JP3553813B2 - 昇華転写染色方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、昇華可能な染料を用いた昇華転写染色方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、昇華熱転写印刷(捺染)法には、染料を用いた染料熱転写印刷法と、顔料を用いた顔料熱転写印刷法がある。
【0003】
顔料熱転写印刷法は熱接着性バインダービヒクルと、色料である顔料を同時に繊維に接着転写印刷するものであり、対象素材を選ばないなどの特徴があるが、印刷模様が捺染物の布地の表面に固着して固いものとなる。
【0004】
一方、昇華可能な染料インクを用いた昇華熱転写捺染(印刷)法は、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、トリアセテート、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維やそれらと綿の混紡等の限定された布地を容易に精度良く転写、染色することができ、印刷模様が捺染物の布地の繊維に昇華浸透して感触が良好な捺染物を得ることができる捺染法として知られている。
【0005】
この昇華可能な染料インクを用いた染料昇華熱転写印刷法には、湿式熱転写印刷法と乾式熱転写印刷法とがある。
【0006】
湿式熱転写印刷法は、剥離層を設けた転写紙上に昇華可能な染料インクを印刷し、転写紙と布を重ね合わせ、加湿又は乾燥状態で圧着加熱(120〜150℃)して剥離層と染料インクを布に転写し、その後スチーミング処理して染料を布の内部に浸透、拡散させて捺染する方法である。この方法は、さらに捺染の後に布の表面に残っている染料やバインダー等のインクを除去するためにソーピングあるいは還元洗浄等の後処理をしなければならず、工程が複雑であり、加工コストも高くなる問題があった。
【0007】
一方、乾式熱転写印刷法は、湿式熱転写印刷法に比べて、工程が簡便で、安価である利点がある。図10は従来の染料昇華熱転写印刷法を示す工程図である。同図において、昇華熱転写印刷工程は、先ず紙41に昇華可能な染料を含むインク42を用いて所望の模様を印刷して転写紙43を作製し、該転写紙43に布44に重ねあわせる。(図10(a)参照)次いで、約200℃で20〜60秒の圧着加熱処理を行うと、転写紙43上の染料が昇華して布上に転写される。(図10(b)参照)その後、転写後の転写紙の残紙41aを剥離することにより、布に転写印刷された模様45を得ることができる。(図10(c)参照)この方法では、転写後の蒸熱、水洗や還元洗浄は不要であり、熱転写だけで染色を行なうことができ、印刷技術の進歩によりグラデーションや繊細な柄の表現が可能であり、またニットのような伸縮性の大きな素材や,縫製済みの素材にも印刷が可能である。
【0008】
この方法は、図11に示す様な平圧タイプの転写機を用いた転写方法であるが、この他に図12に示す様な、加熱ロール48に転写紙43と布44を一定時間、連続的に密着加熱して転写印刷するロールタイプ転写機を用いた転写方法が用いられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記の方法において、転写紙用の紙に昇華可能な染料インクを用いて模様を印刷する方法には、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ(ゴム凸版)印刷、ロータリースクリーン印刷等が用いられ、精巧な写真調の模様までも印刷可能である。
【0010】
しかしながら、この従来の方法は、印刷版を作製するのに複雑な工程を要し、また印刷版を用いるために手軽に少量の多種類の昇華染料捺染物を作製するには不適当であった。
【0011】
本発明は、この様な従来技術に鑑みてなされたものであり、印刷法を用いないで、手工芸工法により、昇華可能な染料インクを用いた新規の乾式捺染法の昇華転写染色方法を完成したものであり、布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に、昇華可能な染料インクで描いたり、染めたりした文字、記号、図形、絵または模様を容易に形成することができる昇華転写染色方法を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第一の発明は、(a1)昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材の表面に昇華可能な染料インクで文字、記号、図形、絵または模様を描き原画を作成する工程、(b1)該原画を昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に素材の裏面が接触する様に重ねて載置する工程、(c1)該原画の上から圧着加熱して布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に素材を通して文字、記号、図形、絵または模様を転写して染色する工程を有することを特徴とする昇華転写染色方法である。
【0014】
また、第一の発明は、(a1)昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材の表面に昇華可能な染料インクで文字、記号、図形、絵または模様を描き原画を作成する工程、(b3)該原画を挾んで昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物から選ばれた2つを素材の裏面と表面が接触する様に重ねて載置する工程、(c3)該布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の上から圧着加熱して2つの布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に互に対称な文字、記号、図形、絵または模様を転写して染色する工程を有する昇華転写染色方法が好ましい。
