JP3553265B2 - 電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機 - Google Patents

電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、安価に製造でき、かつ、ストリップ材の切断形状に自由度を与えることができる電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ストリップ材を管状に成形し、その両端部を突き合わせて溶接圧接する電縫鋼管製造ラインとして、特開昭60−170582号公報に記載されている形態のものがある。
この電縫鋼管製造ラインL1は、図9に示すように、入り側ストリップ材100の巻き戻し供給装置101と、ストリップ材継ぎ溶接機102と、ストリップ材ため込み装置103と、成形ロール群104と、電縫溶接装置105と、内面ビード切削装置106と、ポストアニーラー装置107と、走行管切断機108とを具備する。
【0003】
ここに、ストリップ材継ぎ溶接機102は、先行の単位ストリップ材100の長手方向後端の端部を後行の単位ストリップ材100の長手方向先端の端部に接続し連続化させるためのものであり、ストリップ材ため込み装置103は、ストリップ材継ぎ溶接機102による継ぎ溶接作業中にも後続の成形、溶接作業を連続して継続させるために必要な量のストリップ材100を供給しうるように予めため込んでおくものであり、成形ロール群104はストリップ材100を管状に成形するためのものであり、電縫溶接装置105は管状に成形されたストリップ材100を電縫溶接するものであり、内面ビード切削装置106はその電縫溶接部の内面バリを切削除去するものであり、ポストアニーラー装置107は電縫溶接部を軟化焼鈍させるものであり、走行管切断機108は連続的に製造されてくる電縫鋼管を一定の長さの製品鋼管110に切断するためのものである。
かかる構成によって、電縫鋼管を、ライン停止をすることなく連続的に造管することができ、製品歩留りを向上することができる。
【0004】
また、上記した電縫鋼管製造ラインL1は、さらに、図9に示すように、ストリップ材ため込み装置103の後方に、走行中のストリップ材100を切断、切り離すことができる走間切断機111を具備する。
【0005】
従って、内面ビード切削装置106の工具交換等の理由によりライン停止が必要と判断された時点で、この走間切断機111を用いてストリップ材100を切断・分離し、上流側のストリップ材100はストリップ材ため込み装置103内にため込み、待機させ、一方、下流側のストリップ材100はそのまま成形ロール群104及び電縫溶接装置105を通過させ、そのまま製品鋼管110にすることができる。このようにすると、内面ビード切削装置106の位置には材料が存在しないので容易に工具交換作業が実施できることになり、ポストアニーラー装置107の位置にも材料は存在しないので、品質不良の鋼管を製造することがなく、製品採取歩留りの向上をさらに図ることができる。また、一般に走間切断機111のライン方向の走行ゾーンには、ストリップ材100を支持する複数個の固定ロールが配設されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した電縫鋼管製造ラインL1における走間切断機111は、未だ、以下の解決すべき課題を有していた。
即ち、従来の走間切断機111は、図9に示すように、それぞれその周面に切断刃を取付けた上、下回転ドラム112、113からなるロータリドラム型シャーや、クランクモーション型シャーより構成されている。
このような走間切断機111は、機械的剪断力によってストリップ材100を切断するものであるため、極めて高い剛性を必要とし、そのため、いわゆる体格が必然的に大きくなり、製造費が高くなると共に、多大な設置空間を必要とすることにもなる。
また、走間切断機111は、切断刃による切断であるため、切断形状の自由度がない。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、安価に製造でき、かつ、ストリップ材の切断形状に自由度を与えることができる電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う請求項1記載の電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機は、成形ロール群前方でかつストリップ材ため込み装置の後方に配置されて走行中のストリップ材を切断、切り離し可能とする電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機であって、前記走間切断機を、前記ストリップ材と同期して移動する台車と、該台車上に搭載され、前記ストリップ材の流れ方向と直交する横断方向に移動自在な溶断装置とから構成している。
【0009】
