JP3562269B2 - 車両用情報提供システムおよび車両用情報提供方法 - Google Patents

車両用情報提供システムおよび車両用情報提供方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用情報提供システム、特に、情報提供を受ける車両のトリップ内容に応じた適切な情報を提供できるシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、いわゆるITS(Intelligent Transport Systems)の一環として、情報センタが車両へ各種の有用な情報を提供する車両用情報提供システムの開発が進められている。このようなシステムの一つの態様においては、情報提供サービスの対象領域全体が複数に分けられ、これにより、複数のセルが設定される。各セルには、そのセルを受け持つ地上局(1または複数)が設けられる。地上局は、セル内の車両に対して、放送等により情報を送信する。ここで、車両に提供される情報を、以下、サービス情報という。サービス情報は、例えば、地図情報や交通情報、レストラン等の施設に関する情報である。
【0003】
例えば、特開平8−22246号公報では、地上局が、その地上局の情報提供区域(セルに相当)内の不特定の車両に対して、サービス情報として、一定範囲の地図情報を送信する。提供される一定範囲の道路地図情報は、情報提供区域内にある平均的な車両が必要とする範囲の道路地図情報である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一つのセル内には多数の車両が存在し、車両によって異なるトリップを行う。トリップとは、ある場所(出発地)から他の場所(目的地)へ車両が移動することをいう。セル内には、長距離トリップをする車両と、短距離トリップをする車両が混在しているといえる。従来は、このような状況とは無関係に一定範囲の画一的な情報が提供されている。そのため、すべての車両が自分のトリップ内容に応じた適切なサービス情報の提供を受けることは、困難であった。例えば、短距離トリップ用の情報が提供されたとすると、長距離トリップ車両は、有用な情報を入手できない。高速道路を走行する車両に付近の住宅地図を提供しても意味がない。逆に長距離トリップ用の情報が提供された場合も同様であり、短距離トリップ車両は有用な情報を入手できない。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、多数の車両に対して、各車両のトリップ内容に応じた適切なサービス情報を提供することが可能な車両用情報提供システムおよび提供方法を、提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の車両用情報提供システムは、車載端末装置で使われるサービス情報を複数の車両に提供するシステムであって、所定の送信セルをもち、そのセル内の車両に対して前記サービス情報を送信する地上局手段と、前記地上局手段に送信させるためのサービス情報として、それぞれ異なる規模の範囲の情報である複数種類のサービス情報を取得する情報取得手段と、前記送信セル内の複数の車両のトリップの出発地および目的地を含むトリップ情報を取得するトリップ情報取得手段と、前記トリップ情報に基づいて、前記地上局手段が送信する複数種類の前記サービス情報の送信頻度を調整する送信頻度制御手段と、を含む。
【0007】
本発明によれば、車両へ提供するサービス情報として、異なる規模の範囲の情報である複数種類のサービス情報が取得される。これにより、複数種類のトリップ内容(例えば、長距離と短距離)のそれぞれに適した情報を提供できる。そして、この複数種類のサービス情報の送信頻度が、トリップ情報に基づいて調整される。例えば、長距離トリップ車両が多い場合には、大きな規模の広域情報の送信頻度が大きく設定される。また例えば、逆に短距離トリップ車両が多いときには、狭い範囲の詳細情報の送信頻度が大きく設定される。このように、どのようなトリップ内容をもつ車両が多いかという状況に応じて、ニーズの高いサービス情報の送信頻度を大きくすることができる。以上より、本発明によれば、複数種類のサービス情報を送信し、その送信頻度をトリップ情報に基づいて調整することにより、多数の車両に対して、トリップ内容に適した適切なサービス情報を提供することができる。
【0008】