【0015】
本発明の第二の発明は、下記の(イ)および(ロ)の方法により、一対の布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に互に対称な文字、記号、図形、絵または模様を形成することを特徴とする昇華転写染色方法である。
(イ)
(a1)昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材の表面に昇華可能な染料インクで文字、記号、図形、絵または模様を描き原画を作成する工程、(b1)該原画を昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に素材の裏面が接触する様に重ねて載置する工程、(c1)該原画の上から圧着加熱して布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に素材を通して文字、記号、図形、絵または模様を転写して染色する工程。
(ロ)
(a2)上記のAの方法で使用した、昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材の表面に昇華可能な染料インクで文字、記号、図形、絵または模様を描いた原画を用意する工程、(b2)該原画を昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に素材の表面が接触する様に重ねて載置する工程、(c2)該原画の上から圧着加熱して布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に素材の表面から文字、記号、図形、絵または模様を転写して染色する工程。
【0017】
本発明の第三の発明は、(A)昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材に板締め染色法により昇華可能な染料インクで文字、記号、図形、絵または模様を染色して原画を作成する工程、(B1)該原画を挾んで昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物から選ばれた2つを素材の裏面と表面が接触する様に重ねて載置する工程、(C1)該布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の上から圧着加熱して2つの布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に互に対称な文字、記号、図形、絵または模様を転写して染色する工程を有することを特徴とする昇華転写染色方法である。
【0019】
本発明の第四の発明は、(X)昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材に絞り染め染色法により昇華可能な染料インクで文字、記号、図形、絵または模様を染色して原画を作成する工程、(Y1)該原画を挾んで昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物から選ばれた2つを素材の裏面と表面が接触する様に重ねて載置する工程、(Z1)該布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の上から圧着加熱して2つの布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に互に対称な文字、記号、図形、絵または模様を転写して染色する工程を有することを特徴とする昇華転写染色方法である。
【0020】
前記昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布が、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、トリアセテート、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維およびそれらの混紡からなる布または不織布であるのが好ましい。
【0021】
前記昇華可能な染料で染色が可能なコート紙が、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂またはポリプロピレン樹脂の少なくとも一つの樹脂で表面の一部または全部を被覆してなる紙であるのが好ましい。
【0022】
前記昇華可能な染料で染色が可能なフィルム、シートまたは成形物が、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂またはポリプロピレン樹脂の少なくとも一つの樹脂で少なくとも表面の一部または全部が形成されているのが好ましい。
【0023】
前記昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材が、和紙、紙、布または不織布であるのが好ましい。
前記昇華可能な染料が分散染料であるのが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第一の発明の昇華転写染色方法は、(a)昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材に昇華可能な染料インクで文字、記号、図形、絵または模様を描き原画を作成する工程、(b)該原画を昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に重ねて載置する工程、(c)該原画の上から圧着加熱して布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に文字、記号、図形、絵または模様を転写して染色する工程を有することを特徴とする。
