JP3550897B2 - ポリプロピレン系樹脂発泡成形体 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂発泡成形体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子を型内成形して得られる発泡成形体に関する。さらに詳しくは、耐熱性、強度、剛性、および衝撃エネルギー吸収性に優れ、自動車の側面衝突用エネルギー吸収材、バンパー芯材などに使用した場合には、衝突時の衝撃エネルギーを効率的に吸収しうるポリプロピレン系樹脂発泡成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子を型内成形して得られる発泡成形体は、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子から得られる成形体に比べて耐薬品性、耐衝撃性、圧縮歪回復性等に優れ、また、ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子から得られる成形体に比べ、耐熱性に優れ、自動車用バンパー芯材や各種包装用資材として利用されている。
【0003】
近年、自動車の側面衝突からの乗員保護の要望が高まり、側面からの衝突時の衝撃に対する高エネルギー吸収体となりうる素材が必要とされており、ポリプロピレン系樹脂発泡体が使用されつつあるが、従来のポリプロピレン系樹脂発泡体では、衝撃エネルギー吸収性能が必ずしも十分でない場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、ポリプロピレン系樹脂の予備発泡粒子を型内成形して得られる発泡成形体において、衝撃エネルギー吸収性に優れ、自動車側面衝突用エネルギー吸収材、バンパー芯材などに使用した場合には、衝突時の衝撃エネルギーを効率的に吸収できるポリプロピレン系樹脂発泡成形体を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、高い曲げ弾性率を有し、かつ、脆性を有するポリプロピレン系樹脂を用いることにより、上記の目的を達成しうるポリプロピレン系樹脂発泡成形体を得ることに成功した。即ち、本発明は、ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子を型内成形して得られた発泡成形体であって、発泡倍率が5〜60倍、連続気泡率が0〜30%であり、試験方法 JIS−K6767に準拠した圧縮試験において最高歪が80%になるように圧縮したときの圧縮後の連続気泡率が30〜95%であるポリプロピレン系樹脂発泡成形体である。
【0006】
本発明でいう前記成形体の圧縮後の連続気泡率とは、上記のように、JIS−K6767に準拠した圧縮試験において最高歪が80%になるように圧縮したときの圧縮後の連続気泡率をいい、具体的には、80%の圧縮を行った発泡体サンプルを室温にて24時間放置後に測定した連続気泡率をいう。
【0007】
すなわち、前記連続気泡率とは、発泡成形体の全気泡に対する連続気泡の割合であり、また、発泡倍率とは、発泡成形体の体積が発泡前の樹脂粒子の体積の何倍になっているかをいい、それぞれ下記式(1)、(2)によって求めた値である。
連続気泡率(%)=(V−v)/V×100・・・(1)
発泡倍率=V/(W/d) ・・・(2)
V:発泡成杉体試料を水没させて測定した体積
v:発泡成形体試料の真の体積〔空気比較式比重計(例えば東芝ベックマン社製、空気比較式比重計930型)を用いて測定した値〕
W:発泡成形体試料の重量
d:樹脂の密度(g/cm
【0008】
【作用】
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡成形体は、衝撃が加わったときに発泡成形体が圧縮されながら独立気泡が破泡・連泡化して連続気泡率が増大することにより効率的に衝撃エネルギーを吸収するので、従来から使用されているプロピレン−αオレフィンランダム共重合体からなる発泡成形体に比べ、エネルギー吸収性能が優れている。つまり、このポリプロピレン系樹脂発泡成形体は、ポリプロピレン系樹脂の特徴である、剛性、耐熱性、および高エネルギー吸収特性の特徴を充分発揮できる。したがって、この発泡成形体は、自動車の側面衝突用エネルギー吸収材、バンパー芯材等に好適に用いることができる。特に、衝撃を吸収するための空間が少なく高い効率のエネルギー吸収性能が要求される自動車の側面衝突用エネルギー吸収材としてとりわけ好適である。
【0009】
図1は、圧縮試験で得られた応力−歪曲線(S−S曲線)の実例であり、(A)は本発明に係るプロピレンホモポリマーの22倍発泡成形体、(B)は従来から一般的に使用されているエチレン含有量3重量%のランダム共重合体の22倍発泡成形体、同じく(C)は従来のエチレン含有量3重量%のランダム共重合体の15倍発泡成形体の場合である。図1から明らかなように、本発明の発泡成形体は、従来から使用されている一般的なプロピレンとエチレンとのランダム共重合体からなる発泡体(B,Cの場合)と比較して、同じ発泡倍率(AとBとの比較)では、圧縮応力が大きく、同一歪でのエネルギー吸収量(S−S曲線とx軸(横軸)で囲まれた部分の面積で表される。)が大であり、また、40%程度の歪まで同等の圧縮応力を有するように倍率を調整したもの同士(AとBとの比較)では、従来品が歪量50%を越えるあたりから圧縮応力が急激に上昇する(このように一定値以上の圧縮応力がかかると保護される物品が破壊されてしまう。)のに対し、本発明の成形体は、圧縮応力の上昇が緩やかで、高歪領域まで使用可能であり、優秀なエネルギー吸収性能を有していることが分かる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡体の型内成形に用いられるポリプロピレン系予備発泡粒子の基材樹脂となるポリプロピレン系樹脂は、高い剛性(曲げ弾性率)を有し、かつ、脆性を有することが必要である。そのため、ASTM D790に準拠して測定した樹脂の曲げ弾性率が10000kg/cm以上であることが好ましく、12000kg/cm以上であることが更に好ましい。予備発泡粒子の基材樹脂の曲げ弾性率が10000kg/cm未満では、得られた発泡成形体が柔らかすぎて圧縮時の連続気泡率の増大が起こりにくく、効率的にエネルギーを吸収することができない。
