JP3545834B2 - 熱定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、複写機及びプリンタ等における熱定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機及びプリンタ等の電子写真方式による画像形成装置では、一般に、記録紙に付着(転写)した現像剤(トナー)を加熱溶融することで定着を行う加熱ローラ定着法による定着装置が用いられている。
この加熱ローラ定着法による代表的な定着装置は、内部にハロゲンランプを備えた加熱ローラに加圧ローラを圧接配置し、この加熱ローラと加圧ローラとのニップ部に転写紙を搬送することにより、ハロゲンランプの発熱を利用して、加熱ローラと加圧ローラとのニップ部で転写紙上の現像剤を溶融定着させるように構成されている。
【0003】
ところが、このような構成の定着装置では、加熱ローラが現像剤の溶融に必要な温度まで昇温するのに数分の時間を要するため、その立上り時間が長くなる。 このため、この種の定着装置において、操作開始後の速やかな記録(コピーまたはプリント)開始という操作性の向上を実現すためには、記録動作を行っていない待機時においても、その定着部(ハロゲンランプ)に電力を供給し、加熱ローラを常時一定の温度に保っておく必要がある。
しかしながら、上述のように定着部に常時電力を供給するようにした定着装置は、画像形成装置全体の消費電力量に対する待機時消費電力の占める割合が大きく、画像形成装置の低消費電力化の妨げとなっている。
【0004】
このような不具合を解消すべく、従来、加圧ローラ(圧接ローラ)を中空構造として、その熱容量を小さくすることで、加圧ローラの表面温度の速やかな温度上昇を実現する構成の、実開平6−25850号公報記載の「定着装置」が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の実開平6−25850号公報記載の「定着装置」では、加圧ローラの表面が、加熱ローラを通して二次的に加熱されるため、その立上り時間の短縮効果には限界があり、その待機時における加熱ローラへの電力供給を解消できるまでには至っていない。
【0006】
そこで、加熱ローラの表面を抵抗発熱体で形成した表面発熱型の熱定着装置が提案されている(例えば、特開昭64ー86185号後公報)。
上記公報によれば、熱伝導率が比較的悪い材料である、フェーノール樹脂、ガラス、アルミナセラミックス、あるいはステンレスローラ等を用いたパイプの表面に発熱抵抗層を形成し、その層の両側に電極を接続し、さらに、発熱抵抗層の上面に絶縁層を配置して自己発型の加熱ローラが構成されている。
また、ホーロー加工したアルミニュウムパイプの場合、肉厚を0.5〜1.5mmに設定することにより室温から、例えば、180℃までの間での温度の立上り(ウォームアップ)に要する時間が10秒以下であることが示されている。
【0007】
この発熱ローラを定着装置の加熱ローラとして用いれば、ローラ表面で熱が発生するので、その加熱効率が高まり、立ち上げ時間の大幅な短縮が可能となる。
しかしながら、この発熱ローラに対する待機時間の電力供給を解消するためには、その立上りを速くしなければならず、そのためには、その基体の熱容量を小さくすることが効果的であることが判っている。
【0008】
さらに、加熱ローラの温度の立上りを向上させるために、上記基体の熱容量を小さくするには、発熱ローラの基体の体積を小さくすればよく、また、基体の体積を小さくするには、基体の径を小さく、且つ、基体の厚さを薄くすればよい。
しかしながら、一般に、転写紙にトナーを効率よく定着させるためには、発熱ローラと加圧ローラとの間に十分なニップを得るべく、加圧ローラの発熱ローラへの大きな圧接力を必要とする。
このため、上述のような方法により単純に基体の体積を小さくしただけの発熱ローラでは、その加圧時における基体の撓みが大きく、発熱ローラの機械的強度が低下する不具合がある。
【0009】
このようなローラの撓みを防止することを目的とした従来の技術として、特公昭63−249875号公報記載の「加熱定着装置」が知られている。
この加熱定着装置は、ヒートローラを加圧ローラと撓み防止ローラで挾み込むことによって、ヒートローラの撓みの発生を低減させるように構成されている。
しかしながら、この方式では、加圧ローラと撓み防止ローラとでヒートローラを上下から挾み込んでいるため、ヒートローラ自体に相応の強度が必要となり、上述のようにヒートローラの基体の厚さを薄くしてその熱容量を小さくした場合には、ヒートローラ自体が加圧ローラと撓み防止ローラとの挾み込みの圧力により破壊されてしまい、高速機への対応が困難となる。
【0010】
上述したように、現状では、速やかな温度上昇を得られ、且つ、高速機に対応できるだけの強度を持った加熱手段を有する熱定着装置は実現されていない。
【0011】
しかも、加熱ローラの温度の立上りに要する時間を短縮するには、加熱ローラの抵抗発熱体に印加される電力を多くして発熱量を多くすることが必要となる。従って、パイプ表面に位置する抵抗発熱層や電極が、例えば、特開昭63ー11980号公報に示されているように、各部で熱膨張をきたし、これにより、パイプ表面と抵抗発熱体層との接合が壊されて抵抗発熱層が剥がれたり、あるいは、抵抗発熱層と電極との間にも剥離やクラックが発生しやすくなる。このような現象が発生すると、加熱ローラとしての機能を発揮することができなくなる。この現象は、パイプ構造体として用いられるフェノール樹脂、ガラス、アルミナセラミックスあるいは各種ホーロー等の材料と発熱抵抗層との間においても同じように発生する。
【0012】
そこで、本発明の第1の目的は、上述の点に鑑み、立上り時間の短縮により、所望の発熱量を低い消費電力で得ることのできる経済性の高い熱定着装置を提供することにある。
【0013】
本発明の第2の目的は、低コストで耐久性が高く、且つ、温度の立上り特性に関しても良好な結果が得られる熱定着装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、少なくとも発熱層を有する筒状の発熱部材と、該発熱部材の筒内部に少なくとも一部を対応させて配設される第1の押圧部材と、該発熱部材の筒外部に少なくとも一部を対応させて配設される第2の押圧部材と、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材のうちの少なくとも一方の押圧部材を他方の押圧部材方向に付勢することにより、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材に、上記発熱部材を圧接させる方向に付勢する付勢手段とを具備し、上記第1の押圧部材と上記発熱部材との間には、該第1の押圧部材よりも熱伝導率の低い断熱層を有する断熱部材が配設され、該断熱部材は、凹部若しくは空孔を有する部材で構成されていることを特徴としている。
【0015】
請求項2記載の発明は、少なくとも発熱層を有する筒状の発熱部材と、該発熱部材の筒内部に少なくとも一部を対応させて配設される第1の押圧部材と、該発熱部材の筒外部に少なくとも一部を対応させて配設される第2の押圧部材と、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材のうちの少なくとも一方の押圧部材を他方の押圧部材方向に付勢することにより、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材に、上記発熱部材を圧接させる方向に付勢する付勢手段とを具備し、上記第1の押圧部材と上記発熱部材との間には、該第1の押圧部材よりも熱伝導率の低い断熱層を有する断熱部材が上記発熱部材に直接接する状態で設けられ、該断熱部材は長手方向に分割された複数の領域で上記発熱部材と接することを特徴としている。
