JP3562362B2 - 走行履歴記憶装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、過去に記憶しておいた走行履歴データを参照することができる走行履歴記憶装置に関し、特に、地点の属性情報を検索条件として利用できる走行履歴記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、走行履歴記憶装置としては、例えば特願平10−146047号記載の「ナビゲーション装置」が既に出願されている。
これは、自車位置と日時とを走行履歴デー夕として記憶媒体に記憶しておき、特に、自車位置は各地点毎に付与されたID番号が指示する内容を参照するものである。
【0003】
このように記憶された走行履歴デー夕に対して、周知のデータベース検索手法を適用して、例えば「先月10回以上行った地点」といった条件を与えることで、所望の地点を簡単に検索することができる。
【0004】
また、このような走行履歴記憶装置に対して、前記各地点に「顧客先」、「コンビニエンスストア」といった属性情報を記述できるようにし、「先月10回以上行った顧客先」を検索できるようにすることも容易に考えられる。さらに、各地点に複数の属性情報を付与することも容易である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、1つの地点に複数の属性情報を付与するような機能を実現する場合、単純に地点データの記憶領域に複数の属性情報を記述する領域を確保するといった手法だけでは、各地点に対応する属性情報を書き込んで入力するという操作が必要になる。この結果、利用者による入力操作の手間が膨大になるといった問題が考えられる。また、検索時にも実際に書き込んでおいた地点の属性情報しか反映されないといった問題が考えられる。
【0006】
詳しくは、例えば利用者が地点「コンビニA店」に行ったときに、この店のトイレが利用できることを知り、この地点デー夕の本来の属性情報「コンビニエンスストア」に加えて、付帯的に「トイレ」属性情報を付与したとする。同様に、「コンビニB店」、「コンビニC店」、「コンビニD店」にも行ったその都度「トイレ」属性情報を付与したとする。
【0007】
この後、あるとき利用者がトイレを利用しようとして「近くのトイレ」を検索する場合に、そのとき利用者が実際に前もって「トイレ」属性情報を付与した地点の近くにいないときには、例えば「コンビニE店」が近くにありそこのトイレが利用できる可能性が高いにも拘わらず、この地点を検索して見つけ出すことはできない。
【0008】
このため、「近くのトイレ」でコンビニエンスストアを検索したい場合、利用者は基本属性情報として「コンビニエンスストア」を有する全ての地点に対して、「トイレ」属性情報を前もって付与しておく必要がある。
【0009】
また、このような用途に供する属性情報が予めシステムにより提供されるような場合、利用者は例えばリスト形式で示された属性情報一覧の中から所望の属性情報を選択する、といった簡易な操作で各地点に属性情報を付与することができるという利点がある。この反面、付与できる属性情報が選択範囲内に制限されるため、個々の利用者の都合に合わせて各地点を整理しておくことが必ずしも自由にできない。
【0010】
詳しくは、例えばある利用者は食べ歩きが趣味であり、行った先々の飲食店に対して「三ツ星」、「二ツ星」、「一ツ星」といった評価を属性情報として与えておく場合、「横浜付近の三ツ星レストラン」等を後から検索できるようにしたいときには、「三ツ星」、「ニツ星」、「一ツ星」という属性情報が予めシステムにより提供されていなければ、他の予め与えられた属性情報で代用する等の方法をとるしかない。
【0011】
しかし逆に、利用者が新規に属性情報となる名称を入力する場合に、例えばシステムを車両に搭載して車内で操作するような状況を考慮すると、できるだけ簡易なインタフェースを提供して入力操作を行わせる必要がある。
【0012】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としは、比較的少ない労力で検索や編集の利便性を向上することができる走行履歴記憶装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、自車両の位置を検出する自車位置検出手段と、車両の発着地点及び発着時間を走行履歴として獲得する履歴獲得手段と、この獲得された走行履歴を記憶する走行履歴記憶手段と、利用者による指示を入力する指示入力手段と、この指示に基づいて走行履歴記憶手段から所望の地点の走行履歴を検索する履歴検索手段と、この指示に基づいて走行履歴記憶手段から読み出した所望の地点の走行履歴に対して、分類名を表す基本属性情報と、基本属性情報だけでは記述できない副次的な情報を表す付帯属性情報からなる地点属性情報を付与するように編集する履歴編集手段と、走行履歴の検索結果又は編集経過を表示する表示手段とを備えた走行履歴記憶装置であって、前記履歴編集手段は、同一の基本属性情報を付与された地点が所定割合以上に共通の付帯属性情報を付与されている場合には、当該基本属性情報を付与された全ての地点の走行履歴に当該付帯属性情報が付与されたこととして扱うことを表す見なし属性情報を付与することを要旨とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、前記履歴検索手段は、所定の地点属性情報を検索条件として前記走行履歴記憶手段を検索した場合には、この検索結果として得られた当該地点属性情報を付与された地点と、当該地点属性情報を付与されないが前記見なし属性情報を付与された地点とを異なる表示形態で表示するように検索結果画面を生成することを要旨とする。
【0015】
請求項3記載の発明は、上記課題を解決するため、前記履歴編集手段は、前記地点属性情報として、個々の子属性情報にその親属性情報をも含む階層構造を有し、親属性情報の下にある全ての子属性情報に共通の付帯属性情報が付与されたと見なすことを表す見なし属性情報が付与されている場合には、当該親属性情報にも当該共通の付帯属性情報が付与されたこととして扱うことを表す新たな見なし属性情報を付与することを要旨とする。
【0016】
請求項4記載の発明は、上記課題を解決するため、自車両の位置を検出する自車位置検出手段と、車両の発着地点及び発着時間を走行履歴として獲得する履歴獲得手段と、この獲得された走行履歴を記憶する走行履歴記憶手段と、利用者による指示を入力する指示入力手段と、この指示に基づいて走行履歴記憶手段から所望の地点の走行履歴を検索する履歴検索手段と、この指示に基づいて走行履歴記憶手段から読み出した所望の地点の走行履歴に対して、当該地点の属性を表す属性情報を付与するように編集する履歴編集手段と、走行履歴の検索結果又は編集経過を表示する表示手段とを備えた走行履歴記憶装置であって、前記履歴編集手段は、前記指示入力手段からの指示に基づいて、任意の文字列で表される属性情報を登録する属性情報登録手段を有し、前記指示入力手段からの指示に基づいて既に登録された属性情報、又は、利用者の便宜のために予め提供される属性情報から所望な属性情報を選択し、当該地点に付与することを要旨とする。
【0017】
請求項5記載の発明は、上記課題を解決するため、前記履歴編集手段は、既に登録された属性情報、又は、予め提供可能な属性情報を表す文字列や意匠を編集用画面情報として生成することを要旨とする。
【0018】
請求項6記載の発明は、上記課題を解決するため、前記履歴編集手段は、一の属性情報に対し、別の属性情報を関連付けており、前記一の属性情報が前記所望の地点に付与されている場合に、前記一の属性情報に関連づけられた前記別の属性情報も選択可能なように前記編集用画面情報として表示させることを要旨とする。
【0019】
請求項7記載の発明は、上記課題を解決するため、前記履歴編集手段は、前回までの編集時に付与された回数の多い属性情報を選択し、この属性情報を前記編集用画面情報に常に含むように生成することを要旨とする。
【0020】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、同一の基本属性情報を付与された地点が所定割合以上に共通の付帯属性情報を付与されている場合には、当該基本属性情報を付与された全ての地点の走行履歴に当該付帯属性情報が付与されたこととして扱うことを表す見なし属性情報を付与することで、見なし属性情報を検索条件として走行履歴を検索することができる。この結果、比較的少ない労力で検索の利便性を向上することができる。
【0021】
請求項2記載の本発明によれば、所定の地点属性情報を検索条件として走行履歴を検索した場合には、この検索結果として得られた当該地点属性情報を付与された地点と、当該地点属性情報を付与されないが見なし属性情報を付与された地点とを異なる表示形態で表示するように検索結果画面を生成することで、検索結果として表示される地点の属性情報を表示形態に応じて区別することができる。この結果、検索結果の精度を認識して適切な方策をとることができる。
【0022】
請求項3記載の本発明によれば、親属性情報の下にある全ての子属性情報に共通の付帯属性情報が付与されたと見なすことを表す見なし属性情報が付与されている場合には、当該親属性情報にも当該共通の付帯属性情報が付与されたこととして扱うことを表す新たな見なし属性情報を付与することで、親属性情報だけを検証するようにして検索時の実行速度を何上することができる。
【0023】
請求項4記載の本発明によれば、指示に基づいて任意の文字列で表される属性情報を登録しておき、指示入力手段からの指示に基づいて既に登録された属性情報、又は、利用者の便宜のために予め提供される属性情報から所望な属性情報を選択し、当該地点に付与することで、利用者個人の利用目的に応じて最適の形態で走行履歴を記憶することができ、自由度の高い履歴検索を効率よく行うことができる。
【0024】
請求項5記載の本発明によれば、既に登録された属性情報、又は、予め提供可能な属性情報を表す文字列や意匠を編集用画面情報として生成することで、編集時に文字列や意匠を用いた単純な操作で当該属性情報を付与することができるようになる。また、比較的少ない労力で編集の利便性を向上することができる。
【0025】
請求項6記載の本発明によれば、一の属性情報に対し、別の属性情報を関連付けており、前記一の属性情報が前記所望の地点に付与されている場合に、前記一の属性情報に関連づけられた前記別の属性情報も選択可能なように前記編集用画面情報として表示させることで、編集時に選択された一方の属性情報を用いた単純な操作で当該属性情報を付与することができるようになる。
