JP3544157B2 - 電気抵抗溶接ナゲットの検査方法とその装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
電気抵抗溶接によってワーク間にナゲットが形成されるが、このナゲットが健全なものかどうかを検査することが行われている。本発明は、このようなナゲット検査の分野に属している。
【0002】
【従来の技術】
ナゲット検査に関する先行技術として、実開平5−27663号公報が挙げられる。ここに開示されている技術は、ワークを交流で磁化させて溶着部にバルクハウゼン効果雑音を発生させ、この雑音値を検知することによって溶着部の応力状態を検出し、溶着部から離れるとこの応力が消滅してゆくことに着眼したものである。なお、バルクハウゼン効果雑音とは、溶着部が磁化される際に、溶着部の金属結晶粒の磁壁の移動によって生じる雑音のことを意味している。このために雑音を検知するためのプローブが採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような技術であると、溶着部から離れた箇所のワークを磁化させ、別の移動式プローブを溶着部に対して使用する必要がある。したがって、判定のためにワークの広い領域にわたって磁化手段やプローブを配置しなければならないので、近隣の部材との干渉が生じたりして、判定装置としての使い勝手が悪いという問題がある。
【0004】
さらに、重要なこととして、ナゲットの測定方向の問題がある。従来、ナゲットの評価は、ワークが確かに溶着しているがどうかという視点だけで行われていた。しかし、鋼板のスポット溶接においては、鋼板の厚さとナゲットの厚さの関係や、さらには、鋼板の厚さとナゲットの平面的な大きさ、すなわちナゲット径との関係という二つの面からナゲットの評価をすることが、より高いレベルの品質管理として望まれるところである。このような考え方は、上記の先行文献には何も開示されていない。
【0005】
【課題を解決するための手段とその作用】
この発明は、上述のような問題点に注目して発案されたものであり、ワークの厚さに対するナゲット厚さとナゲット幅の両面からナゲットの良否を判定するという、基本的な考え方に基づいている。
【0006】
請求項1の発明は、電気抵抗溶接によってワーク間に形成されたナゲットを検査する形式のものにおいて、ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブを超音波を利用した形式のものとし、他方、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブを電磁誘導を利用した形式のものとし、前記ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブと、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブとが一体化して可動機構に取り付けられ、両センサープローブがワークのナゲット部分に対して交互に接近するように構成され、両センサープローブからの測定値信号を基準値と比較する測定値判定装置を設けると共に、この測定値判定装置によって得られたナゲットの良否状態を読み取る表示装置が設けられていることを特徴とする電気抵抗溶接ナゲットの検査装置である。したがって、ナゲットの厚さや幅をワークの厚さとの相関において表示させることができて、確実なナゲット検査を実現することができるとともに、両センサープローブを一体化することにより、先行技術で述べたような広い範囲の部分が検査のために占有されるという問題を解決することができる。上記の基準値は、ワーク、たとえば鋼板の厚さに対して適正なナゲット厚さであるか、あるいは、鋼板の厚さに対して適正なナゲット幅(径)であるか、という観点から設定されている。よって、測定値判定装置においては、このようなワーク厚さとの相関でデータの比較処理がなされている。また、このようなセンサープローブを用いることによって、信頼性の高い超音波でナゲット厚さが正確に把握でき、さらに、電磁誘導によってナゲット部分を透過する磁力線の状態と、ナゲット以外の部分を透過する磁力線の状態を比較することによって、健全に溶着している広さ領域の状態を正確に検知することができる。また、可動機構に両センサープローブを取り付けることによって、厚さあるいは幅の測定をほぼ同時に行うことができて、検査効率の向上にとって有効である。とくに、自動車ボデーのようにロボット式の溶接ラインにおいては、検査装置を自動化ラインの中に組み入れることによって、異常検知とライン制御とを密接に関連させることができる。
【0007】