好ましくは、前記送信頻度制御手段は、トリップ情報の時間変化に基づいて、前記送信頻度を時間に応じて変更する。この態様によれば、一日の時間帯によるトリップ内容の変動に対応できる。例えば、長距離トリップ車両が多い時間帯には、長距離用の広域情報の送信頻度が大きく設定される。
【0009】
(2)本発明の好ましい一態様の車両用情報提供システムは、さらに、前記トリップ情報に基づいて、複数の地上局手段に共通内容の前記サービス情報を送信させることにより、前記サービス情報の提供領域を変更する領域制御手段を含む。
【0010】
この態様によれば、共通内容のサービス情報を複数の送信セルで提供することにより、特に、共通内容情報を提供する送信セルの数や配列を適当に変えることにより、あるサービス情報の提供領域の形状やサイズを調整できる。例えば、長距離トリップを行う車両が多い場合に、上述(1)で説明したように各セルでの広域サービス情報の送信頻度が大きく設定されるが、この態様ではさらに、その広域サービス情報を提供する領域(セルの集まり)が、長距離トリップに応じて適当に調整される。このような共通情報を使った領域制御により、情報収集や送信を効率よく行うことができる。
【0011】
(3)また、本発明の車両用情報提供方法は、車載端末装置で使われるサービス情報を複数の車両に提供する方法であって、所定の送信セル内の車両に対して、それぞれ異なる規模の範囲の情報である複数種類のサービス情報を、前記送信セル内の複数の車両のトリップの出発地および目的地を含むトリップ情報に基づいた送信頻度で、送信する。この態様によれば、本発明の上記の効果が、方法というかたちで実現される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明する。図1は、本実施形態の情報提供システムにより情報提供を受けられる地域を模式的に示している。図示のように、多数の円形セル1,2,・・・が隣接して設けられている。各セルのサイズは、半径5〜10km程度に設定されている。そして、各セルには地上局が設けられており、この地上局は、セル内の車両に対してサービス情報を送信する。前述のように、サービス情報は、例えば、地図情報、交通情報、施設情報(レストランや店舗、観光地など)である。地上局は、FM多重、ビーコン装置、セルラーなどの通信手法を用いて、車両への情報送信を行う。一つのセルをカバーするために複数の地上局が設けられてもよい(ビーコン装置を適用する場合など)。さらに、図1の地域には都市間高速道路AB(都市Aと都市Bを結ぶ)が通っている。セル1〜8は高速道路に沿って存在し、セル11〜14は高速道路から離れた場所に存在する。
【0013】
図2は、本実施形態の情報提供システムの構成を示している。セル1,2,3・・・には、地上局としてのデータ送受信機1a,2a,3a・・・が設けられている。データ送受信機は、情報センタ20から送られたサービス情報を、セル内の車両へ送信する。また、データ送受信機は、セル内の車両から送られてきたデータを受信して、情報センタ20へ送る。
【0014】
図3は、車両に搭載された端末装置50の構成を示している。ナビゲーションECU52は、端末全体を制御している。GPS装置54は、現在位置を検出してナビゲーションECU52に送る。ユーザは、入力装置56を用いて、トリップの目的地を入力する。ナビゲーションECU52は、現在地を出発地に設定し、そして、現在地から目的地までの最適経路を、地図情報記憶部62内の地図情報を用いて算出する。経路計算では、ダイクストラ法などの周知の方法に従った処理が行われる。ナビゲーションECU52は、設定経路に基づいて、ディスプレイ58やスピーカ60を用いて経路案内を行う。
【0015】
さらに、図3において、ナビゲーションECU52には、受信情報記憶部64および通信回路66が接続されている。通信回路66は、前述のように、FM多重、セルラー、ビーコン装置などの通信手法に対応している。地上局から送られるサービス情報は、通信回路66により受信され、受信情報記憶部64に格納される。ナビゲーションECU52は、サービス情報を有効に利用した各種の処理を行う。例えば、サービス情報が、ディスプレイ58やスピーカ60を用いてユーザに提示される。また例えば、サービス情報を参照して、経路計算などが行われる。また、ナビゲーションECU52は、通信回路66を用いてデータを地上局へ送る。本実施形態では、後述するように、経路設定処理の際に、トリップの出発地および目的地、さらに現在日時を含むトリップ情報が送信される。
【0016】