【0025】
図1は、本発明の第一の発明の昇華転写染色方法の第一の実施態様を示す概略図である。
同図において、本発明の昇華転写染色方法は、まず、図1(a)に示す様に、昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材1の表面11に昇華可能な染料インク9で文字、記号、図形、絵または模様(以下、模様等と記す)2を描き原画3を作成する。(工程a)この場合、素材1に昇華可能な染料インク9で模様等2を描いた後、昇華可能な染料インクを乾燥させて定着させ原画3を作成する。
【0026】
上記の昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材としては、加熱により昇華可能な染料が浸透および通気する材質のものであればよく、例えば和紙、紙、布または不織布を用いることができる。特に、和紙、ガーゼ、レース、ネット、薄手の綿布等が好ましい。
【0027】
昇華可能な染料インクは、昇華可能な染料とビヒクル成分を含有するものであればよい。ビヒクル成分としては、水、アルコール等の溶剤、樹脂、油脂等を適宜選択して用いることができる。例えば、昇華可能な染料インクとして、粉末の昇華可能な染料を水に溶解した溶液を用いることもでき、また高濃度の昇華可能な染料溶液を水で薄めて用いることもできる。
【0028】
また、昇華可能な染料には、分散染料、カチオン染料等を用いることができるが、分散染料が好ましい。
【0029】
素材1に模様等2を描く方法は、特に制限はなく、例えば昇華可能な染料インクを筆等に付けて手で描いたり、コンピュータを使用して自動的に描いたり、印刷、インクジェット法、静電プリンター、カラーコピーを用いて行うこともできる。印刷には、スクリーン印刷、ロール印刷等が用いられる。手芸の工法では、手で描くのが好ましい。
【0030】
次に、図1(b)に示す様に、原画3を昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面(以下、布等と記す)4に素材の裏面12が接触する様に重ねて載置する。(工程b)
この工程では、例えば、台5の上に、昇華可能な染料により捺染が可能な布等4を置く。
【0031】
台5と布等4の間には、後の圧着加熱工程での圧着加熱を行い易くするために、必要に応じてマット、旧新聞、耐熱性樹脂やゴム等の緩衝材や弾性材からなる下敷6を設けてもよい。また、布等4の下に当て紙7aを設けるのが好ましい。昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布には、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、トリアセテート、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維およびそれらの混紡からなる布または不織布を用いるのが好ましい。
【0032】
また、昇華可能な染料で染色が可能なコート紙には、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂またはポリプロピレン樹脂の少なくとも一つの樹脂で表面の一部または全部を被覆した紙を用いることができる。例えば、表面の一部または全部を樹脂で被覆したハガキ、カード等が好ましい。
【0033】
また、昇華可能な染料で染色が可能なフィルム、シート、カードまたは成形物には、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂またはポリプロピレン樹脂の少なくとも一つの樹脂で少なくとも表面の一部または全部が形成されているものを用いることができる。この中には、全体が昇華可能な染料で染色が可能な樹脂からなるフィルム、シート、カードまたは成形物も含まれる。本発明は、成形物等の立体的形状の物品の表面にも染色することができる特徴を有する。
【0034】
次に、原画3の上から圧着加熱して、布等4に原画3の模様等2を素材を通して転写して染色する。(工程c)
圧着加熱する方法は、加熱手段により加圧すればよく、その方法としては特に制限はないが、例えばアイロン8で簡単に圧着加熱することができるが、その他に、圧着加熱転写機やコテ等を用いて圧着加熱することもできる。
【0035】
圧着加熱の条件は、160〜230℃、好ましくは180〜200℃で、10秒以上で、好ましくは20〜40秒が望ましい。
また、染色を濃くする場合には加熱時間を長く、薄くする場合には加熱時間を短くして、染色の濃淡をだすことができる。
アイロン8と原画3の間には当て紙7bを設けて圧着加熱するのが好ましい。
【0036】
図2は、図1に示す方法で昇華転写染色された染色模様を示す説明図である。昇華可能な染料は、素材1を浸透および通過して、布等に到達し浸透して染色が行われ、布等4は染色される。染色模様10は、原画に描かれた模様等2をそのまま転写し同一形状に形成される。
また、原画は1回だけでの使用にかぎることはなく、染料を有していて染色が可能な限り繰り返して使用することができる。
【0037】
上記の昇華転写染色方法においては、素材の表面に昇華可能な染料インクで模様等を描いた原画を、布等に素材の裏面が接触する様に重ねて染色して、昇華可能な染料を素材を通して模様等を転写し、素材に描かれた模様等と染色された染色模様とは、同一形状に形成される方法を示したが、他の方法として素材に描かれた模様等と染色された染色模様とは、対称の形状、即ち鏡面に表れた形状に形成することもできる。その方法の一例を以下に示す。