請求項2の発明は、電気抵抗溶接によってワーク間に形成されたナゲットを検査する形式のものにおいて、ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブを超音波を利用した形式のものとし、他方、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブを電磁誘導を利用した形式のものとし、前記ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブと、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブとが一体化して可動機構に取り付けられ、両センサープローブがワークのナゲット部分に対して交互に接近するように構成され、両センサープローブからの測定値信号を基準値と比較する測定値判定装置を設けると共に、この測定値判定装置によって得られたナゲットの良否状態を読み取る表示装置が設けられている電気抵抗溶接ナゲットの検査装置により、ナゲット厚さやワークの厚さを超音波を利用したセンサープローブで測定し、ナゲット幅を電磁誘導を利用したセンサープローブで測定し、ワークの厚さとナゲットの厚さとナゲット幅とをほぼ同時に測定し、各測定値を測定値判定装置において基準値と対比した後、前記測定値の良否を表示装置で読み取るようにしたことを特徴とする電気抵抗溶接ナゲットの検査方法である。したがって、上述のような検査機能が発揮されるのである。また、超音波や電磁誘導の特性を生かした検査機能が、上述のようにして得られる。また、可動機構に両センサープローブを取り付けることによって、厚さあるいは幅の測定をほぼ同時に行うことができて、検査効率の向上にとって有効である。とくに、自動車ボデーのようにロボット式の溶接ラインにおいては、検査装置を自動化ラインの中に組み入れることによって、異常検知とライン制御とを密接に関連させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施形態にしたがって、本発明を詳しく説明する。なお、図示の鋼板の厚さは理解し易くするために、誇張して分厚く示してある。まず、図2について説明すると、鋼板1と2がスポット溶接で溶着されているもので、符号3はナゲットである。ナゲット3の厚さtは、鋼板すなわちワーク1、2の厚さと同方向の寸法であり、他方、ナゲット3の幅dはナゲット厚さにほぼ直交する向きの寸法である。ナゲット3の平面形状は円形なので、幅dはナゲット3の直径を意味している。なお、符号4は、電極によって生じた圧痕である。
【0012】
図1は、本発明に使用する装置の概略図である。ナゲット厚さやワーク1の厚さを測定するセンサー5とナゲット幅を測定するセンサー6とが、ケース7内に隣合わせて収容してある。このケース7はワーク1側が開放させてあり、ナゲット3に対応できるようになっている。センサー5と6が交互にナゲット3に対応できるようにするために、ケース7がエアシリンダ8で進退させられるのであり、エアシリンダ8のピストンロッド9がケース7に結合してある。エアシリンダ8にはスライド板10が固定され、ワーク1上をスライドさせてセンサー5、6とナゲット3との相対位置が設定される。スライド板10のずれ止めをするために、マグネット11がスライド板10に埋め込んである。両センサー5、6は上記のようにして一体化され、また、エアシリンダ8やピストンロッド9が、可動機構に相当している。
【0013】
ワークの厚さやナゲット厚さtを測定する手法には、エックス線を利用するものや超音波を利用するものなど、いくつかのものが考えられるが、ここでは後者の手法を採用している。図3は通常の垂直型の探触子であり、符号12で示されている。振動子13、背面材14、保護板15等がケース16内に設置されている。振動子13は、たとえばジルコン酸チタン酸鉛系磁器で作られ、また、背面材14は、たとえばエポキシ樹脂にタングステンの微粉末を混合したもので作られている。
【0014】
探触子12から超音波ビームがナゲット3に向かって放射されると、各部から反射してくるエコーをとらえてナゲット厚さtが測定される。すなわち、図2において、ナゲット3の上部からのエコーとナゲット3の下部からのエコーの時間差によってナゲット厚さが測定できる。そして、厚さtは、鋼板1、2の厚さとの相対関係で評価されるものなので、鋼板1の下部からのエコーや鋼板2の下部からのエコーを把握することによって、鋼板1、2の厚さも同時に測定される。このようにして測定された厚さtや鋼板1、2の厚さの値が後述の測定値判定装置へ送られて、そこで基準値と対比されて、ナゲットの良否が表示される。また、鋼板1の下部からのエコー、鋼板2の下部からのエコー等を合成することによって、ナゲット3が図2の板厚方向で見てどちらに偏っているかを測定することもできる。
【0015】
ナゲット幅dを測定する手法にも、サーモグラフィーを利用したものや、ナゲット部の透磁率変化をインダクタンス変化として把握するものなど何種類かの方法が考えられる。ここでは電磁誘導の原理にもとづいた後者のものを採用している。センサー6は、非磁性材料で作られたケース17の中に電磁石18が設置されている。符号19は鉄心、符号20は電磁コイルである。鉄心19からの磁力線を横切る状態で、多数のループコイル(アレーコイルと称されている)21が配置されている。図5は、ナゲット3とループコイルとの位置関係を示している。
【0016】
