JP3560665B2 - 地盤改良用固化材組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、地盤改良に使用される地盤改良用固化材の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、光ケーブルや電気ケーブルが通される管路や、土管等を地盤に埋設する工事においては、埋設したい位置の地盤を掘り返し、土管等を配置した後、地盤を埋め戻す作業工程を少なくとも具備しており、この地盤の埋め戻しの作業の際には掘り返された土壌に地盤改良用固化材を添加している。
ところで、地盤の埋め戻しの作業の際に、地盤改良用固化材を添加するのは、埋め戻し後の地盤を短時間で硬化させて地盤を硬くするためであり、従来の地盤改良用固化材としては、アーウィン、ポルトランドセメント、高炉スラグとポルトランドセメントとの混合物、ジェットセメントなどが用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、近年、工期短縮の需要増加に伴い、急硬性がより優れた地盤改良用固化材が求められるようになってきているが、従来の地盤改良用固化材では急硬性が不十分であった。さらに、従来の地盤改良用固化材組成物にあっては、該地盤改良用固化材組成物が添加されから長時間経過した地盤を土管等の補修等のために再度掘り返す場合に、上記地地盤が硬くなり過ぎていることから、掘り返しの作業が困難であるという問題があった。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、埋め戻し後の地盤の急硬性が優れ、かつ長時間経過後の地盤が硬くなり過ぎるのを防止できる地盤改良用固化材組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の地盤改良用固化材組成物は、急硬性クリンカー組成物(A)粉末10〜60重量部に対し、セメント粉末0.1〜40重量部と石膏粉末10〜60重量部とを混合してなる地盤改良に使用される固化材組成物であって、上記急硬性クリンカー組成物(A)は、12CaO・7Al(以下、C12と略記する。)を主成分とす
るクリンカーに、Feを全体の0.1〜9重量%、CaFを全体の0.1〜9重量
%それぞれ共存させてなるクリンカー組成物(B)に、鉱物相として2CaO・SiO(以下、CSと略記する。)系のカルシウムシリケート相及び/又は2CaO・Al・SiO(以下、CASと略記する。)系のカルシウムアルミノシリケート相を全体
の0.1〜50重量%共存させ、かつ3CaO・SiO (以下、CSと略記する。)系のカルシウムシリケート相は共存させないようにしたことを特徴とする。
【0006】
また、請求項2記載の地盤改良用固化材組成物は、上記請求項1記載の地盤改良用固化材組成物において、上記C 12 を主成分とするクリンカーは、鉱物相として、C12系からなるカルシウムアルミネート相を50重量%以上含有し、かつ、このカルシウムアルミネート相に占める3CaO・Al(以下、CAと略記する。)又はCaO・Al(以下、CAと略記する。)の割合が0〜25重量%であることを特徴とする.
