JP3556902B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、時計や携帯情報装置等の各種電子機器の表示パネルとして使用される液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示パネルを用いて、時・分・秒などの時刻情報や、日付け・曜日・月・年などのカレンダ情報をデジタル表示する時計は従来から、水晶発振回路を備えた腕時計や置時計に多用されている。
また、時刻情報を指針によって表示するアナログ式表示と、時刻情報やカレンダ情報を数字や文字で表示するデジタル式表示を組み合わせたコンビネーション時計もある。
【0003】
さらに、液晶表示パネルによって文字板を構成して種々の目盛パターンを選択的に表示したり、あるいは時針・分針・秒針等の指針を擬似表示したりするアナログ式時計も提案されている(例えば特開昭54−153066号公報参照)。
時計以外にも、携帯電話や電子卓上計算機、携帯ゲーム器、その他各種の電子機器において、必要な情報(文字情報や画像情報)を表示する表示パネルとして、小型で消費電力が極めて少ない反射型の液晶表示装置が広く使用されている。
【0004】
このような液晶表示装置としての従来の液晶表示パネルは、対向する内面にそれぞれ電極を有する2枚の透明な基板の間に液晶を封入した液晶セルを挟んで、その両側に上偏光板と下偏光板を配置している。そして、液晶セルの一対の基板の電極間に電圧を印加して電界を与えると、液晶のもつ光学特性が変化し、液晶表示パネルに入射する光の透過と吸収を部分的に制御して所定の表示を行なう。
その上偏光板と下偏光板は、いずれも透過容易軸と直交する振動面をもつ直線偏光は吸収する偏光板である。
このような従来の液晶表示パネルを用いた時計では、一般的なノーマリホワイト・モードでは、白地に黒表示で時刻情報やカレンダ情報を表示する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように白(明るい)地に黒(暗い)表示で時刻情報やカレンダ情報を表示するだけでは、デザイン的に変化がなく、おもしろ味にも欠け、消費者に飽きられてしまう。そのため、近年デジタル表示式の時計の消費は落ち込んでいる。また、コンビネーション時計もあまり普及せず、液晶表示パネルを用いたアナログ表示式の時計も普及していない。
他の電子機器の液晶表示パネルも同様に、白地に黒表示で文字や画像による各種情報を表示するのが一般的であり、反転モードで白黒反転表示を行なえるものもあるが、やはり変化に乏しく、おもしろ味に欠けていた。
この発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、デザイン的に変化があり、時計等の各種電子機器における情報を明るく見易く表示できる液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明による液晶表示装置は、上記の目的を達成するため、対向する内面にそれぞれ電極を有する2枚の透明な基板の間に液晶を封入した液晶セルと、その液晶セルの視認側に配設した第1の反射型偏光板と、その第1の反射型偏光板の視認側に配置した光拡散層と、上記液晶セルの視認側と反対側に配設した第2の反射型偏光板と、その第2の反射型偏光板に対して上記液晶セルと反対側に配置したバックライトと、そのバックライトと第2の反射型偏光板との間に設けた半透過吸収板とを備え、上記第1,第2の反射型偏光板は、透過容易軸と直交する振動面をもつ直線偏光は反射する偏光シートであることを特徴とする。
【0007】
上述の各液晶表示装置において、上記第1の反射型偏光板と第2の反射型偏光板は、互いにその透過容易軸が直交するかあるいは平行するように配置するのが望ましい。
また、上記液晶セルは、透過する直線偏光を位相変調または強度変調する液晶を封入している。その位相変調する液晶としては、ツイストネマティック液晶やスーパー・ツイストネマティック液晶があり、強度変調する液晶としてはゲストホスト液晶がある。