図2に戻り、情報センタ20において、情報取得制御部22は、本発明の情報取得手段として機能し、複数種類のサービス情報として広域情報および詳細情報を取得する。情報取得制御部22は、ネットワーク接続部24を介して各種情報提供ネットワーク40と接続される。ネットワーク40には、広域情報プロバイダ42により広域情報が提供され、また地域情報プロバイダ44により詳細情報が提供されている。広域情報は、広い範囲の情報であり、長距離トリップを行うときに役立つ。広域情報は、例えば、多数のセルを含んだ大きな領域に関する巨視的な交通情報であり、また例えば、本システムのサービス領域を越えた遠方の交通情報(高速道路についての交通情報等)である。一方、詳細情報は、狭い範囲の情報であり、セル内での移動のような短距離トリップを行うときに役立つ。例えば、セルごとに地域情報プロバイダ44が設けられ、各地域情報プロバイダ44は、自分のセル内の交通情報を提供する。情報取得制御部22は、ネットワークから入手した広域情報や詳細情報をサービス情報記憶部26に格納する。
【0017】
また、情報センタ20には、交通センサスデータベース28が設けられている。交通センサスデータベース28は、各セルごとに、セル内の車両のトリップ情報を記憶している。トリップ情報は、トリップの出発地(O)、目的地(D)およびトリップが行われる時間を含む。セル内の多数の車両のトリップ情報の統計が求められ、交通センサスデータベース28に記憶されている。さらに、このデータベースには、トリップ情報を集計することにより作成されたOD分布データ(図4および図5参照)が含まれている。図4のOD分布データは、以下のように、各セル内の車両のOD(出発地および目的地)の分布を時間帯別に表す。
【0018】
例えば、セル1は、高速道路ABを含んでいる(図1参照)。従って、深夜の時間帯には、高速道路を走行する長距離トリップ車両が多く、一般道を走行する短距離トリップ車両は少ない。一方、通勤時間帯には、高速道路を走る車両よりも、近くの一般道を走る車両が多くなる。
【0019】
図4のOD分布データはこのような交通状況を反映している。セル1においては、0時〜6時の時間帯には、全車両の50%以上の車両が、出発地=セル1、目的地=セル8のトリップを行う。また、同時間帯には、20〜30%の車両が、出発地=セル1、目的地=セル1のトリップ(セル内トリップ)を行う。一方、6時〜8時の時間帯には、短距離のセル内トリップを行う車両が多く、50%を越える。なお、図4では、セル1とセル8の区間を越えてさらに長距離のトリップを行う車両も、セル1とセル8の区間のトリップを行う車両としてカウントされている。
【0020】
図5のOD分布データは、図4のデータに基づいて作成されており、セル1内の車両に関し、深夜と通勤時間のトリップ長さの分布を表している。前述した交通状況に対応し、深夜には長距離トリップ車両が多く、通勤時間帯には短距離トリップ車両が多い。
【0021】
一方、図4において、セル11については、深夜の時間帯(0時〜6時)も通勤時間帯(6時〜8時)も短距離トリップを行う車両が多い。セル11は高速道路ABから離れているので、深夜の時間帯も長距離トリップの比率が高くならない。
【0022】
その他のセルに関し、高速道路に沿って存在する他のセル2,3・・については、セル1と同様のOD分布が見られる。また、高速道路から離れたセル12,13・・については、セル11と同様のOD分布が見られる。
【0023】
上記のOD分布は、曜日や日付によっても異なり、また、平日、休日、祝日のいずれであるかによっても異なる。また、OD分布は、そのセルや近くのセルにてイベント(見本市やスポーツイベント、コンサート等)が開催される場合にも異なる。そこで、上記のような各種の要素も含んだトリップ情報が収集され、そして、これらの要素を考慮してトリップ情報を分類した上で、OD分布が作成されている。
【0024】
また、前述のように、交通センサスデータベース28は、過去の統計の結果を基に作られたデータベースである。本実施形態では、セル内の車両から送られてくるトリップ情報を使ってデータベースの見直しが行われる。すなわち、車載端末装置(図3)は、経路設定を行ったときに、出発地および目的地を情報センタ20にアップリンクする。出発地および目的地は、リンクデータ形式の地図情報のノードによって表される。また、経路設定が行われない場合にも、車両がトリップを行うと、トリップの終了時点で、トリップの出発地と到着地がアップリンクされる。このように、実際に走行している車両から得られたトリップ情報が、図6に示すように集計される。そして、集計結果に基づいた見直し処理により、交通センサスデータベース28には最新データが用意される。
