JP3563331B2 - 静電潜像現像用トナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、電子写真等に用いられる静電潜像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
低温定着性を維持しつつ、耐オフセット性の良好なトナーバインダーとして、特開2000−29245号公報では、カルボン酸類とジオール類及びノボラック型樹脂のオキシアルキレンエーテルとの架橋ポリエステル樹脂と、ノボラック型エポキシ樹脂、エピ−ビス型エポキシ樹脂よりなる群から選ばれた少なくとも1種のエポキシ化合物を反応させて得られる、THF不溶分が2〜60重量%の樹脂からなる静電荷像現像用トナーバインダーが提供されている。
【0003】
上記トナーバインダーは、耐オフセット性、低温定着性、環境依存性に優れ、種々の環境下においても帯電量の変化が少ないトナーが得られ、またバインダー製造時の反応性が高く、コントロールし易いという効果を持つ。
【0004】
しかし、上記手法で製造されたポリエステル樹脂を用いたトナーを複写装置に搭載して複写操作を行った場合、耐オフセット性、低温定着性及び環境依存性に優れたトナーを得ることは可能であるものの、複写紙上の画像形成トナーが定着器を通過した際、異臭が発生するという問題があった。更には、トナー製造過程における、溶融混練後の冷却固化工程において、冷却装置表面汚れを発生させるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、異臭の発生や、冷却固化工程における冷却装置表面汚れの問題が発生することがなく、しかも、耐オフセット性、低温定着性、環境依存性等に優れたトナーを提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記実情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、ポリエステル樹脂中に未反応で残存するジカルボン酸類のOH末端封鎖剤であるジメチルテレフタレートが異臭に関与していること、および、異臭の原因となるジメチルテレフタレート含有量に閾値があることを見出し、更には、このジメチルテレフタレートが冷却装置表面汚れの主原因であることを突き止め、本発明を完成した。
【0007】
即ち、本発明は、多塩基酸のジカルボン酸類と多価アルコールのジオール類とを反応させて生成するポリエステル樹脂を主成分とする静電潜像現像用トナーにおいて、前記ポリエステル樹脂中に未反応で残存するジメチルテレフタレートの含有量が0.1重量%以下であることを特徴とする静電潜像現像用トナーに関する。
また、本発明は、前記静電潜像現像用トナーを用いた画像形成方法または画像形成装置に関する。
【0008】
本発明の静電潜像現像用トナーにおいては、
(1)前記ポリエステル樹脂の酸価が、15〜33mgKOH/gであり、
(2)前記ポリエステル樹脂の水酸基価が、10〜30mgKOH/gであり、
(3)前記ポリエステル樹脂が、55〜65℃のガラス転移温度(Tg)を有することが好ましく、
(4)前記ポリエステル樹脂が、155〜170℃の4mm降下温度(フローテスター等速昇温法)を有することが好ましく、
(5)前記ポリエステル樹脂が、4500〜7000の数平均分子量(Mn)を有することであり、
(6)前記ポリエステル樹脂が、テトラヒドロフラン(THF)不溶解分を20〜40重量%含有することが好ましく、
(7)前記トナー表面に、流動化剤粒子を添加混合せしめることが好ましく、
(8)流動化剤粒子が、トナー全重量に対し0.1〜3重量%添加混合されることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の静電潜像現像用トナーは、主成分としてポリエステル樹脂を含有してなる。本発明で使用されるポリエステル樹脂は、多塩基酸と多価アルコールとが重縮合したエステル結合で連結されているポリマーであり、飽和または不飽和のいずれも含まれる。ポリエステル樹脂の種類は特に限定されるものではなく、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート等の種々のものが挙げられるが、特に不飽和ポリエステル樹脂が好ましい。
【0010】
ポリエステル樹脂を構成する多塩基酸としては、特に限定されるものではないが、カルボン酸類としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例;マレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、アゼライン酸、メサコン酸、シトラコン酸など)、芳香族ジカルボン酸(例;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸など)、アルキル若しくはアルケニルコハク酸(例;ドデセニルコハク酸、ペンタドデセニルコハク酸など)、および、これらジカルボン酸の無水物や、低級アルキルエステルなどが好ましくが用いられる。マレイン酸、フマル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジメチルテレフタレート、ドデセニルコハク酸等が更に好ましい。
