JP3563247B2 - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は微動機構装置および走査型プローブ顕微鏡に関し、特に、探針(プローブともいう)の走査・移動を行う際にカンチレバーを含む探針部分の側を移動することにより大型試料の測定に好適な微動機構装置、およびこの微動機構装置を備え、光学顕微鏡や電子顕微鏡等による測定部分の監視を可能にし、カンチレバーのたわみ変形を光学的検出系で検出する走査型プローブ顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
走査型プローブ顕微鏡(SPM)についての技術文献として、例えば日本応用磁気学会誌Vol.16.No.3.1992(511頁)「STM/AFM/MFMによる電子・磁性材料評価とその応用」、および1992年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集(277頁)「AFM及びMFM機能を有する光てこ方式フォース顕微鏡」を挙げることができる。これらの文献に示されているようにSPMは、走査型トンネル顕微鏡(STM)、原子間力顕微鏡(AFM)、磁気力顕微鏡(MFM)などを総称し、いずれも固体のプローブを試料に極めて接近または接触して得られるトンネル電流、原子間力、磁気力、押圧力(以下これらを総称して「相互作用力」という)を利用して、試料の表面構造や漏洩磁界分布を得るもので、レンズ光学系を用いた顕微鏡像よりも1桁から2桁分解能が高いという特徴を持つ。
【0003】
これらのSPMは、測定の際に試料に対向して配置される探針を備えている。探針の形状には、SPMの測定対象の違い等に応じて棒状、円錐状、角柱状、鳥のくちばし状などがある。
【0004】
さらに上記SPMの具体例として、探針による試料の測定の際、当該探針とこれを先端に設けたカンチレバー(片持ち梁部材)の側を移動するように構成された探針移動型原子間力顕微鏡がある。この原子間力顕微鏡の技術文献として、例えば特開平6−82249号公報と特開平8−278317号公報を挙げることができる。
【0005】
特開平6−82249号公報に示された原子間力顕微鏡は、先部に検出チップ(探針に相当)を有するばね要素(カンチレバーに相当)、およびこれに関連する光学的検出系の側を微動機構で動かし、試料の側を動かさない構成を備えている。この構成によって大型または重量のある試料の測定を可能にしている。
【0006】
特開平8−278317号公報に示された原子間力顕微鏡は、X軸方向とY軸方向の各々に積層型圧電素子棒を配し、それらを先端で結合し、その結合部に、探針を備えたカンチレバーをZ方向用圧電駆動部材を介して取り付けている。そして、X軸とY軸の各圧電素子棒を伸縮させ、探針の位置がXまたはYの方向に変化したときでも、カンチレバーのたわみ変形が光学的に必ず検出できるように、光路変換部材を用いて光学路を設定した光学的検出系を備え、さらに、この光学的検出系を任意の位置に配置できるようにしてカンチレバーの上側のスペースを開放した構成を示している。この構成によって、試料に対して探針を移動しても、光源からの光は、カンチレバー背面の同一箇所に照射され、かつその反射光は受光素子の同一点に入射される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記第1の従来の原子間力顕微鏡は、探針側を微動機構で移動させて大型の試料の測定に対応しているが、構造上、カンチレバーの上方に光学的検出系の構成部材が配置され、測定部分を観察するための光学顕微鏡を併設できないという問題を有する。一方、上記第2の従来の原子間力顕微鏡は、上記問題は起きないが、X方向用圧電駆動部材(X微動機構に相当)とY方向用圧電駆動部材(Y微動機構に相当)がブロックおよびヒンジを介して固定されているため、XY直交座標系での走査を行っても互いに干渉が生じX,Yの各方向に独立した正確な変位動作が得られないという他の問題が起きる。
【0008】
本発明の目的は、上記課題に鑑みて、大型の試料の測定に対応でき、測定の際の微動機構の負荷を軽減でき、XY方向の走査が独立して正確な変位動作ができ、直交座標系の走査の動作特性を向上できる微動機構装置を提供すること、好ましくはカンチレバーを含む測定部分を上方から観察できる他の顕微鏡(光学顕微鏡や電子顕微鏡等)を配置するためのスペースを確保できる微動機構装置を提供すること、
また光学的検出系を利用してカンチレバーのたわみ変形を検出する構成の走査型プローブ顕微鏡において、上記微動機構装置を利用して、カンチレバーがX,Y,Zのいずれの方向に移動してもカンチレバーの背面の同一箇所に光を照射できる走査型プローブ顕微鏡を提供すること、
さらに本発明に係る微動機構装置を用いて構成され、探針の先端部が他の光学顕微鏡等によって観察できる複合型の走査型プローブ顕微鏡を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係る微動機構装置およびこの微動機構装置を用いた走査型プローブ顕微鏡は、上記目的を達成するため、次のように構成される。
