JP3543439B2 - フォークリフトの偏荷重検出装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォークに荷物を積載した際の左右方向の偏荷重、即ち左右のフォーク間中心に対する荷物の重心位置のずれ量を検出するためのフォークリフトの偏荷重検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フォークに積まれた荷物の偏荷重検出装置を備えたフォークリフトとしては、例えば特開平5−147896号公報がある。この公報記載のフォークリフトでは、左右のフォークとそのフォークのアッパフックが係止する上部フォークバーとの間にそれぞれ荷重検出用のロードセンサを設置している。そして、左右のロードセンサにより左右のフォークに加わる下向き荷重を検出するとともに、その荷重に対応した検出信号をマイクロコンピュータに入力する。マイクロコンピュータはその2つの検出信号に基づいて持ち上げた荷物の重心位置におけるフォーク間中心からのずれ量を演算し、その結果をディスプレイに表示して作業者に知らせるようにしたものである。
【0003】
ところで、フォークにより荷役されるコンテナの場合、図8の模式図に示す如くコンテナW内に荷物が左右いずれかに偏って積み込まれ、コンテナWの重心位置がコンテナ中心(P−P線)からずれている場合を想定して、4個のフォークポケットA〜D(左右各2個ずつ)を設定している。即ち、通常は左右の内側のポケットB,Cを用いてコンテナ荷役を行い、重心位置がコンテナ中心からずれ、しかもそのずれ量が所定値を越えている場合には、それが左側であれば、フォーク7の間隔をLからL1に広げた上で、左外側のポケットAと右内側のポケットCを用い、また右側であれば、左内側のポケットBと右外側のポケットDを用いてコンテナ荷役を行うようにしている。従って、このような形式のコンテナWを扱うフォークリフトには、フォーク7の間隔調整を行うためのフォーク移動装置或いはフォーク7の間隔調整とサイドシフト(フォーク間隔一定のままフォークを左右方向に移動)との両方を行い得るフォーク移動装置が備えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した公報記載の偏荷重検出装置を備えたフォークリフトの場合には、フォークのアッパフックと上部フォークバーとの間に介在したロードセンサによりフォークに加わる荷重を直接的に検出する方式であるため、荷重検出が正確で信頼性が高いという長所を有する。ところが、その反面、上述したフォーク7の間隔調整時には、たとえそれが空荷の状態で行われるとしても、ロードセンサがフォークの荷重を受けた状態のままでフォークバーの上面を摺動することから、ロードセンサが損傷し易いという不具合がある。従って、上述した偏荷重検出装置はフォークがフォークバーに対して移動する形式のフォークリフト、即ち、フォーク移動装置やサイドシフト装置を備えたフォークリフトには適用し難いものであった。
【0005】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フォークの移動時にロードセンサが加圧部材に対して相対変位しないようにすることにより、荷重検出が正確であるという長所を活かした上で、ロードセンサを保護できるようにした偏荷重検出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を講じている。
即ち、請求項1の発明は、
左右のフォークが上下のフォークバーに沿って横移動可能に装着され、前記左右のフォークと前記下部フォークバーとの間に加わる荷重をそれぞれ検出するための荷重検出部を備えるフォークリフトの偏荷重検出装置であって、
前記荷重検出部は、前記フォークと前記下部フォークバーとの間に加わる荷重を検出可能なロードセンサと、そのロードセンサに前記荷重を加える加圧部材とを備え、
前記ロードセンサは、該ロードセンサの受圧面を前記下部フォークバーに面する状態で前記フォークに設置され、
前記加圧部材は、前記フォークに対して前後方向に移動可能に設けられかつ前記ロードセンサの受圧面に当接するローラブラケットと、該ローラブラケットに回転可能に支持されかつ前記下部フォークバーの前面に転動可能に当接するローラとから構成した
ことを特徴とする。
【0007】
上記のように構成された請求項1の発明によれば、左右のフォークに加わる後向きの荷重がそれぞれ加圧部材を介してロードセンサにより検出される。
