JP3548341B2 - デスケーリング性と伸線性の優れた線材 - Google Patents

デスケーリング性と伸線性の優れた線材 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤ、ベルトコードなどのゴムおよび有機材料の補強用に使用されているスチールコードや弁バネ、ロープなどの高強度で高延性の硬鋼線の製造に用いられる線材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高炭素鋼よりなる線材は、一般的に熱間圧延によって4.0〜16mmφの線径に加工された後、線材の機械的特性を調整するための調整冷却が施されて線材となる。その後、調整冷却された線材は、冷間での引き抜き加工による伸線と中間熱処理を繰り返すことで、より細い線径に加工される。例えば、弁バネであれば、スパイラル状に成形された後、焼入れ、焼戻しを行って最終製品とされる。また、ロープ等のワイヤとする場合には、撚り線加工により製品とされる。従って、最終製品を製造するに当たっては、熱間圧延後の線材の加工性が優れているほど、製造コストを低減することが容易となる。
【0003】
従来から熱間圧延線材の機械的性質を調整する方法として、衝風冷却によるステルモア法や冷却媒体として溶融塩を用いるDLP方法がある。溶融塩を用いる方法としては、特公昭59−37725号公報記載のものがあるが、加工性を良くすることより鉛パテンティング相当の高強度が得られるような直接熱処理法となるものである。
【0004】
ベイナイトを利用する技術としては、特開平6−17190号公報、特開平6−17191号公報、特開平6−17192号公報などに開示されるものがあるが、これらはベイナイト組織を80%以上とし、所定の強度、延性に調整することを特徴とする加工性の優れた鋼線材である。また、高炭素ベイナイト組織を利用する技術として、特開昭62−241136号公報に開示されるものがあるが、これは1.2mmφ以下の線材を鉛パテンティング処理によって上部ベイナイト組織とし、伸線加工により0.3mmφ以下の疲労特性の優れたワイヤとするものである。
【0005】
また、鋼線材のスケール除去方法には、酸洗法とメカニカルデスケーリング法がある。酸洗法はスケール除去が十分に行えるため広く採用されているが、酸を用いるために公害等の問題が生じる場合があり、メカニカルデスケーリング法が適用されることが多くなっている。一方、メカニカルデスケーリング法は多ロールで線材に曲げ加工を加えてスケールを除去する方法であるが、そのスケール除去能力は表面性状に大きく影響される。このため、特開昭52−10829号公報では、線材を熱間圧延後700℃以上で保温または加熱して、スケール量を0.6%以上と厚くし、かつFeOの多いスケールをつくる技術が提案されている。しかしながら、加工性の優れた鋼線材では初期の強度が低く、高い延性を示すためにスケールの密着性が良くなり、残留スケールが生じやすくなる。このため、従来の方法だけではメカニカルデスケーリング性を十分に制御することはできなかった。
【0006】
近年、最終製品ワイヤの製造コストを低減するために、最終熱処理工程までの加工ができるだけ容易となる加工性の優れた高炭素鋼線材の開発が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、C量が重量%で0.6%以上含まれる高炭素鋼の分野において、加工性の優れた線材、詳しくは引き抜きダイスを用いた伸線加工において線径が3.0mmφ以上の線径において真歪みで3.7以上の加工性を具備する線材を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の要旨とするところは下記のとおりである。
(1)熱間圧延によって得られC量が0.6%以上の鋼線材において、線材横断面に存在する粒内変態上部ベイナイトの生成面積が30%以上であることに加えて、線材の鋼−スケール界面の最大高さが10μm以下である領域が50%以上占めることを特徴とするデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
【0009】
(2)熱間圧延によって得られC量が0.6%以上の鋼線材において、線材横断面に存在する粒内変態上部ベイナイトの生成面積が30%以上であることに加えて、線材スケール中に占めるFe3 4 組成の比率が30%未満であることを特徴とするデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
(3)粒内ベイナイトの結晶粒径が2μm以上であることを特徴とする前項(1)または(2)記載のデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
【0010】
(4)鋼成分が重量%で、C:0.6%以上1.5%以下、Si:0.1%以上2.0%以下、Mn:0.1%以上2.0%以下となる鋼からなることを特徴とする前項(1)〜(3)の何れかに記載のデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