【0013】
第1の走査型プローブ顕微鏡(請求項に対応): 先端に探針を有し他端が固定されたカンチレバーと、測定の際に探針とカンチレバーをX方向に移動・走査させるX微動機構とX方向に直交するY方向に移動・走査させるY微動機構と、測定の際に探針とカンチレバーをX,Y方向に直交するZ方向に接近・退避させるZ微動機構と、X,Y,Zの各微動機構を支持する支持部材と、探針と試料間の相互作用力の変化でカンチレバーがたわみ変形するときたわみ変形量を検出する光学的検出装置を備えている。X微動機構とY微動機構とZ微動機構には、前述した微動機構装置が利用される。測定のとき探針は試料台上の試料に所定距離で対向した状態にあり、光学的検出装置は光源と光検出器を含み、光源から出射された光はカンチレバーの背面で反射され、その後光検出器に入射されるように構成される。カンチレバーと、光学的検出装置の光源からの光をカンチレバーの背面に導く第1反射部と、カンチレバーで反射された光を光検出器に導く第2反射部はZ微動機構に固定される。測定の際に探針が移動しても、カンチレバーのたわみ変形量が一定であるときには、光がカンチレバーの背面の同一箇所に照射されかつ光検出器で同一箇所に入射される。
【0014】
上記の走査型プローブ顕微鏡では、光学的検出装置を上記構成にしたことにより、カンチレバーをX,Y,Zの各方向に微動させても、カンチレバー背面の反射面に対する光学的検出装置の各部品の相対的位置関係は変化せず、カンチレバーの反射面への入射位置は一定である。例えばZ微動機構が動作してZ軸方向に微動したとしても、光源と第1反射部、光検出器と第2反射部の距離は変化するが、第1反射部への入射角は同じであるので、カンチレバーの反射面の入射点は同じであり、カンチレバーのたわみ変形量が同じである限り、光検出器の受光面における入射点は同じ位置である。このことは、XまたはYの方向へ微動しても変わることはない。従って、探針が試料に対してXYZの直交する3軸方向に微動しても、カンチレバーのたわみ変形量が同じであれば、カンチレバーへの入射点と、光検出器への入射点は一定である
【0015】
第2の走査型プローブ顕微鏡(請求項2に対応): 第1の構成の走査型プローブ顕微鏡において、好ましくは、Y微動機構のY移動部に設けた光源からの光を方向に照射するようにし、その光をZ微動機構の移動方向に反射する第3反射部を設け、また第2反射部からZ微動機構の移動方向に反射した光をY移動部に設けた光検出器に方向から入射するように反射する第4反射部を設けるようにした。これにより、探針が試料に対してXYZの直交する3軸方向に微動しても、カンチレバーのたわみ変形量が同じであれば、カンチレバーへの入射点と、光検出器への入射点は一定である。
【0016】
第3の走査型プローブ顕微鏡(請求項に対応): さらに上記の走査型プローブ顕微鏡において、好ましくは、Y微動機構のY移動部に固定する代わりに、X微動機構のX移動部において光源と光検出器を光がそれぞれY方向に照射および入射されるように設け、光源からの光をY微動機構の移動方向に照射して第3反射部に導き、第4反射部で反射された光が光検出器に対してY移動機構の移動方向に入射されるように導くようにする。光源からの光Y移動部に設けらた第3反射部、Z微動機構に設けられた第1反射部、カンチレバー背面、第2反射部、Y移動部に設けられた第4反射部を経由して光検出器に入射される。従って、探針が試料に対してXYZの直交する3軸方向に微動しても、カンチレバーのたわみ変形量が同じであれば、カンチレバーへの入射点と、光検出器への入射点は一定である。
【0017】
第4の走査型プローブ顕微鏡(請求項4に対応):上記第1〜第3の構成の走査型プローブ顕微鏡において、好ましくは、X,Y,Zの各微動機構が、探針の上方に位置する部分に、他の観察手段を配置するための開口部を有している。従って他の測定手段を配置するためのスペースを容易に確保することができ、これによって探針等を含む走査型プローブ顕微鏡の測定部分を測定範囲に沿って広く監視することができる。
【0018】
の走査型プローブ顕微鏡(請求項に対応): 上記の走査型プローブ顕微鏡において、微動機構の支持部材は支持基盤に固定され、光学顕微鏡等のフレームも支持基盤に固定され、かつそのフレームに固定された光学顕微鏡等の対物レンズ等は微動機構の開口部に合わせて配設されている。従ってカンチレバーを含む測定部位を測定範囲に沿って光学的に広く監視できると共に大きな試料も支障なく測定することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図3を参照して微動機構装置の第1の実施形態を説明する。図1は微動機構装置をX方向に沿って切った縦断面図(図2中のA−A線断面図)を示し、図2は図1を下方から見た図を示す。これらの図において、装置フレームの一部をなす支持部材11にX微動機構12が固定されている。支持部材11は板状部材で、その中央部に例えば矩形の開口部(空間部)11aが形成されている。X微動機構12も板状体の形態を有する。さらにY微動機構13は、X微動機構12に囲まれるように位置してX微動機構12と同じ板状体の中に組み込まれて一体的に形成されている。Y微動機構13には、Y移動部132の中央部に円形の開口部(空間部)132aが形成されている。機能の観点からX微動機構12とY微動機構13に分けて説明するが、これら2つの機構は同一の板状体によって形成されている。Z微動機構14は、Y微動機構13の下側位置で、Y移動部132の開口部132aの周囲に固定されている。各微動機構は、図示された座標系100において、その移動部がそれぞれX,Y,Zの各方向へ微動動作させる機能を備えている。