請求項2記載の電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機は、請求項1記載の電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機において、前記走間切断機のライン方向の前後に一連の無端チェンコンベアを配設し、該無端チェンコンベアの駆動側スプロケットを、クラッチを介して駆動モータと連結し、該駆動モータにより前記台車をコンベアを介してライン方向に走行させるべく、該無端チェンコンベアの一部に前記台車を取付け、更に、前記台車に前記ストリップ材を着脱自在にクランプ可能なクランプ装置を取付け、前記無端チェンコンベアに複数本の支持ロールを渡設した構成としている。
【0010】
請求項3記載の電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機は、請求項1又は2記載の電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機において、前記台車上に搭載した溶断装置を、前記ストリップ材の流れ方向と直交する横断方向のみならず、前記ストリップ材の流れ方向と同一の方向にも進退可能な構成としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る走間切断機10は、電縫鋼管製造ライン11において、図示しないストリップ材ため込み装置の下流側に設けた前部ピンチローラ装置12と、図示しない成形ローラ群の上流側に設けた後部ピンチローラ装置13との間に介設されている。
図1に示すように、走間切断機10は、実質的に、ストリップ材14の流れの方向に配設した無端チェンコンベア15と、この無端チェンコンベア15の上部搬送面の一部に一体的に取付けられた台車16と、台車16に取付けられた溶断装置17及びクランプ装置56とからなる。
なお、図1において、12aは前部ピンチローラ装置12と走間切断機10との間に介設したストリップ材ガイドテーブルである。
【0012】
次に、図1〜図4を参照して、上記構成を有する走間切断機10の各部の構成について具体的に説明する。
まず、無端チェンコンベア15の本体を構成する長尺のコンベア機枠20の両側部には、その外周面に沿って両端に周回部を有するチャンネルからなる無端レール21が、それぞれ、取付けられている。そして、各無端レール21上には、無端チェン22が、無端レール21に沿って移動自在に巻回されている。そして、この無端チェン22の一部には、後述する台車16の基部フレーム23が取付けられている。
図1及び図4に示すように、各無端チェン22には、長手方向に所定の間隔を開けて複数のストリップ材支持ローラ18と複数のストリップ支持テーブル19とが取付けられており、それぞれ、その上面にストリップ材支持面を形成している。
ストリップ材支持テーブル19は、図4に示すように、ストリップ材14の移動方向に上向きに傾斜する傾斜面を有する。
【0013】
図1に示すように、無端チェンコンベア15は、そのコンベア機枠20の前端に駆動側スプロケット24を具備すると共に、該コンベア機枠20の後端に被駆動側スプロケット25を取付けている。また、図5に示すように、駆動側スプロケット24を固着する回転軸26の一端には、クラッチ27及び中間軸28を介して駆動モータの一例である台車走行モータ29が連動連結されている。
【0014】
次に、図1〜図4、特に、図2〜図4を参照して、溶断装置17及びクランプ装置56を搭載する台車16について説明する。
図2及び図3に示すように、無端チェンコンベア15の両側に沿って台車用レール30が床面上に設置されている。そして、この台車用レール30上には、無端チェンコンベア15の上方に跨設した台車16の基部フレーム23の前後端の両側部に取付けた二対の車輪31、32が転動自在に支持されている。
台車16の基部フレーム23の前後端にそれぞれ設けた横架フレーム33、34には、無端チェンコンベア15の無端チェン22の両端がブラケット33a、34aを介して結着されている。
また、基部フレーム23の前後端の上面には、それぞれ、ストリップ材支持ローラ35、36が、スプリング37、38によって上方に付勢された状態で支持されており、これらのストリップ材支持ローラ35、36の上面は、ストリップ材14の走行レベルと同一高さで、後述するように、ストリップ材14をクランプ装置56によってクランプした際に、ストリップ材14の走行レベルより若干下方になるように設定されている。
【0015】
次に、図1〜図4、特に、図2〜図4を参照して、台車16上に搭載した溶断装置17について説明する。
図2〜図4に示すように、台車16の中央部の両側上面には脚部39、40が立設されており、脚部39、40間には、厚肉の長尺矩形板からなる溶断装置取付板41が架設されており、この溶断装置取付板41の前面に、溶断装置17が横行自在に取付けられている。
【0016】
