JP3547010B1 - 5−[(1z,2e)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸の結晶の製造方法およびその製剤 - Google Patents

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Abstract

【構成】式(I)で示される5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸のB型結晶の製造方法、および式(I)で示される化合物のB型結晶を有効成分として含有する薬剤に関する。
【化1】
Figure 0003547010
【効果】水を含有していてもよい鎖状エーテル系溶媒、環状エーテル系溶媒、含アミド系溶媒、含硫黄系溶媒、またはエステル系溶媒等を単独で用いるか、または前記溶媒と水を含有していてもよい直鎖アルカン系溶媒、環状アルカン系溶媒、低級アルコール系溶媒、または炭酸エステル系溶媒等とを混用して再結晶処理および/または結晶多形転移処理をすることによって、高収率で式(I)で示される化合物のB型結晶を製造することができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸B型結晶の製造方法および前記で得られたB型結晶を有効成分として含有する製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸(以下、化合物(I)と略記する。)は医薬品として有用な化合物であり、例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1には、化合物(I)はアルドース還元酵素阻害作用を有し、慢性糖尿病の合併症、例えば循環器障害、腎障害、網膜症、糖尿性白内障、神経障害、感染症等でアルドース還元酵素に起因する合併症として知られている神経痛の如き神経障害、網膜症、糖尿性白内障、尿細管性腎臓病の如き腎障害の予防や治療に有用であることが記載されている。
【0004】
本発明者らは、化合物(I)について検討を行なったところ、化合物(I)には2種類の結晶多形、すなわち、後述するA型結晶およびB型結晶が存在することを見出した。
【0005】
一般に、結晶多形が存在する化合物は、各結晶毎に異なる物性を示すことがある。特に医薬品の分野においては、溶解度、溶解速度、安定性、吸収性等点で違いが出ることが知られている。そのため、同一化合物を使用した場合においても、結晶形の違いにより所期の作用強度が得られなかったり、また、予測と異なる作用強度を生じ、不測の事態を招くことが考えられる。そのため、常に一定の作用強度が期待できる同一品質の化合物を提供することが望まれている。
【0006】
従って、結晶多形が存在する化合物を医薬品として用いる場合、均一な品質および一定の作用強度を確保するために、均一の結晶形を有する化合物を安定して提供することが必要となる。また、一定期間保存後も、同一品質を維持できる結晶形が望まれる。
【0007】
化合物(I)は、特許文献1中、実施例1(35)としてその製造方法と共に具体的に記載されているが、結晶多形の存在についての記載はないし、示唆も全くされていない。そこで、本発明者らは前記明細書の実施例1(35)に記載の方法に従って、エタノール−水から再結晶を行なうことによって得た化合物(I)の結晶形について調べたところ、B型結晶であることが判明した。
【0008】
一方、特許文献1の実施例1(35)での、化合物(I)の収率は64%である。この収率では、医薬品として工業的に生産し市場に供給するためには不充分であり、更なる収率の向上が望まれていた。
【0009】
また、上記出願には該化合物の物理学的データは記載されているが、該化合物を含む具体的な製剤例の記載はない。
【0010】
【特許文献1】
特開昭57−40478号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、均一な結晶形である5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸を高収率で製造する方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意検討した結果、水を含有していてもよい鎖状エーテル系溶媒、環状エーテル系溶媒、含アミド系溶媒、リン酸アミド系溶媒、含硫黄系溶媒、ニトリル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、炭酸エステル系溶媒およびカルボン酸系溶媒から選ばれる少なくとも1種の溶媒を用いるか、または1種もしくはそれ以上の前記溶媒を水を含有していてもよい直鎖アルカン系溶媒、環状アルカン系溶媒、鎖状エーテル系溶媒、低級アルコール系溶媒、ニトリル系溶媒、ケトン系溶媒、芳香族炭素環系溶媒、エステル系溶媒および炭酸エステル系溶媒から選ばれる少なくとも1種の溶媒とを混用して再結晶処理するか、あるいは水を含有していてもよい酢酸エチルを単独で用いて結晶多形転移処理することによって高収率で化合物(I)のB型結晶を製造することができることを見出し、本目的を達成した。
【0013】
さらに、発明者等は化合物(I)のB型結晶を有効成分として含有する製剤を初めて製造し、かつ該製剤が、光に対して安定であることを見出した。
【0014】
すなわち、本発明は
(1)式(I)
【化1】
Figure 0003547010
で示される、5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸(以下、化合物(I)と略記する。)のB型結晶の製造方法、および
(2)前記で得られたB型結晶を有効成分として含有する薬剤に関する。
【0015】
化合物(I)のB型結晶は、Cu−Kα線を使用して得られる粉末X線回折スペクトルが図1で示され、また、以下の表1で示される回折角(2θ)および相対強度のデータによって特徴づけられる。
【0016】
【表1】
Figure 0003547010
【0017】
化合物(I)のB型結晶は、反射法を用いて測定した赤外吸収スペクトル(IR)が図2で示され、1742、1671、1555、1398、1365、1331、1177、1115、1063、883、788、755、740、689、587、560、550および478cm−1の吸収ピークによっても特徴づけられる。
【0018】
化合物(I)のB型結晶は、示差走査熱量測定(DSC)が図3で示され、230℃の吸熱ピークによっても特徴づけられる。
【0019】
化合物(I)のB型結晶は、本明細書に記載の物理化学的性質によって特定されるものであるが、各スペクトルデータはその性質上多少変わり得るものであるから、厳密に解されるべきではない。