【0021】
次に、X,Y,Zの各微動機構の構成についてより詳細に述べる。X微動機構12は、両端の固定部120が支持部材11にボルト124(または接着剤等)で固定され、当該固定部の内側に平行平板型たわみ部121aを形成し、X移動部122を備えている。X微動機構12において平行平板型たわみ部121aは二対設けられている。対向する2つのたわみ部121aと固定部120とX移動部122とによって空間部121bが形成される。空間部121bには、X移動部122をX方向に移動させる圧電アクチュエータ123が、固定部120の突起部120aとX移動部122の突起部122aの間に固定されている。
【0022】
Y微動機構13は、X移動部122にてX方向に延びる溝131cを形成することにより作られ、その溝131cの両端部近傍にたわみ部131aを形成し、Y移動部132を備えている。Y微動機構13において平行平板型たわみ部131aは二対設けられている。たわみ部131aとX移動部122とY移動部132によって空間部131bが形成される。空間部131bには、Y移動部132をY方向に移動させる圧電アクチュエータ133が、X移動部122側の突起部122bとY移動部132の突起部132bの間に固定されている。なお溝131cは、Y方向圧電アクチュエータ133を駆動してY移動部132を移動したときに、Y方向に所望の変位量だけ変位させるのに必要な幅に設定される。そしてY移動部132のほぼ中央には上記の開口部132aが形成されている。
【0023】
Z微動機構14は、円筒形のZ移動部141とそれをZ方向に移動する円筒型圧電素子(圧電アクチュエータ)142とで構成され、円筒型圧電素子142の側がY移動部132に固定されている。Z微動機構14は円筒型に形成したので、中央部にはZ方向に開口された空間部分を有している。なおZ移動部141の下端には、探針16を先端に備えたカンチレバー17が固定部材15と取付け材171を介して固定され、Z移動部141が後述する移動(微動)動作を行うことによって、探針16に対向する試料(図示せず)を測定することができる。また図1に仮想線で示す18は、探針16等の測定部を監視するための他の観測手段であり、例えば光学顕微鏡の対物レンズである。
【0024】
次に図3を参照して上記微動機構装置の動作を説明する。100は例えば走査型原子間力顕微鏡のコントローラであり、顕微鏡測定に必要な全体的な制御を行う。101はX方向の微動制御回路であり、コントローラ100の指令に基づき左右2個の圧電アクチュエータ123の電極(図示せず)に同一条件の電圧を印加し、X移動部122をX方向に所望の伸縮量で微動変位させる。変位は、X固定部120とX移動部122を連結している平行平板型たわみ部121aが圧電アクチュエータの伸縮動作に追従してたわむことにより、生じさせることができる。従って、X移動部122に設けられたY微動機構13とこのY微動機構13に固定されているZ微動機構14も、同時に同量X方向に変位する。
【0025】
102はY方向の微動制御回路であり、コントローラ100の指令に基づき左右2個の圧電アクチュエータ133に同一条件の電圧を印加し、Y移動部132をX移動部122に対しY方向の所望の位置に微動変位させる。Y方向の変位は、X移動部122とY微動機構13を連結する平行平板型たわみ部131aがたわむことにより、生じさせることができる。その変位は、溝131cに所定の幅を持たせることによって、吸収することができる。従ってY移動部132に固定されているZ微動機構14も同時に同量Y方向に変位する。このように微動機構をX微動機構とY微動機構に分離して構成し、X,Yの各方向の動きを独立して駆動できるようにしたため、試料の表面形状に追従して動作する微動機構の負荷が軽減され、XY方向(直交座標系)の走査の動作特性を向上できる。
【0026】
103はZ方向の微動制御回路であり、コントローラ100の指令に基づき圧電アクチュエータ142に電圧を印加し、Z移動部141をY移動部132に対しZ方向の所望位置に微動変位させる。従って例えばZ微動機構14の下部に固定された探針16等をZ方向に変位させることができる。
【0027】