【0007】
また、請求項3記載の地盤改良用固化材組成物は、上記請求項2記載の地盤改良用固化材組成物において、上記C 12 系からなるカルシウムアルミネート相は、11CaO・
7Al・CaF(以下、C11・CaFと略記する。)単独、あるいはC11・CaFとC12との混合物であることを特徴とする。
【0008】
また、請求項4記載の地盤改良用固化材組成物は、上記請求項1〜3のいずれかに記載の地盤改良用固化材組成物において、上記急硬性クリンカー組成物(A)粉末のブレーン比表面積2500〜10000cm/gであり、上記セメント粉末のブレーン比表面積2500〜7000cm/gであり、かつ、上記石膏粉末のブレーン比表面積2500〜15000cm/gであることを特徴とする。
【0009】
【作用】
本発明の地盤改良用固化材組成物を構成する急硬性クリンカー組成物(A)にあっては、C12を主成分とするクリンカーに、Feを全体の0.1〜9重量%、CaFを全体の0.1〜9重量%それぞれ共存させてなるクリンカー組成物(B)が用いられたことにより、これを焼結すると、CaFがCaO及びAlと反応して高温融液相となるC11・CaFを生成し、Feが同様にCaO及びAlと反応して低温融液相となるCaO−Al−Fe系物質を生成する。従って、これら高温融液相と低温融液相とが生成されることにより、これらの融液生成温度差が大となり、よって高温融液相を固相とし、共存する低温融液相を融液相とする温度範囲、すなわちC11・CaFが溶解せず、しかもCaO−Al−Fe系物質が溶融する、上記融液生成温度差に相当する温度範囲を焼結温度とすることにより、ロータリーキルン等による焼結法によってクリンカーを焼成することが可能となるのである。
【0010】
また、上記クリンカー組成物(B)に鉱物相としてCS系のカルシウムシリケート相及び/又はCAS系のカルシウムアルミノシリケート相を全体の0.1〜50重量%共存させ、かつCS系のカルシウムシリケート相は共存させないようにしてなる急硬性クリンカー組成物(A)が用いられたことにより、石灰飽和度が低下するので、遊離CaOが残るのを防止できる。
【0011】
以下、本発明の地盤改良用固化材組成物について詳細に説明する。
本発明の地盤改良用固化材組成物は、急硬性クリンカー組成物(A)粉末10〜60重量部に対し、セメント粉末0.1〜40重量部と石膏粉末10〜60重量部とを混合してなる地盤改良に使用される固化材組成物である。
【0012】
本発明に用いられる急硬性クリンカー組成物(A)は、C12を主成分とするクリンカーに、Feを全体の0.1〜9重量%、CaFを全体の0.1〜9重量%それぞれ共存させてなるクリンカー組成物(B)に、鉱物相としてCS系のカルシウムシリケート相及び/又はCAS系のカルシウムアルミノシリケート相を全体の0.1〜50重量%共存させ、かつCS系のカルシウムシリケート相は共存させないようにしたものである。
【0013】
上記C12を主成分とするクリンカーは、鉱物相として、C12系とCAとCA等のC12系からなるカルシウムアルミネート相を50重量%以上、好ましくは70重量%含有し、かつカルシウムアルミネート相に占めるCA又はCAの割合が0〜25重量%であるものであり、C12系鉱物の大半を結晶相として存在させたものである。
上記C12系のカルシウムアルミネート相は、C11・CaF単独、あるいはC11・CaFとC12との混合物である。
【0014】
上記カルシウムアルミネート相が50重量%未満の場合には、急硬性成分であるC12の含有量が少なく、急硬性が優れた地盤改良用固化材組成物に用いられるクリンカーとしては不十分なものとなってしまうので好ましくない。従って、本発明に用いられる急硬性クリンカー組成物(A)におけるC12を主成分とするクリンカーでは、上記カルシウムアルミネート相量を50重量%以上とすることは勿論のこと、急硬性の確保という観点からC12系鉱物量を可能な限り高めるため、カルシウムアルミネート相量を70重量%以上確保することが好ましい。また、カルシウムアルミネート相中のCA又はCAの含有量は25重量%以下であることが好ましい。
【0015】