【0025】
さらに、情報センタ20には情報配信制御部30が設けられている。情報配信制御部30は、セルでのサービス情報の配信を全体的に制御している。すなわち、情報配信制御部30は、以下のようにして、どのセルでどのような情報を提供するべきかを決め、提供すべき情報を各地上局へ送る。
【0026】
情報配信制御部30は、サービス情報記憶部26に格納されているサービス情報(ネットワークから取得したもの)を読み出し、読み出したサービス情報を加工して、提供用のサービス情報を用意する。この際、各セルごとに、短距離トリップに適した詳細情報と、長距離トリップに適した広域情報との2種類のサービス情報が用意される。詳細情報および広域情報は、該当するセルに設けられたデータ送受信機1a,2a,・・・へ送られる。
【0027】
また、情報配信制御部30には頻度決定部32が設けられている。頻度決定部32は、交通センサスデータベース28内のOD分布データを参照し、OD分布データに基づいて、上記の詳細情報と広域情報の送信頻度を決定する。送信頻度は、セルごとに決定される。例えば、図5の例において、セル1では、深夜の時間帯には長距離トリップを行う車両が多い。そこで、広域情報の送信頻度が90%に設定され、詳細情報の送信頻度が10%に設定される。また、セル1では、朝の通勤時間帯には、短距離トリップを行う車両が多い。そこで、この時間帯には、詳細情報の送信頻度が90%に設定され、広域情報の送信頻度が10%に設定される。送信頻度は、曜日ごと(または日付ごと)、時間帯ごとに設定される。休日、祝日は特別日として扱われ、別個に送信頻度が設定される。イベントのある日についても同様に特別日として処理される。このようにして設定された送信頻度は、頻度記憶部34に記憶されている。
【0028】
情報配信制御部30は、現在の曜日や時間帯に対応する送信頻度を頻度記憶部34から読み出す。上記のように、送信頻度はセルごとに設定されている。送信頻度は、該当するセルのデータ送受信機1a、2a・・・に送られる。送受信機は、詳細情報と広域情報を、情報配信制御部30から送られた送信頻度に従って、セル内の車両に対して送信する。
【0029】
図7は、詳細情報と広域情報の送信頻度の調整の様子を示している。図7において、A1〜A9は詳細情報を示し、B1〜B9は広域情報を示す。図示のような順番で、詳細情報および広域情報が順次送信される。図7の例では、1時から4時までの間は、詳細情報Aと広域情報Bの送信頻度は、ともに50%である(1:1)。4時から10時までの間は、詳細情報Aと広域情報Bの送信頻度は、それぞれ、75%、25%である(3:1)。
【0030】
以上のようにして、本実施形態では、OD分布に応じて詳細情報と広域情報の送信頻度が調整される(送信インターバルが可変制御される)。OD分布は、トリップ情報から作成されている。従って、本実施形態では、トリップ情報に基づいた送信頻度の制御が行われている。
【0031】
また、本実施形態では、情報配信制御部30により、トリップ情報に基づいて、広域情報の内容が調整される。ここでは、セル内の長距離トリップ車両のトリップの方向が考慮される。図1を参照すると、セル1内の車両は、高速道路ABに沿った長距離トリップを行うことが多い。この現象は、図4のOD分布データからも分かる。そこで、高速道路ABに沿った方向に延びる長い領域についての情報が、広域情報として用意され、提供される。また、高速道路ABに沿った遠方の情報を提供することも好適である。
【0032】
さらにまた、本実施形態では、広域情報については、情報配信制御部30は、複数のセル内で共通内容(同内容)の情報が提供されるように、情報配信を制御する。例えば、セル1〜8は、高速道路ABに沿って存在する。そこで、セル1〜8で共通に使えるように、高速道路ABに関係する広域情報を用意する。この広域情報は、例えば、高速道路および周囲の道路地図や、交通渋滞情報、サービスエリア情報である。このような広域情報が、情報センタ20からセル1〜8に送られる。一方、セル11〜14は、高速道路ABから離れている。そこで、これらのセルで共通に使えるように、高速道路には関係しない広域情報が作られ、提供される。このように、共通の広域情報を複数セルに提供することにより、情報の収集や提供が効率よく行われる。
【0033】
