JP3549890B2 - 感圧接着剤組成物及び製品 - Google Patents
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Description
本発明は、感圧接着剤組成物並びに例えば表面からきれいに取り除くことのできるテープ又はダイカットマスキングアセンブリーに関する。より特に、本発明はマスキングテープの如き除去しうる接着剤製品に使用することのできる感圧接着剤組成物に関する。
発明の背景
室温において一般に粘着性である感圧接着剤は、通常指で押圧する程度の圧縮によって、表面に強く定着力が促進される機能を有している。感圧接着剤は通常テープ又はシートの形体での製品に使用される。このようなテープは塗装作業でのマスキング、包装、集積作業等の用途に供せられる。
塗装分野においては、感圧接着剤テープは塗装される面に対し隣接して自動車、電気器具の表面をマスクするのに使用される。一旦塗装されると、マスクされた物品は例えば30分から1時間、120−180℃の高温にさらされて塗料を硬化する。塗装されそして硬化された物品からマスキングテープが取り除かれる。従って、このようなマスキングテープは表面で変質したり、汚したり又は沈着物を残したりすることがなく、高温に耐える必要がある。
一般に感圧接着剤は剪断強さ、剥離強さ、粘着性及び例えばテープを取り除いた後に残る接着剤残渣の量の如き接着剤の転写によって特徴づけられる。理想的には、感圧接着剤は軽く押圧することによって平滑な非繊維表面に十分に接着し、しかも離層することなく取り除くことができるものである。更には、感圧接着剤テープの所望の性質には、耐溶剤性及び耐熱性が包含される。理想的には、感圧接着剤テープは接着剤残渣を残すことなく取り除けるものでなくてはならない。しかしながら、特にテープを高温度にさらした場合、このことは非常に困難なことである。一般に、感圧接着剤組成物は、接着強さ及び弾性のための弾性重合体、並びに粘着性及び接着性のための粘着付与樹脂を含んでいる。エラストマーと反応する例えば架橋剤の如き硬化剤は、高温、老化及び溶剤に対する抵抗性を有する接着剤にするために使用される。他の任意の成分として、例えば促進剤の如きエラストマーと硬化剤との反応速度を上げるための触媒、充填剤、抗酸化剤及び安定剤が一般に用いられる。
通常の感圧接着剤組成物は、熱硬化性架橋剤及び例えばゴムの如きエラストマー100重量部について少なくとも1重量部そして一般にはエラストマー100重量部について約5−10重量の触媒を含んでいることが多い。例えば、英国特許975,971(1964年11月25日発行)、米国特許3,231,419(1966年1月25日発行)及び米国特許3,535,152(1974年10月20日発行)を参照されたい。一般に触媒を加えると、エラストマーと硬化剤との間の反応速度が増加し、従って接着剤の凝集強さが上昇するものと考えられている。
本発明者等は、少なくとも0.1重量%の程度で高級アルキルメルカプタンを使用すると、得られた感圧接着剤組成物は焼付後通常の組成物に比較して接着剤の転写の少ない製品が得られることが、ここに新たに見い出された。更には、本発明の一側面として、この組成物は感圧接着剤製品の製造において硬化過程を必要としない。このことは製造過程での接着剤を硬化するのに必要とされる特定の装置、エネルギー及び時間の節約にもなる。
発明の要約
本発明は、組成物の重量の少なくとも0.1重量部の程度で高級アルキルメルカプタン使用する感圧接着剤組成物を提供する。有利には、本発明の組成物はメルカプタンを使用しない接着剤と同じ又はそれ以上の接着強さを有し、且つより少ない接着剤転写(adhesive transfer)を呈する接着剤を提供する。
本発明の組成物は架橋できるエラストマー、粘着付与樹脂、メルカプタン並びに任意にはフェノール樹脂硬化剤及び例えば促進剤の如き触媒のいづれの相溶性混合物を含んでいる。ここでいう相溶性とは、組成物の各成分が例えばブルームすることなく実質的に分離又は沈殿せずに分散している如きに、各成分が他の成分中に十分に分散、好ましくは十分に溶解していることを意味する。本発明の感圧接着剤組成物は約100部の架橋できるエラストマー、少なくとも約20重量部の粘着付与樹脂及び少なくとも0.1重量部の高級アルキルメルカプタン(higher alkyl mercaptan)を含有している。このメルカプタンは、代表的にはアルキル基に少なくとも14個の炭素原子を有している。仮にフェノール樹脂硬化剤を使用するとすると、このものは、熱硬化性フェノール樹脂である。代表的には、組成物の約30重量部まで含むことができる。このものは、好ましくはフェノールホルムアルデヒド樹脂である。使用される触媒は、組成物の約10重量まで使用できる。本願において、部(“part"又は“phr")は100重量部のエラストマーについての各成分の重量部に関してである。