【0011】
多価アルコールとしては特に限定されるものではないが、例えばジオール類として、アルキレングリコール(例;エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタジオール、1,4−ブタジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ペンタンジオールなど)、アルキレンエーテルグリコール類(例;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、脂環式ジオール(例;水素化ビスフェノールAなど)、ビスフェノール類(例;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)等の種々のものが挙げられる。これらの多塩基酸及び多価アルコールの種類は、それぞれ1種でもよいし2種以上でもよい。
【0012】
本発明に使用するポリエステル樹脂は、15〜33mgKOH/gの酸価(JIS K0070−1966準拠)と、10〜30mgKOH/gの水酸基価(JIS K0070−196準拠)とを有する。ここで、酸価とは、ポリエステル樹脂の末端のカルボキシル残基数の指標であり、水酸基価とは、ポリエステル樹脂の末端の水酸基残基数の指標である。酸価は、ポリエステル樹脂における二塩基酸よりも多塩基酸(例えば、無水トリメリット酸等)の使用割合を増大させること等により大きくすることができ、水酸基価は、アルコール成分の末端基を削減することにより調整することができる。例えば、無水マレイン酸を1〜5%程度、無水トリメリット酸を1〜5%添加することにより、酸価を大きくすることができる。また、テレフタル酸を微量調整することにより、水酸基価を上記の範囲に調整することができる。
【0013】
また、芳香族環を有する多塩基酸及び多価アルコールを用いたポリエステル樹脂は、耐ブロッキング性が良好であるため好ましい。特に、芳香族ジカルボン酸又はその誘導体を含むカルボン酸とジオール類とを反応させたポリエステル樹脂が好ましい。
【0014】
本発明のポリエステル樹脂は、通常、触媒の存在下、有機溶媒中で上記原料成分を用いて脱水縮合反応又はエステル変換反応を行うことにより得られる。この際の反応温度は、例えば、150〜300℃である。
上記反応を行う際、反応促進を目的に、エステル化触媒やエステル変換触媒、例えば、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、酢酸鉛、三酸化アンチモン等を使用することができる。
【0015】
本発明においては、例えば、無水マレイン酸及び無水トリメリット酸を増量して、酸価の比較的大きなポリエステル樹脂を用いることにより、耐オフセット性を向上させ得るとともに、負帯電性を向上させることができる。また、水酸基価の比較的小さいポリエステル樹脂を用いることにより、吸湿性を抑制し、帯電環境安定性を向上させる(つまり、高温多湿環境下でも帯電安定性を得る)ことが出来る。
【0016】
本発明のポリエステル樹脂では、樹脂中に未反応で残存するジメチルテレフタレート含有量を0.1%以下にすることで、臭気低減と冷却装置汚れの低減を図っている。ポリエステル樹脂の製造工程としては、主骨格のジオール類とジカルボン酸類及びアルコール架橋剤と酸架橋剤とを触媒存在下で脱水エステル化反応させ、微架橋ポリエステルを合成する。次いで、ジカルボン酸類のOH基末端封鎖剤であるジメチルテレフタレートを添加し、脱メタノールエステル交換反応により水酸基価を調整する。更に酸架橋剤を添加し、酸価付与反応を生ぜしめ、増粘(架橋)させて、本発明のポリエステル樹脂を得る。
【0017】
上記の脱メタノールエステル交換反応時に、未反応のジメチルテレフタレートが多く樹脂中に残存すると、それ自体200℃前後で昇華性を有するため、トナー製造(溶解混練)時に微量が昇華するものの、ほとんどはトナー中に残存する結果となる。それ故、複写機に搭載し複写操作を行うと、複写紙上に画像成型されたトナーが定着器を通過する際、昇華して異臭となると考えられる。
また、残存ジメチルテレフタレートは、トナー製造過程における融解混練後の冷却固化工程において、冷却装置汚れを発生させる主原因でもある。
【0018】
上記欠点に鑑み、本発明では、脱メタノールエステル交換反応時にポリエステル樹脂中に残存するジメチルテレフタレートを0.1重量%以下に抑制するまで反応を促進することによって、前記の異臭、冷却装置汚れの問題を解決した。具体的には、一般的に市販されるガスクロマトグラフィー等の測定機器を用い、反応時にポリエステル樹脂を抜き取り、ジメチルテレフタレートの残存量を測定することで容易に反応をコントロール出来る。
【0019】
