JP3544626B2 - 電池電圧検出手段、電池パック、電池管理装置およびそれに用いる電池電圧検出方法 - Google Patents

電池電圧検出手段、電池パック、電池管理装置およびそれに用いる電池電圧検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電気機器とりわけポータブル機器に用いられる電池パックの電池管理装置に関するものであり、詳しくは電池パックに用いられる二次電池の充放電の制御のために二次電池の電圧情報を取り出す電池電圧検出手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電気機器の小型化や高性能化に伴い、それに用いる二次電池(単電池およびその集合体である組電池を示す)の充放電等を精度よく管理する必要が高まっている。そこで、電気機器や電池パックには、二次電池を監視し、制御するための電池管理装置が設けられている。
電池管理装置は、機器に搭載された二次電池の電圧、電流、温度等を監視し、機器の使用時すなわち二次電池の放電時においては、測定した電圧値等に基づいてその過電流や過放電を防止する。さらに、充電時においては、過充電を防止する。このように電池管理装置は、二次電池の安全性を高め、同時にその劣化を防止している。なお、電池管理装置のその他の機能としては、単電池の残容量を推定する機能が挙げられる。
【0003】
以下、一例として、単電池を3個直列接続した組電池を使用する電気機器について説明する。
図1に、電池管理装置を備えた電気機器の構成の概略を示す。組電池2は、直列接続された単電池3a〜3cおよびこれらの温度を検出するためのサーミスタ8を備えている。組電池2と、組電池2を監視する電池管理装置1は、一体化されて電池パック4を構成している。
電池管理装置1は、電池電圧検出手段5、電池温度検出手段6および充放電電流検出手段7を備えている。電池電圧検出手段5は、組電池2全体の電圧および組電池2を構成する単電池3a〜3cの電圧をそれぞれ検出する。電池温度検出手段6は、サーミスタ8からの信号により組電池2の温度を検出する。充放電電流検出手段7は、シャント抵抗9からの信号により組電池2の充放電時の電流値を検出する。
【0004】
以上のようにして電池電圧検出手段5、電池温度検出手段6および充放電電流検出手段7により検出された単電池3a〜3cに関する情報は、それぞれ制御手段10に出力される。
制御手段10は、得られた情報より単電池3a〜3cの残容量を推定する。また、組電池2および単電池3a〜3cに関する情報に基づいて、通信手段12よりシリアル通信によって、電池パック4に接続された機器本体11に制御信号を出力する。さらに、制御手段10は、充電スイッチ13および放電スイッチ14を操作して、組電池2の充放電を制御する。なお、機器本体11は、電池パック4より送られてきた制御信号に基づいてその出力を制御したり、異常の有無等の情報を表示部(図示せず)等によって使用者に通知する。
【0005】
電池電圧検出手段5は、組電池2内の単電池3a、3bおよび3cの電圧を、図2に示すように所定間隔t(例えば0.5秒)で繰り返し検出する。得られた単電池の電圧の経時変化の情報は、充電制御、過充電保護、過放電保護等に用いられる。ニッケル−水素二次電池等においては、組電池の電圧は、満充電を検出する−△V制御に用いられる。
【0006】
以下、従来の電池電圧検出手段およびその電圧検出方法について説明する。
従来の電池電圧検出手段5の構成を図3に示す。スイッチS1〜S6は、信号処理部21の指令信号により動作し、単電池3a〜3cを選択的に演算増幅器15および抵抗17〜20で構成される増幅手段22に接続する。A/D変換器16は、増幅手段22の出力をデジタル信号に変換する。信号処理部21は、A/D変換器16からの入力信号より、単電池3a〜3cの電圧をそれぞれ検出する。
【0007】
以下、単電池3a〜3cの電圧の測定方法を詳細に説明する。
あらかじめスイッチS1〜S6はOFFになっている。まず単電池3aの電圧を測定するために、S1およびS3をONにし、単電池3aを増幅手段22に接続する。電圧検出が終了すると、信号処理部21はS1およびS3をOFFにする。
ついで、S1およびS3に代えてスイッチS2およびS5を操作して、単電池3bの電圧を同様に検出する。さらに、S4およびS6を同様に操作して、単電池3cの電圧を検出する。このような操作を常時もしくは定期的に繰り返して得られた電池の情報は、各種制御に用いられている。