【0016】
請求項3記載の発明は、少なくとも発熱層を有する筒状の発熱部材と、該発熱部材の筒内部に少なくとも一部を対応させて配設される第1の押圧部材と、該発熱部材の筒外部に少なくとも一部を対応させて配設される第2の押圧部材と、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材のうちの少なくとも一方の押圧部材を他方の押圧部材方向に付勢することにより、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材に、上記発熱部材を圧接させる方向に付勢する付勢手段と、上記第1の押圧部材と上記発熱部材との間に設けられて、該第1の押圧部材よりも熱伝導率の低い断熱層を有する断熱部材とを具備し、上記発熱部材と直接接する第1の押圧部材が、長手方向の分割された複数の領域で該発熱部材と接することを特徴としている。
【0017】
請求項4記載の発明は、少なくとも発熱層を有する筒状の発熱部材と、該発熱部材の筒内部に少なくとも一部を対応させて配設される第1の押圧部材と、該発熱部材の筒外部に少なくとも一部を対応させて配設される第2の押圧部と、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材のうちの少なくとも一方の押圧部材を他方の押圧部材方向に付勢することにより、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材に、上記発熱部材を圧接させる方向に付勢する付勢手段とを具備し、上記押圧部材が、少なくとも一部に凹部若しくは空孔からなる空間を有する部材であることを特徴としている。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項1または4記載の熱定着装置において、上記空間の開口部は、上記断熱部材若しくは押圧部材の長手方向と直交する断面の幅が、上記発熱部材と第2の押圧部材とのニップ幅以下であることを特徴としている。
【0019】
請求項6記載の発明は、請求項1,4,5のうちの一つに記載の熱定着装置において、上記凹部からなる空間が、線状に形成された溝であることを特徴としている。
【0020】
請求項7記載の発明は、請求項1,4,5,6のうちの一つに記載の熱定着装置において、上記凹部の中心線が螺旋状であることを特徴としている。
【0021】
請求項8記載の発明は、請求項または記載の熱定着装置において、上記凹部の中心線の周方向における最大回転角度が、上記溝の幅の角度以上であることを特徴としている。
【0022】
【作用】
請求項1および4記載の発明においては、互いに対応して配置されている第1および第2の押圧部材により発熱部材が挟持されることになるので、発熱部材の撓み変形が阻止される。しかも、発熱部材とこれの筒内部に一部を対応させて配置されている第1の押圧部材との間第1の押圧部材よりも熱伝導率の低い断熱層を有する断熱部材が配置されている構成を前提とすることにより、発熱部材から押圧部材への熱の伝達を妨げるようにして発熱部に発する熱を有効利用することができる。特に、断熱部材には凹部もしくは空孔の空間を有する部材が用いられているので、固体や液体よりも熱伝導率の低い気体を存在させることにより発熱部から逃げる熱エネルギーを減少させて温度の立ち上がりの高速化および低消費電力化が図れる。
【0023】
請求項2および3記載の発明では、断熱部材あるいは第1の押圧部材が長手方向で分割されて複数の領域で発熱部材と接触するようになっており、に分割されているので、発熱部材と直接接触する面積を小さくして発熱で発生する熱エネルギーの伝達によるロスを抑えて定着のために有効利用することができる。
【0024】
請求項5記載の発明では、空間の開口部が断熱部材若しくは押圧部材の長手方向と直交する断面の幅を発熱部材と第2の押圧部材とのニップ幅以下に設定されているので、発熱部材への局部的な応力集中が減少できるので発熱部材に大きな荷重を加える必要がある高速機への対応ができる。
【0025】
請求項6および7記載の発明では、接触面積の小さい断熱部材若しくは押圧部材が得られることで昇温速度および温度の立ち上がりを早めることができ、しかも、螺旋状とした場合には接触面が連続することで騒音の発生も防ぐことができる。
【0026】
請求項8記載の発明によれば、凹部の中心線の周方向における最大回転角度が溝の幅の角度以上であるので、断熱部材若しくは押圧部材と接触する部材の表面に対して連続的な接触が行えるので騒音や振動を低減することができる。
【0027】
温度の立上りに関し、本発明者は、印加される電力密度とガラスパイプ構造体の壁の肉厚との間に比例関係があることを推考した。そこで、この関係を基にして、ヒートサイクルテストを実験したところ、表1に示す結果を得た。
【0028】
【表1】
Figure 0003545834
【0029】
なお、この実験は、倍加する関係の電力密度を設定し、室温から200℃に達するまで加熱し、その後、ファンにより徐冷して室温に戻すというサイクルを繰返すことによって耐久性を観察する方法を採用した。
【0030】
電力密度を高めるに従い立ち上がり時間は減少するものの、やみくもに電力密度を大きくすると、表1に示す結果から明らかなように、消費電力の増加以外にも色々な弊害が発生する。
【0031】
そこで、本発明では、上述したように、ガラスパイプ構造体の周壁の厚さ(肉厚)を考慮することにより、周壁の表裏面での温度差を小さくすることによりガラスパイプ構造体自体の熱膨張が妨げらるのを防止することができ、しかも、肉厚を薄くすることによって抵抗発熱層の温度上昇に対する追随性を良化させて発熱ローラの温度の立ち上がり特性を向上させることができる。
【0032】
さらに加えて本発明では、上述したように、ガラスパイプ構造体の中空部に設けられている支持部材が補強部材として用いられ、加圧ローラからの押圧力による発熱ローラ側の撓み変形が抑制される。
【0033】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明する。
【0034】
本発明実施例を説明するにあたり、前提となる構成について説明する。
図1(a)、(b)および図4に、本発明実施例による熱定着装置の前提となる構成の正面及び側面の概略断面を示す。
図1に示す熱定着装置は、発熱層を有する筒状の発熱部材としての発熱ローラ1と、この発熱ローラ1の筒内部に少なくとも一部を対応させて配設される第1の押圧部材としての押圧部材2と、発熱ローラ1の筒外部に少なくとも一部を対応させて配設される第2の押圧部材としての加圧ローラ3と、押圧部材2もしくは加圧ローラ3のうちの少なくとも一方を他方に付勢することにより押圧部材2もしくは加圧ローラ3に発熱ローラ1を圧接させる方向に付勢する付勢手段4と、を具備している。
【0035】
この構成によれば、図1(a)及び図1(b)において、発熱ローラ1を駆動することにより、この発熱ローラ1に撓みを生じることなく加圧ローラ3が従動回転されるので、この発熱ローラ1と加圧ローラ3との間のニップ部に、トナー画像の形成された転写紙(図示せず)を通紙することにより、転写紙上にトナー画像を乱すことなく定着させることができる。ここで、加圧ローラ3を駆動し、発熱ローラ1を従動回転させるように構成してもよい。
【0036】