本発明は感圧接着剤及びテープがその対象に含まれる。代表的には、接着テープは少なくとも一つの面の少なくともその一部分に本発明の感圧接着剤組成物を塗布した支持体を有し、このテープはまた接着剤転写テープの形体であっても良い。また本発明の範囲に含まれるものとして、接着剤テープを有するサブストレート及び感圧接着剤製品を製造する方法である。本発明は、また第1の面の塗装を容易にできる加工物をマスクする方法を提供する。この方法は接着テープを第2の面に適用することを包含し、ここでの接着テープは支持体の少なくとも一つの面に本発明の感圧接着剤組成物を塗布して有する支持体を有している。また、少なくとも一つの面の少なくとも一部分に本発明の感圧接着剤組成物を恒久的に塗布した事前に設定したデザイン又は配置のペイントマスキング物質の少なくとも1枚のシートを有し、また感圧接着剤組成物は剥離ライナーに対し剥離できるように塗布されたダイカットマスキングアセンブリー(die−cut masking assembly)、並びに事前に設定したデザイン又は配置のダイカットマスキング物質を使用して第1の面の塗装を容易にするための加工表面をマスクする方法が提供される。
本発明に関係して、“脂肪族”は飽和又は不飽和の線状、枝分れした若しくは環状の炭化水素基を意味する。“アルキル基”は飽和の線状、枝分れした又は環状の炭化水素基を意味する。アリール基は、単一又は多核芳香族炭化水素基を意味する。本願において用いられる重合体(“Polymeric"又は“Polymer")は、繰返し構造単位から本質的に成る化合物であって、最も一般的な意味のものである。
図面の簡単な記述
図1は、テープの如き感圧接着剤製品の断面図である。
図2は、感圧接着剤製品の他の態様の断面図である。
図3は、ダイカットマスキングアセンブリーの模式図である。
発明の詳細な記述
本発明の感圧接着剤は、指で軽く押圧するだけでサブストレートに接着する十分な粘着性を有している。更に、このものは適用した後はサブストレートから剥れることのない十分な接着強さを有している。また、本発明の好ましい感圧接着剤は、殆んど又は全たく接着剤を転写することなく取り去ることができる。このことは、本発明の好ましい感圧接着剤は、取り去ることによりサブストレートの面に接着剤残渣を殆んど残すことがない。このことは、加熱を必要とされる適用において特に有利である。従って、本発明の感圧接着剤組成物は、取り去ることによってわずかな接着剤の転写、好ましくは全たく接着剤を転写することのない製品を提供する。本願において“わずか”な接着剤の転写とは、接着剤を取り去ることにより約10%より少ない被覆された面に接着剤が可視的に残っていることを意味する。本願において、“多量”の接着剤の転写とは、接着剤を取り去ることにより約10%より多い被覆された面に接着剤が可視的に残っていることを意味する。
本発明の感圧接着剤組成物は、架橋できるエラストマー、粘着付与樹脂、高級アルキルメルカプタン、並びに任意には熱硬化性フェノール樹脂及び熱硬化性樹脂とエラストマーとの反応を促進する触媒を包含する。本発明の接着剤及びテープは、高温度において有利に使用することができる。
本発明の好ましい組成物は、殆んど又は全たく接着剤の転写がなく320゜F(160℃)に及ぶ温度において使用できる、例えばテープの如き感圧接着剤製品であって非硬化組成物として有用である。このことは、所望に応じ硬化工程を採用することが仮にあっても、本発明の非硬化感圧接着剤組成物を含む好ましい製品は、その機能の生成過程で硬化工程を必要としない。例えば、250゜F(121℃)を超える温度において有用な通常の高温度感圧接着剤製品は、支持体にその組成物を適用する前又は後のいづれかの製造の過程で或る種の硬化工程が必要であり、このことは最終の接着剤製品の多様性と同様、製造の複雑性及び費用を加算することになる。
一般的にいって、感圧接着剤組成物に使用されるエラストマーの量は、本発明の接着剤製品に好ましい凝集及び弾性を効果的に影響する。更には、使用される粘着付与樹脂の量も接着剤に対し好ましい粘着性を効果的に提供する。これに加えて、使用されるメルカプタンの量も、接着剤転写を少なくするように提供される。任意のフェノール樹脂が使用される場合、架橋剤及びエラストマーの反応が効果的である程度で使用される。また、使用することのできる触媒の量は、望ましくない老化の原因となることなく、エラストマーとフェノール樹脂との間の反応速度を効果的に上昇させることに関係する。
本発明の組成物は好ましくは約100重量部のエラストマー、約20−100重量部の粘着付与樹脂、約0.1から10重量部のメルカプタン、約3−30重量部のフェノール樹脂及び約0.01から10重量部の触媒を含む。ここでの“部”は、エラストマーの量を基準にしたものである。より好ましくは、本発明の組成物は約100部のエラストマー、約25−80部の粘着付与樹脂、約0.3から2部のメルカプタン、約4−15部のフェノール樹脂及び約0.1から1部の触媒を含む。
エラストマー
本発明の感圧接着剤組成物に使用されるエラストマーは、架橋しうるエラストマー重合体である。アルデヒド−反応性エラストマー重合体は特に有用である。これらの重合体は、アルデヒド含有樹脂と反応性であるので架橋性である。本願で用いられる“エラストマー”又は“エラストマー重合体”は、例えば本来の長さの少なくとも2倍に延すことができ、そしてゆるめることにより凡そ本来の長さに急速に戻すことができる加硫天然ゴムと似た性質を有するものである。