電磁石18、換言すると駆動コイルによって、ナゲット部分に磁場の変化を与えると、電磁誘導によってナゲットおよびその周辺に渦電流が発生する。この渦電流によって生じた磁気的変化をループコイル21に発生する電圧として測定し、解析することでナゲット部の状態を把握する。磁力線は、ナゲットのない箇所においては、鋼板1だげを透過して反対側の極の方に向かう。他方、ナゲットのある箇所においては、ナゲット3自体を透過して鋼板2をも透過して反対側の極に向かう。このナゲットの透過において、ナゲット3の中央部を透過する磁力線は図4のように真っ直ぐな形であるが、ナゲット3の端部近くでは磁力線は図示のようにうねった形になる。このときのナゲット3各部の磁力線の長さの変化をループコイル21で捉え、測定することによって溶着の状態が推定される。
【0017】
図4において、ナゲット3の端部付近の磁力線が湾曲しており、これが上記の磁力線の長さの変化である。ナゲット3およびその近傍の渦電流の変化状態をループコイルに発生する電圧値として測定するために、ループコイル21は図5のように微小間隔、あるいは図示していないが、ずらした状態で重ねて多数配列してある。磁力線の長さの変化は、ループコイル21のインダクタンス変化として表れるため、ループコイル21の各コイルに対して静磁場を与え、これを遮断した場合の磁束の減少から求めることができる。なお、ループコイル21からリード線22が伸びており、これが電圧計に接続されている。
【0018】
図1において、各センサー5、6からの検査信号は、測定値判定装置23へ送られ、ここで基準値と比較してナゲットの良否をCRT24で表示する。ナゲットの良否は、板厚との相関関係で判定されるので、この相関を測定値判定装置23に記憶させておくのである。ここに記載した鋼板1、2は自動車用のものであり、厚さは両方とも0.8mm、ナゲット厚さは0.5mm、ナゲット幅は4.5mmである。なお、ナゲット幅dも鋼板の厚さとの相対関係で良否が判定される。したがって、ここではセンサー5によって測定した鋼板の厚さと、測定値dとの関係が適正であるかどうかが測定値判定装置23において基準値と対比される。このような判定制御回路は、一般的に採用されている比較方式で容易に実施することができる。
【0019】
以上の実施形態の作動を説明する。センサー5がナゲット3に合致するようにエアシリンダ8とケース7をワーク1上にセットする。その後、まず超音波ビームをナゲット3に放射して、前述の過程を経てナゲットの厚さtを測定する。つぎに、エアシリンダ8のストロ−クで今度はセンサー6をナゲット3に合致させて、前述のような原理によって、ナゲット幅dを測定する。これらの測定信号は、測定値判定装置23に送られ、ここで基準値との比較処理がなされて、その良否がCRT24に表示される。
【0020】
以上の実施形態では、可動機構は、エアシリンダ8やそのピストンロッド9で構成されているが、これに代えてつぎのように構成することもできる。すなわち、センサー5は上下方向に進退するエアシリンダに取り付けられ、もう一つのセンサー6は水平方向に進退するエアシリンダに取り付けられ、両エアシリンダを交互に作動させることによって、ナゲットの厚さと幅を測定するのである。さらに、揺動アームに両センサー5、6を取り付けて、アームの揺動で交互測定をさせてもよい。
【0021】
上述のような交互測定は、厚さと幅を相前後して測定するものであるが、両測定を同時に行うようにしてもよい。そのために、センサー5の方を少し傾けて両センサー5、6が一時にナゲット3に合致するようにする。これによって、両センサー5、6を同時に機能させて、前記の可動機構をやめることができるのである。
【0022】
以上の説明は、電気抵抗溶接におけるスポット溶接を対象にしたものであるが、同種の溶接としてプロジェクション溶接がある。プロジェクション溶接においても溶着部が形成されるので、この発明を溶着部判定に応用することもできる。参考までに、図6は、2枚の鋼板の一方にプロジェクション25、25が形成されている。また、図7は、プロジェクションボルトであり、そのフランジにプロジェクション26、26が形成されている。なお、図6、図7は溶着前の状態である。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、電気抵抗溶接によってワーク間に形成されたナゲットを検査する形式のものにおいて、ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブを超音波を利用した形式のものとし、他方、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブを電磁誘導を利用した形式のものとし、前記ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブと、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブとが一体化して可動機構に取り付けられ、両センサープローブがワークのナゲット部分に対して交互に接近するように構成され、両センサープローブからの測定値信号を基準値と比較する測定値判定装置を設けると共に、この測定値判定装置によって得られたナゲットの良否状態を読み取る表示装置が設けられていることを特徴とする電気抵抗溶接ナゲットの検査装置であるから、ナゲットの厚さや幅をワークの厚さとの相関において表示させることができて、確実なナゲット検査を実現することができるとともに、先行技術で述べたような広い範囲の部分が検査のために占有されるという問題が解決される。