発熱ローラ1は、アルミ(Al)、鉄(Fe)、あるいはそれらの合金などからなる金属に、セラミック層,耐熱高分子層,アルマイトなどの酸化膜等からなる絶縁層を形成した部材、もしくは、セラミック、ガラス、耐熱プラスチックなどの絶縁体を基体とし、この基体を筒もしくはベルトのような筒状(中空形状)に形成すると共に、セラミック発熱体,ニクロム,Ta2N,RuO2,Ag/Pd等の発熱抵抗を、溶射,塗布,印刷などにより、この基体に面状もしくは線状に形成して構成され、その発熱抵抗が通電されることによって発熱する。もしくは、発熱セラミックヒータ等、発熱体を筒状に形成したものを発熱ローラとしてもよい(例えば、東海高熱工業(株)製のインフラレックス・バークヒータなど)。
【0037】
押圧部材2は、ヤング率が高いFeやAl等の金属、もしくは、セラミックやプラスチック等の非金属の何れでもよいが、コストなどの点から、鉄、アルミ、あるいはそれらの合金が望ましく、また、熱伝導率の低い素材が望ましい。更に、その形状としては、その両端部への軸受の取り付け構成の容易化を図るために、図1(a)に示すように、そのローラ長が発熱ローラ1のローラ長よりも長く、その両端部が発熱ローラ1を貫通して突出するような形状とすることが望ましい。
【0038】
加圧ローラ3は、シリコンゴム等の離型性のよいゴム層3aを、金属ローラからなる芯金3bに設けて構成されており、発熱ローラ1の筒外部の押圧部材2と対向する部位に配設されることにより、押圧部材2とで発熱ローラ1を挾み込む。 付勢手段4は、コイルバネもしくは板バネ等の加圧機構からなり、発熱ローラ1に加圧ローラ3を圧接させる。
これにより、押圧部材2と加圧ローラ3との両方が発熱ローラ1に密着され、この押圧部材2と加圧ローラ3とで発熱ローラ1が挾み込まれ、この発熱ローラ1と加圧ローラ3との間に、転写紙を加熱・搬送するためのニップ部(相互圧接部)が形成される。
【0039】
図1に示した熱定着装置には、押圧部材2と発熱ローラ1との間に、断熱部材5が配設されている。
ここで、断熱部材5は、耐熱性が有り、且つ、押圧部材2よりも熱伝導率の低い素材、例えば、フェノール樹脂等の樹脂や石綿などの素材、から形成される断熱層を有している。
なお、この断熱部材5としては、望ましくは、発熱ローラ1の熱伝導率よりも低い方がよい。
この断熱部材5の形状は、発熱ローラ1の長手方向に長く、発熱ローラ1の内径よりも小さな曲率部を有し、発熱ローラ1の内側に接するように形成されている。
断熱部材5は、図4(a)に示すように、その長さが発熱ローラ1の長さよりも短く発熱ローラ1の筒内部に収まるように形成されているが、この断熱部材5の長さは、その端部が発熱ローラ1の端部から突出するように発熱ローラ1よりも長く形成してもよい。
この断熱部材5は、発熱ローラ1及び加圧ローラ3が回転する際に、発熱ローラ1に対して摺接される。
このように、発熱ローラ1と押圧部材2との間に、断熱層を有する断熱部材5を設けることにより、発熱体から押圧部材2への熱の伝達を妨げて、発熱部の発する熱エネルギーを有効に利用することができる。
発熱ローラ1として中空の基体を使用しても、その撓みの発生を解消させることができるので、装置の発熱体として熱容量の小さな発熱ローラを用いることができる。これにより、発熱ローラの昇温時間の短縮ができ、待機時の予熱(プレヒート)の必要がなくトータルでの消費電力を大幅に低減させることの可能な熱定着装置を得ることができる。
また、これまで発熱ローラ1の外径を大きくして断面2次モーメントを大きくすることにより、その撓み量を小さくしているが、同じ撓み量の発熱ローラではその外径を小さくでき、更に、発熱ローラ1の撓みを防止するための押圧部材2を発熱ローラ1の内側に備えているので、この押圧部材2を発熱ローラ1の外側に配設したものより、その全体の構成を小型化でき、高速機に必要な高い圧接力に耐え得る十分な機械強度を有することになる。しかも、断熱部材5が配置されることにより発熱ローラ1の熱が押圧部材2に伝わるのを妨げることができるので、より少ない熱エネルギーの消費、及び、短時間での発熱体の温度上昇を図ることができ、消費電力の低い熱定着装置を得ることができる。
【0040】
次に図1,4に示した構成の一部変形例を図2以降の図において説明する。
図2に示す構成においては、押圧部材2の形状を、回転自由なローラ形状に形成されている。
このように、押圧部材2を回転自由なローラ形状に形成することにより、その発熱ローラ1との摩擦が低減され、発熱ローラ1及び押圧ローラ2の摩耗が少なくなって装置寿命を延ばすことができる。
また、発熱ローラ1及び押圧ローラ2の摩耗による金属粉の発生に伴ったトナー画像の乱れが低減され、画像劣化を抑えることができる。
更に、発熱ローラ1と押圧ローラ2との間の摩擦力の低減により、発熱ローラ1の駆動力を減らすことができ、その駆動装置の小型化、軽量化、及び低消費電力化を図ることができる。
【0041】
図3には、上述した構成のさらに別の変形例が示されている。
【0042】
図3においては、上記のローラ形状からなる押圧部材2が円筒状に形成されている。
押圧部材2は、図2に示した構成のように、同じ径であれば、より曲げ剛性の高い円柱状であることが望ましいが、その剛性が許容範囲にある場合には、本構成のような、より重量が軽くて熱容量の小さい円筒状が望ましい。
このように、押圧部材2を円筒状に形成することにより、同じ径を持つ円柱形状の押圧部材に比較して、その重量が軽減されて熱容量が小さくなる。
【0043】
従って、上記した押圧部材2を用いることによって、より少ない熱エネルギーの供給で所定の温度に到達させることができるので、立上りが速く、且つ、消費電力の低い熱定着装置を得ることができる。
【0044】
図5においては、上述した断熱部材5を円筒状に形成し、この断熱部材5の中空部内に押圧部材2の少なくとも一部を対応させて配設した構成が示されている。
ここで、断熱部材5を柔軟な素材で形成した場合には、この断熱部材5の中空部内に配設した支持部材6を使用して断熱部材5を支持する。なお、この支持部材6は、断熱部材5の材質・形状等により必要としない場合も有る。
この断熱部材5は、発熱ローラ1及び加圧ローラ3が回転する際に、発熱ローラ1との接触部において、発熱ローラ1と略等しい線速で回転される。
このように、断熱部材5を回転自由な円筒状に形成することにより、その発熱ローラ1との摩擦による摩耗が低減され、その製品寿命を延ばして製品コストを抑えることが可能となる。
また、発熱ローラ1と断熱部材5との間の摩擦が低減されたことにより、発熱ローラ1を小さな駆動力で駆動でき、その駆動装置の小型化により、熱定着装置の小型化及び低消費電力化を図ることができる。
【0045】
図6には、上記の断熱部材5を、剛性を有する部材で形成した構成が示されている。
すなわち、断熱部材5は、発熱ローラ1の内径よりも小さい外径の円筒体で形成され、その内部に押圧部材2が挿通されている。
この断熱部材5は、それ自体で形状を維持できる剛性を有する素材で形成されており、図5に示した支持部材6を必要とせずに、発熱ローラ1及び加圧ローラ3が回転する際に、発熱ローラ1との接触部において、発熱ローラ1の線速度に合わせて回転される。
この構成においては、筒形状に形成された断熱部材5が剛性を有することにより、その回転が容易になり、且つ、その構成が簡単になるので、コストの低減が図れる。また、断熱部材5が簡単な構成であるので、スムーズな回転が得られ、振動などによるトナー画像の劣化を抑えることができる。
【0046】
図7には、断熱部材5と押圧部材2とを一体化させて構成が示されている。
すなわち、円筒状に形成した断熱部材5の内径を押圧部材2の外径と同一に形成することで、断熱部材5と押圧部材2とを互いに密着させて、断熱部材5と押圧部材2とを一体化させる。
ここで、断熱部材5と押圧部材2とを一体化させるには、接着や圧入などの方法でもよく、あるいは、押圧部材2上に予め断熱層を塗布,溶射,印刷,蒸着などにより形成してもよい。