【0038】
図3は、本発明の昇華転写染色方法の第二の実施態様を示す概略図である。
同図において、本発明の第二の実施態様の昇華転写染色方法は、まず、図3(a)に示す様に、第一の実施態様と同様の方法により、昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材1の表面11に昇華可能な染料インク9で模様等2を描き原画3を作成する。(工程a)
【0039】
次に、図3(b)に示す様に、原画3を昇華可能な染料で染色が可能な布等4に素材1の模様等が描かれた表面11が接触する様に重ねて載置する。(工程b′)
この工程では、台5の上に、昇華可能な染料により捺染が可能な布4を置く。次に、原画3の上からアイロン8で圧着加熱して、布等4に原画3の模様等2を素材の模様等が描かれた表面から直接、転写して染色する。(工程c′)
【0040】
図4は、図3に示す方法で昇華転写染色された染色模様を示す説明図である。昇華可能な染料は、素材1から直接、布等4に到達し浸透して染色が行われ、布等4は染色される。したがって、原画3の素材に描かれた模様等2と染色された染色模様13とは、対称の形状、即ち鏡面に表れた形状に形成される。
【0041】
次に、本発明の昇華転写染色方法の第三の実施態様は、原画を用いて1回の染色で、一対の布等に互に対称な模様等を同時に形成する方法である。
図5は、本発明の昇華転写染色方法の第三の実施態様を示す概略図である。同図において、本発明の第三の実施態様の昇華転写染色方法は、まず、図5(a)に示す様に、第一の実施態様と同様の方法により、昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材1の表面11に昇華可能な染料インク9で模様等2を描き原画3を作成する。(工程a)
【0042】
次に、図5(b)に示す様に、該原画3を挾んで、昇華可能な染料で染色が可能な2枚の布等4a、4bを、素材1の表面11及び裏面12が接触する様に重ねて載置する。(工程b3)
【0043】
この工程では、台5の上に、昇華可能な染料により捺染が可能な布4aを置く。
次に、布等4bの上から原画3を介してアイロン8で圧着加熱して、2枚の布等4a、4bに原画3の模様等2を転写して染色する。(工程c3)
【0044】
図6は、図5に示す方法で昇華転写染色された染色模様を示す説明図である。
図6(a)は、素材1の表面11に模様等2が描かれた原画3を示す。
【0045】
該原画3の素材1の表面11に模様等2が描かれ、該素材1の裏面12に接触する布等4aでは、昇華可能な染料は素材1を浸透および通過して、布4a等に到達し浸透して染色が行われ、染色模様31は、素材に描かれた模様等2をそのまま転写し同一形状に形成される。(図6(b)参照)
【0046】
また、原画3の素材1の表面11に模様等2が描かれ、該素材1の表面11に接触する布等4bでは、昇華可能な染料は素材1から直接、布等4bに到達し浸透して染色が行われ、染色模様32は、模様等2と対称の形状、即ち鏡面に表れた形状に形成される。(図6(c)参照)
上記の様に、図5に示す2枚の布等4a、4bを用いて染色すると、図6に示す様に、1回の染色で、一対の布等に互に対称な模様等を形成することができる。
【0047】
図5に示す昇華転写染色方法においては、布等4a、4bの組み合わせは、昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物から自由に選択することができ、例えば布と布、布とコート紙、不織布と成形物等、その他の任意の組み合わせを用いることができる。
【0048】
次に、本発明の第二の発明の昇華転写染色方法は、下記の(イ)および(ロ)の方法により、同一の原画を用いて、2回染色して、一対の布等に互に対称な模様等を形成する方法である。以下、図7に基づいて説明する。
【0049】
(イ)の方法
(イ)の方法は、上記の第一の実施態様の図1及び図2に示す方法と同一の方法である。
まず、図7(a)に示す原画3を作成する。
昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材1の表面に昇華可能な染料インク9で模様等2を描き原画3を作成する。(工程a1)
該原画を昇華可能な染料で染色が可能な布等に素材の裏面が接触する様に重ねて載置する。(工程b1)
該原画の上から圧着加熱して布等に素材を通して模様等を転写して染色する。(工程c1)
【0050】
図7(b)は、(イ)の方法で昇華転写染色された染色模様を示す説明図である。昇華可能な染料は素材1を浸透および通過して、布等に到達し浸透して染色が行われ、布等4aは染色される。染色模様21は、素材に描かれた模様等2をそのまま転写し同一形状に形成される。
【0051】
(ロ)の方法
(ロ)の方法は、原画に(イ)の方法に用いた原画を用いて染色を行なう以外は、上記の第二の実施態様の図3及び図4に示す方法と同一の方法である。
まず、上記の(イ)の方法で使用した、素材の表面に昇華可能な染料インクで模様等を描いた原画を用意する。(工程a2)
該原画を昇華可能な染料で染色が可能な布等に素材の表面が接触する様に重ねて載置する。(工程b2)
該原画の上から圧着加熱して布等に素材の表面から模様等を転写して染色する。(工程c1)
【0052】
図7(c)は、(ロ)の方法で昇華転写染色された染色模様を示す説明図である。昇華可能な染料は、素材1から直接、布等4bに到達し浸透して染色が行われ、布等は染色される。したがって、素材に描かれた模様等2、即ち(イ)の方法の染色模様21と、(ロ)の方法で染色された染色模様22とは、対称の形状、即ち鏡面に表れた形状に形成される。