上記第1の実施形態によれば、前述の構成により、大型の試料の測定に対応でき、測定の際の微動機構の負荷を軽減でき、X,Yの各方向の走査が独立して正確な変位動作が可能となり、直交座標系の動作特性を向上させることができる。またX,Yの各微動機構に開口部を設け、Z微動機構は円筒形状の圧電アクチュエータとZ移動部を用いて構成したので、例えばZ微動機構の下部に固定したカンチレバーを含む測定部分を上方から観察できる他の顕微鏡(光学顕微鏡や電子顕微鏡等)を配置し、測定部を監視するためのスペースを確保できる。
【0028】
次に微動機構装置の第2の実施形態を図4と図5を参照して説明する。なお図1〜図3に示した要素と実質的に同じ要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。図4は微動機構装置をY方向に沿って切った断面図(図5中のB−B線断面図)を示し、図5は図4を下方から見た図を示す。この実施形態では、Y微動機構をX微動機構とは別の板状部材で形成し、これをX移動部に固定しており、Z微動機構の圧電アクチュエータはブロック状に形成されている。
【0029】
以下にその構成を説明する。X微動機構22は、第1の実施形態のものと実質的に同一で板状体によって形成され、その中央部にX移動部222を備えている。X移動部222では、Y微動機構23の配置箇所に対応する部分に、開口部222aが形成されている。
【0030】
Y微動機構23は、図5の下面形状に示す通り、全般的にほぼ矩形の形状を有する。Y微動機構23では、X移動部222に固定される固定部230が両端部に設けられ、この固定部230の内側に平行平板型たわみ部231aが設けられ、中央部にY移動部232を備えている。Y微動機構23では二対の平行平板型たわみ部231aが設けられる。たわみ部231aと固定部230とY移動部232とによって空間部231bが形成され、各空間部231bで、Y方向に移動する圧電アクチュエータ133が、固定部230の突起部230aとY移動部232の突起部232bとの間に固定されている。またY移動部232のほぼ中央には開口部232aが形成されている。Y微動機構23は例えば複数のボルト127でX移動部222に固定されている。
【0031】
Z微動機構145は、Z方向の移動を生じさせる圧電アクチュエータ146とその下端に取付けられたZ移動部147とで構成され、Y移動部232に固定されている。なおZ移動部147の端部には例えばSTMで使われる探針161が固定されている。
【0032】
上記のように構成した第2の実施形態の微動機構装置によっても前記第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。本発明に係る微動機構装置は走査型プローブ顕微鏡等の走査手段としての微動機構として広く応用できる。
【0033】
次に本発明の走査型プローブ顕微鏡の第1の実施形態を、原子間力顕微鏡を例にし、図6〜図8を参照して説明する。この走査型プローブ顕微鏡は、微動機構部として、前述の微動機構装置の第1実施形態(図1〜図3)を適用したものである。図6は走査型プローブ顕微鏡において探針が位置するほぼ中央部のY方向断面図を1部省略して示した図、図7は図6のC−C線で切って下方から見た図、図8は図6の構成に制御系を付加した図である。なお本実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡に適用した微動機構装置において、前述の微動機構装置の実施形態で説明した要素と実質的に同じ要素には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0034】
図6〜図8において、X,Y,Zの各微動機構は、走査型プローブ顕微鏡のフレームの一部をなす支持部材11に固定されている。支持部材11の中央には矩形の開口部11aが形成されている。X微動機構12およびY微動機構13は同じ板状部材で形成され、Y微動機構13はX微動機構12のX移動部122の中に組み込まれている。Y移動部132には円形状の開口部132aが形成され、その下部にZ微動機構14の円筒型のZ方向圧電アクチュエータ142の上端が固定されている。圧電アクチュエータ142には、それと同じ程度の径の円筒型Z移動部141が固定されている。Z微動機構14のZ移動部141の下部には、探針16を備えたカンチレバー17が固定部材15を介して固定されている。ここで探針16の配置位置は円筒型圧電アクチュエータ142のほぼ中心に設定されている。
【0035】
X,Y,Zの各微動機構の移動部は、それぞれの圧電アクチュエータの電極(図示せず)に所望の電圧を印加することにより、それぞれの方向に微動される。X,Yの方向は、探針で試料の表面を測定するとき、探針の走査方向であり、試料表面と実質的に平行である。Z方向は、測定の際、試料表面に臨む探針を当該試料表面に対して接近させたりあるいは退避させたりする移動方向である。上記の構成によって、X,Yの各微動機構の中央に位置する部分を、XまたはYの各方向またはそれらを組み合わせた方向に微動させることができ、それ故に、Z微動機構14を介してその下部に取り付けられた探針16等をXY平面内における任意の方向に微小に移動させることができる。