また、本発明のポリエステル樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が55〜65℃(ASTM D 3418−82準拠)であることが好ましい。Tg値をこの範囲にすることにより、耐ブロッキング性及び/又は耐オフセット性を向上させることができる。
【0020】
本発明のポリエステル樹脂は、4mm降下温度が155〜170℃であることが好ましい(フローテスター等速昇温法 6℃/min、荷重20kg、ダイ1mm×0.5mmφ CFT500;島津製作所製)。4mm降下温度をこの範囲にすることにより、定着性及び/又は耐オフセット性を向上させることができる。
【0021】
本発明のポリエステル樹脂は、数平均分子量(Mn)が4500〜7000である(GPC:ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー測定法、カラム:TSKgelGMH6、測定温度:25℃、試料:0.5wt%のTHF溶液、注入量:200μl;東洋曹達製 HLC−802A)。数平均分子量(Mn)をこの範囲にすることにより、定着性及び/又は耐オフセット性を向上させることができる。
【0022】
本発明のポリエステル樹脂は、テトラヒドロフラン(THF)不溶解分が20〜40重量%であることが好ましい。ここで、THF不溶解分の測定は、バインダー樹脂100mg(A)を精秤し、THF50mlに溶解後、市販の目開き0.1μmのメンブレンフィルターで、吸引ろ過、乾燥して得られる乾燥物(B)を採取し、B/A×100%の計算式で、不溶分を求めることにより行なわれる。THF不溶解分の値をこの範囲にすることにより、定着性及び/又は耐オフセット性を向上させることができる。
【0023】
本発明トナーにおける帯電制御剤としては、特に限定されるものではないが、好ましいものとして、例えば、下記式で表されるクロム錯体化合物が挙げられる。
【0024】
【化1】
Figure 0003563331
(式中、Xは塩素原子、臭素原子、基SONH、基SOCH、基SOを示し、Aは炭素数8〜16の直鎖又は1個のヘテロ原子によって中断されていてもよい分岐のアルキルアンモニウムである。)
【0025】
ここで、「ヘテロ原子」としては、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等が挙げられ、特に酸素原子が好ましい。
また、「炭素数8〜16の直鎖のアルキルアンモニウム」としては、例えば、NH1225 、NH1429 等が挙げられる。
さらに、「炭素数8〜16の1個のヘテロ原子によって中断されていてもよい分岐のアルキルアンモニウム」としては、例えば、NHOC(C)HC 、NHOCHC(C)HC 等が挙げられる。
【0026】
本発明の静電潜像現像用トナーにおいては、ポリエステル樹脂は、トナー全重量に対して80〜95重量%程度、特に85〜90重量%程度含有することが好ましい。また、クロム錯体化合物は、トナー全重量に対して、0.5〜5重量%程度、特に、1〜3重量%程度含有することが好ましい。
【0027】
また、本発明の静電潜像現像用トナーには、さらに正荷電制御剤を含有することもできる。好ましく使用可能な正荷電制御剤としては、例えば、ニグロシン系染料、ピリジニウム塩、アンモニウム塩、又はこれらのレーキ化合物等が挙げられる。正荷電制御剤は、トナー全重量に対して、0.05〜0.5重量%程度、特に0.1〜0.3重量%程度含有することが好ましい。
【0028】
本発明の静電潜像現像用トナーにおいては、トナー表面にシリカを担持することが好ましい。シリカは、トナー全重量に対して、0.1〜3重量%程度、更には、0.3〜1重量%程度担持させることが好ましい。
また、シリカの比表面積は、90〜240m/g(BET法)の範囲とすることが好ましい。この範囲であれば、複写時にトナーの流動性が損なわれることがないためである。トナーへの流動性付与は、スペーサー効果によるものであり、トナー粒子間にエアーを介在させることが好ましく、それ故上記範囲の比表面積とすることで、よりいっそうのスペーサー効果が得られる。これに対し、比表面積が上記範囲より小さいと、エアーの介在が少なく十分なスペーサー効果が得られないことがある。また上記範囲を超える場合は、シリカ同士の凝集が発生し易く、遊離シリカが発生し、複写画像に白斑となって悪影響を及ぼすことがある。
【0029】
本発明の静電潜像現像用トナーは、上記の成分の他に、通常、トナーに使用することができる定着離型剤、着色剤、分散剤、磁性粉等の添加剤を含有していてもよい。また、ポリエステル樹脂以外の樹脂を併用してもよい。
【0030】
定着離型剤としては、例えば、モンタン酸エステルワックス、カルナバワックス等の天然ワックス、高圧法ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系ワックス、シリコーン系ワックス、フッ素系ワックス等が挙げられる。
【0031】
