圧力の変化を電気信号に変換し、その電気信号をボンディングワイヤ25を介して台座5側に出力する。なお、このとき出力される障害物検出信号は、圧力基準室S1 内の圧力を基準としたものになる。そして、台座5側に出力された障害物検出信号は、さらに信号ケーブル7を介してチューブ2の基端部に到る。
【0029】
一方、血圧の変動は、圧力導入口26を封止しているシリコーンゲル9を介して第2のダイヤフラム17の表面側に伝達される。すると、第2のダイヤフラム17の歪みが大きくなり、その上にある歪みゲージ18の抵抗値に変化が生じる。そして、このときセンサチップ6は圧力の変化を電気信号に変換し、その電気信号をボンディングワイヤ25を介して台座5側に出力する。なお、このとき出力される血圧検出信号は、圧力基準室S2 内の圧力を基準としたものになる。そして、台座5側に出力された血圧検出信号は、さらに前記信号ケーブル7を介して体外にあるチューブ2の基端部に到る。
【0030】
チューブ2の基端部に到った両信号のうち血圧検出信号は、特別な演算処理を経ることなく可視化される。一方、障害物検出信号は、次のような演算処理を経たうえで可視化される。この場合において上記の演算処理とは、障害物検出信号の波形から血圧検出信号の波形(詳細にはその1/kの大きさの波形,k:各部の寸法等によって変化する数値)を差し引いてやることである。かかる演算処理を行うと、不要な血圧脈動分が除去され、障害物検出信号のノイズが少なくなるからである。
【0031】
以下、本実施形態において特徴的な作用効果を列挙する。
(イ)このカテーテル1では、センサチップ6における2つのダイヤフラム16,17のうち、一方が障害物検出用に割り当てられ、他方が血圧検出用に割り当てられている。従って、1枚のセンサチップ6を用いて複数種のセンシングを行うことが可能である。この場合、センサチップ6に設けるべきボンディングパッド19や信号ケーブル7の一部を共通化することができる。具体的にいうと、従来ではボンディングパッド19が全部で8つ必要であったのに対し(図3(a) 参照)、本実施形態ではそれが6つで足りる(図3(b) 参照)。即ち、ボンディングパッド19が2つ分省略される。従って、その分だけセンサチップ6が小型になり、実装スペースを小さくすることができる。また、信号ケーブル7が1本で足りることも、省スペース化に対してプラスに作用する。ゆえに、カテーテルチューブ2先端におけるセンサアッセンブリの小径化にも充分に対応することが可能となる。勿論、このようなセンサチップ6を用いた場合、構成の複雑化も避けられ、組み付け作業も比較的簡単になる。
【0032】
(ロ)本実施形態のカテーテル1では、両ダイヤフラム16,17の裏面側に圧力基準室S1 ,S2 があることから、当該部分に背圧を導入しなくてもよい。従って、台座5に背圧孔を貫設する必要がなくなり、その分だけ構成が確実に簡単になる。
【0033】
(ハ)さらに、このカテーテル1では、上述した通り障害物検出信号のノイズが少なくなることに加え、障害物検出領域と血圧検出領域とにおける圧力緩衝が圧力障壁10によって防止される。従って、この構成であると、障害物及び血圧の双方についてのセンシング精度が確実に高くなる。
【0034】
(ニ)同カテーテル1では、両感圧部が拡散歪みゲージ18を備えるダイヤフラム16,17である。ゆえに、従来公知の半導体プロセスにより、それらを確実にかつ微細に加工することが可能である。従って、センサチップ6の製造における技術的困難性も小さい。
【0035】
(ホ)このカテーテル1では、ボンディングパッド19がシリコン基板15の一端部に集中して配置されている。ゆえに、台座5側との接続が容易になるとともに、省スペース化も図られる。
【0036】
(ヘ)このカテーテル1によると、第1感圧部である第1のダイヤフラム16はチューブ2の先端側に配置され、第2の感圧部である第2のダイヤフラム17はチューブ2の基端側に配置されている。このため、それらを逆に配置した場合に比べて省スペース化を図ることができ、ひいてはセンサアッセンブリの小径化を図ることができる。
【0037】
(ト)このカテーテル1によると、圧力導入口26が圧力伝達媒体であるシリコーンゲル9によって封止されている。このため、センサチップ6に血液等の生体内物質がじかに接触することがなく、血栓等の誘発も阻止される。ゆえに、生体内での使用に好都合なものとなっている。
【0038】
(チ)図4には本実施形態のカテーテル1の構成を一部変更したカテーテル28が例示されている。この変形例のカテーテル28は、いわゆる相対圧型であって図1のような絶対圧型ではない。従って、両ダイヤフラム16,17の裏面側に圧力基準室S1 ,S2 が区画されておらず、その代わりに台座5のチップ搭載凹部20に背圧孔が透設されている。また、チューブ2内の空間を仕切る圧力障壁10は、2箇所にて使用されている。両者1,28を比べた場合、図1のカテーテル1は、台座5の構成が簡単でありかつ圧力障壁10が1箇所で足りる、という点において図4のカテーテル28に勝っている。
【0039】
なお、本発明は上記の実施形態のみに限定されることはなく、例えば次のように変更することが可能である。
(1)センサチップ6における感圧部は2つに限定されず、3つ以上であってもよい。例えば、図5に示される別例のセンサチップ31では、3つのダイヤフラム16,17,32がチップ長手方向に沿って一直線上に3つ設けられている。この構成であれば、細長いカテーテルチューブ2内に収容可能であるばかりでなく、第3のダイヤフラム32を障害物検出や血圧検出以外の物理量のセンシングに割り当てることが可能である。即ち、ダイヤフラム16,17,32毎に異なる物理量を感知させることが可能である。もっとも、第3のダイヤフラム32を第1のダイヤフラム16または第2のダイヤフラム17のバックアップとして使用してもよい。
