JP3559159B2 - 培地分注装置及び分注方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の微生物試験等に用いる寒天培地等の培地を、局部的なゲル化防止と雑菌による汚染防止を図りつつ、適正温度で分注容器に注入する培地分注装置及び分注方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、例えば、医薬品業界における無菌試験、保存効力試験、菌数限度試験、環境の落下菌試験、抗生物質の力価(効能)測定、体液濃度測定等、GMPバリデーション(Good Manufacturing Practice Validation)に関係する微生物試験や、例えば食品業界における生菌数試験、真菌数試験、ハセップ(HACCP:Azard Analysis Critical Control Point)に基づく有害菌による汚染防止対策に関係する微生物試験等には、寒天培地等の培地が広く用いられている。この種の微生物試験としては、定性試験と定量試験とに大別されるが、定量試験においては必ずといって良いほど寒天培地が使用されている。
【0003】
培地は、通常、シャーレに注入した後、厚さが均一な平板状に延ばした状態にして、試験に供される。試験によっては、先にシャーレに注入した培地を平板状に延ばして基層培地を作成した後、固化した基層培地の上に更に培地を分注して重層培地とする場合もある。
シャーレへ培地を注入する際には、注入量を正確にすることは勿論であるが、更に、注入時の培地温度を適正に管理して、局部的なゲル化防止を図ることや、気泡や雑菌の混入を防止することも非常に重要になる。
【0004】
例えば、通常、培地の固化温度は室温(例えば24℃)よりも高く、固形培地の場合は38℃で固化が始まり、36℃で完全に固化してしまう。したがってシャーレに注入する前の培地は、固化温度以上に加熱して液状状態に保持しておかないと、注入したシャーレ上で均等に延ばせなくなってしまう。しかし、温度が高すぎると、固化するまでに時間がかかり過ぎたり、あるいは試験に使用する菌や微生物が死滅するという不都合が起こる。
したがって、培地は、固化温度以上で、必要以上に高くない適正温度に調整・管理しておいて、速やかにシャーレへの注入を果たすことが重要になる。
また、培地に気泡が混入すると、微小な気泡の場合には測定時に菌と見誤る虞があり、見誤りによる測定精度の低下等を防止するために、気泡の混入防止が重要になる。
【0005】
このように、培地のシャーレへの分注作業は、多数の厳しい条件があり、手作業で行うには、高度な熟練が要求される。そこで、熟練を要さずに培地の分注作業を効率よく実施できるように、培地の分注作業の自動化が要求されている。
このような背景から、従来より、例えば、培地を貯留する培地容器と、前記培地容器内の培地を撹拌する撹拌手段と、前記培地容器内の培地を所望温度に加熱調整する加熱手段と、分注容器であるシャーレへ培地を注入するためのノズルと、前記培地容器内の培地を前記ノズルまで導く培地流路と、前記培地容器内の培地を順次前記培地流路に送り出す分注ポンプと、前記撹拌手段や加熱調整手段や分注ポンプの動作制御を行う制御装置とを備えた構成の培地分注装置が種々提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前述の構成の培地分注装置では、培地容器に装備した撹拌手段や加熱手段によって培地容器内の培地温度を最適値に調整したとしても、運転開始時や、分注間隔が大きくあいたときには、培地容器からノズルまでの培地流路が保温された培地の温度よりもかなり低くなっているため、培地流路に送給される培地は培地流路による吸熱により温度が低下して、適正な温度で分注することが困難であった。
【0007】
そこで、運転開始時等には、培地容器からノズルまでの培地流路が適正温度に昇温するまで、加熱した培地を流し続けるという方法もあるが、このような対処方式では大量の培地が無駄になってしまう。