【0011】
また、前記ポリプロピレン系樹脂は、ASTM D1238に準拠して測定したメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が20〜100g/10分の範囲であることが好ましく、25〜80g/10分であることが更に好ましい。メルトフローレートが20g/10分未満では樹脂の脆性が充分でなく、得られた成形体は圧縮時の連続気泡率の増大が起こりにくく、効率的にエネルギーを吸収することができない。また、メルトフローレートが100g/10分を超えると樹脂が脆くなりすぎ、発泡時や成形時に破泡し易く、所望の連続気泡率を有する成形体を得ることができず、好ましくない。
【0012】
前記ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンホモポリマー、αオレフィン含有量が10重量%未満のプロピレンとαオレフィンとのブロック共重合体、または、αオレフィン含有量が1重量%未満であるプロピレンとαオレフィンとのランダム共重合体共重合体が好ましい。前記プロピレンとαオレフィンとのブロック共重合体におけるαオレフィンの含有量が10重量%以上であったり、また、前記プロピレンとαオレフィンとのランダム共重合体におけるαオレフィン含有量が1重量%以上では、樹脂が軟らかくなりすぎ、得られた発泡成形体が柔らかすぎて圧縮時の連続気泡率の増大が起こりにくく、効率的にエネルギーを吸収することができないので好ましくない。
【0013】
前記プロピレンとαオレフィンとのブロック共重合体、プロピレンとαオレフィンとのランダム共重合体におけるαオレフィンとしては、エチレン、ブテン−1、イソブテン、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1などが挙げられるが、この中でも、汎用性の点で、エチレン、ブテン−1が好ましい。
【0014】
また、前記ポリプロピレン系樹脂の融点は、プロピレンホモポリマーやαオレフィン含有量が10重量%未満のプロピレンとαオレフィンとのブロック共重合体の場合にあっては160℃以上、また、αオレフィン含有量が1重量%未満のプロピレンとαオレフィンとのランダム共重合体共重合体である場合には150℃以上のものが好ましい。なお、ここでいうポリプロピレン系樹脂の融点の測定法は、示差走査熱量計(DSC)を用い、試料を10℃/分の速度で200℃まで昇温溶融させた後、10℃/分の速度で40℃まで冷却結晶化させ、10℃/分で再び昇温させて吸熱曲線を測定したときの、吸熱ピークのピーク温度をもって融点としたものである。
【0015】
なお、上記ポリプロピレン系樹脂には、必要に応じて、核剤、安定剤、酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収剤、滑剤、アンチブロッキング剤、充填剤、着色剤、帯電防止剤等の添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で添加することが出来る。
【0016】
本発明の発泡成形体を得るための予備発泡粒子の製法は、1)樹脂粒子に揮発性発泡剤を液相または気相で含浸させ、水蒸気等の加熱媒体で加熱して発泡させる方法(例えば、特開昭58−65734号公報に記載の方法)、2)耐圧容器中で樹脂粒子、揮発性発泡剤を水に分散させ、高温下で発泡剤を樹脂粒子に含浸させた後、内容物を低圧雰囲気に放出することにより発泡させる方法(例えば、特開昭58−197027号公報に記載の方法)、3)押出機中で樹脂を加熱溶融し、揮発性発泡剤を混錬したのちストランド状に押出し発泡させたものを切断して発泡粒子とする方法(特開平8−76230号公報に記載の方法)等が使用できる。これらの発泡法の中では、2)の方法が好ましい。その理由は、予備発泡粒子の融解挙動を示差走査熱量計(DSC)で測定すると、結晶ピークが2本に分離しており、成形加工幅が広くなっているためと推定される。
【0017】
前記予備発泡粒子の製法に用いられる揮発性発泡剤としては、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ジクロロジフロロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素等があげられる。これらは単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。前記発泡剤の量は、発泡剤の種類、所望する発泡倍率により選択されるが、一般に、樹脂100重量部に対して、1〜50重量部が用いられる。
【0018】
前記ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子の発泡倍率としては、2〜50倍、より好ましくは、3〜40倍である。発泡倍率が2倍未満では、倍率ばらつきが大きくて均一な予備発泡粒子が得られず、均質な発泡成形体を得ることができない。また、50倍を超えると予備発泡粒子の破泡・収縮が大きく、満足な予備発泡粒子が得られず、所望の連続気泡率を有する成形体を得ることができない。