【0036】
次に、先端に探針16を備えたカンチレバー17のたわみ変形量を検出する光学的検出系の構成について説明する。Y移動部132の下面には、光源31を備えた支持台32が固定されている。光源31からの光は、Z方向に照射されるように設定されている。Y移動部132の下面には、さらに、光検出器37を備えた支持台38が固定され、光検出器37はZ方向から受光するように設定される。Z移動部141には、光源31から照射されるZ方向の光をカンチレバー17の背面に当てるように導く第1反射部44を備えた反射部支持部材40と、カンチレバー17の背面で反射した光を光検出器37に対しZ方向から入射するように導く第2反射部45を備えた反射部支持部材40とが固定されている。そしてZ移動部141には、第1反射部44で反射した光をカンチレバー17の背面に通すための孔、切欠、スリット等の透光部14aと、カンチレバー17で反射した光を第2反射部45に通すための同様の透光部14bが設けられている。ここで上記光源支持台32と、光検出器支持台38は、図示されるように、Z微動機構14を中心として反対側の位置に配置されている。また第1反射部44を備えた右側の反射部支持部材40と第2反射部45を備えた左側の反射部支持部材40は、カンチレバー17を中心として前述の支持板15の両側の位置に配置される。従って、光源31、第1反射部44、第2反射部45、光検出器37、および探針16を含むカンチレバー17等の測定部は、図でY方向のほぼ一直線上に配置される。これらの光学的検出装置における光の経路は図において点線41で示す。
【0037】
上記Z方向の円筒型圧電アクチュエータ142の直径は例えば40mm程度である。上記の支持部材11の矩形開口部11a、Y微動機構13の円形開口部132a、およびZ微動機構14の内部空間を利用して、光学顕微鏡18が配置されている。この光学顕微鏡18では、その対物レンズが、探針16を含むカンチレバー17の背面部に臨む。この構成により、光学顕微鏡18を用いて探針16等からなる測定部分を観察することができる。なお、光学顕微鏡18とY微動機構13の円形開口部132aとの間、光学顕微鏡18とZ微動機構14の間には、X微動機構12とY微動機構13の各動作でXY方向への微動が生じた時であっても、互いに接触しないように十分な広さの隙間が形成されている。
【0038】
上記構成を有する光学的検出系によれば、光路を示した点線41で明らかなように、光源31から出射された光(レーザ光等)はZ方向に照射され、さらに第1反射部44によってカンチレバー17の背面に一定の角度で照射される。なお第1反射部44とカンチレバー17の間の光路にはZ微動機構14が存在するが、前述の通り光が通過できる透過部14aが形成されている。
【0039】
カンチレバー17の背面で反射された光は、さらに第2反射部45で反射してZ方向と平行になり、光検出器37に入射される。この光路の部分についても、カンチレバー17と第2反射部45との間にはZ微動機構14が存在するが、前述の通り光が通過できる透光部14bが形成されている。
【0040】
上記光学的検出系に基づく点線41で示された光路は固定され、カンチレバー17が、X,Yの各微動機構によりXY平面内で移動し、またZ微動機構14によりZ軸方向に移動しても、上記光路に関して光軸が移動することはない。
【0041】
探針16の下方の位置には試料42が配置される。試料42は試料台としての粗動ステージ43の上に配置されている。粗動ステージ43によってX,Y,Zの各方向に相対的に大きな距離の移動を達成する。試料42は、粗動ステージ43によって任意の位置へ移動される。カンチレバー17の上方に配置された光学顕微鏡18によって探針16と試料42を観察することができる。
【0042】
上記の構成において、粗動ステージ43によって試料42をXY平面の任意の位置でZ方向に移動させて探針16に接近すると、探針16と試料42の間に原子間力が生じ、カンチレバー17にたわみ変形が生じる。このときには、カンチレバー17から光検出器37までの光路に関しての光軸が変化し、その変化は光検出器37で検出される。カンチレバー17のたわみ変形量を検出する光検出器37では、探針16で生じたZ方向の変位を検出することができる。上記光学的検出系では、測定の際に探針がXY平面内で移動しても、カンチレバー17のたわみ変形量が一定であるときには、光がカンチレバー17の背面の同一箇所に照射され、その結果、前記光検出器で同一箇所に入射される。
【0043】