【0008】
しかしながら、上記の電池電圧検出手段は、以下に示すように、電圧検出時に消費される電力量が単電池毎に異なるため、単電池間の出力の格差が増大するといった問題点も有する。
具体的な例を挙げて説明する。
図3に示す単電池3a、3bおよび3cの出力電圧V3a、V3bおよびV3cをいずれもVとし、抵抗R17〜R20の抵抗値をいずれもRとする。スイッチS1〜S6の接続時間は、演算増幅器15の出力が安定するまでの待ち時間を考慮して、いずれも1ミリ秒とする。
【0009】
単電池3aの電圧を検出するときに、単電池3a〜3cにはスイッチS1、抵抗R17および抵抗R19を通じてそれぞれ3V/2Rの電流が流れ、さらにスイッチS3、抵抗R18および抵抗R20を通じて、(2V−Vout)/2Rの電流が流れる。ここで、Voutは、演算増幅器15の出力電圧である。
単電池3bの電圧を検出するときに、単電池3bおよび3cにはスイッチS2、抵抗R17および抵抗R19を通じて、2V/2R(=V/R)の電流が流れ、このときさらに単電池3cにはスイッチS5、抵抗R18および抵抗R20を通じて(V−Vout)/2Rの電流が流れる。
単電池3cの電圧を検出するときに、単電池3cにはスイッチS4、抵抗R17および抵抗R19を通じて、V/2Rの電流が流れる。
【0010】
演算増幅器15の+側入力電圧をVとし、抵抗R18の入力電圧をVとすると、Voutは、以下の式(1)で表される。
【0011】
out=(1+R20/R18)・V−(R20/R18)・V (1)
【0012】
したがって、単電池3aの電圧を検出するときには、式(1)は以下の式(2)で表される。
【0013】
out=(1+R20+R18)・{(V3a+V3b+V3c)・R19/(R17+R19)}−(V3b+V3c)・R20/R18 (2)
【0014】
ここで、V3a=V3b=V3c=Vとし、R17=R18=R19=R20=Rとすると、式(2)は、Vout=Vとなる。
【0015】
また、単電池3bの電圧を検出するときには、式(1)は以下の式(3)で表される。
【0016】
out=(1+R20/R18)・{(V3b+V3c)・R19/(R17+R19)}−V3c・R20/R18 (3)
【0017】
したがって、単電池3a〜3cの電圧を検出するときに、各単電池の放電量は、表1に示すようになる。
【0018】
【表1】
Figure 0003544626
【0019】
すなわち、各単電池の電圧を検出する際の単電池3bの放電量は、単電池3aのそれの2倍になる。また、単電池3cの放電量は、単電池3aのそれの約2.3倍にも達する。すなわち、各単電池の電圧を検出する度に、単電池間の出力の格差は増大することになる。特に、常時電圧を検出しているような電池パックの場合、単電池間の出力格差が無視できないほど、大きくなる恐れがある。
【0020】
また、上記の方法で電圧を検出をするには、高性能の演算増幅器や抵抗が必要とされる。たとえば、リチウムイオン二次電池においては、残容量が少なくなっても出力電圧はわずかしか低下しないために、精度よく充放電を管理するためには、単電池当たり±50mVの高精度で電圧を検出する必要がある。A/D変換器の出力誤差が±25mVであるとすると、上記のような増幅手段においては、±25mVの精度が求められることになる。
汎用の演算増幅器や抵抗を用いた場合には、このような高い精度は得られないことから、従来の電池管理装置には、高価な高性能の演算増幅器や抵抗を用いる必要があった。
【0021】
増幅手段においては、入力抵抗の相対精度と、演算増幅器の入力オフセット電圧の精度の2倍が、出力精度となって現れる。入力抵抗としては、絶対精度が0.2%以下の抵抗を組み合わせてその最大相対精度が0.4%以下になるようにしていた。すなわち、リチウムイオン二次電池を例に挙げると、過充電保護検出電圧4.35Vに対して、±17.4mVとなる。また、高性能の演算増幅器においても入力オフセット電圧の精度はせいぜい±3mVである。したがって、演算増幅器の入力オフセット電圧の精度に起因した増幅手段の出力精度は±6mVである。このように、従来、増幅手段の出力誤差を±25mV以下とするためには、精度の高い高価な演算増幅器を用いる必要があった。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような問題点を解決するもので、高性能の電池検出手段を備えた電池パックを安価で提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明では、直列接続された複数の単電池を管理するための電池電圧の検出において、高価な演算増幅器や抵抗に代えて、安価なコンデンサおよびアナログスイッチを用いることができる。