上記の基準値は、ワーク、たとえば鋼板の厚さに対して適正なナゲット厚さであるか、あるいは、鋼板の厚さに対して適正なナゲット幅(径)であるか、という観点から設定されている。よって、測定値判定装置においては、このようなワーク厚さとの相関でデータの比較処理がなされている。また、上記のようなセンサープローブを用いることによって、信頼性の高い超音波でナゲット厚さが正確に把握でき、さらに、電磁誘導によってナゲット部分を透過する磁力線の状態と、ナゲット以外の部分を透過する磁力線の状態を比較することによって、健全に溶着している広さ領域の状態を正確に検知するのである。以上のように、超音波や電磁誘導のいずれも、信頼性の高い測定手法であるから、厚さと幅の2要素を測定するものとして、非常に有利である。さらに、可動機構に両センサープローブを取り付けることによって、厚さあるいは幅の測定をほぼ同時に行うことができて、検査効率の向上にとって有効である。とくに、自動車ボデーのようにロボット式の溶接ラインにおいては、検査装置を自動化ラインの中に組み入れることによって、異常検知とライン制御とを密接に関連させることができる。
【0027】
電気抵抗溶接によってワーク間に形成されたナゲットを検査する形式のものにおいて、ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブを超音波を利用した形式のものとし、他方、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブを電磁誘導を利用した形式のものとし、前記ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブと、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブとが一体化して可動機構に取り付けられ、両センサープローブがワークのナゲット部分に対して交互に接近するように構成され、両センサープローブからの測定値信号を基準値と比較する測定値判定装置を設けると共に、この測定値判定装置によって得られたナゲットの良否状態を読み取る表示装置が設けられている電気抵抗溶接ナゲットの検査装置により、ナゲット厚さやワークの厚さを超音波を利用したセンサープローブで測定し、ナゲット幅を電磁誘導を利用したセンサープローブで測定し、ワークの厚さとナゲットの厚さとナゲット幅とをほぼ同時に測定し、各測定値を測定値判定装置において基準値と対比した後、前記測定値の良否を表示装置で読み取ることを特徴とする電気抵抗溶接ナゲットの検査方法である。したがって、上述のような検査機能が発揮されるのである。また、超音波や電磁誘導の特性を生かした検査機能が、上述のようにして得られる。また、可動機構に両センサープローブを取り付けることによって、厚さあるいは幅の測定をほぼ同時に行うことができて、検査効率の向上にとって有効である。とくに、自動車ボデーのようにロボット式の溶接ラインにおいては、検査装置を自動化ラインの中に組み入れることによって、異常検知とライン制御とを密接に関連させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す全体的なシステム図である。
【図2】ナゲット部分の断面図である。
【図3】超音波式センサーの断面図である。
【図4】電磁誘導式センサーの断面図である。
【図5】図4の(5)−(5)断面図である。
【図6】鋼板のプロジェクション溶接の状態を示す断面図である。
【図7】プロジェクションボルトの溶接の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1、2 ワーク
3 ナゲット
t ナゲット厚さ
d ナゲット幅
23 測定値判定装置
24 表示装置
5、6 センサープローブ
8、9 可動機構
【発明の属する技術分野】
電気抵抗溶接によってワーク間にナゲットが形成されるが、このナゲットが健全なものかどうかを検査することが行われている。本発明は、このようなナゲット検査の分野に属している。
【0002】
【従来の技術】
ナゲット検査に関する先行技術として、実開平5−27663号公報が挙げられる。ここに開示されている技術は、ワークを交流で磁化させて溶着部にバルクハウゼン効果雑音を発生させ、この雑音値を検知することによって溶着部の応力状態を検出し、溶着部から離れるとこの応力が消滅してゆくことに着眼したものである。なお、バルクハウゼン効果雑音とは、溶着部が磁化される際に、溶着部の金属結晶粒の磁壁の移動によって生じる雑音のことを意味している。このために雑音を検知するためのプローブが採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような技術であると、溶着部から離れた箇所のワークを磁化させ、別の移動式プローブを溶着部に対して使用する必要がある。したがって、判定のためにワークの広い領域にわたって磁化手段やプローブを配置しなければならないので、近隣の部材との干渉が生じたりして、判定装置としての使い勝手が悪いという問題がある。