【0026】
請求項7記載の本発明によれば、前回までの編集時に付与された回数の多い属性情報を選択し、この属性情報を編集用画面情報に常に含むように生成することで、特に使用頻度の高い属性情報が編集用画面上に常に表示され、さらに単純な操作で当該属性情報を付与することができるようになる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る走向履歴記憶装置1のシステム構成を示す図である。
【0028】
自車位置検出部3は、GPSセンサ、車速センサ、ジャイロセンサ等から出力されるセンサ信号に基づいて、自車両の現在位置を測位して例えば緯度・経度等の形式で出力する。
履歴獲得部5は、自車位置検出部3により検出された自車位置と出発時間及び到着時間を走行履歴データとして獲得して記憶部7に記憶させる。
【0029】
記憶部7は、データ更新が可能な記憶媒体を有し、走行履歴デー夕や見なし属性情報を記憶するとともに、これらのデータを必要に応じて読み出してコンピュータ21に提供する。
履歴編集部9は、利用者の指示に応じて適宜走行履歴データを編集する。
【0030】
履歴検索部11は、利用者の指示する条件に従って所望の走行履歴デー夕を検索する。
【0031】
表示部13は、液晶モニタやCRT等からなり、走行履歴データの編集経過や検索結果を表示する。入力部15は、操作ボタン、キーボード、表示部13と一体化されたタッチパネル、音声入力装置等からなり、利用者による指示操作を入力する。
コンピュータ21は、CPU,内部メモリ,タイマ等からなり、内部メモリに記憶された処理プログラムに従って、履歴獲得部5,履歴編集部9,履歴検索部11等のソフトウエアモジュールを実行する。
【0032】
なお、車載ナビゲーションシステムに走行履歴データを自動記憶する機能や自動検索する機能を組み込んでおき、利用者との対話形式で走行履歴データの編集処理や検索処理を家庭やオフィスに配置されたパーソナルコンピュータ上で実施し、フラッシュメモリカード等の携帯可能な記憶媒体を用いて両者間のデータのやり取りを行うといった形態も考えられる。
【0033】
次に、図1に示す走行履歴記憶装置1の動作を説明する。
まず、図2を参照して記憶部7に記憶される走行履歴データの記憶形態について説明する。
【0034】
図2に示す例では、車両が発進してから停車するまでを1つの行程とし、その出発及び到着の度毎に時間と場所とを走行履歴デー夕として記憶部7に記憶している。ただし場所については、「地点」と呼ぶ単位毎にID番号と名称、位置を表す座標値、その分類名を示す属性情報等を記述した地点データリストを別に持ち、走行履歴デー夕は相当する地点のID番号を参照する形で出発と到着の場所を記憶部7に記憶するものとする。
【0035】
なお、地点には、駅のような公共施設やコンビニエンスストアのような系列店舗等、利用者の便宜のために予めシステムにより提供されるものと、自宅や勤務先のような個人的な場所や小規模店舗等、利用者が自分で登録するものと、2種類があってもよい。また、本実施の形態では、システム提供地点には10000以上のID番号を付加し、ユーザ登録地点のID番号は10000未満に制約するものとした。
【0036】
次に、このような走行履歴デー夕の取得手法について説明する。なお、詳細については、上述した特願平10−146047号に記載の「ナビゲーション装置」等の周知の技術を用いて実施することができるので、ここでは簡単に説明しておくこととする。
【0037】
まず、履歴獲得部5は、車両の発進、停車等の適宜定められた事象が発生した場合、自車位置検出部3によりその時点での自車両の現在位置Pを取得する。同時に、その時間Tも計時部等により求める。GPSセンサを用いて測位して自車位置を求める場合は、GPSセンサから時間情報も同時に取得できるため、これを時間Tとしてもよい。現在位置Pは、緯度、経度等の二次元座標値として求められるものとする。これに対して履歴獲得部5は、記憶部7上に記憶されている地点データリスト中の各位置座標を現在位置Pと比較し、現在位置Pに最も近接するものを選択する。
【0038】
例えば図2に示す例において、98年9月5日の11時25分に車両を停車したとき求められた自車両位置Pが、地点デー夕中、ID番号10257の「保土ヶ谷」駅の位置(Xe,Ye)と近接していたとする。そこで、履歴獲得部5は、同時刻の到着地点は保土ヶ谷駅であると判断し、時間Tとともに保土ヶ谷駅のID番号10257を到着情報として記憶する。
【0039】
また、地点データリスト中に適当な地点を見つけ出すことができなかった場合、例えば、同日の17時37分に停車したとき求められた自車両位置P’に相当する近接地点が地点データリスト中になかった場合、履歴獲得部5は、まず新たに地点デー夕を登録する。
【0040】
すなわち、ユーザ登録地点領域のID番号の空き番33を見つけ、これをP’相当地点とする。位置座標にはP’の座標(X,Y,)を書き込む。ただし、名称や属性情報についてはこの時点で決定できないので、未設定としておき、後から履歴編集部9を通じて利用者が編集できるようにしておく。この後、このID番号33と時間T’(この場合98年9月5日17時37分)とを到着情報として走行履歴データに加える。
【0041】
次に、このようにして獲得された走行履歴データの各地点情報に対して、履歴編集部9により地点属性情報を付与する方法について説明する。
ここで、地点属性情報とは、ある地点を検索により探し出す場合に、候補を絞り込んで検索し易くするために付加されている分類名を指す。
【0042】
ここで、地点属性情報には、基本属性情報と付帯属性情報の2種類を設けることとする。
基本属性情報とは、各地点に必ず一つ付与される第ー義的な分類名である。一方、付帯属性情報とは、基本属性情報だけでは記述できない副次的な分類名や性質名や用途名を表し、利用者個人の便宜により自由に付与することができる。なお、一つの地点に対していくつ付帯属性情報を付与してもよいし、また一つも付与しなくてもよい。
【0043】
付帯属性情報は、図2に示す地点データリストにさらに付帯属性情報の項目を設け、そこに書き込むようにしてもよい。また、ここでは図3に示すように、付帯属性情報を付与された地点のみのリストを別に記憶部7に記憶するようにしてもよい。
【0044】
なお、基本属性情報と付帯属性情報とは、後述する見なし属性情報処理において区別して扱われるが、属性情報値自体は区別なく、例えば「コンビニエンスストア」という属性情報値は基本属性情報にも付帯属性情報にも付与され得るものとする。
【0045】
履歴編集部9は、走行履歴デー夕として格納された各地点について、利用者の指示によりその1つを呼び出し、その名称や属性情報を編集する機能を有する。地点名称や新規登録する属性情報は、文字列で入力するため、キーボードもしくはそれに準ずる入力装置が必要になる。このような入力操作は車載システムで実施することも可能であるが、ここでは、車内での操作の簡易化を図るために、複雑な編集機能は机上のパーソナルコンピュータ等で実施し、車載システムでは特に限定された単純な編集機能のみ有するものとして、車内での地点属性情報を付与する操作について説明する。
【0046】
車載システムは、ナビゲーション機能をも有し、通常は地図情報を表示部13に表示しているものとする。走行履歴デー夕として記憶部7に記憶された各地点は、地図上の相当位置に示されているものとし、これをポインタデバイス等で選択することによって、例えば図4に示すような地点編集用の画面を開くことができる。
【0047】
図4に示すように、編集画面上には、相当地点の名称や既に付与されている基本属性情報、付帯属性情報のリスト等が表示される。なお、地点名称の変更や新規属性情報の登録等は、文字列を入力する必要があるので、パーソナルコンピュータ上で実施し、車載システムでは予めシステムにより提供された、もしくは利用者により既に登録された属性情報を選択した地点に付与する操作のみを可能とする。
【0048】
図4に示す例では、既に2つの付帯属性情報「展望台」、「無料駐車場」が付与されている地点「双子山食堂」に対して、さらに3つ目の付帯属性情報「トイレ」を属性情報リストから選択し、ドラッグ&ドロップ操作により付与しようとしているところである。
【0049】
なお、属性情報を付与するための操作は、このような例に限定するものではなく、例えば「属性情報付与」ボタンを画面上に配置して、属性情報リストから所望の属性情報を選択し、反転表示させた状態でこのボタンを押下することで、選択された属性情報が地点属性情報として付与されるようにしてもよい。
【0050】
また、特に定められた属性情報については、これらを示すボタンを編集画面上に配置し、利用者は所望のボタンを直接に押下するだけの操作で所望の属性情報を地点属性情報として付与するようにしてもよい。
【0051】
図4に示す例では、上述した例として挙げた「三ツ星」、「ニツ星」、「一ツ星」の各属性情報が意匠化され、ボタンとして表示されている様子を示している。このようなインタフェースを提供することで、属性情報リストがスクロールされる際に、利用者が求める属性情報が編集画面上に表示されなくなることを防止することができる。また、所望の属性情報を属性情報リストからスクロールしながら探す労力を軽減することができる。
【0052】
なお、ボタンとして表示される属性情報は、属性情報を新規登録する際に、利用者がこれを表示対象属性情報とする旨を直接指示することとしてもよい。また、様々な地点に対して各属性の付与回数をシステムが計数しておき、付与回数の多い属性から順に一定個数をボタンとして表示するようにしてもよい。
【0053】
さらに、例えば、「レストラン」等の飲食店を表す属性情報が付与されている地点を編集する場合には、「三ツ星」等の属性情報をボタン表示させ、ある属性情報と別の属性情報との関連付けを指示して、編集対象である地点に既にある属性情報が付与されているときに、これに関連付けられた属性情報がボタンとして表示させるようにしてもよい。
【0054】
次に、図5に示すフローチャートを参照して、履歴編集部9が付帯属性情報から見なし属性情報を推測して記憶する処理について説明する。
まず、ステップS501では、図4に示したような地点編集画面を表示部13上に表示しておき、入力部15を介して地点Pに対して新たに付帯情報Aiを付与するように指示したものとする。
【0055】
そして、ステップS502では、履歴編集部9は、当該地点Pに対して既に基本属性情報が付与されているかどうかを調べる。基本属性情報が未設定のまま付帯属性情報Aiを付与しようとしている場合には、ステップS503に進み、基本属性情報も入力するように表示部13に表示して利用者に指示し、ステップS501に示す地点編集画面の入力待ち状態に戻る。