そして、本発明に用いられる急硬性クリンカー組成物(A)では、上述のようなC12を主成分とするクリンカーに、融液形成成分としてFeを全体の0.1重量%以上9重量%以下の範囲内で添加し共存させ、かつCaFを全体の0.1重量%以上9重量%以下の範囲内で添加し共存させることによってクリンカー組成物(B)を得る。このようにFeとCaFとを添加共存させたことにより、低温融液相(CaO−Al−Fe系)と高温融液相(C11・CaF系)とをそれぞれ生成させ、これによって融液生成温度差を拡大し、この温度範囲内でのクリンカーの焼成を可能にしたのである。
【0016】
ここで、Feの添加量を上記範囲としたのは、添加量が0.1重量%未満では、低温融液相の生成量が不足し、ロータリーキルンなどによるような融液を媒体とする焼結法での製造が困難となるからであり、一方、添加量が9重量%を超えると、低温融液相が増加し過ぎてしまい、上述の少ない場合と同様に融液を媒体とする焼結法での製造が困難となり、しかも急硬性成分であるC12系鉱物の含有量が少なくなってしまい、急硬性が低下するからである。また、CaFの添加量を上記範囲としたのは、添加量が0.1重量%未満では、低温融液相と高温融液相との融液生成温度の拡大が不十分となり、やはりロータリーキルンなどによるような融液を媒体とする焼結法での製造が困難となるからであり、一方、添加量が9重量%を超えると、高温融液相が増加し過ぎてしまい、上述の少ない場合と同様に融液を媒体とする焼結法での製造が困難となり、しかも急硬性成分であるC12系鉱物の含有量が少なくなってしまい、急硬性が低下するからである。
【0017】
このようにして得られたクリンカー組成物(B)は、これを焼結すると、CaFがCaO及びAlと反応して高温融液相となるC11・CaFを生成し、FeがCaO及びAlと反応して低温融液相となるCaO−Al−Fe系物質を生成する。従って、高温融液相を固相とし、共存する低温融液相を融液相とする温度範囲、すなわちC11・CaFが溶解せず、しかもCaO−Al−Fe系物質が溶融する温度範囲を焼結温度とすることにより、ロータリーキルン等による焼結法によってクリンカーを焼成することが可能となるのである。
【0018】
さらに、本発明に用いられる急硬性クリンカー組成物(A)では、上述のようなクリンカー組成物(B)に、鉱物相としてCS系のカルシウムシリケート相及び/又はCAS系のカルシウムアルミノシリケート相を全体の0.1〜50重量%、好ましくは0.1〜30重量%共存させ、かつCS系のカルシウムシリケート相は共存させないものである。ここで、CS系のカルシウムシリケート相及び/又はCAS系のカルシウムアルミノシリケート相の共存量を上記範囲としたのは、共存量が0.1重量%未満では、天然原料を使用した場合には、事実上、組成設計が困難となるからであり、一方、共存量が50重量%を超えると、急硬性成分であるC12系のカルシウムアルミネート相の含有量が低下するからである。また、CS系のカルシウムシリケート相が含有されていると、石灰飽和度が増加し、遊離CaOが残り易くなるという問題が発生する。
【0019】
本発明では、上述したような急硬性クリンカー組成物(A)を粉砕した急硬性クリンカー組成物(A)粉末が用いられ、粉末度としてはブレーン比表面積が 2500〜10000cm/g、好ましくは4000〜9000cm/gのものが用いられる。ここで、急硬性クリンカー組成物(A)粉末のブレーン比表面積を2500〜10000cm/gとしたのは、2500cm/g未満であると、クリンカー粉末の急硬性が十分に発現されにくいからであり、一方10000cm/gを超えると、粉砕効率の低下や凝集による混合不良が生じ易くなるからである。
【0020】