【0053】
次に、本発明の第三の発明の昇華転写染色方法は、板締め染色法により作製した原画を用いて染色する方法である。
まず、凹凸の模様等を彫った2枚の板の間に、昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材を挾んで、昇華可能な染料インクをかけたりして染料インクで模様等を染色して原画を作成する。または、2枚の板の間に、折り畳んだ素材を挾んで染色して原画を作成する。(工程A)
【0054】
図8は板締め染色法により原画を作製する方法を示す説明図である。同図に示す様に、昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材1の布を折り畳んで3角形の折り畳んだ素材15を得る。(図8(a)、(b)参照)
【0055】
次に、2枚の板13a、13bの間に折り畳んだ素材15を挾み、ひも14で固く縛り、昇華可能な染料インクをかけて染色して原画を作成する。(図8(c)、(d)参照)原画には、素材1の折り線16のにじみ模様が染色される。
【0056】
該原画を昇華可能な染料で染色が可能な布等の表面に重ねて載置する。(工程B)
該原画の上から圧着加熱して布等に素材を通して模様等を転写して染色する。(工程C)
昇華可能な染料は素材を浸透および通過して、布等に到達し浸透して染色が行われ、布等は染色される。染色模様は、素材に描かれた模様等をそのまま転写し同一形状に形成される。
【0057】
また、本発明は、上記の板締め染色法により作製した原画を用いて1回の染色で、一対の布等に互に対称な模様等を同時に形成する染色を行なうことができる。この染色方法は、前述の第一の発明の昇華転写染色方法の第三の実施態様と同様の方法である。
【0058】
この方法は、上記と同様の方法で板締め染色法により原画を作製する。(工程A)
次に、原画を挾んで昇華可能な染料で染色が可能な布等から選ばれた2つの表面を原画の裏面と表面が接触する様に重ねて載置する。(工程B1)
該布等の表面の上から圧着加熱して布等の2つの表面に互に対称な模様等を転写して染色する。(工程C1)
上記の様に、原画を挾んで2つの布等を用いて染色すると、1回の染色で、一対の布等に互に対称な模様等を同時に形成することができる。
【0059】
次に、本発明の第四の発明の昇華転写染色方法は、絞り染め染色法により作製した原画を用いて染色する方法である。
まず、糸、輪ゴム等で昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材をつまんだり、くくったり、その他の適当な方法で素材に皺を生じさせて液の浸入を防いで、昇華可能な染料インクで染めて模様等を染色して原画を作成する。(工程X)
【0060】
図9は絞り染め染色法により原画を作製する方法を示す説明図である。同図に示す様に、大豆17を素材1の布でくるみ、根元を糸または輪ゴム18で留める。(図9(a)参照)
【0061】
また、素材でくるむ物品は如何なるものでもよく、その物品の形状に応じて各種の模様を得ることができる。例えば、割箸、円筒形状のプラスチック、楊枝等を素材の布でくるみ、根元を糸または輪ゴムで留めたものでもよい。
【0062】
次に、昇華可能な染料インクで染色して原画3を作成する。(図9(b)参照)
原画3には、糸または輪ゴム18で留めた部分が染色されないで模様が形成される。
該原画を昇華可能な染料で染色が可能な布等の表面に重ねて載置する。(工程Y)
該原画の上から圧着加熱して布等に素材を通して模様等を転写して染色する。(工程Z)
【0063】
昇華可能な染料は素材を浸透および通過して、布等に到達し浸透して染色が行われ、布等は染色される。染色模様は、素材に描かれた模様等をそのまま転写し同一形状に形成される。
【0064】
また、本発明は、上記の絞り染め染色法により作製した原画を用いて1回の染色で、一対の布等に互に対称な模様等を同時に形成する染色を行なうことができる。この染色方法は、前述の第三の発明の昇華転写染色方法と同様の方法である。
【0065】
この方法は、上記と同様の方法で絞り染め染色法により原画を作製する。(工程X)
次に、原画を挾んで昇華可能な染料で染色が可能な布等から選ばれた2つの表面を原画の裏面と表面が接触する様に重ねて載置する。(工程Y1)
該布等の表面の上から圧着加熱して布等の2つの表面に互に対称な模様等を転写して染色する。(工程Z1)
上記の様に、原画を挾んで2つの布等を用いて染色すると、1回の染色で、一対の布等に互に対称な模様等を同時に形成することができる。
【0066】
以上説明した様に、本発明の昇華転写染色方法は、昇華可能な染料インクを用いているために、昇華可能な染料は布の織り目深く(繊維の中まで)浸透し、染色物は洗濯や摩擦にも強く色落ちすることはなく、染め上がりは布の感触風合いがそのまま生きて鮮やかな発色となる。また、昇華可能な染料インクには有害なものは全く含んでいないので安全無害であり、さらに染料方法は簡単で、160〜230℃に加熱したアイロン等の加熱圧着手段を用いて、約10〜40秒間加熱圧着するだけで行うことができる。
【0067】
また、布等は昇華可能な染料で染色できればよく、Tシャツ、エプロン、スカーフ、ハンカチ、ポケットチーフ、ハガキ、カード、フィルム、シート、成形物の立体面、その他の染色可能な素材を用いることができる。
【0068】
【実施例】
以下に実施例を挙げて図面に基づいて本発明を具体的に説明する。
なお、以下に示す実施例のうち、実施例1、5、7は参考例を示す。
【0069】
実施例1
図1および図2に示す方法で「は」の文字を染色した。