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、磁性粉、ニトロ系、スチルベンアゾ系、ジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、メチン系、チアゾール系、アントラキノン系、イミダミン系、アジン系、オキサアジン系、チアジン系、硫化染料系、インジゴイド系、フタロシアニン系等の有機染料や顔料等が挙げられる。
【0032】
分散剤としては、例えば、金属石鹸、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0033】
磁性粉としては、例えば、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、マンガン等の金属又はこれらの合金、二酸化クロム、三二酸化鉄、フェライト等の金属酸化物等が挙げられる。
【0034】
樹脂としては、例えば、スチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、アクリル樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合体樹脂、スチレン−アクリル−無水マレイン酸共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0035】
本発明の静電潜像現像用トナーは、公知の方法により製造できる。例えば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、メカノミル、Q型ミキサー等の気流混合機などの混合可能な装置により上記成分を混合し、2軸混練機、1軸混練機等の装置により、70〜180℃程度の温度にて溶融混練する。得られた混練物を冷却固化し、固化物をジェットミル等のエアー式粉砕機により粉砕することにより製造できる。粉砕は、トナー粒子が5〜25μm程度の粒径、更に、7〜15μm程度の粒径になるように行うことが好ましい。
【0036】
【実施例】
次に、実施例等により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって制約されるものではない。
【0037】
実施例1
(成 分) (配合量)
ポリエステル樹脂1 100重量部
(ジメチルテレフタレート含有量0.01重量%、酸価26、
水酸基価29 Mn5400 三洋化成工業製)
負荷電制御剤 1.5重量部
(Aizen Spilon Black TRH 保土谷化学工業製)
正荷電制御剤 0.2重量部
(ボントロンN09 オリエント化学製)
カーボンブラック 5重量部
(MA−77 三菱化学製)
ポリプロピレン 2重量部
(ビスコール550P 三洋化成工業製)
上記成分を混合し二軸押出機にて溶融混練後、冷却粉砕して8μmのトナーを得た。そのトナーに流動化剤粒子シリカ(アエロジルR976S 比表面積110 日本アエロジル製)を0.5重量部添加して本発明トナーを得た。
【0038】
実施例2
(成 分) (配合量)
ポリエステル樹脂2 100重量部
(ジメチルテレフタレート含有量0.05重量%、酸価25、
水酸基価16 Mn5600 三洋化成工業製)
正荷電制御剤 0.2重量部
(ボントロンN04 オリエント化学製)
流動化剤粒子 0.5重量部
(アエロジルR974 比表面積170 日本アエロジル製)
ポリエステル樹脂、正荷電制御剤および流動化剤粒子として上記のものを用いる以外は、実施例1と同様にして本発明トナーを得た。
【0039】
実施例3
(成 分) (配合量)
ポリエステル樹脂3 100重量部
(ジメチルテレフタレート含有量0.09重量%、酸価15、
水酸基価15 Mn4500 三洋化成工業製)
正荷電制御剤 0.2重量部
(ボントロンP51 オリエント化学製)
流動化剤粒子 0.3重量部
(アエロジルR812S 比表面積220 日本アエロジル製)
ポリエステル樹脂、正荷電制御剤および流動化剤粒子として上記のものを用いる以外は実施例1と同様にして本発明トナーを得た。
【0040】
実施例4
(成 分) (配合量)
ポリエステル樹脂4 100重量部
(ジメチルテレフタレート含有量0.10重量%、酸価33、
水酸基価11 Mn6800 三洋化成工業製)
流動化剤粒子 0.7重量部
(ワッカーHDK H3004 比表面積200 WACKER社製)
ポリエステル樹脂および流動化剤粒子として上記のものを用いる以外は、実施例1と同様にして本発明トナーを得た。
【0041】
比較例1
(成 分) (配合量)
ポリエステル樹脂5 100重量部
(ジメチルテレフタレート含有量0.17重量%、酸価24、
水酸基価17 Mn5200 三洋化成工業製)
正荷電制御剤 0.2重量部
(ボントロンN09 オリエント化学製)
流動化剤粒子 4.0重量部
(アエロジルRX50 比表面積50 日本アエロジル製)
ポリエステル樹脂、正荷電制御剤および流動化剤粒子として上記のものを用いる以外は、実施例1と同様にして比較トナーを得た。
【0042】