【0004】
さらに、重要なこととして、ナゲットの測定方向の問題がある。従来、ナゲットの評価は、ワークが確かに溶着しているがどうかという視点だけで行われていた。しかし、鋼板のスポット溶接においては、鋼板の厚さとナゲットの厚さの関係や、さらには、鋼板の厚さとナゲットの平面的な大きさ、すなわちナゲット径との関係という二つの面からナゲットの評価をすることが、より高いレベルの品質管理として望まれるところである。このような考え方は、上記の先行文献には何も開示されていない。
【0005】
【課題を解決するための手段とその作用】
この発明は、上述のような問題点に注目して発案されたものであり、ワークの厚さに対するナゲット厚さとナゲット幅の両面からナゲットの良否を判定するという、基本的な考え方に基づいている。
【0006】
請求項1の発明は、電気抵抗溶接によってワーク間に形成されたナゲットを検査する形式のものにおいて、ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブを超音波を利用した形式のものとし、他方、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブを電磁誘導を利用した形式のものとし、前記ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブと、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブとが一体化して可動機構に取り付けられ、両センサープローブがワークのナゲット部分に対して交互に接近するように構成され、両センサープローブからの測定値信号を基準値と比較する測定値判定装置を設けると共に、この測定値判定装置によって得られたナゲットの良否状態を読み取る表示装置が設けられていることを特徴とする電気抵抗溶接ナゲットの検査装置である。したがって、ナゲットの厚さや幅をワークの厚さとの相関において表示させることができて、確実なナゲット検査を実現することができるとともに、両センサープローブを一体化することにより、先行技術で述べたような広い範囲の部分が検査のために占有されるという問題を解決することができる。上記の基準値は、ワーク、たとえば鋼板の厚さに対して適正なナゲット厚さであるか、あるいは、鋼板の厚さに対して適正なナゲット幅(径)であるか、という観点から設定されている。よって、測定値判定装置においては、このようなワーク厚さとの相関でデータの比較処理がなされている。また、このようなセンサープローブを用いることによって、信頼性の高い超音波でナゲット厚さが正確に把握でき、さらに、電磁誘導によってナゲット部分を透過する磁力線の状態と、ナゲット以外の部分を透過する磁力線の状態を比較することによって、健全に溶着している広さ領域の状態を正確に検知することができる。また、可動機構に両センサープローブを取り付けることによって、厚さあるいは幅の測定をほぼ同時に行うことができて、検査効率の向上にとって有効である。とくに、自動車ボデーのようにロボット式の溶接ラインにおいては、検査装置を自動化ラインの中に組み入れることによって、異常検知とライン制御とを密接に関連させることができる。
【0007】
請求項2の発明は、電気抵抗溶接によってワーク間に形成されたナゲットを検査する形式のものにおいて、ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブを超音波を利用した形式のものとし、他方、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブを電磁誘導を利用した形式のものとし、前記ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブと、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブとが一体化して可動機構に取り付けられ、両センサープローブがワークのナゲット部分に対して交互に接近するように構成され、両センサープローブからの測定値信号を基準値と比較する測定値判定装置を設けると共に、この測定値判定装置によって得られたナゲットの良否状態を読み取る表示装置が設けられている電気抵抗溶接ナゲットの検査装置により、ナゲット厚さやワークの厚さを超音波を利用したセンサープローブで測定し、ナゲット幅を電磁誘導を利用したセンサープローブで測定し、ワークの厚さとナゲットの厚さとナゲット幅とをほぼ同時に測定し、各測定値を測定値判定装置において基準値と対比した後、前記測定値の良否を表示装置で読み取るようにしたことを特徴とする電気抵抗溶接ナゲットの検査方法である。したがって、上述のような検査機能が発揮されるのである。また、超音波や電磁誘導の特性を生かした検査機能が、上述のようにして得られる。また、可動機構に両センサープローブを取り付けることによって、厚さあるいは幅の測定をほぼ同時に行うことができて、検査効率の向上にとって有効である。とくに、自動車ボデーのようにロボット式の溶接ラインにおいては、検査装置を自動化ラインの中に組み入れることによって、異常検知とライン制御とを密接に関連させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施形態にしたがって、本発明を詳しく説明する。なお、図示の鋼板の厚さは理解し易くするために、誇張して分厚く示してある。まず、図2について説明すると、鋼板1と2がスポット溶接で溶着されているもので、符号3はナゲットである。ナゲット3の厚さtは、鋼板すなわちワーク1、2の厚さと同方向の寸法であり、他方、ナゲット3の幅dはナゲット厚さにほぼ直交する向きの寸法である。ナゲット3の平面形状は円形なので、幅dはナゲット3の直径を意味している。なお、符号4は、電極によって生じた圧痕である。