【0056】
既に基本属性情報が確定している場合、ステップS504に進み、図3に示したように付帯属性情報データリストに適宜情報を書き込み、地点Pに付帯属性情報Aiを付与する。この結果、当該地点Pに基本属性情報Aoが付与される。
【0057】
そして、ステップS505では、基本属性情報Aoが既に付帯属性情報Aiを付与されていると見なされているか調べる。すなわち、基本属性情報Aoが既に付帯属性情報Aiを付与されていると見なし属性情報に記述されているかを確かめる。既にこの記述が見なし属性情報にある場合には、改めて後述する処理を繰り返す必要はないので処理を終了する。
【0058】
一方、相当する見なし属性情報がない場合、ステップS506に進み、履歴編集部9は、走行履歴データ中に出発地点もしくは到着地点として記述されている各地点について、それぞれの基本属性情報がAoであるか否かを調べ、基本属性情報Aoであるものを集めてリストLqを作成する。すなわち、リストLqは当該地点Pと同じ基本属性情報の地点のリストとなる。当該地点P自身は必ず含まれるため、リストLqの要素数は少なくとも1以上になる。なお、走行履歴データ中では同一地点が複数回参照されていても、リストLqへの追加は1回だけとして重複しないことを保証するようにする。このようにして得られたリストLqの要素である地点の数をMとする。
【0059】
そして、ステップS507では、リストLqの要素の地点数Mを予め定められた事例数Moと比較する。もし地点数Mが事例数Moに満たない場合には、当該付帯属性情報の付与事例は一般化できるまでの事例数だけ未だに集まっていないものとして、見なし属性情報を追記することなく処理を終了する。
【0060】
地点数Mが事例数Mo以上である場合には、ステップS508に進み、次に、履歴編集部9はリストLqに含まれる地点のうち、当該地点Pと同じく付帯属性情報として付帯属性情報Aiを付与されているものがあるかどうかを調べ、その数を計数してNとする。
【0061】
さらに、ステップS509では、地点数Mに対するNの比N/Mを予め定められた比率Roと比較する。もし比率Ro未満の場合には、当該付帯属性情報の付与事例は一般的ではないと判断し、見なし属性情報を追記せずに処理を終了する。
【0062】
比N/Mが比率Ro以上の場合には、ステップS510に進み、ある地点が基本属性情報Aoを付与されている場合には、その地点は同時に付帯属性情報Aiも付与されていると見なしてよい、という一般則が成立するものとして、これを見なし属性情報として記録する。
【0063】
ここで、図6を参照して、見なし属性情報の記述例を説明する。
この例では、一つの基本属性情報に関して複数の一般則が導かれた場合でも、基本属性情報とこれに付与される付帯属性情報とが1対の関係になるように個別に記述されるものとする。
【0064】
以上は、ステップS501において、同時に複数の付帯属性情報を新たに付与しようとした場合に、その付帯属性情報毎に処理する手続きである。ただし、付帯属性情報の如何に依らないステップS506,S507については付帯属性情報毎に繰り返す必要はない。
【0065】
ここで、例えば、事例数Mo=10、比率Ro=0.8が与えられた場合について説明する。
いま、記憶部7に記憶されている走行履歴デー夕中に出発地点または到着地点として記録されているコンビニエンスストアが重複分を除いて14箇所あり、このうち11箇所について付帯属性情報に「トイレ」が付与されていることとする。
【0066】
事例数はMoを超えているものの、これまでの経緯からは比率N/Mが0.8以上となったことがない場合には、「コンビニエンスストアには付帯属性情報トイレが付与される」という見なし属性情報はまだ記述されていない。
【0067】
この状態で、先の14箇所とは別のコンビニエンスストアに行った場合に、走行履歴データとしてこの場所が新たに記憶部7に記憶される。さらに、この地点を編集して、その付帯属性情報に「トイレ」を加えると、コンビニエンスストアの事例数M=15となり、そのうちトイレ属性情報を付与された地点数N=12となる。従って、比率N/Mが上述した諸条件を満たし、当該規則は一般的なものとして見なし属性情報に追記されることになる。
【0068】
次に、このように見なし属性情報が付与され、さらに編集された地点を、その属性情報を検索条件として履歴検索部11により検索する方法について説明する。
一般的には、検索条件として属性情報以外に、「近くの」や「東側の」等のような地理的条件、「先月行った」や「よく行く」等のような履歴上の時間的条件も併せて指定される。
【0069】
しかし、例えば「近くのコンビニエンスストア」を検索する場合には、まず「コンビニエンスストア」を属性情報として有する地点を選択し、その中で現在位置に近いものを選択する。いずれの場合でも個々の地点が指定された属性情報に適合するか否かを調べるための属性情報照合処理が必要となる。
【0070】
次に、図7に示すフローチャートを参照して、ある地点Pが指定された属性情報Aに適合するか否か判断する属性情報照合処理について説明する。
まず、ステップS701では、履歴検索部11は、地点Pの基本属性情報がAであるかどうかを記憶部7に記憶された地点データリスト(図2)により調べる。基本属性情報がAである場合には、ステップS708に進み、地点Pは基本属性情報Aに適合するとして処理を終了する。
【0071】
一方、地点Pが基本属性情報Aに直接的に適合しない場合には、ステップS702に進み、記憶部7に記憶された付帯属性情報データリスト(図3)に基づいて、地点Pの付帯属性情報が指定されているか、その中に基本属性情報Aは含まれているかを調べる。基本属性情報Aがある場合には、同様にステップS708に進み、処理を終了する。
【0072】
一方、基本属性情報Aがない場合には、地点Pの属性情報に直接的に基本属性情報Aは指定されていないものとしてステップS703に処理を移す。
ステップS703では、まず図6に示す見なし属性情報に基づいて、基本属性情報Aが付与されると見なすことができる基本属性情報を集め、リストLaを作成する。ここで、図6に示す例では「トイレ」が付与されると見なされる基本属性情報のリストは、「コンビニエンスストア」及び「ガソリンスタンド」となる。
【0073】
次に、ステップS704からS707では、リストLa中の各層性Aiが地点Pの基本属性情報や付帯属性情報に一致するかを調べる。
まず、ステップS704では、リストLaが空か否かを調べる。どの付帯属性情報Aiも地点Pの属性情報に指定されていない場合、すなわち、リストLaが空の場合には、ステップS709に進み、見なし属性情報に照らしても地点Pは基本属性情報Aに不適合であることとして処理を終了する。
【0074】
一方、リストLa中の各層性Aiが地点Pの基本属性情報や付帯属性情報に一致するものが一つでも見つかった場合は、ステップS705に進み、リストLa中の先頭要素を付帯属性情報Aiとする。
【0075】
次に、ステップS706では、地点Pの基本属性情報A、付帯属性情報にAiがあるかを調べる。地点Pの基本属性情報A、付帯属性情報にAiがある場合には、基本属性情報Aは直接地点Pに付与されていないが、付与されていると同等に扱ってよい、すなわち、地点Pは基本属性情報Aに見なし適合することとし、ステップS710に進み、見なし属性情報に照らして地点Pは基本属性情報Aに直接的に適合した場合であることとして処理を終了する。
【0076】
一方、地点Pの基本属性情報A、付帯属性情報にAiがない場合には、ステップS707に進み、リストLa中の先頭要素を削除し、ステップS704に戻り、処理を繰り返す。
以上のようにして、ステップS708とS710に至った地点のみを、指定された属性情報条件を満足するものとして検索する。
【0077】
このとき、直接的に適合するか、見なし適合するかを識別するフラグを各地点に持たせておき、最終的に検索結果を出力する時に、見なし適合した場合は色や字体等の表示形態を、直接的に適合した場合と異なるように変えて出力するようにしてもよい。
【0078】
以上述べたような編集処理および検索処理を実施することで、例えばコンビニエンスストアに対してトイレ属性情報を付与する事例がある程度以上に記憶部7に蓄積された場合には、「トイレを探すためにコンビニエンスストアを検索してもよい」という一般則が自動生成される。
【0079】
以降は、個々のコンビニエンスストアにトイレ属性情報を付与しなくても、トイレの検索対象としてコンビニエンスストアも含まれることになる。この結果、例えばまだ行ったことがなく、走行履歴データに記録されていない店も検索できるようになる。
【0080】
また、前述した見なし適合の場合を直接的に適合した場合と区別して表示するため、例えばあるコンビニエンスストアに実際にはトイレがないにも拘わらず、「近くのトイレ」という検索処理で検索された場合でも、その表示形態から利用者は状況判断を行うことができ、他に直接的に適合した検索地点がある場合にはより可能性の高い方を選択する等の方策をとることも可能である。
【0081】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る走行履歴記憶装置について説明する。なお、第2の実施の形態では、地点に付与される属性情報は、図8に示すような階層構造をとるものとする。
【0082】
例えば「コンビニエンスストア」については、図8に示すように、その親属性情報に「店舗」があり、また同じ「店舗」を親に有する属性情報として「デパート」等がある。また、「コンビニエンスストア」の子属性情報には「セブントゥウェルブ」、「ロウソン」、「AmFm」等の系列名があり、コンビニエンスストアの場合には個々の地点の基本属性情報にこの系列名が与えられているものとする。
【0083】
このように階層化された属性情報について、親子の従属関係も考慮して属性情報間の一致を検証する場合、以下に述べるように各属性情報を階層化されたコードで表現しておくと、検証処理の効率化を図ることができる。
【0084】
すなわち、属性情報コードを階層ごとのフィールドに区切り、親属性情報については、自分より下の階層に相当するフィールドは、任意のコードに置き換え可能な特殊なコード(ワイルドカード)とする。また、子属性情報の場合は、自分より上の階層に相当するフィールドについては、親属性情報と同じコードとする。
【0085】
例えば図8に示すように、3桁ずつの3つのフィールドからなる9桁のコードとし、第1階層の属性情報である「店舗」については、第2、3フィールドをワイルドカード‘*’で埋める。