即ち、溶断装置取付板41の前面の中央部には、全長にわたって水平ラック42が取付けられており、また、水平ラック42の上、下には、垂直方向に間隔をあけて、上、下水平案内兼支持レール43、44が取付けられている。
そして、この溶断装置取付板41の前面と対峙する状態に溶断装置17の一部を形成する支持ベース45が配置されており、その裏面の上、下部に設けた摺動支持部材46、47を上、下水平案内兼支持レール43、44に摺動自在に嵌合することによって、溶断装置取付板41に支持ベース45を、横行自在に取付けることができる。
【0017】
また、図2及び図4に示すように、支持ベース45の一側にはブラケット48が取付けられており、このブラケット48には、溶断装置横行モータ49が取付けられている。この溶断装置横行モータ49の出力軸には駆動側ギア50が固着されており、駆動側ギア50はブラケット48に回転自在に取付けたピニオンギア51と噛合しており、ピニオンギア51は溶断装置取付板41の前面に設けた水平ラック42と噛合している。
かかる構成によって、溶断装置横行モータ49を駆動することによって、支持ベース45を、図2に示すように、ストリップ材14の幅方向に横行することができる。
【0018】
また、図2〜図4に示すように、支持ベース45の前面下部には、昇降フレーム52が昇降自在に取付けられており、昇降フレーム52の上端は、同様に支持ベース45の前面上部に固着した昇降シリンダ53の伸縮ロッド端に連結されている。
昇降フレーム52の下部には、ストリップ材14の上面と当接する倣いローラ54が取付けられている。また、昇降フレーム52の一側部には溶断装置17の要部を構成するプラズマトーチ55が取付けられている。
図4に示すように、本実施の形態では、倣いローラ54はプラズマトーチ55の下流側であって、かつ、その先端を、プラズマトーチ55の先端より若干下方に突出した状態で配置されている。従って、昇降シリンダ53を駆動して昇降フレーム52を下降した際、倣いローラ54の先端がストリップ材14の上面に当接することになり、プラズマトーチ55とストリップ材14との間に、良好な溶断に必要な所定の間隙を確保できる。
【0019】
また、台車16の基部フレーム23上であって、プラズマトーチ55の直下をなす部分には、水槽55aが取付けられている。
従って、後述するようにプラズマトーチ55によってストリップ材14を溶断した際生じる溶断屑、いわゆるドロスを水槽55a内に落下させることができ、ドロスが外部に飛散するのを確実に防止することができる。また、ドロスが発煙する前に水中に浸漬することができるので、発煙も可及的に防止することができる。さらに、プラズマトーチ55による溶断は、切断作業を静粛に行うことができる。
【0020】
なお、溶断装置17は1個でもよいが、本実施の形態では、図2及び図3に示すように、溶断装置取付板41に2個設けており、例えば、それぞれの溶断装置17に、ストリップ材14を半分ずつ溶断させることによって、溶断時間の短縮化を図ることができる。
【0021】
次に、台車16に搭載したクランプ装置56について、図1〜図4、特に、図2〜図4を参照して具体的に説明する。
図2及び図4に示すように、溶断装置取付板41の下面と無端チェンコンベア15との間に形成された空間57内には、ストリップ材14の幅と略等しい長さを有すると共に、ストリップ材14をクランプするために必要十分な幅を有する可動クランプ板58が配設されている。
【0022】
一方、図2及び図4に示すように、溶断装置取付板41の裏面には、その幅方向に間隔をあけて複数の昇降シリンダ59と昇降案内ガイド60とが取付けられており、それぞれの伸縮ロッド端は、可動クランプ板58の上面に連結されている。
また、図4に示すように、台車16の基部フレーム23の中央部の上面には、可動クランプ板58と上、下方向に整合する状態で固定クランプ板61が取付けられている。
従って、昇降シリンダ59を駆動して可動クランプ板58を下降させることによって、可動クランプ板58と固定クランプ板61によって、ストリップ材14を強力にクランプすることができる。
【0023】
図示の実施の形態における走間切断機10のその他の構成について説明すると、図4において、62はストリップため込み装置側から走間切断機10内へのストリップ材14の供給を確実にするためのガイドフレームである。
【0024】
次に、上記した構成を有する走間切断機10の作動について、図1〜図5及び図6を参照して説明する。
ストリップ材14が連続して流れている電縫鋼管製造ライン11において、図示しない内面ビード切削工具の劣化寿命などの原因により、ライン停止が必要になった場合は、台車走行モータ29を駆動して、無端チェンコンベア15を作動する。この作動によって、無端チェンコンベア15と一体をなす台車16は、図1の実線で示す位置から前方向(図1において左側)にむけて移動させられることになる。なお、この時点では、クラッチ27はオンしているので、駆動側スプロケット24を固着した回転軸26と台車走行モータ29とは連動連結されている。