【0012】
図1は、本発明に使用する装置の概略図である。ナゲット厚さやワーク1の厚さを測定するセンサー5とナゲット幅を測定するセンサー6とが、ケース7内に隣合わせて収容してある。このケース7はワーク1側が開放させてあり、ナゲット3に対応できるようになっている。センサー5と6が交互にナゲット3に対応できるようにするために、ケース7がエアシリンダ8で進退させられるのであり、エアシリンダ8のピストンロッド9がケース7に結合してある。エアシリンダ8にはスライド板10が固定され、ワーク1上をスライドさせてセンサー5、6とナゲット3との相対位置が設定される。スライド板10のずれ止めをするために、マグネット11がスライド板10に埋め込んである。両センサー5、6は上記のようにして一体化され、また、エアシリンダ8やピストンロッド9が、可動機構に相当している。
【0013】
ワークの厚さやナゲット厚さtを測定する手法には、エックス線を利用するものや超音波を利用するものなど、いくつかのものが考えられるが、ここでは後者の手法を採用している。図3は通常の垂直型の探触子であり、符号12で示されている。振動子13、背面材14、保護板15等がケース16内に設置されている。振動子13は、たとえばジルコン酸チタン酸鉛系磁器で作られ、また、背面材14は、たとえばエポキシ樹脂にタングステンの微粉末を混合したもので作られている。
【0014】
探触子12から超音波ビームがナゲット3に向かって放射されると、各部から反射してくるエコーをとらえてナゲット厚さtが測定される。すなわち、図2において、ナゲット3の上部からのエコーとナゲット3の下部からのエコーの時間差によってナゲット厚さが測定できる。そして、厚さtは、鋼板1、2の厚さとの相対関係で評価されるものなので、鋼板1の下部からのエコーや鋼板2の下部からのエコーを把握することによって、鋼板1、2の厚さも同時に測定される。このようにして測定された厚さtや鋼板1、2の厚さの値が後述の測定値判定装置へ送られて、そこで基準値と対比されて、ナゲットの良否が表示される。また、鋼板1の下部からのエコー、鋼板2の下部からのエコー等を合成することによって、ナゲット3が図2の板厚方向で見てどちらに偏っているかを測定することもできる。
【0015】
ナゲット幅dを測定する手法にも、サーモグラフィーを利用したものや、ナゲット部の透磁率変化をインダクタンス変化として把握するものなど何種類かの方法が考えられる。ここでは電磁誘導の原理にもとづいた後者のものを採用している。センサー6は、非磁性材料で作られたケース17の中に電磁石18が設置されている。符号19は鉄心、符号20は電磁コイルである。鉄心19からの磁力線を横切る状態で、多数のループコイル(アレーコイルと称されている)21が配置されている。図5は、ナゲット3とループコイルとの位置関係を示している。
【0016】
電磁石18、換言すると駆動コイルによって、ナゲット部分に磁場の変化を与えると、電磁誘導によってナゲットおよびその周辺に渦電流が発生する。この渦電流によって生じた磁気的変化をループコイル21に発生する電圧として測定し、解析することでナゲット部の状態を把握する。磁力線は、ナゲットのない箇所においては、鋼板1だげを透過して反対側の極の方に向かう。他方、ナゲットのある箇所においては、ナゲット3自体を透過して鋼板2をも透過して反対側の極に向かう。このナゲットの透過において、ナゲット3の中央部を透過する磁力線は図4のように真っ直ぐな形であるが、ナゲット3の端部近くでは磁力線は図示のようにうねった形になる。このときのナゲット3各部の磁力線の長さの変化をループコイル21で捉え、測定することによって溶着の状態が推定される。
【0017】
図4において、ナゲット3の端部付近の磁力線が湾曲しており、これが上記の磁力線の長さの変化である。ナゲット3およびその近傍の渦電流の変化状態をループコイルに発生する電圧値として測定するために、ループコイル21は図5のように微小間隔、あるいは図示していないが、ずらした状態で重ねて多数配列してある。磁力線の長さの変化は、ループコイル21のインダクタンス変化として表れるため、ループコイル21の各コイルに対して静磁場を与え、これを遮断した場合の磁束の減少から求めることができる。なお、ループコイル21からリード線22が伸びており、これが電圧計に接続されている。
【0018】