また、フォークをフォークバーに沿って横移動させたときには、フォークに設けられた加圧部材のローラが下部フォークバーの前面に沿って転動することで、フォークの横移動に対応する。このとき、ロードセンサと加圧部材のローラブラケットとは、当接状態を保持したまま、フォークと一体に横移動される。
また、下部フォークバーの前面に沿って加圧部材のローラが転動するので、フォークの移動抵抗が少なくて済む。
【0008】
請求項2の発明は、
請求項1記載のフォークリフトの偏荷重検出装置であって、
前記フォークに、後面を開放するボックスを設置し、
前記ボックス内に、前記ロードセンサが嵌め込まれて収容され、さらに前記ローラブラケットが前後方向に移動可能に嵌め込まれている
ことを特徴とする。
【0009】
このような構成の請求項2の発明によれば、ロードセンサとローラブラケットとが、フォークに設置されたボックス内に嵌め込みよって組付られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。先ず、図1の正面図及び図2の側面図に基づいてフォークリフトの前側に備えられるフォーク移動装置付き荷役装置について説明する。図示のように、車体前部に立設されたマスト1に沿って昇降されるリフトブラケット2の前面には、上下のフォークバー3,4が固着され、上部フォークバー3の上方には円柱体又は円筒体からなる左右のフォークシャフト5がシャフトブラケット6を介して水平に設けられている。上下のフォークバー3,4の前面に配置される左右のフォーク7は、その直立上端部のボス部7aがフォークシャフト5に摺動可能及び前後回動可能に支持されており、また直立下端部が下部フォークバー4に対してロアフック7bを介して係止され前方への無用な回動変位が規制されている。
【0013】
上下のフォークバー3,4間には、フォーク7をそれぞれ左右方向に移動させる2本のシフトシリンダ8が上下に並設されている。そして、一方のシフトシリンダ8はその基端部が上部フォークバー3に連結され、ロッド先端が一方のフォーク7に連結されている。また、他方のシフトシリンダ8はその基端部が下部フォークバー4に連結され、ロッド先端が他方のフォーク7に連結されている。
【0014】
次に、上述の如く構成されたフォーク移動装置付き荷役装置を備えたフォークリフトに適用されるとともに、フォーク7に荷物、例えば図8に示すコンテナWを積載したときの左右のフォーク間中心(以下、単にフォーク中心という)に対するコンテナWの重心位置のずれ量を検出する偏荷重検出装置を図3〜図6に基づいて説明する。この偏荷重検出装置は、大別して左右のフォーク7に加わる荷重をそれぞれ検出する荷重検出部10と、車体に搭載されるマイクロコンピュータ16と、運転席前側に設置されるとともに左右のフォーク7で持ち上げられた荷物の偏荷重状態を表示する目視可能な重心位置表示部を備えたディスプレイ装置19とから構成されている。
【0015】
荷重検出部10は左右のフォーク7下部にそれぞれ設置されており、それらはフォーク7の下部内側面に溶接により結合された後面のみを開放する略矩形のボックス11と、ボックス11内に収容されるとともにフォーク7に加わる荷重を検出するロードセンサ12と、ロードセンサ12と前記下部フォークバー4前面との間に介在される加圧部材としてのローラ13及びローラブラケット14から構成されている。
【0016】
ローラブラケット14は側面視で略コ字形に形成されており、その上下の水平片部14aにローラ13が配置されるとともにピン15を介して回転可能に支持されている。そして、ローラブラケット14はボックス11に対して少なくとも下部フォークバー4の前面に当接するローラ13の後端部がボックス開口部から露出するように前後方向に移動可能に嵌入されるとともに、その直立片部14bがボックス11内のロードセンサ12の受圧面に対して後方から面当たりで当接されている。
【0017】
即ち、フォーク7に荷物が積載されたとき、フォーク7に加わる後向きの荷重でフォーク7とフォークバー4との間に介在されたローラ13及びローラブラケット14を介してロードセンサ12を加圧することによりフォーク7に加わる荷重が検出されるようになっている。
【0018】