【0020】
例えば、粉末X線回折スペクトルデータの性質上、結晶の同一性の認定においては、回折角(2θ)や全体的なパターンが重要であり、相対強度は結晶成長の方向、粒子の大きさ、測定条件によって多少変わり得る。
【0021】
また、示差走査熱量測定(DSC)データにおいても、結晶の同一性の認定においては、全体的なパターンが重要であり、測定条件によって多少変わり得る。
【0022】
さらに、赤外線吸収(IR)スペクトルにおいても、結晶の同一性の認定においては、全体的なパターンが重要であり、測定条件によって多少変わり得る。
【0023】
したがって、本発明のB型結晶の粉末X線回折スペクトル、示差走査熱量測定(DSC)または赤外線吸収(IR)スペクトルのデータとパターンが全体的に類似するものは、本発明のB型結晶に含まれるものである。
【0024】
【本発明化合物の製造方法】
化合物(I)のB型結晶は、実施例または以下に記載した方法により、高収率で製造することができる。
【0025】
すなわち、B型結晶は、化合物(I)を水を含有していてもよい鎖状エーテル系溶媒、環状エーテル系溶媒、含アミド系溶媒、リン酸アミド系溶媒、含硫黄系溶媒、ニトリル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、炭酸エステル系溶媒およびカルボン酸系溶媒から選ばれる少なくとも1種の溶媒を用いるか、または1種もしくはそれ以上の前記溶媒と水を含有していてもよい直鎖アルカン系溶媒、環状アルカン系溶媒、鎖状エーテル系溶媒、低級アルコール系溶媒、ニトリル系溶媒、ケトン系溶媒、芳香族炭素環系溶媒、エステル系溶媒および炭酸エステル系溶媒から選ばれる少なくとも1種の溶媒とを混用して再結晶処理するか、あるいは水を含有していてもよい酢酸エチルを単独で用いて結晶多形転移処理することによって製造することができる。
【0026】
本明細書中、鎖状エーテル系溶媒とは、その構造中にエーテル結合を有し、かつ鎖状構造をとる溶媒を意味する。エーテル結合を構成する炭素置換基は、鎖状でも環状でもかまわない。具体例としては、1,2−ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、およびメチル−t−ブチルエーテル等が挙げられる。
【0027】
本明細書中、環状エーテル系溶媒とは、その構造中にエーテル結合を有し、かつ環状構造をとる溶媒を意味する。具体例としては、テトラヒドロフランおよび1,4−ジオキサン等が挙げられる。
【0028】
本明細書中、含アミド系溶媒とは、その構造中にアミド結合を有する溶媒を意味する。具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
【0029】
本明細書中、リン酸アミド系溶媒とは、その構造中にリン酸アミド結合を有する溶媒を意味する。具体例としては、ヘキサメチルリン酸トリアミド等が挙げられる。
【0030】
本明細書中、含硫黄系溶媒とは、その構造中に硫黄原子を含有する溶媒を意味する。具体例としては、ジメチルスルホキシドおよびテトラメチレンスルホキシド等が挙げられる。
【0031】
本明細書中、直鎖アルカン系溶媒とは、その構造が直鎖のアルカンである溶媒を意味する。具体例としては、ペンタン、n−ヘキサン、およびヘプタン等が挙げられる。
【0032】
本明細書中、環状アルカン系溶媒とは、その構造が環状のアルカンである溶媒を意味する。具体例としては、シクロヘキサン等が挙げられる。
【0033】
本明細書中、低級アルコール系溶媒とは、その構造中に水酸基を有する炭素数1から4のアルカンである溶媒を意味する。具体例としては、メタノール、エタノール、および2−プロパノール等が挙げられる。
【0034】
本明細書中、ニトリル系溶媒とは、その構造中にニトリル基を有する溶媒を意味する。具体例としては、アセトニトリル等が挙げられる。
【0035】
本明細書中、ケトン系溶媒とは、その構造中にケトン基を有する溶媒を意味する。具体例としては、アセトン等が挙げられる。
【0036】
本明細書中、芳香族炭素環系溶媒とは、芳香族炭素環の溶媒を意味する。具体例としては、ベンゼン、トルエン、およびキシレン等が挙げられる。
【0037】
本明細書中、エステル系溶媒とは、その構造中にエステル結合を有する溶媒を意味する。具体例としては、酢酸エチル等が挙げられる。
【0038】
本明細書中、炭酸エステル系溶媒とは、その構造中に−O−CO−O−基を有する溶媒を意味する。具体例としては、炭酸ジエチルおよび炭酸ジメチル等が挙げられる。
【0039】
本明細書中、カルボン酸系溶媒とは、その構造中にカルボキシル基を有する溶媒を意味する。具体例としては、酢酸等が挙げられる。
【0040】
本明細書中、「練り洗う」とは、溶質を常温、加温下、または加熱下、溶質が溶解しにくい貧溶媒中に加え、撹拌した後に、溶質をろ取する操作によって洗浄することを意味する。
【0041】
再結晶には、溶質が溶解しやすい好溶媒(良溶媒)である、水を含有していてもよい鎖状エーテル系溶媒、環状エーテル系溶媒、含アミド系溶媒、リン酸アミド系溶媒または含硫黄系溶媒を単一の溶媒として用いてもよいし、複数の溶媒、例えば好溶媒(良溶媒)と、溶質が溶解しにくい貧溶媒である、水を含有していてもよい直鎖アルカン系溶媒、環状アルカン系溶媒、鎖状エーテル系溶媒、低級アルコール系溶媒、ニトリル系溶媒、ケトン系溶媒、芳香族炭素環系溶媒、エステル系溶媒または炭酸エステル系溶媒との混合溶媒を用いてもよい。操作の順番は、溶質が好溶媒(良溶媒)に溶解した溶液を貧溶媒に加えてもよいし、貧溶媒を溶質が好溶媒(良溶媒)に溶解した溶液に加えてもよい。
【0042】
化合物(I)のB型結晶を得るために単独で用いられる好ましい再結晶溶媒の具体例としては、1,4−ジオキサン、および1,2−ジメトキシエタン等が挙げられる。
【0043】