比較例2
(成 分) (配合量)
ポリエステル樹脂6 100重量部
(ジメチルテレフタレート含有量0.15重量%、酸価27、
水酸基価13 Mn5900 三洋化成工業製)
正荷電制御剤 0.2重量部
(ボントロンN04 オリエント化学製)
流動化剤粒子 0.1重量部
(アエロジル300 比表面積300 日本アエロジル製)
ポリエステル樹脂、正荷電制御剤および流動化剤粒子として上記のものを用いる以外は実施例1と同様にして比較トナーを得た。
【0043】
比較例3
(成 分) (配合量)
ポリエステル樹脂7 100重量部
(ジメチルテレフタレート含有量0.13重量%、酸価15、
水酸基価14 Mn4700 三洋化成工業製)
正荷電制御剤 0.2重量部
(ボントロンP51 オリエント化学製)
流動化剤粒子 0.3重量部
(アエロジルR812 比表面積260 日本アエロジル製)
ポリエステル樹脂、正荷電制御剤および流動化剤粒子として上記のものを用いる以外は実施例1と同様にして比較トナーを得た。
【0044】
比較例4
(成 分) (配合量)
ポリエステル樹脂8 100重量部
(ジメチルテレフタレート含有量0.12重量%、酸価33、
水酸基価10 Mn6700 三洋化成工業製)
正荷電制御剤 0.2重量部
(ボントロンN09 オリエント化学製)
流動化剤粒子 0.3重量部
(ワッカーHDK H3004 比表面積200 WACKER製)
ポリエステル樹脂、正荷電制御剤および流動化剤粒子として上記のものを用いる以外は、実施例1と同様にして比較トナーを得た。
【0045】
試験例
上記実施例および比較例で得られたトナーについて、以下の項目の試験を行なった。その結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
Figure 0003563331
【0047】
1.定着後臭気評価
シャープ製デジタル複写機AR−405を用い、常温常湿(20℃;65%)環境下にて実写試験を行い、下記の基準で臭気を評価した。すなわち、黒ベタをコピーし、定着排出直後のコピー画像上トナーの臭気官能試験を行った。通紙は8.5インチ×11インチのネコサ紙を用いた。
Figure 0003563331
【0048】
2.トナー製造過程における冷却装置汚れ評価
トナーの冷却速度:100kg/hr、冷却部通過トナー量:50kgの条件下で、冷却装置の汚れ状態を目視により観察した。
Figure 0003563331
【0049】
3.画像濃度、ブローオフ帯電量(Q/M)の評価
シャープ製デジタル複写機AR−405を用い、高温高湿(35℃、85%)環境下にて実写試験を行い評価した。尚、通紙は8.5インチ×11インチのネコサ紙を用いた。
Figure 0003563331
【0050】
4.定着耐オフセット性の評価
シャープ製デジタル複写機AR−405定着部を温度可変に改造したものを使用し、実写試験を行い評価した。尚、通紙は8.5インチ×11インチのネコサ紙を用いた。
<評価基準>
低温側オフセット発生温度 : 140℃以下を○とした。
高温側オフセット発生温度 : 220℃以上を○とした。
【0051】
5.総合評価
以下の基準により総合評価を行なった。
Figure 0003563331
【0052】
【発明の効果】
本発明のトナーは、ポリエステル樹脂中に未反応で残存するジメチルテレフタレートが低減されていることにより、異臭の発生や、冷却固化工程における冷却装置表面汚れの問題が発生することがなく、しかも、耐オフセット性、低温定着性、環境依存性等に優れたものである。

Claims (5)

  1. 多塩基酸のジカルボン酸類と多価アルコールのジオール類とを反応させて生成すると共にジカルボン酸類のOH基末端封鎖剤であるジメチルテレフタレートが添加されるポリエステル樹脂を主成分とする静電潜像現像用トナーであって、前記ポリエステル樹脂中に未反応で残存するジメチルテレフタレートの含有量が0.1重量%以下であり、前記ポリエステル樹脂の酸価が、15〜33mgKOH/gであり、前記ポリエステル樹脂の水酸基価が、10〜30mgKOH/gであり、前記ポリエステル樹脂が、4500〜7000の数平均分子量(Mn)を有してなる静電潜像現像用トナー。
  2. 前記トナー表面に、流動化剤粒子を添加混合せしめたことを特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用トナー。
  3. 流動化剤粒子が、トナー全重量に対し0.1〜3重量%添加混合される請求項2記載の静電潜像現像用トナー。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の静電潜像現像用トナーを用いた画像形成方法。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の静電潜像現像用トナーを用いた画像形成装置。
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