すなわち、本発明は、少なくとも直列接続された複数の単電池からなる組電池の各種電圧を検出するための電池電圧検出方法であって、電圧を検出しようとする単電池の負極側に接続されている少なくとも1つの単電池をコンデンサと接続して、前記コンデンサに前記少なくとも1つの単電池の電圧を印加するステップ、前記少なくとも1つの単電池と前記コンデンサを切り離すステップ、および前記少なくとも1つの単電池の電圧に加え、電圧を検出しようとする単電池の電圧を前記コンデンサを介して信号処理部に印加し、前記信号処理部に加わる電圧を検出するステップを具備する電池電圧検出方法、ならびにその方法を実施するための手段に関する。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の電池パックは、複数の単電池からなる組電池の少なくとも1つの出力を蓄えるためのコンデンサと、前記コンデンサを前記電池の少なくとも1つに接続するための電池接続用スイッチ、コンデンサの出力をデジタル信号に変換するA/D変換器、コンデンサとA/D変換器を接続するためのA/D変換器接続用スイッチ、電池接続用スイッチ、およびA/D変換器接続用スイッチを制御しかつA/D変換器の出力信号に基づいてコンデンサに印加された電圧を検出する信号処理部を備えた電池検出手段を具備している。
【0025】
ンデンサは、その容量のバラツキに関わらず、接続された電池の電圧が正確に伝達される。したがって、本発明によると、単電池の電圧を直接測定するのと変わらない精度で単電池の電圧を検出することができる。したがって、演算増幅器等を用いた従来の電池管理装置と比べて、小さな誤差で電池の電圧を検出することができる。
さらに、従来の電池電圧検出手段に必要であった高価な高性能の演算増幅器や抵抗を、安価なコンデンサやアナログスイッチに置き換えることができる
【0026】
本発明の電池管理装置の好ましい態様において、コンデンサの容量が0.01μF以上である。
一般に、電圧検出手段の信号処理部およびA/D変換器は、一体化されたマイクロコンピュータによって構成される。そのようなA/D変換器には、容量がせいぜい10pF程度のサンプルホールド用コンデンサが内蔵されている。このような電圧検出手段においては、先に単電池と接続され電圧を印加されたコンデンサとこのサンプルホールド用コンデンサを接続して、サンプルホールド用コンデンサに電圧を印加する。このとき、単電池の電圧が印加された側のコンデンサの極板間電圧をサンプルホールド用コンデンサに精度よく伝えるためには、単電池と直接接続するコンデンサの容量が0.01μF以上であることが好ましい。
【0027】
コンデンサとサンプルホールド用コンデンサを接続すると、電気量保存則により、サンプルホールド用コンデンサに印加される電圧Vは、以下の式(4)のように表される。
【0028】
=C/(C+C)・V (4)
【0029】
一般に、コンデンサは単電池からの入力電圧を1mV以下の誤差で入出力することが可能であるから、上式は精度よく成り立つ。
単電池がリチウムイオン電池であって、その出力電圧が4350mVであるとすると、サンプルホールド用のコンデンサの容量を最大値である10pFとしても、コンデンサの容量を0.01μFとすることで、本来の単電池電圧と、サンプルホールド用コンデンサに印加される電圧の差を4.35mV、すなわち0.1%とすることができる。もちろん、コンデンサの容量をさらに大きくすると、両者の差はさらに小さくなる。また、式(4)より明らかなように、コンデンサの容量が充分大きいと、容量のバラツキは誤差にほとんど影響を及ぼさない。したがって、コンデンサの容量を0.01μF以上とすることで、誤差を事実上無視することができる。
上記のコンデンサとしては、例えば、安価なアルミナ等のセラミックコンデンサを用いる。
【0030】