本構成においては、断熱部材5と押圧部材2とが互いに密着されて一体化されることにより、同じ内径の発熱ローラ1に対して、より大きな径の押圧部材2を用いることができるので、より加圧力の高い高速機に対応した熱定着装置を得ることができる。
また、押圧部材2の外径が比較的小さな場合には、その断熱部材5に対して、より小さな径の発熱ローラ1を使用することが可能となるので、熱容量の小さなより立上りの速い熱定着装置を実現できる。
【0047】
図8には、上述した発熱ローラ1と、押圧部材2と、加圧ローラ3と、付勢手段4とを具備した熱定着装置の構成を対象として請求項1記載の発明の実施例による熱定着装置の構成が示されている。
【0048】
本実施例は、断熱部材5を少なくとも一部に空間7を有する部材で構成したことを特徴としている。
断熱部材5の空間7は、断熱部材5の内部、もしくは、図8に示した例のように断熱部材5の表面に形成される。
ここで、空間7を断熱部材5の内部に形成する場合には、空間7が気泡状の形状に形成され、また、空間7を断熱部材5の表面(内周面もしくは外周面)に形成する場合には、空間7が凹部状もしくは空孔状等の形状に形成される。
この断熱部材5は、その空間7に、固体や液体よりも熱伝導率の低い気体を存在させることができるので、発熱部から逃げる熱エネルギーを減少させることができる。
従って、本実施例によれば、より少ないエネルギーの供給によって発熱体を所望の温度まで高めることができるので、熱定着装置の立上りの高速化及び低消費電力化を図ることができる。
【0049】
なお、図9に示すように、発熱ローラ1の外径aと断熱部材5の外径bとの差cは、発熱ローラ1の外径の半分以下(c=a−b≦a/2)とすることが望ましい。 更に、この発熱ローラ1の外径aと断熱部材5の外径bとの差cは、好ましくは、発熱ローラ1の外径の1/4以下(c=a−b≦a/4)がよい。
ここで、発熱ローラ1として、外径が20mm,厚さが0.5mmの発熱基体を使用し、断熱部材5として、径が6mm,10mm,15mm,18mmの各部材を用いて破壊試験を行った。
その結果、径が15mm,18mmの断熱部材は、目標とする安全率をクリアしたが、径が10mmの断熱部材に関しては、目標をクリアすることが困難であり、径が6mmの断熱部材では、目標とする安全率に達することができなかった。
この結果から、発熱ローラ1の外径aと断熱部材5の外径bとの差cが多きすぎると、それらの接触面積及び撓み量の違いなどから、発熱ローラ1に掛る応力が局部的に高まり、発熱ローラ1が破壊すると考えられる。
従って、発熱ローラ1としては、発熱ローラ1の外径aと断熱部材5の外径bとの間に、あまり差の無い構造とした方が、機械的に大きい荷重に耐えられる。 すなわち、上述の実験では、発熱ローラ1の外径aと断熱部材5の外径bとの差cを、発熱ローラ1の外径の半分以下(c=a−b≦a/2)とした場合に、十分な安全率をとることができた。
従って、同じ径の断熱部材5に対しては、より径の小さい発熱ローラ1を用いることが、荷重による破壊に対して安全で、より高速の立ち上げが可能となる装置の実現を可能とする。
【0050】
さらに、図10に示すように、発熱ローラ1と接する押圧部材2(あるいは断熱部材5)の中央部の外径dを、発熱ローラ1の端部位置における押圧部材2(あるいは断熱部材5)の外径dより大きく(d>d)することが望ましい。
ここで、押圧部材2の外径は、その外観が樽型をなすように、段差が無く連続的に変化することが望ましいが、発熱ローラ1の端部より外側ではこの限りではない。
この押圧部材2は、その中央部の外径dが、発熱ローラ1の端部位置における押圧部材2の外径dより大きく(d>d)形成されているので、この押圧部材2の中心軸が撓んでも、その押圧部外径の見掛け上の撓みがなくなり、その中央部のニップを確実に確保することができ、装置の定着率を向上させることができる。
従って、この関係とすることで、従来、この押圧部材の撓みの発生のために使用できなかった小径の定着機構をより高速な機器へ適用でき、装置の小型化が可能になる。
【0051】
また、図11に示すように、押圧部材2(あるいは断熱部材5)の中央部の直径dと、発熱ローラ1の端部位置における押圧部材2(あるいは断熱部材5)の直径dとの寸法差dを、0.05mm以上(d−d=d>0.05mm)とすることが望ましい。
図10に示したように、押圧部材2の外観を樽型形状に形成することにより、その押圧部外径の見掛け上の撓みをなくし、その中央部でのニップを確保して、装置の定着率の向上、及び、高品質な定着機構の実現を期待できるが、この押圧部材2の中央部の直径dと、発熱ローラ1の端部位置における押圧部材2の直径dとが特定されていない場合には、押圧部材としての適切な仕様を得るために様々な設計を試みる必要が生じ、コストアップを招く不具合がある。
ところで、例えば、長さ300mm,直径14mmの円筒形状の押圧部材2に必要な荷重を加えると、その軸中心には、約0.1mmの撓みが生じ、その中央部のニップ部の幅が、両端部のそれと比べて略半減してしまう。また、直径10mmの押圧部材の場合には、その軸中心での撓み量が約0.5mmにもなる。
これに対し、図10に示したように、押圧部材2の外観を樽型形状に形成するとともに、図11に示すように、押圧部材2の見掛け上の撓みが無くなるまで、この押圧部材2に荷重を加えると、その軸自体には実際に撓みtが発生するが、その中央部と端部との直径の寸法差dによって、その見掛け上(外観上)での撓みが減少され、その中央部においても適正なニップ幅が確保される。
このとき、対応できる押圧部材2の軸中心の撓み量tは、図11から明らかなように、押圧部材2の中央部と端部との直径の寸法差dの半分までとなる。
従って、押圧部材2の軸中心の撓み量tを、一般に画像に大きな影響を与えることがないといわれている0.05mm以下の撓み量とするためには、この押圧部材2の中央部と端部との直径の寸法差dを0.1mmとすることで対応できることになる。なお、これよりも小さな撓み量では、画像に大きな影響を与えることがないので、解決しなければならないような問題は発生しない。
上述のように、押圧部材2の外径の寸法差の範囲が制限されるので、過剰な設計を省くことができ、コストの低減が可能となる。
【0052】
図12には、請求項2および3記載の発明に係る熱定着装置の実施例の概略断面を示す。
本実施例は、図12(a)あるいは図12(b)に示すように、発熱ローラ1と直接接する押圧部材2あるいは断熱部材5を、長手方向の分割された複数の領域で発熱ローラ1と接触させる構成としたことを特徴としている。
ここで、発熱ローラ1と直接接する押圧部材2あるいは断熱部材5の領域は、この領域の外径のみを他の部分より大きくして一体に形成してもよく、または、スペーサのような他の部品と組み合わせて形成してもよい。
本実施例による押圧部材2あるいは断熱部材5は、その発熱ローラ1と直接接する面積を少なくして、発熱ローラ1の熱が押圧部材2へ伝達するのを少なくすることができるので、発熱部の発生する熱エネルギーを定着のために有効利用することができる。
従って、本実施例によれば、より少ないエネルギーの供給により発熱ローラ1を所望の温度に上昇させることができるので、短時間で発熱体の温度上昇を図ることのできる低消費電力の熱定着装置を得ることができる。
【0053】
本実施例においては、図13に示すように、断熱部材5の長さlaを、加圧ローラ3の長さlb以上(la≧lb)に形成されている。