(5)重量%で、さらにCr:0.1%以上2.0%以下、Ni:0.1%以上2.0%以下、Cu:0.1%以上2.0%以下、Mo:0.1%以上2.0%以下、Co:0.01%以上2.0%以下の1種以上を添加した鋼からなることを特徴とする前項(4)記載のデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
【0011】
(6)重量%で、さらにTi:0.005%以上0.03%以下、Nb:0.005%以上0.03%以下、V:0.005%以上0.03%以下、Al:0.005%以上0.03%以下、B:0.0001%以上0.003%以下の1種以上を添加した鋼からなることを特徴とする前項(4)または(5)記載のデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
【0012】
(7)重量%で、P:0.02%以下、S:0.02%以下とした鋼からなることを特徴とする前項(4)〜(6)の何れかに記載のデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明者らは、高炭素鋼における粒内変態ベイナイト組織の加工性が極めて優れていることを見出した。高炭素鋼における上部ベイナイト組織においては、変態温度が同じ場合においても粒内を起点に成長した粒内変態ベイナイト(図3)と粒界を起点に成長した粒界変態ベイナイトではその組織の強度が異なり、粒内ベイナイトの方が軟らかくなっている(図1)。従って、できるだけ粒内変態ベイナイト組織を析出させることで、線材の加工性を向上させることができる。しかし、粒内変態における核発生サイトがあまりに多いと、セメンタイトの交差による延性の低下が大きくなるので、粒内ベイナイト組織を成長させる必要がある。このため、平均サイズを2μm以上とすることが望ましい。成長した粒内ベイナイトは加工性が優れているので、粒内ベイナイトが体積分率で30%以上存在しているとその効果を発揮する(図2)。
【0013】
ベイナイト線材は前述の優れた加工性を持つ反面、絞り値が高くなることから、メカニカルデスケーリングを行う場合に残留スケール量が多くなり、ダイスライフを短くするという欠点があった。
そこで、本発明者らが、メカニカルデスケーリング後に残存したスケール部分と、線材とスケールの界面の粗度の関係について調べた結果、線材の鋼−スケール界面粗さRmax(最大高さ)が10μm以下に調整されているとメカニカルデスケーリング性が優れ、少なくとも50%の領域の界面粗さRmaxが10μm以下に調整されていると、メカニカルデスケーリング性が向上することが明らかとなった。従って、界面粗さは残留スケール量がダイスライフに影響を与えないように、Rmax≦10μmとなる領域が50%以上、望ましくは80%以上となるようにする必要がある。実際に界面粗度を変える要因としては、加熱時の脱炭層、熱間圧延時のパス間張力、仕上圧延機の圧延ロールの表面粗度などの要因が相互に影響を及ぼしているため、それぞれの要因を影響のない界面粗度となるように調整する必要がある。
【0014】
一方、メカニカルデスケーリングを行った場合、スケールの剥離は線材とスケールの界面に生じる割れの伝播で生じる。スケール組成は、通常、線材−スケール界面から外側に向かい、FeO→Fe→Feの順に構成されており、ポーラスな構造を有するFeOは、FeやFeに比較して剥離しやすい。これに対して、350℃から550℃で生成しやすいFeは、線材界面での密着性が高く、メカニカルデスケーリング時に剥離し難い。このため、後工程である伸線加工において表面潤滑剤が被覆され難く、伸線加工中に断線の要因になりやすい。また、伸線性に優れた線材組織とするための熱処理は、Feの生成しやすい温度域と重なるため、スケールが残留しやすくなり、伸線加工性を低下させる原因となる。
【0015】
そこで、本発明の前記課題は、熱間圧延によって得られC量が重量%で0.6%以上の鋼線材において、線材横断面に存在するセメンタイトが規定された形状のベイナイト組織となり、さらに線材スケール中に占めるFe3 4 組成の比率が30%未満であることを特徴とするデスケーリング性と伸線性の優れた線材を提供することにより解決される。
【0016】
次に、本発明線材の鋼中の成分元素の限定理由について述べる。
Cは経済的かつ有効な強化元素である。鋼線としての必要強度を確保するためには、Cは少なくとも0.6%含有する必要がある。一方、C量が高すぎると延性が低下するので、上限は1.2%とする。
Siは鋼の脱酸のために必要な元素であり、従ってその含有量があまりに少ないときは脱酸効果が不十分になるので、下限を0.1%とする。また、Siは熱処理後に形成されるパーライト中のフェライト相に固溶してパテンティング後の強度を上げるが、反面フェライトの延性を低下させるので、伸線性に悪影響を与えない範囲の2.0%以下とする。
【0017】
Mnは鋼の焼入れ性を確保するために0.1%以上添加する。しかし、多量のMn添加は偏析を引き起こし、パテンティングの際にベイナイト、マルテンサイトという過冷組織が発生して、その後の伸線性を阻害するため、2.0%以下とする。
Sは多量に含まれると線材の延性を害するので、その含有量を0.02%以下とするのが望ましい。
【0018】
PもSは同様に線材の延性を害するので、その含有量を0.02%以下とするのが望ましい。