発明の電池電圧検出方法は、電圧を検出しようとする単電池の負極側に接続されている少なくとも1つの単電池の電圧をコンデンサに印加するステップ、前記少なくとも1つの単電池とコンデンサを切り離すステップ、および前記少なくとも1つの単電池と電圧を検出しようとする単電池の電圧をコンデンサを介して信号処理部に印加し、信号処理部に加わる電圧を検出するステップを具備する。
【0031】
【実施例】
以下、本発明の好ましい実施例を、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の実施例においては、いずれも単電池を3個直列接続して用いる電気機器の電池パックについて説明する。もちろん、単電池を2個、または4個以上接続して用いる電気機器の電池パックにおいても、以下の実施例と同様の手法によって電池を管理することができる。
【0032】
参考例1》
参考例の電池パックの特徴部分の構成を図4に示す。
組電池28には、単電池23a〜23cが直列に接続されている。
信号処理部27の指令信号により動作するスイッチS11〜S16は、単電池23a〜23cをコンデンサ24とそれぞれ接続するように配されている。ここで用いるコンデンサ24には、たとえばセラミックコンデンサを用いる。コンデンサ24と信号処理部27の間には、信号処理部27の指令信号により動作するスイッチS17およびS18が配されている。S19は、コンデンサ24に蓄えられた電荷を放出するためのスイッチで、信号処理部27の指令信号により動作する。コンデンサ24と信号処理部27の間にはA/D変換器26が配されている。A/D変換器26は、コンデンサ24からのアナログ信号をデジタル化して信号処理部27に出力する。
【0033】
以下、本電池管理装置による単電池電圧の検出方法について説明する。
測定開始時には、S11〜S19はいずれもOFFになっている。まず、信号処理部27は、S11およびS13を所定時間(たとえば0.1ミリ秒)、ONにする。これにより、コンデンサ24には、単電池23aによって電圧が印加され、電荷が蓄えられる。
信号処理部27は、S11およびS13をOFFにしたのち、S17およびS18をONにする。これにより、コンデンサ24からA/D変換器26に電圧信号が出力される。A/D変換器26は、コンデンサ24の出力信号をデジタル化して信号処理部27に出力する。信号処理部27は、入力されたデジタル信号よりコンデンサ24に印加された電圧を検出する。
ついで、S11およびS13に代えてS12およびS15を制御して、上記と同様に単電池23bの電圧を検出する。その後、同様にS12およびS15を制御して、単電池23cの電圧を検出する。
信号処理部27は、必要に応じてS19をONにして、コンデンサ24に蓄えられた電荷を放出する。
【0034】
ここで、コンデンサ24とA/D変換器26とを接続すると、コンデンサ24は、A/D変換器26に内蔵されたサンプルホールド用コンデンサ(図示せず)と接続される。すなわち、A/D変換器26は、このサンプルホールド用コンデンサに一時電荷を蓄えたのち、そこに印加された電圧を検出する。
A/D変換器26はコンデンサ24とこのサンプルホールド用コンデンサとを接続したときのサンプル用コンデンサの電圧を検出することから、上記のようにコンデンサ24の容量は、A/D変換器26に内蔵されたサンプルホールド回路としてのコンデンサの容量よりも充分大きくする。
【0035】
サンプルホールド用コンデンサは一般に容量が4〜5pF、最大でも10pFであることから、サンプルホールド用コンデンサに精度よく電圧を伝達するためには、コンデンサ24には、例えば容量が0.01μFのコンデンサを用いる。もちろん、コンデンサ24の容量が大きいほど、電圧検出の誤差は小さくなるため、より大容量のコンデンサを用いてもよい。特に容量が大きいコンデンサであれば、その容量のバラツキに起因した誤差を無視することができ、コンデンサ容量に高い精度は求められない。したがって、汎用のコンデンサを用いることができる。たとえば、安価で小型なセラミックコンデンサが好ましい。
【0036】
参考例の電圧検出手段によると、従来の電池パックに用いられていた演算増幅器および抵抗に代えてアナログスイッチおよびコンデンサを用いる。上記のような構成によると、アナログスイッチによる誤差は無視できる。したがって、電圧検出の誤差要因としては、コンデンサをA/D変換器と接続する際の電圧値の低下のみと考えてもよい。しかし、これに対しても、上記のように容量の大きなコンデンサを用いると、誤差を無視することができる。また、小容量のコンデンサを用いても、容量が既知であれば、式(4)で示された電気量保存則に基づいて補正することも可能であり、精度の高い電圧検出が可能である。