【0019】
また、前記ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子のセル径は50〜1000μmが好ましく、より好ましくは100〜500μmである。セル径が50μm未満では、成形時に破泡、収縮が起こって良好な成形体が得られず、また、1000μmを超えると均質なセルが得られず、やはり圧縮前および圧縮後における所望の連続気泡率を有する成形体が得られず、良好な衝撃エネルギー吸収性を有する成形体とすることができない。なお、ここでいうセル径とは、予備発泡粒子10個をランダムサンプリングし、各サンプル粒子をかみそりで真ん中から切断し、切断面を目盛り付のルーペで観察し、目盛りの2mmの長さを横切るセルの数を数え、下式より平均弦長を求め、10個の粒子の平均弦長の平均値をもってセル径とした。
平均弦長(μm)=2mm/2mmの長さを横切るセルの数
【0020】
また、上記ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子の連続気泡率は0〜35%である。連続気泡率が35%を超えると、成形する際の金型内での発泡粒子の膨張圧が十分でないため粒子同士の融着の良い成形体が得られず、また、所望の連続気泡率を有する発泡成形体を得ることができない。好ましくは連続気泡率は25%以下、より好ましくは15%以下である。
【0021】
本発明に係る発泡成形体は、上記のようにして得られた予備発泡粒子を、通常の型内成形により、成型機に装着された、蒸気孔を多数有する閉鎖されるが密閉されない金型に充填し水蒸気で加熱することにより成形される。この型内成形に際しては、前記予備発泡粒子の製造後、何の後処理もせず直ちに、または予備発泡粒子の製造後、適当な時間の養生・乾燥後、粒子内の内圧が大気圧のままで、あるいは、予備発泡粒子に空気等を含浸して粒子内の内圧を高め発泡能を付与した後に、前記型内成形に供される。
【0022】
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡成形体の発泡倍率は5〜60倍であり、より好ましくは7〜50倍である。発泡成形体の発泡倍率が5倍未満では、発泡体が硬くなりすぎ、圧縮応力が大きくなりすぎる。また、発泡倍率が60倍を超えると連続気泡率が高くなり、衝撃エネルギー吸収効率が悪くなり好ましくない。
【0023】
また、この発泡成形体における連続気泡率、即ち、圧縮前の連続気泡率は0〜〜30%であり、より好ましくは0〜15%であり、かつ、この発泡成形体を、試験方法 JIS−K6767に準拠した圧縮試験において最高歪が80%になるように圧縮したときの圧縮後の連続気泡率は30〜95%、より好ましくは50〜95%である。前記圧縮前の連続気泡率が30%を超える場合や、圧縮後の連続気泡率が30%未満の場合には、発泡体の衝撃エネルギー吸収効率が悪くなるため好ましくない。
【0024】
【実施例】
以下、実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0025】
[実施例1]
ASTM D790に準拠して測定した樹脂の曲げ弾性率18000kg/cm、ASTM D1238に準拠して測定したメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)=40g/10分、密度0.91g/cm、DSCによる融点165℃のプロピレンホモポリマーペレツト(約1.8mg/粒)100重量部に対し、塩基性第3リン酸カルシウム2重量部、ドデシルスルホン酸ナトリウム0.05重量部、純水300重量部、イソブタン9重量部を10Lの耐圧容器に入れ、撹拌しながら164℃に昇温し、さらに容器内圧力が16kgf/cm(G;ゲージ圧を示す。以下、同じ。)で安定するまでイソブタンを追加した。内圧が安定後、耐圧容器下部に取り付けたボール弁にフランジを介して取り付けたオリフィス板の直径4mmの開孔を通して、樹脂粒子と水の混合物を大気圧に放出して発泡させ予備発泡粒子を得た。この予備発泡粒子を80℃雰囲気下で20時間乾燥した。乾燥後の予備発泡粒子の倍率は13倍、連続気泡率2.0%、セル径は120μmであった。
次いで、この予備発泡粒子を耐圧容器に入れ、80℃、7kgf/cm(G)の空気圧で1時間加圧し、発泡能を付与した。続いて、成型機(東洋機械金属製P−110)に装着した小型金型(290mm×270mm×60mm)に前記予備発泡粒子を充填し、加熱水蒸気圧4〜5kgf/cm(G)で成形を行ったところ、加熱水蒸気圧4.2kgf/cm(G)で粒子同士がよく融着した良好な成形体が得られた。成形体の発泡倍率は18倍、連続気泡率は5.4%であった。また、試験方法JIS K6767に準拠した圧縮試験において、該ポリプロピレン系樹脂発泡成形体を最高歪80%になるように圧縮したときの圧縮後の連続気泡率は63.7%であった。
【0026】
[比較例1]
曲げ弾性率9500kg/cm、MI=6g/10分、融点148℃のプロピレンとエチレンのランダム共重合体(エチレン含有量=3重量%)を用いた以外は実施例1と同様にして、発泡倍率13倍、連続気泡率2.5%、セル径200μmの予備発泡粒子を得、実施例1と同様に成形した。加熱水蒸気圧3〜4kgf/cm(G)で成形を行ったところ、加熱水蒸気圧3.4kgf/cm(G)で粒子同士がよく融着した良好な成形体が得られた。成形体の発泡倍率は18倍、連続気泡率は7.5%であった。また、試験方法JIS K6767に準拠した圧縮試験において、該ポリプロピレン系樹脂発泡成形体を最高歪80%になるように圧縮したときの、圧縮後の連続気泡率は7.8%であった。