化合物(I)のB型結晶を得るために用いられる好ましい混用再結晶溶媒の具体的組み合わせとしては、テトラヒドロフランとシクロヘキサン、テトラヒドロフランとヘプタン、テトラヒドロフランとイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランとメチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフランとアセトニトリル、テトラヒドロフランと酢酸エチル、テトラヒドロフランとアセトン、テトラヒドロフランと炭酸ジメチル、テトラヒドロフランと炭酸ジエチル、テトラヒドロフランとエタノール、テトラヒドロフランとジエチルエーテル、テトラヒドロフランとペンタン、ジメチルスルホキシドとメタノール、ジメチルスルホキシドとアセトニトリル、ジメチルスルホキシドと炭酸ジエチル、N,N−ジメチルホルムアミドとメタノール、N,N−ジメチルホルムアミドとペンタン、N,N−ジメチルホルムアミドとエタノール、N,N−ジメチルホルムアミドとトルエン、N,N−ジメチルホルムアミドとジエチルエーテル、1,4−ジオキサンとシクロヘキサン、1,4−ジオキサンとヘプタン、1,4−ジオキサンとn−ヘキサン、1,4−ジオキサンとイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサンとメチル−t−ブチルエーテル、1,4−ジオキサンとメタノール、1,4−ジオキサンとペンタン、1,4−ジオキサンと2−プロパノール、1,4−ジオキサンとアセトニトリル、1,4−ジオキサンと酢酸エチル、1,4−ジオキサンとアセトン、1,4−ジオキサンと炭酸ジメチル、1,4−ジオキサンと炭酸ジエチル、1,4−ジオキサンとエタノール、1,4−ジオキサンとトルエン、1,4−ジオキサンとジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタンとシクロヘキサン、1,2−ジメトキシエタンとヘプタン、1,2−ジメトキシエタンとn−ヘキサン、1,2−ジメトキシエタンとイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタンとメチル−t−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタンとメタノール、1,2−ジメトキシエタンとペンタン、1,2−ジメトキシエタンと2−プロパノール、1,2−ジメトキシエタンとアセトニトリル、1,2−ジメトキシエタンと酢酸エチル、1,2−ジメトキシエタンとアセトン、1,2−ジメトキシエタンと炭酸ジメチル、1,2−ジメトキシエタンと炭酸ジエチル、1,2−ジメトキシエタンとエタノール、1,2−ジメトキシエタンとトルエン、および1,2−ジメトキシエタンとジエチルエーテル等が挙げられる。
【0044】
好溶媒(良溶媒)と貧溶媒の容積比率は、9:1〜1:9が好ましく、7:3〜3:7がより好ましく、6:4〜4:6がさらに好ましい。
【0045】
再結晶に用いる溶媒量は、化合物(I)1gに対して、溶媒約1〜100mlが好ましく、約2〜50mlがより好ましく、約5〜15mlがさらに好ましい。
【0046】
再結晶の処理または結晶多形転移の処理をするために用いる溶媒は、水を含有していてもよい。溶媒に対する水の含有量は、その溶媒によって異なるが、0から該溶媒に対して水が飽和する量の範囲である。具体的には、例えば溶媒が酢酸エチルの場合、水の含有量は、0〜3.3%である。
【0047】
本明細書中、結晶多形転移には、固体のまま晶形が転移する固相転移および溶媒を介して起こる溶媒媒介転移が含まれる。
結晶多形転移には、単一の溶媒を用いてもよいし、複数の溶媒の混合溶媒を用いてもよいし、無溶媒でもよい。
【0048】
結晶多形転移のうち、溶媒媒介転移による化合物(I)のB型結晶を得るための好ましい溶媒としては、水を含有していてもよいエステル系溶媒が挙げられる。具体的には、酢酸エチル等が挙げられる。
【0049】
結晶多形転移に用いる溶媒量は、化合物(I)1gに対して、約0.3〜30mlが好ましく、約0.5〜10mlがより好ましく、約1〜5mlがさらに好ましい。
【0050】
化合物(I)のB型結晶を製造するために用いる粗生成物の結晶型は、A型結晶、B型結晶またはそれらの混合物でもよく、他の成分を含有していてもよい。再結晶の処理および/または結晶多形転移の処理によって得られた結晶は、常温、加温または加熱下、必要に応じて減圧下または常圧下、適宜乾燥してもよい。
【0051】
本発明における化合物(I)のB型結晶の粒度分布としては、0.05〜200μmが好ましく、1〜50μmがより好ましく、5〜30μmがさらに好ましい。粒度分布が、0.05〜200μm、1〜50μmまたは5〜30μmの化合物(I)は、例えば、再結晶の際の濃度、撹拌速度、冷却速度を適宜変更するか、結晶多形転移の際の濃度、温度、時間を適宜変更するか、または、得られた固体を乳鉢等で粉砕し、所望により篩分することにより得ることができる。
【0052】
化合物(I)のB型結晶を含有する製剤における、化合物(I)のB型結晶の製造方法は、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランとシクロヘキサン、テトラヒドロフランとヘプタン、テトラヒドロフランとイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランとメチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフランとアセトニトリル、テトラヒドロフランと酢酸エチル、テトラヒドロフランとアセトン、テトラヒドロフランと炭酸ジメチル、テトラヒドロフランと炭酸ジエチル、テトラヒドロフランとエタノール、テトラヒドロフランとジエチルエーテル、テトラヒドロフランとペンタン、ジメチルスルホキシドとメタノール、ジメチルスルホキシドとアセトニトリル、ジメチルスルホキシドと炭酸ジエチル、N,N−ジメチルホルムアミドとメタノール、N,N−ジメチルホルムアミドとペンタン、N,N−ジメチルホルムアミドとエタノール、N,N−ジメチルホルムアミドとトルエン、N,N−ジメチルホルムアミドとジエチルエーテル、1,4−ジオキサンとシクロヘキサン、1,4−ジオキサンとヘプタン、1,4−ジオキサンとn−ヘキサン、1,4−ジオキサンとイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサンとメチル−t−ブチルエーテル、1,4−ジオキサンとメタノール、1,4−ジオキサンとペンタン、1,4−ジオキサンと2−プロパノール、1,4−ジオキサンとアセトニトリル、1,4−ジオキサンと酢酸エチル、1,4−ジオキサンとアセトン、1,4−ジオキサンと炭酸ジメチル、1,4−ジオキサンと炭酸ジエチル、1,4−ジオキサンとエタノール、1,4−ジオキサンとトルエン、1,4−ジオキサンとジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタンとシクロヘキサン、1,2−ジメトキシエタンとヘプタン、1,2−ジメトキシエタンとn−ヘキサン、1,2−ジメトキシエタンとイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタンとメチル−t−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタンとメタノール、1,2−ジメトキシエタンとペンタン、1,2−ジメトキシエタンと2−プロパノール、1,2−ジメトキシエタンとアセトニトリル、1,2−ジメトキシエタンと酢酸エチル、1,2−ジメトキシエタンとアセトン、1,2−ジメトキシエタンと炭酸ジメチル、1,2−ジメトキシエタンと炭酸ジエチル、1,2−ジメトキシエタンとエタノール、1,2−ジメトキシエタンとトルエン、1,2−ジメトキシエタンとジエチルエーテル、アセトニトリル、酢酸エチル、アセトン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、シクロペンチルメチルエーテル、酢酸またはエタノールを用いて再結晶処理および/または結晶多形転移処理を行なうことによって得られたものでもよいし、エタノール−水から再結晶することによって得られたものでもよい。