さらに、上記第1の反射型偏光板は、その透過容易軸を上記液晶セルの視認側の液晶分子の長軸方向に平行させるかあるいは直交させるように配置するのが望ましい。
【0008】
このように構成したこの発明による液晶表示装置は、視認側からの入射光の半分は第1の反射型偏光板によって反射されるが、残りの半分はそれを透過して液晶セルに入射し、それが液晶セルを透過する際に部分的に光学特性を変化させて、第2の反射型偏光板によって全反射される部分と、それを透過する部分とを形成し、メタリックな表示を行なうことができる。
液晶セルの両側の第1,第2の反射型偏光板の透過容易軸を直交させるか平行させるかにより、あるいは第1の反射型偏光板の透過容易軸を液晶セルの視認側の液晶分子の長軸方向に平行させるか直交させるかにより、または液晶の種類や電圧印加の仕方により、背景部と表示セグメント部のいずれかを全反射によるメタル色で、他方を光吸収板による暗色あるいは任意の色で、または透明状態(装置の内部構造が見える)、もしくはバックライトの発光色などで表示することができる。
【0009】
例えば、液晶セルを挟んで上下に配置する第1,第2の偏光板を、その透過容易軸が互いに平行になるように配置し、液晶セルとして90度ツイスト角のツイストネマティック液晶を封入したものを使用した場合について、その作用を説明する。
液晶セルの視認側(上側)から入射した光の半分は第1の反射型偏光板によって反射される。残りの半分は液晶セルに入射してそれを透過するが、液晶セルの液晶に電圧が印加されない背景部ではその透過光が90度旋光されるため、第2の反射型偏光板の透過容易軸と直交する振動面をもつ直線偏光となり、その反射型偏光板によってほとんど全部が反射される。したがって、背景部はメタル調(ミラー状)の表示になる。
【0010】
一方、液晶セルの時刻情報やカレンダー情報等の各種情報を表示する表示セグメント部の液晶には電圧が印加されるため、液晶セルを透過する光は旋光されず、第2の反射型偏光板の透過容易軸と同じ方向の振動面をもつ直線偏光になるので、その反射型偏光板を透過して、消灯しているバックライトの表面によって吸収される。したがって、表示セグメント部は暗く表示される。しかし、バックライトの表面に着色したものを用いれば、特定の色の光だけは反射されるので、その光が上述の経路と逆の経路で視認側に射出し、バックライトの表面の色で表示される。但し、入射光の半分は上側の偏光シートで反射されるので、液晶表示パネルの全面がややメタル調になる。
【0011】
なお、前述のように、この表示を反転させて、背景部をバックライトの表面の色で表示させ、表示セグメント部をメタル色で表示させることもできる。
このため、白地に黒表示で文字情報や画像情報を表示する従来の液晶表示装置と比べて、この発明による液晶表示装置は、デザイン的に変化をもたらすことができ、しかもおもしろ味のある表示が可能である。
この発明による液晶表示装置はまた、上記光吸収板に代えてバックライトを配置しているので、夜間や暗い場所での透過型の表示も可能になる。
【0012】
また、そのバックライトとそれに隣接する偏光シートとの間に、半透過吸収板を設けているので、バックライトによる透過型の表示も外光による反射型の表示も見やすくなる。さらに、上記第1の反射型偏光板の外側に、光拡散層(光拡散板)を設けたので、第1の反射型偏光板による全面の反射光および第2の反射型偏光板による情報表示部のミラー状反射光を拡散してメタル感を抑え、白色調のソフトな表示にして見易くすることができ、視野角特性も改善される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明による液晶表示装置の最適な実施形態を図面を参照して説明する。
まず、この発明の基礎となる液晶表示装置の第1の例について、図1および図2を参照して説明する。
図1はその液晶表示装置である液晶表示パネルの構成を示す模式的な断面図であるが、液晶セルと各偏光板の厚さおよび間隔を拡大して示している。