本発明の組成物に使用される好ましいエラストマーは、合成的に又は自然的に生成される架橋性アルデヒド−反応性ゴムが含まれる。限定するためのものではないが、例えば天然ゴム(シス−1,4−ポリイソプレン)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ニトリルゴム、ポリブタンジエンゴム、合成ポリイソプレンゴム、シリコーンゴム、ポリクロロプレン(例えば、ネオプレン)、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、及びエチレン−プロピレン三元共重合体(EPDMs)が含まれる。
より好ましくは、本発明の組成物に使用されるエラストマーは、例えば天然ゴム又はブタジエン、イソプレン、ブタジエン−スチレン(SERゴム)、ブタジエン−アクリロニトリル(NBRゴム)、ブチルゴム等の如き2個の二重結合を有する単量体から重合したC=C結合を含むエラストマーである“ジエン”エラストマーである。最も好ましくは、エラストマーはフェノール樹脂と良好に反応できるようなC=Cの形対の不飽和結合を十分に有するジエンエラストマーである。本願において“十分”な不飽和とは、例えば共役二重結合を有するC4−C8の低分子量単量体からの重合体が50%を超えて存在することを意味する。このようなエラストマーの例は、天然ゴム及びポリブタジエンが含まれる。
粘着付与樹脂
粘着とは、接着剤の粘着性又は接着性を定量化するのに用いられる用語である。例えば、粘着付与樹脂の如き粘着付与剤は、接着剤の粘着性、剪断強さ及び剥離強さに寄与する。本発明の感圧接着剤組成物に使用される粘着付与剤は、一般に感圧接着剤に使用される粘着付与剤又はこの混合物である。このものは、固体又は液状粘着付与剤のいづれかである。好ましい粘着付与剤は、エラストマーと相容性である例えば非結晶性物質、すなわち非晶質のものである。好ましくは、粘着付与剤は本発明の組成物に使用されるエラストマーに可溶性である。これらのものは良く知られた公知のものである。
限定するためのものではないが、好ましい粘着付与剤は、脂肪族炭化水素樹脂、クマロン−インデン樹脂の如き芳香族炭化水素樹脂、テルペン樹脂、ロジンエステルの如きロジン酸誘導体等が含まれる。脂肪族炭化水素樹脂は、脂肪族不飽和単量体の重合によって得られるものである。限定するためのものではないが、これらにはピペリレン、イソプレン、2−メチル−2−ブテン、及びジシクロペンタジエンが含まれる。芳香族炭化水素樹脂には、クマロン−インデン樹脂の如き炭素をベースにした天然物からのもの、又はインデン、メチルインデン、スチレン、メチルスチレン、ジシクロペンタジエン又はこれらの組合せの如き単量体から得られる重合体の如き合成的に得られるものが含まれる。例えばポリテルペン樹脂の如きテルペン樹脂は、塩化アルミニウム又は鉱酸の如き触媒の存在下、テルピン又はα−若しくはβ−ピネンの如きその成分を重合して一般に得られる。これらの酸は、通常粘着付与剤として直接使用されないが、しかし種々の方法で変性して有用な粘着付与樹脂とすることができる。例えば、アルコールと反応させてロジンエステルにすることができる。これらは水素化、不均化又は重合して有用な粘着付与物質にすることができる。
好ましくは、粘着付与剤は固体、液体又はこの混合状体のいづれかの脂肪族樹脂である。より好ましくは、粘着付与剤は脂肪族固体樹脂である。このような好ましい粘着付与樹脂は、Exxon Chemical Company(Houston,TX)から入手できる商品名ESCOREZ 1310,1304及び1102、Goodyear Tire and Rubber Company(Akron,OH)から入手できる商品名WINGTACK 95及び115、並びにHercules Inc(Wilmington,DE)から入手できる商品名PICCOTAC B and 115が含まれる。他の多くの企業も同様の粘着付与樹脂を生産している。最も好ましくは、粘着付与樹脂は環球式試験法によって測定して約80−120℃の軟化点を有し、約900−1300の数平均分子量を有する固体の脂肪族樹脂である。
粘着付与樹脂の選定は、組成物中のエラストマーに依存する。例えば、天然ゴム及びブチルゴムは一般に上に述べたウッドロジン若しくはロジンエステル、テルペン樹脂又は脂肪族若しくは芳香族樹脂から成る粘着付与樹脂によって粘着付与される。
メルカプタン
本発明で使用される高級アルキルメルカプタンは、Rが少なくとも14個の炭素原子のアルキル基である一般式R−SHによって表わすことができる。Rは30個より多くない炭素原子であって、このことは製造のための経済上の理由以外何ものでもない。Rは好ましくは16から20個の炭素原子である。
フェノール樹脂
フェノール樹脂は、フェノール又は置換フェノールをホルムアルデヒド、アセトアルデヒド又はフルフラールの如きアルデヒドと縮合して得られる種々のタイプの合成樹脂である。フェノール−ホルムアルデヒド樹脂は、フェノール樹脂の最も広範囲の類を構成する。本発明の感圧接着剤組成物には、例えばブルームすることがないようにエラストマーに十分に溶けるオイル可溶性、エラストマーとの十分な反応及び例えば約30℃以上の温度に加熱することによって硬化、架橋構造を形成することができる熱硬化性であるフェノール樹脂が加えられる。このように、フェノール樹脂は硬化剤として作用し、エラストマーに対し架橋された粘着状態への転化を促進する。好ましくは、本発明の感圧接着剤組成物は、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂と一体化する。