【0008】
さらに、気泡や雑菌の混入を防止するために、次の分注動作の開始直前には、ノズル等に残留して外気に暴露された培地を廃棄する処理を行うが、その場合にも、分注ポンプによる動作制御のみでは培地の排出量を最小限に制御することが難しく、培地を無駄に消費するという問題を生じる。
【0009】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもので、分注流路の全域を適正温度に安定維持して適正温度の培地の分注を確実に実現することができる培地分注装置及び分注方法を提供することを第1の目的としている。
更に、最小限の培地廃棄で気泡や雑菌の混入を確実に防止することのできる培地分注装置及び分注方法を提供することを第2の目的としている。
そして更に、分注により減量した培地体積分だけフィルタで濾過された空気を培地容器内に補充することにより、常に培地の無菌状態を保持し、より確実に無菌状態で分注が行うことができる培地分注装置及び分注方法を提供することを第3の目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明に係る培地分注装置は、保温及び攪拌装置を備えた培地容器に貯留された培地を分注容器に注入する培地分注装置において、前記培地容器内の培地を、前記分注容器に注入するノズルまで導く培地流路となる培地送出流路と、一端が前記培地送出流路の途中に分岐接続されると共に、他端が前記培地容器に接続されて培地を培地容器に戻す培地流路となる培地戻し流路と、前記培地送出流路の前記培地戻し流路との分岐位置よりも上流側に配設され、前記培地容器内の培地を培地送出流路に送り出す分注ポンプと、前記培地送出流路の途中で、前記分岐位置よりも下流側に配設され、培地送出流路の流路を開閉する第1の開閉弁と、前記培地戻し流路の途中で、前記分岐位置の下流側に配設され、培地戻し流路を開閉する第2の開閉弁と、前記培地送出流路の前記分岐位置よりも下流側の区間で、前記培地送出流路内の培地を所望温度に加熱調整する補助加熱手段と、前記分注ポンプ、補助加熱手段、第1及び第2の開閉弁の動作制御を行う制御装置と、を備えて構成した。
ここで、前記補助加熱手段は、赤外線ランプであることが望ましい。また、前記培地容器の上部に、無菌状態の空気を該培地容器内に補充するフィルタを設けることが望ましい。
【0011】
そして、上記目的を達成するための本発明に係る培地分注方法は、本発明に係る培地分注装置を使用して分注容器に所定量の培地を注入する培地分注方法であって、前記培地容器から前記分岐位置までの培地送出流路及び前記培地戻し流路は、分注の待機動作時に第1の開閉弁を閉じると共に第2の開閉弁を開き、培地容器内の保温された培地を前記分注ポンプにより循環させて培地を適正温度に保持する一方、前記分岐位置からノズルまでの区間の培地送出流路は、前記補助加熱手段による加熱で培地を適正温度に保持するようにした。
【0012】
上記構成によれば、培地容器から分岐位置までの培地送出流路及び培地戻し流路は、待機動作時に第1の開閉弁を閉じると共に第2の開閉弁を開いて培地容器内の加熱された培地を循環させることにより適正温度に保持される。一方、培地戻し流路の分岐位置からノズルまでの区間の培地送出流路は、前記補助加熱手段による加熱で適正温度に保持される。
【0013】
なお、本発明に係る培地分注装置では、前記ノズルは所定の分注位置Aと該分注位置Aから外れた待機位置Bとの間を進退自在とするノズルであると共に、前記制御装置には前記ノズルの進退動作を制御する機能を装備することが好ましい。
そして、その場合の培地分注方法としては、分注の待機動作時には、前記ノズルを待機位置Bに退避させた状態を保持させ、分注動作の開始直前に第2の開閉弁を閉じると共に第1の開閉弁を開いた状態で所定期間分注ポンプを作動させ、前記ノズル先端の品質不適正となった培地を待機位置Bで排出することが好ましい。