この図1に示す液晶表示パネル10は、液晶セル11と、その視認側(図では上側)に配設した第1の反射型偏光板12と、液晶セル11の視認側と反対側(図では下側)に配設した第2の反射型偏光板13と光吸収板14とによって構成されている。
【0014】
液晶セル11は、図2に示すように、2枚のガラス基板1,2の間に液晶3を閉じこめるようにシール材4で封入し、その液晶3には例えばツイスト角が90度以下のツイストネマティック(TN)液晶を使用する。
そして、2枚のガラス基板1,2の液晶3に接触する側の面には、それぞれ酸化インジウム錫(ITO)による透明な電極5,6を形成し、さらにその液晶3と接する面に、液晶分子が所定の方向に配向するように配向処理を施している。
この液晶セル11の電極5と電極6の間に電圧を印加することによって、電極5,6間の液晶3の配向状態を変化させて、各種の情報をデジタル表示あるいはグラフィック表示する。
【0015】
この液晶セル11を挟んで上下に配置した第1の反射型偏光板12と第2の反射型偏光板14とは、その透過容易軸が互いに平行になるように配置する。
さらに、第1の反射型偏光板12の透過容易軸と液晶セル11の視認側の液晶分子の長軸方向とを揃える(平行させる)ように配置する。
この第1,第2の反射型偏光板12,13は、いずれも透過容易軸と直交する振動面をもつ直線偏光は反射する偏光シート(反射型偏光シート)である。このような反射型偏光シートとしては、例えば、米国のミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニーが製造するオプチカルフィルム DBEF(商品名)を使用する。日本では住友スリーエム株式会社から入手できる。
【0016】
この反射型偏光シートは、上記製造会社によって開発され、特表平9−507308号公報(国際公開番号:WO95/17691)や特表平9−511844号公報(国際公開番号:WO95/27919)に詳述されている。
この実施形態の液晶表示パネルによれば、図1において液晶表示パネル10の上方から入射する光は、第1の反射型偏光板12によってその半分は反射され、半分は透過する。そして、文字情報や画像情報を表示するための背景部では、液晶セル11の液晶3に電圧が印加されないため、その透過した半分の光が液晶セル11を透過する際に90度旋光され、第2の反射型偏光板13の透過容易軸と直交する振動面をもつ直線偏光になるため、第2の反射型偏光板13によって反射される。
【0017】
したがって、情報表示の背景部では、入射した光のほとんど全部が反射されることになり、メタル調(ミラー状)の表示になる。
文字情報や画像情報を表示する液晶セル11の電圧が印加された表示セグメント部においては、第1の反射型偏光板12を透過した光が液晶セル11を透過する際に旋光されなくなり、第2の反射型偏光板13の透過容易軸と同じ方向の振動面をもつ直線偏光になるため、第2の反射型偏光板13を透過し、光吸収板14に吸収されるため黒く(暗く)表示される。
【0018】
また、この光吸収板14に特定の波長の光成分のみを反射するように着色したものを使用すれば、種々の情報を任意の色で表示することもできる。
したがって、白(灰色)地に黒(もしは暗色)で時刻情報やカレンダ情報等のデジタル表示や各種の情報を表示する従来の液晶表示パネルに比べて、この発明による液晶表示パネルは、メタル調の背景に任意の色調表示を行なうことができるので、デザイン的に変化を持たせることができ、斬新でおもしろ味も増すことができる。
また、液晶セル11を挟んで上下に配置した第1,第2の反射型偏光板12と13を、液晶3のツイスト角に合致させるように、その各透過容易軸が直交するように配置すれば、背景部と表示セグメント部の明暗が反転し、任意の色調の背景部内に各種情報をミラー状のメタル色で表示させることもできる。
【0019】
さらに、図1における光吸収板14を省略して、入射光の半分が透過する表示セグメント部あるいは背景部が透明になり、この液晶表示パネルを装着した時計等の電子機器の内部構造が見えるようにすることもできる。