【0053】
特開昭57−40478号明細書の実施例1(35)に示される再結晶条件からは化合物(I)のB型結晶は64%しか得られない。これに対して、本発明で示される溶媒を用いて再結晶もしくは結晶多形転移の処理を行うと、例えば、後記実施例に示されるように、ジオキサンとメタノールから再結晶すると79%、酢酸エチル中にて結晶多形転移を行うと82%という高収率で化合物(I)のB型結晶を得ることが出来る。
【0054】
一方、化合物(I)のB型結晶を含有する製剤が、光に対する安定性に優れていることは、以下の実験によって証明された。
【0055】
[安定性試験]
後記の製剤例1および比較例1の方法によって製造した化合物(I)のA型結晶およびB型結晶含有のフィルムコート錠をシャーレに並べ、直射太陽光に延べ16時間照射した。該錠剤1錠を粉末とし、化合物(I)の濃度が2mg/mLになるようにN,N−ジメチルホルムアミドを添加後、撹拌した上澄液をサンプルとした。化合物(I)、化合物(I)に光を照射することにより生成する化合物(I)の二量体(以下、二量体と略記する。)、および化合物(I)に光を照射することにより生成する化合物(I)の異性体(以下、異性体と略記する。)について、高速液体クロマトグラフィーにて分析した。二量体および異性体の各ピーク面積を、以下の波長280nmにおける比吸光度により補正し、化合物(I)、二量体、および異性体の和を100として、各二量体および異性体の生成率を算出した。
【0056】
波長280nmにおける比吸光度:
【表2】
Figure 0003547010
測定条件:
使用したカラム:Develosil ODS−5(NOMURA CHEMICAL)、
使用した流速:0.9ml/分、
使用した溶媒:0.05Mリン酸塩緩衝液(pH6〜6.5):アセトニトリル=2:1、
使用した検出波長:280nm、
保持時間:4.0分(二量体)、10.5分(異性体)、11.8分(化合物(I))、
使用した温度:室温。
【0057】
結果を以下の表2に示す。
【表3】
Figure 0003547010
【0058】
上記結果より、化合物(I)のA型結晶を有効成分として含有する製剤は、光の照射によって、二量体の量が初期値より11倍増加するのに対して、B型結晶を有効成分として含有する製剤は、8倍しか増加しない。さらに、化合物(I)のA型結晶を有効成分として含有する製剤は、異性体の量が初期値より73倍増加するのに対して、B型結晶を有効成分として含有する製剤は、17倍しか増加しない。すなわち、化合物(I)のB型結晶を有効成分として含有する製剤は、そのA型結晶を有効成分として含有する製剤よりも、光に対する安定性が優れていることが判明した。このことは、安定な医薬品を供給する点からみて、非常に有益な性質である。
【0059】
【薬理効果】
本発明化合物が、アルドース還元酵素阻害活性を有することは、特開昭57−40478号明細書13頁記載の方法に準じて確認することができた。
【0060】
【毒性】
本発明化合物の毒性は非常に低いものであり、医薬として使用するために十分安全であると考えられる。
【0061】
【医薬品への適用】
本発明化合物は、アルドース還元酵素阻害活性を有することより、慢性糖尿病の合併症、例えば循環器障害、腎障害、網膜症、糖尿性白内障、神経障害、感染症等でアルドース還元酵素に起因する合併症として知られている神経痛の如き神経障害、網膜症、糖尿性白内障、尿細管性腎臓病の如き腎障害の治療および/または予防剤として有用であると考えられる。
【0062】
式(I)で示される本発明化合物のB型結晶を上記の目的で用いるには、通常、全身的に、経口の形で投与される。
【0063】
投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、1ngから100mgの範囲で一日一回から数回経口投与される。
【0064】
もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
【0065】
式(I)で示される本発明化合物のB型結晶を投与する際には、経口投与のための内服用固形剤として用いられる。
【0066】
経口投与のための内服用固形剤には、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、細粒剤等が含まれる。カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。また錠剤にはフィルムコーティング錠、有核錠、舌下錠、口腔内貼付錠、口腔内速崩壊錠などが含まれる。
【0067】
このような内服用固形剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質はそのままか、または賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング基剤で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。さらにゼラチンのような吸収され得る物質のカプセルも包含される。
【0068】
コーティング基剤としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、粉糖、ポリオキシエチレングリコール、ツィーン80(登録商標)、プルロニックF68、ヒマシ油、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、アクリル酸系ポリマー(例えばオイドラギットL100−55、L−100、S−100等の西ドイツのレーム社製品)、カルボキシメチルエチルセルロース、ポリビニルアセチル、ジエチルアミノアセテート、ワックス類等が単独あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
コーティング層には、前記以外の他の組成物を含有していても構わない。例えば、可塑剤、タルク、着色料、遮光を目的とした酸化チタン等を含んでいてもよい。
【0069】
コーティング方法としては、それ自体公知の方法、例えばパンコーティング法、流動コーティング法、転動コーティング法等が用いられる。
