JP3560716B2 - 食品の製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、串送り機構を設けた食品の製造装置に関し、特に食品材料を串に成形し、食品材料を付けられた串送り機構を設けた複数の処理工程を有する食品の製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、竹輪等は串にすりみを塗り付け、成形、焼成、あるいは串抜き等の複数の工程で処理され製造されるものである。これら複数の工程のうち、例えば、串にすりみを付ける工程は、串にすりみを手作業で塗り付けるか、あるいは矩形状すりみシートを手作業により串に巻き付て成形することが行はれていたが、これを効率的に行うための巻き物食品の製造技術が提案されている。
また、複数の工程のうちの焼成器について、チェーンコンベヤ等で送り連続的に焼成することが知られている。
【0003】
従来技術について図8、図9で示す。図8は、すりみ(1)をコンベア(10)で搬送し、スクレーパ手段(12)でコンベア(10)の面から離し、支持手段(11)にセットされた串(4)の外周に搬送しつつ巻き付けるものであり、ちく輪のような食品(20)が巻き付け串は焼成器(31)のコンベヤで送られ焼成される。
また、図9は、すりみ(1)、チーズ(3)及びすりみ(2)を順次搬送し、スクレーパ手段(12)でコンベア(10)の面から離し、支持手段(11)にセットされている串(4)の外周に順次多層に巻き付けて多層巻き物食品を製造し、串に巻き付けられた多層巻きの食品(20)は整形機(30)のコンベヤで送られながら整形され、さらに焼成器に送られ焼成されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように従来技術は、食品材料の串への成形、整形、焼成等の各工程は、それぞれ能率的に作業できるものであるが、複数の処理工程を有する食品の製造装置、例えば成形、整形、焼成等の複数の処理工程間の搬送についても、より効率的なものが望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、板状食品材料をほぼ水平なコンベアの走行面上で搬送しつつ、串支持手段の溝に回転かつ上下動可能に支持されている串に板状食品材料を多層で同心状に巻き付け、これを次ぎの処理工程に搬送する串送り機構を有する多層巻き付け食品の製造装置であって、前記串送り機構は、串支持手段の溝に回転かつ上下動可能に支持されている串の両側下方に位置するレバー及び前記レバーの駆動部を有している串押し上げる手段、巻き付けが終了したことを検知するセンサ並びに串を搬送する傾斜面を有する搬送部材を備え、板状食品材料の巻き付けの終了をセンサで検知し、その指令でレバーの駆動部をを作動させ、レバーの先端部で串の下部を押し上げ、溝より搬送部材の傾斜面に多層巻食品を送り次の処理工程に搬送することを特徴とする多層巻き付け食品の製造装置である。
【0007】
本発明では、処理工程間を搬送するものであるが、処理工程が終了したことはセンサで検知するもので、例えば、串に板状食品材料を巻き付ける場合には、串に板状食品材料が巻き付けられた後、串支持手段のU字状溝より上方にレバーにより押し上げる移送するものであるが、これは巻き付けの終了を串の上方に移動した位置をセンサで検知する。あるいは搬送されている板状の食品材料の後端部の通過をセンサで検知する。それにより串を押し上げるレバーの駆動手段の作動を開始させるものである。
【0008】
【作用】
本発明においては、串送り機構、例えば串の両側下方に位置するレバー及びレバーの駆動部を有している串押し上げる手段、並びに串を搬送する傾斜面を有する搬送部材を備え、これにより、串を上方に押し上げ、串を搬送部材の傾斜面をころがして次の処理工程に搬送するもので、複数の処理工程を有する食品の製造を連続的操業で効率的に、かつ確実に、そして衛生的に行うことができるものである。
また、本発明においては、食品材料をほぼ水平に搬送しつつ、回転かつ上下動可能に支持されている串に食品材料を巻き付ける工程を含むもので、巻き物食品を美麗に巻くことができ、さらに多層巻き物食品を同心状に巻くことができるものであり、連続的、効率的に、かつ確実に、そして衛生的に食品の製造を行うことができるものである
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の複数の処理工程を有する食品の製造装置の巻き付け成形、整形又は焼成についての串送りを図面を参照して説明する。
【0010】
【実施例1】
本発明の第1の実施例を図1〜図3を参照して説明する。
図1は、食品材料を巻き付けた串を次の工程に送る機構の実施例を示す正面図である。
図2は図1の平面図であり、また、図3は図1の拡大して示す図である。
まず、図3の拡大図で処理工程として巻き物食品の製造装置を例に説明する。ベルトコンベア(10)、串(4)を回転かつ上下動可能に支持するU字状溝(13)、レバー(15)、串を搬送する傾斜面を有する搬送部材(14)を備えているものである。
【0011】
レバー(15)はベルトコンベア(10)の側部に位置している。レバー(15)は支点(16)で支持され、串(4)の下方に位置している。レバー(15)の後端部は、カム(17)の矢印方向の回転と連動し、レバー(15)を矢印方向に上昇させる。