【0037】
さらに、本参考例の電池パックによれば、単電池はコンデンサと接続されたときだけ放電することから、従来の電池パックのように単電池間のアンバランスを助長することが無い。むしろ、逆に是正することも可能である。
コンデンサを並列に接続した場合、それらに蓄えられる電荷量は容量に比例する。上記のように、コンデンサ24の容量は、A/D変換器26に内蔵されたサンプルホールド用のコンデンサの容量よりも充分に大きい。したがって、両者を接続しても、コンデンサ24に蓄えられた電荷のうちごく一部がA/D変換器26に供給されるだけで、電荷のほとんどはコンデンサに24に残存する。また、このとき、両者の接続の前後でコンデンサ24の電圧はほとんど低下しない。
【0038】
したがって、上記のように、単電池23a〜23cを順にコンデンサ24と接続する課程で、コンデンサ24が電圧が他の単電池よりも低い単電池、すなわちコンデンサ24に印加されている電圧よりも電圧が低い単電池と接続されると、コンデンサ24に蓄えられた電荷の一部が単電池に向けて移動する。これによりその単電池は充電され、わずかではあるが、他の単電池との電圧の格差が是正される。もちろん、コンデンサ24から単電池への電荷の移動により単電池の出力電圧は大きく変化しないため、電圧の低下した単電池であっても精度よく電圧の検出が可能である。
【0039】
コンデンサ24に常時、電荷が蓄えられていれば、上記のような機能が発揮される。また、信号処理部24に単電池23a〜23cの電圧を比較する手段を設け、検出された電圧値の大小によって次に電圧を検出する順番を変化させるように制御すれば、さらに効果的に電圧を是正することも可能である。
さらに、従来の電池パックには、高価な高性能演算増幅器や抵抗が求められるのに対して、本実施例の電池パックによると、安価なアナログスイッチおよびコンデンサを用いる。したがって、従来の電池パックと比べてコストを大幅に低減させることができる。本参考例の電池電圧検出手段25においては、従来の増幅手段22に要した部品価格の1/3の価格で代替回路を構成することができる。
【0040】
また、上記の電池パック4において、通常の各単電池の電圧の検出中に、定期的にS19をONにしてコンデンサ24に蓄えられた電荷をすべて放出する動作を織り交ぜることにより、さらなる効果を得ることができる。たとえば、コンデンサ24に蓄えられた電荷をすべて放出させた直後に検出した単電池の電圧値が、通常時に検出した電圧値と等しくなかった場合(特に、コンデンサ24の放電直後の電圧値の方が低い場合)には、組電池28と電池管理装置1との接続部のいずれかに接続不良(オープン)が発生したと判断できる。したがって、このような場合には、充放電を停止させることができる。
【0041】
《実施例
参考例1では、コストダウンとともに電圧検出によって消費される電力量のアンバランスの是正に有用な電池管理装置について説明したが、本実施例では特にコストダウンに有用な電池管理装置、すなわち参考例1で説明した電池パックよりもさらに安価で提供できる電池パックについて説明する。
【0042】
本実施例の電池管理装置を図5に示す。
互いに直接に接続された単電池23a〜23cの正極端子は、それぞれスイッチS21〜S23を介してコンデンサ31の一方の極に接続されている。また、単電池23cの負極端子は、スイッチS25を介してコンデンサ31の他極に接続されている。コンデンサ31のS25と接続された側の極は、順にスイッチS26およびA/D変換器33を介して信号処理部32と接続されている。単電池23bの負極端子は、スイッチS24を介して、S26の下流かつA/D変換器33の上流に接続されている。
【0043】
S22およびS25をONにすると、コンデンサ31に単電池23bおよび23cにより電圧が印加されて電荷が蓄えられる。
所定時間(例えば10ミリ秒)経過すると、信号処理部32は、S22およびS25をOFFにし、S21およびS26をONにする。これにより、コンデンサ31には、さらに単電池23aの出力電圧が印加される。このとき、S25はOFFになっているため、単電池23aの出力電圧に対応した信号がA/D変換器33に出力される。A/D変換器33への出力が終了すると、信号処理部32はS21およびS26をOFFにする。