次に、図8を参照して制御系に関して説明する。光源31は、光源ドライバ51から駆動信号を受けて発光動作を行う。また光検出器37から出力された信号は、受光アンプ52を経由してコントローラ53に入力される。コントローラ53は、微動機構制御装置54を経由してX微動機構12とY微動機構13によるX,Yの各方向の動作と、Z微動機構14によるZ方向の動作を制御する機能を有する。微動機構制御装置54は、コントローラ53からの指示を受け、X,Yの各微動機構を制御し、探針16をXY方向へ移動する。そのとき、カンチレバー17は探針・試料間の原子間力に基づいてたわみ変形するが、カンチレバー17のたわみ変形量は、光検出器37で検出され、コントローラ53内に取り込まれる。コントローラ53は、カンチレバー17でのたわみ変形量が一定に保持されるように、微動機構制御装置54に指示し、Z微動機構14の伸縮動作を制御する。かかるコントローラ53による制御は、試料42の測定面を探針で測定する間、継続して行われる。当該測定で得られたデータ、すなわち試料測定面における探針の位置データ(XYデータ)および各測定点における高さデータ(Zデータ)はコンントローラ53に保存される。コントローラ53は、測定データを用いて例えば測定画像を作成し、出力装置55に出力する。
【0044】
次に本発明の走査型プローブ顕微鏡の第2の実施形態を図9〜図11を参照して説明する。図9はY方向に沿う断面図、図10は一部を切り欠いた外観を示す斜視図、図11は図9のD−D線で切って下方から見た図を一部省略して示したものである。なお、走査型プローブ顕微鏡の第1の実施形態で説明した要素と実質的に同じ要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。本実施形態では、走査型プローブ顕微鏡の第1の実施形態に比較し、光学的検出装置において、光源31と第1反射部44との間に第3反射部33を設け、第2反射部45と光検出器37との間に第4反射部35を設けたものである。第3反射部33および第4反射部35はそれぞれ支持部材34,36によって支持され、Y微動機構13のY移動部132の下面に固定されている。
【0045】
以下では、第1の実施形態と異なる部分の構成を中心に説明する。まずY移動部132の下面に、Y方向に光を照射するように光源31を備えた光源支持部材320と、その光源31からの光をZ方向に向け第1反射部44に導くように反射させる第3反射部33を備えた反射部支持部材34を固定する。さらに同じくY移動部132の下面に、第2反射部45からZ方向に反射されてきた光をY方向に反射させる第4反射部35を備えた反射部支持部材36と、第4反射部35から反射された光を入射する光検出器37を備えた光検出器支持部材380が固定されている。光源支持部材320および第3反射部支持部材34と、第4反射部支持部材36および光検出器支持部材380とは、Z微動機構14を中心として反対側の位置に配置されている。そして光源31、第3反射部33、第1反射部44、カンチレバー17の背面の反射部17a(図10に示す)、第2反射部45、第4反射部35および光検出器37は、Y方向で見るとほぼ一直線上に並ぶように配置されている。その他の構成は前記走査型プローブ顕微鏡の第1の実施形態と同じである。
【0046】
上記構成を有する光学的検出系によれば、光路を示した点線41で明らかなように、例えば光源31からY方向に平行に出射された光は、反射部33,44によってカンチレバー17の背面に設けられた反射面17aに照射される。反射部33で反射された光はZ方向と平行になる。反射部44で反射された光はカンチレバー17の背面に一定の角度で照射される。なお、反射部44とカンチレバー17の間の光路にはZ微動機構14が存在するが、前述の通り光路となる部分には光が進行できるように透光部14aが形成されている。
【0047】
カンチレバー17の反射面17aで反射された光は、さらに反射部45,35で反射され、光検出器37に入射される。反射部45で反射された光はZ方向と平行になり、反射部35で反射された光はY方向に平行になっている。この光路の部分についても、カンチレバー17と反射部45との間にはZ微動機構14が存在するが、前述の通り光路となる部分には光が進行できるように透光部14bが形成されている。
【0048】
上記光学的検出系に基づく点線41で示された光路は固定され、X,Yの各微動機構によってXY平面内での移動が生じ、かつZ微動機構14によってZ方向の移動が生じても、上記光路に関して光軸が移動することはない。
【0049】
また上記光学的検出系によれば、測定の際に探針16が移動しても、カンチレバーのたわみ変形量が一定であるときには、光がカンチレバー17の背面の同一箇所に照射され、その結果、前記光検出器37で同一箇所に入射される。
【0050】
次に本発明の走査型プローブ顕微鏡の第3の実施形態を図12を参照して説明する。図12は図11に対応する図である。本実施形態では、第2の実施形態と比較して、光源31を備えた光源支持部材320と光検出器37を備えた光検出器支持部材380とを、Y移動部132ではなく、X微動機構12のX移動部122に固定した点が異なる。その他の構成は第2の実施形態と同じである。
【0051】
本実施形態においても、Y移動部132はX微動機構12のX移動部122と共に微動する。このためY移動部132がY方向に移動するとき、光源31と第3反射部33の間隔と第4反射部と光検出器37の間隔はそれぞれ変化するが、前記実施形態と同様にY方向の光軸は一直線上に存在して変わることがない。