これにより、ノズル先端部分の外気と接触した培地が廃棄されるため、気泡が混入することなく、且つ無菌的な分注が可能になる。
さらに、無菌状態の空気を培地容器内に補充するフィルタを備えた本発明に係る培地分注装置による培地分注方法としては、前記培地容器から前記分岐位置までの培地送出流路及び前記培地戻し流路は、分注の待機動作時に第1の開閉弁を閉じると共に第2の開閉弁を開いて培地容器内の培地を前記分注ポンプにより循環させて培地を無菌状態で保持する一方、培地の分注時に、前記フィルタを介して無菌状態の空気を培地容器内に補充することが望ましい。
これにより、培地容器及び培地流路内の培地を常時安定して無菌状態に保つことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明による培地分注装置及び分注方法の実施形態を、図1及び図2を用いて詳細に説明する。
図1は本発明に係る培地分注装置の実施形態の概略構成を示したもので、図2は本発明の培地分注装置により実施される培地分注方法の処理手順を示すフローチャートである。
【0015】
本実施形態の培地分注装置1は、図1に示すように、寒天培地等の培地2を貯留する培地容器3と、培地容器3内の培地2を撹拌する撹拌手段5と、培地容器3内の培地2を所望温度に加熱調整する加熱手段6と、分注容器へ培地2を注入するためのノズル7と、該ノズル7を所定の分注位置Aと該分注位置Aから外れた待機位置Bとの間で移動操作するノズル移動手段9と、培地容器3内の培地2をノズル7まで導く培地流路となる培地送出流路としての培地送出チューブ11と、該培地送出チューブ11の途中に装備される分岐接続用の三つ又管継手12と、一端が三つ又管継手12を介して培地送出チューブ11に分岐接続されると共に他端が培地容器3に接続されて培地2を培地容器3に戻す培地流路となる培地戻し流路としての培地戻しチューブ14と、培地送出チューブ11上で培地戻しチューブ14の分岐位置C(即ち、三つ又管継手12の位置)よりも上流側に装備されて培地容器3内の培地2を順次培地送出チューブ11に送り出す分注ポンプ15と、培地送出チューブ11の分岐位置Cよりも下流側の区間で培地送出チューブ11内の培地2を所望温度に加熱調整する補助加熱手段16と、培地送出チューブ11上で分岐位置Cよりも下流側に装備されて該培地送出チューブ11の流路を開閉する第1の開閉弁18と、分岐位置Cの下流側で該培地戻しチューブ14上に装備されて該培地戻しチューブ14の流路を開閉する第2の開閉弁19と、ノズル7から培地2の分注を受ける分注容器であるシャーレ21を所定の経路で分注位置Aに搬入・搬出する容器搬送手段23と、上記の各構成要素の動作を制御する図示しない制御装置と、から構成されている。
【0016】
加熱手段6は、培地容器3を水浴させる加熱槽6aの内底部に配設したリング状ヒータ6bにより加熱を行うものである。リング状ヒータ6bによる加熱量は、培地容器3内の培地2が適正温度になるように培地容器3等の温度を監視して設定され、図示しない温度調節装置により制御される。
【0017】
撹拌手段5は、培地容器3内に沈ませた培地撹拌用回転子5aと、加熱槽6aの内底部に沈設した培地撹拌用回転子5bと、これらの回転子5a,5bを非接触な磁気的手段により双方を同時に回転制御する磁気制御部5cとを備えた構成で、各回転子5a,5bの回転量を制御することで撹拌強度を調節する。
【0018】
ノズル移動手段9は、本実施形態の場合、伸縮ロッド9aの先端部をノズル7に連結した直動型流体圧シリンダである。
また、各チューブ11,14には、弾性及び耐久性に優れたシリコンチューブが使用されている。
【0019】
分注ポンプ15は、回転するローラ群によりチューブ内の培地を押し出す公知の構造のもので、ローラ群を支持しているテーブルの回転量を制御することで、培地の吐出量を調節する。特に無菌性が問われる流路系においては、かかる構成の分注ポンプが雑菌の混入を防止する上で有効である。