粉末の黒色の昇華可能な染料を水に溶解して昇華可能な染料インクを調製した。昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材1として和紙を用いて、和紙の表面に昇華可能な染料インクを用いて筆で「は」の文字を書き、乾燥させて原画3を作成した。
【0070】
染色する布には、ポリエステル繊維布を用いた。作業台の上に当て紙(古新聞)を敷き、その上にポリエステル繊維布を置き、そのポリエステル繊維布の上に、原画3を和紙の裏面の文字が描かれていない面が接触する様に重ねて載置した。
【0071】
次いで、その上に一回り大きめの当て紙をおき、加熱したアイロンを体重をかけるようにしっかりプレスしてかけた。ポリエステル繊維布と原画をなるべく動かさないように注意しながら、角のほうを静かにめくって、染め具合を確認し、染色が終了したら、そっとはがして染色物を得た。アイロン時間を長くすると、染め上がりは濃く仕上げることができる。
【0072】
得られた染色物は、図2に示す様に、昇華可能な染料は、和紙を浸透および通過して、ポリエステル繊維布に到達し浸透して染色が行われ、ポリエステル繊維布の染色文字は、和紙に描かれた文字をそのまま転写し同一形状に形成された。
【0073】
実施例2
図3および図4に示す方法で「は」の文字を染色した。
粉末の黒色の昇華可能な染料を水に溶解して昇華可能な染料インクを調製した。昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材1として和紙を用いて、和紙の表面に昇華可能な染料インクを用いて筆で「は」の文字を書き、乾燥させて原画3を作成した。
【0074】
染色する布には、ポリエステル繊維布を用いた。作業台の上に当て紙(古新聞)を敷き、その上にポリエステル繊維布を置き、そのポリエステル繊維布の上に、原画3を和紙の表面の文字が描かれている面が接触する様に重ねて載置した。
【0075】
次いで、その上に一回り大きめの当て紙をおき、加熱したアイロンを体重をかけるようにしっかリプレスしてかけた。ポリエステル繊維布と原画をなるべく動かさないように注意しながら、角のほうを静かにめくって、染め具合を確認し、染色が終了したら、そっとはがして染色物を得た。
【0076】
得られた染色物は、図4に示す様に、昇華可能な染料は、和紙の表面から直接、ポリエステル繊維布に到達し浸透して染色が行われ、ポリエステル繊維布の染色文字は、和紙に描かれた文字とは、対称の形状、即ち鏡面に表れた形状に形成された。
【0077】
実施例3
図5に示す様に、同一の原画を用いて、1回の染色で、図6に示す様な一対の布に互に対称な模様を形成した。
図5および図6に示す方法で葉模様を染色した。
【0078】
実施例1と同様の方法により、粉末の赤色の昇華可能な染料を水に溶解した昇華可能な染料インクを用いて、和紙の表面に濃淡のある赤色33の葉模様を描いた原画3を作成した。
【0079】
染色する布には、2枚のポリエステル繊維布を用いた。作業台の上に当て紙(古新聞)を敷き、その上にポリエステル繊維布を置き、そのポリエステル繊維布の上に、原画3を和紙の裏面の文字が描かれていない面が接触する様に重ねて載置した。さらに、その上に和紙の表面に接触する様に他の1枚のポリエステル繊維布を重ねて載置した。
【0080】
次いで、その上に一回り大きめの当て紙をおき、加熱したアイロンを体重をかけるようにしっかリプレスしてかけた。ポリエステル繊維布と原画をなるべく動かさないように注意しながら、角のほうを静かにめくって、染め具合を確認し、染色が終了したら、そっとはがして染色物を得た。
【0081】
昇華可能な染料は、和紙の表面と裏面からポリエステル繊維布に到達し浸透して染色が行われ、得られた染色物の染色模様31、32は、和紙に描かれた模様と同一の形状と、和紙に描かれた模様とは対称の形状、即ち鏡面に表れた形状に形成された。
【0082】
実施例4
(A)および(B)の方法により、同一の原画を用いて、2回染色して、図7に示す様に、一対の布、不織布またはコート紙に互に対称な模様を形成した。
【0083】
(A)の方法
実施例1と同様の方法により、粉末の黒色と黄色の昇華可能な染料を水に溶解した2色の昇華可能な染料インクを用いて、図7(a)に示す様に、和紙の表面に黄色23、黒色24の葉模様を描いた原画を作成した。
【0084】
次に、該葉模様の原画を用いて、ポリエステル繊維布の上に、原画を和紙の裏面の模様が描かれていない面が接触する様に重ねて、実施例1と同様の方法により、ポリエステル繊維布に染色した。
【0085】
得られた染色物は、図7(b)に示す様に、昇華可能な染料は、和紙を浸透および通過して、ポリエステル繊維布に到達し浸透して染色が行われ、ポリエステル繊維布の染色模様21は、和紙に描かれた模様をそのまま転写し同一形状に形成された。
【0086】
(B)の方法
原画に(A)の方法に使用した原画を再度用いて、実施例2に示す方法と同一の方法で染色を行った。
【0087】
上記の(A)の方法で使用した、葉模様の原画を用いて、ポリエステル繊維布の上に、原画を和紙の表面の模様が描かれている面が接触する様に重ねて、実施例2と同様の方法により、ポリエステル繊維布に染色した。
【0088】
得られた染色物は、図7(c)に示す様に、和紙に描かれた模様、即ち(A)の方法の染色模様21と、(B)の方法で染色された染色模様22とは、対称の形状、即ち鏡面に表れた形状に形成された。
【0089】
実施例5
図8に示す様な板締め染色法により原画を作製した。
素材として薄手の綿布を用いて、折り畳んで3角形の折り畳んだ素材15を作製した。次に、2枚の板13a、13bの間に折り畳んだ素材15を挾み、ひも14で固く縛り、昇華可能な染料インクをかけて染色して原画を作成した。原画には、ポリエステル繊維布を折り畳んだ折り線16のにじみ模様が染色された。
【0090】