【0086】
また、「店舗」の子属性情報である「コンビニエンスストア」は、第1フィールドは親属性情報となる「店舗」と同じく‘003,とし、第3フィールドはワイルドカードとする。さらに、コンビニエンスストアの子属性情報である各系列名については、第1,2フィールドともにコンビニエンスストアと同じものとする。
【0087】
ここで、図9を参照して、このようなコードで表現された属性情報を照合する場合の具体例について説明する。
照合基準であるコンビニエンスストア(003001***)に対し、「ロウソン」(003001002)が一致するか否かを検証する場合は、第1,2フィールドまで一致することを確認した後、第3フィールドを比較する。
【0088】
ここで、比較基準の方がワイルドカードを持っているため、比較対象にどのようなコードが与えられても結果は「一致」となる。これとは逆に、照合対象が店舗(003******)である場合は、第2フィールドにおいて比較基準が‘001,という具体値を要求しているのに対し、比較対象がワイルドカードで特定できないため、照合結果は「不一致」となる。
【0089】
結局、このような照合によって与えられた照合基準に対し、「基準自身とこれに下方従属する全て」の属性情報を選択することができる。例えば、コンビニエンスストアの場合、全ての系列名のいずれかとの一致を繰り返し検証する代わりに、直接「コンビニエンスストア」を基準として照合すればよく、効率的である。
【0090】
第2の実施の形態においては、基本的にはこのような照合処理に基づいて、第1の実施の形態と同様の手続きを実施する。
従って、図5に示す見なし属性情報の推測手続きについては、ステップS506では、基本属性情報Aoまたはこれに従属する下方属性情報のいずれかを基本属性情報に有する地点の集合をリストLqとする。また、ステップS508でも、付帯属性情報Aiが付与された地点を計数する際に、付帯属性情報Aiに従属する下方属性情報の全てを対象とする。
【0091】
例えば、基本属性情報に「駅」が与えられている地点に、付帯属性情報として「デパート」を加えようとした場合、「駅にはデパートがある」が一般化できるか否かを判断するために、「山手線」等の具体的な路線名を基本属性情報とする地点に対して、「○○百貨店」等の具体的なデパート系列名を付帯属性情報に与えた事例が全て考慮されることになる。
【0092】
また、第1の実施の形態においては、同時に複数の付帯属性情報Aiを付与しようとした場合、各付帯属性情報Ai毎に図5に示す手続きを繰り返して複数の一般則を推測、導出するものとした。
【0093】
一方、第2の実施の形態においては、さらに、付帯属性情報Aiの親属性情報以上の上位属性情報についても繰り返し一般則が成立するかどうかを推測するようにしてもよい。
【0094】
例えば、ある基本属性情報Aoを有する地点に「○○百貨店」を付与しようとした場合、「Aoに○○百貨店が付与される」、「Aoにデパートが付与される」、「Aoに店舗が付与される」のそれぞれが一般化できるかを判断し、所定の条件を満たす場合には、これを見なし属性情報として走行履歴データに記憶する。この場合、「○○百貨店」では事例が少なくて一般化できなくても「デパート」に拡張して十分な事例数が集まるのであれば、そちらの方が先に見なし属性情報として記憶されることもあり得る。
【0095】
次に、図10に示すフローチャートを参照して、基本属性情報Aoの上位属性情報に見なし属性情報を拡張する場合について説明する。なお、図5に示すステップS510を実行した後に、図10に示すフローチャートの手続きが実行される。
【0096】
まず、ステップS510に相当するステップS1001では、基本属性情報Aoに対して付帯属性情報Aiが付与されると見なしてよい旨を見なし属性情報に記述する。
【0097】
この後、履歴編集部9はステップS1002に処理を移し、記憶部7に記憶されている基本属性情報Aoに対してその親属性情報があるか否かを調べる。親属性情報がない場合には、上位拡張処理を実行する必要がないので処理を終了する。
【0098】
一方、親属性情報がある場合にはこの親属性情報を親属性情報APとし、ステップS1003に進む。ステップS1003では、親属性情報APの子属性情報で基本属性情報Ao以外のもの、すなわち、基本属性情報Aoの兄弟に相当する属性情報を集めてリストLSとする。
【0099】
そして、ステップS1004では、リストLSが空リストか否かを調べる。リストLSが空である場合には、基本属性情報Aoには兄弟属性情報が存在しないことになり、基本属性情報Aoに対して付帯属性情報Aiが付与されるという一般則をそのまま親属性情報APに対する付帯属性情報Aiの付与に拡張してよい。従って、ステップS1006に進んで後述の処理を進める。
【0100】
リストLSが空でない場合、ステップS1005では、図6に示す見なし属性情報を参照して、この中の全ての属性情報に対して、基本属性情報Aoと同様に付帯属性情報Aiが付与されると見なされるか否かを調べる。一つでも付帯属性情報Aiが付与されると見なされない基本属性情報Aoの兄弟属性情報がある場合には、当該一般則の上位拡張はできないものとして処理を終了する。
【0101】
一方、全てが付帯属性情報Aiを付与されたものと見なすことができる場合は、ステップS1006に進み、「親属性情報APは付帯属性情報Aiを付与されると見なしてよい」と判断し、その旨を見なし属性情報に記述する。
【0102】
さらに、後続する検索において子属性情報が重複して調べられることを避けるため、ステップS1007では、基本属性情報Aoを含む親属性情報APの子属性情報全てについて、付帯属性情報Aiを付与されていると見なす旨の情報を見なし属性情報から削除する。
【0103】
そして、ステップS1008では、親属性情報APを改めて基本属性情報Aoとおき、さらに当該一般則が上位拡張できるか否かを調べるために、ステップS1002に進む。
【0104】
このようにして、例えば「セブントゥウェルブ」に対して「トイレ」が付与されているとの見なし属性情報が確定した場合では、さらに「ロウソン」、「AmFm」についても同様に「トイレ」が付与されると見なすことができる。かつ「コンビニエンスストア」の子属性情報として定義されている属性情報がこの3つ以外にはないとする場合には、当該一般則は上位拡張され、「基本属性情報がコンビニエンスストアまたはその下方従属属性情報である地点は、同時に付帯属性情報としてトイレを付与されている」という見なし属性情報が成立する。
【0105】
ここで、図7に示すフローチャートを参照して、履歴検索部11が「トイレ」を検索しようとした場合の処理の流れを説明する。
ステップS701、S702に示す判断処理を通じて、地点Pの基本属性情報にも付帯属性情報にも、トイレもしくはその下方従属属性情報は与えられていなかったこととする。
【0106】
そこで、ステップS703では、トイレを付与されると見なしてよい属性情報のリストLaが作成される。もしも前述した見なし属性情報の上位拡張が行われていない場合には、コンビニエンスストアの各系列名に対して独立に記述された見なし属性情報に従って、リストLaは例えば「セブントゥウェルブ」、「ロウソン」、「AmFm」となる。これに対して上位拡張されている場合はリストLaは単純に「コンビニエンスストア」となる。従って、前者の場合は、以降の処理を各系列名について3回繰り返さなければならない。
【0107】
しかし、後者の場合は、ステップS706に関して図9を参照して説明したような「所与属性情報およびその下方従属属性情報との照合」を実施することにより、ステップS704からS707に至る処理を1回で通過し終えることができるため、検索の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の概略構成図である。
【図2】走行履歴デー夕の記憶形態の一例を示す図である。
【図3】各地点に付与される付帯属性情報の記憶形態の一例を示す図である。
【図4】履歴編集処理のインタフェースを画面表示で実施した例を示す図である。
【図5】見なし属性情報を推測する処理を示すフローチャートである。
【図6】見なし属性情報の記憶形態の一例を示す図である。
【図7】履歴検索に際して地点属性情報を照合する処理を示すフローチャートである。
【図8】階層構造をとる地点属性情報の一例を示す図である。
【図9】階層化された地点属性情報においてこつの属性情報の照合例を示す図である。
【図10】見なし属性情報を上位拡張する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 自車位置検出部
5 履歴獲得部
7 記憶部
9 履歴編集部
11 履歴検索部
13 表示部
15 入力部
21 コンピュータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、過去に記憶しておいた走行履歴データを参照することができる走行履歴記憶装置に関し、特に、地点の属性情報を検索条件として利用できる走行履歴記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、走行履歴記憶装置としては、例えば特願平10−146047号記載の「ナビゲーション装置」が既に出願されている。
これは、自車位置と日時とを走行履歴デー夕として記憶媒体に記憶しておき、特に、自車位置は各地点毎に付与されたID番号が指示する内容を参照するものである。
【0003】
このように記憶された走行履歴デー夕に対して、周知のデータベース検索手法を適用して、例えば「先月10回以上行った地点」といった条件を与えることで、所望の地点を簡単に検索することができる。
【0004】
また、このような走行履歴記憶装置に対して、前記各地点に「顧客先」、「コンビニエンスストア」といった属性情報を記述できるようにし、「先月10回以上行った顧客先」を検索できるようにすることも容易に考えられる。さらに、各地点に複数の属性情報を付与することも容易である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、1つの地点に複数の属性情報を付与するような機能を実現する場合、単純に地点データの記憶領域に複数の属性情報を記述する領域を確保するといった手法だけでは、各地点に対応する属性情報を書き込んで入力するという操作が必要になる。この結果、利用者による入力操作の手間が膨大になるといった問題が考えられる。また、検索時にも実際に書き込んでおいた地点の属性情報しか反映されないといった問題が考えられる。
【0006】