なお、液晶セル11の電極5,6を、数字表示用の7セグメントパターン等の複数のセグメントパターンに形成して、デジタル表示を行なう液晶表示パネルに限らず、液晶セル11の電極5,6をドットマトリクス状に形成して、各種の文字や図形を表示する液晶表示パネルにも適用できることは勿論である。
【0020】
液晶セル11に封入する液晶が、透過する直線偏光を位相変調するツイストネマティック(TN)液晶の場合の例を説明したが、スーパー・ツイストネマティック(STN)液晶や、透過する直線偏光を強度変調するゲストホスト液晶などを用いることも可能である。
ゲストホスト液晶は、液晶を溶媒としてその中に溶質として2色性染料を溶解させた混合系の液晶である。そして、液晶分子に電界をかけてその配向状態を変化させると、液晶分子の動きにしたがって2色性染料の配向を制御することができ、一定方向から入射する光の吸収を変調させて表示することができる。
したがって、上述した液晶表示パネルにおける液晶セル11の液晶3としてこのゲストホスト液晶を適用すれば、メタル調の背景内の表示部分をカラー化することが容易になる。
【0021】
つぎに、この発明の基礎となる液晶表示装置の第2乃至第6の例について、図3乃至図7を参照して説明する。
これらの図は、いずれも液晶表示パネルの異なる構成例を示す図1と同様な模式的断面図であり、図1と同じ部分には同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
【0022】
図3は、その液晶表示装置の第2の例としての液晶表示パネルの構成を示す。この液晶表示パネルは、図1に示した液晶表示パネル10と同様に、液晶セル11を挟んで上下に、それぞれ反射型偏光シートである第1の反射型偏光板12と第2の反射型偏光板13を配置しているが、第2の反射型偏光板13の下方に、光吸収板14に代えてバックライト15を設けている。
このバックライト15としては、エレクトロルミネッセンス(EL)素子、ライトエミッティング・ダイオード(LED)素子、あるいは冷陰極管や熱陰極管などを使用する。
【0023】
この液晶表示パネルにおける外光による表示機能は、前述の液晶表示パネル10と同様であるが、光透過部は光吸収板14の色で表示される代わりに、バックライト15の表面の色で表示される。
また、外光が足りない場合にバックライト15を発光させると、その光が光透過部を通して視認側(図3では上側)へ射出されるので、表示セグメント部あるいは背景部のいずれかがバックライト15の発光色で明るく表示される。
したがって、バックライト15に赤,緑,黄色等のカラー発光のものを使用するか、白色発光のものとカラーフィルタとを組み合わせて使用すれば、各種のカラー表示を行なうことができる。
【0024】
図4は、その液晶表示装置の第3の例としての液晶表示パネルの構成を示す。この液晶表示パネルは、図3に示した液晶表示パネルにおけるバックライト15とそれに隣接する第2の反射型偏光板13との間に、半透過吸収板16を設けたものである。
このようにすれば、外光による反射型の表示は、半透過吸収板16の散乱色で見易く表示される。バックライトによる透過型の表示も、バックライト15による発光が半透過吸収板16を透過する際に散乱されて和らげられるため、ソフトで見易い表示になる。
【0025】
図5は、その液晶表示装置の第4の例としての液晶表示パネルの構成を示す。この液晶表示パネルは、図1に示した液晶表示パネル10の第1の反射型偏光板12の視認側に吸収型偏光板17を配置したものである。
その吸収型偏光板17は、透過容易軸と直交する振動面をもつ直線偏光は吸収する通常の偏光シートであり、その透過容易軸の方向を第1の反射型偏光板12の透過容易軸の方向とほぼ一致させるように配置する。
この液晶表示パネルによれば、入射する外光の半分は吸収型偏光板17によって吸収され、残りの半分が第1の反射型偏光板12にその透過容易軸と同じ方向の振動面をもつ直線偏光となって入射するため、その殆どが反射されることなく透過して液晶セル11に入射する。
【0026】