次に、上記の原画を用いて、実施例1と同様の方法で、原画の上にポリエステル繊維布を重ねて載置し、加熱したアイロンをかけて染色物を得た。
得られた染色物のポリエステル繊維布には折り畳み模様が染色された。
【0091】
実施例6
素材として薄手の綿布を用いて、折り畳んで3角形の折り畳んだ素材15を作製した。次に、2枚の板13a、13bの間に折り畳んだ素材15を挾み、ひも14で固く縛り、昇華可能な染料インクをかけて染色して原画を作成した。原画には、ポリエステル繊維布を折り畳んだ折り線16のにじみ模様が染色された。
【0092】
次に、上記の原画を用いて、実施例3と同様の方法で、原画を挾んで上下に2枚のポリエステル繊維布を重ねて載置し、加熱したアイロンをかけて染色物を得た。
得られた染色物の2枚のポリエステル繊維布には互に対称の折り畳み模様が染色された。
【0093】
実施例7
図9に示す様な絞り染め染色法により原画を作製した。
素材として薄手の綿布を用いて、その布で大豆17をくるみ、根元を輪ゴムで留め、昇華可能な染料インクをかけて染色して原画を作成した。原画には、大豆を留めた留めた部分が染色されないで模様が形成された。
【0094】
次に、上記の原画を用いて、実施例1と同様の方法で、原画の上にポリエステル繊維布を重ねて載置し、加熱したアイロンをかけて染色物を得た。
得られた染色物のポリエステル繊維布には模様が染色された。
【0095】
実施例8
素材として薄手の綿布を用いて、その布で大豆17をくるみ、根元を輪ゴムで留め、昇華可能な染料インクをかけて染色して原画を作成した。原画には、大豆を留めた留めた部分が染色されないで模様が形成された。
【0096】
次に、上記の原画を用いて、実施例3と同様の方法で、原画を挾んで上下に2枚のポリエステル繊維布を重ねて載置し、加熱したアイロンをかけて染色物を得た。
得られた染色物の2枚のポリエステル繊維布には互に対称の模様が染色された。
【0097】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明の乾式捺染法の昇華転写染色方法によれば、従来の印刷法を用いないで、昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する和紙等の素材に昇華可能な染料インクで模様等を描いたり、染めたりした原画を用いることにより、手工芸工法により、布等に転写して、原画の模様等を容易に形成することができる効果を有する。
【0098】
また、本発明は、昇華可能な染料インクで模様等を素材に描いたり、染めたりした同一の原画を用いて、1回または2回の染色で、一対の布等に互に対称な模様等を形成することができる効果を奏する。
また、原画は1回だけでの使用にかぎることはなく、染料を有していて染色が可能な限り複数回繰り返して使用することができるので、模様等の複製が可能である。
【0099】
また、昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材に筆等でイメージした模様等を書き、そのまま布等に実像として染色することができ、また結婚式等の式場で素材の和紙に文字を書き、その文字をそのまま布等に実像として染色できるので、楽しみが増える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の発明の昇華転写染色方法の第一の実施態様を示す概略図である。
【図2】図1に示す方法で昇華転写染色された染色模様を示す説明図である。
【図3】本発明の昇華転写染色方法の第二の実施態様を示す概略図である。
【図4】図3に示す方法で昇華転写染色された染色模様を示す説明図である。
【図5】本発明の昇華転写染色方法の第三の実施態様を示す概略図である。
【図6】図5に示す方法で昇華転写染色された染色模様を示す説明図である。
【図7】本発明の第二の発明の昇華転写染色方法を示す概略図である。
【図8】本発明の第三の発明の昇華転写染色方法を示す概略図である。
【図9】本発明の第四の発明の昇華転写染色方法を示す概略図である。
【図10】従来の染料昇華熱転写印刷法を示す工程図である。
【図11】平圧タイプの転写機を用いた転写方法を示す説明図である。
【図12】ロールタイプ転写機を用いた転写方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 素材
2 模様等
3 原画
4、4a、4b 布等
5 台
6 下敷
7a、7b 当て紙
8 アイロン
9 昇華可能な染料インク
10 染色模様
11 表面
12 裏面
13a、13b 板
14 ひも
15 折り畳んだ素材
16 折り線
17 大豆
18 糸または輪ゴム
21、22 染色模様
31、32 染色模様
41 紙
41a 残紙
42 インク
43 転写紙
44 布
45 模様
48 加熱ロール

Claims (10)

  1. (a1)昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材の表面に昇華可能な染料インクで文字、記号、図形、絵または模様を描き原画を作成する工程、(b1)該原画を昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に素材の裏面が接触する様に重ねて載置する工程、(c1)該原画の上から圧着加熱して布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に素材を通して文字、記号、図形、絵または模様を転写して染色する工程を有することを特徴とする昇華転写染色方法。