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂は、一般にノボラック又はレゾール樹脂のいづれかに分類される。ノボラック樹脂は、酸触媒の存在下ホルムアルデヒドと過剰のフェノールとの反応によって得られる熱可塑性樹脂である。典型的には固体樹脂である。レゾール樹脂は、塩基触媒の存在下フェノールと過剰のホルムアルデヒドとの反応によって得られる熱硬化性樹脂である。上に述べた要件を満足する限り、ノボラック又はレゾール樹脂は本発明の組成物に使用することができるが、一般にレゾール樹脂は少なくともエラストマーとより容易に反応するので好ましい。
特に好ましいフェノール−ホルムアルデヒドレゾール樹脂は、例えばo−又はp−置換フェノールの如き二官能フェノールとホルムアルデヒドとをアルカリ条件下で反応させて得られるものである。好ましくは、水の存在下で行われる。適当な反応時間後、得られる溶液を中和して樹脂を沈殿させる。フェノールは、アルキル又はアリール置換体、好ましくはアルキル置換体である。好ましいフェノールはp−ブチル、オクチル又はノニルフェノールの如きC4−C9アルキル置換体の如きp−高級アルキルフェノールである。より好ましくは、アルキル基は枝分れしている。このようなフェノール樹脂の例は、Schenectady International Inc.(Schenectady,NY)から入手できる商品名Schenectady HRJ 10518フェノール樹脂である。
触 媒
本発明の接着剤組成物は、組成物中のエラストマーとフェノール樹脂との間の反応速度を上げて十分な凝集強さを有する接着剤を製造するための促進剤の如き触媒を包含する。好ましい触媒は、接着剤組成物の成分と相容性である。このことは、本発明の組成物に使用することができる触媒は、エラストマー及びフェノール樹脂以外の組成物の成分に対して活性がなく、又は反応しないものである。好ましい触媒は、酸性金属塩を含めた有機又は無機のいづれかであり、酸が含まれる。
本発明を実施するに際し、広範囲の触媒の濃度が採用されることが新たに見い出された。例えば、0.01重量部の少ない量の触媒も使用することができる。約1重量部より少ない程度の触媒を用いた場合、このようにして得られた接着剤及びテープは保存性が改善される。更には、このような接着剤を用いて得られたテープは、サブストレートに適用する前又は後のいづれでも硬化することができる。
限定するためのものではないが、好ましい酸触媒は、塩酸、硫酸、燐酸等の如き無機強酸、p−トルエンスルホン酸、蓚酸及び次の一般式を有するα−スルホン化脂肪酸(ここでn=0〜20)が含まれる。
限定するためのものではないが、このようなα−スルホン化脂肪酸の例には、α−スルホパルミチン酸及びα−スルホステアリン酸が含まれる。他の使用できる酸触媒は、英国特許975,971(1964年11月25日発行)、及び米国特許3,231,419(1966年1月25日発行)に記載された如きの公知のものである。限定するためのものではないが、このような触媒の例には、脂肪族又は芳香族アルコールのモノ−又はジ−エステル、フェニル酸ホスフェート、ブチル2酸ホスフェート及びジブチル燐酸の如き燐酸無水物、並びにアルキルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂と硫酸又は燐酸との反応生成物の如き酸変性、オイル可溶性、熱反応性フェノール−ホルムアルデヒド樹脂が含まれる。α−スルホン化脂肪族の如き或る種の酸触媒は、本発明の組成物と十分には相容性ではないけれど、このような相容性は、米国特許3,231,419(1966年1月25日発行)に記載されているような適当な溶媒を使用して、改善することができる。限定するためのものではないが、このような溶媒の例には、フェノール、クレゾール及びドデシノールフェノールの如きフェノール;メタノール、エタノール、t−ブチルアルコール、ベンジルアルコール及びn−オクチルアルコールの如き脂肪族アルコール;エチレングリコール及びプロピレングリコールの如きグリコール;メチルエチルケトン及びシクロヘキサノンの如き脂肪族ケトン;メチルフタリルエチルグリコレートの如きエステルが含まれる。
水と接触して有用な酸を生成する化合物も、また本発明の組成物における触媒として使用することができる。例えば、このようなものには硼素三弗化物エーテレート、塩化アセチル、p−トルエンスルホニルクロライド、及び塩化チオニルが含まれる。好ましい酸触媒はp−トルエンスルホン酸である。