そして、液晶セル11を透過する際に90度旋光された部分(背景部分)の光は第2の反射型偏光板13によって反射されて、上述と逆の経路で視認側へ射出するため、メタル調で表示され、液晶セル11を透過する際に旋光されなかった部分(表示セグメント部)の光は第2の反射型偏光板13を透過する。
この反射型偏光板13を透過した光は、その下面側に配置された光吸収板14(層あるいはシートでもよい)によって殆ど吸収され、視認側に反射される光はなくなるため、表示セグメント部は黒又は暗く表示されることになる。
【0027】
しかし、この光吸収板14を省略してもよく、その場合は表示セグメント部が透明状態になり、この液晶表示パネルを装着した電子機器の内部構造が見えるようになり、おもしろい表示が可能である。あるいは、光吸収板を電子機器側に設けてもよい。また、光吸収板に代えて白色板あるいはグレイ板もしくは種々の着色板(層又はシート)などを配置すれば、その乱反射により背景部のメタル色とは明確に区別できる白色,灰色,もしくは任意の色で明るくカラフルに情報を表示することができる。
【0028】
この例によれば、第1の反射型偏光板12によって反射される光が殆どなくなるので表示が幾分暗くなるが、表示部全面のメタル感(光沢)を抑え、表示を見やすくすることができるとともに、視野角特性も改善される。
なお、吸収型偏光板17として、透過容易軸と直交する振動面をもつ直線偏光のうち特定の波長の光を主に吸収する色偏光板を用いれば、表示の明るさをあまり落とすことなく、表示部全面のメタル感(光沢)を抑え、表示を見やすくして視野角特性も改善することができる。
【0029】
図6は、その液晶表示装置の第5の例としての液晶表示パネルの構成を示す。この液晶表示パネルは、図5に示した液晶表示パネルの第1の反射型偏光板12の視認側に、吸収型偏光板17に代えて光拡散(散乱)層として光拡散板18を設けたものである。
この光拡散板18は、透明なフィルム状基板上に酸化シリコンであるシリカ粒子やアクリルビーズあるいはカルシュウム粉末を接着剤に混入したものを塗布して形成する。あるいは、透明なフィルムの表面にエンボス加工して形成することもできる。このようなフィルムを吸収型偏光板12の上面に直接貼付したり、光拡散剤を塗布したりして、光拡散層を形成するようにしてもよい。
【0030】
このようにすれば、第1の反射型偏光板12による全面の反射光、および第2の反射型偏光板13によるミラー状の反射光を拡散してメタル感を抑え、ソフトで上品な表示にすることができるとともに、視野角特性も改善される。但し、表示の明暗のコントラストが若干低下する。それ以外は図5に示した液晶表示パネルと同様の表示機能を有する。
この液晶表示パネルにおいても、前述の第4の実施形態の場合と同様に、光吸収板14を省略するかあるいは電子機器側に設けてもよいし、光吸収板に代えて白色板あるいはグレイ板もしくは種々の着色板(層又はシート)などを配置してもよい。
【0031】
図7は、その液晶表示装置の第6の例としての液晶表示パネルの構成を示す。この液晶表示パネルは、図5に示した液晶表示パネルの光吸収板14に代えて、第2の反射型偏光板13の視認側と反対側(図では下側)に、半透過吸収板16とバックライト15とを設けたものである。この半透過吸収板16とバックライト15は、図4に示した第3の例で説明したものと同じである。
このように構成すれば、外光による反射型の表示と、バックライト15の発光による透過型の表示とを、見易く行なうことができる。
なお、バックライト15と第2の反射型偏光板13との間に配置した半透過吸収板16を省略することもできる。
【0032】
図8は、この発明による液晶表示装置の一実施形態としての液晶表示パネルの構成を示す。この液晶表示パネルは、図6に示した液晶表示パネルの光吸収板14に代えて、第2の反射型偏光板12の視認側と反対側(図では下側)に、図7に示した液晶表示パネルと同様に半透過吸収板16とバックライト15とを設けたものであり、その表示機能は図6及び図7に示した液晶表示パネルの機能を併わせたものである。
この実施形態においても、前述の第1の例について説明した各種の変更例を同様に適用することができる。