すなわち、図13(b)に示すように、断熱部材5の長さlaが加圧ローラ3の長さlbよりも短い(la<lb)場合いには、加圧ローラ3の押圧力によって、発熱ローラ1の両端部に、これらの端部を内側へ折り曲げようとする応力が加わり、発熱ローラ1の端部が破損する虞れがある。これは、加圧ローラ3が通常ゴムなどの柔らかい材質で構成されており、その弾性による荷重が発熱ローラ1の両端部に加わるためである。従って、このような場合には、加圧ローラ3により発熱ローラ1に対してあまり大きな荷重を加えることができなくなり、定着頻度の高い高速機への対応が困難となる。
そこで、図13(a)に示すように、断熱部材5の長さlaを、加圧ローラ3の長さlbよりも長く(la≧lb)、正面から見た際に断熱部材5の端部が加圧ローラ3の端部より突出するように形成して、加圧ローラ3の押圧力による発熱ローラ1の両端部への応力集中を解消する。
これにより、該応力による発熱ローラ1の両端部の破壊を防ぐことができ、この発熱ローラ1により大きな荷重を加えることが可能となって、定着頻度の高い高速機への対応が可能となる。
このような構成は、発熱ローラ1の基体が、セラミックやガラスなどの脆性材料で形成されている場合に特に有効である。
また、該応力による発熱体層の破壊が防止されるので、発熱ローラ1の劣化が抑えられる。
【0054】
また、図14に示すように、断熱部材5の長さlaを、発熱ローラ1の長さlc以下(la≦lc)に形成することが望ましい。
図14(c)において、発熱ローラ1及び断熱部材5には、その定着時に適正なニップ幅を得るために、加圧ローラ3により機種に応じた荷重が加えられている。
従って、図14(c)に示すように、断熱部材5の長さlaが発熱ローラ1の長さlcよりも長く(la≧lc)形成されていると、加圧ローラ3により発熱ローラ1の全体に加わった荷重によって、発熱ローラ1の両端部に対して断熱部材5の反力が作用するため、この断熱部材5の反力による発熱ローラ1の両端部からの破壊が起こり易くなる。従って、このような場合には、前記実施例と同様、加圧ローラ3により発熱ローラ1に対してあまり大きな荷重を加えることができなくなり、定着頻度の高い高速機への対応が困難となる。
そこで、図14(a)に示すように、断熱部材5の長さlaを、発熱ローラ1の長さlc以下(la≦lc)、すなわち、正面から見た際に断熱部材5の端部が発熱ローラ1の端部より内側に入り込むように形成、もしくは、図14(b)に示すように、断熱部材5の長さlaは発熱ローラ1の長さlcよりも長く形成するも、この発熱ローラ1と接触する部分の断熱部材5の長さldを、発熱ローラ1の長さlcよりも短く(ld≦lc≦la)に形成する。
この構成によれば、断熱部材5の端部より外側、すなわち、発熱ローラ1の端部には、加圧ローラ3の加圧力による曲げ応力が作用しないので、発熱ローラ1の両端部の破壊の危険性が解消される。
これにより、該応力による発熱ローラ1の両端部の破壊を防ぐことができ、この発熱ローラ1により大きな荷重を加えることが可能となって、定着頻度の高い高速機への対応が可能となる。
また、該応力による発熱体層の破壊が防止されるので、発熱ローラ1の劣化が抑えられる。
【0055】
図15には、請求項4記載の発明の実施例における空間7を有する断熱部材5が示されている。
断熱部材5に設けた空間7(図8参照)を、図15(a)に示すような凹部7a、もしくは、図15(b)に示すような空孔7bで形成したことを特徴としている。
周知のように、発熱ローラ1で発生した熱は、全て転写紙へのトナー画像の定着に使われることが望ましい。しかしながら、現実には、この発熱ローラ1の熱は、ゴムローラ等からなる加圧ローラ3や押圧部材2、及び大気中などに伝わって失われることが多く、その分、発熱ローラ1の迅速な温度上昇が妨げられている。
前述した断熱部材5は、このような発熱ローラ1の発する熱の余分な放散を防止するために設けられているが、この断熱部材5の全面が発熱ローラ1に接している構成では、この断熱部材5への熱の伝達も大きくなる。
そこで、本実施例では、断熱部材5に設けた空間7(図8参照)を、図15(a)に示すような凹部7a、もしくは、図15(b)に示すような空孔7bで形成する。ここで、凹部7aは、断熱部材5の外周面もしくは内周面のどちらに形成してもよい。
このように、断熱部材5に凹部7aもしくは空孔7bを設けることにより、断熱部材5の体積及び熱容量を小さくすることができ、且つ、他の部材(ここでは発熱ローラ1もしくは押圧部材2)と接する面積を大幅に減少させることができる。
従って、本実施例によれば、断熱部材5への発熱ローラ1からの熱の移動をより少なくすることができるので、より少ないエネルギーの供給で発熱ローラ1を所望の温度まで迅速に高めることができ、また、その凹部7a及び空孔7bも容易に形成できるので、低コストで立上りの速い、低消費電力の熱定着装置を得ることができる。
【0056】
図16には、請求項5記載の発明に関する実施例による押圧部材が示されている。
本実施例では、押圧部材2を、少なくとも一部に空間7を有する部材で形成したことを特徴としている。
押圧部材2の空間7は、押圧部材2の内部、もしくは、表面に形成される。
ここで、空間7を押圧部材2の内部に形成する場合には、空間7が気泡状の形状に形成され、また、空間7を押圧部材2の表面に形成する場合には、空間7が凹部状もしくは空孔状等の形状に形成される。
この押圧部材2は、その空間7に、固体や液体よりも熱伝導率の低い気体を存在させることができるので、発熱部から逃げる熱エネルギーを減少させることができる。
従って、本実施例によれば、より少ないエネルギーの供給によって発熱体を所望の温度まで高めることができるので、熱定着装置の立上りの高速化及び低消費電力化を図ることができる。
【0057】
図17には、押圧部材2に設けられた空間7を、図15に示したような、凹部7aもしくは空孔7bで形成した構成が示されている。
押圧部材2には、発熱ローラ1もしくは断熱部材5から熱が伝達される。この押圧ローラ2への熱の伝達を少なくすることにより、発熱ローラ1の熱をより効率よく定着に利用することができる。
そこで、押圧部材2に凹部7aもしくは空孔7bを設ける。これにより、押圧部材2の体積及び熱容量を小さくすることができ、且つ、他の部材(ここでは発熱ローラ1もしくは断熱部材5)と接する面積を大幅に減少させることができる。
従って、本実施例によれば、押圧部材2への発熱ローラ1もしくは断熱部材5からの熱の移動をより少なくすることができるので、より少ないエネルギーの供給で発熱ローラ1を所望の温度まで迅速に高めることができ、また、その凹部7a及び空孔7bも容易に形成できるので、低コストで立上りの速い、低消費電力の熱定着装置を得ることができる。
【0058】
図18には、熱定着装置の実施例におけるニップ部が示されている。
断熱部材5もしくは押圧部材2に設けられた空間7の開口部の、長手方向と直交する断面の幅h(以下、単に空間の幅hという)が、発熱ローラ1と加圧ローラ3とのニップ幅hn以下(h≦hn)とされている。
周知のように、加圧ローラ3の押圧により発熱ローラ1に加えられる荷重Wは、発熱ローラ1と加圧ローラ3とのニップ幅hnによって決定される。
従って、図18(b)に示すように、断熱部材5もしくは押圧部材2に設けられた空間7の幅hが、発熱ローラ1と加圧ローラ3とのニップ幅hnよりも大きい(h>hn)と、荷重Wに対する反力Fが、断熱部材5もしくは押圧部材2の角部に集中することがあるため、この断熱部材5もしくは押圧部材2の角部のみで発熱ローラ1が支持されることになり、発熱ローラ1に加わる荷重Wが不均一になって、定着画像に悪影響を及ぼす不具合がある。
これに対し、図18(c)に示すように、断熱部材5もしくは押圧部材2に設けられた空間7の幅hが、発熱ローラ1と加圧ローラ3とのニップ幅hnよりも小さい(h≦hn)場合には、荷重Wに対する反力Fが、断熱部材5もしくは押圧部材2の表面に作用するので、この断熱部材5もしくは押圧部材2の表面で発熱ローラ1が支持されることになり、発熱ローラ1に加わる荷重Wが比較的均一化されて、定着画像への悪影響が解消される。