【0070】
有核錠は公知の方法に準じて調製される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、膨潤剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カーボポール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、グアーガム等)、膨潤補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)、安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等を加えて混合末を調製し、必要に応じてこの混合末から顆粒を調製した後、常法に従いこの混合末または顆粒を打錠して核錠を調製する。混合末から調製された顆粒を打錠する場合は、通常、滑沢剤は顆粒を調製した後に添加する。別に、ひとつまたはそれ以上の活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、膨潤剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カーボポール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、グアーガム等)、膨潤補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)、安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等を加えて外殻用の混合末を調製し、必要に応じてこの外殻用の混合末から外殻用顆粒を調製した後、打錠機の臼の中へ予め調製した核錠を入れておき、その周囲にこの外殻用混合末または外殻用顆粒を充填して再び打錠して有核錠を調製する。外殻用混合末または外殻用顆粒には、活性成分を含まなくてもよい。外殻用混合末から調製された外殻用顆粒を打錠する場合は、通常、滑沢剤は外殻用顆粒を調製した後に添加する。得られた有核錠には、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、遮光を目的とした酸化チタン等の添加物を加えることもできる。
【0071】
舌下錠は公知の方法に準じて調製される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、膨潤剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カーボポール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、グアーガム等)、膨潤補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)、安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、遮光を目的とした酸化チタン等の添加物を加えることもできる。
【0072】
口腔内貼付錠は公知の方法に準じて調製される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、付着剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カーボポール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、グアーガム等)、付着補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)、安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、遮光を目的とした酸化チタン等の添加物を加えることもできる。
【0073】
口腔内速崩壊錠は公知の方法に準じて調製される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質をそのまま、あるいは原末もしくは造粒原末粒子に適当なコーティング剤(エチルセルロース、ヒドキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アクリル酸メタクリル酸コポリマー等)、可塑剤(ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル等)を用いて被覆を施した活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、分散補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)、安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、遮光を目的とした酸化チタン等の添加物を加えることもできる。
【0074】
散剤は公知の方法に準じて調製される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、膨潤剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カーボポール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、グアーガム等)、膨潤補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)、安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等と混合され、必要に応じてこの混合末を常法により造粒する。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、遮光を目的とした酸化チタン等の添加物を加えることもできる。得られた粒子を乾燥後、分級して散剤が得られる。
【0075】
細粒剤は公知の方法に準じて調製される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、膨潤剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カーボポール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、グアーガム等)、膨潤補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)、安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等と混合され、必要に応じてこの混合末を常法により造粒する。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、遮光を目的とした酸化チタン等の添加物を加えることもできる。得られた粒子を乾燥後、分級して細粒剤が得られる。