図1において、各センサー5、6からの検査信号は、測定値判定装置23へ送られ、ここで基準値と比較してナゲットの良否をCRT24で表示する。ナゲットの良否は、板厚との相関関係で判定されるので、この相関を測定値判定装置23に記憶させておくのである。ここに記載した鋼板1、2は自動車用のものであり、厚さは両方とも0.8mm、ナゲット厚さは0.5mm、ナゲット幅は4.5mmである。なお、ナゲット幅dも鋼板の厚さとの相対関係で良否が判定される。したがって、ここではセンサー5によって測定した鋼板の厚さと、測定値dとの関係が適正であるかどうかが測定値判定装置23において基準値と対比される。このような判定制御回路は、一般的に採用されている比較方式で容易に実施することができる。
【0019】
以上の実施形態の作動を説明する。センサー5がナゲット3に合致するようにエアシリンダ8とケース7をワーク1上にセットする。その後、まず超音波ビームをナゲット3に放射して、前述の過程を経てナゲットの厚さtを測定する。つぎに、エアシリンダ8のストロ−クで今度はセンサー6をナゲット3に合致させて、前述のような原理によって、ナゲット幅dを測定する。これらの測定信号は、測定値判定装置23に送られ、ここで基準値との比較処理がなされて、その良否がCRT24に表示される。
【0020】
以上の実施形態では、可動機構は、エアシリンダ8やそのピストンロッド9で構成されているが、これに代えてつぎのように構成することもできる。すなわち、センサー5は上下方向に進退するエアシリンダに取り付けられ、もう一つのセンサー6は水平方向に進退するエアシリンダに取り付けられ、両エアシリンダを交互に作動させることによって、ナゲットの厚さと幅を測定するのである。さらに、揺動アームに両センサー5、6を取り付けて、アームの揺動で交互測定をさせてもよい。
【0021】
上述のような交互測定は、厚さと幅を相前後して測定するものであるが、両測定を同時に行うようにしてもよい。そのために、センサー5の方を少し傾けて両センサー5、6が一時にナゲット3に合致するようにする。これによって、両センサー5、6を同時に機能させて、前記の可動機構をやめることができるのである。
【0022】
以上の説明は、電気抵抗溶接におけるスポット溶接を対象にしたものであるが、同種の溶接としてプロジェクション溶接がある。プロジェクション溶接においても溶着部が形成されるので、この発明を溶着部判定に応用することもできる。参考までに、図6は、2枚の鋼板の一方にプロジェクション25、25が形成されている。また、図7は、プロジェクションボルトであり、そのフランジにプロジェクション26、26が形成されている。なお、図6、図7は溶着前の状態である。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、電気抵抗溶接によってワーク間に形成されたナゲットを検査する形式のものにおいて、ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブを超音波を利用した形式のものとし、他方、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブを電磁誘導を利用した形式のものとし、前記ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブと、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブとが一体化して可動機構に取り付けられ、両センサープローブがワークのナゲット部分に対して交互に接近するように構成され、両センサープローブからの測定値信号を基準値と比較する測定値判定装置を設けると共に、この測定値判定装置によって得られたナゲットの良否状態を読み取る表示装置が設けられていることを特徴とする電気抵抗溶接ナゲットの検査装置であるから、ナゲットの厚さや幅をワークの厚さとの相関において表示させることができて、確実なナゲット検査を実現することができるとともに、先行技術で述べたような広い範囲の部分が検査のために占有されるという問題が解決される。上記の基準値は、ワーク、たとえば鋼板の厚さに対して適正なナゲット厚さであるか、あるいは、鋼板の厚さに対して適正なナゲット幅(径)であるか、という観点から設定されている。よって、測定値判定装置においては、このようなワーク厚さとの相関でデータの比較処理がなされている。また、上記のようなセンサープローブを用いることによって、信頼性の高い超音波でナゲット厚さが正確に把握でき、さらに、電磁誘導によってナゲット部分を透過する磁力線の状態と、ナゲット以外の部分を透過する磁力線の状態を比較することによって、健全に溶着している広さ領域の状態を正確に検知するのである。以上のように、超音波や電磁誘導のいずれも、信頼性の高い測定手法であるから、厚さと幅の2要素を測定するものとして、非常に有利である。さらに、可動機構に両センサープローブを取り付けることによって、厚さあるいは幅の測定をほぼ同時に行うことができて、検査効率の向上にとって有効である。とくに、自動車ボデーのようにロボット式の溶接ラインにおいては、検査装置を自動化ラインの中に組み入れることによって、異常検知とライン制御とを密接に関連させることができる。
【0027】