  2. (a1)昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材の表面に昇華可能な染料インクで文字、記号、図形、絵または模様を描き原画を作成する工程、(b3)該原画を挾んで昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物から選ばれた2つを素材の裏面と表面が接触する様に重ねて載置する工程、(c3)該布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の上から圧着加熱して2つの布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に互に対称な文字、記号、図形、絵または模様を転写して染色する工程を有することを特徴とする昇華転写染色方法。
  3. 前記昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布が、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、トリアセテート、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維およびそれらの混紡からなる布または不織布である請求項1または2記載の昇華転写染色方法。
  4. 前記昇華可能な染料で染色が可能なコート紙が、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂またはポリプロピレン樹脂の少なくとも一つの樹脂で表面の一部または全部を被覆してなる紙である請求項1または2記載の昇華転写染色方法。
  5. 前記昇華可能な染料で染色が可能なフィルム、シートまたは成形物が、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂またはポリプロピレン樹脂の少なくとも一つの樹脂で少なくとも表面の一部または全部が形成されている請求項1または2記載の昇華転写染色方法。
  6. 前記昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材が、和紙、紙、布または不織布である請求項1または2記載の昇華転写染色方法。
  7. 前記昇華可能な染料が分散染料である請求項1または2記載の昇華転写染色方法。
  8. 下記の(イ)および(ロ)の方法により、一対の布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に互に対称な文字、記号、図形、絵または模様を形成することを特徴とする昇華転写染色方法。
    (イ)
    (a1)昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材の表面に昇華可能な染料インクで文字、記号、図形、絵または模様を描き原画を作成する工程、(b1)該原画を昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に素材の裏面が接触する様に重ねて載置する工程、(c1)該原画の上から圧着加熱して布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に素材を通して文字、記号、図形、絵または模様を転写して染色する工程。
    (ロ)
    (a2)上記のAの方法で使用した、昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材の表面に昇華可能な染料インクで文字、記号、図形、絵または模様を描いた原画を用意する工程、(b2)該原画を昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に素材の表面が接触する様に重ねて載置する工程、(c2)該原画の上から圧着加熱して布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に素材の表面から文字、記号、図形、絵または模様を転写して染色する工程。
  9. (A)昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材に板締め染色法により昇華可能な染料インクで文字、記号、図形、絵または模様を染色して原画を作成する工程、(B1)該原画を挾んで昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物から選ばれた2つを素材の裏面と表面が接触する様に重ねて載置する工程、(C1)該布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の上から圧着加熱して2つの布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に互に対称な文字、記号、図形、絵または模様を転写して染色する工程を有することを特徴とする昇華転写染色方法。
  10. (X)昇華可能な染料の浸透性および通過性を有する素材に絞り染め染色法により昇華可能な染料インクで文字、記号、図形、絵または模様を染色して原画を作成する工程、(Y1)該原画を挾んで昇華可能な染料で染色が可能な布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物から選ばれた2つを素材の裏面と表面が接触する様に重ねて載置する工程、(Z1)該布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の上から圧着加熱して2つの布、不織布、コート紙、フィルム、シートまたは成形物の表面に互に対称な文字、記号、図形、絵または模様を転写して染色する工程を有することを特徴とする昇華転写染色方法。
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