詳しくは、例えば利用者が地点「コンビニA店」に行ったときに、この店のトイレが利用できることを知り、この地点デー夕の本来の属性情報「コンビニエンスストア」に加えて、付帯的に「トイレ」属性情報を付与したとする。同様に、「コンビニB店」、「コンビニC店」、「コンビニD店」にも行ったその都度「トイレ」属性情報を付与したとする。
【0007】
この後、あるとき利用者がトイレを利用しようとして「近くのトイレ」を検索する場合に、そのとき利用者が実際に前もって「トイレ」属性情報を付与した地点の近くにいないときには、例えば「コンビニE店」が近くにありそこのトイレが利用できる可能性が高いにも拘わらず、この地点を検索して見つけ出すことはできない。
【0008】
このため、「近くのトイレ」でコンビニエンスストアを検索したい場合、利用者は基本属性情報として「コンビニエンスストア」を有する全ての地点に対して、「トイレ」属性情報を前もって付与しておく必要がある。
【0009】
また、このような用途に供する属性情報が予めシステムにより提供されるような場合、利用者は例えばリスト形式で示された属性情報一覧の中から所望の属性情報を選択する、といった簡易な操作で各地点に属性情報を付与することができるという利点がある。この反面、付与できる属性情報が選択範囲内に制限されるため、個々の利用者の都合に合わせて各地点を整理しておくことが必ずしも自由にできない。
【0010】
詳しくは、例えばある利用者は食べ歩きが趣味であり、行った先々の飲食店に対して「三ツ星」、「二ツ星」、「一ツ星」といった評価を属性情報として与えておく場合、「横浜付近の三ツ星レストラン」等を後から検索できるようにしたいときには、「三ツ星」、「ニツ星」、「一ツ星」という属性情報が予めシステムにより提供されていなければ、他の予め与えられた属性情報で代用する等の方法をとるしかない。
【0011】
しかし逆に、利用者が新規に属性情報となる名称を入力する場合に、例えばシステムを車両に搭載して車内で操作するような状況を考慮すると、できるだけ簡易なインタフェースを提供して入力操作を行わせる必要がある。
【0012】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としは、比較的少ない労力で検索や編集の利便性を向上することができる走行履歴記憶装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、自車両の位置を検出する自車位置検出手段と、車両の発着地点及び発着時間を走行履歴として獲得する履歴獲得手段と、この獲得された走行履歴を記憶する走行履歴記憶手段と、利用者による指示を入力する指示入力手段と、この指示に基づいて走行履歴記憶手段から所望の地点の走行履歴を検索する履歴検索手段と、この指示に基づいて走行履歴記憶手段から読み出した所望の地点の走行履歴に対して、分類名を表す基本属性情報と、基本属性情報だけでは記述できない副次的な情報を表す付帯属性情報からなる地点属性情報を付与するように編集する履歴編集手段と、走行履歴の検索結果又は編集経過を表示する表示手段とを備えた走行履歴記憶装置であって、前記履歴編集手段は、同一の基本属性情報を付与された地点が所定割合以上に共通の付帯属性情報を付与されている場合には、当該基本属性情報を付与された全ての地点の走行履歴に当該付帯属性情報が付与されたこととして扱うことを表す見なし属性情報を付与することを要旨とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、前記履歴検索手段は、所定の地点属性情報を検索条件として前記走行履歴記憶手段を検索した場合には、この検索結果として得られた当該地点属性情報を付与された地点と、当該地点属性情報を付与されないが前記見なし属性情報を付与された地点とを異なる表示形態で表示するように検索結果画面を生成することを要旨とする。
【0015】
請求項3記載の発明は、上記課題を解決するため、前記履歴編集手段は、前記地点属性情報として、個々の子属性情報にその親属性情報をも含む階層構造を有し、親属性情報の下にある全ての子属性情報に共通の付帯属性情報が付与されたと見なすことを表す見なし属性情報が付与されている場合には、当該親属性情報にも当該共通の付帯属性情報が付与されたこととして扱うことを表す新たな見なし属性情報を付与することを要旨とする。
【0016】
請求項4記載の発明は、上記課題を解決するため、自車両の位置を検出する自車位置検出手段と、車両の発着地点及び発着時間を走行履歴として獲得する履歴獲得手段と、この獲得された走行履歴を記憶する走行履歴記憶手段と、利用者による指示を入力する指示入力手段と、この指示に基づいて走行履歴記憶手段から所望の地点の走行履歴を検索する履歴検索手段と、この指示に基づいて走行履歴記憶手段から読み出した所望の地点の走行履歴に対して、当該地点の属性を表す属性情報を付与するように編集する履歴編集手段と、走行履歴の検索結果又は編集経過を表示する表示手段とを備えた走行履歴記憶装置であって、前記履歴編集手段は、前記指示入力手段からの指示に基づいて、任意の文字列で表される属性情報を登録する属性情報登録手段を有し、前記指示入力手段からの指示に基づいて既に登録された属性情報、又は、利用者の便宜のために予め提供される属性情報から所望な属性情報を選択し、当該地点に付与することを要旨とする。
【0017】
請求項5記載の発明は、上記課題を解決するため、前記履歴編集手段は、既に登録された属性情報、又は、予め提供可能な属性情報を表す文字列や意匠を編集用画面情報として生成することを要旨とする。
【0018】
請求項6記載の発明は、上記課題を解決するため、前記履歴編集手段は、一の属性情報に対し、別の属性情報を関連付けており、前記一の属性情報が前記所望の地点に付与されている場合に、前記一の属性情報に関連づけられた前記別の属性情報も選択可能なように前記編集用画面情報として表示させることを要旨とする。
【0019】
請求項7記載の発明は、上記課題を解決するため、前記履歴編集手段は、前回までの編集時に付与された回数の多い属性情報を選択し、この属性情報を前記編集用画面情報に常に含むように生成することを要旨とする。
【0020】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、同一の基本属性情報を付与された地点が所定割合以上に共通の付帯属性情報を付与されている場合には、当該基本属性情報を付与された全ての地点の走行履歴に当該付帯属性情報が付与されたこととして扱うことを表す見なし属性情報を付与することで、見なし属性情報を検索条件として走行履歴を検索することができる。この結果、比較的少ない労力で検索の利便性を向上することができる。
【0021】
請求項2記載の本発明によれば、所定の地点属性情報を検索条件として走行履歴を検索した場合には、この検索結果として得られた当該地点属性情報を付与された地点と、当該地点属性情報を付与されないが見なし属性情報を付与された地点とを異なる表示形態で表示するように検索結果画面を生成することで、検索結果として表示される地点の属性情報を表示形態に応じて区別することができる。この結果、検索結果の精度を認識して適切な方策をとることができる。
【0022】
請求項3記載の本発明によれば、親属性情報の下にある全ての子属性情報に共通の付帯属性情報が付与されたと見なすことを表す見なし属性情報が付与されている場合には、当該親属性情報にも当該共通の付帯属性情報が付与されたこととして扱うことを表す新たな見なし属性情報を付与することで、親属性情報だけを検証するようにして検索時の実行速度を何上することができる。
【0023】
請求項4記載の本発明によれば、指示に基づいて任意の文字列で表される属性情報を登録しておき、指示入力手段からの指示に基づいて既に登録された属性情報、又は、利用者の便宜のために予め提供される属性情報から所望な属性情報を選択し、当該地点に付与することで、利用者個人の利用目的に応じて最適の形態で走行履歴を記憶することができ、自由度の高い履歴検索を効率よく行うことができる。
【0024】
請求項5記載の本発明によれば、既に登録された属性情報、又は、予め提供可能な属性情報を表す文字列や意匠を編集用画面情報として生成することで、編集時に文字列や意匠を用いた単純な操作で当該属性情報を付与することができるようになる。また、比較的少ない労力で編集の利便性を向上することができる。
【0025】
請求項6記載の本発明によれば、一の属性情報に対し、別の属性情報を関連付けており、前記一の属性情報が前記所望の地点に付与されている場合に、前記一の属性情報に関連づけられた前記別の属性情報も選択可能なように前記編集用画面情報として表示させることで、編集時に選択された一方の属性情報を用いた単純な操作で当該属性情報を付与することができるようになる。
【0026】
請求項7記載の本発明によれば、前回までの編集時に付与された回数の多い属性情報を選択し、この属性情報を編集用画面情報に常に含むように生成することで、特に使用頻度の高い属性情報が編集用画面上に常に表示され、さらに単純な操作で当該属性情報を付与することができるようになる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る走向履歴記憶装置1のシステム構成を示す図である。
【0028】
自車位置検出部3は、GPSセンサ、車速センサ、ジャイロセンサ等から出力されるセンサ信号に基づいて、自車両の現在位置を測位して例えば緯度・経度等の形式で出力する。
履歴獲得部5は、自車位置検出部3により検出された自車位置と出発時間及び到着時間を走行履歴データとして獲得して記憶部7に記憶させる。
【0029】
記憶部7は、データ更新が可能な記憶媒体を有し、走行履歴デー夕や見なし属性情報を記憶するとともに、これらのデータを必要に応じて読み出してコンピュータ21に提供する。
履歴編集部9は、利用者の指示に応じて適宜走行履歴データを編集する。
【0030】
履歴検索部11は、利用者の指示する条件に従って所望の走行履歴デー夕を検索する。
【0031】
表示部13は、液晶モニタやCRT等からなり、走行履歴データの編集経過や検索結果を表示する。入力部15は、操作ボタン、キーボード、表示部13と一体化されたタッチパネル、音声入力装置等からなり、利用者による指示操作を入力する。
コンピュータ21は、CPU,内部メモリ,タイマ等からなり、内部メモリに記憶された処理プログラムに従って、履歴獲得部5,履歴編集部9,履歴検索部11等のソフトウエアモジュールを実行する。
【0032】