【0076】
顆粒剤は公知の方法に準じて調製される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、膨潤剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カーボポール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、グアーガム等)、膨潤補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)、安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等と混合され、この混合末を常法により造粒する。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、遮光を目的とした酸化チタン等の添加物を加えることもできる。
【0077】
カプセル剤は公知の方法に準じて調製される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質に賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、コロイダルシリカ、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(デンプン、L−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、膨潤剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カーボポール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム、グアーガム等)、膨潤補助剤(グルコース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルトース、トレハロース、リン酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、グリシン、グルタミン酸、アルギニン等)、安定剤、溶解補助剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、香味料(オレンジ、ストロベリー、ミント、レモン、バニラ等)等と混合され、必要に応じてこの混合末を常法により造粒するか、または、必要に応じてひとつまたはそれ以上の活性物質に溶剤(中鎖脂肪酸トリグリセリド、トリカプリリン、マクロゴール400等)を加え懸濁物としてもしてもよい。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。また、必要に応じて常用される防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、遮光を目的とした酸化チタン等の添加物を加えることもできる。得られた造粒物または懸濁物を常法によりカプセルに充填してカプセル剤が得られる。
【0078】
【実施例】
以下、参考例、実施例、および比較例によって本発明による化合物(I)のB型結晶の製造方法、製剤およびその製造方法を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0079】
参考例1:
5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸粗結晶の製造
氷酢酸(20.55L)に(2E)−2−メチル−3−フェニルアクリルアルデヒド(6.00kg)、(4−オキソ−2−チオキソ−1,3−チアゾリジン−3−イル)酢酸(7.85kg)および無水酢酸ナトリウム(8.39kg)を加え、内温約100〜115℃にて7時間撹拌した。反応混合物に、約80〜90℃で6N塩酸(28L)を加えた後水冷した。析出した固体をろ別し、ろ液のpHが4になるまで水にて洗浄した後、約80℃にて約24時間送風乾燥して、5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸の粗生成物(12.05kg)を得た。
【0080】
実施例1:
5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸B型結晶の製造
参考例1に記載した方法により製造した5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸の粗精製物(18.45kg)に1,4−ジオキサン(92L)を加え、加熱して溶解した。溶液をろ過し、得られたろ液にメタノール(92L)を加え、約0℃にて一晩静置した。析出した固体をろ別し、約80〜90℃にて約24時間送風乾燥して、5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸のB型結晶(14.60kg、79%)を得た。
【0081】
[B形結晶の物性データ]
下記の条件で測定した粉末X線回折スペクトルを図1に、赤外線吸収(IR)スペクトルを図2に、示差走査熱量測定(DSC)のチャートを図3にそれぞれ示す。
【0082】
(1)粉末X線回折スペクトル
装置:理学電機製 RINT−2000型粉末X線回折装置
ターゲット:Cu、
フィルター:使用しない、
電圧:40kV、
電流:20mA、
スキャンスピード:2.0°/min。
なお、図1に示したチャートは平滑化およびバックグランド除去を行なったものである。
【0083】
(2)赤外線吸収(IR)スペクトル
装置:日本分光製 FT/IR−660Plus型赤外分光光度計、
測定方法:反射法、
分解能:4cm−1
スキャン回数:16回。
【0084】
(3)示差走査熱量測定(DSC)
装置:メトラー・トレド製 DSC822e 示差走査熱量分析装置、
試料量:4.20mg、
試料セル:アルミニウムセル、
アルゴンガス流量:40ml/min、
昇温速度:5℃/min。
【0085】
実施例2:
5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸B型結晶の製造
参考例1に記載した方法により製造した5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸の粗精製物(1.24kg)に酢酸エチル(3.4L)を加え、1時間還流した。混合物を水冷し、固体をろ別した。固体を減圧下50℃にて17時間乾燥して、5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸のB型結晶(1.02kg、82%)を得た。