【0040】
(2)センサチップ6,31における感圧部は、拡散歪みゲージ18を備えるダイヤフラム16,17,32に限定されることはなく、例えば拡散歪みゲージ18を備えるカンチレバー等でもよい。また、センサチップ6,31における感知部は、圧力変動を感知しうる感圧部に限定されず、それ以外の物理量(例えば加速度、温度、磁力など)の変動を感知しうるものであってもよい。なお、1枚のセンサチップ6,31内に形成される感知部は、前記実施形態や別例のように同じ種類のものであってもよく、異なる種類のものであってもよい。
【0041】
(3)外部接続端子はボンディングパッド19に限られず、ピン等のようなその他の構造物であってもよい。
(4)圧力障壁10は、実施形態のようにセンサチップ6,31や台座5と別体でもよく、またそれらの一部を凸状に形成したもの(即ち一体となったもの)でもよい。また、カテーテルチューブ2の内壁面側を突出させることにより圧力障壁に代えてもよい。
【0042】
(5)台座5を省略してセンサチップ6をじかにチューブ2に挿入することにより、センサチップ6ととチューブ2の内壁面との間に圧力基準室S1 ,S2 を区画することも可能である。この場合、台座5の容積減少分だけカテーテルチューブ2の小型化を図ることができる。
【0043】
(6)センサチップ6,31が収容されるべき容器は、カテーテルチューブ2に限定されることはなく、その他の細長い容器であってもよい。
ここで、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。
【0044】
(1) カテーテルチューブ内に半導体式圧力センサチップが収容されているカテーテルにおいて、カテーテルチューブの外周部分に圧力導入口を貫設し、表面側に障害物との接離による圧力変動が伝達される第1感圧部を前記センサチップにおける所定領域に配置し、表面側に前記圧力導入口側の圧力変動が伝達される第2感圧部を前記センサチップにおける他の領域に配置し、さらに前記両感圧部の裏面側にそれぞれ圧力基準室を区画したことを特徴とするセンサ機能を備えたカテーテル。この構成であると、センサ部分の構造を比較的簡単にすることができ、かつ小型化にも対応できる。
【0045】
(2) カテーテルチューブ内に半導体式物理量センサチップが収容されているカテーテルにおいて、表面側に障害物との接離による圧力変動が伝達される感圧部を前記センサチップにおける所定領域に配置し、かつその感圧部の裏面側に圧力基準室を区画し、さらに前記第1感圧部が形成されていない領域に特定の物理量を感知しうる1つまたは複数の感知部を配置したことを特徴とするセンサ機能を備えたカテーテル。この構成であると、センサ部分の構造を比較的簡単にすることができ、かつ小型化にも対応できる。
【0046】
なお、本明細書中において使用した技術用語を次のように定義する。
「生体適合性がある: 血液、体液、リンパ液、その他の生体内物質との反応性が低いことをいう。」
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜3に記載の発明によれば、センサ部分の構造が比較的簡単であって小型化にも対応できる、センサ機能を備えたカテーテルを提供することができる。
【0048】
請求項2に記載の発明によれば、より小型化を図ることができる。請求項3に記載の発明によれば、生体内での使用に好都合なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態におけるカテーテル先端に設けられたセンサアッセンブリを示す断面図。
【図2】同じくそのセンサチップ、台座、圧力障壁及びカテーテルチューブの部分破断分解斜視図。
【図3】(a)は従来のセンサチップにおける結線図、(b)は本実施形態のセンサチップにおける結線図。
【図4】前記カテーテルの変形例を示す断面図。
【図5】別例1のセンサチップの斜視図。
【符号の説明】
1…カテーテル、2…カテーテルチューブ、5…台座、6,31…半導体式圧力センサチップ、8a…受圧面、9…圧力伝達媒体としてのシリコーンゲル、10…圧力隔壁、16…第1感圧部としての第1のダイヤフラム、17…第2感圧部としての第2のダイヤフラム、26…圧力導入口、32…第3感圧部としての第3のダイヤフラム、S1 …第1の圧力基準室、S2 …第2の圧力基準室。

Claims (3)

  1. 先端に受圧面を有するカテーテルチューブ内に台座と半導体式圧力センサチップと圧力伝達媒体とが収容され、前記受圧面に作用する圧力が前記圧力伝達媒体を介して前記半導体式圧力センサチップの感圧部に伝達されるように構成されているカテーテルにおいて、
    縦長形状のセンサチップを縦長形状の台座上に搭載し、前記カテーテルチューブの外周部分に圧力導入口を貫設し、表面側に前記受圧面側の圧力変動が伝達される第1感圧部を前記センサチップにおける所定領域に配置し、表面側に前記圧力導入口側の圧力変動が伝達される第2感圧部を前記センサチップにおける他の領域に配置し、前記センサチップの表面側において両感圧部同士を隔離する圧力隔壁を設け、さらに前記両感圧部の裏面側にそれぞれ圧力基準室を区画したことを特徴とするセンサ機能を備えたカテーテル。
  2. 前記第1感圧部はチューブ先端側に配置され、前記第2の感圧部はチューブ基端側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のセンサ機能を備えるカテーテル。
  3. 前記圧力導入口は圧力伝達媒体によって封止されていることを特徴とする請求項1または2に記載のセンサ機能を備えるカテーテル。
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