従って、断熱部材5もしくは押圧部材2に設けられた空間7の幅hを、発熱ローラ1と加圧ローラ3とのニップ幅hnよりも小さく(h≦hn)し、この断熱部材5もしくは押圧部材2の表面で発熱ローラ1を支持する構成としたので、発熱ローラ1への局部的な応力集中を減少させることができ、この発熱部材1により大きな荷重Wを加えることが可能となる。
これにより、より大きな荷重を加える必要のある高速機への対応が可能となり、また、発熱ローラ1への応力集中が小さくなることによって、より薄い発熱基体を用いることができるので、熱容量の小さい立上りの速い熱定着装置を得ることができる。
【0059】
図19には、請求項7記載の発明の実施例による熱定着装置の構成に用いられる断熱部材若しくは押圧部材が示されている。
置の実施例における断熱部材5もしくは押圧部材が示されている。
図19に示す構成では、断熱部材5もしくは押圧部材2に設けられた凹部7aからなる空間7を、線状に形成された溝で形成されている。
ここで、線状に形成した溝(凹部7a)の方向は、図19(a)に示すような断熱部材5もしくは押圧部材2の長手方向、あるいは、図19(b)に示すような断熱部材5もしくは押圧部材2の斜め外周方向の何れであってもよい。
また、線状に形成した溝(凹部7a)の中心線は、直線もしくは曲線の何れでもよい。
更に、空間7を凹部7aからなる線状の溝で形成したが、この空間7を前述したような空孔7bで形成してもよい。
このような構成によれば、他の部材との接触面積のより小さな形状の断熱部材5もしくは押圧部材2を、より容易に形成することができるので、昇温速度及び立上りのより速い熱定着装置を得ることができる。
【0060】
図20には、請求項8記載の発明に係る熱定着装置の実施例における断熱部材5もしくは押圧部材を示す。
本実施例は、凹部7aの中心線を螺旋状としたことを特徴としている。
図19(a)に示した実施例のように、断熱部材5もしくは押圧部材2の凹部7aを、その中心線が長手方向に沿って直線的となるように形成した場合には、この断熱部材5もしくは押圧部材2が回転する際に、これに接する部材(ここでは発熱ローラ1)が、その表面に対して不連続に接することになるため、その回転時に振動や騒音が発生し、装置の耐久性に悪影響を及ぼす虞れがある。
そこで、この断熱部材5もしくは押圧部材2の凹部7aの中心線を、図20(a)に示すように、ネジのような螺旋状にする。ここで、断熱部材5もしくは押圧部材2の凹部7aは、多条ネジのように、1リード当りに複数の山が存在するように形成されることが望ましい。また、この凹部7aは、図20(b)に示すように、ローレット掛けによりアヤメ状に形成してもよい。
これにより、この断熱部材5もしくは押圧部材2の表面の一部を、これに接する発熱ローラ1に対して、常時、確実に線接触させることができる。
従って、本実施例によれば、断熱部材5もしくは押圧部材2が回転する際に、これに接する部材(ここでは発熱ローラ1)が、その表面に対して連続的に接するので、その回転時における振動や騒音が大幅に低減され、装置の耐久性が向上されると共に、画質の劣化を抑えることのできるより低コストで信頼性の高い熱定着装置を得ることができる。
【0061】
図21に、請求項9記載の発明に係る熱定着装置の実施例における断熱部材5もしくは押圧部材2を示す。
本実施例は、凹部7aの中心線Oの周方向における最大回転角度θmaxを、上記溝の幅の角度θ以上(θ≦θmax)としたことを特徴としている。
図20に示した実施例における凹部7a(溝)の中心線Oは、図21において、その円周方向に沿って変位しながら、断熱部材5もしくは押圧部材2の長手方向に進む。
従って、ここで、この凹部7aの中心線Oの周方向における最大回転角度θmaxを、上記溝の幅の角度θ以上(θ≦θmax)に設定すると、断熱部材5もしくは押圧部材2の軸と平行な凹部7aを含む外周面の任意の線上における最大半径を、断熱部材5もしくは押圧部材2の外周の半径と一致させる、すなわち、この断熱部材5もしくは押圧部材2の外周面の一部を、これに接する発熱ローラ1に対して、常時、確実に接触させることができる。
従って、本実施例によれば、凹部7aの中心線Oの周方向における最大回転角度θmaxを、上記溝の幅の角度θ以上(θ≦θmax)に設定するだけの簡単な方法により、断熱部材5もしくは押圧部材2が回転する際に、これに接する部材(ここでは発熱ローラ1)を、その表面に対して連続的に接触させることができ、これにより、その回転時における振動や騒音が大幅に低減され、装置の耐久性が向上されると共に、画質の劣化を抑えることのできるより低コストで信頼性の高い熱定着装置を得ることができる。
【0062】
次に図22により本発明実施例に用いられる発熱ローラについて説明する。
図22は、本発明に係る定着装置に用いられる発熱ローラの構成を示す模式図である。
同図において、発熱ローラ10は、周壁の厚さ(t)が0.3mmに設定されたパイレックス(商品名)等の硼珪酸ガラスからなるガラスパイプ構造体10Aで構成されており、その表面に発熱部をなす抵抗発熱体12さらにこの抵抗発熱体12の上面に保護層14がそれぞれ形成されている。抵抗発熱体12は、ガラスパイプ構造体10Aの表面に延設された電極16に接続されて給電されるようになっている。
抵抗発熱体12は、Au系レジネートペーストが発熱ローラ10表面上に印刷され、これを乾燥・焼成することにより形成され、さらに保護層14としては、テフロン(商品名)が用いられている。
【0063】
抵抗発熱体は、上記したAuを導電成分とし、Pd、PT、Bi、Rh、Sn等の成分が配合されている。また、上記したAuに代えて、例えば、Ru(ルテニュウム)を主成分とすることも可能である。
本実施例は以上のような構成であるから、発熱ローラ10を用いて室温から180℃に達するまでの立ち上がり時間(ウォームアップ時間)を測定したところ、表1に示したように、印加する電力密度(W)を3W/cmとした場合に、
25秒程度という結果が得られた。
【0064】
上記した電力密度(W)を6W/cmに設定した場合での立ち上がり時間は
、11秒程度という結果が得られた。
【0065】
ちなみに、上記結果を得るためのガラスパイプ構造体10Aは、外径20mm、長さ315mmそして厚さが1.5mmに設定されたものを用いた。
【0066】
一般に、Au等の金属系レジネートペーストにおいては、ガラスに比較して熱膨張率が飛躍的に高い。上記実施例において示した硼珪酸ガラスの場合には、30〜50×10 /℃あるのに対し、Au系レジネートペーストでは80〜200×10 /℃となり、抵抗発熱体の方が熱に対する伸縮性がよいことが明らかである。
【0067】
本構成では、このような熱膨張率の極端な違いによって、発熱ローラ10をなすガラスパイプ構造体10Aと抵抗発熱体12との間での熱膨張の違いを、ガラスパイプ構造体10A側での厚さの設定によって緩和することにより、ガラスパイプ構造体10A表面の抵抗発熱体が上記構造体表面から剥離するのが防止され、また、抵抗発熱体および電極に対して温度上昇が遅延化しやすい状態をガラス構造体側で生じさせないようにすることにより抵抗発熱体と電極との間に発生しやすいクラックや剥離を防止することができる。
表2は、印加電力密度(W)と上記厚さ(t)との関係を、ガラスパイプ構造体10Aと抵抗発熱体12との剥離および抵抗発熱層と電極間での剥離やクラックの発生が生じないことを意味する耐久性を基準として立ち上がり時間を求めて表したものである。
【0068】
【表2】
Figure 0003545834
【0069】