【0025】
そして、台車16の走行速度がストリップ材14の通板速度と略等しくなった時点で、クランプ装置56を構成する昇降シリンダ59を駆動して、ストリップ材14を可動クランプ板58と固定クランプ板61とによって強力にクランプし、その後、クラッチ27をオフにする。この動作によって、無端チェンコンベア15と台車走行モータ29との連動連結が遮断され、台車16はフリーの状態になる一方で、ストリップ材14とクランプ装置56によって連結されることになる。従って、台車16は、ストリップ材14によって引っ張られた状態で同期的に走行されることになる。
【0026】
その後、昇降シリンダ53を駆動してプラズマトーチ55を下降する。この下降に伴って倣いローラ54も一体的に下降し、ストリップ材14の上面に当接することになる。この際、倣いローラ54はプラズマトーチ55より所定距離下方に突出させているので、プラズマトーチ55の先端とストリップ材14との間に、プラズマトーチ55による溶断に必要な間隙を形成することができる。
次に、図2に示すように配置した2台の溶断装置17を、溶断装置横行モータ49を駆動することによって、同一方向(図2の場合は左方向)に同時に横行させると共に、プラズマトーチ55を駆動してストリップ材14の溶断作業を開始する。
【0027】
プラズマトーチ55によるストリップ材14の溶断が完了すると、図6(a)に示すように、先端をクランプされている上流側のストリップ材14は下流側のストリップ材14からの牽引力をもはや受けないので、その場に停止する。一方、下流側のストリップ材14は、そのまま、図示しない成形ロール群や電縫溶接装置を通過して製品となる。この際、走間切断機10の下流側に配置される図示しない内面ビード装置の位置にはストリップ材14が存在しないので、容易に工具交換作業を実施できると共に、図示しないポストアニーラー装置の位置にもストリップ材14が存在しないので品質不良の鋼管の製造を防止できる。
【0028】
また、上記したストリップ材14の溶断後、昇降シリンダ59を作動して可動クランプ板58を上昇してストリップ材14のクランプを解除した後、クラッチ27をオンして、駆動側スプロケット24を固着した回転軸26と台車走行モータ29とは連動連結した後、台車走行モータ29を駆動して、溶断装置17及びクランプ装置56を搭載する台車16を所定距離後退させる。この後退位置において、台車走行モータ29を駆動することによって台車16を前後移動させると共に、溶断装置横行モータ49を駆動することによって溶断装置取付板41を横行させることにより、プラズマトーチ55を前後左右に二次元的に、即ち、ジグザクに移動させることができ、上流側のストリップ材14を、先端の中央部及び両端に、それぞれ、切欠部14a〜14cが形成されるように切断することができる。このように上流側のストリップ材14をジグザグに切断することによって、その後、ストリップ材14を図示しない成形ロール群によって成形する際に、ストリップ材14の耳部や中央部が変形するのを防止することができ、ストリップ材14の加工性を良好なものとすることができる。なお、溶断片14dは廃棄する。
【0029】
また、図7に、電縫鋼管製造ライン11におけるストリップ材の通板中に、いわゆる板厚と板幅とを異にするストリップ材114、115の板材変更が行われる場合(図7(a))のストリップ材の溶断方法を示す。
この場合は、図6に示す場合と同様な手順で、まず、図7(b)に示すように、セット替点Sの下流側に位置する下流側のストリップ材114を溶断装置17によって溶断し、その後、台車走行モータ29を駆動することによって、溶断装置17及びクランプ装置56を搭載する台車16を所定距離後退し、その後、台車16を前後させると共に、溶断装置横行モータ49を駆動することによって溶断装置取付板41を横行させることにより、セット替点Sの上流側に位置する上流側のストリップ材115の先端の中央部及び両端に、それぞれ、切欠部115a〜115cを形成することができ、このストリップ材115を、図示しない成形ロール群によって成形する際の加工性を良好なものとすることができる。なお、溶断片115dは廃棄する。
【0030】
さらに、本実施の形態では、ストリップ材14、114、115を切断するのに、機械的剪断力を利用する従来のシャー形式の走間切断機に代えて、プラズマトーチ55からなる溶断装置17を具備する走間切断機10を用いるようにしたので、走間切断機10の剛性を高める必要はなく、電縫鋼管製造ライン11における走間切断機10を安価に製作することができる。
【0031】
また、本実施の形態では、台車16を一旦ストリップ材14、114、115と同一速度に同期させた後、ストリップ材14、114、115をクランプするようにしているので、台車16上に搭載した溶断装置17を、ストリップ材14、114、115や溶断装置17に衝撃を与えることなく、ストリップ材14、114、115と同期させて走行させることができる。