好ましい酸性金属塩触媒には、酸性金属カルボキシレート、アルコキシド及びハライドが含まれる。限定するためのものではないが、酢酸亜鉛、オクタン酸亜鉛、オクタン酸第一錫、オクタン酸ニッケル、オクタン酸ジルコニウム、チタニウムイソプロポキシド、塩化ニッケル、塩化ジルコニウム、塩化アルミニウム、塩化チタン、塩化亜鉛、塩化第一錫等が含まれる。好ましい酸性金属塩触媒は、オクタン酸金属及びハロゲン化塩から成る群から選ばれる。酸性金属塩を使用することができるが、しかし好ましい金属塩は亜鉛及び錫の塩である。最も好ましくは、酸性金属塩触媒は、オクタン酸亜鉛及び塩化第一錫から成る群から選ばれる。
添加剤
本発明の感圧接着剤組成物は、また本願において添加剤としての任意の他の成分を含むことができる。好ましい添加剤は、組成物の他の成分と相容性である。このことは、本発明の組成物に使用することができる添加剤は、接着剤の所望の特性に悪い影響を与える如きの、他の成分の反応性又は活性を阻害するものであってはならない。例えばこれらの添加剤には、抗酸化剤、充填剤、着色剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、可塑剤等が含まれる。いづれの添加剤は、接着剤の所望の特性に悪い影響を与えないように所望の効果が得られるような量で使用される。本発明の接着剤組成物において、抗酸化剤はエラストマーを高温にさらしても殆んど退化しない目的で使用することができる。限定するためのものではないが、好ましい抗酸化剤にはヒンダードフェノール、チオエステル、亜燐酸エステル及びヒンダードアミンが含まれる。好ましくは、本発明の組成物に使用される抗酸化剤は、ヒンダードフェノール及びチオエステルである。好ましい抗酸化剤の特定の例には、American Cyanamid Company(Wayne,NJ)から販売されている商品名CYANOX LTDP及びSTDPのチオエステル、並びにCiba−Geigy Corporation(Hawthorne,NY)から販売されている商品名IRGANOX 1010及び1076のヒンダードフェノールが含まれる。より好ましくは、抗酸化剤はチオエステルである。一般に抗酸化剤を使用する場合、大切なことは所望の結果を十分に達成するための抗酸化剤である。所望するならば、一般に約5重量%まで、好ましくは約0.2〜3重量%そしてより好ましくは約0.5〜2重量%が本発明の接着剤組成物に対して使用することができる。本願において、“重量%”は溶剤を除いた全重量の組成物に対する成分の量に関するものである。
本発明の接着剤組成物において、充填剤は接着剤の補強及び費用の低減のために使用することができる。限定するためのものではないが、好ましい充填剤には、シリカ、粘土、アルミナ水和物、カーボンブラック、二酸化チタン及び炭酸カルシウムが含まれる。一般に充填剤を使用する場合、大切なことは所望の結果を十分に達成するための充填剤を使用することである。所望するならば、一般に約25重量%まで、好ましくは約1−15重量%そしてより好ましくは約5−10重量%が本発明の接着剤組成物に対して使用することができる。
本発明の接着剤組成物の着色は、無機顔料、有機顔料及び染料の如き着色剤によって変えることができる。顔料は、また紫外線の接着剤への浸透を阻止して紫外線照射からの退化を保護するために有用である。限定するためのものではないが、好ましい着色剤には、カーボンブラック及び二酸化チタンが含まれる。一般に着色剤を使用する場合、大切なことは所望の結果を十分に達成するための着色剤を使用することである。所望するならば、一般に約5重量%まで、好ましくは約0.01−3重量%、そしてより好ましくは約0.05−1重量%が本発明の接着剤組成物に対して使用することができる。
本発明の組成物における紫外線吸収剤は、接着剤の紫外線退化から保護するために使用することができる。限定するためのものではないが、好ましい紫外線吸収剤には、ベンゾフェノン、ヒンダードアミン光安定剤及びベンゾトリアゾールの誘導体が含まれる。一般に紫外線吸収剤を使用する場合、大切なことは所望の結果を十分に達成するための紫外線吸収剤を使用することである。所望するならば、一般に約1重量%まで、そして好ましくは約0.02−0.5重量%が本発明の接着剤組成物に対して使用することができる。
支持体
例えば、テープの如き感圧接着剤製品において種々の支持体が使用できる。接着剤を塗布したテープは、ロール形状にそれ自体巻くことができ、そしてテープを適用する面に順応することができるように、支持体は薄くそして柔軟である。好ましくは、支持体は約0.001−0.01インチ(0.003−0.025cm)の厚さ、そしてより好ましくは0.001−0.005インチ(0.003−0.013cm)の厚さであるので、マスキングの適用には非常に薄いペイントの線が形成できる。このものは非繊維、繊維又はこれらの組合せであることができる。例えば、重合体フィルム、繊維、アスベスト、紙及び金属フィルムが使用される。繊維は、合成物質又は天然繊維から得られる。限定するためのものではないが、繊維の例には、ナイロンの如きポリアミド;ダクロンの如きポリエステル;リネン;レイヨンが含まれる。紙は一般に、好適な強度及び機械的強度を有する軟質木材繊維を相当部分有するものから得られるものである。このような目的の好ましい紙の例として、グラシン紙、羊皮紙、スーパーカレンダしたクラフト紙、クレー処理クラフト紙、機械光沢し、ソフトニップの機械カレンダー処理のクラフト紙である。限定するためのものではないが、好ましい金属フィルムの例には、アルミニウム、銅、鉛、鉄及び亜鉛の箔が含まれる。一般的に支持体物質は、例えば塗装作業において用いられる溶剤及び温度によって退化することのない有機溶剤及び高温度に対して抵抗性であるようなものが選ばれる。