補助加熱手段16は、本実施形態においては赤外線ランプを使用している。この赤外線ランプは、培地送出チューブ11が適正温度になるように、予め発熱量、離間距離等が設定されている。赤外線ランプによる加熱は他の加熱手段と比較して局所的に高温となることなく全体的に略均一な加熱を行うことができるため、本実施の形態のように、培地に含まれる微生物が所定温度で死滅するような厳格な温度管理が必要な場合に特に有効である。
【0020】
各開閉弁18,19は、何れも一対の挾持部材25,26をチューブの径方向に進退可能に装備したもので、一対の挾持部材25,26でチューブを押しつぶすことで流路を閉じる。図では、第1の開閉弁18が開いた状態、第2の開閉弁19が閉じた状態となっている。この挾持部材25,26は、ソレノイド等のアクチュエータにより駆動される。
容器搬送手段23は、公知の走行手段又は移動機構を使用して、シャーレ21を所定間隔,所定速度で搬送するものである。通常は、分注位置Aにシャーレ21が到着すると分注作業が済むまでシャーレ21の搬送を一時停止させ、分注後のシャーレ21を傾斜させつつ回転させて培地を均等に延ばす構成とされるが、搬送速度が緩やかで、搬送したままでも分注作業が可能な場合には、シャーレ21を分注位置Aで停止させずに分注する構成としてもよい。
一方、培地容器3の上部には、市販されているメンブランフィルタとフォルダとを一体化させたディスポーザブルフィルタ27を介して無菌状態の空気が常に容器3中に補充されている。このディスポーザブルフィルタ27により、培地分注時に培地容器3内に補充される外気が無菌化され、培地2と外気との直接的な接触が防止でき、培地2を常に無菌状態に保持することができる。
【0021】
培地分注装置1において、図示しない制御装置は、具体的には、撹拌手段5、加熱手段6、ノズル移動手段9、分注ポンプ15、補助加熱手段16、第1及び第2の開閉弁19、及び容器搬送手段23等の動作制御を行うもので、図2に示す手順で各部の作動を制御することで、本発明に係る培地分注方法を実施する。即ち、本発明の培地分注方法は、培地分注装置1の動作制御を行う制御装置により実施される。
【0022】
以下、図2に基づいて、制御装置によって実現される分注処理の手順を説明する。
培地分注装置1の運転開始時には、まず、ステップ101で、今度行う分注動作が装置起動後の1回目であるのか否かを判定し、2回目以降の動作であると判定した場合には、ステップ201に進む。
なお培地分注装置1の電源スイッチが押下されると、自動的に、撹拌手段5及び加熱手段6及び補助加熱手段16が作動開始され、また、一定時間経過後には容器搬送手段23による搬送が開始される。なお、容器搬送手段23による搬送開始は、専用のスイッチにより指示するようにしてもよい。
【0023】
ステップ101で、装置起動後の1回目であると判定した場合には、以下のステップ102〜ステップ106からなる準備運転を行った後に、ステップ201に進む。
ステップ102では、第1の開閉弁18を閉じると共に第2の開閉弁19を開き、その後に分注ポンプ15を作動させて、培地容器3内の培地2を培地容器3と培地送出チューブ11の分岐位置Cまでの区間と、培地戻しチューブ14とで形成される循環流路に循環させる。
ステップ103は、容器搬送手段23によるシャーレ21の搬送状態を監視し、一番先頭のシャーレ21が分注位置Aの一つ手前まで到達したか否かを図示しない位置センサ等により検出して判定する。到達した場合には、次のステップ104で分注ポンプ15の作動を停止させ、更に次のステップ105では、第1の開閉弁18を開くと共に第2の開閉弁19を閉じた状態に切り換え、分注ポンプ15を再び作動させる。このステップ105の動作は、分岐位置Cからノズル7の区間に残留している古い培地を待機位置Bで排出したり、装置の運転休止時に分岐位置Cからノズル7の区間の流路中に入った空気を除去するためのものである。
このような品質不適正な残留培地の排出及び空気出しをステップ105で完了させた後、次のステップ106に進み、分注ポンプ15を停止させる。そして次のステップ201に移る。