【0033】
〔この発明による液晶表示装置の適用例〕
ここで、この発明による液晶表示装置である液晶表示パネルを適用したデジタル表示方式の水晶時計の例を示す。
図9はその時計の外観を示す斜視図、図10はその内部構造を示す断面図である。
この水晶時計の時計ケース20は、金属製の胴部21に風防ガラス22と裏蓋23とが接合されて形成されている。
【0034】
風防ガラス22は、サファイアガラスや強化ガラスあるいは樹脂材料などの透明材料からなり、胴部21の前面側に接着またはパッキングを介して嵌合して接合している。裏蓋23は、胴部21の背面側にネジ込みやパッキングを介して嵌合して接合している。このように、時計ケース20の内部は、ほこりや水分が侵入しないような気密構造になっている。
この時計ケース20内の風防ガラス22側には、時刻等の表示を行なう表示部として、この発明による反射型の液晶表示パネル(液晶表示装置)10を設けている。
【0035】
この液晶表示パネル10には、時,分,秒を表示する時刻表示部10aと、月,日,曜日を表示するカレンダー表示部10bと、1秒ごとに点滅するコロンのマーク表示部10cとがある。これらの各表示部は、図2に示した液晶セル11のガラス基板1,2の内面に形成される透明な電極5,6のセグメントパターンによって形成される。
そして、通常の12時間または24時間の時刻表示機能、アラーム機能、ストップウォッチ機能、タイマー機能等の表示が可能になっている。
この表示機能の切り換えや時刻修正は、時計ケース20の胴部21に設けた複数の操作スイッチ24の操作によって行なう。この操作スイッチ24は、胴部21との間にパッキングを設け、時計ケース20の内部にほこりや水分が侵入しないようにしている。
【0036】
この水晶時計の内部には、図10に示すように時計ケース20内に、液晶表示パネル10と回路基板30とがほぼ平行に配置され、回路基板30の裏蓋23側にその駆動電源となる電池31が配置されている。
回路基板30上には、発振周波数が32,768Hzの水晶振動子32と、この水晶振動子を発振させて所定の信号を生成する水晶発振回路や分周回路、液晶表示パネル10を駆動するための駆動回路、この水晶時計を統括制御する中央演算処理装置(CPU)等を搭載した半導体集積回路33を実装している。
【0037】
液晶表示パネル10と回路基板30とは、その間に配置したゼブラゴム34によって電気的に接続されている。そして、液晶表示パネル10と回路基板30との電気的接続を確実にするため、ゼブラゴム34がその厚さ方向に圧縮されるように構成している。
このゼブラゴム34は、絶縁体であるシリコンゴムにカーボンや金属粒子を含有させた導電層を一定のピッチで形成したものであり、その厚さ方向には各導電層により導通し、隣接する導電層とは絶縁状態となっている。このゼブラゴム34の導電層による上下導通部と絶縁部とが交互に配置されているのに対応するように、同じピッチ寸法で、液晶表示パネル10と回路基板30の対向する面にそれぞれ接続端子パターンが形成されている。
【0038】
この時計によれば、風防ガラス22側(視認側)からの外光の入射により、反射型の液晶表示パネル10によって、時・分・秒などの時刻情報や、日付け・曜日・月・年などのカレンダ情報などを、メタル調の背景部内に種々の状態(暗色,白色,各種の色、あるいは時計の内部構造を透視できる状態など)でデジタル表示することができる。
あるいは、その背景部と情報表示部の表示状態を反転させて、時刻情報やカレンダ情報などをメタル調で表示することもできる。
この液晶表示パネル10としては、図8によって前述したこの発明の一実施形態の液晶表示パネルを装着する。
そして、バックライト15を設けているので、操作スイッチ24のいずれかを押したときだけそのバックライトが点灯して、透過型の表示も行なうことができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明による液晶表示装置は、外光の入射により、ミラー状あるいはそれをソフト化したメタル調の背景部内に、各種の情報を暗色,白色,各種の色、あるいは装置の内部構造を透視できる状態など種々な状態で表示することができる。バックライトを設けているので、暗い場所では透過型の表示を行なうこともできる。