図6は偏荷重検出装置の電気的構成を示すブロック図であり、マイクロコンピュータ16はCPU、種々の制御プログラムや各種データを記憶した読出専用のメモリ(ROM)及びCPUの演算結果等を一時記憶する読出及び書換え可能なメモリ(RAM)等から構成されている。このマイクロコンピュータ16の入力側には入力インターフェイス17,18を介して前記左右のロードセンサ12が接続されており、マイクロコンピュータ16は両ロードセンサ12から出力される検出信号、即ちフォーク7に加わる後向き荷重による加圧力に対応した検出信号をそれぞれ入力後、その2つの検出信号に基づいて持ち上げた荷物の重心位置のフォーク中心からのずれ量を演算するようになっている。
【0019】
マイクロコンピュータ16の出力側にはディスプレイ装置19が接続されており、マイクロコンピュータ16は前記重心位置のずれ量を演算後、それに対応する表示信号をディスプレイ装置19の重心位置表示部に出力するようになっている。そして、重心位置表示部は、前記ずれ量に対応する信号が入力されると、重心位置を指示するバーを基準位置から大きい荷重が加わっている側(右又は左)へ、そのずれ量に相当する分だけ移動表示するようになっている。
【0020】
この実施の形態に係る偏荷重検出装置は上述のように構成したものであり、従って、例えば図8に示すコンテナWのポケットB,Cにフォーク7を差し込んでコンテナWを持ち上げると、左右のフォーク7に加わる後向きの荷重が左右のロードセンサ12により検出され、その荷重に対応した検出信号がマイクロコンピュータ16に入力される。すると、マイクロコンピュータ16はその2つの検出信号に基づいてコンテナWの重量に対応した重心位置のずれ量を演算し、そのずれ量の表示信号をディスプレイ装置19の重心位置表示部に出力する。これに基づいて重心位置表示部には重心位置を指すバーが表示される。
【0021】
従って、作業者はバーが運搬上支障とならないずれ量の許容範囲内にあると判断すれば、そのままコンテナの荷役作業を継続し、許容範囲を越えていると判断したきは、作業を一旦中断する。そして、重心位置がずれ量の許容範囲を越えているときは、フォーク7をコンテナWのポケットB,Cから引き抜いてから、シフトシリンダ8を作動させ、左右のフォーク7間隔を広げたのち、重心位置がずれている側のポケットを用いて荷役作業を再開する。即ち、重心位置が左側にずれている場合には、左外側のポケットAと右内側のポケットCを用い、また重心位置が右側にずれている場合には、右外側のポケットBと左内側のポケットDを用いて荷役作業を行い、その結果、重心位置が許容範囲内であると判断できれば、作業を継続し、未だに許容範囲を越えていると判断したきには作業を中止する。
【0022】
従って、この偏荷重検出装置によれば、フォーク7で荷物を持ち上げたときの偏荷重の状況が目視により簡単に確認できるため、荷物の重心位置が運搬に支障を来すほどずれたままで荷役作業を行うことが防止される。
【0023】
さて、この実施の形態では、フォーク7に加わる荷重をロードセンサ12により直接的に検出するようにしたので、フォーク7を支えるフォークバー3,4やリフトブラケット2に加えられる荷重を検出する間接的な方式に比べて正確な荷重検出が可能となり、信頼性の高い荷重検出部を得ることができる。また、フォーク7が間隔調整やサイドシフト等のために左右に横移動されるとき、ローラブラケット14はその直立片部14bをロードセンサ12の受圧面に当接したまま移動する。即ち、ロードセンサ12とそれを加圧する部材のローラブラケット14との間に相対変位いわゆる摺動を生じない構成であるため、ロードセンサ12の損傷を防止できる。
【0024】
また、荷重検出部はフォーク7の側面に設けたボックス11内に、ロードセンサ12、ローラ13及びローラブラケット14を収納し、ローラ13を下部フォークバー4の前面に当接する構成としたので、ネジ締めのような固定作業を伴うことなく、単に嵌め込むだけでも、それらがボックス11から脱落する虞がなく、その組付け作業がすこぶる簡易化される。
【0025】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更することが可能である。例えば、図7に示すように、荷重検出部10は、フォーク7の下部側面に固定したリテーナ20でロードセンサ12を保持する一方、ローラ13のローラブラケット14をその上方に突設するアーム部14cを介してピン21により前後回動自在に吊下げ状に支持する構成に変更してもよい。また、フォーク7は上部フォークバー3に対してアッパフックを介して摺動可能に係止される構成であってもよい。さらにまた、実施の形態では荷重検出部10をフォーク7の内側面に設けたが、外側面側に設定しても差し支えない。