また、レバー(15)の先端部は、串(4)の下部を矢印の方向に押し上げ、串(4)をU字状溝(13)より搬送部材(14)の傾斜面に送り、その傾斜面をころがして、巻き物食品の製造工程から、次の処理工程に搬送するものである。
【0012】
さらに、全体について図1、図2で食品材料を巻き付けた串を次の工程に搬送するについて詳述する。
図1及び図2に示すように、食品材料(1)をベルトコンベア(10)に載置し搬送される。ベルトコンベヤ(10)の走行面上のU字状溝に保持されている串(4)に食品材料(1)は巻き付けられ太くなるとともに上方に動き、巻き物食品(20)が形成される。
【0013】
串(4)に食品材料(1)を巻き付けらる工程が終了すると、それを感知し、カム(17)を矢印方向に回転させる。それによりレバー(15)の後端部の凸部をカム(17)の機構で作動させ、レバー(15)を矢印方向に上昇させ、そして串(4)を押し上げる。
押し上げられた串(4)は、レバー(15)の先端部から串の搬送部材(14)の傾斜面に沿ってころがり、次の処理工程に搬送される。次の処理工程としては成形機(30)に、或るいはチェンコンベヤで連続的に処理できる焼器(31)に搬送される。
【0014】
レバー(15)は支点(16)で支持され、コンベヤ(10)の両側に位置している。そしてレバー(15)の後端部はカム(17)と連動している。2個のカム(17)は軸で連結され同期されている。なお、カム(17)を同期される手段としては、これに限るものではなく、例えば、2個のレバー(15)を杆で連結してもよい。また2個のレバー(15)を杆で連結た場合はカム(17)を1個にしてもよい。
【0015】
串の搬送部材(14)は、コンベヤ(10)の両側に位置し、その前方は次の処理工程に巻き物食品(20)の串(4)を送るように位置している。
この実施例では、串を搬送する傾斜面を有する搬送部材(14)に串を回転かつ上下動可能に支持するU字状溝(13)を設け、串支持手段としているものである。また、串を支持する溝はU字状に限るものではなく、U字状、V字状のように串を支持するようになっていればよい。
また、巻き物食品(20)が形成されたことを感知しするセンサ(25)が備えられ、モータ(26)で駆動しカム(17)を回転させるものである。なお、(18)はコンベヤ(10)の駆動用のチェーンである。
【0016】
【実施例2】
本発明の第2の実施例を図4、図5に示す。
図4は、食品材料を巻き付けた串を次の工程に搬送する機構の実施例を示す図であり、図5は図4の一部を拡大して示す図である。
第2の実施例は、串を支持するU字状溝の串支持手段が串を搬送する傾斜面を有する搬送部材とは、別に独立して設けられているものである。
【0017】
図4、図5に示すように、食品材料(1)を載置されているベルトコンベア(10)の両側に、支点(16)で支持されているレバー(15)を位置させ、レバー(15)の後端部はカム(17)に連動し、その先端部は串(4)の下部位置している。2個のカム(17)は軸で連結され同期されている。
串(4)を回転かつ上下動可能に支持するU字状溝(13)が、支持手段(11)に設けられ、また串の搬送部材(14)は、串(4)の搬送方向前方にころがして搬送するように設けられている。
その他の点は、上述した図2、図3と同様である。
【0018】
【実施例3】
本発明の第3の実施例を図6、図7に示す。
図6(a)〜(c)及び図7(d)〜(e)は、巻き物食品として同心状巻き物食品を成形する工程と、その串を次の工程に搬送する手段についての実施例を示す図である。
まず、図6(a)に示すように、串(4)を搬送部材(14)に設けられているU字状溝(13)に支持する。支点(16)で支持されているレバー(15)は、その先端部がU字状溝(13)の串(4)の下方に位置し、もう一方端部はカム(17)とカム機構連動するようになっている。食品材料である第1のすりみ(1)はコンベア(10)に載置され矢印の方向に搬送される。
【0019】
次いで、第1のすりみ(1)が串(4)に接し巻き付けが始まる。巻き付けが始まると、コンベア(10)に載置され搬送されるすりみ(1)はピアノ線(12)によりベルトコンベア(10)から剥離され、図6(b)に示すように、コンベア(10)の走行運動によって、すりみ(1)が搬送されつつ、串(4)が回転かつ上動しながらすりみ(1)を巻き付ける。
なお、串(4)に食品材料(1)を付着させて巻き付けるもので食品材料と串に粘着性があることが好ましい。付着性がないときは食品用糊剤等を塗布して巻き付けを行うものである。
【0020】
次に、図6(c)及び図7(d)に示すように、チーズ(3)がすりみ(1)を巻き付けた串(4)の下部に至ると、チーズ(3)はピアノ線(12)によりベルトコンベア(10)から剥離されるとともにすりみ(1)の上に付着し、串(4)の回転かつ上動に伴い、チーズ(3)はすりみ(1)の外周に巻き付けられる。さらに、図7(e)に示すように、すりみ(2)もチーズ(3)が巻かれた層上に巻き付けられる。
【0021】