ここで、本実施形態では、上記の処理において、共通の広域情報を送るセル群からなる領域を、情報提供領域という。情報提供領域は、以下の基準に基づいて決定することが好適である。情報提供領域内に出発地と目的地をもつトリップを、領域内トリップと定義する。そして、領域内の全車両数に対する領域内トリップ車両数の比率(領域内トリップ比率)が所定比率(例えば、50%〜70%)になるように、共通化するセルが選ばれる。例えば、上記の例では、高速道路沿いのセル1〜8が、共通化対象のセルとして選ばれており、これにより、領域内トリップの比率が適当な値になる。情報提供領域の形状やサイズは、領域内トリップ比率を基準として、曜日や時間帯等に応じて適宜変更される。このように領域内トリップ比率を基準とすることにより、共通の広域情報を提供する複数のセルを的確に定めることができる。
【0034】
なお、ここでは、高速道路沿いに情報提供領域を設定する例を取り上げた。他にも、高速道路のインターチェンジとイベント会場を繋ぐように情報提供領域を設定するなど、領域内トリップ比率を基準とした種々の領域設定が可能である。
【0035】
また、本実施形態では、トリップ情報に基づいて、送信するサービス情報(詳細情報や広域情報)のデータ量が調整される。前述のように、情報配信制御部30は、サービス情報記憶部26内のデータを加工して、セルごとに、送信用のデータを用意する。この際、各セルについて、現在の曜日や時間帯における平均トリップ時間が参照される。平均トリップ時間は、トリップ情報やOD分布データから求められる。そして、平均トリップ時間の数分の1の時間(例えば、20%またはそれ以下の時間)で送信が終わるように、データ量が調整される。データ量調整のために、情報の重要度を考慮した取捨選択を行うことも好適である。車両は、上記のようにして調整されたデータ量のサービス情報を、トリップ中に受信し、利用する。
【0036】
上記のデータ量調整処理においては、長距離トリップと短距離トリップの平均トリップ時間を求め、詳細情報と広域情報のデータ量を別々に調整することも好適である。この場合、広域情報のデータ量は、詳細情報に比べて多くなり、その結果、一つのセルを走行する間に受信可能なデータ量を越えることもある。この場合でも、上記のように、複数のセルで共通の情報が提供されているので、車両は、複数のセルを走行する間にデータを受信すればよい。このようにして、本実施形態によれば、大量のデータを提供することも可能となる。なお、隣接するセルで周波数等の情報提供条件が異なる場合には、この条件に関する情報をサービス情報とともに車両に提供する。
【0037】
以上、本発明の好適な実施形態を説明した。本実施形態によれば、セルごとに、トリップ情報に基づいて、広域情報と詳細情報の送信頻度が制御される。長距離トリップが中心の時間帯には、広域情報の送信頻度が大きく設定され、短距離トリップが中心の時間帯には、詳細情報の送信頻度が大きく設定される。従って、ニーズの高い情報の送信頻度を大きくすることができる。また、ニーズの低い情報を高い頻度で送信するといった無駄がない。このようにして、多数の車両に対して、トリップ内容に適した適切なサービス情報を提供することができる。
【0038】
また、本実施形態によれば、上記のように、領域内トリップ比率を基準として、複数のセルで共通内容の広域情報を提供することにより、情報の収集や提供を効率よく的確に行うことができる。
【0039】
なお、本実施形態では、過去の統計によって得られたトリップ情報を使っている。これに対し、リアルタイムにセル内の車両のトリップ情報を収集し、このリアルタイム情報に基づいた処理を行ってもよい。リアルタイムなトリップ情報は、車両との通信(アップリンク)により取得される。また、リアルタイム情報を利用して、特殊なイベントに対応する交通の流れが発生していることを検出できる。例えば、ある場所に向かう車両が集中しているときに、イベント発生が分かり、イベントを考慮した情報提供を行うことができる。
【0040】
次に、本発明の具体的適用例を説明する。全国をカバーするFM多重ネットワークに本発明が適用されたとする。各FM局は、自分の送信エリア(セル)をもっている。平日にはセル内のトリップが多いので、セル内の情報(イベント情報など)の送信頻度が大きく設定される。また、休日や長期連休のシーズンには、例えば東北自動車道に沿った領域に、主として東北地区の広域の最新地図データを配信する。東北自動車道に沿った複数のFM局にて共通のデータを繰り返し送信することにより、大量の情報提供も可能となる。
【0041】