【0026】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、フォークに加わる荷重を直接的に検出するようにして荷重検出が正確で信頼性が高いという長所を確保した上で、フォークが横移動する形式のフォークリフトに適用した場合の、ロードセンサとそれを直接加圧する加圧部材のローラブラケットとの間の摺動をなくしてロードセンサの損傷防止を効果的に実現することができる。
また、下部フォークバーの前面に沿って加圧部材のローラが転動するので、フォークの横移動を円滑に行うことができる。
【0027】
また、請求項2の発明によれば、荷重検出部の構成部材であるロードセンサ及びローラブラケットをボックス内に単に嵌め込むだけで組付けられるので、その組付け作業を簡易化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フォーク移動装置付き荷役装置の側面図である。
【図2】同じく正面図である。
【図3】偏荷重検出装置の荷重検出部の詳細を示す平面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】荷重検出部の分解斜視図である。
【図6】偏荷重検出装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】荷重検出部の変更例を示す側面図である。
【図8】荷物が偏って積み込まれている場合に対応するために4つのフォークポケットを備えたコンテナと、偏荷重に伴うフォークの差し替え態様を説明する説明図である。
【符号の説明】
3,4…フォークバー
7…フォーク
10…荷重検出部
11…ボックス
12…ロードセンサ
13…ローラ
14…ローラブラケット
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォークに荷物を積載した際の左右方向の偏荷重、即ち左右のフォーク間中心に対する荷物の重心位置のずれ量を検出するためのフォークリフトの偏荷重検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フォークに積まれた荷物の偏荷重検出装置を備えたフォークリフトとしては、例えば特開平5−147896号公報がある。この公報記載のフォークリフトでは、左右のフォークとそのフォークのアッパフックが係止する上部フォークバーとの間にそれぞれ荷重検出用のロードセンサを設置している。そして、左右のロードセンサにより左右のフォークに加わる下向き荷重を検出するとともに、その荷重に対応した検出信号をマイクロコンピュータに入力する。マイクロコンピュータはその2つの検出信号に基づいて持ち上げた荷物の重心位置におけるフォーク間中心からのずれ量を演算し、その結果をディスプレイに表示して作業者に知らせるようにしたものである。
【0003】
ところで、フォークにより荷役されるコンテナの場合、図8の模式図に示す如くコンテナW内に荷物が左右いずれかに偏って積み込まれ、コンテナWの重心位置がコンテナ中心(P−P線)からずれている場合を想定して、4個のフォークポケットA〜D(左右各2個ずつ)を設定している。即ち、通常は左右の内側のポケットB,Cを用いてコンテナ荷役を行い、重心位置がコンテナ中心からずれ、しかもそのずれ量が所定値を越えている場合には、それが左側であれば、フォーク7の間隔をLからL1に広げた上で、左外側のポケットAと右内側のポケットCを用い、また右側であれば、左内側のポケットBと右外側のポケットDを用いてコンテナ荷役を行うようにしている。従って、このような形式のコンテナWを扱うフォークリフトには、フォーク7の間隔調整を行うためのフォーク移動装置或いはフォーク7の間隔調整とサイドシフト(フォーク間隔一定のままフォークを左右方向に移動)との両方を行い得るフォーク移動装置が備えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した公報記載の偏荷重検出装置を備えたフォークリフトの場合には、フォークのアッパフックと上部フォークバーとの間に介在したロードセンサによりフォークに加わる荷重を直接的に検出する方式であるため、荷重検出が正確で信頼性が高いという長所を有する。ところが、その反面、上述したフォーク7の間隔調整時には、たとえそれが空荷の状態で行われるとしても、ロードセンサがフォークの荷重を受けた状態のままでフォークバーの上面を摺動することから、ロードセンサが損傷し易いという不具合がある。従って、上述した偏荷重検出装置はフォークがフォークバーに対して移動する形式のフォークリフト、即ち、フォーク移動装置やサイドシフト装置を備えたフォークリフトには適用し難いものであった。