限定するためのものではないが、他の好ましい支持体物質には、エチルセルローズ;再生セルローズ;酢酸セルローズ;セルローズアセテートブチレート;プロピオン酸セルローズ;アクリロニトリル重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−塩化ビニル重合体及び塩化ビニル−酢酸ビニル重合体の如き可塑化又は非可塑化塩化ビニル重合体;ポリエチレン;ポリプロピレン;塩素化ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン及びポリトリフルオロモノクロロエチレンの如きポリハロエチレン;ポリビニルアルコール;スチレン及びアクリロニトリルの如きスチレンの重合体;ポリビニルブチラールの如きポリビニルアセタール;及び商品名MYLAR又は金属処理したMYLARが含まれる。好ましい支持体物質は、可塑化ビニル及び紙が含まれる。可塑化ポリ塩化ビニルは、柔軟性と強度のバランスした良好なものである。商業上入手できる可塑化ポリ(塩化ビニル)の例はB.F.Goodrich Chemicalsから商品名460X46として入手できるSK−Pビニルフィルムの類である。紙は容易に裂け、そして多くのプラスチックより高い温度に耐えられる。
接着剤組成物及びテープの製造
本発明の感圧接着剤組成物は、一般的に相容性有機溶剤、例えば各成分が均一に分散、好ましくは溶解することができるようなヘプタン、トルエン、キシレン等の溶剤中で各成分を混ぜ合すことによって得られる。次いで、組成物は低速度、高トルク混合機の中で成分が均一に分散、好ましくは溶解するまで混合する。得られた分散液、好ましくは溶液は通常の方法によって支持体の少なくとも片面に適用される。例えば、直接及びリバースロール、ゴムロール及びナイフ又はナイフ及びゴムブランケットが用いられる。使用される溶剤の量は、所望の組成物の粘度、塗膜の厚さ、塗装装置及び支持体物質に基づいて変えることができる。一般に、約70−85重量%の溶剤の組成物は大抵の塗装装置及び殆んどの支持体の使用に満足できる粘度である。接着剤組成物は、一般に支持体の面に約15−75g/m2の量で塗布される。
塗布された支持体物質は、次いで溶剤を取り除く乾燥工程に移される。一般にこのことは、塗布した支持体物質を300゜F(149℃)より低い温度、好ましくは約150−200゜F(65−93℃)にさらす。このような温度にさらされると、溶剤は一般に約5分以内、好ましくは約1−3分で蒸留して除去される。一般的にいって、乾燥に用いられる温度が高い程、必要とされる時間はより短かい。エラストマーとフェノール樹脂との間に生ずる硬化の程度が少なくとも、実質的に硬化が生じないように溶剤を除去するような温度及び時間を選定するのが望ましい。この後、塗布された支持体物質は使用できる。組成物又は製品の製造工程で硬化を行うことがなく、また所望しないこともある。このことは、塗布された支持体物質が、製造工程で硬化を達成するためのより高い温度にさらす必要はない。
この結果、フェノール樹脂硬化剤を用いた本発明の接着剤組成物は支持体物質に適用し、そして更に加工することなく貯蔵又は直ちに使用することができる。得られた製品は、室温を含めて種々の温度を必要とする適用に効果的に使用することができる。感圧接着剤が高温で使用する必要がある場合、高温にさらして硬化できる。有利には、硬化した接着剤は、適用した面から剥離しても殆んど又は全たく接着剤の残渣を残すことがなく、優れた利点を提供する。
接着剤にフェノール樹脂硬化剤を使用しない場合には、同様の利点が認められる。このことは、接着剤は支持体物質に適用することができ、また貯蔵して又は直ちに使用することができる。種々の温度での適用に、効果的に使用することができる。しかしながら、殆んど又は全たく接着剤転写のないためには、使用するメルカプタンの量を増加しなくてはならないことが、ここに新たに見い出された。例えば、メルカプタンが0.7から10重量部の範囲であると、非フェノール硬化配合物を用いて最善の結果が得られる。
図1及び図2は本発明のマスキングテープの二つの態様の断面を示す。この態様は、説明を目的とした例として示すものであって、本発明の範囲を限定するためのものでないことは理解されたい。細かく変更できる他の態様も可能である。図1を参照して、マスキングテープ10は感圧接着剤層25を支持体物質15の面20に設けたものである。図2を参照して、マスキングテープ50はプライマー層65を支持体物質55の面60に設けたものである。感圧接着剤層70は、このプライマー層65の上に設けられている。第2の面75、すなわちプライマー及び接着剤を塗布した面と反対側の支持体物質の面には、剥離膜80が設けられている。支持体55及び剥離膜80との間に裏糊付け膜(backsize coating)を更に設けても良い。