本発明に用いられるセメント粉末としては、市販の普通、早強、超早強、耐硫酸塩などの各種ポルトランドセメントや高炉セメントなどを挙げることができ、これらのうちでも普通ポルトランドセメントを用いると、得られる地盤改良用固化材組成物がより安価なものとなる。このようなセメント粉末の粉末度としては、ブレーン比表面積が2500〜7000cm/g、好ましくは3000〜5000cm/gのものが用いられる。ここで、セメント粉末のブレーン比表面積を2500〜7000cm/gとしたのは、2500cm/g未満であると、普通ポルトランドセメントの規格値から外れ、水和反応性も低下するからであり、一方7000cm/gを超えると、粉砕効率が低下するうえに、セメントミルクや処理土の粘性が上昇し、ポンプ圧送ができにくくなるからである。
【0021】
本発明に用いられる石膏粉末としては、二水石膏(CaSO・2HO)、無水石膏(CaSO)などの粉末が用いられる。このような石膏粉末の粉末度としては、ブレーン比表面積が2500〜15000cm/g、好ましくは4000〜10000cm/gのものが用いられる。ここで、石膏粉末のブレーン比表面積を2500〜15000cm/gとしたのは、2500cm/g未満であると、石膏の溶解速度が低下し、水和反応が遅れるからであり、一方15000cm/gを超えると、石膏の溶解速度が速すぎて、水和物生成のバランスがくずれ結果として固化性能が低下するからである。
【0022】
そして、上述のように調整した急硬性クリンカー組成物(A)粉末10〜60重量部に対し、セメント粉末0.1〜40重量部と石膏粉末10〜60重量部とを添加混合することにより、本発明の地盤改良用固化材組成物を得ることができる。ここで、セメント粉末の添加量を0.1〜40重量部としたのは、0.1重量部未満であると、急硬性クリンカー組成物(A)粉末量が多くなり、流動性が低下し、長期の強度増加が著しく、再掘削等が困難となるからであり、一方40重量部を超えると、急硬性クリンカー組成物(A)粉末量が少なくなるため、30分から1時間の初期における強度の伸びが低下するからである。より好ましいセメント粉末の添加量は、急硬性クリンカー組成物(A)粉末10〜60重量部に対し、10〜40重量部である。
【0023】
石膏粉末の添加量を10〜60重量部としたのは、10重量部未満であると、石膏の量が不足するため、十分に水和物が生成できず固化できなくなるからであり、一方60重量部を超えると、石膏の量が多いため、水和物生成のバランスがくずれ、かつ急硬性クリンカー組成物(A)粉末量が少なくなることから固化性能が低下するからである。より好ましい石膏粉末の添加量は、急硬性クリンカー組成物(A)粉末10〜60重量部に対し、20〜50重量部である。
【0024】
また、本発明の地盤改良用固化材組成物は、急硬性クリンカー組成物(A)10〜60重量部に対し、セメント0.1〜40重量部と石膏10〜60重量部とを添加混合した後、粉砕することによっても調製できる。この場合の、急硬性クリンカー組成物(A)、セメントならびに石膏の粉末度としては、ブレーン比表面積が2500〜12000cm/g、好ましくは3000〜10000cm/gのものが用いられる。
【0025】
上述したような構成の本発明の地盤改良用固化材組成物は、土管等を地盤に埋設する工事などにおいて、地盤の埋め戻しの作業の際に掘り返された土壌に添加される。ここで、本発明の地盤改良用固化材組成物が添加される土壌としては、砂土、砂壌土、壌土、埴壌土、埴土、ローム、シルト、砂、シールド泥水、粘性土などが挙げられる。
【0026】
本発明の地盤改良用固化材組成物の土壌への添加量としては、土壌の種類等によっても異なるものの、40〜300kg/m程度、より好ましくは80〜 220kg/m程度である。40kg/m未満では、短時間における強度発現性が著しく悪劣であるからであり、一方300kg/mを超えると、長期間(材令7日以降)において強度増加が大きく、再堀削が事実上困難となるからである。
なお、本発明の地盤改良用固化材組成物には、生石灰、消石灰などの他の混和剤などが添加されていてもよい。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
(実験例)
表1に示す組成のクリンカー組成物をロータリーキルンを用いる焼結法により合成し、さらに合成したクリンカー組成物をブレーン比表面積6800cm/gに粉砕して試料No.1のクリンカー組成物粉末を得た。また、これとは別に粉砕して用意した無水石膏(CaSO)粉末を用意した。この無水石膏のブレーン比表面積は5500cm/gであった。さらに、市販のポルトランドセメント(住友大阪セメント株式会社製)を用意した。このポルトランドセメントのブレーン比表面積は3350cm/gであった。