また、多数の比較的小さなセルによって構成される通信網であって、ある都市をカバーするような通信網に、本発明が適用されたとする。主要道路(幹線道路など)に沿って存在するセルでは、主として広域の交通情報が提供される。主要道路を離れた地域のセルでは、主として近くの詳細情報が配信される。この際、トリップ情報からトリップの目的も推定可能なことがある。例えば、午後の時間帯には、住宅街においては主婦の買い物のためのトリップが多いことが分かる。そこで、この時間帯には詳細情報として商店街情報が提供される。このように、トリップ情報に基づいてトリップ目的を考慮することにより、さらに的確な情報を提供できる。また、このケースにおいては、深夜の時間帯には、主要道路付近でも、主要道路から離れた場所でも、広域情報を提供することが好適と考えられる。
【0042】
また、ある道路にビーコン装置(局所通信装置)が設けられているとする。この例では、時間帯によって、ビーコン装置の提供する情報を変える。例えば、通勤時間帯は、広域の渋滞情報や駐車場情報の送信頻度を大きく設定する。昼休みの時間帯には、ビーコン装置が設置されている道路に沿って存在する飲食店の情報の送信頻度を大きく設定する。
【0043】
このように、本発明の情報提供システムは、各種の大きさのセルをもった通信網において、好適に実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の情報提供システムにより情報提供を受けられる地域を模式的に示す図である。
【図2】本発明の実施形態の情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【図3】サービス情報を利用する車載端末装置の構成を示すブロック図である。
【図4】交通センサスデータベースに含まれるOD分布データを示す図である。
【図5】交通センサスデータベースに含まれるOD分布データを示す図である。
【図6】車両からアップリンクされたトリップ情報の集計データを示す図である。
【図7】詳細情報と広域情報の送信頻度の調整の様子を示す図である。
【符号の説明】
1a,2a,3a、4a データ送受信機、20 情報センタ、22 情報取得制御部、26 サービス情報記憶部、28 交通センサスデータベース、30情報配信制御部、32 頻度決定部、34 頻度記憶部、50 車載端末装置、64 受信情報記憶部、66 通信回路。

Claims (5)

  1. 車載端末装置で使われるサービス情報を複数の車両に提供する車両用情報提供システムであって、
    所定の送信セルをもち、そのセル内の車両に対して前記サービス情報を送信する地上局手段と、
    前記地上局手段に送信させるためのサービス情報として、それぞれ異なる規模の範囲の情報である複数種類のサービス情報を取得する情報取得手段と、
    前記送信セル内の複数の車両のトリップの出発地および目的地を含むトリップ情報を取得するトリップ情報取得手段と、
    前記トリップ情報に基づいて、前記地上局手段が送信する複数種類の前記サービス情報の送信頻度を調整する送信頻度制御手段と、
    を含むことを特徴とする車両用情報提供システム。
  2. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    前記送信頻度制御手段は、トリップ情報の時間変化に基づいて、前記送信頻度を時間に応じて変更することを特徴とする車両用情報提供システム。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載のシステムにおいて、
    さらに、前記トリップ情報に基づいて、複数の地上局手段に共通内容の前記サービス情報を提供させることにより、前記サービス情報の提供領域を変更する領域制御手段を含むことを特徴とする車両用情報提供システム。
  4. 請求項3に記載のシステムにおいて、
    前記領域制御手段は、長距離トリップを行う車両が多い場合に、該長距離トリップに応じて前記提供領域を調整することを特徴とする車両用情報提供システム。
  5. 車載端末装置で使われるサービス情報を複数の車両に提供する車両用情報提供方法であって、
    所定の送信セル内の車両に対して、それぞれ異なる規模の範囲の情報である複数種類のサービス情報を、前記送信セル内の複数の車両のトリップの出発地および目的地を含むトリップ情報に基づいた送信頻度で、送信することを特徴とする車両用情報提供方法。
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