図23に示した結果を用い、縦軸に電力密度(W)、横軸にガラスパイプ構造体10Aの厚さ(周壁の肉厚:t)をそれぞれ設定し、立ち上がり時間の目安として10秒の点を「☆」で示し、3万サイクルでの耐久性に異常がない点を「○」で示し、抵抗値上昇等を意味する表2中の「△」、「×」で示した結果が表2に示されている。
【0070】
表2および図23に示した結果から明らかなように、所定温度までの立上り時間を10秒程度の短い時間が得られるようにした状態で上記した発熱ロ−ラ10および抵抗発熱体12、さらには電極14との間に発生する不具合を生じさせないようにできる発熱ロ−ラ10のガラスパイプ構造体の厚さ(t)は、1mm以下、好ましくは、0.2mm以上に設定し、この厚さに応じて電力密度を変更することにより、上記立上り時間の設定をヒ−トサイクル3万回繰り返しても達成することができる。
【0071】
このような発熱ロ−ラ10をなすガラスパイプ構造体10Aの特性、特に、電力密度(W)と厚さ(t)との関係は、上記実験から次の関係を同時に満足することが、発熱ロ−ラとしての機能を維持するための耐久性および立上り特性を維持する上で重要であることを見出した。
W=−6t+10・・・・(1)
W=3t+1・・・・・・(2)
t≧0.2・・・・・・・(3)
上記各式のうち、(3)に示す式は、ガラスパイプの製造限界を想定したものであり、この値を用いてよいことは勿論である。従って、製造可能な厚さが、この値以下に設定できるのであれば、変更することも可能である。
【0072】
以上のような構成においては、ガラスパイプ構造体10Aによって構成される発熱ロ−ラ10は、その構造体の特性を上記関係を同時に満足させるだけで、立上り時間の短縮化とともに、発熱ロ−ラとしての熱力学的な特性を良好に維持することができる。なお、上記した立上り時間に関し、10秒という具体的な値を示したが、例えば、プリンタを使用するような場合、プリンタのデ−タ受信開始と同時に定着装置の温度を所定温度に立ち上げるとすると、1パ−ジ分のビットマップイメ−ジに展開し終わるまでの間に定着可能な温度に立ち上がっていればよいが、一般的にビットマップイメ−ジの展開時間として10〜20秒程度の時間が必要となることから、この時間に間に合うように、立上り時間は、10〜15秒以下であればよいことになる。そこで、本実施例での立上り時間としては、上記条件に見合う10秒としたものである。
【0073】
このような発熱ロ−ラ10を備えた定着装置は、一般に、図24に示すような構成を備えている。
定着装置20は、発熱ロ−ラ10と、トナー22を表面に担持した記録紙24の搬送路を挾んで発熱ローラ10に対向して設けられた加圧ローラ26とを備えている。
加圧ローラ26は、ゴム製であり、記録紙24を発熱ローラ10に向け加圧しながら、記録紙24の搬送が行なえる方向に回転することができるようになっている。これにより、記録紙24上のトナーは、圧力と熱による融解によって定着される。
【0074】
ところで、加圧ローラ26による押圧力は、発熱ローラ10に撓みを生じさせることがある。発熱ローラ10は、図25に示すように、軸方向両端を軸受28によって回転自在に支持されているが、加圧ローラ26からの押圧力によって、支持されていない軸方向中央部で撓み変形が大きくなりやすい。このため、ニップ幅と称される発熱ローラ10と加圧ローラ26との接触幅の大きさが軸方向中央部で小さくなる一方、軸方向両端では大きくなる。定着装置での定着性能は、上記したニップ幅に影響されるため、発熱ローラ10の撓みが大きいと、軸方向中央部での定着率が悪化する。さらに、定着効率を向上させる方法として、定着速度を上げることがあるが、一定の定着率を維持しながら定着速度を上げるためにはニップ幅を大きく設定しておくことが必須条件となる。
上述した構成において発熱ローラ10に用いられているガラスパイプ構造体10Aをなす硼珪酸ガラスは、ヤング率が6000〜7000Kg/cm程度とアルミニュウムと同等以上の数値をもっており、これによって、撓み変形に対する耐久性を維持させるようになっている。
【0075】
上記した定着速度をさらに上げて定着効率を向上させるために、加圧ローラ26による押圧力をさらに高めた場合には、発熱ローラ10の軸方向中央部での撓み変形が大きくなるだけでニップ幅を飛躍的に増加させることはなく、むしろ、撓み変形が大きくなる分、ニップ幅も小さくなることがある。
【0076】
図26は、このようなニップ幅の確保が可能な構成の例を示しており、以下、その詳細を説明する。
発熱ローラ30は、ステンレスを用いた軸部30Aを備え、この軸部30Aの外周面に支持部材100が、そして、この支持部材100の外周面に、ガラスパイプ構造体および抵抗発熱体さらには電極を備えた発熱層30Bがそれぞれ配置されて構成されている。
支持部材100は、ガラスパイプ構造体よりも熱伝導率が低いフェノール樹脂によって形成された中空部材であり、軸部30Aの外周面に一体化されている。 このような構成においては、軸部30Aの剛性によって発熱ローラ30の軸方向での撓み変形が抑制され、しかも、支持部材100が発熱層30Bと熱良導体である軸部30Aとの間に位置することにより断熱材となるので、発熱層30Bからの熱伝導を遮断することができる。これにより、発熱層30Bでの発熱による温度上昇時、軸部30Aに伝わることで上昇が緩慢となるのを防止することができ、温度の立上り特性を低下させないようにすることができる。
本発明は上記した実施例に限られるものではなく、その要旨の範囲内において種々、変更することも可能である。例えば、抵抗発熱体は、ガラスパイプ構造体の表面に配置するだけでなく、その構造体内に埋設させた構成とすることも可能である。
【0077】
【発明の効果】
請求項1および4記載の発明においては、互いに対応して配置されている第1および第2の押圧部材により発熱部材が挟持されることになるので、発熱部材尾撓み変形が阻止される。しかも、発熱部材とこれの筒内部に一部を対応させて配置されている第1の押圧部材との間第1の押圧部材よりも熱伝導率の低い断熱層を有する断熱部材が配置されている構成を前提とすることにより、発熱部材から押圧部材への熱の伝達を妨げるようにして発熱部に発する熱を有効利用することができる。特に、断熱部材には凹部もしくは空孔もし気泡状の空間を有する部材が用いられているので、固体や液体よりも熱伝導率の低い期待を存在させることにより発熱部から逃げる熱エネルギーを減少させて温度の立ち上がりの高速化および低消費電力化が図れる。
【0078】
請求項2および3記載の発明では、断熱部材あるいは第1の押圧部材が長手方向で分割されて複数の領域で発熱部材と接触するようになっており、に分割されているので、発熱部材と直接接触する面積を小さくして初音通で発生する熱エネルギーの伝達によるロスを抑えて定着のために有効利用することができる。
【0079】
請求項5記載の発明では、空間の開口部が断熱部材若しくは押圧部材の長手方向と直交する断面の幅を発熱部材と第2の押圧部材とのニップ幅以下に設定されているので、発熱部材への局部的な応力集中が減少できるので発熱部材に大きな荷重を加える必要がある高速機への対応ができる。
【0080】
請求項6および7記載の発明では、接触面積の小さい断熱部材若しくは押圧部材が得られることで昇温速度および温度の立ち上がりを早めることができ、しかも、螺旋状とした場合には接触面が連続することで騒音の発生も防ぐことができる。
【0081】
請求項8記載の発明によれば、凹部の中心線の周方向における最大回転角度が溝の幅の角度以上であるので、断熱部材若しくは押圧部材と接触する部材の表面に対して連続的な接触が行えるので騒音や振動を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明に係る熱定着装置の前提構成を示す概略断面図である。