Crはパーライトを微細にする効果を持っている。しかし、多量のCr添加は熱処理後のフェライト中の転移密度を上昇させるため、引き抜き加工後の極細線の延性を著しく害することになる。従って、Crの添加量はその効果が期待できる0.1%以上とし、フェライト中の転移密度を増加させ延性を害することのない範囲の2.0%以下とする。
【0019】
NiもCrと同じ効果があるため、必要によりその効果を発揮する0.1%以上添加する。Niも添加量が多くなり過ぎるとフェライト相の延性を低下させるので、上限を2.0%とする。
Cuは線材の腐食疲労特性を向上させる元素であるので、必要によりその効果を発揮する0.1%以上添加することが望ましい。Cuも添加量が多くなり過ぎるとフェライト相の延性を低下させるので、上限を2.0%とする。
【0020】
Moは線材の焼入れ性を向上させるために添加する元素で、必要によりその効果を発揮する0.1%以上添加することが望ましい。Moも添加量が多くなり過ぎると焼入れ性が高まり、偏析部にミクロマルテンサイトが析出しやすくなるので、上限を2.0%とする。
Coは線材の延性を向上させるために添加する元素で、必要によりその効果を発揮する0.01%以上添加することが望ましい。Coは高価な元素であるので経済性を損なわない範囲の2.0%以下の添加とする。
【0021】
Ti、Nb、V、Alはγ粒径を微細にし、その後に形成される組織単位を微細にして靱性値を向上させることができるので、その効果を発揮する0.005%以上を添加し、その他の特性に悪影響を与えることのない範囲の0.03%以下とする。
Bは焼入れ性を改善する元素で、その効果が認められる0.0001%以上添加するが、焼入れ性が高くなり過ぎるとその処理が困難となるので、上限は0.01%とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
表1、表2(表1のつづき−1)、表3(表1のつづき−2)に示す成分の鋼を用いて試作を行った。何れの条件も鋼組成は本発明の範囲に入っている。供試鋼の122mm角のビレットを熱間圧延によって4.5〜16.0mmφに圧延し、調整冷却を行って表4、表5(表4のつづき−1)、表6(表4のつづき−2)に示す組織の線材とした。圧延後の調整冷却によって造り分けを行い、粒内変態ベイナイトの生成量および成長度を調整する方法で線材を製造した。また、線材におけるスケールと地鉄の界面粗度は圧延ロールの面粗度と圧延時のパス間の張力を調整して行った。
【0023】
線材圧延方向横断面における線材の鋼−スケール界面粗さは、断面の顕微鏡観察により、界面粗度Rmaxを測定した。また、線材圧延方向横断面における線材の鋼−スケール界面の領域は、断面の顕微鏡観察により、円周全体の長さに対する鋼−スケール界面粗さ10μm以下の領域の長さの百分率で表示した。メカニカルデスケーリング性の評価は、引張歪みを6%付与した後の残留スケールの面積を測定し、試料表面に占める残留スケールの面積率で評価した。
【0024】
表1〜表3における1〜45は本発明鋼の例であり、46〜51は比較鋼の例である。
表4〜表6に鋼組織、生引き性の評価結果、線材とスケールの界面粗度がRmax≦10μmとなる領域の占める割合、メカニカルデスケーリング性の評価結果を示す。
【0025】
生引き性は、5.5mmφからの伸線加工限界までの歪みが真歪みで3.8以上の場合を○で示した。
また、メカニカルデスケーリング性は、引張試験において6%歪みを与え、残留スケールの占める面積が1%以下の場合を○とし、1%を超える場合を×で示した。
【0026】
本発明鋼1〜45は、鋼成分、組織、スケールともに本発明に従って調整されているため、優れた加工性とデスケーリング性を併せ持つことが判る。
一方、比較鋼46、47は、鋼組織がベイナイト組織に調整されていない場合であり、このときは生引き性が劣る結果となっているが、残留スケール量に大きな差は現れずに良好な結果となっている。
【0027】
比較鋼48〜51は、鋼組織はベイナイト組織に調整されているが、残留スケール量の多い場合である。
【0028】
【表1】
Figure 0003548341
【0029】
【表2】
Figure 0003548341
【0030】
【表3】
Figure 0003548341
【0031】
【表4】
Figure 0003548341
【0032】
【表5】
Figure 0003548341
【0033】
【表6】
Figure 0003548341
【0034】
次に、表7、表8(表7のつづき−1)、表9(表7のつづき−2)に示す成分の鋼を用いて試作を行った。何れの条件も鋼組成は本発明の範囲に入っている。供試鋼の122mm角のビレットを熱間圧延によって4.5〜16.0mmφに圧延し、調整冷却を行って表10、表11(表10のつづき−1)、表12(表10のつづき−2)に示す組織の線材とした。圧延後の調整冷却によって組織の造り分けを行い、粒内変態ベイナイトの生成量および成長度を調整した。また、スケールの組成は冷却に用いるガス組成あるいは溶融塩の攪拌に用いるガス組成を変えることで調整した。
【0035】
本発明鋼52〜96は、本発明に従い粒内変態ベイナイト量および成長度が調整冷却により調整されている。ただし、平均成長サイズは、同一横断面内に観察される粒内変態ベイナイトにおける20個の最大値を成長度の指標としてサイズを求めた。