なお、車載ナビゲーションシステムに走行履歴データを自動記憶する機能や自動検索する機能を組み込んでおき、利用者との対話形式で走行履歴データの編集処理や検索処理を家庭やオフィスに配置されたパーソナルコンピュータ上で実施し、フラッシュメモリカード等の携帯可能な記憶媒体を用いて両者間のデータのやり取りを行うといった形態も考えられる。
【0033】
次に、図1に示す走行履歴記憶装置1の動作を説明する。
まず、図2を参照して記憶部7に記憶される走行履歴データの記憶形態について説明する。
【0034】
図2に示す例では、車両が発進してから停車するまでを1つの行程とし、その出発及び到着の度毎に時間と場所とを走行履歴デー夕として記憶部7に記憶している。ただし場所については、「地点」と呼ぶ単位毎にID番号と名称、位置を表す座標値、その分類名を示す属性情報等を記述した地点データリストを別に持ち、走行履歴デー夕は相当する地点のID番号を参照する形で出発と到着の場所を記憶部7に記憶するものとする。
【0035】
なお、地点には、駅のような公共施設やコンビニエンスストアのような系列店舗等、利用者の便宜のために予めシステムにより提供されるものと、自宅や勤務先のような個人的な場所や小規模店舗等、利用者が自分で登録するものと、2種類があってもよい。また、本実施の形態では、システム提供地点には10000以上のID番号を付加し、ユーザ登録地点のID番号は10000未満に制約するものとした。
【0036】
次に、このような走行履歴デー夕の取得手法について説明する。なお、詳細については、上述した特願平10−146047号に記載の「ナビゲーション装置」等の周知の技術を用いて実施することができるので、ここでは簡単に説明しておくこととする。
【0037】
まず、履歴獲得部5は、車両の発進、停車等の適宜定められた事象が発生した場合、自車位置検出部3によりその時点での自車両の現在位置Pを取得する。同時に、その時間Tも計時部等により求める。GPSセンサを用いて測位して自車位置を求める場合は、GPSセンサから時間情報も同時に取得できるため、これを時間Tとしてもよい。現在位置Pは、緯度、経度等の二次元座標値として求められるものとする。これに対して履歴獲得部5は、記憶部7上に記憶されている地点データリスト中の各位置座標を現在位置Pと比較し、現在位置Pに最も近接するものを選択する。
【0038】
例えば図2に示す例において、98年9月5日の11時25分に車両を停車したとき求められた自車両位置Pが、地点デー夕中、ID番号10257の「保土ヶ谷」駅の位置(Xe,Ye)と近接していたとする。そこで、履歴獲得部5は、同時刻の到着地点は保土ヶ谷駅であると判断し、時間Tとともに保土ヶ谷駅のID番号10257を到着情報として記憶する。
【0039】
また、地点データリスト中に適当な地点を見つけ出すことができなかった場合、例えば、同日の17時37分に停車したとき求められた自車両位置P’に相当する近接地点が地点データリスト中になかった場合、履歴獲得部5は、まず新たに地点デー夕を登録する。
【0040】
すなわち、ユーザ登録地点領域のID番号の空き番33を見つけ、これをP’相当地点とする。位置座標にはP’の座標(X,Y,)を書き込む。ただし、名称や属性情報についてはこの時点で決定できないので、未設定としておき、後から履歴編集部9を通じて利用者が編集できるようにしておく。この後、このID番号33と時間T’(この場合98年9月5日17時37分)とを到着情報として走行履歴データに加える。
【0041】
次に、このようにして獲得された走行履歴データの各地点情報に対して、履歴編集部9により地点属性情報を付与する方法について説明する。
ここで、地点属性情報とは、ある地点を検索により探し出す場合に、候補を絞り込んで検索し易くするために付加されている分類名を指す。
【0042】
ここで、地点属性情報には、基本属性情報と付帯属性情報の2種類を設けることとする。
基本属性情報とは、各地点に必ず一つ付与される第ー義的な分類名である。一方、付帯属性情報とは、基本属性情報だけでは記述できない副次的な分類名や性質名や用途名を表し、利用者個人の便宜により自由に付与することができる。なお、一つの地点に対していくつ付帯属性情報を付与してもよいし、また一つも付与しなくてもよい。
【0043】
付帯属性情報は、図2に示す地点データリストにさらに付帯属性情報の項目を設け、そこに書き込むようにしてもよい。また、ここでは図3に示すように、付帯属性情報を付与された地点のみのリストを別に記憶部7に記憶するようにしてもよい。
【0044】
なお、基本属性情報と付帯属性情報とは、後述する見なし属性情報処理において区別して扱われるが、属性情報値自体は区別なく、例えば「コンビニエンスストア」という属性情報値は基本属性情報にも付帯属性情報にも付与され得るものとする。
【0045】
履歴編集部9は、走行履歴デー夕として格納された各地点について、利用者の指示によりその1つを呼び出し、その名称や属性情報を編集する機能を有する。地点名称や新規登録する属性情報は、文字列で入力するため、キーボードもしくはそれに準ずる入力装置が必要になる。このような入力操作は車載システムで実施することも可能であるが、ここでは、車内での操作の簡易化を図るために、複雑な編集機能は机上のパーソナルコンピュータ等で実施し、車載システムでは特に限定された単純な編集機能のみ有するものとして、車内での地点属性情報を付与する操作について説明する。
【0046】
車載システムは、ナビゲーション機能をも有し、通常は地図情報を表示部13に表示しているものとする。走行履歴デー夕として記憶部7に記憶された各地点は、地図上の相当位置に示されているものとし、これをポインタデバイス等で選択することによって、例えば図4に示すような地点編集用の画面を開くことができる。
【0047】
図4に示すように、編集画面上には、相当地点の名称や既に付与されている基本属性情報、付帯属性情報のリスト等が表示される。なお、地点名称の変更や新規属性情報の登録等は、文字列を入力する必要があるので、パーソナルコンピュータ上で実施し、車載システムでは予めシステムにより提供された、もしくは利用者により既に登録された属性情報を選択した地点に付与する操作のみを可能とする。
【0048】
図4に示す例では、既に2つの付帯属性情報「展望台」、「無料駐車場」が付与されている地点「双子山食堂」に対して、さらに3つ目の付帯属性情報「トイレ」を属性情報リストから選択し、ドラッグ&ドロップ操作により付与しようとしているところである。
【0049】
なお、属性情報を付与するための操作は、このような例に限定するものではなく、例えば「属性情報付与」ボタンを画面上に配置して、属性情報リストから所望の属性情報を選択し、反転表示させた状態でこのボタンを押下することで、選択された属性情報が地点属性情報として付与されるようにしてもよい。
【0050】
また、特に定められた属性情報については、これらを示すボタンを編集画面上に配置し、利用者は所望のボタンを直接に押下するだけの操作で所望の属性情報を地点属性情報として付与するようにしてもよい。
【0051】
図4に示す例では、上述した例として挙げた「三ツ星」、「ニツ星」、「一ツ星」の各属性情報が意匠化され、ボタンとして表示されている様子を示している。このようなインタフェースを提供することで、属性情報リストがスクロールされる際に、利用者が求める属性情報が編集画面上に表示されなくなることを防止することができる。また、所望の属性情報を属性情報リストからスクロールしながら探す労力を軽減することができる。
【0052】
なお、ボタンとして表示される属性情報は、属性情報を新規登録する際に、利用者がこれを表示対象属性情報とする旨を直接指示することとしてもよい。また、様々な地点に対して各属性の付与回数をシステムが計数しておき、付与回数の多い属性から順に一定個数をボタンとして表示するようにしてもよい。
【0053】
さらに、例えば、「レストラン」等の飲食店を表す属性情報が付与されている地点を編集する場合には、「三ツ星」等の属性情報をボタン表示させ、ある属性情報と別の属性情報との関連付けを指示して、編集対象である地点に既にある属性情報が付与されているときに、これに関連付けられた属性情報がボタンとして表示させるようにしてもよい。
【0054】
次に、図5に示すフローチャートを参照して、履歴編集部9が付帯属性情報から見なし属性情報を推測して記憶する処理について説明する。
まず、ステップS501では、図4に示したような地点編集画面を表示部13上に表示しておき、入力部15を介して地点Pに対して新たに付帯情報Aiを付与するように指示したものとする。
【0055】
そして、ステップS502では、履歴編集部9は、当該地点Pに対して既に基本属性情報が付与されているかどうかを調べる。基本属性情報が未設定のまま付帯属性情報Aiを付与しようとしている場合には、ステップS503に進み、基本属性情報も入力するように表示部13に表示して利用者に指示し、ステップS501に示す地点編集画面の入力待ち状態に戻る。
【0056】
既に基本属性情報が確定している場合、ステップS504に進み、図3に示したように付帯属性情報データリストに適宜情報を書き込み、地点Pに付帯属性情報Aiを付与する。この結果、当該地点Pに基本属性情報Aoが付与される。
【0057】
そして、ステップS505では、基本属性情報Aoが既に付帯属性情報Aiを付与されていると見なされているか調べる。すなわち、基本属性情報Aoが既に付帯属性情報Aiを付与されていると見なし属性情報に記述されているかを確かめる。既にこの記述が見なし属性情報にある場合には、改めて後述する処理を繰り返す必要はないので処理を終了する。
【0058】
一方、相当する見なし属性情報がない場合、ステップS506に進み、履歴編集部9は、走行履歴データ中に出発地点もしくは到着地点として記述されている各地点について、それぞれの基本属性情報がAoであるか否かを調べ、基本属性情報Aoであるものを集めてリストLqを作成する。すなわち、リストLqは当該地点Pと同じ基本属性情報の地点のリストとなる。当該地点P自身は必ず含まれるため、リストLqの要素数は少なくとも1以上になる。なお、走行履歴データ中では同一地点が複数回参照されていても、リストLqへの追加は1回だけとして重複しないことを保証するようにする。このようにして得られたリストLqの要素である地点の数をMとする。
【0059】
そして、ステップS507では、リストLqの要素の地点数Mを予め定められた事例数Moと比較する。もし地点数Mが事例数Moに満たない場合には、当該付帯属性情報の付与事例は一般化できるまでの事例数だけ未だに集まっていないものとして、見なし属性情報を追記することなく処理を終了する。
【0060】