従って、所望するならば感圧接着剤を支持体にしっかりと設けるために、支持体物質と感圧接着剤との間にプライマー層を設けることができる。感圧接着テープの製造に用いられる種々のプライマー層、例えばプライマー被膜を使用することができる。限定するためのものではないが、例として上に述べた如きエラストマー又はこの混合物が挙げられる。使用できるプライマーの例には、共役ジエン重合体、アクリル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、カルボキシル化塩化ビニルラテックス及びエチレン−塩化ビニルラテックスが含まれる。このようなプライマーの例は、例えば米国特許3,232,785、同3,129,816、同2,889,038、同2,785,087、同3,092,250及びWO93/7228に開示されている。商業的に入手できるプライマーの例には、B.F.Goodrichから市場において入手でき商品名460×46の塩化ビニルラテックス、及びAir Productsから入手できる商品名Airflex4514のエチレン−塩化ビニルラテックスが含まれる。所望するならば、2種以上のプライマーを組合せて使用することができる。一般に、プライマーの特定の選定は支持体物質に依存するが、しかしながらまた感圧接着剤の特定の配合にも依存する。
テープを容易にほどくために、例えば接着剤の接着力を低下させるような物質層である剥離膜を、支持体の反対側に設けるのが望ましい。この剥離層、図2の80は、感圧接着剤が適用される反対側の支持体の面に設けられる。剥離膜が設けられるこの面は、ときとしてテープの表面といわれる。このようにして、テープは接着剤に保護層を被覆することなく、ロール状に貯蔵することができる。
適 用
本発明の感圧接着剤組成は種々の分野に用いることができるが、しかし特にペイントの適用におけるマスキングテープとして使用できる。自動車工業及び電気器具工業の如きの工業において、例えば、線及び境界領域の他の側に他の色又は色合の如き事前に設定した境界領域の一方の側の一つの色又は色合を作るような吹付彩色の仕上げに適している。このような境界は、一貫した仕上げを維持するために境界領域に沿って本質的に正確でなくてはならない。一般的に、マスキングテープは境界領域と同一空間に設けたテープの端部を用いて加工物の面に接着する。このことは、塗装されない部分から塗装される加工物の面の部分を分離する。境界領域に隣接し、そして塗装工程で保護すべき加工物の部分を被覆する部分に、テープを単独で又は紙、クロース若しくはプラスチックフイルムを保持するために使用することができる。
本発明の感圧接着剤組成物は、またダイカットペイントマスキングアセンブリーに使用することができる。一般に、ダイカットペイントマスキングアセンブリーは、感圧接着剤で少なくとも一つの面を塗布した事前設定のデザイン又は配置の少なくとも1枚のペイントマスキング物質を有する貼合せ構造物が含まれる。感圧接着剤は、恒久的にマスキング物質に接着されている。マスキング物質及び接着剤のこのアセンブリーは、剥離できるように剥離ライナーに接着し、ここで剥離ライナーはマスキング物質の接着側に適用されている。このように、剥離ライナーは接着剤を保護し、そして製造工程でアセンブリー構造体を保持している。このようなダイカットペイントマスキングアセンブリーは、境界領域が直線でなくて、曲線、連続、閉鎖又は他の異常な配置における塗装方法において使用される。
マスキング物質は、上で述べたマスキングテープ支持体に使用される物質から構成される。剥離ライナーもまた、ダイカットマスキングアセンブリーに使用されるライナー物質から構成される。このような物質の例は被覆した厚紙であって、接着剤に接した接着剤塗布のマスキング物質から選択的に取り除くことができるものである。ペイントマスキングアセンブリーは、ライナーシートの上に一枚のペイントマスキング物質のシートを設けたものであるか、又は例えばペイントマスキング物質のシートを連続して取り除けるようにリールのハブを中心にコイルに巻いた長いライナー物質のシートに沿ってペイントマスキング物質の複数のシートを付着させたものである。
図3を参照して、ダイカットペイントマスキングアセンブリー100の具体例を示す。通常、アセンブリー100は剥離ライナー110、事前に設定した形状の周辺を有する連続したペイントマスキング物質のシート120及びペイントマスキング物質130の一側面に恒久的に接着している感圧接着剤層130を包含している。感圧接着剤層130は、剥離できるように剥離ライナー110に付着している。
本発明の感圧接着剤組成物は、いずれのダイカットマスキングアセンブリーに使用することができる。このようなアセンブリーの例は、米国特許4,420,520(1983年12月13日発行)、同4,796,330(1989年1月10日発行)及び同4,397,261(1983年8月9日発行)に開示されている。
次に示す例は、更に種々の特定のそして好ましい態様及び方法を説明するためのものである。しかしながら、本発明の範囲内において種々の変更及び改善を行うことができることは、理解されるべきである。
例
接着剤転写のテスト