比較鋼97、98は、パーライト組織に調整されていることが本発明鋼と異なる。
【0036】
比較鋼99〜102は、鋼組織は本発明に従って粒内変態ベイナイトが調整されているが、スケール中のFe組成が30%以上となっている。
これらの供試鋼の生引き性の試験を乾式伸線を用いて行った。
伸線は、各パスにおける減面率が15〜20%の間となるようにして伸線加工を行った。また、メカニカルデスケーリング性は、引張試験において6%歪みを与え、残留スケールの占める面積が1%以下の場合を〇とし、1%を超える場合を×で示した。
【0037】
生引き性は、伸線限界まで加工を行い、真歪みで3.8以上の加工が可能であった場合を○、できなかった場合を×で表10〜表12に示した。
本発明鋼52〜96はセメンタイトの形状が本発明に従って30%以上のベイナイト組織に調整されているため、優れた生引き性を示す。
反対に、比較鋼97〜102は本発明鋼とは先に述べた違いがあるため、生引き性が劣っている。
【0038】
比較鋼101、102は、線材スケールに占めるFe組成の比率が何れも30%以上で、メカニカルデスケーリング後の残留スケール量が何れも0.05%以上と高い値を示している。これは、通常、2次加工工程での生産の障害となるスケール量を上回っている点で本発明鋼とは異なる。
このように、比較鋼は何れも本発明鋼に比べてデスケーリング性で劣っており、伸線性の優れたデスケーリング用線材として適用することは難しい。
【0039】
【表7】
Figure 0003548341
【0040】
【表8】
Figure 0003548341
【0041】
【表9】
Figure 0003548341
【0042】
【表10】
Figure 0003548341
【0043】
【表11】
Figure 0003548341
【0044】
【表12】
Figure 0003548341
【0045】
【発明の効果】
本発明の線材は、従来材に比べてより一段とデスケーリング性が改善されており、これにより熱間圧延後の3〜16mmφの線材において、従来材に比べて伸線性に優れたデスケーリング用線材を得ることができ、中間熱処理工程が省略でき、製造コストを低減することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粒界から成長したベイナイト組織と粒内から成長したベイナイト組織の強度を比較して示す図である。
【図2】粒内ベイナイトの割合と伸線加工性の関係を示す図である。
【図3】粒内ベイナイト組織の示す図である。

Claims (7)

  1. 熱間圧延によって得られC量が0.6%以上の鋼線材において、線材横断面に存在する粒内変態上部ベイナイトの生成面積が30%以上であることに加えて、線材の鋼−スケール界面の最大高さが10μm以下である領域が50%以上占めることを特徴とするデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
  2. 熱間圧延によって得られC量が0.6%以上の鋼線材において、線材横断面に存在する粒内変態上部ベイナイトの生成面積が30%以上であることに加えて、線材スケール中に占めるFe3 4 組成の比率が30%未満であることを特徴とするデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
  3. 粒内ベイナイトの結晶粒径が2μm以上であることを特徴とする請求項1または2記載のデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
  4. 鋼成分が重量%で、
    C:0.6%以上1.5%以下、
    Si:0.1%以上2.0%以下、
    Mn:0.1%以上2.0%以下
    となる鋼からなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
  5. 重量%で、さらに
    Cr:0.1%以上2.0%以下、
    Ni:0.1%以上2.0%以下、
    Cu:0.1%以上2.0%以下、
    Mo:0.1%以上2.0%以下、
    Co:0.01%以上2.0%以下
    の1種以上を添加した鋼からなることを特徴とする請求項4記載のデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
  6. 重量%で、さらに
    Ti:0.005%以上0.03%以下、
    Nb:0.005%以上0.03%以下、
    V:0.005%以上0.03%以下、
    Al:0.005%以上0.03%以下、
    B:0.0001%以上0.003%以下
    の1種以上を添加した鋼からなることを特徴とする請求項4または5記載のデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
  7. 重量%で、
    P:0.02%以下、
    S:0.02%以下
    とした鋼からなることを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載のデスケーリング性と伸線性の優れた線材。
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