【0044】
次に、信号処理部32は、S23およびS25をONにして、コンデンサ31に単電池23cの電圧を印加する。所定時間経過後、S23およびS25をOFFにし、ついで、S22およびS26をONにする。これにより、コンデンサ31には、単電池23cの電圧に加えて単電池23bの出力電圧が印加される。これにより、A/D変換器33に、単電池23bの出力電圧に対応した信号が供給される。A/D変換器33への出力が終了すると、S22およびS26をOFFにする。
ついで、S24をONにし、単電池23cの出力を直接、A/D変換器33に供給する。A/D変換器33は、この入力信号により単電池23cの電圧を検出する。
【0045】
本実施例の電池管理装置によると、直列接続された単電池間に電池電圧検出における消費電力量のアンバランスは残るものの、装置の構成を従来の電池パックにおける電池電圧検出手段と比べてスイッチを3つ減らして簡略化することができる。また、参考例1で用いた電池電圧検出手段と比べてもさらに大幅なコストダウンが可能になる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によると、携帯電話やノート型PCから電気自動車におよぶ広い用途で適用可能な高性能の電池電圧検出手段を備えた電池パックを安価で提供することができる。特に、電池を多数直列接続していても適用可能であることから、電気自動車等の電動車両における効果は、さらに大きいものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電池管理装置を備えた電気機器の構成の概略を示すブロック図である。
【図2】単電池の電圧検出のサイクルを示す図である。
【図3】従来の電池管理装置の構成の概略を示すブロック図である。
【図4】本発明の一参考例の電池管理装置の概略を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施例の電池管理装置の概略を示すブロック図である。

Claims (7)

  1. 少なくとも直列接続された複数の単電池からなる組電池の各種電圧を検出するための電圧検出手段であって、前記電池の少なくとも1つの出力を蓄えるためのコンデンサと、前記コンデンサを前記電池の少なくとも1つに接続するための電池接続用スイッチと、前記コンデンサの出力をデジタル信号に変換するA/D変換器と、前記コンデンサと前記A/D変換器を接続するためのA/D変換器接続用スイッチと、前記電池接続用スイッチおよびA/D変換器接続用スイッチを制御しかつ前記A/D変換器の出力信号に基づいて前記コンデンサに印加された電圧を検出する信号処理部とを具備する電池電圧検出手段において、
    電圧を検出しようとする単電池の負極側に接続されている少なくとも1つの単電池の電圧を前記コンデンサに印加して、その後前記少なくとも1つの単電池と前記コンデンサを切り離し、次いで前記少なくとも1つの単電池の電圧に加え、電圧を検出しようとする単電池の電圧を前記コンデンサを介して前記A/D変換器に印加して、前記電圧を検出しようとする単電池の電圧を検出する電池電圧検出手段
  2. 前記コンデンサの容量が0.01μF以上である請求項記載の電池電圧検出手段。
  3. 前記コンデンサがセラミックコンデンサである請求項記載の電池電圧検出手段。
  4. 前記A/D変換器がサンプルホールド用コンデンサを具備する請求項記載の電池電圧検出手段。
  5. 少なくとも直列接続された複数の単電池からなる組電池の各種電圧を検出するための電池電圧検出方法であって、電圧を検出しようとする単電池の負極側に接続されている少なくとも1つの単電池をコンデンサと接続して、前記コンデンサに前記少なくとも1つの単電池の電圧を印加するステップ、前記少なくとも1つの単電池と前記コンデンサを切り離すステップ、および前記少なくとも1つの単電池の電圧に加え、電圧を検出しようとする単電池の電圧を前記コンデンサを介して信号処理部に印加し、前記信号処理部に加わる電圧を検出するステップを具備する電池電圧検出方法。
  6. 請求項記載の電池電圧検出手段を用いたことを特徴とする電池管理装置。
  7. 少なくとも直列接続された複数の単電池からなる組電池および請求項記載の電池管理装置を具備する電池パック。
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