【0024】
ステップ201は、実際に分注動作を行う時に備えて、培地容器3内及び循環流路内の培地2を適正温度に保持して待機する動作で、具体的には、第1の開閉弁18を閉じると共に第2の開閉弁19を開いた状態で分注ポンプ15を作動させて、培地容器3内の培地2の循環を行う。この培地の循環により、培地容器3内で加熱された培地2が循環流路に熱伝達しつつ循環するようになり、循環流路内全体の培地温度と培地容器内の培地温度とが高い精度で均一化される。
そして、ステップ202に示すように、先頭のシャーレ21が分注位置Aに到着したか否かが判定され、シャーレ21が分注位置Aに到着した場合には、ステップ301〜ステップ304の動作を行う。 ステップ301は、ステップ201で実施していた培地循環状態から、各開閉弁18,19の状態を切り換えて、ノズル7の先端に残留していた僅かな培地を排出するステップである。具体的には、第1の開閉弁18を開くと共に第2の開閉弁を閉じて、所定時間経過後に分注ポンプ15を停止する。このときの開閉弁18,19の切換タイミングを調整しながら分注ポンプ15の作動を停止させることで、排出する培地量を必要最小限に抑えることができる。
【0025】
ステップ302では、気泡及び雑菌除去のための培地排出が完了した後に、分注ポンプ15を停止させ、ノズル7を待機位置Bから分注位置Aに移動させる。
そして、ステップ303において、ノズル7が分注位置Aまで移動したら、分注ポンプ15を作動させて、適正量の培地2をシャーレ21に注入する。このステップが分注作業である。
次いで、ステップ304において、適正量の培地注入が終了した後に、分注ポンプ15を停止させてノズル7を再び待機位置Bに戻す。そして、ステップ304の終了後、最初のステップ101に戻る。
【0026】
なお、上記培地分注装置の各構成部品は、本実施の形態に限定されることなく、適宜設計変更が可能であることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の培地分注装置及び分注方法によれば、培地容器から培地戻し流路の分岐位置までの培地送出流路、及び培地戻し流路には、分注の待機時に循環する培地容器内の培地によって全体が適正温度に加熱調整され、また、培地送出流路の培地戻し流路との分岐点からノズルまでの培地送出流路は、補助加熱手段により加熱調整されるため、培地容器からノズルに培地を導く培地流路全体は、培地温度が低下することの殆どない均一温度状態に保持され、以て、送出される培地の温度を高い精度で適正温度のまま安定維持することができる。
【0028】
更に、培地容器中は、分注時に減量する培地体積分だけフィルタで濾過された無菌状態の外気が補充されるため、培地容器内の培地に接触する空気を常に無菌状態に維持することが可能となる。このため、培地流路内全体に亘って無菌化することができる。
【0029】
また、本発明の培地分注装置は、所定の分注位置Aと該分注位置Aから外れた待機位置Bとの間を進退自在とするノズルを備えると共に、前記制御装置には前記ノズルの移動動作を制御する機能を装備した構成であり、その場合の培地分注方法として、ノズルを待機位置Bに退避させた状態を保持させ、分注動作の開始直前に、第2の開閉弁を閉じると共に第1の開閉弁を開いた状態で所定期間分注ポンプを作動させて、前記ノズルや培地送出流路内における培地の残留により品質不適正な培地を待機位置Bで排出するものとしている。
このため、分注ポンプによって培地を送出している途中でも、第1の開閉弁を閉じて第2の開閉弁を開くことで、分注ポンプの動作を阻害することなく、培地の廃棄動作を瞬時に停止させることができ、空気抜きや外気接触した培地の廃棄等のために行う培地の排出量を微量調整することができ、最小限の培地の廃棄で不適正品質となった培地の分注を確実に防止することができる。以て、分注時に分注容器に注入される培地の品質を、高いレベルで均一に且つ良質に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る培地分注装置の概略構成図である。