ついで、得られたクリンカー組成物粉末とポルトランドセメントと無水石膏粉末を表2に示す割合で配合し、試料No.2の地盤改良用固化材を得た。 また、比較のため従来の地盤改良用固化材であるタフロックN型(商品名;住友大阪セメント株式会社製)、タフロック3型(商品名;住友大阪セメント株式会社製)を用意し、これらをそれぞれ試料No.3、No.4の地盤改良用固化材とした。
【0028】
【表1】
Figure 0003560665
【0029】
【表2】
Figure 0003560665
【0030】
得られた試料No.2〜4の地盤改良用固化材(No.2が実施例、No.3、No.4が比較例)について、Pロート値、フロー値、一軸圧縮強さ、ブリージング率の比較試験を20℃の恒温室内で以下に述べる手順により実施した。
ローム(泥水比重1.20)、シルト(泥水比重1.26)、砂(泥水比重1.39)、シールド泥水(泥水比重1.32)、粘性土(泥水比重1.27)の各種の土壌を用意し、各土壌947kg/mに対して先に用意した地盤改良用固化材160kg/mを添加し、試料No.5〜19の流動化処理土を得、Pロート値、フロー値、一軸圧縮強さ、ブリージング率の比較試験に供した。
【0031】
Pロート値については、上端内径178mm、下端内径13mm、ロート部の高さ192mmで内径13mm、長さ38mmの流出管を有する鋳アルミニウム製ロートを該ロートを支える台で鉛直に支持し、ついで流動化処理土1725ccを上記ロート内に注ぎ、流出管から適量の流動化処理土を流出させた後、指で流出口を押え、流動化処理土をロート側面に設置したポイントゲージに接するまで注ぎ、ついで指を離して流動化処理土を流出させ連続して流出している流動化処理土がはじめて途切れるまでの流下時間をストップウォッチで測定し、この流下時間をPロート値とした。フロー値については、道路公団のエアモルタル及びエアミルクの試験方法 IIシリンダー法(KODAN305−1985)に準じて行った。一軸圧縮強さについては、土の一軸圧縮試験方法(JIS A 1216)に準じて行った。ブリージング率については、土木学会のプレパックドコンクリートの注入モルタルのブリージング率及び膨張率試験方法に準じて行った。これらの結果を表3〜表7に示す。
【0032】
また、試料No.5〜19の流動化処理土について性能を評価した評価結果を表3〜表7に合わせて示す。ここでの性能の評価は、流動化処理土に要求される性能である以下の▲1▼〜▲3▼のすべての特性を満たすものを○とし、一つの特性でも満たさないものがあればそれを×とした。
▲1▼流動特性 フロー値で180mm以上
▲2▼均質特性 ブリージング率で1%以下
▲3▼強度特性 30分後の一軸圧縮強さ 0.1kgf/cm以上
4時間後の一軸圧縮強さ 1.5kgf/cm以上
28日後の一軸圧縮強さ 8.5kgf/cm以下(永久的)
【0033】
【表3】
Figure 0003560665
【0034】
【表4】
Figure 0003560665
【0035】
【表5】
Figure 0003560665
【0036】
【表6】
Figure 0003560665
【0037】
【表7】
Figure 0003560665
表3〜表7中、一軸圧縮強さの欄における×は測定不可を表す。
【0038】