【0005】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フォークの移動時にロードセンサが加圧部材に対して相対変位しないようにすることにより、荷重検出が正確であるという長所を活かした上で、ロードセンサを保護できるようにした偏荷重検出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を講じている。
即ち、請求項1の発明は、
左右のフォークが上下のフォークバーに沿って横移動可能に装着され、前記左右のフォークと前記下部フォークバーとの間に加わる荷重をそれぞれ検出するための荷重検出部を備えるフォークリフトの偏荷重検出装置であって、
前記荷重検出部は、前記フォークと前記下部フォークバーとの間に加わる荷重を検出可能なロードセンサと、そのロードセンサに前記荷重を加える加圧部材とを備え、
前記ロードセンサは、該ロードセンサの受圧面を前記下部フォークバーに面する状態で前記フォークに設置され、
前記加圧部材は、前記フォークに対して前後方向に移動可能に設けられかつ前記ロードセンサの受圧面に当接するローラブラケットと、該ローラブラケットに回転可能に支持されかつ前記下部フォークバーの前面に転動可能に当接するローラとから構成した
ことを特徴とする。
【0007】
上記のように構成された請求項1の発明によれば、左右のフォークに加わる後向きの荷重がそれぞれ加圧部材を介してロードセンサにより検出される。
また、フォークをフォークバーに沿って横移動させたときには、フォークに設けられた加圧部材のローラが下部フォークバーの前面に沿って転動することで、フォークの横移動に対応する。このとき、ロードセンサと加圧部材のローラブラケットとは、当接状態を保持したまま、フォークと一体に横移動される。
また、下部フォークバーの前面に沿って加圧部材のローラが転動するので、フォークの移動抵抗が少なくて済む。
【0008】
請求項2の発明は、
請求項1記載のフォークリフトの偏荷重検出装置であって、
前記フォークに、後面を開放するボックスを設置し、
前記ボックス内に、前記ロードセンサが嵌め込まれて収容され、さらに前記ローラブラケットが前後方向に移動可能に嵌め込まれている
ことを特徴とする。
【0009】
このような構成の請求項2の発明によれば、ロードセンサとローラブラケットとが、フォークに設置されたボックス内に嵌め込みよって組付られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。先ず、図1の正面図及び図2の側面図に基づいてフォークリフトの前側に備えられるフォーク移動装置付き荷役装置について説明する。図示のように、車体前部に立設されたマスト1に沿って昇降されるリフトブラケット2の前面には、上下のフォークバー3,4が固着され、上部フォークバー3の上方には円柱体又は円筒体からなる左右のフォークシャフト5がシャフトブラケット6を介して水平に設けられている。上下のフォークバー3,4の前面に配置される左右のフォーク7は、その直立上端部のボス部7aがフォークシャフト5に摺動可能及び前後回動可能に支持されており、また直立下端部が下部フォークバー4に対してロアフック7bを介して係止され前方への無用な回動変位が規制されている。
【0013】
上下のフォークバー3,4間には、フォーク7をそれぞれ左右方向に移動させる2本のシフトシリンダ8が上下に並設されている。そして、一方のシフトシリンダ8はその基端部が上部フォークバー3に連結され、ロッド先端が一方のフォーク7に連結されている。また、他方のシフトシリンダ8はその基端部が下部フォークバー4に連結され、ロッド先端が他方のフォーク7に連結されている。
【0014】
次に、上述の如く構成されたフォーク移動装置付き荷役装置を備えたフォークリフトに適用されるとともに、フォーク7に荷物、例えば図8に示すコンテナWを積載したときの左右のフォーク間中心(以下、単にフォーク中心という)に対するコンテナWの重心位置のずれ量を検出する偏荷重検出装置を図3〜図6に基づいて説明する。この偏荷重検出装置は、大別して左右のフォーク7に加わる荷重をそれぞれ検出する荷重検出部10と、車体に搭載されるマイクロコンピュータ16と、運転席前側に設置されるとともに左右のフォーク7で持ち上げられた荷物の偏荷重状態を表示する目視可能な重心位置表示部を備えたディスプレイ装置19とから構成されている。
【0015】