【図2】本発明に係る培地分注方法の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 培地分注装置
2 培地
3 培地容器
5 撹拌手段
6 加熱手段
7 ノズル
9 ノズル移動手段
11 培地送出チューブ
12 三つ又管継手
14 培地戻しチューブ
15 分注ポンプ
16 補助加熱手段
18 第1の開閉弁
19 第2の開閉弁
21 シャーレ(分注容器)
23 容器搬送手段
27 ディスポーザブルフィルタ
A 分注位置
B 待機位置
C 分岐位置

Claims (6)

  1. 保温及び攪拌装置を備えた培地容器に貯留された培地を分注容器に注入する培地分注装置において、
    前記培地容器内の培地を、前記分注容器に注入するノズルまで導く培地流路となる培地送出流路と、
    一端が前記培地送出流路の途中に分岐接続されると共に、他端が前記培地容器に接続されて培地を培地容器に戻す培地流路となる培地戻し流路と、
    前記培地送出流路の前記培地戻し流路との分岐位置よりも上流側に配設され、前記培地容器内の培地を培地送出流路に送り出す分注ポンプと、
    前記培地送出流路の途中で、前記分岐位置よりも下流側に配設され、培地送出流路の流路を開閉する第1の開閉弁と、
    前記培地戻し流路の途中で、前記分岐位置の下流側に配設され、培地戻し流路を開閉する第2の開閉弁と、
    前記培地送出流路の前記分岐位置よりも下流側の区間で、前記培地送出流路内の培地を所望温度に加熱調整する補助加熱手段と、
    前記分注ポンプ、補助加熱手段、第1及び第2の開閉弁の動作制御を行う制御装置と、
    を備えたことを特徴とする培地分注装置。
  2. 前記補助加熱手段は、赤外線ランプであることを特徴とする請求項1記載の培地分注装置。
  3. 前記培地容器の上部に無菌状態の空気を培地容器内に補充するフィルタを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の培地分注装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の培地分注装置を使用して分注容器に所定量の培地を注入する培地分注方法であって、
    前記培地容器から前記分岐位置までの培地送出流路及び前記培地戻し流路は、分注の待機動作時に第1の開閉弁を閉じると共に第2の開閉弁を開き、培地容器内の保温された培地を前記分注ポンプにより循環させて培地を適正温度に保持する一方、前記分岐位置からノズルまでの区間の培地送出流路は、前記補助加熱手段による加熱で培地を適正温度に保持することを特徴とする培地分注方法。
  5. 所定の分注位置と該分注位置から外れた待機位置との間を進退自在とするノズルを備えた請求項1〜3のいずれか1項記載の培地分注装置を使用して分注容器に所定量の培地を注入する培地分注方法であって、
    分注の待機動作時には、前記ノズルを待機位置に退避させた状態を保持させ、分注動作の開始直前に第2の開閉弁を閉じると共に第1の開閉弁を開いた状態で所定期間分注ポンプを作動させ、前記ノズル先端の品質不適正となった培地を待機位置で排出することを特徴とする培地分注方法。
  6. 請求項3記載の培地分注装置を使用して分注容器に所定量の培地を注入する培地分注方法であって、
    前記培地容器から前記分岐位置までの培地送出流路及び前記培地戻し流路は、分注の待機動作時に第1の開閉弁を閉じると共に第2の開閉弁を開いて培地容器内の培地を前記分注ポンプにより循環させて培地を無菌状態で保持する一方、培地の分注時に、前記フィルタを介して無菌状態の空気を培地容器内に補充することを特徴とする培地分注方法。
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