そして、図7(f)に示すように、串(4)にすりみ(1)、チーズ(3)及びすりみ(2)が多層に巻かれた多層巻食品(20)が成形される。多層巻食品(20)が成形されと、センサでそれを感知、その指令でモータによりカム(17)を作動させ、支点(16)で支持されているレバー(15)の先端部で串(4)の下部を押し上げ、U字状溝より搬送部材(14)の傾斜面に多層巻食品(20)を送り次の処理工程に搬送するものである。
【0022】
この実施例において、食品材料として、例えば、魚肉、畜肉、鶏肉等のすりみ、ツナを主成分とするペースト状物、鶏卵を主成分とするペースト状物、ポテト等の澱粉質を主成分とするペースト状物、あるいは、チーズ、海苔等が挙げられる。また、多層に巻き付けるときは、これらを2種以上適宜組み合わせて用いればよい。また同種の食品材料であっても色及び風味を変えたものを用意し、これを板状、矩形状に成形し順次巻き付けてもよい。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数の処理工程を有する食品の製造において連続的操業で効率的にかつ確実に食品の製造を行うことができる。また手作業を要しないので衛生的に食品の製造を行うことができるという効果を有し、また、食品材料を搬送しつつ、串に食品材料を巻き付ける工程を含むもので、この工程は巻き物食品を美麗に巻くことができ、さらに多層巻き物食品を同心状に巻くことができるもので、連続的に効率的に、かつ確実に食品の製造を行うことができるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の巻き物食品の製造装置を示す正面図
【図2】本発明の第1の実施例の巻き物食品の製造装置を示す平面図
【図3】本発明の第1の実施例の巻き物食品の製造装置の一部を拡大して示す図
【図4】本発明の第2の実施例の巻き物食品の製造装置を示す平面図
【図5】本発明の第2の実施例の巻き物食品の製造装置の一部を拡大して示す図
【図6】本発明の第3の実施例の巻き物食品の製造を示す図
【図7】本発明の第3の実施例の巻き物食品の製造を示す図
【図8】従来技術の製造装置を示す図
【図9】従来技術の製造装置を示す図
【符号の説明】
1、2 すりみ
3 チーズ
4 串
10 コンベア
11 串支持手段
12 スクレーパ
13 U字状溝
14 搬送部材
15 レバー
16 支点
17 カム
25 センサ
26 モータ
Claims (1)
- 板状食品材料をほぼ水平なコンベアの走行面上で搬送しつつ、串支持手段の溝に回転かつ上下動可能に支持されている串に板状食品材料を多層で同心状に巻き付け、これを次ぎの処理工程に搬送する串送り機構を有する多層巻き付け食品の製造装置であって、前記串送り機構は、串支持手段の溝に回転かつ上下動可能に支持されている串の両側下方に位置するレバー及び前記レバーの駆動部を有している串押し上げる手段、巻き付けが終了したことを検知するセンサ並びに串を搬送する傾斜面を有する搬送部材を備え、板状食品材料の巻き付けの終了をセンサで検知し、その指令でレバーの駆動部をを作動させ、レバーの先端部で串の下部を押し上げ、溝より搬送部材の傾斜面に多層巻食品を送り次の処理工程に搬送することを特徴とする多層巻き付け食品の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01942096A JP3560716B2 (ja) | 1996-01-10 | 1996-01-10 | 食品の製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01942096A JP3560716B2 (ja) | 1996-01-10 | 1996-01-10 | 食品の製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09187254A JPH09187254A (ja) | 1997-07-22 |
JP3560716B2 true JP3560716B2 (ja) | 2004-09-02 |
Family
ID=11998779
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP01942096A Expired - Lifetime JP3560716B2 (ja) | 1996-01-10 | 1996-01-10 | 食品の製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3560716B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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JP7264492B2 (ja) * | 2020-04-20 | 2023-04-25 | 株式会社飯田製作所 | 串刺食品製造装置 |
-
1996
- 1996-01-10 JP JP01942096A patent/JP3560716B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH09187254A (ja) | 1997-07-22 |
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