地点数Mが事例数Mo以上である場合には、ステップS508に進み、次に、履歴編集部9はリストLqに含まれる地点のうち、当該地点Pと同じく付帯属性情報として付帯属性情報Aiを付与されているものがあるかどうかを調べ、その数を計数してNとする。
【0061】
さらに、ステップS509では、地点数Mに対するNの比N/Mを予め定められた比率Roと比較する。もし比率Ro未満の場合には、当該付帯属性情報の付与事例は一般的ではないと判断し、見なし属性情報を追記せずに処理を終了する。
【0062】
比N/Mが比率Ro以上の場合には、ステップS510に進み、ある地点が基本属性情報Aoを付与されている場合には、その地点は同時に付帯属性情報Aiも付与されていると見なしてよい、という一般則が成立するものとして、これを見なし属性情報として記録する。
【0063】
ここで、図6を参照して、見なし属性情報の記述例を説明する。
この例では、一つの基本属性情報に関して複数の一般則が導かれた場合でも、基本属性情報とこれに付与される付帯属性情報とが1対の関係になるように個別に記述されるものとする。
【0064】
以上は、ステップS501において、同時に複数の付帯属性情報を新たに付与しようとした場合に、その付帯属性情報毎に処理する手続きである。ただし、付帯属性情報の如何に依らないステップS506,S507については付帯属性情報毎に繰り返す必要はない。
【0065】
ここで、例えば、事例数Mo=10、比率Ro=0.8が与えられた場合について説明する。
いま、記憶部7に記憶されている走行履歴デー夕中に出発地点または到着地点として記録されているコンビニエンスストアが重複分を除いて14箇所あり、このうち11箇所について付帯属性情報に「トイレ」が付与されていることとする。
【0066】
事例数はMoを超えているものの、これまでの経緯からは比率N/Mが0.8以上となったことがない場合には、「コンビニエンスストアには付帯属性情報トイレが付与される」という見なし属性情報はまだ記述されていない。
【0067】
この状態で、先の14箇所とは別のコンビニエンスストアに行った場合に、走行履歴データとしてこの場所が新たに記憶部7に記憶される。さらに、この地点を編集して、その付帯属性情報に「トイレ」を加えると、コンビニエンスストアの事例数M=15となり、そのうちトイレ属性情報を付与された地点数N=12となる。従って、比率N/Mが上述した諸条件を満たし、当該規則は一般的なものとして見なし属性情報に追記されることになる。
【0068】
次に、このように見なし属性情報が付与され、さらに編集された地点を、その属性情報を検索条件として履歴検索部11により検索する方法について説明する。
一般的には、検索条件として属性情報以外に、「近くの」や「東側の」等のような地理的条件、「先月行った」や「よく行く」等のような履歴上の時間的条件も併せて指定される。
【0069】
しかし、例えば「近くのコンビニエンスストア」を検索する場合には、まず「コンビニエンスストア」を属性情報として有する地点を選択し、その中で現在位置に近いものを選択する。いずれの場合でも個々の地点が指定された属性情報に適合するか否かを調べるための属性情報照合処理が必要となる。
【0070】
次に、図7に示すフローチャートを参照して、ある地点Pが指定された属性情報Aに適合するか否か判断する属性情報照合処理について説明する。
まず、ステップS701では、履歴検索部11は、地点Pの基本属性情報がAであるかどうかを記憶部7に記憶された地点データリスト(図2)により調べる。基本属性情報がAである場合には、ステップS708に進み、地点Pは基本属性情報Aに適合するとして処理を終了する。
【0071】
一方、地点Pが基本属性情報Aに直接的に適合しない場合には、ステップS702に進み、記憶部7に記憶された付帯属性情報データリスト(図3)に基づいて、地点Pの付帯属性情報が指定されているか、その中に基本属性情報Aは含まれているかを調べる。基本属性情報Aがある場合には、同様にステップS708に進み、処理を終了する。
【0072】
一方、基本属性情報Aがない場合には、地点Pの属性情報に直接的に基本属性情報Aは指定されていないものとしてステップS703に処理を移す。
ステップS703では、まず図6に示す見なし属性情報に基づいて、基本属性情報Aが付与されると見なすことができる基本属性情報を集め、リストLaを作成する。ここで、図6に示す例では「トイレ」が付与されると見なされる基本属性情報のリストは、「コンビニエンスストア」及び「ガソリンスタンド」となる。
【0073】
次に、ステップS704からS707では、リストLa中の各層性Aiが地点Pの基本属性情報や付帯属性情報に一致するかを調べる。
まず、ステップS704では、リストLaが空か否かを調べる。どの付帯属性情報Aiも地点Pの属性情報に指定されていない場合、すなわち、リストLaが空の場合には、ステップS709に進み、見なし属性情報に照らしても地点Pは基本属性情報Aに不適合であることとして処理を終了する。
【0074】
一方、リストLa中の各層性Aiが地点Pの基本属性情報や付帯属性情報に一致するものが一つでも見つかった場合は、ステップS705に進み、リストLa中の先頭要素を付帯属性情報Aiとする。
【0075】
次に、ステップS706では、地点Pの基本属性情報A、付帯属性情報にAiがあるかを調べる。地点Pの基本属性情報A、付帯属性情報にAiがある場合には、基本属性情報Aは直接地点Pに付与されていないが、付与されていると同等に扱ってよい、すなわち、地点Pは基本属性情報Aに見なし適合することとし、ステップS710に進み、見なし属性情報に照らして地点Pは基本属性情報Aに直接的に適合した場合であることとして処理を終了する。
【0076】
一方、地点Pの基本属性情報A、付帯属性情報にAiがない場合には、ステップS707に進み、リストLa中の先頭要素を削除し、ステップS704に戻り、処理を繰り返す。
以上のようにして、ステップS708とS710に至った地点のみを、指定された属性情報条件を満足するものとして検索する。
【0077】
このとき、直接的に適合するか、見なし適合するかを識別するフラグを各地点に持たせておき、最終的に検索結果を出力する時に、見なし適合した場合は色や字体等の表示形態を、直接的に適合した場合と異なるように変えて出力するようにしてもよい。
【0078】
以上述べたような編集処理および検索処理を実施することで、例えばコンビニエンスストアに対してトイレ属性情報を付与する事例がある程度以上に記憶部7に蓄積された場合には、「トイレを探すためにコンビニエンスストアを検索してもよい」という一般則が自動生成される。
【0079】
以降は、個々のコンビニエンスストアにトイレ属性情報を付与しなくても、トイレの検索対象としてコンビニエンスストアも含まれることになる。この結果、例えばまだ行ったことがなく、走行履歴データに記録されていない店も検索できるようになる。
【0080】
また、前述した見なし適合の場合を直接的に適合した場合と区別して表示するため、例えばあるコンビニエンスストアに実際にはトイレがないにも拘わらず、「近くのトイレ」という検索処理で検索された場合でも、その表示形態から利用者は状況判断を行うことができ、他に直接的に適合した検索地点がある場合にはより可能性の高い方を選択する等の方策をとることも可能である。
【0081】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る走行履歴記憶装置について説明する。なお、第2の実施の形態では、地点に付与される属性情報は、図8に示すような階層構造をとるものとする。
【0082】
例えば「コンビニエンスストア」については、図8に示すように、その親属性情報に「店舗」があり、また同じ「店舗」を親に有する属性情報として「デパート」等がある。また、「コンビニエンスストア」の子属性情報には「セブントゥウェルブ」、「ロウソン」、「AmFm」等の系列名があり、コンビニエンスストアの場合には個々の地点の基本属性情報にこの系列名が与えられているものとする。
【0083】
このように階層化された属性情報について、親子の従属関係も考慮して属性情報間の一致を検証する場合、以下に述べるように各属性情報を階層化されたコードで表現しておくと、検証処理の効率化を図ることができる。
【0084】
すなわち、属性情報コードを階層ごとのフィールドに区切り、親属性情報については、自分より下の階層に相当するフィールドは、任意のコードに置き換え可能な特殊なコード(ワイルドカード)とする。また、子属性情報の場合は、自分より上の階層に相当するフィールドについては、親属性情報と同じコードとする。
【0085】
例えば図8に示すように、3桁ずつの3つのフィールドからなる9桁のコードとし、第1階層の属性情報である「店舗」については、第2、3フィールドをワイルドカード‘*’で埋める。
【0086】
また、「店舗」の子属性情報である「コンビニエンスストア」は、第1フィールドは親属性情報となる「店舗」と同じく‘003,とし、第3フィールドはワイルドカードとする。さらに、コンビニエンスストアの子属性情報である各系列名については、第1,2フィールドともにコンビニエンスストアと同じものとする。
【0087】
ここで、図9を参照して、このようなコードで表現された属性情報を照合する場合の具体例について説明する。
照合基準であるコンビニエンスストア(003001***)に対し、「ロウソン」(003001002)が一致するか否かを検証する場合は、第1,2フィールドまで一致することを確認した後、第3フィールドを比較する。
【0088】
ここで、比較基準の方がワイルドカードを持っているため、比較対象にどのようなコードが与えられても結果は「一致」となる。これとは逆に、照合対象が店舗(003******)である場合は、第2フィールドにおいて比較基準が‘001,という具体値を要求しているのに対し、比較対象がワイルドカードで特定できないため、照合結果は「不一致」となる。
【0089】
結局、このような照合によって与えられた照合基準に対し、「基準自身とこれに下方従属する全て」の属性情報を選択することができる。例えば、コンビニエンスストアの場合、全ての系列名のいずれかとの一致を繰り返し検証する代わりに、直接「コンビニエンスストア」を基準として照合すればよく、効率的である。
【0090】
第2の実施の形態においては、基本的にはこのような照合処理に基づいて、第1の実施の形態と同様の手続きを実施する。
従って、図5に示す見なし属性情報の推測手続きについては、ステップS506では、基本属性情報Aoまたはこれに従属する下方属性情報のいずれかを基本属性情報に有する地点の集合をリストLqとする。また、ステップS508でも、付帯属性情報Aiが付与された地点を計数する際に、付帯属性情報Aiに従属する下方属性情報の全てを対象とする。