【0032】
また、ストリップ材14の厚み、板幅及び切断方式によっては、切断に要する時間が長くなる場合もあるが、本実施の形態では、図1に示すように、無端チェンコンベア15は、その上面に十分な長さのストリップ材支持面を形成することができ、しかも、このストリップ材支持面にはストリップ材支持ローラ18とストリップ材支持テーブル19とが取付けられているので、固定の支持ローラは不要となる。さらに、ストリップ材14、114、115の切断作業の全工程において、ストリップ材14、114、115を安定状態に支持することができ、ストリップ材14、114、115を確実に切断することができる。
また、このような台車16上に搭載した溶断装置17は電縫鋼管製造ライン11の一部を構成する無端チェンコンベア15と一体的に走行するので、溶断装置17のプラズマトーチ55の、無端チェンコンベア15に取付けられたストリップ材支持ローラ18に対する相対位置関係は一定に保持される、即ち、変わらないことになる。従って、溶断装置17の走行中に、プラズマトーチ55がストリップ材支持ローラ18を切断することなく、ストリップ材14、114、115のみを確実に切断することができる。
【0033】
また、図8に本実施の形態の変容例に係る走間切断機10Aを示す。
図示するように、走間切断機10Aは、台車16上に搭載した溶断装置17aにおいて、プラズマトーチ55を、溶断装置取付板41に対して相対的に進退シリンダ63によって前後方向に進退可能な構成としたことを特徴とする。
なお、走間切断機10Aは、進退シリンダ63を付加した点を除いて、前述した走間切断機10と同一の構成を有するので、同一の構成要素は同一の符号で示す。
【0034】
かかる構成によって、台車走行モータ29によって無端チェンコンベア15を作動させることなく、図6や図7に示すように、上流側のストリップ材14、115の中央部や耳部に切欠部14a〜14c及び115a〜115cを形成することができ、これらのストリップ材14、115を図示しない成形ロール群によって成形する際の加工性を良好なものとすることができる。即ち、本変容例の場合、重量物である無端チェンコンベア15や台車16等を走行しなくてよいので、省エネルギー化を図ることができる。また、クランプ装置56を作動し、ストリップ材14、114に引っ張られた状態でも、任意形状に切断できるので、溶断片14d、115dが発生しない。
なお、上記した実施の形態においては、溶断装置17、17aにおいてプラズマトーチ55を用いたが、他の溶断装置、例えば、ガス溶断装置、レーザ溶断装置、パウダー溶断装置等も好適に用いることができることはいうまでもない。
【0035】
【発明の効果】
請求項1〜3記載の電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機においては、走間切断機を、ストリップ材と同期して移動する台車と、この台車上に搭載され、ストリップ材の流れ方向と直交する横断方向に移動自在な溶断装置とから構成している。このように、ストリップ材の切断を溶断装置によって行うようにしたので、シャー型の走間切断機のように剛性を高める必要はなく、電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機を安価に製作することができる。また、溶断による切断なので切断作業を静粛に行うことができる。さらに、溶断後の上流側のストリップ材の先端を成形ローラ群による成形が容易な任意の形状に成形することができるため、成形不良部が減少して生産歩留りの向上が図れる。
【0036】
特に、請求項2記載の電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機においては、走間切断機のライン方向の前後に一連の無端チェンコンベアを配設し、無端チェンコンベアの駆動側スプロケットを、クラッチを介して駆動モータと連結し、駆動モータにより台車をコンベアを介してライン方向に走行させるべく、無端チェンコンベアの一部に台車を取付け、更に、台車にストリップ材を着脱自在にクランプ可能なクランプ装置を取付け、駆動モータの駆動による無端チェンコンベアの走行速度がストリップ材の走行速度と同期した際にクランプ装置を作動してストリップ材をクランプすると共に、クラッチを解除して、無端チェンコンベアと駆動モータとの連動連結を解除可能な構成としている。
【0037】
従って、台車上に搭載した溶断装置を、ストリップ材や溶断装置に衝撃を与えることなく、ストリップ材と同期させて走行させることができる。
【0038】