荷重検出部10は左右のフォーク7下部にそれぞれ設置されており、それらはフォーク7の下部内側面に溶接により結合された後面のみを開放する略矩形のボックス11と、ボックス11内に収容されるとともにフォーク7に加わる荷重を検出するロードセンサ12と、ロードセンサ12と前記下部フォークバー4前面との間に介在される加圧部材としてのローラ13及びローラブラケット14から構成されている。
【0016】
ローラブラケット14は側面視で略コ字形に形成されており、その上下の水平片部14aにローラ13が配置されるとともにピン15を介して回転可能に支持されている。そして、ローラブラケット14はボックス11に対して少なくとも下部フォークバー4の前面に当接するローラ13の後端部がボックス開口部から露出するように前後方向に移動可能に嵌入されるとともに、その直立片部14bがボックス11内のロードセンサ12の受圧面に対して後方から面当たりで当接されている。
【0017】
即ち、フォーク7に荷物が積載されたとき、フォーク7に加わる後向きの荷重でフォーク7とフォークバー4との間に介在されたローラ13及びローラブラケット14を介してロードセンサ12を加圧することによりフォーク7に加わる荷重が検出されるようになっている。
【0018】
図6は偏荷重検出装置の電気的構成を示すブロック図であり、マイクロコンピュータ16はCPU、種々の制御プログラムや各種データを記憶した読出専用のメモリ(ROM)及びCPUの演算結果等を一時記憶する読出及び書換え可能なメモリ(RAM)等から構成されている。このマイクロコンピュータ16の入力側には入力インターフェイス17,18を介して前記左右のロードセンサ12が接続されており、マイクロコンピュータ16は両ロードセンサ12から出力される検出信号、即ちフォーク7に加わる後向き荷重による加圧力に対応した検出信号をそれぞれ入力後、その2つの検出信号に基づいて持ち上げた荷物の重心位置のフォーク中心からのずれ量を演算するようになっている。
【0019】
マイクロコンピュータ16の出力側にはディスプレイ装置19が接続されており、マイクロコンピュータ16は前記重心位置のずれ量を演算後、それに対応する表示信号をディスプレイ装置19の重心位置表示部に出力するようになっている。そして、重心位置表示部は、前記ずれ量に対応する信号が入力されると、重心位置を指示するバーを基準位置から大きい荷重が加わっている側(右又は左)へ、そのずれ量に相当する分だけ移動表示するようになっている。
【0020】
この実施の形態に係る偏荷重検出装置は上述のように構成したものであり、従って、例えば図8に示すコンテナWのポケットB,Cにフォーク7を差し込んでコンテナWを持ち上げると、左右のフォーク7に加わる後向きの荷重が左右のロードセンサ12により検出され、その荷重に対応した検出信号がマイクロコンピュータ16に入力される。すると、マイクロコンピュータ16はその2つの検出信号に基づいてコンテナWの重量に対応した重心位置のずれ量を演算し、そのずれ量の表示信号をディスプレイ装置19の重心位置表示部に出力する。これに基づいて重心位置表示部には重心位置を指すバーが表示される。
【0021】
従って、作業者はバーが運搬上支障とならないずれ量の許容範囲内にあると判断すれば、そのままコンテナの荷役作業を継続し、許容範囲を越えていると判断したきは、作業を一旦中断する。そして、重心位置がずれ量の許容範囲を越えているときは、フォーク7をコンテナWのポケットB,Cから引き抜いてから、シフトシリンダ8を作動させ、左右のフォーク7間隔を広げたのち、重心位置がずれている側のポケットを用いて荷役作業を再開する。即ち、重心位置が左側にずれている場合には、左外側のポケットAと右内側のポケットCを用い、また重心位置が右側にずれている場合には、右外側のポケットBと左内側のポケットDを用いて荷役作業を行い、その結果、重心位置が許容範囲内であると判断できれば、作業を継続し、未だに許容範囲を越えていると判断したきには作業を中止する。
【0022】
従って、この偏荷重検出装置によれば、フォーク7で荷物を持ち上げたときの偏荷重の状況が目視により簡単に確認できるため、荷物の重心位置が運搬に支障を来すほどずれたままで荷役作業を行うことが防止される。
【0023】