本発明の例を表1に示す。本発明の組成物から得たサンプルのテープについて、テープを取り去った後の残った接着剤残渣についてテストを行った。いづれのサンプルは、組成物をヘプタンに溶解し、そしてこの溶液を約0.04インチ(0.01cm)の厚さの支持体物質の上に塗布して得た。支持体物質は、プライマー組成物で事前に塗布した。プライマー組成物をビニル支持体に塗布し、そして乾燥すると接着剤塗布前において、目名前1.9g/m2の塗布物の重量であった。接着剤塗布テープを室温において5分間、そして次いで空気循環炉の中で150゜F(66℃)の温度で乾燥して、接着剤組成物から溶剤を取り除いた。サンプルをテストする前には、硬化は行わなかった。得られたテープを0.5×0.7インチ(1.27×17.78cm)に切断し、そして米国特許5,116,676(1992年5月26日発行)、に記載されているようにFord Motor Companyで使用されている“50J"アクリルエナメル塗料を塗った鋼板に適用した。次に、サンプルのテープを4.5ポンド(2.041kg)のゴムロールに往復3回通して押圧した。次いで、このパネルを300゜F(149℃)で45分間、空気循環炉の中に置いた。次にこのパネルを室温(例えば、22℃)に冷却した。このテープを取り除き、そして接着剤の残渣の量を、次の如く評価した。なし、多少及び相当ということで、“多少”はテープを取り除いた後、接着剤の可視できる残渣が表面の約10%以下を覆ったことであり、そして“相当”は接着剤の可視できる残渣が表面の約10%又はそれより多くを覆ったことを意味する。
実施例において、次の支持体及びプライマー物質を使用した。
支持体物質
A=可塑化ポリ(塩化ビニル)
B=ポリエステルフィルム(例えば、ポリ(エチレンテレフタレート))
C=ナイロン6.6(E.I.du Pont de Nemoursの商品名Dartek)
D=スチレン−ブタジエンゴム飽和クレープ紙(Kimberly Clark Corporation)
プライマー物質
I=カルボキシル化塩化ビニルラテックス(B.F.Goodrich社の商品名Geon 460×46)
II=エチレン−塩化ビニルラテックス(Air Productsの商品名Airflex4514)
III=アクリロニトリル−ブタジエン重合体及び天然ゴムの混合物
結 果
一般的にいって、高級ではないアルキル基のアルキルメルカプタン又はアルキル基の炭素原子が14個より少ないメルカプタンを用いた例は、本発明の例に比べてより多量の接着剤の残渣(凝集強さが劣る)が認められた。
上に述べた詳細な記述及び例は、理解を容易にするためのみに提供したものである。不必要な限定をこれらから解訳するものではない。本発明はこれら詳細な表示及び記述に限定されるものでない。なぜならば当業者において明らかな変更は、特許請求の範囲に明かにした発明の中に包含されるであろうからである。
Claims (10)
- (a)100重量部の架橋性重合したエラストマー、
(b)少なくとも20重量部の粘着付与樹脂、
(c)少なくとも0.1重量部の少なくとも14個の炭素原子を有する高級アルキルメルカプタン、
(d)任意には30重量部までの熱硬化性フェノール樹脂、及び
(e)任意には10重量部までのフェノール樹脂に対する触媒、を含む感圧接着剤組成物。 - 0.3から2重量部のメルカプタンを含む請求項1記載の感圧接着剤組成物。
- (a)100重量部の架橋性重合したエラストマー、
(b)少なくとも20重量部の粘着付与樹脂、
(c)少なくとも0.1重量部の少なくとも14個の炭素原子を有する高級アルキルメルカプタン、
(d)任意には30重量部までの熱硬化性フェノール樹脂、及び
(e)任意には10重量部までのフェノール樹脂に対する触媒、を含む感圧接着剤組成物の被膜を包含する感圧接着テープ。 - 接着被膜は柔軟な支持体の少なくとも一つの面の少なくとも1つの部分に塗布されている請求項3記載の感圧接着テープ。
- 感圧接着剤組成物は0.1−10重量部の高級アルキルメルカプタンを含む請求項1記載の感圧接着剤組成物。
- 感圧接着剤組成物は3−30重量部のフェノール樹脂を含む請求項1記載の感圧接着剤組成物。
- 感圧接着剤組成物は0.1−1重量部の触媒を含む請求項1記載の感圧接着剤組成物。
- 接着剤組成物は硬化される請求項3記載の感圧接着テープ。
- 架橋性重合したエラストマーはアルデヒド−反応性エラストマーである請求項1記載の感圧接着剤組成物。
- (A)ここで感圧接着剤組成物は
(a)100重量部の架橋性重合したエラストマー、
(b)少なくとも20重量部の粘着付与樹脂、
(c)少なくとも0.1重量部の少なくとも14個の炭素原子を有する高級アルキルメルカプタン、
(d)任意には30重量部までの熱硬化性フェノール樹脂、及び
(e)任意には10重量部までのフェノール樹脂に対する触媒を含み、この感圧接着剤組成物が少なくとも一つの面の少なくとも1つの部分に付着した事前に設定したデザイン又は配置のペイントマスキング物質の少なくとも1枚、並びに
(B)この感圧接着剤組成物が剥離できるように付着している剥離ライナー、
を包含するダイカットマスキングアセンブリー。
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