上記の方法によって得られた化合物(I)における粉末X線回折スペクトルおよび赤外線吸収(IR)スペクトルのデータは、実施例1で得られたデータと完全に一致した。
また、上記の方法によって得た化合物(I)のB型結晶の50%粒子径は27.3μmであった。
【0086】
参考例2:
5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸A型結晶の製造
参考例1に記載した方法により製造した5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸の粗精製物(18.20kg)に1,4−ジオキサン(90L)を加え、加熱して溶解した。溶液をろ過し、得られたろ液にメタノール(90L)を加え、約0℃にて一晩静置した。析出した固体をろ別し、メタノール(58L)にて練り洗いを行った。固体をろ別し、約80〜90℃にて約24時間送風乾燥して、5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸のA型結晶(14.15kg)を得た。
【0087】
[A形結晶の物性データ]
下記の条件で測定した粉末X線回折スペクトルを図4に、赤外線吸収(IR)スペクトルを図5に、示差走査熱量測定(DSC)のチャートを図6にそれぞれ示す。
(1)粉末X線回折スペクトル
装置:理学電機製 RINT−2000型粉末X線回折装置、
ターゲット:Cu、
フィルター:使用しない、
電圧:40kV、
電流:20mA、
スキャンスピード:2.0°/min。
なお、図4に示したチャートは平滑化およびバックグランド除去を行なったものである。
【0088】
化合物(I)のA型結晶は、Cu−Kα線を使用して得られる粉末X線回折スペクトルにおいて、以下の表3で示される回折角(2θ)および相対強度のデータによって特徴づけられる。
【表4】
Figure 0003547010
【0089】
(2)赤外線吸収(IR)スペクトル
装置:日本分光製 FT/IR−660Plus型赤外分光光度計、
測定方法:反射法、
分解能:4cm−1
スキャン回数:16回。
化合物(I)のA型結晶は、反射法を用いて測定した赤外吸収スペクトル(IR)において、1741、1682、1561、1415、1364、1335、1177、1114、1065、883、752、737、692、585、549、514および477cm−1の吸収ピークによって特徴づけられる。
【0090】
(3)示差走査熱量測定(DSC)
装置:メトラー・トレド製 DSC822e 示差走査熱量分析装置、
試料量:4.10mg、
試料セル:アルミニウムセル、
アルゴンガス流量:40ml/min、
昇温速度:5℃/min。
化合物(I)のA型結晶は、示差走査熱量測定(DSC)において、227℃の吸熱ピークによって特徴づけられる。
【0091】
参考例3:
参考例1に記載した方法により製造した5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸の粗精製物(50mg)をエタノールと水の混合溶媒(9:1、3.4ml)から再結晶し、得られた固体を減圧下40℃にて一晩乾燥して、5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸の精製品(30mg)を得た。
【0092】
下記の条件で測定した赤外線吸収(IR)スペクトルを図7に示す。
装置:日本分光製 FT/IR−660Plus型赤外分光光度計、
測定方法:反射法、
分解能:4cm−1
スキャン回数:16回。
図7および図6の赤外線吸収(IR)スペクトルチャートの比較より、特開昭57−40478号記載の5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸はB型結晶であることが明らかである。
【0093】
製剤例1:
以下の各成分を常法により混合した後打錠して、一錠中に50mgの活性成分を含有する錠剤を得た。
・5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]
−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸(B型結晶)
・・・・・250g
・D−マンニトール(賦形剤) ・・・・・253g
・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) ・・・・・33g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤) ・・・・・11g
・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) ・・・・・3g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5E、信越化学社製)7.92gおよび水100gの混合液に、循環式超音波ホモジナイザーを用いて酸化チタン(ルチル型、東邦チタニウム社製)5.28gを分散させてコーティング剤を製造した。その後、そのコーティング剤を200号篩(目開き75μm)を通過させ、前記の錠剤4000錠に約40分間かけてコーティングした。
【0094】
比較例1:
以下の各成分を常法により混合した後打錠して、一錠中に50mgの活性成分を含有する錠剤を得た。
・5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]
−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸(A型結晶)
・・・・・250g
・D−マンニトール(賦形剤) ・・・・・253g
・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) ・・・・・33g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤) ・・・・・11g
・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) ・・・・・3g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5E、信越化学社製)7.92gおよび水100gの混合液に、循環式超音波ホモジナイザーを用いて酸化チタン(ルチル型、東邦チタニウム社製)5.28gを分散させてコーティング剤を製造した。その後、そのコーティング剤を200号篩(目開き75μm)を通過させ、前記の錠剤4000錠に約40分間かけてコーティングした。