さて、この実施の形態では、フォーク7に加わる荷重をロードセンサ12により直接的に検出するようにしたので、フォーク7を支えるフォークバー3,4やリフトブラケット2に加えられる荷重を検出する間接的な方式に比べて正確な荷重検出が可能となり、信頼性の高い荷重検出部を得ることができる。また、フォーク7が間隔調整やサイドシフト等のために左右に横移動されるとき、ローラブラケット14はその直立片部14bをロードセンサ12の受圧面に当接したまま移動する。即ち、ロードセンサ12とそれを加圧する部材のローラブラケット14との間に相対変位いわゆる摺動を生じない構成であるため、ロードセンサ12の損傷を防止できる。
【0024】
また、荷重検出部はフォーク7の側面に設けたボックス11内に、ロードセンサ12、ローラ13及びローラブラケット14を収納し、ローラ13を下部フォークバー4の前面に当接する構成としたので、ネジ締めのような固定作業を伴うことなく、単に嵌め込むだけでも、それらがボックス11から脱落する虞がなく、その組付け作業がすこぶる簡易化される。
【0025】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更することが可能である。例えば、図7に示すように、荷重検出部10は、フォーク7の下部側面に固定したリテーナ20でロードセンサ12を保持する一方、ローラ13のローラブラケット14をその上方に突設するアーム部14cを介してピン21により前後回動自在に吊下げ状に支持する構成に変更してもよい。また、フォーク7は上部フォークバー3に対してアッパフックを介して摺動可能に係止される構成であってもよい。さらにまた、実施の形態では荷重検出部10をフォーク7の内側面に設けたが、外側面側に設定しても差し支えない。
【0026】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、フォークに加わる荷重を直接的に検出するようにして荷重検出が正確で信頼性が高いという長所を確保した上で、フォークが横移動する形式のフォークリフトに適用した場合の、ロードセンサとそれを直接加圧する加圧部材のローラブラケットとの間の摺動をなくしてロードセンサの損傷防止を効果的に実現することができる。
また、下部フォークバーの前面に沿って加圧部材のローラが転動するので、フォークの横移動を円滑に行うことができる。
【0027】
また、請求項2の発明によれば、荷重検出部の構成部材であるロードセンサ及びローラブラケットをボックス内に単に嵌め込むだけで組付けられるので、その組付け作業を簡易化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フォーク移動装置付き荷役装置の側面図である。
【図2】同じく正面図である。
【図3】偏荷重検出装置の荷重検出部の詳細を示す平面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】荷重検出部の分解斜視図である。
【図6】偏荷重検出装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】荷重検出部の変更例を示す側面図である。
【図8】荷物が偏って積み込まれている場合に対応するために4つのフォークポケットを備えたコンテナと、偏荷重に伴うフォークの差し替え態様を説明する説明図である。
【符号の説明】
3,4…フォークバー
7…フォーク
10…荷重検出部
11…ボックス
12…ロードセンサ
13…ローラ
14…ローラブラケット
Claims (2)
- 左右のフォークが上下のフォークバーに沿って横移動可能に装着され、前記左右のフォークと前記下部フォークバーとの間に加わる荷重をそれぞれ検出するための荷重検出部を備えるフォークリフトの偏荷重検出装置であって、
前記荷重検出部は、前記フォークと前記下部フォークバーとの間に加わる荷重を検出可能なロードセンサと、そのロードセンサに前記荷重を加える加圧部材とを備え、
前記ロードセンサは、該ロードセンサの受圧面を前記下部フォークバーに面する状態で前記フォークに設置され、
前記加圧部材は、前記フォークに対して前後方向に移動可能に設けられかつ前記ロードセンサの受圧面に当接するローラブラケットと、該ローラブラケットに回転可能に支持されかつ前記下部フォークバーの前面に転動可能に当接するローラとから構成した
フォークリフトの偏荷重検出装置。 - 請求項1記載のフォークリフトの偏荷重検出装置であって、
前記フォークに、後面を開放するボックスを設置し、
前記ボックス内に、前記ロードセンサが嵌め込まれて収容され、さらに前記ローラブラケットが前後方向に移動可能に嵌め込まれている
フォークリフトの偏荷重検出装置。
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