電気抵抗溶接によってワーク間に形成されたナゲットを検査する形式のものにおいて、ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブを超音波を利用した形式のものとし、他方、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブを電磁誘導を利用した形式のものとし、前記ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブと、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブとが一体化して可動機構に取り付けられ、両センサープローブがワークのナゲット部分に対して交互に接近するように構成され、両センサープローブからの測定値信号を基準値と比較する測定値判定装置を設けると共に、この測定値判定装置によって得られたナゲットの良否状態を読み取る表示装置が設けられている電気抵抗溶接ナゲットの検査装置により、ナゲット厚さやワークの厚さを超音波を利用したセンサープローブで測定し、ナゲット幅を電磁誘導を利用したセンサープローブで測定し、ワークの厚さとナゲットの厚さとナゲット幅とをほぼ同時に測定し、各測定値を測定値判定装置において基準値と対比した後、前記測定値の良否を表示装置で読み取ることを特徴とする電気抵抗溶接ナゲットの検査方法である。したがって、上述のような検査機能が発揮されるのである。また、超音波や電磁誘導の特性を生かした検査機能が、上述のようにして得られる。また、可動機構に両センサープローブを取り付けることによって、厚さあるいは幅の測定をほぼ同時に行うことができて、検査効率の向上にとって有効である。とくに、自動車ボデーのようにロボット式の溶接ラインにおいては、検査装置を自動化ラインの中に組み入れることによって、異常検知とライン制御とを密接に関連させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す全体的なシステム図である。
【図2】ナゲット部分の断面図である。
【図3】超音波式センサーの断面図である。
【図4】電磁誘導式センサーの断面図である。
【図5】図4の(5)−(5)断面図である。
【図6】鋼板のプロジェクション溶接の状態を示す断面図である。
【図7】プロジェクションボルトの溶接の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1、2 ワーク
3 ナゲット
t ナゲット厚さ
d ナゲット幅
23 測定値判定装置
24 表示装置
5、6 センサープローブ
8、9 可動機構
Claims (2)
- 電気抵抗溶接によってワーク間に形成されたナゲットを検査する形式のものにおいて、ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブを超音波を利用した形式のものとし、他方、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブを電磁誘導を利用した形式のものとし、
前記ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブと、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブとが一体化して可動機構に取り付けられ、両センサープローブがワークのナゲット部分に対して交互に接近するように構成され、両センサープローブからの測定値信号を基準値と比較する測定値判定装置を設けると共に、この測定値判定装置によって得られたナゲットの良否状態を読み取る表示装置が設けられていることを特徴とする電気抵抗溶接ナゲットの検査装置。 - 電気抵抗溶接によってワーク間に形成されたナゲットを検査する形式のものにおいて、ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブを超音波を利用した形式のものとし、他方、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブを電磁誘導を利用した形式のものとし、
前記ワークの厚さとそれと同方向のナゲット厚さを測定するセンサープローブと、前記ナゲット厚さ方向にほぼ直交する向きのナゲット幅を測定するセンサープローブとが一体化して可動機構に取り付けられ、両センサープローブがワークのナゲット部分に対して交互に接近するように構成され、両センサープローブからの測定値信号を基準値と比較する測定値判定装置を設けると共に、この測定値判定装置によって得られたナゲットの良否状態を読み取る表示装置が設けられている電気抵抗溶接ナゲットの検査装置により、ナゲット厚さやワークの厚さを超音波を利用したセンサープローブで測定し、ナゲット幅を電磁誘導を利用したセンサープローブで測定し、ワークの厚さとナゲットの厚さとナゲット幅とをほぼ同時に測定し、各測定値を測定値判定装置において基準値と対比した後、前記測定値の良否を表示装置で読み取るようにしたことを特徴とする電気抵抗溶接ナゲットの検査方法。
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