【図2】図1に示した構成の一部変形例の概略断面図である。
【図3】図1に示した構成の一部変形例の概略断面図である。
【図4】図1に示した構成を対象とする熱定着装置に用いられる断熱部材の詳細を示す図である。
【図5】上記断熱部材の他の構成を示す概略断面図である。
【図6】上記断熱部材の別構成を示す概略断面図である。
【図7】上記断熱部材と押圧部材との関係構成の一例を示す概略断面図である。
【図8】請求項1記載の発明に係る熱定着装置の実施例の概略断面図である。
【図9】図8に示した構成に用いられる発熱部材と断熱部材との外形寸法の関係を説明のための概略断面図である。
【図10】図8に示した構成に用いられる発熱部材と断熱部材との外形寸法のうちで外径に関係する説明のための概略断面図である。
【図11】図8に示した構成に用いられる発熱部材と断熱部材との中央部での外形寸法の関係を説明するための概略断面図である。
【図12】請求項2および3記載の発明の実施例を説明するための概略断面図である。
【図13】図12に示した実施例における構成部材同士の長手方向での長さの関係を説明するための図である。
【図14】図12に示した実施例における構成部材同士の長手方向での長さの別の関係を説明するための図である。
【図15】請求項4記載の発明に係る熱定着装置の実施例における断熱部材5の概略斜視図である。
【図16】請求項5記載の発明に係る熱定着装置の実施例における押圧部材の概略斜視図である。
【図17】図16に示した押圧部材の空間に関する構成を説明するための概略斜視図である。
【図18】本発明実施例による熱定着装置でのニップ幅に関する構成を説明するための図である。
【図19】請求項7記載の発明に係る熱定着装置の実施例における断熱部材もしくは押圧部材の概略斜視図である。
【図20】請求項8記載の発明に係る熱定着装置の実施例における断熱部材5もしくは押圧部材の概略斜視図である。
【図21】請求項9記載の発明に係る熱定着装置の実施例における断熱部材5もしくは押圧部材の概略図である。
【図22】本発明実施例による熱定着装置に用いられる発熱部材の構成を示す断面図である。
【図23】図22に示した発熱部材における電力密度と厚さとの関係による耐久性および立上り時間に関する特性を示した線図である。
【図24】熱定着装置の構成を示す模式図である
【図25】図24に示した定着装置に用いられる発熱部材の支持構造を示す模式図である。
【図26】図24に示した定着装置に用いられる発熱部材の内部構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 加熱ローラ
2 押圧部材
3 押圧部材
3a ゴム層
3b 芯金
4 付勢手段
5 断熱部材
6 支持部材
7 空間
7a 凹部
7b 空孔
a 発熱部材の外径
b 断熱部材の外径
押圧部材の中央部の外径
押圧部材の端部の外径
F 反力
h 空間の幅
hn ニップ幅
la 断熱部材の長さ
lb 押圧部材の長さ
lc 発熱部材の長さ
n ニップ部
O 凹部の中心線
t 撓み量
10、30 発熱部材
12 抵抗発熱体
14 保護層
16 電極
20 定着装置
26 押圧部材
30A 軸部
30B 発熱層
100 支持部材

Claims (8)

  1. 少なくとも発熱層を有する筒状の発熱部材と、
    該発熱部材の筒内部に少なくとも一部を対応させて配設される第1の押圧部材と、
    該発熱部材の筒外部に少なくとも一部を対応させて配設される第2の押圧部材と、
    上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材のうちの少なくとも一方の押圧部材を他方の押圧部材方向に付勢することにより、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材に、上記発熱部材を圧接させる方向に付勢する付勢手段とを具備し、
    上記第1の押圧部材と上記発熱部材との間には、該第1の押圧部材よりも熱伝導率の低い断熱層を有する断熱部材が配設され、該断熱部材は、凹部若しくは空孔を有する部材で構成されていることを特徴とする熱定着装置。
  2. 少なくとも発熱層を有する筒状の発熱部材と、
    該発熱部材の筒内部に少なくとも一部を対応させて配設される第1の押圧部材と、
    該発熱部材の筒外部に少なくとも一部を対応させて配設される第2の押圧部材と、
    上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材のうちの少なくとも一方の押圧部材を他方の押圧部材方向に付勢することにより、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材に、上記発熱部材を圧接させる方向に付勢する付勢手段とを具備し、
    上記第1の押圧部材と上記発熱部材との間には、該第1の押圧部材よりも熱伝導率の低い断熱層を有する断熱部材が上記発熱部材に直接接する状態で設けられ、該断熱部材は長手方向に分割された複数の領域で上記発熱部材と接することを特徴とする熱定着装置。
  3. 少なくとも発熱層を有する筒状の発熱部材と、
    該発熱部材の筒内部に少なくとも一部を対応させて配設される第1の押圧部材と、
    該発熱部材の筒外部に少なくとも一部を対応させて配設される第2の押圧部材と、
    上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材のうちの少なくとも一方の押圧部材を他方の押圧部材方向に付勢することにより、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材に、上記発熱部材を圧接させる方向に付勢する付勢手段と、
    上記第1の押圧部材と上記発熱部材との間に設けられて、該第1の押圧部材よりも熱伝導率の低い断熱層を有する断熱部材とを具備し、
    上記発熱部材と直接接する第1の押圧部材が、長手方向の分割された複数の領域で該発熱部材と接することを特徴とする熱定着装置。
  4. 少なくとも発熱層を有する筒状の発熱部材と、
    該発熱部材の筒内部に少なくとも一部を対応させて配設される第1の押圧部材と、
    該発熱部材の筒外部に少なくとも一部を対応させて配設される第2の押圧部と、
    上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材のうちの少なくとも一方の押圧部材を他方の押圧部材方向に付勢することにより、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材に、上記発熱部材を圧接させる方向に付勢する付勢手段とを具備し、
    上記押圧部材が、少なくとも一部に凹部若しくは空孔からなる空間を有する部材であることを特徴とする熱定着装置。
  5. 請求項1または4記載の熱定着装置において、
    上記空間の開口部は、上記断熱部材若しくは押圧部材の長手方向と直交する断面の幅が、上記発熱部材と第2の押圧部材とのニップ幅以下であることを特徴とする熱定着装置。
  6. 請求項1,4,5のうちの一つに記載の熱定着装置において、
    上記凹部からなる空間が、線状に形成された溝であることを特徴とする熱定着装置。
  7. 請求項1,4,5,6のうちの一つに記載の熱定着装置において、
    上記凹部の中心線が螺旋状であることを特徴とする熱定着装置。
  8. 請求項または記載の熱定着装置において、
    上記凹部の中心線の周方向における最大回転角度が、上記溝の幅の角度以上であることを特徴とする熱定着装置。
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