また、ストリップ材の厚み、板幅及び切断方式によっては、切断に要する時間が長くなる場合もあるが、本発明では、無端チェンコンベアは、複数本のストリップ材支持ローラを渡設することで、その上面に十分な長さのストリップ材支持面を形成することができるので、固定式のストリップ材支持ローラは不要となり、さらに、ストリップ材の切断作業の全工程において、ストリップ材を安定状態に支持した状態でストリップ材を確実に切断することができる。また、このように無端チェンコンベアにストリップ材支持ローラを渡設しているため、走行中における溶断装置と無端チェンコンベアのストリップ材支持ローラとの間の相対位置関係は不変となり、溶断作業において、溶断装置がストリップ材支持ローラを切断することなく、ストリップ材のみを確実に切断することができる。
【0039】
請求項3記載の電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機においては、溶断装置を、ストリップ材の流れ方向と直交する横断方向のみならず、ストリップ材の流れ方向と同一の方向にも進退可能としたので、クランプ装置を作動し、ストリップ材に引っ張られた状態で、溶断後の上流側のストリップ材の先端を、成形ローラ群による成形が容易な任意形状に成形することができるため、廃棄溶断片が発生せず、生産性の向上をさらに図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機を具備する電縫鋼管製造ラインの一部の側面図である。
【図2】同走間切断機の正面図である。
【図3】同走間切断機の平面図である。
【図4】同走間切断機の側面図である。
【図5】同無端チェンコンベアの駆動部の側面図である。
【図6】同溶断装置による溶断作業の説明図である。
【図7】同溶断装置による他の溶断作業の説明図である。
【図8】同走間切断機の変容例の側面図である。
【図9】従来の電縫鋼管製造ラインの概念的全体側面図である。
【符号の説明】
S セット替点 10 走間切断機
10A 走間切断機 11 電縫鋼管製造ライン
12 前部ピンチローラ装置
12a ストリップ材ガイドテーブル 13 後部ピンチローラ装置
14 ストリップ材 14a 切欠部
14b 切欠部 14c 切欠部
14d 溶断片 15 無端チェンコンベア
16 台車 17 溶断装置
17a 溶断装置 18 ストリップ材支持ローラ
19 ストリップ材支持テーブル 20 コンベア機枠
21 無端レール 22 無端チェン
23 基部フレーム 24 駆動側スプロケット
25 被駆動側スプロケット 26 回転軸
27 クラッチ 28 中間軸
29 台車走行モータ 30 台車用レール
31 車輪 32 車輪
33 横架フレーム 33a ブラケット
34 横架フレーム 34a ブラケット
35 ストリップ材支持ローラ 36 ストリップ材支持ローラ
37 スプリング 38 スプリング
39 脚部 40 脚部
41 溶断装置取付板 42 水平ラック
43 上水平案内兼支持レール 44 下水平案内兼支持レール
45 支持ベース 46 摺動支持部材
47 摺動支持部材 48 ブラケット
49 溶断装置横行モータ 50 駆動側ギア
51 ピニオンギア 52 昇降フレーム
53 昇降シリンダ 54 倣いローラ
55 プラズマトーチ 55a 水槽
56 クランプ装置 57 空間
58 可動クランプ板 59 昇降シリンダ
60 昇降案内ガイド 61 固定クランプ板
62 ガイドフレーム 63 進退シリンダ
114 ストリップ材 115 ストリップ材
115a 切欠部 115b 切欠部
115c 切欠部 115d 溶断片

Claims (3)

  1. 成形ロール群前方でかつストリップ材ため込み装置の後方に配置されて走行中のストリップ材を切断、切り離し可能とする電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機であって、
    前記走間切断機を、前記ストリップ材と同期して移動する台車と、該台車上に搭載され、前記ストリップ材の流れ方向と直交する横断方向に移動自在な溶断装置とから構成したことを特徴とする電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機。
  2. 前記走間切断機のライン方向の前後に一連の無端チェンコンベアを配設し、該無端チェンコンベアの駆動側スプロケットを、クラッチを介して駆動モータと連結し、該駆動モータにより前記台車をコンベアを介してライン方向に走行させるべく、該無端チェンコンベアの一部に前記台車を取付け、更に、前記台車に前記ストリップ材を着脱自在にクランプ可能なクランプ装置を取付け、前記無端チェンコンベアに複数本の支持ロールを渡設したことを特徴とする請求項1記載の電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機。
  3. 前記台車上に搭載した溶断装置を、前記ストリップ材の流れ方向と直交する横断方向のみならず、前記ストリップ材の流れ方向と同一の方向にも進退可能な構成としたことを特徴とする請求項1又は2記載の電縫鋼管製造ラインにおける走間切断機。
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