【0095】
製剤例2:
以下の核錠用のステアリン酸マグネシウム以外の各成分を常法により造粒乾燥整粒した後、ステアリン酸マグネシウムを混合して打錠することにより、一錠中に50mgの活性成分を含有する核錠3400錠を得た。別に外殻用のステアリン酸マグネシウム以外の各成分を常法により造粒乾燥整粒した後、ステアリン酸マグネシウムを混合して外殻用造粒末とした。核錠の周囲に外殻用造粒末を核錠1錠当りに35.3mg充填して打錠し有核錠を3000錠得た。
核錠用:
・5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]
−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸 ・・・・・250g
・マンニトール(賦形剤) ・・・・・253g
・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) ・・・・・33g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤) ・・・・・11g
・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) ・・・・・3g
外殻用:
・マンニトール(賦形剤) ・・・・・120g
・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) ・・・・・12g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤) ・・・・・8g
・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) ・・・・・1.2g
【0096】
製剤例3:
以下のステアリン酸マグネシウム以外の各成分を常法により造粒乾燥整粒した後、ステアリン酸マグネシウムを混合して打錠することにより、一錠中に50mgの活性成分を含有する口腔内貼付錠1500錠を得た。
・5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]
−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸 ・・・・・100g
・マンニトール(賦形剤) ・・・・・210g
・キシリトール(賦形剤) ・・・・・200g
・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) ・・・・・28g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤) ・・・・・60g
・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) ・・・・・2g
【0097】
製剤例4:
以下のステアリン酸マグネシウム以外の各成分を常法により造粒乾燥整粒した後、ステアリン酸マグネシウムを混合して、110mgをゼラチンカプセルに充填し、一カプセル中に50mgの活性成分を含有するカプセル剤を1000個得た。・5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]
−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸 ・・・・・250g
・D−マンニトール(賦形剤) ・・・・・253g
・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) ・・・・・33g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤) ・・・・・11g
・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤) ・・・・・3g
・4号ゼラチンカプセル ・・・・・1000個
【0098】
製剤例5:
・5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]
−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸 ・・・・・50g
・D−マンニトール(賦形剤) ・・・・・205g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤) ・・・・・15g
・ヒドロキシプロピルセルロース(結合剤) ・・・・・30g
上記混合末を小型流動層造粒機(strea1)に仕込み、乳糖200g、酸化チタン4g、およびタルク4gを含む45質量%の水溶液をコーティング組成物としてスプレー被覆造粒を行い、白色の細粒剤を得た。得られた細粒剤に対して0.2質量%のステアリン酸マグネシウムを帯電防止剤として混合した。
【図面の簡単な説明】
【図1】B形結晶の粉末X線回折スペクトルチャートを示す。
【図2】B形結晶の赤外線吸収(IR)スペクトルチャートを示す。
【図3】B形結晶の示差走査熱量測定(DSC)チャートを示す。
【図4】A形結晶の粉末X線回折スペクトルチャートを示す。
【図5】A形結晶の赤外線吸収(IR)スペクトルチャートを示す。
【図6】A形結晶の示差走査熱量測定(DSC)チャートを示す。
【図7】参考例3で製造した化合物(B形結晶)の赤外線吸収(IR)スペクトルチャートを示す。

Claims (2)

  1. 水を含有していてもよい1,4−ジオキサンと、水を含有していてもよいメタノールとを混用して再結晶処理することを特徴とする、下記のA、BおよびCで示される物理化学的データを有する5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸のB型結晶の製造方法:
    A:図1に示される粉末エックス線回折スペクトルを有する;
    B:反射法を用いて測定される赤外吸収スペクトルが図2に示される;
    C:示差走査熱量測定の結果が図3に示される。
  2. 水を含有していてもよい酢酸エチルを単独で用いて結晶多形転移処理することを特徴とする、下記のA、BおよびCで示される物理化学的データを有する5−[(1Z,2E)−2−メチル−3−フェニル−2−プロペニリデン]−4−オキソ−2−チオキソ−3−チアゾリジン酢酸のB型結晶の製造方法:
    A:図1に示される粉末エックス線回折スペクトルを有する;
    B:反射法を用いて測定される赤外吸収スペクトルが図2に示される;
    C:示差走査熱量測定の結果が図3に示される。
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