表3〜表7に示した結果から明かなように、本実施例の地盤改良用固化材組成物(試料No.2の地盤改良用固化材)が添加された流動化処理土(試料No.6、9、12、15、18)は、流動化処理土に要求される性能である上記▲1▼〜▲3▼のすべての特性を満たすものであり、これに比べて従来の地盤改良用固化材(試料No.3、4)が添加された流動化処理土(試料No.5、7、8、10、11、13、14、16、17、19)は、上記▲1▼〜▲3▼の特性を全て満たすことができず、特に、4時間後の一軸圧縮強さが1.5kgf/cm以上でかつ28日後の一軸圧縮強さが8.5kgf/cm以下(永久的)であるものがほとんどなかった。よって、本実施例の地盤改良用固化材組成物(試料No.2の地盤改良用固化材)が添加された流動化処理土(試料No.6、9、12、15、18)は、流動化処理土の急硬性が優れ、かつ長時間経過後の流動化処理土が硬くなり過ぎるのを防止できることが判る。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の地盤改良用固化材組成物は、急硬性クリンカー組成物(A)粉末10〜60重量部に対し、セメント粉末0.1〜40重量部と石膏粉末10〜60重量部とを混合してなる地盤改良に使用される固化材であって、上記急硬性クリンカー組成物(A)が、C12を主成分とするクリンカーに、Feを全体の0.1〜9重量%、CaFを全体の0.1〜9重量%それぞれ共存させてなるクリンカー組成物(B)に、鉱物相としてCS系のカルシウムシリケート相及び/又はCAS系のカルシウムアルミノシリケート相を全体の0.1〜50重量%共存させ、かつCS系のカルシウムシリケート相は共存させないようにしたものであるので、上記急硬性クリンカー組成物(A)が融液を媒体として焼結させるロータリキルンなどを用いての製造が容易であり、また、遊離CaOも残りにくいという利点を有している。
【0040】
また、本発明の地盤改良用固化材組成物にあっては、速硬性成分の含有量が多い急硬性クリンカー組成物(A)粉末を含有するので、地盤の埋め戻しの作業の際に掘り返された土壌に添加することによって、従来の地盤改良用固化材組成物を用いる場合と比べて、埋め戻し後の地盤が短時間で硬化するので、急硬性が優れ、土管等の埋設工期を短縮できるという利点がある。
さらに、本発明の地盤改良用固化材組成物にあっては、上述の構成としたものであるので、地盤の埋め戻しの作業の際に掘り返された土壌に添加することによって、長時間経過後の地盤が硬くなり過ぎるのを防止でき、土管等の補修等のために地盤を再度掘り返す際の作業が容易であるという利点がある。

Claims (4)

  1. 急硬性クリンカー組成物(A)粉末10〜60重量部に対し、セメント粉末0.1〜40重量部と石膏粉末10〜60重量部とを混合してなる地盤改良に使用される固化材組成物であって、
    上記急硬性クリンカー組成物(A)は、
    12CaO・7Alを主成分とするクリンカーに、Feを全体の0.1〜9重量%、CaFを全体の0.1〜9重量%それぞれ共存させてなるクリンカー組成物(B
    )に、鉱物相として2CaO・SiO系のカルシウムシリケート相及び/又は2CaO
    ・Al・SiO系のカルシウムアルミノシリケート相を全体の0.1〜50重量%
    共存させ、かつ3CaO・SiO系のカルシウムシリケート相は共存させないように
    ことを特徴とする地盤改良用固化材組成物。
  2. 上記12CaO・7Al を主成分とするクリンカーは
    鉱物相として、12CaO・7Al系からなるカルシウムアルミネート相を50重量%以上含有し、かつ、このカルシウムアルミネート相に占める3CaO・Al又はCaO・Alの割合が0〜25重量%であることを特徴とする請求項1記載の地盤改良用固化材組成物。
  3. 上記12CaO・7Al 系からなるカルシウムアルミネート相は
    、11CaO・7Al・CaF単独、あるいは11CaO・7Al・CaFと12CaO・7Alとの混合物であることを特徴とする請求項2記載の地盤改良用固化材組成物。
  4. 上記急硬性クリンカー組成物(A)粉末のブレーン比表面積2500〜10000cm/gであり、上記セメント粉末のブレーン比表面積2500〜7
    000cm/gであり、かつ、上記石膏粉末のブレーン比表面積2500〜1500
    0cm/gであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の地盤改良用固化材
    組成物。
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