また、その背景部と情報表示部の表示状態を反転させ、各種の情報を表示する文字や数字あるいは図形などをメタル調で表示することもできる。
したがって、この発明による液晶表示装置を、デジタル表示式水晶時計やその他の携帯型電子機器をはじめ各種電子機器の表示パネルとして適用することができ、それによって、デザイン的に変化があり、しかも斬新でおもしろ味のある電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基礎となる液晶表示装置の第1の例の構成を示す模式的な断面図である。
【図2】その液晶セルの構成を示す拡大断面図である。
【図3】同じくその第2の例の構成を示す模式的な断面図である。
【図4】同じくその第3の例の構成を示す模式的な断面図である。
【図5】同じくその第4の例の構成を示す模式的な断面図である。
【図6】同じくその第5の例の構成を示す模式的な断面図である。
【図7】同じくその第6の例の構成を示す模式的な断面図である。
【図8】この発明による液晶表示装置の一実施形態の構成を示す模式的な断面図である。
【図9】この発明による液晶表示装置の適用例を示す水晶時計の外観斜視図である。
【図10】その内部構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2:ガラス基板 3:液晶
4:シール材 5,6:電極
10:液晶表示パネル 10a:時刻表示部
10b:カレンダー表示部 10c:マーク表示部
11:液晶セル 12:第1の反射型偏光板
13:第2の反射型偏光板 14:光吸収板
15:バックライト 16:半透過吸収板
17:吸収型偏光板 18:光拡散板
20:時計ケース 21:胴部
22:風防ガラス 23:裏蓋
24:操作スイッチ 30:回路基板
31:電池 32:水晶振動子
33:半導体集積回路 34:ゼブラゴム
Claims (8)
- 対向する内面にそれぞれ電極を有する2枚の透明な基板の間に液晶を封入した液晶セルと、該液晶セルの視認側に配設した第1の反射型偏光板と、該第1の反射型偏光板の視認側に配置した光拡散層と、前記液晶セルの視認側と反対側に配設した第2の反射型偏光板と、該第2の反射型偏光板に対して前記液晶セルと反対側に配置したバックライトと、該バックライトと前記第2の反射型偏光板との間に設けた半透過吸収板とを備え、
前記第1,第2の反射型偏光板は、透過容易軸と直交する振動面をもつ直線偏光は反射する偏光シートであることを特徴とする液晶表示装置。 - 請求項1記載の液晶表示装置において、
前記第1の反射型偏光板と第2の反射型偏光板は、互いに前記透過容易軸が直交するように配置されている液晶表示装置。 - 請求項1記載の液晶表示装置において、
前記第1の反射型偏光板と第2の反射型偏光板は、互いに前記透過容易軸が平行するように配置されている液晶表示装置。 - 請求項1記載の液晶表示装置において、
前記液晶セルは、透過する直線偏光を位相変調または強度変調する液晶を封入している液晶表示装置。 - 請求項4記載の液晶表示装置において、
前記液晶がツイストネマティック液晶である液晶表示装置。 - 請求項4記載の液晶表示装置において、
前記液晶がスーパー・ツイストネマティック液晶である液晶表示装置。 - 請求項4記載の液晶表示装置において、
前記液晶がゲストホスト液晶である液晶表示装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液晶表示装置において、
前記第1の反射型偏光板が、その透過容易軸を前記液晶セルの視認側の液晶分子の長軸方向に平行させるかあるいは直交させるように配置されている液晶表示装置。
Priority Applications (1)
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