【0091】
例えば、基本属性情報に「駅」が与えられている地点に、付帯属性情報として「デパート」を加えようとした場合、「駅にはデパートがある」が一般化できるか否かを判断するために、「山手線」等の具体的な路線名を基本属性情報とする地点に対して、「○○百貨店」等の具体的なデパート系列名を付帯属性情報に与えた事例が全て考慮されることになる。
【0092】
また、第1の実施の形態においては、同時に複数の付帯属性情報Aiを付与しようとした場合、各付帯属性情報Ai毎に図5に示す手続きを繰り返して複数の一般則を推測、導出するものとした。
【0093】
一方、第2の実施の形態においては、さらに、付帯属性情報Aiの親属性情報以上の上位属性情報についても繰り返し一般則が成立するかどうかを推測するようにしてもよい。
【0094】
例えば、ある基本属性情報Aoを有する地点に「○○百貨店」を付与しようとした場合、「Aoに○○百貨店が付与される」、「Aoにデパートが付与される」、「Aoに店舗が付与される」のそれぞれが一般化できるかを判断し、所定の条件を満たす場合には、これを見なし属性情報として走行履歴データに記憶する。この場合、「○○百貨店」では事例が少なくて一般化できなくても「デパート」に拡張して十分な事例数が集まるのであれば、そちらの方が先に見なし属性情報として記憶されることもあり得る。
【0095】
次に、図10に示すフローチャートを参照して、基本属性情報Aoの上位属性情報に見なし属性情報を拡張する場合について説明する。なお、図5に示すステップS510を実行した後に、図10に示すフローチャートの手続きが実行される。
【0096】
まず、ステップS510に相当するステップS1001では、基本属性情報Aoに対して付帯属性情報Aiが付与されると見なしてよい旨を見なし属性情報に記述する。
【0097】
この後、履歴編集部9はステップS1002に処理を移し、記憶部7に記憶されている基本属性情報Aoに対してその親属性情報があるか否かを調べる。親属性情報がない場合には、上位拡張処理を実行する必要がないので処理を終了する。
【0098】
一方、親属性情報がある場合にはこの親属性情報を親属性情報APとし、ステップS1003に進む。ステップS1003では、親属性情報APの子属性情報で基本属性情報Ao以外のもの、すなわち、基本属性情報Aoの兄弟に相当する属性情報を集めてリストLSとする。
【0099】
そして、ステップS1004では、リストLSが空リストか否かを調べる。リストLSが空である場合には、基本属性情報Aoには兄弟属性情報が存在しないことになり、基本属性情報Aoに対して付帯属性情報Aiが付与されるという一般則をそのまま親属性情報APに対する付帯属性情報Aiの付与に拡張してよい。従って、ステップS1006に進んで後述の処理を進める。
【0100】
リストLSが空でない場合、ステップS1005では、図6に示す見なし属性情報を参照して、この中の全ての属性情報に対して、基本属性情報Aoと同様に付帯属性情報Aiが付与されると見なされるか否かを調べる。一つでも付帯属性情報Aiが付与されると見なされない基本属性情報Aoの兄弟属性情報がある場合には、当該一般則の上位拡張はできないものとして処理を終了する。
【0101】
一方、全てが付帯属性情報Aiを付与されたものと見なすことができる場合は、ステップS1006に進み、「親属性情報APは付帯属性情報Aiを付与されると見なしてよい」と判断し、その旨を見なし属性情報に記述する。
【0102】
さらに、後続する検索において子属性情報が重複して調べられることを避けるため、ステップS1007では、基本属性情報Aoを含む親属性情報APの子属性情報全てについて、付帯属性情報Aiを付与されていると見なす旨の情報を見なし属性情報から削除する。
【0103】
そして、ステップS1008では、親属性情報APを改めて基本属性情報Aoとおき、さらに当該一般則が上位拡張できるか否かを調べるために、ステップS1002に進む。
【0104】
このようにして、例えば「セブントゥウェルブ」に対して「トイレ」が付与されているとの見なし属性情報が確定した場合では、さらに「ロウソン」、「AmFm」についても同様に「トイレ」が付与されると見なすことができる。かつ「コンビニエンスストア」の子属性情報として定義されている属性情報がこの3つ以外にはないとする場合には、当該一般則は上位拡張され、「基本属性情報がコンビニエンスストアまたはその下方従属属性情報である地点は、同時に付帯属性情報としてトイレを付与されている」という見なし属性情報が成立する。
【0105】
ここで、図7に示すフローチャートを参照して、履歴検索部11が「トイレ」を検索しようとした場合の処理の流れを説明する。
ステップS701、S702に示す判断処理を通じて、地点Pの基本属性情報にも付帯属性情報にも、トイレもしくはその下方従属属性情報は与えられていなかったこととする。
【0106】
そこで、ステップS703では、トイレを付与されると見なしてよい属性情報のリストLaが作成される。もしも前述した見なし属性情報の上位拡張が行われていない場合には、コンビニエンスストアの各系列名に対して独立に記述された見なし属性情報に従って、リストLaは例えば「セブントゥウェルブ」、「ロウソン」、「AmFm」となる。これに対して上位拡張されている場合はリストLaは単純に「コンビニエンスストア」となる。従って、前者の場合は、以降の処理を各系列名について3回繰り返さなければならない。
【0107】
しかし、後者の場合は、ステップS706に関して図9を参照して説明したような「所与属性情報およびその下方従属属性情報との照合」を実施することにより、ステップS704からS707に至る処理を1回で通過し終えることができるため、検索の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の概略構成図である。
【図2】走行履歴デー夕の記憶形態の一例を示す図である。
【図3】各地点に付与される付帯属性情報の記憶形態の一例を示す図である。
【図4】履歴編集処理のインタフェースを画面表示で実施した例を示す図である。
【図5】見なし属性情報を推測する処理を示すフローチャートである。
【図6】見なし属性情報の記憶形態の一例を示す図である。
【図7】履歴検索に際して地点属性情報を照合する処理を示すフローチャートである。
【図8】階層構造をとる地点属性情報の一例を示す図である。
【図9】階層化された地点属性情報においてこつの属性情報の照合例を示す図である。
【図10】見なし属性情報を上位拡張する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 自車位置検出部
5 履歴獲得部
7 記憶部
9 履歴編集部
11 履歴検索部
13 表示部
15 入力部
21 コンピュータ
Claims (7)
- 自車両の位置を検出する自車位置検出手段と、
車両の発着地点及び発着時間を走行履歴として獲得する履歴獲得手段と、
この獲得された走行履歴を記憶する走行履歴記憶手段と、
利用者による指示を入力する指示入力手段と、
この指示に基づいて走行履歴記憶手段から所望の地点の走行履歴を検索する履歴検索手段と、
この指示に基づいて走行履歴記憶手段から読み出した所望の地点の走行履歴に対して、分類名を表す基本属性情報と、基本属性情報だけでは記述できない副次的な情報を表す付帯属性情報からなる地点属性情報を付与するように編集する履歴編集手段と、
走行履歴の検索結果又は編集経過を表示する表示手段とを備えた走行履歴記憶装置であって、
前記履歴編集手段は、
同一の基本属性情報を付与された地点が所定割合以上に共通の付帯属性情報を付与されている場合には、当該基本属性情報を付与された全ての地点の走行履歴に当該付帯属性情報が付与されたこととして扱うことを表す見なし属性情報を付与することを特徴とする走行履歴記憶装置。 - 前記履歴検索手段は、
所定の地点属性情報を検索条件として前記走行履歴記憶手段を検索した場合には、この検索結果として得られた当該地点属性情報を付与された地点と、当該地点属性情報を付与されないが前記見なし属性情報を付与された地点とを異なる表示形態で表示するように検索結果画面を生成することを特徴とする請求項1記載の走行履歴記憶装置。 - 前記履歴編集手段は、
前記地点属性情報として、個々の子属性情報にその親属性情報をも含む階層構造を有し、
親属性情報の下にある全ての子属性情報に共通の付帯属性情報が付与されたと見なすことを表す見なし属性情報が付与されている場合には、当該親属性情報にも当該共通の付帯属性情報が付与されたこととして扱うことを表す新たな見なし属性情報を付与することを特徴とする請求項1記載の走行履歴記憶装置。 - 自車両の位置を検出する自車位置検出手段と、
車両の発着地点及び発着時間を走行履歴として獲得する履歴獲得手段と、
この獲得された走行履歴を記憶する走行履歴記憶手段と、
利用者による指示を入力する指示入力手段と、
この指示に基づいて走行履歴記憶手段から所望の地点の走行履歴を検索する履歴検索手段と、
この指示に基づいて走行履歴記憶手段から読み出した所望の地点の走行履歴に対して、当該地点の属性を表す属性情報を付与するように編集する履歴編集手段と、
走行履歴の検索結果又は編集経過を表示する表示手段とを備えた走行履歴記憶装置であって、
前記履歴編集手段は、
前記指示入力手段からの指示に基づいて、任意の文字列で表される属性情報を登録する属性情報登録手段を有し、
前記指示入力手段からの指示に基づいて既に登録された属性情報、又は、利用者の便宜のために予め提供される属性情報から所望な属性情報を選択し、当該地点に付与することを特徴とする走行履歴記憶装置。 - 前記履歴編集手段は、
既に登録された属性情報、又は、予め提供可能な属性情報を表す文字列や意匠を編集用画面情報として生成することを特徴とする請求項4記載の走行履歴記憶装置。 - 前記履歴編集手段は、一の属性情報に対し、別の属性情報を関連付けており、前記一の属性情報が前記所望の地点に付与されている場合に、前記一の属性情報に関連づけられた前記別の属性情報も選択可能なように前記編集用画面情報として表示させることを特徴とする請求項5に記載の走行履歴記憶装置。
- 前記履歴編集手段は、
前回までの編集時に付与された回数の多い属性情報を選択し、この属性情報を前記編集用画面情報に常に含むように生成することを特徴とする請求項5記載の走行履歴記憶装置。
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