【0052】
次に本発明の走査型プローブ顕微鏡の第4の実施形態を図13と図14を参照して説明する。本実施形態は、第2の実施形態(図9〜図11)で示したX,Y,Zの各微動機構および光学的検出装置等を適用し、光学顕微鏡とセットで構成した、走査型プローブ顕微鏡を示す。図13はY方向に沿って切った一部断面図、図14は図13を右側面から見たもので、X方向に沿って切った一部断面を示す側面図である。なお前述の各実施形態で説明した要素と実質的に同じ要素には同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0053】
図において、111は走査型プローブ顕微鏡の支持部材であり、支持基盤46に固定されている。支持部材111には開口部111aが設けられている。この支持部材111には、第2の実施形態で説明したX微動機構12の両側の固定部120がボルト124で固定されている。XYZ粗動機構43は支持基盤46に固定されている。粗動機構43は、測定する試料42のサイズに合わせて、XY方向には例えばそれぞれ250mmあるいはそれ以上の移動ができるように設定されている。光学顕微鏡49はフレーム47と対物レンズ18で構成される。フレーム47は前記支持基盤46に固定されている。対物レンズ18は、支持部材111の開口部111a、Y移動部132の開口部132a,Z微動機構14の円筒空間部に挿入され、探針16を含む測定部に臨むように設定されている。
【0054】
なおXおよびYの微動機構として図1〜図3に示したものを適用した例を説明したが、図4と図5に示した微動機構を適用してもよいことは明らかである。
【0055】
上記走査型プローブ顕微鏡のいずれの構成においても、光学的検出系における光路等の構成は、カンチレバー17と探針16がX,Y,Zの各方向に移動しても、その光軸がカンチレバー17の背面の所定位置からずれることはない。またX微動機構とY微動機構を分離した構成では、Y微動機構に加わる負荷を低減することができる。例えばY方向をサンプリング方向、X方向をフィード方向とすると、サンプリング方向についてその高速化を達成することができ、サンプリング方向の高速化は測定全体の高速化に大きな影響を与える。従って、Y微動機構13,23に加わる負荷を小さくすることによって、測定の高速化を達成することができる。
【0056】
上記の各実施形態では原子間力顕微鏡の例をとって説明したが、上記の探針とカンチレバーを含む類似の構造を有する走査型プローブ顕微鏡に対して、本発明に係る光学的検出系を設けることが可能である。またX微動機構とY微動機構の関係については、X微動機構の中央部にY微動機構を組み込むまたは付設するようにしたが、この関係を反対にすることもできる。この場合にはY微動機構の中央部にX微動機構が一体的に組み込まれまたは別部材として付設され、このX微動機構に対してZ微動機構および関連する機構が付設されることになる。また上記Z移動部は必ずしも必要なく、Z微動機構においてカンチレバーを圧電アクチュエータに直接に設けることも可能である。
【0057】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明によれば、探針等を微動させる微動機構をX,Y,Zの各方向に分離独立して互いの干渉がないように構成したため、測定の際の探針等を微動させる微動機構部分の負荷を軽減することができ、XY方向の走査動作を向上させることができ、さらには大型試料の測定にも対応することができる。
【0058】
またカンチレバーのたわみ変形量を検出する光学的検出系の各部品をカンチレバーの上方側方のスペースを利用して配置するようにしたため、探針とカンチレバーを含む測定部分を上方から観察できる光学顕微鏡等を設置するスペースを確保できる。さらに、光学的検出系を利用してカンチレバーのたわみ変形量を検出する構成において、複数の反射部を設けて光の光路(光軸)を所定方向に設定したため、探針とカンチレバーがX,Y,Zのいずれの方向に移動してもカンチレバーの同一背面に光を照射することができる。これにより、探針が試料に対してXYZの直交する3軸方向に微動しても、カンチレバーのたわみ変形量が同じであれば、カンチレバーへの入射点と、光検出器への入射点を一定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微動機構の第1実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1に示す微動機構を下方から見た図である。
【図3】図2に示した微動機構に制御系を付加した図である。
【図4】本発明の微動機構の第2実施形態を示す縦断面図である。
【図5】図4に示す微動機構を下方から見た図である。
【図6】本発明の走査型プローブ顕微鏡の第1実施形態を示す縦断面図である。
【図7】図6においてC−C線で切って下方から見た図である。
【図8】第1実施形態の構成に対して光学的検出系の電気回路部と制御系を付加して示した図である。