【0027】
以上の実施例1、比較例2の結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0003550897
【0029】
[実施例2〜9]
予備発泡粒子の基材樹脂として、下記表2に示すポリプロピレン系樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして予備発泡粒子を得、実施例1と同様に成形し、試験方法JIS K6767に準拠した圧縮試験において、該ポリプロピレン系樹脂発泡成形体を最高歪80%になるように圧縮したときの圧縮後の連続気泡率を測定した。結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
Figure 0003550897
【0031】
[比較例2〜9]
予備発泡粒子の基材樹脂として、下記表3に示すポリプロピレン系樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして予備発泡粒子を得、実施例1と同様に成形し、試験方法JIS K6767に準拠した圧縮試験において、該ポリプロピレン系樹脂発泡成形体を最高歪80%になるように圧縮したときの圧縮後の連続気泡率を測定した。結果を表3に示す。
【0032】
【表3】
Figure 0003550897
【0033】
表2、表3の結果から明らかなように、本発明に係るポリプロピレン系樹脂発泡成形体は、圧縮されることにより独立気泡が破泡・連泡化して連続気泡率が大きく増大している。したがって、本発明に係るポリプロピレン系樹脂発泡成形体は、効率的に衝撃エネルギーを吸収することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明のポリプロピレン系樹脂発泡成形体は、従来、最も普及しているプロピレンとエチレンのランダム共重合体からなる発泡成形体に比べ、格段に優れたエネルギー吸収性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリプロピレン系樹脂発泡成形体の圧縮時の応力−歪曲線を示すグラフである。

Claims (8)

  1. ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子を型内成形して得られた発泡成形体であって、発泡倍率が5〜60倍、連続気泡率が0〜30%であり、試験方法 JIS−K6767に準拠した圧縮試験において最高歪が80%になるように圧縮したときの圧縮後の連続気泡率が30〜95%であるポリプロピレン系樹脂発泡成形体。
  2. ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子が、ASTM D790に準拠して測定した樹脂の曲げ弾性率が10000kg/cm2以上であるポリプロピレン系樹脂を基材樹脂とするものである請求項1記載のポリプロピレン系樹脂発泡成形体

    【請求項3】ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子が、ASTM D1238に準拠して測定したメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が20〜100g/10分であるポリプロピレン系樹脂を基材樹脂とするものである請求項1記載のポリプロピレン系樹脂発泡成形体。
  3. ポリプロピレン系樹脂が、プロピレンホモポリマー、αオレフィン含有量が10重量%未満のプロピレンとαオレフィンとのブロック共重合体、またはαオレフィン含有量が1重量%未満のプロピレンとαオレフィンとのランダム共重合体、のいずれかである請求項2または請求項3記載のポリプロピレン系樹脂発泡成形体。
  4. ポリプロピレン系樹脂が、αオレフィン含有量が10重量%未満のプロピレンとαオレフィンとのブロック共重合体、またはαオレフィン含有量が1重量%未満のプロピレンとαオレフィンとのランダム共重合体であり、前記αオレフィンが、エチレン、ブテン−1、イソブテン、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1よりなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項2または請求項3記載のポリプロピレン系樹脂発泡成形体。
  5. ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子の発泡倍率が2〜50倍である請求項1記載のポリプロピレン系樹脂発泡成形体。
  6. ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子のセル径が50〜1000μmである請求項1記載のポリプロピレン系樹脂発泡成形体。
  7. ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子の連続気泡率が0〜35%である請求項1記載のポリプロピレン系樹脂発泡成形体。
  8. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂発泡成形体からなる自動車側面衝突用エネルギー吸収材。
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