【図9】本発明の走査型プローブ顕微鏡の第2実施形態を示す縦断面図である。
【図10】第2実施形態における光学的検出系の要部を示す一部断面斜視図である。
【図11】図9においてD−D線で切って下方から見た図である。
【図12】本発明の走査型プローブ顕微鏡の第3実施形態を示し、図11に対応する図である。
【図13】本発明の走査型プローブ顕微鏡の第4実施形態を示し、要部を断面で示した図である。
【図14】図13の右側面図を示し、X方向に沿って切ることにより一部を断面で示した図である。
【符号の説明】
11 支持部材
12,22 X微動機構
122,222 X移動部
13,23 Y微動機構
132,232 Y移動部
14,145 Z微動機構
141,147 Z移動部
15 固定部材
16 探針
17 カンチレバー
18 光学顕微鏡の対物レンズ
31 光源
33,35 反射部
44,45 反射部
37 光検出器
42 試料
43 XYZ粗動機構

Claims (5)

  1. 先端に探針を有し他端が固定されたカンチレバーと、測定の際に前記探針と前記カンチレバーをX方向に移動・走査させるX微動機構と、前記X方向に直交するY方向に移動・走査させるY微動機構と、測定の際に前記探針と前記カンチレバーをXY方向に直交するZ方向に接近・退避させるZ微動機構と、前記X,Y,Zの各微動機構を支持する支持部材と、前記探針と試料間の相互作用力の変化でカンチレバーがたわみ変形するときたわみ変形量を検出する光学的検出装置を備え、測定のとき前記探針は試料台上の試料に所定距離で対向した状態にあり、前記光学的検出装置は光源と光検出器を含み、前記光源から出射された光は前記カンチレバーの背面で反射され、その後前記光検出器に入射される走査型プローブ顕微鏡において、
    前記X微動機構は、前記支持部材に2つの固定部で固定され、それらの固定部間に二対の平行平板型たわみ部を設け、該平行平板型たわみ部で連結されてX方向に移動するX移動部と、前記二対の平行平板型たわみ部のそれぞれの平行平板間に位置して前記固定部に対し前記X移動部を移動させるX方向圧電アクチュエータとを備え、
    前記Y微動機構は、Y方向に二対の他の平行平板型たわみ部を設け、該他の平行平板型たわみ部で連結されてY方向に移動するY移動部と、前記二対の他の平行平板型たわみ部のそれぞれの平行平板間に位置して前記X移動部に対し前記Y移動部を移動させるY方向圧電アクチュエータとを備え、
    前記Z微動機構は、前記Y移動部に対しZ方向に移動するZ移動部と、該Z移動部を移動させるZ方向圧電アクチュエータとを備え、
    前記カンチレバーは前記Z微動機構の下部に固定され、
    前記光学的検出装置は、前記光源と前記光検出器を前記Y微動機構のY移動部に固定し、前記光源からの前記光を前記Z微動機構の移動方向に照射し、その光を前記カンチレバーの背面に照射するように導く第1反射部と、前記カンチレバーで反射された前記光を前記光検出器に入射させるように前記Z微動機構の移動方向に反射する第2反射部とを前記カンチレバーとの位置関係が一定に保持されるように前記Z微動機構に固定し、
    測定の際に前記探針が移動しても、前記カンチレバーのたわみ変形量が一定であるときには、前記光が前記カンチレバーの背面の同一箇所に照射されかつ前記光検出器で同一箇所に入射されることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  2. 前記光学的検出装置は、前記光源からの前記光を前記Y微動機構の移動方向に照射しその光を前記Z微動機構の移動方向に反射し前記第1反射部に導く第3反射部と、前記第2反射部で反射された前記光が前記光検出器に前記Y微動機構の移動方向に入射されるように導く第4反射部とを前記Y微動機構のY移動部にさらに固定したことを特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 前記光学的検出装置の光源と光検出器は、前記Y微動機構のY移動部に固定される代わりに、前記X方向微動機構の前記X移動部に固定され、前記光源からの光を前記Y微動機構の移動方向に照射して前記第3反射部に導き、前記第4反射部で反射された光が前記光検出器に対して前記Y移動機構の移動方向に入射されるように導くことを特徴とする請求項2記載の走査型プローブ顕微鏡。
  4. 前記X,Y,Zの各微動機構には、他の観察手段を上方より配置するためのZ方向に貫かれる開口部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  5. 支持基盤を備え、この支持基盤に、前記支持部材と、前記探針に対し対向配置される試料を載置する試料台と、該試料台をX,Y,Z方向に移動する移動ステージとを固定し、前記観察手段の支持フレームを固定し、該支持フレームに支持された前記観察手段の対物部を前記開口部に配設したことを特徴とする請求項4記載の走査型プローブ顕微鏡。
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